JPH11339204A - 記録再生方法 - Google Patents

記録再生方法

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Publication number
JPH11339204A
JPH11339204A JP12730399A JP12730399A JPH11339204A JP H11339204 A JPH11339204 A JP H11339204A JP 12730399 A JP12730399 A JP 12730399A JP 12730399 A JP12730399 A JP 12730399A JP H11339204 A JPH11339204 A JP H11339204A
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JP
Japan
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disk
area
css
magnetic
magnetic head
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Application number
JP12730399A
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English (en)
Inventor
Mitsunori Mochida
光範 持田
Ryuichi Yoshiyama
龍一 芳山
Yuzo Seo
雄三 瀬尾
Yoji Arita
陽二 有田
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
  • Recording Or Reproducing By Magnetic Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 磁気ヘッドによる磁気ディスクに対するデー
タの読み出し書き込みをコンタクトスタートアンドスト
ップ(CSS)方式によって行う記録再生方法におい
て、磁気ディスクとして、磁気ヘッドがCSSを行うC
SS領域に突起を有しており、かつ該突起の平均高さが
5nm以上56nm未満である磁気ディスクを使用し、
ディスク停止時には磁気ヘッドがCSS領域に静止して
おり、ディスクが回転を開始すると、その回転数の増加
に伴い磁気ヘッドがCSS領域のデータ記録領域方向に
移動し、次いでディスクから離れてデータ記録領域上を
動き、ディスクが停止するときは、磁気ヘッドがデータ
記録領域からCSS領域に移動し、ディスク回転数の減
少に伴いCSS領域を非データ記録領域方向へ移動し静
止することを特徴とする記録再生方法。 【効果】 スティッキングの起こらない高密度の磁気記
録装置の開発が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録再生方法に関
し、詳しくはハードディスク等の磁気ディスクを用いた
磁気ディスク装置におけるコンタクトスタートアンドス
トップ(CSS)方法によって行う記録再生方法に関す
る。特に、良好なCSS特性を保ちながら磁気ヘッドの
磁気ディスク表面へのスティッキング特性と磁気ヘッド
の低浮上化を同時に可能にする記録再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、ハードディスクへの情報の書き込
み/読み出し等は磁気ヘッドを介して行っており、その
際に、ハードディスクは高速で回転して磁気ヘッドを浮
上させている。ハードディスクは、磁気特性向上のため
に、ディスクの基板面上あるいは基板面上に設けられた
NiPメッキ等の非磁性体からなる下地層上に、磁気デ
ィスクの円周方向にほぼ同心円状に機械的研磨を行って
加工痕を残す加工(以下、機械的テキスチャという)が
行われている。
【0003】近年の情報量の増大と装置の小型軽量化の
要求により、線記録密度及びトラック密度が高くなり、
1ピット当りの面積が小さくなってくると、従来のよう
な機械的テキスチャによるスクラッチ傷は情報読み出し
の際にエラーとなる確率が高くなる。そのため、磁気デ
ィスク内周部にあるCSS領域のみに機械的テキスチャ
を施し、データ記録領域はそのままにする方法が提案さ
れているが、この場合は、データ記録領域の面がCSS
領域の面の高さよりも高くなってしまい、該段差を滑ら
かな傾斜にすることが難しく、磁気ヘッドがシークする
時にクラッシュするという問題があった。
【0004】また、こうした機械的テキスチャに代え
て、レーザでテキスチャパターンを作る方法も提案され
ている。レーザによるテキスチャの例は、米国特許第
5,062,021号、同5,108,781号等に開
示されており、Nd−YAGの強パルスレーザ光により
NiP層を局所的に溶融することにより、図2に示すよ
うに、溶融して形成された凹状の穴部6と、その周囲の
溶融したNiPが表面張力で盛り上がって固化して形成
された直径が2.5〜100μmのリム部7からなるク
レータ状の凹凸を多数作り、円環状の凸状リムによって
磁気ヘッドとのCSS特性を改善する試みが提案されて
いる。
【0005】この方法を用いると、磁気ヘッドのCSS
領域のみにテキスチャを行うことが可能である。しか
し、この場合でも、磁気ヘッドのスティッキングが起こ
らないようにするためにはCSS領域の突起高さはある
一定以上必要であり、その突起の高さの分だけグライド
高さは高くなる。したがって、磁気ディスクのグライド
高さが、CSS領域のグライド高さにより規定されてし
まうため、データ記録領域においては過剰なヘッド浮上
高さになってしまい、記録密度を十分上げることができ
ないという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、磁気ディ
スクの記録再生方法においては、データ記録領域におけ
る磁気ヘッドの安定浮上高さを、データ記録領域のグラ
イドで規定される程度に十分低くすることができ、ま
た、CSS領域ではスティッキングが起こらないような
適度な高さのある突起の上に磁気ヘッドを停止させるこ
とができることが望まれている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、こうした高密
度磁気記録用ディスクの性能を十分引き出すことを目的
になされたもので、その要旨は、磁気ヘッドによる磁気
ディスクに対するデータの読み出し書き込みをコンタク
トスタートアンドストップ(CSS)方式によって行う
記録再生方法において、磁気ディスクとして、磁気ヘッ
ドがCSSを行うCSS領域に突起を有しており、該突
起の平均突起高さが5nm以上56nm未満である磁気
ディスクを使用し、ディスク停止時には磁気ヘッドがC
SS領域に静止しており、ディスクが回転を開始する
と、その回転数の増加に伴い磁気ヘッドがCSS領域の
データ記録領域方向に移動し、次いでデータ記録領域上
を動き、ディスクが停止するときには、磁気ヘッドがデ
ータ記録領域からCSS領域に移動し、ディスク回転数
の減少に伴いCSS領域を非データ記録領域方向へ移動
し静止することを特徴とする記録再生方法、に存する。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
は、ディスク表面のCSS領域に突起が設けられ、その
平均突起高さが5nm以上56nm未満である磁気ディ
スクを用いること、ディスク停止時には磁気ヘッドがC
SS領域に静止しており、ディスクが回転を開始すると
その回転数の増加に伴い磁気ヘッドがCSS領域のデー
タ記録領域方向に移動し、次いでデータ記録領域上を動
くこと、ディスクが停止するときには、磁気ヘッドがデ
ータ記録領域からCSS領域に移動し、ディスク回転数
の減少に伴いCSS領域を非データ記録領域方向へ移動
し、静止すること、を特徴とする。なお、この場合、磁
気ヘッドのCSS領域の非データ記録領域方向への移動
は、磁気ヘッドがスティッキングを起こす前であれば、
磁気ディスクが停止した直後でもよい。好ましい態様に
於いては、ディスク表面のCSS領域にデータ記録領域
に向かって、高さが順次低くなるように突起を設けた磁
気ディスクを用いること、この磁気ディスクに対し、磁
気ヘッドがCSSを行なう時に、磁気ヘッドの磁気ディ
スクへの降下及びそれからの浮上がCSS領域のデータ
記録領域側、即ち突起の平均突起高さより低い高さの突
起が存在する部分(突起高さの低い部分)、又は、突起
が設けられておらず機械的テキスチャされている部分で
かつ突起形成部の近傍でなされること、磁気ディスクの
低速回転に伴い磁気ヘッドを動かし、また磁気ヘッドの
最終的な静止位置がCSS領域の非データ記録領域側、
即ち突起の平均突起高さより高い高さの突起が存在する
CSS領域(突起高さの高い部分)であること、を特徴
とする。なお、この場合、磁気ヘッドの突起高さの高い
部分への移動は、磁気ヘッドがスティッキングを起こす
前であれば、磁気ディスクが停止した直後でもよい。
【0009】本発明に用いる磁気ディスクを製造するた
めの好ましい方法としては、非磁性基板上にNiP等の
非磁性体からなる下地層を設けた磁気ディスク用基板を
回転させながら、その表面に円周方向に沿って、出力を
精度良く制御したエネルギービーム等を照射して表面に
突起を形成する方法等が挙げられる。エネルギービーム
としては、パルスレーザ、電子線、X線等が挙げられ、
中でもパルスレーザを用いることが好ましく、以下、パ
ルスレーザを用いた場合を例として本発明を説明する。
また、磁気ディスク用基板には上記のような下地層を形
成しなくてもよく、また、基板を回転する代わりに、基
板上にパルスレーザを走査してもよい。次に、これに、
必要により中間層を設けた後、磁性層を設けた後、通
常、保護層を製膜することにより本発明に用いる磁気デ
ィスクが製造される。
【0010】本発明において、突起の生成機構は未だ十
分解明されていないが、次のように考えられる。図1は
突起の予想される生成機構を示す概念図である。図1
(a)で、パルスレーザ3が照射された下地層4の局所
的に過熱されたスポット部5は一部溶融し、基板の回転
(方向を矢印で示す)、またはレーザビームの走査によ
って溶融部分が移動する。図1(b)に示すように最初
にビームが当った部分はその後、温度が下がり温度勾配
が生ずる。一般に、溶融液体においては、低温側の方が
表面張力が大きく、この表面張力の差により、最初にビ
ームで照射され溶融しその後低温になった部分が、後か
ら溶融した部分の液体を取り込み盛り上がる。したがっ
て、図1(c)に示すように、最後に溶融した部分には
凹部ができ、レーザビームの走査方向に対して突起の後
部に凹部を有することとなる。つまり、突起の中心を通
り、レーザビームの走査方向を含む垂直断面形状が、突
起底部の片側部分に凹部を有することとなる。
【0011】本発明において、レーザビームの走査方向
とは、静止したディスク上でレーザビームが走査する方
向のみならず、レーザビームは静止させておき、ディス
クを回転させた状態で照射する場合のディスクの回転方
向をも示すこととする。レーザビームの走査あるいは基
板の回転が遅いか、あるいはレーザビームのパワーが大
きい等の条件によっては、熱収縮により突起底部の周囲
に凹部ができる場合もある。この現象の解明は十分では
ないが、局所的に加熱されたスポット部は膨張するが、
その回りは冷えていて変形しにくいため、膨張した部分
は外気ですぐに冷やされ突起として残る。そして突起の
周囲は、熱収縮による凹みができる。
【0012】また、突起高さはレーザの強度とその平均
照射時間、及びディスクの線速度を調節することによっ
て自由に制御され、突起の密度は、1周当たりの突起の
個数、パルスレーザの半径方向の照射間隔、及び上記の
突起の高さを制御する条件を調節することにより自由に
制御させる。通常、レーザの強度は20〜500mW、
平均照射時間は0.05〜100μsec、レーザのス
ポット径は0.2〜4μm、基板の線速度は0.8〜1
5m/secが好ましい。ここで、レーザの平均照射時
間とは、1つの突起を形成させるのにレーザを下地層表
面に照射した時間を示す。
【0013】レーザビームの照射面積を変えるには、通
常、対物レンズの開口率を変えればよく、開口率が0.
1〜0.95の対物レンズを用いることにより、ビーム
の照射径は0.7〜6μm程度まで制御できる。本発明
で用いる磁気ディスクは、CSS領域に存在する突起の
平均突起高さが5nm以上56nm未満である。最大突
起高さが200nm以下、突起密度が102 〜106
/mm2 、ディスク内周部から外周部へ向かうディスク
半径方向の突起高さの勾配が0.0001以下であるこ
とが好ましい。突起密度が102 個/mm2 未満では基
板のうねり等の影響によりヘッド下面を突起のみで支え
るのは難しくなることがあり、また10 6 個/mm2
超えて突起を作るろうとするとレーザの干渉等により突
起の高さを揃えるのが難しくなることがある。また、本
発明における突起は、その形状としては、各突起の頂点
から1nm下の高さにおける等高線で囲まれた図形の面
積の平均値が2μm2 以下であるのが好ましく、より好
ましくは0.001〜0.5μm2 である。この等高線
で囲まれた図形の面積の平均値は、レーザ干渉による表
面形状測定装置、例えば、米国ザイゴ社製“ZYGO”
で測定することができる。
【0014】本発明において突起の高さとは、JIS表
面粗さ(B0601)により規定される、粗さ曲線の中
心線を基準とした場合の突起の高さを表す。また突起の
存在密度とは、磁気ディスク全体での平均密度ではな
く、突起存在部での単位面積当たりの密度をいう。本発
明において、非磁性基板としては、通常、シリコン基
板、アルミニウム合金板またはガラス基板が用いられる
が、銅、チタン等の金属基板、セラミック基板、樹脂基
板等を用いることもできる。
【0015】基板の材質は、レーザ照射による発熱と熱
伝導による放熱の関係から、表面の反射率が小さく、ま
た、熱拡散率の小さなものが望ましい。下地層は、通
常、非磁性体からなり、好ましくはNiP合金層であ
り、通常、無電解メッキ法またはスパッタ法により形成
される。また、その厚みは、好ましくは50〜20,0
00nm、特に好ましくは100〜15,000nmで
ある。
【0016】下地層の上にはCr層、あるいはCu層等
の中間層を磁性層との間に設けるのが好ましく、その膜
厚は、通常、20〜200nm、好ましくは50〜10
0nmである。下地層上または中間層上に設ける磁性層
は、無電解メッキ、電気メッキ、スパッタ、蒸着等の方
法によって形成され、Co−P、Co−Ni−P、Co
−Ni−Cr、Co−Ni−Pt、Co−Cr−Ta、
Co−Cr−Pt、Co−Cr−Ta−Pt系合金等の
強磁性合金薄膜が形成され、その膜厚は通常30〜70
nm程度である。
【0017】この磁性層上には保護層が設けられるが、
保護層としては蒸着、スパッタ、プラズマCVD、イオ
ンプレーティング、湿式法等の方法により、炭素膜、水
素化カーボン膜、TiC、SiC等の炭化物膜、Si
N、TiN等の窒化膜、SiO、AlO、ZrO等の酸
化物膜等が成膜される。これらのうち、特に好ましく
は、炭素膜、水素化カーボン膜である。また、保護層上
には通常、潤滑剤層が設けられる。
【0018】本発明に用いる磁気ディスクは、好ましい
態様に於ては磁気ヘッドがCSSを行なう領域のみに突
起が存在し、データ記録領域には存在せず、その突起の
高さはデータ記録領域に向かって減少している。磁気記
録装置が停止している時、磁気ヘッドはCSS領域、上
記好ましい態様に於てはCSS領域の、ステッキングの
小さい、突起高さの高い部分に置かれている。ドライブ
が起動されると、ディスクの回転に伴い、磁気ヘッドは
CSS領域のデータ記録領域方向、上記好ましい態様に
於てはCSS領域の突起高さの低い部分に移動する。こ
の部分は、磁気ヘッドが磁気ディスク上で停止してしま
うとスティックしてしまうが、摺動状態での摩擦力は十
分小さく設計されている。磁気ディスクの回転数が規定
の高速回転に達すると磁気ヘッドは完全に磁気ディスク
から離れ、データ記録領域上を自由に動くことができる
ようになる。
【0019】磁気記録装置の駆動時において、データ記
録領域上での磁気ヘッドのシークが行われていない時
は、電源異常等の緊急時に備え、磁気ヘッドはCSS領
域のデータ記録領域側、上記好ましい態様に於てはCS
S領域の突起高さの低い領域で待機することが望まし
い。したがって、このCSS領域のデータ領域側、上記
好ましい態様に於ては突起高さの低いCSS領域はデー
タ記録領域とほぼ同等のグライド高さを有することが望
まれる。
【0020】駆動している磁気記録装置が停止するとき
は、まず、磁気ヘッドはデータ記録領域からCSS領
域、上記好ましい態様に於ては突起高さが低い領域に移
動し、ディスクの回転数の減少に伴い磁気ヘッドをCS
S領域の非データ記録領域方向、上記好ましい態様に於
ては突起高さの高い領域に移動し、停止するようにす
る。磁気ヘッドはデータ記録領域からCSS領域の突起
高さが低い領域に移動した後、磁気ディスクの回転数を
減少させて磁気ヘッドの浮上高さを下げ、磁気ヘッドの
底部が突起に当たり始める状態になった時に、磁気ヘッ
ドを突起高さの高いCSS領域へ移動し、停止するよう
にすることが望ましい。
【0021】また、磁気ディスク全面に、摩擦力として
は問題ないが磁気ヘッドの静止時にスティックしてしま
うような表面粗さの小さい機械的テキスチャが施されて
いるような場合は、前記CSS領域近傍の機械的テキス
チャーの面に磁気ヘッドを接地するようにしても構わな
い。また、CSS領域にレーザによりテキスチャを行う
場合、予め全面を低グライドの機械的テキスチャを施し
てある基板を使う方が望ましい。この場合、単純にポリ
ッシュした基板を使う場合と比較すると、レーザで作る
突起密度や突起高さを下げた場合、つまり、基板と磁気
ヘッドが部分的に接触するような状況でもスティッキン
グは起こり難く、また、摩擦係数も小さくなる。また、
この場合、レーザテキスチャの作成条件も広くなるた
め、特に大量生産には、好ましい方法である。
【0022】
【実施例】次に、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施
例によって限定されるものではない。 実施例1、2、比較例1、2 直径90mmのNiP下地層を被覆したアルミニウム基
板を、表面粗さRaが2nm以下になるように機械的テ
キスチャを施し、非磁性基板として用いた。
【0023】次に、表−1に記載の強度(実施例1で
は、半径が小さくなるに従って165mWから260m
Wに変化させた。)に精度良く制御されたアルゴンパル
スレーザーを、表−1に記載した条件下で、非磁性基板
のCSS領域に照射して突起を形成した。次いで,スパ
ッタ法により,上記基板上に、順次、Cr中間層(10
0nm)、Co−Cr−Ta合金磁性膜(50nm)及
びカーボン保護膜を(20nm)を形成し、その後、浸
漬法によりフッ素系液体潤滑剤(モンテエジソン社製
「DOL−2000」)を2nm塗布して、磁気ディス
クを作製した。直径90mmのNiP下地層を被覆した
アルミニウム基板を、表面粗さRaが2nm以下になる
ように機械的テキスチャを施し、また、比較例2は、直
径90mmのNiP下地層を被覆したアルミニウム基板
に、従来の機械的テキスチャ法によりRa約2nmの粗
さのテキスチャを施した基板(レーザテキスチャは施し
ていない。)を用いたこと以外は、は実施例1と同様の
プロセスで作製した磁気ディスクを用いた。
【0024】表−1に実施例1、2及び比較例1、2に
おいて、非磁性基板に突起を作成したときの条件(回転
させた基板の線速度、照射したレーザーの強度、レーザ
ーの平均照射時間、レーザの集光に用いた対物レンズの
開口率NA)を示す。エネルギーの84%が集中するス
ポット径は、1.22×λ/NAで表される。また、形
成した突起の平均突起密度、平均突起高さ、突起先端か
ら1nm低い部分の断面積を表−1に示す。なお、表−
1で示した断面積とは、突起先端から1nm低い部分で
の断面積を表す。
【0025】
【表1】 表−1 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 基板 レーザー 平均照 平均突 平均突 突起 対物レンズ 線速度 強度 射時間 起密度 起高さ 断面積 開口率 (mm/sec) (mW) (μsec)(個/mm2) (nm) (μm2) [NA] −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例1 1714 165〜260 1.25 9260 5 〜56 0.38〜0.08 0.6 実施例2 1714 165 1.25 9260 5 0.38 0.6 比較例1 1714 300 1.25 9260 56 0.08 0.3 比較例2 機械的テキスチャー −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0026】表−2に、得られた各ディスクのCSSテ
スト前の静止摩擦係数(初期スティクション)及びCS
S2万回後の摩擦力を示した。CSSテストは磁気ヘッ
ド浮上高さ1.6μインチ、ロードグラム6gfの薄膜
ヘッド(スライダ材質:Al2 O3 TiC)を用いた。
また、磁気ヘッドの浮上安定高さは、データ記録領域と
CSS領域間のシーク時の磁気ヘッドの浮上安定性をグ
ライドテスターを用いて評価した。CSS領域の安定浮
上高さは、実施例2が1.1μインチ、比較例1が約
2.4μmインチであり、機械的テキスチャのみの比較
例2では1.0μインチであった。このことから、実施
例1のグライド高さはCSS領域内で1.1〜2.4μ
インチの間で連続的に変化しているものと思われる。実
施例1では、CSS領域は半径19〜21mmの範囲で
あり、外周方向に向かって突起高さが漸減している。磁
気ヘッドの停止位置は半径19〜20mmの位置であ
り、磁気ディスクの回転と同時に磁気ヘッドは少しずつ
外側に移動し、ディスクの安定回転速度(5,400r
pm)に達するころには、磁気ヘッドは半径20〜21
mmの位置に移動し、浮上する。
【0027】逆に停止する場合は、磁気ヘッドが半径2
0〜21mmの位置にある状態で磁気ヘッドと磁気ディ
スクの突起が接触するまで、磁気ディスクの回転数を落
し、その後磁気ディスクが停止する前に半径19〜20
mmの部分に磁気ヘッドを移動する。したがって、実施
例1のスティックション及び2万回後の摩擦力は、半径
19〜20mmの位置における値である。
【0028】
【表2】 表−2 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 初期スティクション CSS2万回後の (摩擦係数) 摩擦力 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例1 0.12 3 gf 実施例2 4.41 36 gf 比較例1 0.12 ヘッドクラッシュ 比較例2 5.19 吸着ドライブ停止(750回) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0029】表−2から明らかなように、機械的テキス
チャのみを施したもの(比較例2)は、スティックショ
ン、摩擦力の値は不十分である。また、レーザにより平
均突起高さ56nmの突起を付けたもの(比較例1)
は、スティックションは良くなるが、低浮上の磁気ヘッ
ドでは突起にぶつかり、ヘッドクラッシュを起こしてし
まう。
【0030】これに対し、本発明の磁気ディスク(実施
例1、2)は、スティッキングも低く、また、ヘッドク
ラッシュを起こすこともないことが分かる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、データ記録領域におけ
る磁気ヘッドの安定浮上高さを、データ記録領域のグラ
イドで規定される程度に十分低くすることができ、ま
た、CSS領域ではスティッキングが起こらないような
適度な高さのある突起の上に磁気ヘッドを停止させるこ
とができるため、スティッキングの起こらない高密度の
磁気記録装置の開発が可能となるため工業上非常に有用
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の突起の予想される生成機構を示す概念
図である。
【図2】従来の方法による媒体表面の形状を示す斜視図
である。
【符号の説明】
3 パルスレーザ 4 下地層 5 スポット部 6 凹状の穴部 7 リム部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 有田 陽二 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッドによる磁気ディスクに対する
    データの読み出し書き込みをコンタクトスタートアンド
    ストップ(CSS)方式によって行う記録再生方法にお
    いて、 磁気ディスクとして、磁気ヘッドがCSSを行うCSS
    領域に突起を有しており、該突起の平均突起高さが5n
    m以上56nm未満である磁気ディスクを使用し、ディ
    スク停止時には磁気ヘッドがCSS領域に静止してお
    り、ディスクが回転を開始すると、その回転数の増加に
    伴い磁気ヘッドがCSS領域のデータ記録領域方向に移
    動し、次いでデータ記録領域上を動き、 ディスクが停止するときは、磁気ヘッドがデータ記録領
    域からCSS領域に移動し、ディスク回転数の減少に伴
    いCSS領域を非データ記録領域方向へ移動し、静止す
    ることを特徴とする記録再生方法。
  2. 【請求項2】 突起密度が102 〜106 個/mm2
    ある請求項1に記載の記録再生方法。
  3. 【請求項3】 各突起の頂点から1nm下の高さにおけ
    る等高線で囲まれた図形の面積の平均値が2μm2 以下
    である請求項1または2に記載の記録再生方法。
JP12730399A 1999-05-07 1999-05-07 記録再生方法 Pending JPH11339204A (ja)

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JP12730399A JPH11339204A (ja) 1999-05-07 1999-05-07 記録再生方法

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