JPH10222599A - 光学読取り装置 - Google Patents

光学読取り装置

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JPH10222599A
JPH10222599A JP9023890A JP2389097A JPH10222599A JP H10222599 A JPH10222599 A JP H10222599A JP 9023890 A JP9023890 A JP 9023890A JP 2389097 A JP2389097 A JP 2389097A JP H10222599 A JPH10222599 A JP H10222599A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 規格が異なる複数の符号の読取り動作を簡略
化する。 【解決手段】 光学読取り装置1は、予め定める複数の
符号を含む取得領域6内の物体を撮像装置11で撮像し
て、2次元画像の画像信号を得る。検出回路14は、画
像信号を画像処理して、各符号毎に2次元画像内での位
置を表す位置信号を得る。選択回路15は、検出回路1
4で位置信号が生成された符号のうちの1または複数の
符号を選択して、復号回路16の処理対象符号とする。
復号回路16は、画像信号と位置信号とから、処理対象
符号の画像を表す符号信号を抽出し、各処理対象符号の
符号信号を該符号の符号規格に対応する復号手法で復号
して、符号情報信号をそれぞれ得る。これによって、規
格および走査方向が異なる複数の符号を一括して読取
り、操作者が所望の符号だけを選択し、各符号毎に規格
に応じた復号処理を行って符号情報信号を得ることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、複数のバーコード
を同時に読取り可能な光学読取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光学的に読取り可能なデータを表す符号
には、たとえばバーコードがある。バーコードを読取る
光学読取り装置には、たとえば、いわゆるラインセンサ
を備えた手持ち式のバーコードスキャナ、レーザスキャ
ナおよびCCDスキャナがある。レーザスキャナおよび
CCDスキャナは、これらスキャナが読取り対象のバー
コードから離反していてもバーコードの読取りが可能で
ある。また、これらスキャナを用いてバーコードを読取
るとき、スキャナから或る距離だけ離れた仮想平面上で
読取り対象のバーコードが存在しうる読取り可能領域
は、バーコードとスキャナとの離反距離が大きいほど広
くなる。このため、離反距離が充分に大きいとき、複数
のバーコードが読取り可能領域に含まれることがある。
【0003】光学読取り装置の第1の従来技術として、
特開平4−219880号公開公報の光学読取り装置が
挙げられる。この装置は、レーザビーム型の装置であっ
て、読取り可能領域である走査範囲内にあるバーコード
のうちから、捜査範囲中心上または近傍のバーコードを
1つだけ選択して読取り、復号する。
【0004】この光学読取り装置では、複数のバーコー
ドが走査範囲内に存在するときでも、1度の読取り動作
では1つのバーコードだけしか読取ることができない。
ゆえに、複数のバーコードを読取る必要があるとき、第
1の従来技術の光学読取り装置では、走査範囲の中央部
に読取り対象のバーコードが位置するように装置とバー
コードとの相対位置を複数回変更させ、変更毎に読取り
動作を繰返すので、操作が煩わしい。
【0005】また、第2の従来技術として、特開平2−
230483号公開公報の多段コードの読取り方法が挙
げられる。この読取り方法では、複数のバーコードを組
合わせて1つのデータを表す多段コードを読取るとき、
複数のバーコードを一括して読取り、その読取り結果を
用いてバーコードを復号する。この読取り方法では、複
数のバーコードが同一の規格のものであることを前提に
しており、たとえば複数の商品に個別的に付されるバー
コードを一括して読取って復号することは困難である。
【0006】さらにまた、第3の従来技術として、特開
平5−250509号公開公報の多重バーコードのデコ
ード装置が挙げられる。このデコード装置はバーコード
の規格に対応する復号回路であるフィルタを複数種類分
有し、複数のバーコードを読取るときに規格種類の異な
るバーコードを各フィルタで並列に復号する。この装置
では、バーコードの読取り動作は、バーコード上を予め
定める走査方向に沿って直線状に走査する動作で行われ
るので、装置の動作方向に対してバーコードの走査方向
が略平行になる必要があり、読取り対象のバーコードの
配置が限定される。したがって、たとえばバーコードの
走査方向が相互に異なるように複数種類の商品を並べた
とき、これらバーコードを1度の読取り動作で全て読取
ることは困難である。
【0007】
【発明が解決するべき課題】本発明の目的は、種類が異
なる複数のバーコードが、走査方向が相互に異なるよう
に配置されるとき、複数のバーコードを一括して読取っ
て復号することができる光学読取り装置を提供すること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、予め定める取
得領域内に複数存在し、個々に予め定める符号情報を表
す符号を一括して読取る読取り手段と、読取り手段で読
取られる複数の符号のうちの少なくとも1つから、各符
号に対応する符号信号を個別的に得る取得手段と、取得
手段で得られる各符号信号を、各符号に対応する予め定
める復号処理でそれぞれ復号して、各符号信号に対応し
た符号が表す符号情報をそれぞれ得る復号手段とを含む
ことを特徴とする光学読取り装置である。本発明に従え
ば、光学読取り装置は、バーコードであるような光学的
に読取り可能な符号が取得領域内に複数あるとき、まず
読取り手段で全符号を一括してを読取る。次いで、読取
り手段の読取り結果から、各符号毎に個別の光学的な読
取り結果を表す符号信号を取得手段で取得させて、取得
された符号信号を復号手段において各符号に対応する復
号処理を用いてそれぞれ復号する。この一連の再生動作
によって、符号が表す任意のコード信号であるような符
号情報を、取得領域内の複数の符号のそれぞれについて
得ることができる。したがって、複数の符号の符号情報
を得るとき、再生動作の繰返し回数を減少させることが
できる。この再生動作内の読取り動作では、取得領域内
にある符号であれば、領域内の配置位置および数に拘わ
らず、単一回の読取り動作で全て読取ることができる。
ゆえに操作者は、複数の符号の符号情報を得るときに、
従来技術の光学読取り装置のように各符号毎に読取り手
段の位置を変えるような動作を行う必要がないので、位
置変更のための操作の回数を低減することができる。ま
た、復号手段の復号処理は各符号毎に対応した手法をそ
れぞれ選択して用いる。ゆえに、取得領域内の複数の符
号の規格が異なるときでも、操作者が指示することなく
符号に対応した復号処理を行うことができる。これらの
ことから、複数の製品にそれぞれ付されたバーコードを
一括して読取らせる場合であるような、符号の配置位置
および符号の規格が統一されない可能性がある複数の符
号の符号情報を得る場合でも、上述の再生動作を用いて
単一回の動作で各符号の符号信号を再生することができ
る。したがって、従来技術の装置と比較して、再生動作
時の操作者の操作回数が減少され、また再生動作に要す
る時間が短縮される。
【0009】また本発明は、前記符号は、光学的に読取
り可能であり、前記読取り手段は、前記符号を含む前記
取得領域内の被処理物体からの画像光を撮像して、取得
領域全域の画像を表す画像信号を得る撮像手段を含み、
前記取得手段は、撮像手段で得られた画像信号から、1
または複数の符号信号を抽出する抽出手段を含むことを
含むことを特徴とする。本発明に従えば、光学読取り装
置は、撮像手段で取得領域の被処理物体からの画像光を
撮像して、取得領域の被処理物体の2次元画像の画像信
号を得る。この2次元画像には、1または複数の符号の
画像が含まれる。抽出手段は、画像信号をたとえばマッ
チング処理で信号処理して、2次元画像内から符号の画
像を抽出し、該符号の画像を表す画像信号であるような
符号信号を得る。符号がバーコードであるとき、従来技
術の光学読取り装置では、読取り手段はバーコードを予
め定める読取り方向に沿って走査する手段であり、この
走査結果から符号情報を得る。この装置ではバーコード
固有の読取り方向と、装置の走査方向とが一致しないと
きにはバーコードを読取ることが困難になる。請求項2
の光学読取り装置では、複数の符号を2次元画像として
得た後に、画像信号を信号処理して複数の符号信号を得
るので、読取り手段での走査方向が存在しない。したが
って、読取り手段と符号の読取り方向との関係に制限が
ない。また、取得領域内の複数の符号の読取り方向が異
なるときでも、一括して符号を読取り、個別に符号信号
を得ることができる。したがって、たとえば1つずつバ
ーコードが付された複数の物体を、バーコードの読取り
方向と無関係に取得領域内に配置した場合でも、全ての
バーコードの符号信号を単一回の動作で得ることができ
る。
【0010】また本発明は、前記取得手段で得られる複
数の符号信号のうち、1または複数の符号信号を選択し
て、選択される符号信号だけを復号手段に与える第1選
択手段をさらに含むことを特徴とする。本発明に従え
ば、上述の光学読取り装置は、取得手段で得られる複数
の符号信号のうち、1または複数の符号信号だけを第1
選択手段によって選択して復号させ、その符号情報を再
生する。これによって、たとえば取得領域内に装置の操
作者が所望しない符号が含まれるときに、不要な符号を
除去して、必要な符号の符号情報だけを再生させること
ができる。これによって、不必要な復号動作を省略させ
ることができる。
【0011】また本発明は、前記撮像手段で得られる画
像信号が表す画像を表示する表示手段と、画像内の1ま
たは複数の位置を指定する指定手段と、前記読取り手段
で読取られる複数の符号のうち、指定手段によって指定
される画像内の位置に配置される符号だけを前記抽出手
段から前記復号手段に与える第2選択手段とをさらに含
むことを特徴とする。本発明に従えば、上述の光学読取
り装置は、光学読取り装置の操作者が指定手段を用いて
指定した符号だけを第2選択手段で選択して復号させ
る。これによって、撮像手段が或る取得領域の物体の画
像を得るたびに、該取得領域に含まれる符号のうち、操
作者が所望とする符号の符号情報だけを再生させること
ができる。また、光学読取り装置は上述の撮像手段で得
た画像信号を表示手段に表示させて操作者に示すので、
操作者は現在装置が取得する符号信号に対応する符号、
およびその符号が付された物体を確実に把握することが
できる。
【0012】また本発明は、前記抽出手段で得られる複
数の符号信号のうち、前記取得領域内の予め定める位置
に対応した前記画像内の位置に配置される符号に対応す
る符号信号だけを前記復号手段に与える第3選択手段を
さらに含むことを特徴とする。本発明に従えば、上述の
光学読取り装置は、画像内で所定の位置にある符号だけ
を第3選択手段で選択して復号させる。これによって、
たとえば取得領域内で常に位置が決定される或る符号を
選択して復号させるとき、該符号の位置を操作者が指示
することなく自動的に該符号が選択される。したがっ
て、操作者の操作の手間が減少する。
【0013】また本発明は、前記第2または第3選択手
段は、前記画像信号から1つだけ符号信号が抽出される
とき、該符号信号を前記復号手段に与えることを特徴と
する。本発明に従えば、上述の第2または第3選択手段
は、画像内に1つだけ符号が存在するとき、自動的にそ
の符号を選択する。これによって、操作者が指示する符
号を選択する場合では、操作者の指示を待たずにそのま
ま符号を選択して復号させるので、操作者の指示動作を
省略することができる。また固定位置にある符号を選択
する場合では、単一の符号が固定位置からずれた位置に
あるときでも、自動的に符号を選択して復号させるの
で、少なくとも1つの符号情報を必ず得ることができ
る。また、取得領域内に複数の符号があるときと単一の
符号があるときとで、装置の処理動作が自動的に変更さ
れるので、上述の2つの場合のいずれでも、操作者の指
示を待つ事なく、少なくとも1つの符号情報を必ず得る
ことができる。
【0014】また本発明は、前記復号手段は、前記取得
手段からの符号信号のうちの少なくとも1つの符号信号
から、該符号信号に対応する符号が表す符号情報が得ら
れないとき、前記読取り手段に前記符号を再度一括して
読取らせ、前記取得手段に再度前記少なくとも1つの符
号信号を取得させて、取得された前記少なくとも1つの
符号信号を復号することを特徴とする。本発明に従え
ば、上述の光学読取り装置のように複数の符号情報を再
生するとき、全ての符号情報が正確に再生される確率
は、個々の符号情報が正確に再生される確率の積であ
る。ゆえに、再生するべき符号情報の数が増加するほ
ど、単一回の再生動作において全ての符号信号が正確に
再生される確率が低下する。本発明の光学読取り装置で
は、少なくとも1つの符号情報の再生が得られないと
き、再度再生動作を行う。このとき読取り手段は全ての
符号を一括して読取るが、取得手段および再生手段は、
再生が失敗した前記少なくとも1つの符号信号だけを選
択的に取得し、復号する。これによって、同一の被処理
物体に付加される複数の符号に対する2回目の再生動作
では、符号情報を再生するべき符号の数が1回目の再生
動作以下になる。ゆえに、該再生動作で再生するべき全
ての符号が正確に再生される確率が1回目の再生動作よ
りも増加するので、2回目以降の再生動作では、符号情
報の再生の失敗回数を順次減少させることができる。
【0015】また本発明は、前記取得領域内の複数の符
号は、複数種類の記述形式によってそれぞれ符号情報を
表し、前記復号手段は、複数種類の記述形式にそれぞれ
対応した復号処理が可能であり、前記予め定める復号処
理は、各符号信号毎に、該符号信号の記述形式に対応し
た復号処理であることを特徴とする。本発明に従えば、
上述の光学読取り装置では、取得領域内の複数の符号の
復号情報の記述形式が異なるとき、復号手段に各記述形
式に対応した復号処理を実施させる。これによって、た
とえば規格が異なるバーコードであるような符号が取得
領域内に含まれるときでも、復号手段が自動的に各記述
形式に対応する復号手法を選ぶので、従来技術の光学読
取り装置のように、装置の操作者が復号処理を選択する
手間を省略することができる。
【0016】また本発明は、前記符号が付される被処理
物体に対して、取得領域の少なくとも一部を表し目視表
示可能な表示記号を投影する投影手段をさらに含むこと
を特徴とする。本発明に従えば、上述の光学読取り装置
では、被処理物体に対して取得領域を表す表示記号を投
影する。これによって、操作者が所望とする符号が取得
領域に含まれるか否かを装置の操作者が確実に判別する
ことができる。これによって、所望とする符号以外の場
所を取得領域として読取り動作を行うことを防止するこ
とができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
ある光学読取り装置1の電気的構造を表すブロック図で
ある。図2は、図1の光学読取り装置1の外観を表す斜
視図である。図1と図2とを併せて説明する。
【0018】光学読取り装置1は、光学的に読取り可能
であって予め定める形式でデータを表す符号を複数個一
括して読取り、各符号の符号信号を抽出し、該符号信号
から符号が表す符号情報信号をそれぞれ再生する。この
装置1の動作モードには、後述の第1および第2モード
がある。装置1で読取り可能な符号は、たとえばバーコ
ードであり、符号信号はバーコードの形状を表す画像信
号であり、符号情報信号は数値コード信号を表す。この
符号情報信号は、光学読取り装置1からホスト装置2に
与えられて、ホスト装置2での処理動作に用いられる。
たとえば符号が付される被処理物体5が店舗で販売され
る商品であるとき、符号情報信号である数値コード信号
は小売金額、商品名および商品種類を表し、ホスト装置
2は金銭登録機で実現される。
【0019】光学読取り装置1はたとえば手持ち式のバ
ーコードリーダであり、少なくとも符号を読取るための
撮像装置が可動する。本実施形態の光学読取り装置1
は、図2に示すように、装置の操作者が手でつかむこと
が可能な大きさの筺体3内部に、装置1の全部品が収納
されるものとする。この筺体3は、長手方向の或る部分
で内角が90度以上の角度となるように弯曲した直方体
である。光学読取り装置1は、筺体3の面のうちで長手
方向と直交する面であって透光性を有するような一方面
4が、予め定める取得領域6内に存在してかつ符号が付
された被処理物体5の表面から離反して対面するように
設置される。
【0020】光学読取り装置1は、撮像装置11,メモ
リ12、表示装置13、検出回路14、選択回路15、
復号回路16、入力装置17、インタフェイス18およ
び制御回路19を含んで構成される。
【0021】撮像装置11は、予め定める取得領域6内
部の被処理物体5を含む物体を撮像し、取得領域6内の
物体の2次元画像を表す画像信号を生成する。この画像
信号は、メモリ12に与えられて記憶され、同時に表示
装置13で目視表示される。検出回路14は、メモリ1
2から読出された画像信号を後述の手法で画像処理し、
2次元画像内の符号の位置を表す位置信号を、全ての符
号についてまたは入力装置17からの指示に基づいて選
択される符号について生成する。選択回路15は、予め
定められる選択条件とメモリ12に記憶された画像信号
とに基づき、複数の符号のうちの少なくとも1つの符号
を復号すべき処理対象の符号として選択する。復号回路
16は、選択回路15で選択された処理対象の符号の位
置信号を参照して、画像信号から処理対象の符号の符号
信号を抽出し、その符号信号を符号に対応する復号手法
で復号して、符号が表す符号情報信号を再生する。検出
回路14からの位置信号、および選択回路15での選択
結果を表す選択動作信号は、メモリ12に記憶される。
復号回路16からの符号情報信号は、メモリ12に記憶
されると同時に、インタフェイス18を介してホスト装
置2に与えられ、ホスト装置2での処理動作に用いられ
る。各装置および回路11〜16,18の各動作の動作
タイミングは、制御回路19によって後述の手法で指示
される。
【0022】各装置および回路11〜19の詳細な構造
および挙動を以下に説明する。
【0023】撮像装置11は、撮像素子22、2値化回
路23、照射装置21および読取りスイッチ24を含ん
で構成される。照射装置21および撮像素子22の挙動
は、制御回路19からの撮像指示信号によって制御され
る。この撮像指示信号は、操作者によって読取りスイッ
チ24が操作され、読取りスイッチ24からの操作信号
が制御回路19に与えられたときに制御回路19で生成
されて、撮像素子22および照射装置21に与えられ
る。読取りスイッチ24は、たとえば筺体3の側面に露
出するように設置される。
【0024】撮像素子22は、制御回路19から撮像指
示信号が与えられると、取得領域6内部の被処理物体5
からの画像光を撮像して、取得領域6の2次元画像を表
すアナログ画像信号を生成する。撮像素子22は、いわ
ゆる2次元CCDイメージセンサで実現され、具体的に
は、基板上に複数の受光素子がマトリクス状に配列され
た構造を有する。撮像素子22で得られる2次元画像
は、受光素子と同一数で同一配列の画素から構成される
白黒画像であり、各画素の表示色は、対応する受光素子
での受光量に比例して連続的に変化する。撮像素子22
からの画像信号は、各画素の表示色が白色から黒色まで
連続的に変化可能なアナログ信号である。撮像素子22
からのアナログ画像信号は、2値化回路23に与えられ
る。2値化回路23は、アナログ画像信号を2値化し
て、各画素が白色または黒色のいずれか一方の表示色を
有するような2次元画像を表す画像信号を生成する。
【0025】取得領域6は、図2に示すように、筺体3
の一方面4に対面して一方面4の法線25に沿う法線方
向に伸びる空間であって、一方面4と平行で前記法線2
5に沿って離反した位置での仮想断面の形状が、筺体3
内部の撮像素子22の該位置での撮像可能範囲以下の大
きさの空間である。図2では法線方向を矢符26で表
す。本実施形態では、取得領域6は、法線方向の長さが
無限大であって、仮想断面が常に一方面4と相似であ
り、仮想断面の大きさが一方面4から遠ざかるほど大き
くなるような空間であるとする。
【0026】上述の2次元画像には、取得領域6内部の
符号のうち、筺体3の一方面4から臨んで見ることがで
きる符号、すなわち撮像素子22と符号との間に別の物
体が介在していない符号の画像が含まれる。また、たと
えば符号がバーコードであるとき、バーコードは白色で
描かれる空間部分と黒色で描かれる棒部分とだけを有す
るので、符号の表示色は白色および黒色の2色しかな
い。ゆえに、2値化回路23で、撮像素子22からのア
ナログ画像信号を2値化することによって、たとえば符
号の画像の表示色が大きく変更されるような影響を与え
ることなく、画像信号のデータ量を小さくすることがで
きる。
【0027】照射装置21はたとえばレーザ装置で実現
され、被処理物体の照明装置と取得領域の投影装置とを
兼ねる。照射装置21は、制御回路19から撮像指示信
号が与えられるときに照明動作を行い、照明動作の実施
時以外の残余のときには投影動作を行う。投影動作を行
う装置と照明動作を行う装置とは、別個の装置として設
けられても良い。
【0028】照射動作では、取得領域6内部の被処理物
体5周辺の明るさが、符号の表示色が明確に識別可能な
2次元画像を撮像素子22で得ることができるのに充分
な輝度となるように、取得領域6内部の物体を照明す
る。このとき照射装置21は、たとえば照射される照射
光の光量が取得領域6の仮想断面内で均一となるよう
に、照射光を照射する。
【0029】投影動作では、被処理物体5の表面に予め
定める投影像27を投影して、操作者に対して取得領域
6の位置および大きさを示す。この投影像27は、たと
えば、図2に示すように、被処理物体5の取得領域6内
部の部分であって取得領域6の仮想断面の中心軸線と交
差する位置に十字型の像28が配置され、取得領域6の
角隅部と交差する位置に鍵型の像29がそれぞれ配置さ
れて構成される像である。照射装置21は、投影動作を
行うとき、たとえば光源と一方面4との間に投影像27
に相似の形状で照射光の透過領域と遮断領域とが形成さ
れるようなマスクを介在させる。これによって、透過領
域を通過した照射光が被処理物体5の表面の十字型およ
び鍵型の部分だけに照射され、残余の部分への照射光が
筺体3内部のマスクで遮断されることによって、投影像
27が投影される。
【0030】このような撮像動作で得られる画像信号
は、2値化回路23から、メモリ12に記憶されるのと
同時に、表示装置13に表示される。
【0031】表示装置13は、たとえば2次元画像の画
素数以上の表示画素を有するようなマトリクス表示型の
液晶表示装置で実現され、その偏平な形状の表示面31
が筺体3の表面に露出するように設置される。表示装置
13は、撮像装置11で画像信号が得られるとき、メモ
リ12に記憶される画像信号と同一の画像信号が与えら
れ、その画像信号が表す2次元画像が、表示画像として
一連の符号情報の再生動作が終了するまで表示される。
【0032】このとき、表示画像のうちで後述の処理対
象の符号が存在する領域の画像だけをたとえば点滅表示
し、残余の領域の画像はそのまま表示し続ける。点滅表
示は、該表示を行うべき表示面31内の領域に、白色ま
たは黒色だけの画素からなる画像と前述の2次元画像と
を時間経過に伴い交互に表示する手法である。これによ
って、処理対象の符号の領域と残余の領域との区別が容
易になり、操作者に光学読取り装置1の動作が分かり易
くなる。
【0033】また撮像素子22は、光学読取り装置1が
動作可能な状態であるとき、予め定める周期で恒常的に
取得領域6内部の被処理物体5からの画像光を撮像して
画像信号を生成し、表示装置13に表示させるようにし
てもよい。このとき制御回路19は、読取りスイッチ2
4からの操作信号が与えられないときは画像信号をメモ
リ12には記憶させず、操作信号が与えられるときだけ
記憶させるようにしても良い。
【0034】取得領域6内部に複数の被処理物体5があ
る場合に、一方面4の法線方向からみて被処理物体5が
重なり合うときには、一方面4から見て手前の被処理物
体5によって後ろの被処理物体5に付される符号が隠さ
れ、2次元画像内に該符号の画像が含まれなくなること
がある。このとき、上述のように動作可能状態のときに
得られた2次元画像を常時表示装置13に表示するよう
にしておけば、操作者は、表示装置13に表示される2
次元画像を参照して、所望する符号が別の被処理物体5
で隠されるか否かを確認することができる。また符号が
隠されるときには、移動に伴い変化する2次元画像を表
示装置13の表示画像として目視しつつ光学読取り装置
1の位置を移動させることによって、所望の符号が別の
被処理物体5で隠されることがないような位置を容易に
探すことができる。
【0035】検出回路14は、制御回路19から符号の
検出動作を指示する検出指示信号が与えられると、動作
を開始する。検出回路14は、メモリ12に記憶される
画像信号を読出し、該画像信号をいわゆるマッチング処
理を用いた画像処理を行って、符号の光学的な特徴か
ら、画像内の符号を検出する。さらに、検出される各符
号の画像内での位置、傾きおよび範囲を検出する。各符
号の画像内での位置、傾き、および範囲を表す位置信号
は、メモリ12内の後述する位置データエリア44に記
憶される。このような検出回路14での符号の検出動作
の詳細は後述する。
【0036】符号がバーコードであるときの上述の位置
信号を以下に説明する。バーコードは相互に平行に配列
されて黒色表示される複数の棒部分と、隣接する2本の
棒部分の間にそれぞれ介在されて白色表示される空間部
分とを含む矩形の2次元像である。各棒部分および空間
部分は、長手方向の長さが予め定められる固定長で、長
手方向に直交する幅方向の幅が可変である。また、各棒
部分および空間部分は、その長手方向が予め定める走査
方向と直交し、走査方向に沿って棒部分と空間部分とが
交互に配列される。
【0037】図3および図4は、それぞれ2次元画像3
1内のバーコード32の画像を表す模式図である。図3
と図4とでは、バーコード32自体は同一のものであ
り、2次元画像31内での配置状態が異なる。バーコー
ド32の位置信号は、2次元画像31内のバーコード3
2の画像の4隅の座標をそれぞれ表す第1〜第4座標デ
ータ(X1,Y1)〜(X4,Y4)を含んで構成され
る。この座標は、2次元画像31に設定されるXY直交
座標系によって表される。XY直交座標系は、たとえば
2次元画像31の外縁が矩形であるとき、2次元画像3
1の左下の角隅部を原点34とし、X,Y座標軸35,
36は、外縁の矩形の辺に平行であって原点34を通
り、かつ相互に直交する直線として設定される。図3お
よび図4では、XY直交座標系のX,Y座標軸35,3
6の方向だけをそれぞれ参照符35,36を付した矢符
で表す。
【0038】たとえば図3に表すように、バーコード3
2の走査方向38がX座標軸35に略平行であるとき、
バーコード32の画像内で、X座標軸35上の座標値が
減少する方向であってY座標軸36の座標値が増加する
方向の角隅部、紙面では右上の角隅部の座標を第1座標
データ(X1,Yl)とする。以後の説明では、X座標
軸35に平行な方向を「左右方向」、X座標軸35に平
行でX座標軸35上で座標値が増加および減少する方向
を「右方向」および「左方向」と称する。また、Y座標
軸36に平行な方向を「上下方向」、Y座標軸36に平
行でY座標軸36上で座標値が増加および減少する方向
を「上方向」および「下方向」と称する。また、左下の
角隅部の座標を第2座標データ(X2,Y2)、右上の
角隅部の座標を第3座標データ(X3,Y3)、および
右下の角隅部の座標を第4座標データ(X4,Y4)と
する。
【0039】また、たとえば図4に表すようにバーコー
ド32の走査方向38がY座標軸36に略平行であると
き、このバーコード32の配置状態は、図3のバーコー
ド32の配置状態から反時計まわりに90度だけいずれ
かの角隅部を回転中心として角変位させた状態と等価で
ある。ゆえに、このときの位置信号では、バーコードの
画像の左下、右下、左上、および右上の角隅部の座標
を、それぞれ第1〜第4座標データ(X1,Y1),
(X2,Y2),(X3,Y3),(X4,Y4)とす
る。また、バーコード32は、基本的に、バーコードを
読取るための装置の読取り方向に対して、走査方向38
に直交する方向の部位が入換えられた状態で画像が読取
られても、以後の復号処理には支障はない。ゆえに、図
3のバーコード32の配置状態からいずれかの角隅部を
回転中心として反時計まわりに180度だけバーコード
32を角変位させた状態における位置信号の第1〜第4
座標データとバーコード32の角隅部の座標との関係
は、図3で説明した関係と等価である。また、図3のバ
ーコード31の配置状態からいずれかの角隅部を回転中
心として反時計まわりに270度だけバーコード31を
角変位させた状態における位置信号の第1〜第4座標デ
ータとバーコード31の角隅部の座標との関係は、図4
で説明した関係と等価である。
【0040】このバーコード32の画像の4隅の位置が
定められると、これら位置の座標を用いて、2次元画像
31内のバーコード32の位置、2次元画像31内でバ
ーコード32の画像が占める符号範囲、およびバーコー
ドの走査方向38と2次元画像31のX,Y座標軸3
5,36とのなす角度をそれぞれ算出することができ
る。
【0041】この検出回路14の検出動作には、後述す
る第1および第2検出手法がある。第1検出手法は第1
モード選択時に用いられ、2次元画像内の全ての符号を
検出して、位置信号を生成する。第2検出手法は第2モ
ード選択時に用いられ、撮像装置11で画像信号を得る
たびに入力装置17を用いて操作者が位置信号を生成す
るべき符号を指定するので、指定された符号だけを検出
して、その位置信号を生成する。
【0042】再び図1を参照する。入力装置17は、検
出回路の第2検出手法での符号の指定動作に用いられ
る。入力装置17は、たとえばタッチパネルと称される
座標入力装置で実現される。入力装置17は、透光性を
有する偏平な装置であり、表示装置13の表示面31の
上面に設置される。表示装置13の表示面31に表示さ
れる画像は、入力装置17の部材を通して目視表示する
ことができる。
【0043】座標入力装置は、たとえば、薄板状のフィ
ルムの一方面に導電体の薄膜を成膜して形成される一対
の透明電極材が、該一方面を対面させて間隔を明けて配
置され、さらに2対の検出電極が一方の透明電極材の導
電性薄膜の互いに直交する仮想直線上の端部にそれぞれ
設置された構造を有する。この2対の検出電極のうちの
一方対の検出電極間に予め定める電圧を印加する状態
で、透明電極材の表面の或る一点を押下げるとき、その
一対の透明電極材の各導電体薄膜が該一点で短絡する。
この短絡によって生じる電圧変化を、他方対の検出電極
で検出する。この動作を電圧を印加する検出電極の対を
入換えてさらに行い、これら2回の検出動作で得られる
電圧変化から、押下げられた点の位置の2次元座標を得
る。
【0044】この2次元座標を表す座標信号は、制御回
路19に与えられる。制御回路19は、座標信号が表す
2次元座標を、座標入力装置が押下げられたときに表示
装置13に表示される2次元画像内の点であって、上述
のときに上述の或る点の直下に表示される点を示す座標
であると見なし、該点を2次元画像内で操作者が指示す
る指示点であると判定する。この指示点の座標、すなわ
ち2次元座標を表す指示座標信号は、検出回路14に与
えられ、後述の第2検出手法での符号の指定動作に用い
られる。
【0045】選択回路15は、検出回路14で検出され
る複数の符号の中から、復号するべき処理対象の符号を
選択する。この選択回路15は、請求項上での第1〜第
3選択手段に相当し、また第2および第3選択手段を兼
用する。また、処理対象の符号は、第1モードでは画像
内で予め定める検出指定位置に存在する符号である。検
出指定位置は、1または複数個予め定められ、たとえば
選択回路15内部に設けられる内部メモリに予め記憶さ
れる。この選択手法は、具体的には、まず上述の符号の
位置信号から2次元画像内で該符号の画像が占める符号
範囲を算出し、次いで、算出される符号範囲内に、少な
くとも1つの検出指定位置が含まれるか否かを判定す
る。符号範囲内に検出指定位置が含まれる符号だけが、
復号するべき処理対象の符号として選択され、残余の符
号は処理対象から外される。
【0046】復号回路16は、制御回路19から予め定
める復号指示信号が与えられると、処理対象の符号の画
像を表す符号信号を復号して、コード信号である符号情
報信号を生成する。この復号指示信号は、操作者によっ
て開始スイッチ41が操作され、開始スイッチ41から
の操作信号が制御回路19に与えられたときに、制御回
路19で生成されて復号回路16に与えられる。開始ス
イッチ41は、たとえば筺体3の表示装置13の表示面
31が露出する面と同一面に露出するように配置され
る。
【0047】本実施形態の光学読取り装置1では、検出
回路14は符号の形状を直接表す画像信号である符号信
号を直接メモリ12に記憶させないで、取得領域6の2
次元画像内で符号の画像に対応する位置を表す位置信号
を記憶させる。ゆえに、復号回路16は、まず、画像信
号から位置信号が表す位置および範囲の画像の一部分を
表す信号の一部分を、符号信号として抽出する。この抽
出動作は、たとえば位置信号の第1〜第4座標データを
4隅とする2次元画像の一部分の画像を認識して、画像
信号内で該一部分の画像を表す部分の信号を複写して実
施される。
【0048】続いて、この符号信号を復号して、符号情
報信号を得る。符号がバーコードであるとき、バーコー
ドの空白部分と棒部分との符号の走査方向での幅の変化
パターンと符号情報信号である数値コードを表す数値と
が1対1で対応する。かつ、幅の変化パターンと数値と
の対応関係はバーコードの規格毎に異なる。復号回路1
6での復号手法は、具体的には、まず、符号の走査方向
に平行な仮想基準軸線上でのバーコードの空白部分およ
び棒部分の幅を符号信号から順次演算して求め、各部分
の幅の値を該部分の仮想基準軸線に沿う並び順で並べる
ことで、仮想基準軸線上での幅の変化パターンを算出す
る。次いで上述の対応関係を参照し、算出された幅の変
化パターンを、この対応関係に基づいて数値コードに変
換する。
【0049】上述の幅の変化パターンと数値との対応関
係は、複数の規格に対応してそれぞれ準備される。たと
えば幅の変化パターンと数値との対応テーブルを含むよ
うな符号の復号変換処理のプログラムを、符号の複数の
規格にそれぞれ対応して複数準備する。また、符号の規
格に対応して符号の形状に対応する信号レベル変化を検
出し、レベル変化に対応する数値を表す信号を導出する
ための回路部品を、符号の複数の規格に対応して複数準
備する。復号回路16は、或る復号手法で全ての符号の
復号処理を行い、符号情報信号が得られない符号につい
ては、別の規格のための復号手法を用いて復号処理を再
度行う。また、符号信号から符号の形状の特徴点を検出
し、その特徴点に対応する符号の規格を選ぶようにして
もよい。この特徴点には、数値コードの桁数に関連する
形状の特徴点、たとえばバーコード全体の走査方向の幅
と走査方向に直交する方向の長さとの比率、および棒部
分の本数が挙げられる。
【0050】メモリ12は、図5に示すように、複数の
メモリエリアを有し、各装置および回路11,14〜1
6,19で得られる信号を一時的または恒常的に記憶す
る。各メモリエリアには、複数のフィールドが設定され
ており、単一のフィールド内には、単一の信号が記憶さ
れる。
【0051】たとえば、撮像装置11の撮像動作時に
は、制御回路19から撮像素子22および照射装置21
に撮像指示信号が与えられるのと同時に、メモリ12に
も信号を記憶することを指示する記憶指示信号が与えら
れる。メモリ12は、記憶指示信号が与えられるとき、
撮像装置11からの画像信号を、画像信号を記憶するた
めのメモリエリアである画像データエリア43に記憶さ
せる。
【0052】このメモリエリアは上述のもの以外にも複
数準備される。たとえば、位置データエリア44には、
検出回路14からの位置信号が記憶される。符号情報エ
リア45には、復号回路16で得られる符号情報信号が
記憶される。設定データエリア46には、ホスト装置2
から光学読取り装置1に与えられる動作モードに対応す
る後述の設定信号が記憶される。これらエリア44〜4
6への信号の記憶手法は、メモリ12に与えられる信号
と、制御回路19において各エリア44〜46への信号
の記憶を指示する記憶指示信号が生成されるタイミング
とだけが異なり、詳細な挙動は画像データエリア43へ
の記憶手法と等しい。
【0053】エリア44,45への信号の記憶指示信号
は、各回路14,16から該回路14,16が動作する
ことを表す動作信号が制御回路19に与えられたとき
に、制御回路19でそれぞれ生成される。また第2検出
手法の実施時での位置データエリア44への信号の記憶
指示信号は、入力装置17から座標信号が制御回路19
に与えられたときに制御回路19で生成されてもよい。
さらに、符号情報エリア45への符号情報信号の記憶指
示信号は、開始スイッチ41からの操作信号が制御回路
19に与えられたときに制御回路19で生成されてもよ
い。
【0054】また、メモリ12内の或るメモリエリア
は、前述の検出回路14,選択回路15,および復号回
路16の演算処理のためのバッファメモリ47として用
いられ、各回路14〜16の処理動作時に演算処理で得
られるデータを一時的に記憶する。
【0055】上述のメモリエリア43〜47のうち、エ
リア44,45のフィールドは関連して信号を記憶す
る。具体的には、或る符号の位置信号と、その符号の符
号情報信号とが一対として、相互に関連して記憶され
る。表1は、エリア44,45の関連を表す表である。
以下の表で、「No.」は各フィールドの番号を表す。
【0056】
【表1】
【0057】或る符号の位置信号と符号情報信号とは、
たとえば各エリア44,45内に設定され、相互に関連
するフィールド、表1では同一番号のフィールドに記憶
される。以後、エリア44,45で相互に関連するフィ
ールドを、関連フィールドと称する。上述の表で符号情
報信号(Z1,…,Zn)の「Z1」,…「Zn」は数
値コード信号の1〜n番目の数値を表す。「n」は符号
情報信号の長さに該当し、「n」に該当する数値は、符
号の規格によって異なる。たとえば、いわゆるJANコ
ードのバーコードでも数値コードが8桁のバーコードと
13桁のバーコードがあるので、「n」は8または13
になる。
【0058】また、符号情報エリア45のフィールドに
は、複数のフラグが付される。このフラグには、たとえ
ば処理フラグおよび結果フラグがある。処理フラグは、
該フィールドの位置データエリア44内の関連フィール
ドの位置信号に対応する符号に対して、復号回路16で
復号処理がなされたか否かを表す。結果フラグは、上述
の位置信号に対応する符号に対して復号回路16で復号
処理がなされたとき、符号情報信号が得られた否かを表
す。これらフラグは、0および1のいずれか一方の値が
代入されるときに復号処理の未処理および成功をそれぞ
れ表し、いずれか他方の値が代入されるときには、復号
処理の処理済みおよび失敗をそれぞれ表す。また、位置
データエリア44のフィールドには、該フィールド内の
位置信号に対応する符号が復号回路16の処理対象の符
号であるか否かを表すための対象フラグがさらに付加さ
れていてもよい。
【0059】再び図1を参照する。インタフェイス18
はホスト装置2からの制御信号の受信動作、および符号
情報信号の送信動作であるような、ホスト装置2と光学
読取り装置1との間の通信動作を制御する。受信動作
は、具体的には、インタフェイス18は、ホスト装置2
からの制御信号が与えられると、その信号の信号形式、
たとえば信号のパルス幅および直流成分の大きさを光学
読取り装置1に対応した形態に変換した後に、制御回路
19に与える。制御回路19は、この制御信号に対応し
て、光学読取り装置1の設定を変更し、変更後の設定を
表す設定信号を、メモリ12に記憶する。また、送信動
作は、具体的には、制御回路19から送信開始の指示信
号が与えられると同時に、制御回路19からの読出し信
号が与えられることでメモリ12から読出された符号情
報信号が与えられるとき、符号情報信号をインタフェイ
ス18とホスト装置2との間の伝送路に対応する信号形
式に変換したのち、伝送路に導出する。
【0060】制御回路19は、光学読取り装置1の各構
成部品11〜18,24,41から生成される上述の各
種の信号が与えられ、与えられた信号に基づいて生成し
た指示信号を各回路および装置へ導出する。具体的に
は、制御回路19は、読取りスイッチ24および開始ス
イッチ41からの操作信号、入力装置17からの座標信
号、回路14〜16からの動作信号、ならびにホスト装
置2からの制御信号が与えられる。制御回路19は、与
えられた各信号に応じて、上述の各装置および回路の動
作開始を指示する指示信号を生成し、各装置および回路
の動作に与えることによって、上述の各構成部品11〜
18,24,41の動作タイミングの整合を取りなが
ら、光学読取り装置1全体の動作を制御する。以後の説
明では、各構成部品11〜18,24,41からの信号
に応答して制御回路19が指示信号を導出する動作の説
明を省略することがある。
【0061】以下に、光学読取り装置1における符号情
報信号の再生動作を詳細に説明する。この再生動作には
前述したように2種類の動作モードがあり、各モードで
は前述の検出回路14での検出手法が異なる。以後、第
1検出手法を用いる動作モードを第1モードとし、第2
検出手法を用いる動作モードを第2モードとする。第1
モードでは、復号すべき符号を装置1が自動的に選択す
る。第2モードでは、操作者が復号すべき符号を選択す
る。
【0062】図6は、上述の符号情報信号の再生動作を
説明するためのフローチャートである。このフローチャ
ートでは、取得領域6内の3つの被処理物体5に個別的
に付された4つのバーコードを読取る場合の動作を例と
して説明する。
【0063】まず、第1モードについて説明する。
【0064】ホスト装置2に電力が投入されて起動する
と、ステップs1からステップs2に進む。ステップs
2では、光学読取り装置1の初期設定が行われる。初期
設定では、まず、ホスト装置2は、光学読取り装置1を
構成する各構成部品11〜19に電力を供給することに
よって、装置1を作動可能な状態にする。この電力は、
ホスト装置2の電力供給源から与えられる。また、装置
1が独自に電力供給源を有し、ホスト装置2はその電力
供給源を起動させるための制御信号を与えるだけでも良
い。
【0065】次いで、制御回路19が、実施する動作モ
ードに併せて、光学読取り装置1内部の構成部品11〜
18の設定を変更する。この動作モードの選択はホスト
装置2で行われ、動作モードを現在のモードから別のモ
ードに切換えるときには、ホスト装置2から動作モード
の切換えを指示するための制御信号が送信される。この
制御信号を受信するとき、制御回路19は動作モードに
併せて、各構成部品11〜18の設定を変更する。たと
えば検出回路14では、選択された動作モードに対応す
る検出手法に併せて、回路14の細部の設定値およびス
イッチング手段を切換える。
【0066】このように設定が変更されるたびに、制御
回路19は、設定後の動作モードおよび各構成部品11
〜18内部の設定値を表すような設定信号を、前述のメ
モリ12の設定データエリア46に記憶する。また、設
定の変更を指示する制御信号が送信されないときには、
制御回路19は、設定データエリア46に記憶される過
去の設定信号のうちで最新の設定信号を読出し、最新の
設定信号が表す動作モードおよび設定値によって、各構
成部品11〜18の設定を行う。
【0067】動作モードの設定が終了した後、スイッチ
24,41が操作されるまでの期間、制御回路19は、
装置1で以下に説明する再生動作を実施することができ
るように、各構成部品11〜18を作動可能な状態に保
つ。これによって、たとえば撮像装置11内の照射装置
21は、取得領域6内の被処理物体5に対して、投影像
27を投影する。またこのとき、上述したように撮像素
子22が取得領域6の撮像動作を恒常的に行う構造の光
学読取り装置1では、取得領域6の2次元画像が表示装
置13に表示される。
【0068】図7は、上述の光学読取り装置1において
上述の期間に表示装置13に目視表示される2次元画像
50を表す図である。この2次元画像50には、各被処
理物体の取得領域6内部の部分の外観を表す像51〜5
3が含まれ、さらに、該部分に付加される符号の画像5
6〜59が含まれる。以後の説明では、これら取得領域
6内部の符号は、2次元画像50上で、X,Y座標軸3
5,36に沿ってそれぞれ2つずつ並ぶようにマトリク
ス状に配置され、各符号の走査方向38は、全てX座標
軸35と平行であるとする。
【0069】再び図6を参照する。光学読取り装置1の
操作者は、まず、上述の投影像27および表示装置13
の2次元画像50を参照して、撮像素子22の照準を合
わせる。具体的には、所望とする符号56〜59が全て
取得領域6内に含まれ、かつ筺体3の一方面4の法線方
向で複数の被処理物体同士が重ならないように配置され
る位置に光学読取り装置1を移動させる。次いで、読取
りスイッチ24を操作する。
【0070】読取りスイッチ24が操作されると、装置
1はステップs3の動作を行う。まず、読取りスイッチ
24から操作信号が制御回路19に与えられ、制御回路
19は撮像装置11およびメモリ12に上述の撮像およ
び記憶指示信号を導出する。これによって、読取りスイ
ッチ24が押された時点で撮像素子22は撮像動作を行
ってアナログ画像信号を導出し、2値化回路23でアナ
ログ画像信号を2値化して2次元画像50の画像信号を
生成する。この画像信号がメモリ12の画像信号の画像
データエリア43に記憶される。画像信号の記憶動作が
終了すると、ステップs4に進む。
【0071】ステップs4では、制御回路19におい
て、光学読取り装置1に設定される動作モードが第1モ
ードであるか否かが判定される。第1モードであるとき
にはステップs5に進み、第2モードであるときにはス
テップs22に進む。以下の説明では、まず第1モード
での処理動作を先に説明する。
【0072】ステップs5では、検出回路14は、ま
ず、2値化された画像信号に対して後述の画像処理を施
す。次いで、画像処理結果に基づいて、符号の形状の特
徴点から2次元画像内で符号の存在する存在位置と各符
号の画像が占める符号範囲とを検出し、2次元画像内で
符号の存在する数と同数の各符号の位置信号を得る。こ
の位置信号はメモリ12の位置データエリア44に記憶
される。
【0073】次いで、ステップs6では、選択回路15
は、検出回路14で検出された符号の数を判定する。こ
の符号の数は、メモリ12の位置データエリア44内に
記憶される位置信号の数と同数であり、位置信号の数か
ら求められる。符号の数が0であるとき、すなわち符号
が検出されないときは、ステップs6からステップs7
に進み、異常処理動作を実行した後に、ステップs18
で当該フローチャートの処理動作を終了する。異常処理
動作は、具体的には、符号が無いこと表す信号をホスト
装置2に送信する動作である。また、ホスト装置2に信
号を何も送信しないで、そのまま処理動作を終了しても
良い。
【0074】ステップs6で符号の数が2以上であると
判定されるとき、すなわち複数の符号が検出されたとき
には、ステップs6からステップs8に進む。ステップ
s8では、選択回路15は、メモリ12に記憶される各
符号の位置信号と、選択回路15内の内部メモリに記憶
される検出指定位置信号とに基づいて、復号すべき処理
対象の符号を選択する。図7の2次元画像を例とする
と、検出指定位置60は、たとえば2行2列のマトリク
ス状に配置された4つのバーコードのうち、紙面右側の
列のバーコード57,59の画像の中心点とそれぞれ一
致するように設定される。また選択回路15は、検出指
定位置60と実際のバーコードの中心点がずれる場合で
も、検出指定位置が各バーコードの画像が占める符号範
囲、すなわちバーコードの画像の外縁内部の範囲に含ま
れるとき、そのバーコードを復号すべき処理対象の符号
であると判定する。処理対象の符号が選択されるとステ
ップs9に進む。
【0075】また上述の検出指定位置60は、2次元画
像内の画像の中心を挟んで左右に、左右方向に沿って並
べられる2つのバーコードの画像の中心点であってもよ
い。また、上述の復号すべき処理対象の符号は、上述の
検出指定位置60を用いる他に、別の規定で定めても良
い。たとえば、2次元画像の中心点近傍に配置され、2
次元画像内の複数の符号のうちで中心点との距離が最も
近い符号および2番目に近い符号を処理対象の符号とし
てもよい。また、取得範囲6内の全ての符号を復号すべ
き処理対象の符号してもよい。さらにまた、2次元画像
内に複数の符号規格の符号が含まれるとき、或る符号規
格の符号だけを処理対象の符号としてもよい。
【0076】ステップs6で符号の数が1であるとき、
すなわち、符号が単一個だけ検出されるときには、選択
回路15はその符号の2次元画像内での位置に拘わら
ず、その符号を処理対象の符号として選択し、そのまま
ステップs9に進む。
【0077】このように、本実施形態の光学読取り装置
1では、2次元画像内に符号が含まれるときには、処理
手順を符号の数が1のときと2以上であるときとに分け
る。符号が単一個だけ2次元画像に含まれるときの装置
1の挙動は、従来技術の光学読取り装置における符号の
選択手法と等しい。ゆえに、光学読取り装置1は、従来
技術の光学読取り装置と同様に、符号を1つずつ個別的
に読取って符号情報信号を再生することもできる。また
このとき、装置1の処理動作は自動的に変更されるの
で、従来と同一手法の動作モードと本発明での手法の動
作モードとを、操作者の何らかのスイッチ操作によって
切換える必要がない。ゆえに、装置1への操作者の操作
回数を減少させることができる。
【0078】ステップs9〜s14では、復号回路16
が、選択された処理対象の符号について、個別的に符号
信号の抽出動作と符号信号の復号動作とを行う。
【0079】まずステップs9では、処理対象の符号の
うちの1つの符号について、復号回路16が上述の抽出
動作によって画像信号から符号信号を抽出し、次いで抽
出された符号信号に対して、或る符号規格に対応した復
号手法を用いた復号動作を行う。次いで、ステップsl
0では、或る処理対象の符号の符号情報信号が正しく得
られたか否か、すなわち復号動作が成功したか否か判定
する。成功しているときにはステップs14へ進み、失
敗するときにはステップs11に進む。
【0080】ステップs11では、同一の符号信号に対
する復号動作を再度行う。このときの復号動作は、ステ
ップs9での復号動作時と同一の符号規格に対応しかつ
同一の復号手法の動作である。また、対応する符号規格
がステップs9での復号手法と同一である復号手法であ
れば、復号手法内の演算手順であるような詳細な手法は
変更されてもよい。復号動作が終了すると、ステップs
12で、或る処理対象の符号の復号動作が成功したか否
か判定する。成功しているときにはステップs13へ進
み、失敗しているときにはステップs14に進む。
【0081】ステップs13では、ステップs9,s1
1のいずれかの復号動作で得られた符号情報信号を、メ
モリ12の該符号の位置信号の記憶されるフィールドに
関連した符号情報エリア45内の関連フィールドに記憶
させる。同時に、この関連フィールドに付加される前述
の結果フラグに、復号処理の成功を表す値を代入して、
復号処理が成功したことを記憶させる。ステップs14
では、前述の関連フィールドに付加される前述の結果フ
ラグに、復号処理の失敗を表す値を代入して、復号処理
が失敗したことを記憶させる。ステップs13,s14
での記憶処理が終了すると、ステップs15に進む。
【0082】ステップs15では、処理対象の符号のう
ちで未だ復号処理が1度も成されていない符号があるか
否かを判定する。この判定動作は、具体的には、メモリ
12の符号情報エリア45内の各フィールドの処理フラ
グを検索してその値を調べ、復号処理が未処理であるこ
とを表す値を有するフラグがあるときには、未処理の符
号があると判定する。このときには、ステップs9に戻
り、この処理フラグの付加されるフィールドに関連した
位置データエリア44内の関連フィールドに記憶される
位置信号を読出し、該位置信号に対応する符号につい
て、ステップs9〜s14の手順で復号処理を行う。ス
テップs9〜s14の復号動作は、全ての処理対象の符
号について、復号処理が施されるまで繰返される。この
繰返しの間、復号処理の復号手法は或る単一の符号規格
に対応する手法に保たれる。ステップs15の判定で、
上述の各フィールドの処理フラグの全てが、復号処理の
処理済みを表す値を有するとき、全ての処理対象の符号
に対して復号処理が施されたと判定されて、ステップs
15からステップs16に進む。
【0083】ステップs16では、メモリ12の符号情
報エリア45内の各フィールドの結果フラグを検索して
調べ、復号処理の失敗を表す値が記憶されているフラグ
があるか否かが判定される。全てのフィールドのフラグ
の値が復号処理の成功を表す値であるときは、全ての処
理対象の符号の符号情報信号が誤りなく得られていると
判定される。このときには、ステップs16からステッ
プs17に進む。
【0084】ステップs17では、正常終了処理を行わ
せる。正常終了処理では、制御回路19は、インタフェ
イス18に各符号の符号情報信号をホスト装置2へ送信
させる。ホスト装置2は、符号情報信号が誤り無く送信
されたか否かを表す制御信号を折返し送信するので、制
御回路19は、この制御信号によって符号情報信号が誤
り無く送信されていることが確認されると、ステップs
18で当該フローチャートの処理動作を終了する。また
ホスト装置2からの制御信号が送信の失敗を表すとき、
制御回路19は再度自動的に符号情報信号を再び送信さ
せ、送信が成功するまで送信動作を繰り返す。正常終了
処理が終了すると、ステップs18で当該フローチャー
トの処理動作を終了する。
【0085】また処理動作終了後に光学読取り装置1の
電源を供給したまま保つとき、制御回路19は、ステッ
プs2の作動可能状態を保持させて、読取りスイッチ2
4の操作を待つ。この状態で続いて別の被処理物体5の
符号の符号情報信号の再生動作を実施するとき、操作者
は、ステップs3の動作から再生動作を開始させる。
【0086】ステップs16で、少なくとも1つのフィ
ールドの結果フラグの値が復号処理の失敗を表す値であ
るときには、ステップs16からステップs19に進
む。ステップs19では、復号回路16で実施可能な符
号規格の復号手法のうち、ステップs9,s11で未だ
実施されていない符号規格の復号手法があるか否かが判
定される。あるときには、ステップs20に進み、ない
ときにはステップs21に進む。
【0087】ステップs20では、制御回路19は、復
号回路16で実施される復号処理の手法を、未だ実施さ
れていない符号規格の復号手法に変更する。さらにメモ
リ12内の符号情報エリア45の各フィールドに付加さ
れる処理フラグのうち、該フィールドの結果フラグが復
号処理の失敗を表す値を有する処理フラグについて、処
理済みを表す値を消去して、代わりに未実施を表す値を
代入して記憶させる。これら処理が終了すると、ステッ
プs20からステップs9に戻り、変更された符号規格
の復号手法を用いて、未実施を表すフラグが付されたフ
ィールドの符号について、再度抽出処理と復号処理とを
実施する。
【0088】ステップs21では、制御回路19は、符
号信号内に誤りがあって、復号処理を正常に実施するこ
とができない符号があると判定する。このとき制御回路
19は、たとえば表示装置13を用いて、符号の再生動
作をやり直すことを要求する再読取り表示を表示させて
装置の操作者に再生動作のやり直しを提示した後、ステ
ップs3に戻る。再読取り表示は、ブザーを用いた警告
音を発生させることで表す音響表示でもよく、または表
示装置13とは別のLEDであるような発光素子を発光
させることで表しても良い。
【0089】次いで第2モードでの光学読取り装置1の
挙動を説明する。第2モードでは、ステップs1〜s
3,s9〜s21の挙動は第1モードでの挙動のと同一
であり、ステップs4〜s8での符号の検出動作と選択
動作とが異なる。以下の説明では、挙動が異なるステッ
プだけを説明する。
【0090】前述のステップs4において、装置1に第
2モードが選択されていると判定されるときは、ステッ
プs4からステップs22に進む。
【0091】ステップs22では、処理対象の符号の指
定動作を行う。指定動作が行われる場合、撮像装置11
が取得領域6の撮像動作を行った後、表示装置13は、
撮像装置11からの画像信号を目視表示する。まず制御
回路19は、上述の状態のまま入力装置17からの座標
信号が入力されることを待つ。操作者は、表示装置13
の表示面に表示される2次元画像を目視して、処理対象
の符号を選び、その符号を指定する。この指定動作は、
具体的には、表示面31に重ねて設置される入力装置1
7の透明電極材のうちで所望とする符号の上の点を操作
者が押下げる動作である。この指定動作によって、押下
げられた指定点の座標信号が、入力装置17から制御回
路19に与えられる。制御回路19は、指定点の座標信
号が与えられると、表示装置13に指定点を含む予め定
める大きさの領域内の画像の表示手法を変更させて、指
定点の位置を操作者に示す。この表示手法は、点滅表示
および反転表示である。反転表示では、元の表示で白色
および黒色表示される表示画素をそれぞれ黒色および白
色表示に切換え、表示画像の表示色の白色/黒色を入れ
替える。指定点の入力動作後、さらに操作者が開始スイ
ッチ41を操作すると、制御回路19は検出回路14に
検出指示信号を導出して、ステップs23に進む。
【0092】ステップs23では、検出回路14は、2
次元画像のうちで指定点を含む予め定める範囲の画像に
ついて画像処理を行い、指定点を含むような符号範囲を
有する符号を検出して、その符号の位置信号を生成す
る。この位置信号は、ステップs5での動作と同一の手
順で、メモリ12の位置データエリア44に記憶され
る。またこのとき、選択回路15は、検出された全ての
符号を、全て処理対象の符号であるとして選択する。ス
テップs23での選択動作が終了すると、ステップs9
に進む。ステップs9以後の処理動作は、第1モードで
の処理動作と同一であるので、説明は省略する。
【0093】このような処理動作によって、取得領域6
内に存在し符号規格が異なる複数の符号を一括して読取
って、その一部分の符号だけを選択して、各符号の符号
情報信号を再生することができる。ゆえに、たとえば複
数の被処理物体5を取得領域6内に任意の配置で並べた
状態で、各被処理物体5の符号を一括して読取ることが
できる。また、第1モードでは符号の選択が自動的に行
われるので、たとえば多段コードを用いる商品タグであ
るような、被処理物体内の符号の配置位置が予め定めら
れるようなときに、操作者の指示がなくとも自動的に各
符号の符号情報信号を得ることができる。また、第2モ
ードでは操作者が任意の符号を選択することができるの
で、たとえば、取得領域6内で所望の被処理物体5より
も装置1から遠方に離れた物体にも符号が付されてい
て、その符号が2次元画像内に含まれているとき、この
ような符号を除去して、操作者が所望とする符号の符号
情報だけを再生させることもできる。
【0094】図8は、検出回路14で実施される符号の
検出動作を詳細に説明するためのフローチャートであ
る。この検出動作は、図6のフローチャートのステップ
s5,s23で実施され、このとき符号が図3に表すよ
うに配置されていると仮定する。図6のフローチャート
でステップs5またはステップs23に進むと、ステッ
プa1からステップa2に進む。
【0095】ステップa2では、検出回路14は、画像
信号が表す2次元画像50のうちから、符号を構成する
棒部分となり得る特定線分のうちのいずれか1本を、初
期特定線分として、以下のような手法で検出する。検出
回路14に与えられる画像信号は2値化回路23で2値
化されているので、画像信号内で2次元画像50を構成
する各画素を表す画素データの値は、各画素の表示色が
白色のときは0であり、黒色のときは1である。ゆえ
に、検出回路14は、まず、画像信号内で値が1である
画素データを検出する。値が1の画素データが検出され
たとき、次いで、該画素データが表す画素に2次元画像
50上で隣接する画素の表示色が黒であるか否かを判定
する。この動作を順次繰返すことで、2次元画像50内
の黒色画素の集合を検出する。さらに、黒色画素の集合
が検出されると、該集合が符号を構成する特定線分であ
るか否かを判定する。この判定は、具体的には、表示色
が黒色の画素が一直線状に配列されてかつ該画素が配列
された長さが予め定める長さ以上であるか否かを判定
し、両条件を満たすときだけ特定線分であるとする。ま
た、符号はバーコードであるので、特定線分は、該線分
の上述の一方向と平行な長手方向の長さが該一方向と直
交する幅方向の長さの予め定める割合以上の長さである
必要があり、この条件を満たすか否かを共に判定するよ
うにしてもよい。このような手法で特定線分が単一本検
出されると、該特定線分を初期特定線分として、ステッ
プa2からステップa3に進む。
【0096】ステップa3では、検出回路14は、符号
の位置信号に含まれる第1〜第4座標データ(X1,Y
1)〜(X4,Y4)として、ステップa2で検出され
た初期特定線分の端点の座標を仮設定する。具体的に
は、検出回路14は、まず、初期特定線分の両端点のY
座標が一致または近似するか否かを判定し、一致または
近似しないとき符号が図3と同一配置にあると仮定す
る。このときは、初期特定線分の端点のうち、上側端部
の端点の座標を第1および第3座標データ(X1,Y
1),(X3,Y3)として仮設定し、下側端部の端点
の座標値を第2および第4座標データ(X2,Y2),
(X4,Y4)として仮設定する。また、初期特定線分
の幅が予め定める幅以上あって線分が太いとき、初期特
定線分の端点のうち、左上隅、左下隅、右上隅、右下隅
の端点の座標を、第1〜第4座標データ(X1,Y1)
〜(X4,Y4)として順次仮設定する。
【0097】また、初期特定線分の両端のY座標が一致
または近接するとき、検出回路14は符号は図4と同一
配置にあると仮定して、初期特定線分の左側端部の端点
の座標値を第1および第3座標データ(X1,Y1),
(X3,Y3)として仮設定し、右側端部の端点の座標
を第2および第4座標データ(X2,Y2),(X4,
Y4)として仮設定する。この場合に初期特定線分が太
いとき、初期特定線分の端点のうち、左下隅、右下隅、
左上隅、右上隅の端点の座標値を、第1〜第4座標デー
タ(X1,Y1)〜(X4,Y4)として順次仮設定す
る。
【0098】次いで、ステップa4では、ステップa2
で検出された初期特定線分から予め定める距離以内に配
置されて、かつ該初期特定線分と平行で長さが等しい別
の特定線分があるか否かが判定される。予め定める距離
は、初期特定線分の長さと等しい。具体的には、検出回
路14では、符号が図3と同一配置であると仮定される
とき、初期特定線分の左右に上述の条件を満たす別の特
定線分があるか否かを判定する。また、符号が図4と同
一配置であると仮定されるとき、初期特定線分の上下に
上述の条件を満たす別の特定線分があるか否かを判定す
る。ステップa4での線分の検出手法は、ステップa2
での線分の検出手法と等しい。また、初期特定線分と平
行な別の線分が検出されたとき、該線分が初期特定線分
から予め定める距離以上離れて配置された線分、または
初期特定線分と長さ検出の許容誤差以上に長さの異なる
線分は除外する。これは、符号を構成する複数の棒部分
は、一般的に該棒部分の長さ未満の距離に近接して配置
されるので、初期特定線分と平行でかつ上述の予め定め
る距離以上に離れて配置された線分は、初期特定線分を
含む符号の棒部分とはなり得ないと考えられるからであ
る。また、符号を構成する複数の棒部分は、一般的に長
手方向の長さが相互に等しいので、初期特定線分と上述
の予め定める距離未満の距離に平行に配置された線分で
あっても、検出の許容誤差以上に長手方向の長さが異な
る線分は、初期特定線分を含む符号の棒部分とはなり得
ないと考えられるからである。このように初期特定線分
以外の別の特定線分があるかないかを判定して、特定線
分がないときには初期特定線分は符号を構成する特定線
分ではないと考えられる。このときにはステップa2に
戻り、2次元座標全体で、特定線分の検出動作をやり直
す。ステップa4で別の特定線分が検出されると、ステ
ップa5に進む。
【0099】ステップa5では、検出回路14は、ステ
ップa3で仮設定した第1〜第4座標データの座標を、
ステップa4で検出された別の特定線分に基づいて再設
定する。たとえば、符号が図3と同一配置であると仮定
される場合であってステップa2で選択された初期特定
線分の左側に別の特定線分が検出されたとき、第1およ
び第2座標データ(X1,Y1),(X2,Y2)が再
設定される。前記場合であって初期特定線分の右側に別
の特定線分が検出されたとき、第3および第4座標デー
タ(X3,Y3),(X4,Y4)が再設定される。符
号が図4と同一配置であると仮定される場合であって初
期特定線分の下側に別の特定線分が検出されたとき、第
1および第2座標データ(X1,Y1),(X2,Y
2)が再設定される。前記場合であって初期特定線分の
上側に別の特定線分が検出されたとき、第3および第4
座標データ(X3,Y3),(X4,Y4)が再設定さ
れる。各座標データの再設定時に別の特定線分から座標
値を取得する動作は、ステップa3の仮設定時に初期特
定線分から座標値を取得する動作と等しい。なお、ステ
ップa2で検出された線分の左右両側または上下両側に
共に1本ずつ別の特定線分が検出されたとき、各特定線
分に応じて、第1〜第4座標データの座標値を上述の手
法で再設定する。
【0100】続いて、ステップa6では、初期特定線分
から見てステップa5で各座標データの再設定に用いら
れた別の特定線分が検出された方向に向かって、さらに
他の特定線分があるか否かを判定する。ステップa5で
用いられた別の特定線分と、ステップa6で検出される
べき他の特定線分との位置関係および長さ関係は、ステ
ップa2で検出された初期特定線分とステップa4で検
出された別の特定線分との各関係と等しい。ステップa
6で他の特定線分があると判定されたとき、該他の特定
線分を検出して、ステップa5に戻り、該他の特定線分
を用いて、再度第1〜第4座標データ(X1,Y1)〜
(X4,Y4)を再設定する。このステップa5,a6
の動作は、ステップa2で検出された線分の左右両側ま
たは上下両側に向かって順次実施され、ステップa6で
他の特定線分が検出されなくなるまで繰返される。他の
特定線分が検出されなくなると、ステップa6からステ
ップa7に進む。
【0101】ステップa7では、ステップa2,a4,
a6で検出された複数の特定線分からなる線分の集合
が、符号の必要条件を満たしているか否かが判定され
る。符号の必要条件は、たとえば、線分の集合に含まれ
る特定線分の本数が、現在読取り対象となっている符号
の符号規格に定められるデータの最小桁数を表すために
必要な棒部分の本数以上であることが挙げられる。ま
た、線分の集合に含まれる各特定線分の長手方向の一方
端点を順次通過する仮想線と、該各特定線分の長手方向
の他方端点を順次通過する仮想線とが、共にほぼ直線で
あることが挙げられる。この符号の必要条件には、各線
分が平行で近接し各線分の長さが等しいことも含まれる
が、これらの条件は線分を検出するときに共にチェック
しているので、ステップa8で新たにこれらの条件を判
定しなくてもよい。
【0102】線分の集合が上述の必要条件を満たしてい
ないとき、線分の集合は、現在の読取り対象の符号の符
号規格以外の符号であると考えられる。このときは、ス
テップa7からステップa2に戻り、初期特定線分の検
出から再度やり直す。線分の集合が上述の必要条件を満
たすとき、ステップa7からステップa8に進む。ステ
ップa8では、ステップa5で順次再設定された第1〜
第4座標データの座標を確定する。これによって、第1
〜第4座標データが表す座標を4隅とした矩形の範囲内
に存在する符号の位置信号を得ることができる。座標が
確定された後、ステップa9で当該フローチャートの処
理動作を終了する。
【0103】このような画像処理動作を、2次元画像5
0の全域にわたって実施することで、2次元画像50内
に含まれる1または複数の符号の位置信号を、順次得る
ことができる。また、一度符号の位置信号が得られたと
き、この位置信号から2次元画像内で符号が占める符号
範囲を認識することができる。
【0104】また、画像処理動作を複数回繰返すとき、
2回目以後の画像処理動作では、2次元画像50のうち
で前回までの画像処理動作で得られた位置信号から認識
される符号範囲を除いた残余の範囲を対象として上述の
画像処理動作を実施すれば良い。ゆえに、前記符号範囲
を対象とした画像処理動作の繰返しを省略することがで
きる。
【0105】本実施形態の光学読取り装置1では、撮像
装置11で得られる画像信号をメモリ12の画像データ
エリア43に恒常的に記憶しているので、符号信号を用
いる処理動作を行うときには、基本的には、各処理動作
の実施前に、1つずつ順番に、画像信号から符号に対応
する部分のデータを抽出して符号信号を生成する。また
複数種類の上述の処理動作があるときにも、各処理動作
の開始前にそれぞれ抽出動作を実施すれば良い。しかし
ながら、このように各処理動作毎に抽出動作を行うと
き、たとえば複数の符号規格に対応する復号動作が行わ
れるときには、ステップs9〜s14の動作が複数回繰
返されるので、抽出動作の回数が増加する。このため
に、再生動作全体の処理時間が長くなる。
【0106】ゆえに、この抽出動作は符号信号を必要と
する最初の処理動作の開始前、たとえば初回の復号処理
の実施前だけに行い、その抽出動作で得られる符号信号
を、当該フローチャートの処理動作が終了するまでバッ
ファメモリ47に記憶させて保持するようにしても良
い。またこの抽出動作には画像信号と位置信号とを用い
るので、これら信号を処理に用いるステップ、たとえ
ば、ステップs5での検出回路14の位置の検出動作時
に、検出動作に続いて予め検出回路14に実施させてお
いてもよい。このようにバッファメモリ47に符号信号
が保持される場合、前記最初の処理動作の以後のステッ
プの動作で符号信号が必要になるときにはバッファメモ
リ47から符号信号を読出し、読出した符号信号を用い
て処理を行う。符号信号に関してこのような手法を用い
るとき、符号信号が必要なときに逐次符号信号の抽出動
作を行うときと比較して、該再生処理の処理動作の処理
量および処理時間を低減させることができる。
【0107】上述のフローチャートにおいて、再読取り
表示にしたがって操作者が同一の被処理物体5の符号の
読取り動作を装置1に再度実行させる場合、操作者は再
実行前に実施された過去の読取り動作と同じ手順で撮像
装置11の照準を合わせて読取り動作を行うと予想され
る。この場合で光学読取り装置1を手動で移動させると
きには、再実行時の読取り動作の装置1と符号との相対
距離、および被検出物体5と取得領域6の中心との相対
位置を、過去の読取り動作時での該相対距離および相対
位置と完全に一致させることは困難である。ゆえに、再
実行時の読取り動作で得られる最新の画像信号が、再実
行前の過去の読取り動作での画像信号と同一である可能
性はほとんどなく、上述の相対距離および相対位置にず
れが生じる。このずれのために、2回目の再生動作で
は、ステップs3以後のステップでの各回路の処理動作
を全てやり直す必要がある。このとき、制御回路19
は、最新の画像信号が表す2次元画像内に、過去の画像
信号が表す2次元画像内の符号が含まれるか否かを判定
する確認判定動作を行ってもよい。この確認判定動作
は、たとえば図6のフローチャートでは、ステップs6
とステップs8との間で実施される。
【0108】確認判定動作は、具体的には、最新の位置
信号と過去の位置信号に基づいて、2次元画像内の符号
の数と各符号間の相対的な位置関係とをそれぞれ算出し
て比較する。符号の数および各符号間の相対位置が、最
新と過去との位置信号で同一であるときは、過去と最新
の読取り動作で得られる画像信号が、同一の符号を撮像
した2次元画像を表すものであると判定される。このと
き、ステップs8で選択回路15は、最新の2次元画像
内の符号のうち、過去の再生動作で符号情報信号の再生
に失敗した符号(以後、「失敗符号」と称する)に対応
する失敗対応符号、具体的には最新の2次元画像内の相
対位置が過去の2次元画像内の失敗符号の相対位置と同
一位置にある符号を、処理対象の符号として選択する。
復号回路16は、このように選択された処理対象の符号
について、前述の復号動作を実施する。
【0109】また、上述の比較判定において、過去と最
新の各符号間の相対的な位置関係が微少量だけ異なると
判定されるとき、制御回路19は、次いで符号の符号情
報信号を用いて、過去と最新との2次元画像が同一であ
るか否かを判定する。具体的には、まず選択回路15
は、最新の2次元画像内の符号のうち、前述の失敗対応
符号の他に、過去の再生動作で符号情報信号の再生に成
功した符号(以後、「成功符号」と称する)のいずれか
1つに対応する成功対応符号のいずれか1つを処理対象
の符号として選択し、復号回路16に該いずれか1つの
成功対応符号の復号処理を行わせる。制御回路19は、
この復号処理によって得られたいずれか1つの成功対応
符号の符号情報信号が、対応する過去のいずれか1つの
成功符号の符号情報信号と一致するか否かを判定し、一
致するときには、最新と過去との2次元画像が同一であ
ると判定する。
【0110】該いずれか1つの成功対応符号とその対応
する過去の成功符号との符号情報信号が一致しないと
き、選択回路15は、上述の成功符号のうち、前記いず
れか1つの成功符号とは別の符号に対応する成功対応符
号を処理対象の符号として選択し、上述の手順で再度判
定動作を行う。この判定動作は、過去の成功符号とその
成功符号に対応する成功対応符号との対の少なくとも1
つにおいて、最新と過去の復号動作で得られる符号情報
信号が一致するまで繰返される。全ての前記対において
符号情報信号が一致しないとき、制御回路19は、過去
と最新の2次元画像内の符号が一致せず、最新の2次元
画像は過去の2次元画像内の符号とは異なる符号を含む
と判定する。このときには、制御回路19は、最新また
は過去の再生動作で得られる符号情報信号を全て破棄し
てステップs21に進み、再度再読取り表示を表示させ
る。これによって、再読取りのために再生動作を繰返さ
せるとき、過去の2次元画像内の符号と別の符号の符号
情報信号を再生することを防止することができる。
【0111】さらにまた、上述の確認判定動作では、最
新と過去との再生動作で連続して同一の符号情報信号が
得られるときだけ、以後の再生動作での符号情報信号の
再生動作を省略するようにしてもよい。この動作は、具
体的には、まず2回目の再生動作では、選択回路15は
初回の再生動作での復号動作の成否に拘わらず、全ての
符号を処理対象の符号として選択し、各符号について復
号回路16に復号処理を行わせる。制御手段19は、初
回と2回目との復号処理で得られる符号情報信号を比較
し、符号情報信号が一致する符号については、その符号
情報信号をメモリ12に記憶して、以後さらに再読取り
表示に基づく再生動作が行われるときでも、復号処理を
行わせない。初回と2回目との符号情報信号が一致しな
い符号については、メモリ12に記憶される初回の復号
情報信号を消去して、3回目の再生動作での処理対象の
符号とする。このような手順で再生動作を行わせること
によって、2回目以後の再生動作で異なる符号を含む2
次元画像内の符号の符号情報信号を取得することを、さ
らに確実に防止することができる。
【0112】また、上述の選択回路15は、2次元画像
内の符号の位置を基準として、処理対象の符号を選択す
る。2次元画像内に複数種類の規格の符号が含まれると
き、選択回路15は、或る規格の符号だけを処理対象の
符号として選択してもよい。このとき、選択回路15
は、復号回路16を用いて、或る符号規格に対応する復
号処理手法によって、全ての符号の復号処理を行い、復
号されたものだけを処理対象の符号として選ぶ。この選
択のための復号処理は、上述のステップs9〜s14の
復号処理と同様に、同一規格に対応する復号処理動作で
の復号処理を2回繰返し、2回の復号処理の両方で復号
できないものだけを処理対象の符号から外すことが好ま
しい。
【0113】また、この手法で処理対象の符号から外さ
れた符号に対して、制御回路19は、メモリ12の位置
データエリア44内の該符号の位置信号が記憶されるフ
ィールドの対象フラグに対して、復号処理が不要である
ことを表す値を代入して、該フィールド内の位置信号が
復号処理の対象外の符号の位置信号であることを表す。
復号回路16のステップs15の動作では、対象フラグ
が対象外を表す位置信号を、処理フラグが処理済みを表
す位置信号と同一手法で取扱う。このように対象フラグ
を付けて位置信号を削除しないことによって、以後の再
生動作で該位置信号に対応する符号の復号動作を実施し
ないことと並行して、上述の再読取り動作を行うとき、
これら処理対象の符号からはずれた残余の符号を、上述
の位置信号の確認判定動作に用いることができる。
【0114】上述の復号回路16は、ステップs9〜s
20の動作で、複数の符号規格に対応する復号手法を用
いて、各符号の復号処理を行う。このとき復号回路16
での復号手法の選択順序は、たとえば符号の使用頻度お
よび出現確率を基準として定められる優先処理順位によ
って決定される。たとえば符号がバーコードである場
合、復号手段は、たとえばNW7コード規格およびJA
Nコード規格に対応する復号手法を準備している。この
場合でこれら規格のうちのJANコード規格のバーコー
ドが最も出現確率が大きいことが分かっているとき、復
号回路16は、まずJANコード規格に対応する復号手
法を用いて復号処理を行い、その復号結果をメモリ12
の符号情報エリア45に記憶させる。次いで、ステップ
s16の上述の判定動作で、失敗符号があると判定され
るとき、ステップs20の処理動作で復号回路16の復
号手法は、NW7コード規格に対応する復号手法に切換
えられる。
【0115】また、ステップs9〜s20の復号動作内
のステップs9,s11の復号動作回数が増加すると、
符号情報の再生動作全体の処理時間が長くなる。そこで
出現する確率のない符号規格がわかっているとき、事前
にその符号規格の復号手法を選択回路16に選択させな
いよう指示しておくことが好ましい。このとき。ステッ
プs9〜s20の動作では、選択しない指示がなされた
符号規格以外の符号規格に対応する復号手法での復号処
理だけを行い、仮に符号情報信号が再生されない符号が
残ったときには、その符号を失敗符号として、ステップ
s21の再読取り表示を行う。
【0116】さらにまた、上述の第2モードの符号情報
信号の再生動作では、ステップs19で全ての符号規格
の復号手法での復号処理が実施されたと判定され、かつ
処理対象の符号のうちに失敗符号があるとき、上述の再
生動作の繰返し手法を行わないで、処理動作を終了させ
てもよい。このとき制御回路19は、ステップs19で
の上述の判定がなされると、成功符号の符号情報信号だ
けをホスト装置2に送信させる。同時に、2次元画像内
で失敗符号の画像の表示手法で成功符号の表示手法と異
ならせて、表示装置13に表示させ、メモリ12内の失
敗符号の位置情報を消去する。操作者が失敗符号の符号
情報信号を必要とするとき、再度ステップs3から新た
な符号の再生動作と同一の動作で再生動作をやり直し、
ステップs22の指定動作で、失敗符号を指定する。こ
のような手法でも、失敗符号の最読取り動作を行うこと
ができる。
【0117】また、上述の手法の再生動作を再度行う場
合であって、初回の再生動作で符号を指定した順序で符
号情報信号をホスト装置2に送信するときには、初回の
再生動作で表示装置13の表示手法を変更するときに、
メモリ12内の失敗符号の位置信号をそのまま保存す
る。続いて再生動作を再度行い、復号回路16が過去の
失敗符号の復号動作に成功するとき、得られる符号情報
信号を、過去の失敗符号の位置データに対応するフィー
ルドに記憶させることで、データを補完する。これによ
って、上述の場合に上述のように初回の再生動作時の条
件が必要なときでも、上述の手法で失敗符号の再読取り
動作を行うことができる。
【0118】本実施形態の光学読取り装置1は、いわゆ
る手持ち式のバーコードリーダであるが、上述のステッ
プs6の処理動作は、光学読取り装置全体が固定されて
被処理物体5を移動させて符号を読取らせる構造の固定
式のバーコードリーダであるような、いわゆるハンディ
ターミナルで実現されてもよい。またに本発明の符号は
1次元のバーコードであるとして説明したが、2次元の
バーコードでも良い。さらに、光学的に読取り可能な符
号であれば、バーコード以外の符号であってもよい。ま
た、光学読取り装置1は、上述の第1および第2モード
のいずれか一方だけを実施する装置であってもよい。
【0119】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、光学読取
り装置は、複数の符号を一括して読取り、各符号の読取
り結果を分離して、各符号に個別的に対応する復号手法
で各符号の符号信号をそれぞれ復号して、各符号の符号
情報を得る。これによって、取得領域内で符号の配置位
置および符号の規格が統一されていない場合に複数の符
号の符号情報を得るとき、再生動作の繰返し回数を減少
させることができる。これによって、従来技術の装置と
比較して、再生動作時の操作者の操作が簡略化されると
同時に、再生動作に要する時間が短縮される。したがっ
て、装置の操作性が向上される。
【0120】また本発明によれば、光学読取り装置は、
取得領域の被処理物体を撮像し、その2次元画像の画像
信号を信号処理することで、各符号の画像信号である符
号信号を得るので、従来技術の読取り手段とは異なり符
号の走査方向が規定されない。これによって、読取り方
向が異なる符号が複数取得領域に含まれるときでも、一
括して符号を読取り、個別に符号信号を得ることができ
る。
【0121】さらにまた本発明によれば、光学読取り装
置は、取得手段で得られる複数の符号信号のうち、第1
選択手段で選択された1または複数の符号信号の符号情
報だけを再生する。これによって、復号手段で不必要な
復号動作を省略させることができる。
【0122】また本発明によれば、光学読取り装置の第
2選択手段は、装置の操作者が指定した符号だけを選択
して復号させる。操作者が所望とする符号の符号情報だ
けを再生させることができる。また、取得領域の2次元
画像を操作者に目視表示するので、操作者が複数の符号
のうちで所望とする符号を容易に判別することができ
る。
【0123】さらにまた本発明によれば、光学読取り装
置の第3選択手段は、画像内で所定の位置にある符号だ
けを選択して復号させる。これによって、符号配置のフ
ォーマットが定められるような物体の符号の符号情報を
再生するとき、所望とする符号の指示を省略することが
できるので、操作者の操作の手間が減少する。
【0124】また本発明によれば、上述の第2または第
3選択手段は、画像内に1つだけ符号が存在するとき、
自動的にその符号を選択する。これによって、上述の複
数の符号を読取るときの装置の処理動作と、単一の符号
を読取るときの装置の処理動作とが自動的に変更され
る。ゆえに、上述の装置で従来技術の光学読取り装置と
同一手法での再生動作を実施することができる。
【0125】さらにまた本発明によれば、上述の光学読
取り装置では、取得領域内の複数の符号のうちの少なく
とも1つの符号の符号情報が得られないとき、全ての符
号を再度一括して読取り、前記少なくとも1つの符号信
号だけを選択的に取得し、復号する。これによって、符
号情報の再生が失敗するときには、再生が失敗した符号
情報の復号だけを行うので、その再生動作で再生するべ
き全ての符号が正確に再生される確率が1回目の再生動
作よりも増加する。これによって、符号情報の再生の失
敗回数が減少する。
【0126】また本発明によれば、上述の光学読取り装
置では、取得領域内の複数の符号の復号情報の記述形式
が異なるとき、復号手段に各記述形式に対応した復号処
理を実施させる。装置の操作者が復号処理を選択する手
間を省略することができる。
【0127】さらにまた本発明によれば、上述の光学読
取り装置では、被処理物体に対して取得領域を表す表示
記号を投影して、取得領域を操作者に提示する。これに
よって、取得領域内の符号の読取り動作時に、読取り手
段の照準を所望の符号と別の場所に合わせることを防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である光学読取り装置1
の電気的構成を示す図である。
【図2】図1の光学読取り装置1の外観、および光学読
取り装置1、被処理物体5、取得領域6の位置関係を表
す斜視図である。
【図3】X座標軸35と走査方向38が平行なバーコー
ド32を含む2次元画像31を表す模式図である。
【図4】Y座標軸36と走査方向38が平行なバーコー
ド32を含む2次元画像31を表す模式図である。
【図5】メモリ12のメモリ構成を表す図である。
【図6】光学読取り装置1における第1および第2モー
ドの符号情報信号の再生動作を説明するためのフローチ
ャートである。
【図7】符号56〜59の画像を含む2次元画像50を
表す模式図である。
【図8】検出回路14で実施される符号の検出動作を詳
細に説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 光学読取り装置 2 ホスト装置 5 被処理物体 6 取得領域 11 撮像装置 12 メモリ 13 表示装置 14 検出回路 15 選択回路 16 復号回路 17 入力装置 19 制御回路 21 照射装置 22 撮像素子 27 投影像

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め定める取得領域内に複数存在し、個
    々に予め定める符号情報を表す符号を一括して読取る読
    取り手段と、 読取り手段で読取られる複数の符号のうちの少なくとも
    1つから、各符号に対応する符号信号を個別的に得る取
    得手段と、 取得手段で得られる各符号信号を、各符号に対応する予
    め定める復号処理でそれぞれ復号して、各符号信号に対
    応した符号が表す符号情報をそれぞれ得る復号手段とを
    含むことを特徴とする光学読取り装置。
  2. 【請求項2】 前記符号は、光学的に読取り可能であ
    り、 前記読取り手段は、前記符号を含む前記取得領域内の被
    処理物体からの画像光を撮像して、取得領域全域の画像
    を表す画像信号を得る撮像手段を含み、 前記取得手段は、撮像手段で得られた画像信号から、1
    または複数の符号信号を抽出する抽出手段を含むことを
    含むことを特徴とする請求項1記載の光学読取り装置。
  3. 【請求項3】 前記取得手段で得られる複数の符号信号
    のうち、1または複数の符号信号を選択して、選択され
    る符号信号だけを復号手段に与える第1選択手段をさら
    に含むことを特徴とする請求項1記載の光学読取り装
    置。
  4. 【請求項4】 前記撮像手段で得られる画像信号が表す
    画像を表示する表示手段と、 画像内の1または複数の位置を指定する指定手段と、 前記読取り手段で読取られる複数の符号のうち、指定手
    段によって指定される画像内の位置に配置される符号だ
    けを前記抽出手段から前記復号手段に与える第2選択手
    段とをさらに含むことを特徴とする請求項2記載の光学
    読取り装置。
  5. 【請求項5】 前記抽出手段で得られる複数の符号信号
    のうち、前記取得領域内の予め定める位置に対応した前
    記画像内の位置に配置される符号に対応する符号信号だ
    けを前記復号手段に与える第3選択手段をさらに含むこ
    とを特徴とする請求項2記載の光学読取り装置。
  6. 【請求項6】 前記第2または第3選択手段は、前記画
    像信号から1つだけ符号信号が抽出されるとき、該符号
    信号を前記復号手段に与えることを特徴とする請求項4
    または5記載の光学読取り装置。
  7. 【請求項7】 前記復号手段は、前記取得手段からの符
    号信号のうちの少なくとも1つの符号信号から、該符号
    信号に対応する符号が表す符号情報が得られないとき、
    前記読取り手段に前記符号を再度一括して読取らせ、前
    記取得手段に再度前記少なくとも1つの符号信号を取得
    させて、取得された前記少なくとも1つの符号信号を復
    号することを特徴とする請求項1記載の光学読取り装
    置。
  8. 【請求項8】 前記取得領域内の複数の符号は、複数種
    類の記述形式によってそれぞれ符号情報を表し、 前記復号手段は、複数種類の記述形式にそれぞれ対応し
    た復号処理が可能であり、前記予め定める復号処理は、
    各符号信号毎に、該符号信号の記述形式に対応した復号
    処理であることを特徴とする請求項1記載の光学読取り
    装置。
  9. 【請求項9】 前記符号が付される被処理物体に対し
    て、取得領域の少なくとも一部を表し目視表示可能な表
    示記号を投影する投影手段をさらに含むことを特徴とす
    る請求項1または3記載の光学読取り装置。
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