JPH0950472A - データシンボル読み取り装置 - Google Patents

データシンボル読み取り装置

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JPH0950472A
JPH0950472A JP8159179A JP15917996A JPH0950472A JP H0950472 A JPH0950472 A JP H0950472A JP 8159179 A JP8159179 A JP 8159179A JP 15917996 A JP15917996 A JP 15917996A JP H0950472 A JPH0950472 A JP H0950472A
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Application number
JP8159179A
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English (en)
Inventor
Makoto Nukui
誠 貫井
Shuzo Seo
修三 瀬尾
Takeharu Shin
丈晴 新
Nobuhiro Tani
信博 谷
Yukihiro Ishizuka
之宏 石塚
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Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】データシンボル読み取り装置1は、ケーシング
2の把持部21内に信号処理回路等が収納され、ヘッド
部22内に照明用の光源、CCD(撮像素子)およびシ
ンボル読み取り領域からの反射光をCCDの受光面に結
像する光学系が収納されている。ヘッド部22からは、
シンボル読み取り領域36側へ筐体3が延長して形成さ
れ、その先端開口にシンボル読み取り領域が形成され
る。ケーシング2の上部には、5個のLEDよりなる表
示部18が設けられている。読み取りに際し、データシ
ンボル38がシンボル読み取り領域内に包含されている
場合には、中央のLED180が点灯し、シンボル読み
取り領域からはみ出している場合には、そのはみ出した
方向に対応するLED181〜184が点灯する。 【効果】データシンボルに対する位置合わせを容易、迅
速に行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば2次元デー
タシンボルのようなコード化された情報を読み取るデー
タシンボル読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】今日、例えばPOSシステム等に適用す
るために、商品情報をバーコード化し、バーコードリー
ダーにより読み取る方法、装置が普及している。しかし
ながら、バーコードの読み取りは、バーの配列方向に走
査を行って1次元的に読み取るものであり、情報量に限
界がある。
【0003】そこで、近年、より多くの情報を担持し得
るものとして、例えば白黒のモザイクパターンが2次元
的に配列された2次元データシンボルと、これを読み取
るデータシンボル読み取り装置が開発されている。この
データシンボル読み取り装置は、大別すると、撮像素
子、例えばCCDのようなエリアセンサーを用いてデー
タシンボルのパターンを2次元的に同時に読み取る構成
のものと、ラインセンサーを用いて1ライン毎に主走査
するとともに、読み取り部とデータシンボルとを主走査
方向と直交する方向に相対的に移動することにより副走
査して2次元的に読み取る構成のものとがある。
【0004】このうち、撮像素子(エリアセンサー)を
用いた構成のものは、副走査のため読み取り部とデータ
シンボルとの相対的移動をする必要がなく、短時間で読
み取りができるという点で優れており、注目されてい
る。
【0005】図12に示すように、従来のデータシンボ
ル読み取り装置100は、手で把持する把持部102と
該把持部102の先端側に形成されたヘッド部103と
で構成されるケーシング101を有し、ヘッド部103
内に、撮像素子(CCD)と、シンボル読み取り領域3
6上のデータシンボル38の像を撮像素子の受光面へ結
像させる光学系とで構成される読み取り部、および照明
用の光源(いずれも図示せず)が設置されている。ま
た、ケーシング101の把持部102内には、前記撮像
素子より出力された画像信号を所望に信号処理する信号
処理回路(図示せず)が設置されている。
【0006】また、ヘッド部103からは、シンボル読
み取り領域36側へ筐体104が延長して形成され、こ
の筐体104の先端には、シンボル読み取り領域36と
ほぼ一致する矩形の先端開口105が形成されている。
【0007】そして、読み取り時には、まず、把持部1
02を手で把持しつつ、筐体104を基準面107上で
移動して、データシンボル38が筐体104の先端開口
104内、すなわちシンボル読み取り領域36内に入る
ように位置合わせをする。次に、トリガーボタン106
を指で押圧操作し、読み取り動作を開始させる。すなわ
ち、前記光源の点灯により照明されたシンボル読み取り
領域36からの反射光が前記光学系を介して前記撮像素
子の受光面に結像し、撮像素子より出力された画像信号
を前記信号処理回路で処理し、デコードしてデータシン
ボル38が表すデータが得られる。
【0008】ところで、前記位置合わせの際に、データ
シンボル38がシンボル読み取り領域36からはみ出し
ていると、デコードが正しく行われず、読み取りエラー
となるが、このような位置合わせが不完全であったこと
は、正しいデコードデータが得られたか否かで判断され
ている。
【0009】従って、操作者は、直接かつ即座に位置合
わせの適否を知ることができず、位置合わせの手間が煩
雑であった。特に、読み取りエラーであることを知って
も、その原因が位置合わせの不完全さによるものである
ことを即座に特定することはできず、さらに、位置合わ
せが不完全であったことを知っても、データシンボル読
み取り装置でデータシンボル38が覆われているので、
データシンボル38の位置が目視できず、その位置修正
は、操作者の勘によらざるを得ず、手間がかかるもので
あった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、デー
タシンボルに対する位置合わせを容易かつ迅速に行うこ
とができるデータシンボル読み取り装置を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(6)の本発明により達成される。
【0012】(1) データシンボルを読み取るデータ
シンボル読み取り装置であって、撮像素子と、装置のシ
ンボル読み取り領域内の前記データシンボルの像を前記
撮像素子の受光面へ結像させる光学系とを有する読み取
り部と、前記データシンボルが前記シンボル読み取り領
域内にあるか否かを判別する判別手段と、前記判別手段
により前記データシンボルが前記シンボル読み取り領域
からはみ出していると判断された場合に、その旨を表示
する表示手段とを有することを特徴とするデータシンボ
ル読み取り装置。
【0013】(2) 前記判別手段は、前記撮像素子の
出力に基づいて判断を行う上記(1)に記載のデータシ
ンボル読み取り装置。
【0014】(3) 前記判別手段は、前記撮像素子の
受光面へ結像した前記データシンボルの像の輪郭抽出を
行い、その外縁輪郭線が閉ループを形成する場合には、
前記シンボル読み取り領域内に前記データシンボルが包
含されていると判断し、前記外縁輪郭線が閉ループを形
成しない場合には、前記シンボル読み取り領域から前記
データシンボルがはみ出していると判断する上記(1)
に記載のデータシンボル読み取り装置。
【0015】(4) 前記判別手段は、前記データシン
ボルが前記シンボル読み取り領域からはみ出している場
合に、そのはみ出した方向を認知する機能を有し、前記
表示手段は、前記はみ出した方向を表示する上記(1)
ないし(3)のいずれかに記載のデータシンボル読み取
り装置。
【0016】(5) 前記はみ出した方向の認知は、前
記撮像素子の受光面へ結像した前記データシンボルの像
の外縁輪郭線と、前記撮像素子の受光面上におけるシン
ボル読み取り領域に対応する有効画素領域の外枠との交
差位置を検出することによりなされる上記(4)に記載
のデータシンボル読み取り装置。
【0017】(6) 前記データシンボルが、2次元の
データシンボルである上記(1)ないし(5)のいずれ
かに記載のデータシンボル読み取り装置。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明のデータシンボル読
み取り装置を添付図面に示す好適実施例に基づいて詳細
に説明する。
【0019】図1は、本発明のデータシンボル読み取り
装置の実施例を示す斜視図、図2は、図1に示すデータ
シンボル読み取り装置の断面側面図、図3は、図1に示
すデータシンボル読み取り装置における筐体の底面図、
図4は、図1に示すデータシンボル読み取り装置の回路
構成を示すブロック図である。
【0020】これらの図に示すように、本発明のデータ
シンボル読み取り装置1は、手で把持する把持部21と
その先端側に形成されたヘッド部22とで構成されたケ
ーシング2を有しており、把持部21内には、後述する
信号処理回路5、光源駆動回路42および通信用ドライ
バ16が収納され、ヘッド部22内には、シンボル読み
取り領域36からの光を受光する読み取り部4が収納さ
れている。
【0021】また、ケーシング2の上面には、5個のL
ED(発光素子)を十文字状に配置してなる表示部(表
示手段)18が設けられている。この表示部18におけ
るLEDの点灯パターンにより、データシンボル38が
シンボル読み取り領域36に包含されているか否か、さ
らには、データシンボル38がシンボル読み取り領域3
6からはみ出している場合に、そのはみ出した方向を認
知することができる。
【0022】読み取り部4は、シンボル読み取り領域3
6を照明する一対の光源(照明装置)41と、撮像素子
であるCCD(charge coupled device )43と、シン
ボル読み取り領域36からの光(本実施例では反射光)
をCCD43の受光面に結像するように導く光学系44
と、これらを支持する支持部材48とで構成されてい
る。
【0023】光学系44は、シンボル読み取り領域36
からの反射光の光路47をほぼ直角方向に屈曲するミラ
ー45と、ミラー45で反射された光をCCD43の受
光面に結像させるレンズ(またはレンズ群)46とで構
成されている。
【0024】両光源41は、支持部材48の下端部側方
に光路47を介してほぼ対称に設置されている。光源4
1としては、例えばLEDのような発光素子、ハロゲン
ランプ、半導体レーザ等を用いることができる。なお、
光源41の発光側には、シンボル読み取り領域36上の
輝度をより均一にするために、粗面を有する拡散板(図
示せず)が設置されていてもよい。この拡散板は、例え
ば、後述する透明板7の一部に粗面加工を施すことによ
り得られる。このような光源41には、これを点灯する
光源駆動回路42が接続されている。
【0025】CCD43では、多数のフォトダイオード
画素が行列状に配置され、各画素のそれぞれが受光した
光の光量に応じた電荷を蓄積し、この電荷を所定時に順
次転送するように構成されている。この転送された電荷
は、読み取られた画像の画像信号を構成する。
【0026】シンボル読み取り領域36は、基準面(デ
ータシンボル38が位置する面)37上に形成される本
装置固有の領域であって、光源41による光の照射がな
され、かつその反射光をCCD43により受光し、デー
タを読み取ることができる領域である。このシンボル読
み取り領域36は、後述する筐体3の先端開口31とほ
ぼ一致するかまたは先端開口31を包含するものであ
り、CCD43の受光面に対しては、その有効画素領域
に包含される。
【0027】本実施例では、図3に示すように、データ
シンボル(シンボルコード)38は、x行×y列(x、
yは、それぞれ2以上の整数)に配列された黒色または
白色(または透明)のモザイク(セル)で構成されてい
る。このモザイクの黒色または白色は、例えば2進法に
おける0または1を表し、この組み合わせにより所望の
情報が特定される。また、後述する輪郭抽出を行うため
に、データシンボル38の外縁の4辺は、黒色に縁取ら
れている。なお、データシンボル38は、図示のような
構成のものに限定されないことは、言うまでもない。
【0028】以上のように構成された読み取り部4にお
いて、光源駆動回路42の作動により光源41が点灯し
て両光源41から発せられた光は、シンボル読み取り領
域36に照射され、その反射光が光学系44を介してC
CD43の受光面上に結像され、この受光光量に応じた
画像信号(アナログ信号)が出力される。
【0029】ケーシング2のヘッド部22は、読み取り
部4をシンボル読み取り領域36から所定の距離(光路
長)に保つための、すなわち、シンボル読み取り領域3
6上に置かれたデータシンボル38の像を光学系44に
よりCCD43の受光面に結像させる距離を規定するた
めのガイド部材として、読み取り部4からシンボル読み
取り領域36側へ延長された筐体3を有している。この
筐体3は、光源41からの照明光の光路およびシンボル
読み取り領域36からの反射光の光路47をほぼ囲むよ
うに構成されており、そのシンボル読み取り領域36と
平行な断面(横断面)は、四角形をなしている。
【0030】また、筐体3は、その先端が基準面37に
当接したとき、シンボル読み取り領域36からの光が光
学系44によりCCD43の受光面に結像するような長
さに設定されている。
【0031】筐体3の先端には、矩形の先端開口31が
形成されている。また、筐体3の内部(先端開口31よ
り内側)には、防塵機能を有する透明板7が、光路47
とほぼ垂直方向に設置されている。この透明板7は、前
記支持部材48の下端付近の位置に、筐体3の内部空間
を先端開口31側の空間4aと読み取り部4側の空間4
bとに区画するように設置されている。透明板7として
は、各種ガラスや各種プラスチックで構成されたものが
使用可能である。このような透明板7を設けることによ
り、塵、埃等の異物や湿気等が読み取り部4側の空間4
bへ侵入することが防止される。
【0032】さて、データシンボル読み取り装置1にお
いて、ケーシング2内には、読み取り部4からの画像信
号を処理する信号処理回路5が、例えばプリント基板上
に設けられている。図4に示すように、この信号処理回
路5は、主に、CCD駆動回路6、増幅回路8、2値化
回路10、メモリー12、制御手段(CPU)15およ
びこれらの電気接続ラインで構成されている。
【0033】また、制御手段15には、光源駆動回路4
2、通信用ドライバー16、トリガースイッチ14、電
源スイッチ(メインスイッチ)等のスイッチ回路13、
5個のLED(発光素子)をそれぞれ独立して点灯し得
る表示部18等が接続されている。
【0034】光源駆動回路42は、光源41に電力を供
給して点灯する回路であり、その作動は、制御手段15
により制御される。前記電源スイッチのオンにより、制
御手段15は、光源駆動回路42を作動させ、これによ
り光源41が点灯する。ここで、光源41の点灯時間
は、光源駆動回路42または制御手段15により所望に
設定されている。
【0035】また、電源スイッチのオンによって、制御
手段15は、CCD駆動回路6を作動させる。CCD駆
動回路6からCCD43へは、CCD水平駆動パルス
と、CCD垂直駆動パルスとが出力され、CCD43で
の電荷の蓄積および転送が制御される。
【0036】また、CCD駆動回路6では、クロック信
号を生成し、さらにこの信号に水平同期信号および垂直
同期信号を複合した信号(複合クロック信号)を制御手
段15へ送出する。
【0037】また、データシンボル読み取り装置1は、
シンボル読み取り領域36内にデータシンボル38が包
含されているか否かを判別する判別手段を有しており、
この判別手段の主機能は、制御手段15により達成され
る。
【0038】以下、データシンボル読み取り装置1の作
用(制御動作)を図11に示すフローチャートに基づき
説明する。
【0039】データシンボル読み取り装置1において、
電源スイッチをオンとした状態で、トリガースイッチ1
4をオンとすると、画像の取り込みが開始される(ステ
ップ200)。すなわち、制御手段15は、CCD駆動
回路6へ、1画像分の画像信号の読み出しを開始する旨
の命令信号を出力し、これにより、読み取り部4のCC
D43から画像信号(アナログ信号)が順次出力され
る。この画像信号は、増幅回路8により増幅され、図示
しないA/D変換器により例えば8ビットのデジタル画
像信号に変換されて2値化回路10に入力される。
【0040】2値化回路10では、デジタル画像信号
が、予め設定されているしきい値データと比較されて2
値化される。2値化回路10より出力された2値化デー
タは、制御手段15に内蔵されているアドレスカウンタ
により、メモリー12の所定のアドレスに記憶される。
このアドレスカウンタは、前記CCD駆動回路6から入
力される複合クロック信号によって駆動する。
【0041】メモリー12に1画面分の2値化データが
格納されたら、データシンボル38の切り出し処理を行
い(ステップ201)、データシンボル38の切り出し
が適正に行われるか否かを判断する(ステップ20
2)。この切り出し処理およびその適否の判断は、以下
に述べるデータシンボル38の輪郭抽出により行う。
【0042】2値化データ(1ビット)における「1」
は、データシンボル38の黒色部分に対応し、「0」
は、白色部分に対応する。メモリー12に格納された2
値化データを座標(0,0)の位置から順次読み出し
て、最初にビットデータが「1」となった位置(画素)
を検索する。この画素の座標を基点P0 (m,n)とし
たとき、その周囲の画素P(m−1,n)、P(m+
1,n)、P(m,n−1)、P(m,n+1)、P
(m−1,n−1)、P(m+1,n−1)、P(m−
1,n+1)、P(m+1,n+1)のデータが「0」
か「1」かを例えば時計回りに調べ、基点P0 (m,
n)に連結する「1」のデータを順次追跡調査(追跡処
理)する。
【0043】ここで、m,nは、CCD43の受光面上
での座標を表しており、CCD43の受光面上のシンボ
ル読み取り領域36に対応する有効画素領域の最大水平
画素数をX、最大垂直画素数をYとしたとき、0≦m≦
X、0≦n≦Yである。
【0044】また、これらの各画素の座標は、メモリー
12のアドレスにも対応している。なお、追跡調査に際
して、基点P0 に連結するビットデータ「1」の画素、
すなわち、輪郭として認識された画素の座標は、制御手
段(CPU)15に内蔵された図示しないメモリー(R
AM)に順次格納され、追跡処理中に同一画素(基点P
0 を除く)の追跡処理は繰り返さないようになってい
る。
【0045】なお、図7に示すパターンのように、基点
0 から時計回りの追跡調査をすると、後述する外枠3
60の図中左側辺(右側辺または下側辺の場合もある)
に到達し、それ以上同方向への追跡調査ができなくな
る。この場合には、再び基点P0 に戻り、そこから反時
計回りに追跡調査を行う。
【0046】また、図示されていないが、例えば、基点
0 が外枠360の図中上側辺または右側辺上にある場
合のように、基点P0 からの時計回りの追跡調査が最初
からできない場合には、基点P0 から反時計回りで追跡
調査を行う。この場合、外枠360のいずれかの辺に到
達したら、その時点で追跡調査を終了する。
【0047】このような追跡処理は複数回行われ、最終
的にデータシンボル38の外縁輪郭線380を形成する
画素(以下「輪郭画素」という)の座標が特定され、制
御手段15内のメモリーに格納される。
【0048】そして、これら輪郭画素の座標を基点P0
から順次読み出していき、基点P0と一致する座標の画
素があるか否かを判別する。基点P0 と一致する画素が
ある場合、すなわち、図5のように外縁輪郭線380が
四角い閉ループを形成する場合、データシンボル38の
切り出し(輪郭抽出)が適正に行われたものと判断し、
表示部18における中央のLED180を点灯する(ス
テップ203)。その後、後述する読み取り動作へ移行
する(ステップ204)。
【0049】データシンボル38の外縁輪郭線380が
1方向の追跡調査によって基点P0から再び基点P0
戻らなかった場合、すなわち閉ループを形成しない場合
(図7、図9参照)には、データシンボル38の切り出
しエラーが生じたものと判断し、制御手段15に内蔵さ
れたメモリー(ROM)に予め記憶されているCCD4
3の受光面上のシンボル読み取り領域36に対応する有
効画素領域の外枠360の座標を読み出す(ステップ2
05)。
【0050】この座標は、図5中の左側辺の座標(0,
0)〜(0,Y)、図5中の右側辺の座標(X,0)〜
(X,Y)、図5中の上側辺の座標(1,0)〜(1,
Y−1)、図5中の下側辺の座標(1,Y)〜(X−
1,Y)である。なお、ビットデータが「1」となる画
素が全く発見されなかった場合も、同様に切り出しエラ
ーが生じたものと判断し、ステップ205へ移行する。
【0051】次に、再度、前記の制御手段15の内蔵メ
モリーに格納されている輪郭画素の全座標を、基点P0
から順次読み出し、その座標が有効画素領域を規定する
4辺を構成する画素の座標(外枠360の座標)のいず
れかと一致するか否かの判別が順次行われる(ステップ
206〜214)。
【0052】まず、制御手段15の内蔵メモリーに格納
されている輪郭座標の全座標が外枠360の左側辺の座
標(0,0)〜(0,Y)のうちのいずれかと一致する
ものがあるか否かを判断する(ステップ206)。一致
するものがある場合(図7参照)には、データシンボル
38の外縁輪郭線380が外枠360の左側辺と交差
し、その方向にはみ出していることが検出されるので、
表示部18における左側のLED181を点灯し(ステ
ップ207)、その旨を表示する(図8参照)。
【0053】ステップ207の実行後、または、ステッ
プ206の判断の結果、輪郭画素の座標が外枠360の
左側辺の座標と一致するものがない場合には、輪郭画素
の座標が外枠360の右側辺の座標(X,0)〜(X,
Y)のうちのいずれかと一致するものがあるか否かを判
断する(ステップ208)。一致するものがある場合に
は、データシンボル38の外縁輪郭線380が外枠36
0の右側辺と交差し、その方向にはみ出していることが
検出されるので、表示部18における右側のLED18
2を点灯し(ステップ209)、その旨を表示する。
【0054】ステップ209の実行後、または、ステッ
プ208の判断の結果、輪郭画素の座標が外枠360の
右側辺の座標と一致するものがない場合には、輪郭画素
の座標が外枠360の上側辺の座標(1,0)〜(1,
Y−1)のうちのいずれかと一致するものがあるか否か
を判断する(ステップ210)。一致するものがある場
合には、データシンボル38の外縁輪郭線380が外枠
360の上側辺と交差し、その方向にはみ出しているこ
とが検出されるので、表示部18における上側のLED
183を点灯し(ステップ211)、その旨を表示す
る。
【0055】ステップ211の実行後、または、ステッ
プ210の判断の結果、輪郭画素の座標が外枠360の
上側辺の座標と一致するものがない場合には、輪郭画素
の座標が外枠360の下側辺の座標(1,Y)〜(X−
1,Y)のうちのいずれかと一致するものがあるか否か
を判断する(ステップ212)。一致するものがある場
合には、データシンボル38の外縁輪郭線380が外枠
360の下側辺と交差し、その方向にはみ出しているこ
とが検出されるので、表示部18における下側のLED
184を点灯し(ステップ213)、その旨を表示す
る。
【0056】また、ステップ212の判断の結果、輪郭
画素の座標が外枠360の下側辺の座標と一致するもの
がない場合には、シンボル読み取り領域36内にデータ
シンボル38が全く存在しないものと判断し、全てのL
ED180〜184を点滅し(ステップ214)、その
旨を表示する。
【0057】ステップ213または214の実行後、再
度ステップ200に戻る。なお、LED180〜184
は、いずれも所定時間(例えば1秒)点灯または点滅
し、時間経過後は消灯する。
【0058】以上のような動作によれば、データシンボ
ル38がシンボル読み取り領域36内に包含されている
場合には、中央のLED180が点灯してその旨を報知
し、データシンボル38がシンボル読み取り領域36か
らはみ出している場合には、LED181〜184のう
ちのはみ出した方向に対応するものが点灯して、そのは
み出し方向を報知する。この場合、はみ出した方向が上
下左右のうちの2方向以上の場合(図9参照)には、そ
の全ての方向を報知することができる。また、シンボル
読み取り領域36内にデータシンボル38が存在しない
場合には、全てのLED180〜184が点滅し、その
旨を報知する。
【0059】このように、操作者は、表示部18の表示
により、データシンボル38がシンボル読み取り領域3
6からはみ出している場合には、その旨およびそのはみ
出した方向を即座に知ることができるので、データシン
ボル38に対する位置修正を容易かつ迅速に行うことが
できる。
【0060】ステップ204における読み取り動作は、
次のようにして行われる。まず、メモリー12から、前
記アドレスカウンタに指定されたアドレス(メモリー1
2への記憶時とは読み出し順序が逆の場合がある)に従
って、2値化データを順次読み出し、1画面分の2値化
データに対し、制御手段15の演算部において、例え
ば、像の反転、前述の輪郭画素の座標データに基づくデ
ータシンボル38に関する2値化データのみの抽出、ド
ロップアウト補正、回転等の必要な画像処理を行い、さ
らに、制御手段15に内蔵されるデコーダにて、データ
シンボル38の体系に応じたデータにデコードする。こ
のデコードされたデータは、通信用ドライバー16を介
して、外部接続された例えばパソコンやワークステーシ
ョンのようなコンピュータ17に入力される。コンピュ
ータ17においては、入力されたデータの格納および集
計等が行われる。
【0061】以上、本発明のデータシンボル読み取り装
置を、図示の実施例に基づいて説明したが、本発明はこ
れらに限定されるものではない。例えば、シンボル読み
取り領域36の形状は、図示のごとき四角形に限らず、
三角形、六角形、八角形等の多角形や、円形、楕円形
等、いかなる形状のものでもよい。
【0062】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のデータシン
ボル読み取り装置によれば、表示手段の表示により、デ
ータシンボルがシンボル読み取り領域からはみ出してい
ることを即座に知ることができるので、データシンボル
に対する位置合わせを容易かつ迅速に行うことができ
る。
【0063】特に、データシンボルがシンボル読み取り
領域からはみ出している方向を認知し、表示する場合に
は、正常な状態への位置修正を容易、迅速、確実に行う
ことができる。このようなことから、データシンボルの
読み取りエラーが防止され、読み取り精度の向上が図れ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のデータシンボル読み取り装置の実施例
を示す斜視図である。
【図2】図1に示すデータシンボル読み取り装置の断面
側面図である。
【図3】図1に示すデータシンボル読み取り装置におけ
る筐体の底面図である。
【図4】図1に示すデータシンボル読み取り装置の回路
構成を示すブロック図である。
【図5】CCDの受光面上でのシンボル読み取り領域に
対応する有効画素領域と、データシンボルの像の外縁輪
郭線との位置関係を示す模式図である。
【図6】図5に対応する表示手段での表示例を示す図で
ある。
【図7】CCDの受光面上でのシンボル読み取り領域に
対応する有効画素領域と、データシンボルの像の外縁輪
郭線との位置関係を示す模式図である。
【図8】図7に対応する表示手段での表示例を示す図で
ある。
【図9】CCDの受光面上でのシンボル読み取り領域に
対応する有効画素領域と、データシンボルの像の外縁輪
郭線との位置関係を示す模式図である。
【図10】図9に対応する表示手段での表示例を示す図
である。
【図11】本実施例のデータシンボル読み取り装置にお
ける制御動作の一例を示すフローチャートである。
【図12】従来のデータシンボル読み取り装置の構成を
示す斜視図である。
【符号の説明】
1 データシンボル読み取り装置 2 ケーシング 21 把持部 22 ヘッド部 3 筐体 31 先端開口 36 シンボル読み取り領域 360 外枠 37 基準面 38 データシンボル 380 外縁輪郭線 4 読み取り部 4a、4b 空間 41 光源 42 光源駆動回路 43 CCD 44 光学系 45 ミラー 46 レンズ 47 光路 48 支持部材 5 信号処理回路 6 CCD駆動回路 7 透明板 8 増幅回路 10 2値化回路(コンパレータ) 12 メモリー 13 スイッチ回路 14 トリガースイッチ 15 制御手段(CPU) 16 通信用ドライバー 17 コンピュータ 18 表示部 180〜184 LED 100 データシンボル読み取り装置 101 ケーシング 102 把持部 103 ヘッド部 104 筐体 105 先端開口 106 トリガーボタン 107 基準面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷 信博 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内 (72)発明者 石塚 之宏 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データシンボルを読み取るデータシンボ
    ル読み取り装置であって、 撮像素子と、装置のシンボル読み取り領域内の前記デー
    タシンボルの像を前記撮像素子の受光面へ結像させる光
    学系とを有する読み取り部と、 前記データシンボルが前記シンボル読み取り領域内にあ
    るか否かを判別する判別手段と、 前記判別手段により前記データシンボルが前記シンボル
    読み取り領域からはみ出していると判断された場合に、
    その旨を表示する表示手段とを有することを特徴とする
    データシンボル読み取り装置。
  2. 【請求項2】 前記判別手段は、前記撮像素子の出力に
    基づいて判断を行う請求項1に記載のデータシンボル読
    み取り装置。
  3. 【請求項3】 前記判別手段は、前記撮像素子の受光面
    へ結像した前記データシンボルの像の輪郭抽出を行い、
    その外縁輪郭線が閉ループを形成する場合には、前記シ
    ンボル読み取り領域内に前記データシンボルが包含され
    ていると判断し、前記外縁輪郭線が閉ループを形成しな
    い場合には、前記シンボル読み取り領域から前記データ
    シンボルがはみ出していると判断する請求項1に記載の
    データシンボル読み取り装置。
  4. 【請求項4】 前記判別手段は、前記データシンボルが
    前記シンボル読み取り領域からはみ出している場合に、
    そのはみ出した方向を認知する機能を有し、前記表示手
    段は、前記はみ出した方向を表示する請求項1ないし3
    のいずれかに記載のデータシンボル読み取り装置。
  5. 【請求項5】 前記はみ出した方向の認知は、前記撮像
    素子の受光面へ結像した前記データシンボルの像の外縁
    輪郭線と、前記撮像素子の受光面上におけるシンボル読
    み取り領域に対応する有効画素領域の外枠との交差位置
    を検出することによりなされる請求項4に記載のデータ
    シンボル読み取り装置。
  6. 【請求項6】 前記データシンボルが、2次元のデータ
    シンボルである請求項1ないし5のいずれかに記載のデ
    ータシンボル読み取り装置。
JP8159179A 1995-06-02 1996-05-31 データシンボル読み取り装置 Withdrawn JPH0950472A (ja)

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