JP2000048123A - 画像処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 オペレータの作業効率が高い画像処理装置を
提供する。 【解決手段】 入力画像データＳｉは画像取得部４に入
力され、各部分画像データＳ４が出力される。各部分画
像データＳ４は画像データ記憶部５に記憶され、各部分
画像データＳ５ａが出力される。各部分画像データＳ５
ａは画像２値化部６で２値化され、各２値画像データＳ
６が出力される。各２値画像データＳ６は文字パタン検
出部７に入力され、文字パタンＳ７ａ及び文字パタン枠
位置情報Ｓ７ｂが出力される。文字パタンＳ７ａは文字
認識部８で認識され、文字コードＳ８が出力される。文
字パタン枠位置情報Ｓ７ｂ及び文字コードＳ８は、認識
結果格納部９に格納される。重複コード検出部１０は、
文字パタンＳ７ａの認識結果から各部分画像データＳ４
の文字コードの重複を検出して相対位置情報Ｓ１０を出
力する。画像編集部１１から画像データＳ１１が生成さ
れて出力される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、文書や帳票等の画
像を複数の領域に分け、例えば、ディジタルカメラやス
キャナ等の入力装置を用いてそれぞれ撮影した各部分画
像データから、元の文書や帳票等と同一構成の１つの画
像データを構築する画像処理装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】文書や帳票等に記載された文字を読取っ
て文字コードに変換する場合、ディジタルカメラやスキ
ャナ等の光学機器を入力装置として用い、この入力装置
で取得した入力画像データから文字パタンを抽出し、こ
の文字パタンと辞書とを照合する処理が行われる。この
ような一連の処理を文字認識という。この文字認識技術
は、各種の画像処理装置に利用されて広く普及してお
り、今後、文字認識技術の更なる向上が望まれている。
従来の画像処理装置において、特にディジタルカメラ等
を用いて文書等を撮影する場合、文書全体が１画像デー
タ内に納まるように撮影すると、取得した画像データ上
の文字パタンが小さく写り、該文字パタンが潰れてしま
うため、文字認識を行う場合に良好な文字認識精度が得
られないことがある。そのため、オペレータは、文字認
識に必要な文字パタンのサイズを確保するため、文書を
任意の領域に分割して接写を行い、文書の部分画像デー
タを取得するようにしている。そして、これらの各部分
画像データ毎に文字認識が行われて文字コードが取得さ
れる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
画像処理装置では、次の（ｉ），（ii）のような課題が
あった。 （ｉ） オペレータは、各部分画像データと該各部分画
像データ毎に取得した文字コードとを、それぞれを管理
しなければならない。そのため、オペレータに過度の負
担が掛かることになる。 （ii） 文書の画像データを再利用する場合、各部分画
像データ毎に文書データを管理していると、該各部分画
像データの間の画像データが必要な場合、それぞれの部
分画像データを呼び出して補間処理等を行って該画像デ
ータを生成する必要があり、高速処理が困難になる。

【０００４】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、画像処理装置において、文字又は記号か
らなる認識対象パターンが記載された帳票の入力画像デ
ータを該認識対象パターンの一部が重複するように複数
の部分領域に分割して順次取込み、各部分画像データを
生成して出力する画像取得手段と、前記各部分画像デー
タを記憶する第１の記憶手段と、前記第１の記憶手段に
記憶されている前記各部分画像データを入力して２値化
し、各２値画像データを該各部分画像データ毎に生成し
て出力する２値化手段と、前記第１の記憶手段に記憶さ
れている前記各２値画像データから文字パタンを検出
し、該文字パタンに外接する矩形枠を文字パタン枠とし
て検出し、且つ該文字パタン枠の座標位置、幅及び高さ
を文字パタン枠位置情報として記憶する文字パタン検出
手段と、前記文字パタンを予め用意した辞書と照合して
該照合結果に対応する文字コードを出力する認識手段
と、前記文字パタン枠位置情報と前記認識結果の文字コ
ードとを前記各部分画像データ毎に記憶する第２の記憶
手段と、前記第２の記憶手段に記憶されている前記文字
パタン枠位置情報と前記認識結果の文字コードとを前記
各部分画像データ毎に入力し、該各部分画像データ同士
の文字コードの重複を検出することにより、該各部分画
像データ間の相対位置を表す相対位置情報を生成して出
力する重複コード検出手段と、画像編集手段とを、備え
ている。

【０００５】前記画像編集手段は、次のような文字コー
ドソート手段、文字サイズ検出手段、及び画像構築手段
で構成されている。即ち、前記文字コードソート手段
は、前記重複コード検出手段から前記相対位置情報を入
力し、且つ前記第２の記憶手段から前記文字パタン枠位
置情報と前記認識結果の文字コードとを入力し、該相対
位置情報及び該文字パタン枠位置情報に基づいて該認識
結果の文字コードの並べ替えを行い、前記帳票の入力画
像データと同一構成の文字コードを生成して出力するも
のである。前記文字サイズ検出手段は、前記重複コード
検出手段から前記相対位置情報を入力し、且つ前記第２
の記憶手段から前記文字パタン枠位置情報と前記認識結
果の文字コードとを入力し、該重複コード検出手段で検
出された前記重複する前記文字コードに対応する文字パ
タンのサイズ比を検出するものである。更に、前記画像
構築手段は、前記文字コードソート手段から出力された
前記文字コード及び該文字コードの前記入力画像データ
上における位置情報と、前記第１の記憶手段に記憶され
ている前記各部分画像データのうちの該文字コードが属
する部分画像データと、該文字コードの該部分画像デー
タ上における位置情報と、該文字コードの前記サイズ比
とをそれぞれ対応付けることにより、該各部分画像デー
タから元の帳票画像データを構築するものである。

【０００６】このような構成を採用したことにより、帳
票の入力画像データは、認識対象パターンの一部が重複
するように複数の部分領域に分割されて画像取得手段に
取込まれ、各部分画像データが出力されて第１の記憶手
段に記憶される。第１の記憶手段に記憶されている各部
分画像データは２値化手段で２値化され、この各２値画
像データが文字パタン検出手段に入力されて文字パタン
が検出されると共に、文字パタン枠位置情報が記憶され
る。文字パタンは認識手段で認識され、該認識結果の文
字コードが出力される。文字パタン枠位置情報と認識結
果の文字コードとが、第２の記憶手段で各部分画像デー
タ毎に記憶される。第２の記憶手段に記憶されている文
字パタン枠位置情報と認識結果の文字コードとが、重複
コード検出手段に各部分画像データ毎に入力され、各部
分画像データ同士の文字コードの重複が検出され、相対
位置情報が出力される。

【０００７】相対位置情報と文字パタン枠位置情報と認
識結果の文字コードとが、文字コードソート手段に入力
され、該相対位置情報に基づいて該認識結果の文字コー
ドの並べ替えが行われ、帳票の入力画像データと同一構
成の文字コードが出力される。又、相対位置情報と文字
パタン枠位置情報と認識結果の文字コードとが、文字サ
イズ検出手段に入力され、重複コード検出手段で検出さ
れた重複する文字コードに対応する文字パタンのサイズ
比が検出される。画像構築手段において、文字コードソ
ート手段から出力された文字コード及び該文字コードに
対応した文字パタンの入力画像データ上における位置情
報と、第１の記憶手段に記憶されている各部分画像デー
タのうちの該文字コードが属する部分画像データと、該
文字コードに対応した文字パタンの部分画像データ上に
おける位置情報と、該文字コードに対応した文字パタン
の前記サイズ比とが、それぞれ対応付けられて該各部分
画像データから元の入力画像データが構築される。

【０００８】

【発明の実施の形態】図１は、本発明の実施形態を示す
画像処理装置の構成図である。この画像処理装置は、オ
ペレータの操作に基づいて指示信号Ｓ１を入力するキー
ボード等で構成された入力部１を有している。入力部１
には、指示信号Ｓ１に基づいて出力信号Ｓ２ａ，Ｓ２ｂ
を出力し、この画像処理装置全体を制御する中央処理装
置（以下、「ＣＰＵ」という）等で構成された制御部２
が接続されている。制御部２には、出力信号Ｓ２ａに基
づいて画面を表示する液晶表示装置やＣＲＴ等で構成さ
れた表示部３が接続されると共に、出力信号Ｓ２ｂに基
づいて動作する画像取得手段（例えば、画像取得部）４
が接続されている。画像取得部４はディジタルカメラで
構成され、文字又は記号からなる認識対象パターンが記
載された帳票の入力画像データＳｉを、オペレータの操
作に基づいて該認識対象パターンの一部が重複するよう
に複数の部分領域に分割して順次取込み、各部分画像デ
ータＳ４を生成して出力する機能を有している。画像取
得部４の出力側には、各部分画像データＳ４を記憶し、
各部分画像データＳ５ａ，Ｓ５ｂ，Ｓ５ｃとして出力す
る第１の記憶手段（例えば、画像データ記憶部）５が接
続されている。

【０００９】画像データ記憶部５の第１の出力側には、
２値化手段（例えば、画像２値化部）６が接続されてい
る。画像２値化部６は、各部分画像データＳ５ａを入力
して２値化し、２値画像データＳ６を該各部分画像デー
タＳ４毎に生成して出力するものである。画像２値化部
６の出力側には、文字パタン検出手段（例えば、文字パ
タン検出部）７が接続されている。文字パタン検出部７
は、２値画像データＳ６の連結している画素の集合であ
る黒ブロックを統合して文字パタンＳ７ａとして検出
し、該文字パタンＳ７ａに外接する矩形枠を文字パタン
枠として検出し、且つ該文字パタン枠の座標位置、幅及
び高さを文字パタン枠位置情報Ｓ７ｂとして記憶するも
のである。文字パタン検出部７の第１の出力側には、認
識手段（例えば、文字認識部）８が接続されている。文
字認識部８は、文字パタンＳ７ａを予め用意した辞書と
照合することによって認識し、認識結果の文字コードＳ
８を出力するものである。文字パタン検出部７の第２の
出力側及び文字認識部８の出力側には、第２の記憶手段
（例えば、認識結果格納部）９が接続されている。

【００１０】認識結果格納部９は、文字パタン枠位置情
報Ｓ７ｂと文字コードＳ８とを認識結果Ｓ９ａ，Ｓ９
ｂ，Ｓ９ｃとして各部分画像データＳ４毎に記憶する機
能を有している。認識結果格納部９の第１の出力側及び
画像データ記憶部５の第２の出力側には、制御部２が接
続されている。制御部２は、認識結果Ｓ９ａに対応する
部分画像データＳ５ｂを画像データ記憶部５から読出
し、文字コードＳ８に対応する文字パタンと共に表示部
３に表示させる機能を有している。認識結果格納部９の
第２の出力側には、重複コード検出手段（例えば、重複
コード検出部）１０が接続されている。重複コード検出
部１０は、認識結果Ｓ９ａを入力し、各部分画像データ
Ｓ４同士の各文字コードの重複を検出することにより、
該各部分画像データＳ４間の相対位置を表す相対位置情
報Ｓ１０を生成して出力するものである。画像データ記
憶部５の第３の出力側、認識結果格納部９の第３の出力
側及び重複コード検出部１０の出力側には、各部分画像
データＳ５ｃと認識結果Ｓ９ｃと相対位置情報Ｓ１０と
を入力し、入力画像データＳｉと同じ画像データＳ１１
を生成して出力する画像編集手段（例えば、画像編集
部）１１が接続されている。

【００１１】画像編集部１１は、文字コードソート手段
（例えば、文字コードソート部）１１ａを有している。
文字コードソート部１１ａは、重複コード検出手段１０
から相対位置情報Ｓ１０を入力し、且つ認識結果格納部
９から認識結果Ｓ９ｃを入力し、該相対位置情報Ｓ１０
及び該認識結果Ｓ９ｃに基づいて該認識結果Ｓ９ｃに対
応する文字コードの並べ替えを行い、入力画像データＳ
ｉ上の文字コードと同一構成の文字コードＳ１１ａを生
成して出力する機能を有している。又、この画像編集部
１１は、文字サイズ検出手段（例えば、文字サイズ検出
部）１１ｂを有している。文字サイズ検出部１１ｂは、
重複コード検出手段１０から相対位置情報Ｓ１０を入力
し、且つ認識結果格納部９から認識結果Ｓ９ｃを入力
し、重複コード検出手段１０で検出された重複する文字
コードに対応する文字パタンのサイズ比Ｓ１１ｂを検出
して出力するものである。

【００１２】文字コードソート部１１ａの出力側及び文
字サイズ検出部１１ｂの出力側には、文字コードＳ１１
ａ及びサイズ比Ｓ１１ｂを入力し、該文字コードＳ１１
ａ及びサイズ比Ｓ１１ｂを対応付けた対応関係情報Ｓ１
１ｃを格納する対応関係格納部１１ｃが接続されてい
る。対応関係格納部１１ｃの出力側及び画像データ記憶
部５の第３の出力側には、画像構築手段（例えば、画像
構築部）１１ｄが接続されている。画像構築部１１ｄ
は、対応関係情報Ｓ１１ｃと各部分画像データＳ５ｃを
入力し、文字コードＳ１１ａ及び該文字コードＳ１１ａ
の入力画像データＳｉ上における位置情報と、画像デー
タ記憶部５に記憶されている各部分画像データＳ５ｃの
うちの該文字コードＳ１１ａが属する部分画像データ
と、該文字コードＳ１１ａに対応した文字パタンの該部
分画像データ上における位置情報と、該文字コードＳ１
１ａに対応した文字パタンのサイズ比Ｓ１１ｂとをそれ
ぞれ対応付けることにより、該各部分画像データＳ５ｃ
から入力画像データＳｉと同様の画像データＳ１１を構
築するものである。

【００１３】図２は図１の動作を説明するためのフロー
チャート、図３（ａ），（ｂ）は図１における入力画像
データＳｉの例を示す図、図４（ａ），（ｂ），（ｃ）
は図３（ｂ）中の部分画像データを示す図、及び図５は
図１中の対応関係情報Ｓ１１ｃの内容を示す図である。
これらの図を参照しつつ、以下、図１の画像処理装置に
おける各部の動作（ａ）〜（ｈ）を説明する。

【００１４】（ａ） 画像取得部４の動作（ステップＳ
Ｔ１） 図２のステップＳＴ１において、画像取得部４は、制御
部２の出力信号Ｓ２ｂがアクティブモードのとき、入力
画像データＳｉを量子化された電気信号に変換すること
により、画像データを取得する。ここで、図３（ａ）に
示すような文書データ２０全体を画像取得部４で撮影し
た場合、該文書データ２０の状態によっては、文字認識
に必要な文字イメージの分解能が得られず、文字イメー
ジが潰れてしまう場合があり、良好な認識精度が得られ
ないことがある。そのため、画像取得部４で取得する画
像データは、例えば、図３（ｂ）中の領域２１，２２，
２３に示すように、文書データ２０を任意の領域に分割
し、且つ該各領域２１，２２，２３の一部が重複するよ
うに、更に文字認識時に文字が潰れない程度に接写して
取得され、各部分画像データＳ４が生成されて出力され
る。この場合、オペレータの操作に基づいて指示信号Ｓ
１が制御部２へ供給され、該制御部２から出力された出
力信号Ｓ２ｂによって画像取得部４が制御される。

【００１５】（ｂ） 画像データ記憶部５の動作（ステ
ップＳＴ２） ステップＳＴ２において、画像データ記憶部５は、画像
取得部４から出力された各部分画像データＳ４を該画像
データ記憶部５の内部に設けられたイメージメモリに格
納する。尚、このイメージメモリには、Ｘ−Ｙ座標系が
仮想的に設置され、この座標系で表される位置の画素が
該イメージメモリから読出されるようになっている。そ
して、各部分画像データＳ５ａが画像２値化部６へ送出
される。 （ｃ） 画像２値化部６の動作（ステップＳＴ３） ステップＳＴ３において、画像２値化部６は、各部分画
像データＳ５ａから明度情報のみを抽出し、該各部分画
像データＳ５ａを濃淡画像に変換する。次に、この濃淡
画像の画素値が任意の閾値より大きいものを黒画素（こ
れを“１”に対応させる）、及び画素値が該閾値より小
さいものを白画素（これを“０”に対応させる）とする
ことにより、各２値画像データＳ６を作成して内部に設
けられたイメージメモリに格納する。尚、前記閾値は経
験に基づいて定めた値である。又、このイメージメモリ
には、Ｘ−Ｙ座標が仮想的に設置され、この座標系で表
される位置の画素が該イメージメモリから読出されるよ
うになっている。

【００１６】（ｄ） 文字パタン検出部７の動作（ステ
ップＳＴ４） ステップＳＴ４において、文字パタン検出部７は、２値
画像データＳ６の連結している画素の集合である黒ブロ
ックを統合して文字パタンＳ７ａとして検出し、各文字
パタンに外接する矩形枠を文字パタン枠として検出す
る。そして、例えば、検出した文字パタン枠の左上頂点
座標位置を文字パタン枠の基準位置として記憶すると共
に、幅及び高さを文字パタン枠位置情報Ｓ７ｂとして記
憶する。 （ｅ） 文字認識部８の動作（ステップＳＴ５） ステップＳＴ５において、文字認識部８は、文字パタン
検出部７より文字パタンＳ７ａを順次入力し、該文字パ
タンＳ７ａと予め準備した辞書とを照合することによっ
て認識処理を行い、文字コードＳ８を取得する。

【００１７】（ｆ） 認識結果格納部９及び制御部２の
動作（ステップＳＴ６〜ＳＴ１０） ステップＳＴ６において、認識結果格納部９は、文字パ
タン枠位置情報Ｓ７ｂと文字コードＳ８とを、各部分画
像データＳ４毎に格納する。ステップＳＴ７において、
入力画像データＳｉ上の全文字パタンの文字認識が終了
したか否かが判定され、終了していない場合、ステップ
ＳＴ８において次の文字パタンに移動し、ステップＳＴ
５に戻る。この認識処理は、入力画像データＳｉ上の全
文字パタンの文字認識が終了するまで繰返す。全文字パ
タンの文字認識が終了したとき、ステップＳＴ９へ進
む。ステップＳＴ９において、制御部２は、文字パタン
枠位置情報Ｓ７ｂに基づいて画像データ記憶部６から文
字パタンを読出し、文字コードＳ８に対応する文字パタ
ンと共に表示部３に表示する。文書データの全ての部分
領域の撮影が終了しているか否かがオペレータによって
判定され、終了していない場合、ステップＳＴ１０にお
いて、オペレータは入力部１を操作し、画像取得部４か
ら帳票の文書データの別領域の入力画像データＳｉを取
得するように指示してステップＳＴ１に戻る。又、ステ
ップＳＴ９において、文書データの全ての部分領域の撮
影が終了している場合、オペレータは、ステップＳＴ１
１へ進むように指示する。 （ｇ） 重複コード検出部１０の動作（ステップＳＴ１
１，ＳＴ１２）

【００１８】図４（ａ），（ｂ），（ｃ）に示す各部分
画像データ２１Ｖ，２２Ｖ，２３Ｖをそのまま認識処理
しただけでは、該各部分画像データ２１Ｖ，２２Ｖ，２
３Ｖ間の関連が不明であり、認識結果を出力する順序も
不明である。そこで、ステップＳＴ１１において、重複
コード検出部１０は、各部分画像データ２１Ｖ，２２
Ｖ，２３Ｖ上の文字パタンの文字認識結果から、図３
（ｂ）中の文字コードが重複する領域（これを、「重複
領域」という）２４，２５を検出する。ステップＳＴ１
２において、重複した文字コードの各部分画像データ２
１Ｖ，２２Ｖ，２３Ｖの原点位置からのｘ方向とｙ方向
の距離に基づいて画像データ間の位置関係を推定して相
対位置情報Ｓ１０を出力する。例えば、図４（ａ），
（ｂ）中の重複した文字コード「Ｃ」に着目すると、同
図（ａ）中の「Ｃ」の原点αに対する距離に比べ、同図
（ｂ）中の「Ｃ」の原点βに対する距離の方が短いの
で、同図（ｂ）の左側に同図（ａ）が位置することがわ
かる。このように、文字コードの重複と位置情報とによ
り、部分画像データ２１Ｖ，２２Ｖ，２３Ｖ間の相対位
置がわかる。尚、文字コードが重複した文字パタンの位
置座標にフラグ等をセットする。

【００１９】（ｈ） 画像編集部１１の動作（ステップ
ＳＴ１３） ステップＳＴ１３において、次の（ｈ−１）〜（ｈ−
４）の動作が行われる。 （ｈ−１） 文字コードソート部１１ａの動作 文字コードソート部１１ａは、相対位置情報Ｓ１０を取
得し、該結果編集部１１に予め設定した文書データの起
点位置と、認識結果格納部９から取得した認識結果Ｓ９
ｂとに基づいて文字コードＳ８の並べ替えを行う。例え
ば、図３（ａ）の場合、左上が起点位置Фになる。そこ
で、相対位置情報Ｓ１０に基づき、最も起点位置Фに近
い部分画像データ２１の原点αを基準位置とし、文字コ
ードが重複した文字パタンの位置座標を手掛かりに、各
文字パタン枠の位置座標を、原点αを基準位置とする座
標値になるように変更する。そして、変更後の座標値に
基づいて文字コードの並べ替えを行う。尚、前記フラグ
を立てた文字コードが重複する文字パタンに対応する文
字コードは、この並べ替え時にいずれか一方のみを出力
するようにする。これは、重複する文字コードのうち、
例えば、起点位置Фに近い部分画像データ２１上の文字
コードを出力しない等のルールを規定しておけば実現で
きる。

【００２０】（ｈ−２） 文字サイズ検出部１１ｂの動
作 文字サイズ検出部１１ｂは、相対位置情報Ｓ１０を入力
し、重複コード検出部１０で検出した文字コードが重複
する文字パタンの位置座標を手掛かりに、図４中の部分
画像データ２１Ｖ，２２Ｖ，２３Ｖ間の文字パタンのサ
イズ比Ｓ１１ｂを検出する。例えば、図３（ｂ）の部分
画像２１中の重複文字コード「Ｃ」の文字パタン枠の幅
と部分画像２２中の重複文字コード「Ｃ」の文字パタン
枠の幅との比率を算出することにより、部分画像データ
２１Ｖ，２２Ｖ間の文字パタンのサイズ比Ｓ１１ｂが検
出される。このサイズ比Ｓ１１ｂは、文字コードソート
部１１ａと同様に、起点位置Фに近い部分画像データ２
１Ｖにおける文字サイズを基準にして算出する。尚、重
複文字コードが複数存在する場合は、文字パタンのサイ
ズ比の平均値を部分画像データ間のサイズ比として設定
してもよい。

【００２１】（ｈ−３） 対応関係格納部１１ｃの動作 対応関係格納部１１ｃは、文字コードＳ１１ａ及びサイ
ズ比Ｓ１１ｂを入力する。そして、図５に示すように、
文字コード３１、部分画像データ２１Ｖ，２２Ｖ，２３
Ｖ間の相対位置から検出した原点αに対する座標位置３
２、文字コードＳ８が属する部分画像データ３３、該文
字コードＳ８に対応する文字パタンの座標位置３４、及
び部分画像データ２１Ｖ，２２Ｖ，２３Ｖ間のサイズ比
３５を取得し、これらの対応関係を対応関係情報Ｓ１１
ｃとして格納する。 （ｈ−４） 画像構築部１１ｄの動作 画像構築部１１ｄは、対応関係格納部１１ｃから対応関
係情報Ｓ１１ｃを入力し、且つ画像データ格納部５から
各部分画像データＳ５ｃを入力する。そして、図５中の
座標位置３４に基づいて各部分画像データＳ５ｃから画
素データが抽出され、該画像構築部１１ｄ内に設けられ
たイメージメモリ上に該画素データが書込まれる。この
とき、サイズ比３５に基づき、各部分画像データＳ５ｃ
中の文字パタンが拡大又は縮小されて書込まれる。そし
て、入力画像データＳｉと同じ画像データＳ１１が生成
されて出力される。以上のように、本実施形態では、入
力画像データＳｉを部分領域に分けて取得した各部分画
像データＳ４から対応関係情報Ｓ１１ｃを求め、該対応
関係情報Ｓ１１ｃに基づいて該入力画像データＳｉと同
様の画像データＳ１１を構築するようにしたので、オペ
レータは各部分画像データＳ４同士の対応を管理する必
要がなく、負担が軽減される。

【００２２】尚、本発明は上記実施形態に限定されず、
種々の変形が可能である。その変形例としては、例えば
次のようなものがある。 （ａ） 図４の各部分画像データＳ４は、３つの部分画
像データ２１Ｖ，２２Ｖ，２３Ｖで構成されているが、
これらの部分画像データの数は、文字認識を行う場合に
良好な精度が得られる程度の分解能が得られるように、
任意の数に設定できる。 （ｂ） 文字パタン検出部７は、連結した画素の集合で
ある黒ブロックを統合して文字パタンを取得する場合に
限らず、２値画像データの投影から黒ブロックを抽出
し、該黒ブロックを統合することによって文字パタンを
取得することもできる。 （ｃ） 画像構築部１１ｄは、サイズ比３５に基づき、
各部分画像データＳ５ｃ中の文字パタンを拡大又は縮小
して書込むが、本発明は、該サイズ比３５に基づき、各
部分画像データＳ５ｃを拡大又は縮小して書込む場合に
も適用できる。

【００２３】

【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、入力画像データを部分領域に分けて取得した各部
分画像データの対応関係を求め、該入力画像データと同
じ構成の画像データを構築するようにしたので、オペレ
ータは該各部分画像データ同士の対応を管理する必要が
なくなり、負担を軽減できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態の画像処理装置の構成図であ
る。

【図２】図１のフローチャートである。

【図３】図１における入力画像データの例を示す図であ
る。

【図４】図３（ｂ）中の部分画像データを示す図であ
る。

【図５】図１中の対応関係情報Ｓ１１ｃの内容を示す図
である。

【符号の説明】

４ 画像取得部 ５ 画像データ記憶部 ６ 画像２値化部 ７ 文字パタン検出部 ８ 文字認識部 ９ 認識結果格納部 １０ 重複コード検出部 １１ 画像編集部 １１ａ 文字コードソート部 １１ｂ 文字サイズ検出部 １１ｃ 対応関係格納部 １１ｄ 画像構築部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樋口 浩一 東京都港区虎ノ門１丁目７番12号 沖電気 工業株式会社内 Ｆターム(参考） 5B029 AA01 BB02 CC24 DD09

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 文字又は記号からなる認識対象パターン
   が記載された帳票の入力画像データを該認識対象パター
   ンの一部が重複するように複数の部分領域に分割して順
   次取込み、各部分画像データを生成して出力する画像取
   得手段と、 前記各部分画像データを記憶する第１の記憶手段と、 前記第１の記憶手段に記憶されている前記各部分画像デ
   ータを入力して２値化し、各２値画像データを該各部分
   画像データ毎に生成して出力する２値化手段と、 前記第１の記憶手段に記憶されている前記各２値画像デ
   ータから文字パタンを検出し、該文字パタンに外接する
   矩形枠を文字パタン枠として検出し、且つ該文字パタン
   枠の座標位置、幅及び高さを文字パタン枠位置情報とし
   て記憶する文字パタン検出手段と、 前記文字パタンを予め用意した辞書と照合して該照合結
   果に対応する文字コードを出力する認識手段と、 前記文字パタン枠位置情報と前記認識結果の文字コード
   とを前記各部分画像データ毎に記憶する第２の記憶手段
   と、 前記第２の記憶手段に記憶されている前記文字パタン枠
   位置情報と前記認識結果の文字コードとを前記各部分画
   像データ毎に入力し、該各部分画像データ同士の文字コ
   ードの重複を検出することにより、該各部分画像データ
   間の相対位置を表す相対位置情報を生成して出力する重
   複コード検出手段と、 画像編集手段とを備え、 前記画像編集手段は、 前記重複コード検出手段から前記相対位置情報を入力
   し、且つ前記第２の記憶手段から前記文字パタン枠位置
   情報と前記認識結果の文字コードとを入力し、該相対位
   置情報及び該文字パタン枠位置情報に基づいて該認識結
   果の文字コードの並べ替えを行い、前記帳票の入力画像
   データと同一構成の文字コードを生成して出力する文字
   コードソート手段と、 前記重複コード検出手段から前記相対位置情報を入力
   し、且つ前記第２の記憶手段から前記文字パタン枠位置
   情報と前記認識結果の文字コードとを入力し、該重複コ
   ード検出手段で検出された前記重複する前記文字コード
   に対応する文字パタンのサイズ比を検出する文字サイズ
   検出手段と、 前記文字コードソート手段から出力された前記文字コー
   ド及び該文字コードの前記入力画像データ上における位
   置情報と、前記第１の記憶手段に記憶されている前記各
   部分画像データのうちの該文字コードが属する部分画像
   データと、該文字コードの該部分画像データ上における
   位置情報と、該文字コードの前記サイズ比とをそれぞれ
   対応付けることにより、該各部分画像データから元の帳
   票画像データを構築する画像構築手段とで、構成したこ
   とを特徴とする画像処理装置。