JPH10221453A - 放射性物質濃度測定用乾固試料の自動作製装置 - Google Patents
放射性物質濃度測定用乾固試料の自動作製装置Info
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- JPH10221453A JPH10221453A JP9035551A JP3555197A JPH10221453A JP H10221453 A JPH10221453 A JP H10221453A JP 9035551 A JP9035551 A JP 9035551A JP 3555197 A JP3555197 A JP 3555197A JP H10221453 A JPH10221453 A JP H10221453A
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- pipette tip
- sample
- pipette
- heater
- micropipette
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 乾固試料作製のための計量、注入、加熱、放
冷などの諸作業を、全て自動的に行うことができ、作業
員の操作及び監視業務の低減を図る。 【解決手段】 (1) 試料ボトル10を置く試料ボトルト
レー12、未使用のピペットチップ14を保持するピペ
ットチップスタンド16、試料皿18を載せるヒータ2
0、一次濃縮用ビーカ22を載せる一次濃縮用ヒータ2
4、ピペットチップ離脱爪28を同一円周上に配置した
装置台30と、(2) 昇降・回転機構32により昇降し且
つ先端部が円周上を辿るロボットアーム34と、(3) そ
の先端部のマイクロピペット26及び液面監視センサ3
8と、(4) ピペット吸引・注入操作機構36と、(5) 吸
気ダクト40と、(6) 離脱させた使用済みピペットチッ
プを受け止めるピペットチップ廃棄ボックス42と、
(7) ヒータ及び一次濃縮用ヒータに設けた自動温度制御
・異常加熱防止機構とを具備している。
冷などの諸作業を、全て自動的に行うことができ、作業
員の操作及び監視業務の低減を図る。 【解決手段】 (1) 試料ボトル10を置く試料ボトルト
レー12、未使用のピペットチップ14を保持するピペ
ットチップスタンド16、試料皿18を載せるヒータ2
0、一次濃縮用ビーカ22を載せる一次濃縮用ヒータ2
4、ピペットチップ離脱爪28を同一円周上に配置した
装置台30と、(2) 昇降・回転機構32により昇降し且
つ先端部が円周上を辿るロボットアーム34と、(3) そ
の先端部のマイクロピペット26及び液面監視センサ3
8と、(4) ピペット吸引・注入操作機構36と、(5) 吸
気ダクト40と、(6) 離脱させた使用済みピペットチッ
プを受け止めるピペットチップ廃棄ボックス42と、
(7) ヒータ及び一次濃縮用ヒータに設けた自動温度制御
・異常加熱防止機構とを具備している。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射性廃液の放射
性物質濃度を測定するための蒸発乾固試料を作製するに
際して、放射性廃液を試料皿に計量、注入し、加熱、放
冷する諸操作を自動的に行える装置に関するものであ
る。この装置は、例えば原子力関連施設周辺の環境放射
能管理において、河川や海などから採取した水の放射性
物質濃度を測定する場合に、大容量の水を濃縮し、蒸発
乾固させる作業等にも有用である。
性物質濃度を測定するための蒸発乾固試料を作製するに
際して、放射性廃液を試料皿に計量、注入し、加熱、放
冷する諸操作を自動的に行える装置に関するものであ
る。この装置は、例えば原子力関連施設周辺の環境放射
能管理において、河川や海などから採取した水の放射性
物質濃度を測定する場合に、大容量の水を濃縮し、蒸発
乾固させる作業等にも有用である。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所、核燃料物質使用施設、放
射性同位体取扱い施設等、各種の原子力関連施設から放
射性廃液が発生する。これらの放射性廃液については、
その処理プロセスの運転管理上、放射性物質濃度を放射
能測定装置で測定し監視する必要がある。しかし、液状
のまま測定すると、求められている検出感度(放射性物
質濃度)を担保することが不可能なため、液体試料を濃
縮・蒸発乾固して測定している。その理由は、α線及び
β線が水分により吸収されて計測され難くなるため、水
分の無い状態にする必要があるためである。
射性同位体取扱い施設等、各種の原子力関連施設から放
射性廃液が発生する。これらの放射性廃液については、
その処理プロセスの運転管理上、放射性物質濃度を放射
能測定装置で測定し監視する必要がある。しかし、液状
のまま測定すると、求められている検出感度(放射性物
質濃度)を担保することが不可能なため、液体試料を濃
縮・蒸発乾固して測定している。その理由は、α線及び
β線が水分により吸収されて計測され難くなるため、水
分の無い状態にする必要があるためである。
【0003】従来、廃液から蒸発乾固試料を作製する作
業は、フード内で次のような手順で行っていた。処理設
備から採取した廃液10ccを、容量10ccの試料皿(ス
テンレス鋼製)にマイクロピペットで直接計量、注入
し、電気ヒータ等で温度調節しながら加熱し、蒸発乾固
させる。その場合、加熱前と加熱中に5ccずつ2回、廃
液の計量、注入を行う。廃液中の放射性物質濃度が希薄
な場合は、蒸発乾固する廃液量が50〜400ccとなる
ため、予め別の蒸発皿などで一次濃縮し、その一次濃縮
液を、先の廃液10ccと同様の手順で試料皿に注入し、
加熱、蒸発乾固させ、測定試料を作製する。そして、こ
の試料皿の放射性物質濃度を測定器で測定している。
業は、フード内で次のような手順で行っていた。処理設
備から採取した廃液10ccを、容量10ccの試料皿(ス
テンレス鋼製)にマイクロピペットで直接計量、注入
し、電気ヒータ等で温度調節しながら加熱し、蒸発乾固
させる。その場合、加熱前と加熱中に5ccずつ2回、廃
液の計量、注入を行う。廃液中の放射性物質濃度が希薄
な場合は、蒸発乾固する廃液量が50〜400ccとなる
ため、予め別の蒸発皿などで一次濃縮し、その一次濃縮
液を、先の廃液10ccと同様の手順で試料皿に注入し、
加熱、蒸発乾固させ、測定試料を作製する。そして、こ
の試料皿の放射性物質濃度を測定器で測定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この試料作製操作は、
作業員が手作業で行っており、また加熱中の試料の突沸
による汚染の飛散を防止するため、加熱操作中、常に監
視していなければならない。具体的には、1試料の作製
時間は、10ccの蒸発乾固に約1時間、400ccの蒸発
乾固に約5時間を要し、一人の作業員が長時間にわたっ
て操作及び監視業務を行わねばならなかった。
作業員が手作業で行っており、また加熱中の試料の突沸
による汚染の飛散を防止するため、加熱操作中、常に監
視していなければならない。具体的には、1試料の作製
時間は、10ccの蒸発乾固に約1時間、400ccの蒸発
乾固に約5時間を要し、一人の作業員が長時間にわたっ
て操作及び監視業務を行わねばならなかった。
【0005】本発明の目的は、蒸発乾固試料作製のため
の計量、注入、加熱(温度調節)、放冷などの諸作業
を、全て自動的に行うことができ、作業員の操作及び監
視業務を必要最低限に省力化できる放射性物質濃度測定
用乾固試料の自動作製装置を提供することである。
の計量、注入、加熱(温度調節)、放冷などの諸作業
を、全て自動的に行うことができ、作業員の操作及び監
視業務を必要最低限に省力化できる放射性物質濃度測定
用乾固試料の自動作製装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1) 試料ボト
ルを置く試料ボトルトレー、未使用のピペットチップを
保持するピペットチップスタンド、試料皿を載せるヒー
タ、一次濃縮用ビーカを載せる一次濃縮用ヒータ、使用
済みピペットチップをマイクロピペットから離脱させる
ピペットチップ離脱爪を同一円周上に配置した装置台
と、(2) 該装置台の中央に、昇降・回転機構によって昇
降自在で且つ先端部が円周上を辿るように設けたロボッ
トアームと、(3) 該ロボットアームの先端部に取り付け
られたマイクロピペット及び液面監視センサと、(4) 該
マイクロピペットのためのピペット吸引・注入操作機構
と、(5) 前記各ヒータ上の試料皿の上方で開口するよう
設けた吸気ダクトと、(6) ピペットチップ離脱爪で離脱
させた使用済みピペットチップを受け止めるピペットチ
ップ廃棄ボックスと、(7) 前記ヒータ及び一次濃縮用ヒ
ータに設けた自動温度制御・異常加熱防止機構とを具備
している放射性物質濃度測定用乾固試料の自動作製装置
である。
ルを置く試料ボトルトレー、未使用のピペットチップを
保持するピペットチップスタンド、試料皿を載せるヒー
タ、一次濃縮用ビーカを載せる一次濃縮用ヒータ、使用
済みピペットチップをマイクロピペットから離脱させる
ピペットチップ離脱爪を同一円周上に配置した装置台
と、(2) 該装置台の中央に、昇降・回転機構によって昇
降自在で且つ先端部が円周上を辿るように設けたロボッ
トアームと、(3) 該ロボットアームの先端部に取り付け
られたマイクロピペット及び液面監視センサと、(4) 該
マイクロピペットのためのピペット吸引・注入操作機構
と、(5) 前記各ヒータ上の試料皿の上方で開口するよう
設けた吸気ダクトと、(6) ピペットチップ離脱爪で離脱
させた使用済みピペットチップを受け止めるピペットチ
ップ廃棄ボックスと、(7) 前記ヒータ及び一次濃縮用ヒ
ータに設けた自動温度制御・異常加熱防止機構とを具備
している放射性物質濃度測定用乾固試料の自動作製装置
である。
【0007】そして、ロボットアームの昇降・回転によ
りマイクロピペットに装着した未使用のピペットチップ
を用い、ピペット吸引・注入機構により試料ボトル又は
一次濃縮用ビーカから定量吸引した試料液を試料皿に注
入し、ヒータ上の試料皿を自動温度制御・異常加熱防止
機構で加熱制御して蒸気を吸気ダクトを通して排気しつ
つ蒸発状態を液面監視センサで監視し、試料皿の試料液
を蒸発乾固させ、使用済みピペットチップをピペットチ
ップ離脱爪で離脱させてピペットチップ廃棄ボックスに
収容するように構成している。
りマイクロピペットに装着した未使用のピペットチップ
を用い、ピペット吸引・注入機構により試料ボトル又は
一次濃縮用ビーカから定量吸引した試料液を試料皿に注
入し、ヒータ上の試料皿を自動温度制御・異常加熱防止
機構で加熱制御して蒸気を吸気ダクトを通して排気しつ
つ蒸発状態を液面監視センサで監視し、試料皿の試料液
を蒸発乾固させ、使用済みピペットチップをピペットチ
ップ離脱爪で離脱させてピペットチップ廃棄ボックスに
収容するように構成している。
【0008】本発明では、ピペットチップスタンドに複
数の未使用のピペットチップを保持できるようにし、試
料皿を載せるヒータを複数同心状に配置することによっ
て、複数の乾固試料の同時作製が可能となる。
数の未使用のピペットチップを保持できるようにし、試
料皿を載せるヒータを複数同心状に配置することによっ
て、複数の乾固試料の同時作製が可能となる。
【0009】
【発明の実施の形態】一次濃縮用ヒータとしては、一次
濃縮用ビーカの底面形状に対応した表面形状を有し、且
つ該一次濃縮用ビーカを数度傾かせて保持する構造と
し、熱伝導性を向上させると共に、ピペットチップ先端
が一次濃縮用ビーカの最深部に達するようにして濃縮液
の残量を最少にするのが好ましい。ビーカの底面形状に
対応したとは、ビーカ底面形状と一致する場合及びほぼ
相似形でやや小さい場合をいう。また傾斜角度は5度程
度で十分である。
濃縮用ビーカの底面形状に対応した表面形状を有し、且
つ該一次濃縮用ビーカを数度傾かせて保持する構造と
し、熱伝導性を向上させると共に、ピペットチップ先端
が一次濃縮用ビーカの最深部に達するようにして濃縮液
の残量を最少にするのが好ましい。ビーカの底面形状に
対応したとは、ビーカ底面形状と一致する場合及びほぼ
相似形でやや小さい場合をいう。また傾斜角度は5度程
度で十分である。
【0010】ピペット吸引・注入操作機構は、例えばモ
ータで駆動されるボールネジ軸と、それに螺合して往復
動するボールネジナットと、該ボールネジナットに結合
して水平往復動を垂直往復動に変換するリンク機構を具
備し、該リンク機構によりピペット押し棒を緩やかに押
上げ・押下げ操作して試料液の吸引・注入を行うように
構成する。これによって手動操作と同様の緩やかな操作
を実現できる。
ータで駆動されるボールネジ軸と、それに螺合して往復
動するボールネジナットと、該ボールネジナットに結合
して水平往復動を垂直往復動に変換するリンク機構を具
備し、該リンク機構によりピペット押し棒を緩やかに押
上げ・押下げ操作して試料液の吸引・注入を行うように
構成する。これによって手動操作と同様の緩やかな操作
を実現できる。
【0011】ピペットチップスタンドは、ピペットチッ
プを、バネ機構を介して立てて保持する構造とし、装着
時のマイクロピペットの負担を軽減できるようにする。
ピペットチップの装着は、先端部にマイクロピペットを
取り付けたロボットアームの下降動作で行う。ピペット
チップ離脱爪は、ロボットアーム先端部の円周軌道を挾
んで2枚対向するように配置されている。ロボットアー
ムの先端部に装着されているピペットチップが円運動の
中で両ピペットチップ離脱爪間に挿入され、マイクロピ
ペットの上昇動作で離脱し、落下したピペットチップ
は、その側壁テーパ部がピペットチップ廃棄ボックスの
側壁に設けたバーに当たって、横倒し状態でピペットチ
ップ廃棄ボックスに収容できるように構成する。
プを、バネ機構を介して立てて保持する構造とし、装着
時のマイクロピペットの負担を軽減できるようにする。
ピペットチップの装着は、先端部にマイクロピペットを
取り付けたロボットアームの下降動作で行う。ピペット
チップ離脱爪は、ロボットアーム先端部の円周軌道を挾
んで2枚対向するように配置されている。ロボットアー
ムの先端部に装着されているピペットチップが円運動の
中で両ピペットチップ離脱爪間に挿入され、マイクロピ
ペットの上昇動作で離脱し、落下したピペットチップ
は、その側壁テーパ部がピペットチップ廃棄ボックスの
側壁に設けたバーに当たって、横倒し状態でピペットチ
ップ廃棄ボックスに収容できるように構成する。
【0012】
【実施例】図1は本発明に係る放射性物質濃度測定用乾
固試料の自動作製装置の一実施例を示す説明図であり、
Aは平面図を、Bは正面図を示している。この装置は、
3本の試料ボトル10を置く試料ボトルトレー12、未
使用のピペットチップ14を保持するピペットチップス
タンド16、それぞれ試料皿18を載せる4個のヒータ
20、一次濃縮用ビーカ22を載せる一次濃縮用ヒータ
24、使用済みピペットチップをマイクロピペット26
から離脱させるピペットチップ離脱爪28を同一円周
(符号cで示す)上に配置した装置台30を具備してい
る。
固試料の自動作製装置の一実施例を示す説明図であり、
Aは平面図を、Bは正面図を示している。この装置は、
3本の試料ボトル10を置く試料ボトルトレー12、未
使用のピペットチップ14を保持するピペットチップス
タンド16、それぞれ試料皿18を載せる4個のヒータ
20、一次濃縮用ビーカ22を載せる一次濃縮用ヒータ
24、使用済みピペットチップをマイクロピペット26
から離脱させるピペットチップ離脱爪28を同一円周
(符号cで示す)上に配置した装置台30を具備してい
る。
【0013】この装置台30の中央には、昇降・回転機
構32によって昇降自在で且つ先端部が円周上を辿るロ
ボットアーム34を設ける。昇降・回転機構32は、通
常の自動機器などで用いられている移動機構と回転機構
の組み合わせでよい。前記昇降・回転機構32の回転中
心軸が丁度前記装置台30の円周cの中心に一致するよ
うに構成する。そして、該ロボットアーム34の先端部
には、ピペット吸引・注入操作機構36を備えたマイク
ロピペット26及び液面監視センサ38を取り付ける。
前記各ヒータ20上の試料皿18の上方で開口するよう
に吸気ダクト40を設ける。更に、ピペットチップ離脱
爪28で離脱させた使用済みピペットチップを受け止め
るためのピペットチップ廃棄ボックス42を設ける。前
記ヒータ20及び一次濃縮用ヒータ24には、自動温度
制御・異常加熱防止機構を接続する。試料ボトル10
は、例えば容量500ccのポリエチレン製のボトルであ
る。一次濃縮用ヒータ24上の一次濃縮用ビーカ22の
上方には、吸気ダクト44と液面監視センサ46を設け
る。なお符号47は、昇降・回転機構32及びピペット
吸引・注入操作機構36などを制御するためのケーブル
用のフレキシブル配管である。試料ボトルトレー12
は、取り外し可能となっている。またマイクロピペット
26及びそれに取り付けるピペットチップ14は、市販
品をそのまま使用し、コスト低減及び汎用化を図ってい
る。
構32によって昇降自在で且つ先端部が円周上を辿るロ
ボットアーム34を設ける。昇降・回転機構32は、通
常の自動機器などで用いられている移動機構と回転機構
の組み合わせでよい。前記昇降・回転機構32の回転中
心軸が丁度前記装置台30の円周cの中心に一致するよ
うに構成する。そして、該ロボットアーム34の先端部
には、ピペット吸引・注入操作機構36を備えたマイク
ロピペット26及び液面監視センサ38を取り付ける。
前記各ヒータ20上の試料皿18の上方で開口するよう
に吸気ダクト40を設ける。更に、ピペットチップ離脱
爪28で離脱させた使用済みピペットチップを受け止め
るためのピペットチップ廃棄ボックス42を設ける。前
記ヒータ20及び一次濃縮用ヒータ24には、自動温度
制御・異常加熱防止機構を接続する。試料ボトル10
は、例えば容量500ccのポリエチレン製のボトルであ
る。一次濃縮用ヒータ24上の一次濃縮用ビーカ22の
上方には、吸気ダクト44と液面監視センサ46を設け
る。なお符号47は、昇降・回転機構32及びピペット
吸引・注入操作機構36などを制御するためのケーブル
用のフレキシブル配管である。試料ボトルトレー12
は、取り外し可能となっている。またマイクロピペット
26及びそれに取り付けるピペットチップ14は、市販
品をそのまま使用し、コスト低減及び汎用化を図ってい
る。
【0014】基本的な動作は、昇降・回転機構32によ
りロボットアーム34を昇降・回転させ、ピペット吸引
・注入機構36を用いて、マイクロピペット26に装着
した未使用のピペットチップ14で試料ボトル10又は
一次濃縮用ビーカ22から定量吸引した試料液を試料皿
18に注入する。使用済みピペットチップは、ピペット
チップ離脱爪28で離脱させてピペットチップ廃棄ボッ
クス42に収容し、ヒータ20上の試料皿18を自動温
度制御・異常加熱防止機構で加熱制御し、蒸気を吸気ダ
クト40を通して排気しつつ蒸発状態を液面監視センサ
38で監視し、試料皿18の試料液を蒸発乾固させる。
本実施例の装置では、最大4試料まで同時に作製できる
ように構成してある。
りロボットアーム34を昇降・回転させ、ピペット吸引
・注入機構36を用いて、マイクロピペット26に装着
した未使用のピペットチップ14で試料ボトル10又は
一次濃縮用ビーカ22から定量吸引した試料液を試料皿
18に注入する。使用済みピペットチップは、ピペット
チップ離脱爪28で離脱させてピペットチップ廃棄ボッ
クス42に収容し、ヒータ20上の試料皿18を自動温
度制御・異常加熱防止機構で加熱制御し、蒸気を吸気ダ
クト40を通して排気しつつ蒸発状態を液面監視センサ
38で監視し、試料皿18の試料液を蒸発乾固させる。
本実施例の装置では、最大4試料まで同時に作製できる
ように構成してある。
【0015】このような装置は、例えば図2に示すよう
に管理区域である分析測定室内の試料作製フード50内
に設置され、操作盤52で動作モード等の設定操作を行
う。試料作製中、その動作状況は、監視カメラ54を用
いて、非管理区域である操作室でモニタ56に映し出
し、監視カメラ遠隔操作部58で操作して監視できるよ
うになっている。
に管理区域である分析測定室内の試料作製フード50内
に設置され、操作盤52で動作モード等の設定操作を行
う。試料作製中、その動作状況は、監視カメラ54を用
いて、非管理区域である操作室でモニタ56に映し出
し、監視カメラ遠隔操作部58で操作して監視できるよ
うになっている。
【0016】廃液中の放射性物質濃度が希薄な場合に使
用するのが一次濃縮用ビーカと一次濃縮用ヒータであ
る。ここで蒸発させる廃液量は、400cc程度までの範
囲内で可能であり、その所要時間は、400ccの場合で
も5時間以内でできるようになっている。そのため図3
に示すように、一次濃縮用ヒータ24の上面は、一次濃
縮用ビーカ22の底面形状に対応した形状(凸面)と
し、それによって接触面積を増大して熱伝導性を向上さ
せ、一次濃縮用ビーカ内の廃液を効率よく蒸発させて作
業時間の短縮を図っている。図4に示すように、一次濃
縮用ヒータ24の内部には、カートリッジヒータ本体6
0と熱電対62が組み込まれ、周囲は断熱材64で囲ま
れている。通常、約50ccまで一次濃縮を行うが、この
濃縮終了の検出は、一次濃縮用ビーカ22の上方に位置
する液面監視センサ46(図1のB参照)で行う。液面
監視センサ46は、超音波式液位センサであり、測定対
象物を選ばない。この液面監視センサ46では、濃縮の
終了を検出するばかりでなく、蒸発状態の確認も行って
いる。また一次濃縮用ビーカ22は、数度(ここでは約
5度)傾かせた状態で一次濃縮用ヒータ24上で保持さ
れる構造とする。これによって、ピペットチップ14の
先端が一次濃縮用ビーカ22の最深部に達するようにな
り、吸引の際に濃縮液の残量を最少にできる。
用するのが一次濃縮用ビーカと一次濃縮用ヒータであ
る。ここで蒸発させる廃液量は、400cc程度までの範
囲内で可能であり、その所要時間は、400ccの場合で
も5時間以内でできるようになっている。そのため図3
に示すように、一次濃縮用ヒータ24の上面は、一次濃
縮用ビーカ22の底面形状に対応した形状(凸面)と
し、それによって接触面積を増大して熱伝導性を向上さ
せ、一次濃縮用ビーカ内の廃液を効率よく蒸発させて作
業時間の短縮を図っている。図4に示すように、一次濃
縮用ヒータ24の内部には、カートリッジヒータ本体6
0と熱電対62が組み込まれ、周囲は断熱材64で囲ま
れている。通常、約50ccまで一次濃縮を行うが、この
濃縮終了の検出は、一次濃縮用ビーカ22の上方に位置
する液面監視センサ46(図1のB参照)で行う。液面
監視センサ46は、超音波式液位センサであり、測定対
象物を選ばない。この液面監視センサ46では、濃縮の
終了を検出するばかりでなく、蒸発状態の確認も行って
いる。また一次濃縮用ビーカ22は、数度(ここでは約
5度)傾かせた状態で一次濃縮用ヒータ24上で保持さ
れる構造とする。これによって、ピペットチップ14の
先端が一次濃縮用ビーカ22の最深部に達するようにな
り、吸引の際に濃縮液の残量を最少にできる。
【0017】試料皿18は、廃液の蒸発固化を行うもの
で、ステンレス鋼製である。4個の試料皿18は、それ
ぞれ自動温度制御・異常加熱防止機構を有するヒータ2
0上に載せられ、同時に4種の試料の蒸発乾固処理が行
える。このヒータ20も、基本的には図4に示す一次濃
縮用ヒータ24と同様の構成である。カートリッジヒー
タ本体と熱電対を有し、断熱材で囲まれた構成である
が、傾けられていない。図5に示すように、各試料皿1
8の上方には吸気ダクト40が開口し、排気用ホース6
6によって共通の排気ダクト67に導かれて、該排気ダ
クト67のフード排気口68から排気される。なお、吸
気ダクト40は流量調節用ボルト69を有し、その回転
位置によって排気流量を調節できるようになっている。
一次濃縮用吸気系も、これと同様の構成であり、同じ排
気ダクトから排気している。試料皿18による蒸発の監
視は、ロボットアーム34の先端の液面監視センサ38
で行う。試料皿18に、設定した量の試料液を注入し、
その試料量が1cc弱となるまで監視を行う。その信号を
受けて、5分後にヒータがオフとなるようにし、その間
で1cc弱の試料液は乾固される。更に、ヒータ温度が6
0℃まで降下すると、「蒸発乾固終了」の表示灯が点灯
して終了する。この自動温度制御・異常加熱防止機構と
試料皿18上部の吸気ダクト40により、試料皿周囲へ
の廃液飛散を防止している。試料皿18の液量検知は液
面監視センサ38で行っているが、各々の試料皿上部に
設けた吸気ダクト40は、液面の蒸気による液面監視セ
ンサ38の誤検知を防止する機能も果たす。
で、ステンレス鋼製である。4個の試料皿18は、それ
ぞれ自動温度制御・異常加熱防止機構を有するヒータ2
0上に載せられ、同時に4種の試料の蒸発乾固処理が行
える。このヒータ20も、基本的には図4に示す一次濃
縮用ヒータ24と同様の構成である。カートリッジヒー
タ本体と熱電対を有し、断熱材で囲まれた構成である
が、傾けられていない。図5に示すように、各試料皿1
8の上方には吸気ダクト40が開口し、排気用ホース6
6によって共通の排気ダクト67に導かれて、該排気ダ
クト67のフード排気口68から排気される。なお、吸
気ダクト40は流量調節用ボルト69を有し、その回転
位置によって排気流量を調節できるようになっている。
一次濃縮用吸気系も、これと同様の構成であり、同じ排
気ダクトから排気している。試料皿18による蒸発の監
視は、ロボットアーム34の先端の液面監視センサ38
で行う。試料皿18に、設定した量の試料液を注入し、
その試料量が1cc弱となるまで監視を行う。その信号を
受けて、5分後にヒータがオフとなるようにし、その間
で1cc弱の試料液は乾固される。更に、ヒータ温度が6
0℃まで降下すると、「蒸発乾固終了」の表示灯が点灯
して終了する。この自動温度制御・異常加熱防止機構と
試料皿18上部の吸気ダクト40により、試料皿周囲へ
の廃液飛散を防止している。試料皿18の液量検知は液
面監視センサ38で行っているが、各々の試料皿上部に
設けた吸気ダクト40は、液面の蒸気による液面監視セ
ンサ38の誤検知を防止する機能も果たす。
【0018】自動温度制御・異常加熱防止機構には、加
熱対象となる試料液の性状等から、突沸が生じず且つ効
率よく蒸発させるための温度を見いだして、デジタル指
示温度調節計に入力して設定する。試料皿の加熱温度設
定値は120℃、一次濃縮の加熱温度設定値は250℃
で、この設定値に対して自動温度制御を行う。異常加熱
は温度センサで検出する。異常加熱温度は、加熱温度設
定値+50℃であり、これを検出すると異常加熱防止機
構が作動して装置は自動停止する。これら加熱操作の自
動化により、人手による操作及び監視を不要とし、放射
性物質による身体汚染の可能性を極力少なくし、ヒュー
マンエラーによる測定誤差の発生を防止している。
熱対象となる試料液の性状等から、突沸が生じず且つ効
率よく蒸発させるための温度を見いだして、デジタル指
示温度調節計に入力して設定する。試料皿の加熱温度設
定値は120℃、一次濃縮の加熱温度設定値は250℃
で、この設定値に対して自動温度制御を行う。異常加熱
は温度センサで検出する。異常加熱温度は、加熱温度設
定値+50℃であり、これを検出すると異常加熱防止機
構が作動して装置は自動停止する。これら加熱操作の自
動化により、人手による操作及び監視を不要とし、放射
性物質による身体汚染の可能性を極力少なくし、ヒュー
マンエラーによる測定誤差の発生を防止している。
【0019】ロボットアーム34は、昇降・回転機構3
2によって2軸(回転+Z軸)制御される機構であり、
そのため前記のように各機器等を円周上に配置してい
る。これによって、一般的な3軸(X軸+Y軸+Z軸)
制御よりも装置全体を小形化できるようになる。昇降・
回転機構32による昇降動作は、ピペットチップ14の
装着及び離脱にも利用する。なおロボットアーム34
は、回転の一定位置を原点位置として予め定めておき、
その原点位置を基準として動作する。従って、一連の動
作が終了すると、ロボットアーム34は原点位置に復帰
し、次の動作に備えるように構成されている。本実施例
では、原点位置は、ピペットチップスタンド16のほぼ
中央位置(図1のAにおいて、図面上でほぼ真上の位
置)である。
2によって2軸(回転+Z軸)制御される機構であり、
そのため前記のように各機器等を円周上に配置してい
る。これによって、一般的な3軸(X軸+Y軸+Z軸)
制御よりも装置全体を小形化できるようになる。昇降・
回転機構32による昇降動作は、ピペットチップ14の
装着及び離脱にも利用する。なおロボットアーム34
は、回転の一定位置を原点位置として予め定めておき、
その原点位置を基準として動作する。従って、一連の動
作が終了すると、ロボットアーム34は原点位置に復帰
し、次の動作に備えるように構成されている。本実施例
では、原点位置は、ピペットチップスタンド16のほぼ
中央位置(図1のAにおいて、図面上でほぼ真上の位
置)である。
【0020】ロボットアーム34の先端には、図6に示
すようなピペット吸引・注入機構36を組み込む。これ
は、ボールネジ機構とリンク機構との組み合わせであ
る。ボールネジ軸70をそれぞれ軸受71,72で支持
し、その一端にカップリング73を介して駆動モータ7
4を接続する。ボールネジナット75には、中央部で軸
支したL型レバー76の一端を軸支し、他端はピペット
押し棒77に軸支する。またボールネジナット75に設
けた位置指示部材78とアーム側に固定した位置センサ
79との組み合わせによって、ボールネジナット75の
水平位置が検出できるようになっている。駆動モータ7
4を回転すると、ボールネジ軸70が回転し、ボールネ
ジナット75が前進・後退する。それに応じてL型レバ
ー76が揺動し、ピペット押し棒77が上下動する。図
6において、駆動モータ74の正回転によってボールネ
ジナット75が矢印a方向に移動すると、L型レバー7
6によるリンク機構を介してピペット押し棒77は上向
きに変移する。駆動モータ74の逆回転によってボール
ネジナット75が矢印b方向に移動すると、ピペット押
し棒77は下向きに変移する。マイクロピペット26は
ロボットアーム34の先端部分で保持されているから、
ピペット押し棒77を上昇させれば吸引でき、逆にピペ
ット押し棒77を下降させれば注入できることになる。
なお、試料ボトル10からの廃液吸入の際、該試料ボト
ル10内の液位に応じてマイクロピペット26が正確な
位置(上下位置)で確実に作動するように、液面監視セ
ンサ38による情報を使用する。
すようなピペット吸引・注入機構36を組み込む。これ
は、ボールネジ機構とリンク機構との組み合わせであ
る。ボールネジ軸70をそれぞれ軸受71,72で支持
し、その一端にカップリング73を介して駆動モータ7
4を接続する。ボールネジナット75には、中央部で軸
支したL型レバー76の一端を軸支し、他端はピペット
押し棒77に軸支する。またボールネジナット75に設
けた位置指示部材78とアーム側に固定した位置センサ
79との組み合わせによって、ボールネジナット75の
水平位置が検出できるようになっている。駆動モータ7
4を回転すると、ボールネジ軸70が回転し、ボールネ
ジナット75が前進・後退する。それに応じてL型レバ
ー76が揺動し、ピペット押し棒77が上下動する。図
6において、駆動モータ74の正回転によってボールネ
ジナット75が矢印a方向に移動すると、L型レバー7
6によるリンク機構を介してピペット押し棒77は上向
きに変移する。駆動モータ74の逆回転によってボール
ネジナット75が矢印b方向に移動すると、ピペット押
し棒77は下向きに変移する。マイクロピペット26は
ロボットアーム34の先端部分で保持されているから、
ピペット押し棒77を上昇させれば吸引でき、逆にピペ
ット押し棒77を下降させれば注入できることになる。
なお、試料ボトル10からの廃液吸入の際、該試料ボト
ル10内の液位に応じてマイクロピペット26が正確な
位置(上下位置)で確実に作動するように、液面監視セ
ンサ38による情報を使用する。
【0021】ここで駆動モータ74にはステッピングモ
ータを使用している。ボールネジ機構は、ネジ軸とナッ
ト間でボールが転がり運動するため、高い効率が得ら
れ、駆動トルクが小さくて済み、バックラッシュが無
く、高精度で微動送り・高速送りができる特徴がある。
駆動モータの回転数、回転トルク、最小送り量の設定
と、ボールネジのリード精度により、マイクロピペット
26に対し手動と同程度の力を機械的に緩やかに加える
操作が行える。
ータを使用している。ボールネジ機構は、ネジ軸とナッ
ト間でボールが転がり運動するため、高い効率が得ら
れ、駆動トルクが小さくて済み、バックラッシュが無
く、高精度で微動送り・高速送りができる特徴がある。
駆動モータの回転数、回転トルク、最小送り量の設定
と、ボールネジのリード精度により、マイクロピペット
26に対し手動と同程度の力を機械的に緩やかに加える
操作が行える。
【0022】ピペットチップスタンド16の構造を図7
に示す。枠体80の上面の開口から円筒状ガイド81が
垂設され、その下端に、中央に貫通穴を有する止めナッ
ト82が取り付けられる。その内部にスプリング83が
組み込まれ、そのスプリング83上に円筒状のピペット
チップ受け84が装着されて、前記円筒状ガイド81に
沿って昇降できるようになっている。ピペットチップ受
け84内に、仮想線で示すようにピペットチップ14を
挿入しておく。ロボットアーム34の先端をピペットチ
ップスタンド16の上方に位置させ、下降させてマイク
ロピペット26の下部をピペットチップ14に押し込め
ば、ピペットチップ14の装着は完了する。この時、ピ
ペットチップ14はスプリング83によって多少下方へ
変位するので、マイクロピペット26やピペット吸引・
注入機構36に過大な力が加わるのを防ぎ、機械的負担
を軽減できる。
に示す。枠体80の上面の開口から円筒状ガイド81が
垂設され、その下端に、中央に貫通穴を有する止めナッ
ト82が取り付けられる。その内部にスプリング83が
組み込まれ、そのスプリング83上に円筒状のピペット
チップ受け84が装着されて、前記円筒状ガイド81に
沿って昇降できるようになっている。ピペットチップ受
け84内に、仮想線で示すようにピペットチップ14を
挿入しておく。ロボットアーム34の先端をピペットチ
ップスタンド16の上方に位置させ、下降させてマイク
ロピペット26の下部をピペットチップ14に押し込め
ば、ピペットチップ14の装着は完了する。この時、ピ
ペットチップ14はスプリング83によって多少下方へ
変位するので、マイクロピペット26やピペット吸引・
注入機構36に過大な力が加わるのを防ぎ、機械的負担
を軽減できる。
【0023】ピペットチップ離脱機構は、図8及び図9
に示すような構成である。なお図9は図8のx−x矢視
図である。ピペットチップ廃棄ボックス42の一側壁上
方にピペットチップ離脱爪28を設ける。このピペット
チップ離脱爪28は、水平面内で2枚対向する位置に配
置されていて、ロボットアーム34の先端に装着されて
いるマイクロピペット26が円運動の中で両ピペットチ
ップ離脱爪28間に挿入されるように(図8のA参照)
なっている。そのため両ピペットチップ離脱爪28の先
端は同じ傾斜で平行に斜切した平板状である。その間隔
はマイクロピペット径よりも若干広く、ピペットチップ
径よりも狭い。なおピペットチップ離脱爪28は固定式
である。ロボットアーム34の動き(旋回)を矢印rで
示す。ピペットチップ離脱爪28の下方には横倒しバー
88を設け、離脱したピペットチップ14の側壁テーパ
部が該横倒しバー88に当たって、該ピペットチップ1
4がピペットチップ廃棄ボックス42内で横倒し状態で
収容できるようになっている(図8のB参照)。ピペッ
トチップ14を横倒し状態で収容するのは、次のピペッ
トチップの離脱操作の障害とならないようにするためで
ある。
に示すような構成である。なお図9は図8のx−x矢視
図である。ピペットチップ廃棄ボックス42の一側壁上
方にピペットチップ離脱爪28を設ける。このピペット
チップ離脱爪28は、水平面内で2枚対向する位置に配
置されていて、ロボットアーム34の先端に装着されて
いるマイクロピペット26が円運動の中で両ピペットチ
ップ離脱爪28間に挿入されるように(図8のA参照)
なっている。そのため両ピペットチップ離脱爪28の先
端は同じ傾斜で平行に斜切した平板状である。その間隔
はマイクロピペット径よりも若干広く、ピペットチップ
径よりも狭い。なおピペットチップ離脱爪28は固定式
である。ロボットアーム34の動き(旋回)を矢印rで
示す。ピペットチップ離脱爪28の下方には横倒しバー
88を設け、離脱したピペットチップ14の側壁テーパ
部が該横倒しバー88に当たって、該ピペットチップ1
4がピペットチップ廃棄ボックス42内で横倒し状態で
収容できるようになっている(図8のB参照)。ピペッ
トチップ14を横倒し状態で収容するのは、次のピペッ
トチップの離脱操作の障害とならないようにするためで
ある。
【0024】ロボットアーム34の右旋回(矢印rで示
す)運動でピペットチップ離脱爪28の手前で停止し、
ピペットチップ離脱爪28の高さまでロボットアーム3
4が降下する。更にロボットアーム34が右旋回運動す
ることでマイクロピペット26の下部がピペットチップ
離脱爪28の間に入る。次にロボットアーム34の上昇
により、ピペットチップ離脱爪28にピペットチップ上
部の厚肉部が引っ掛かってピペットチップ14は離脱す
る。離脱したピペットチップ14は、ピペットチップ廃
棄ボックス42の側面に設置したバー88に、ピペット
チップ14の上部テーパ部が当たることにより、斜めに
なって落下し、ピペットチップ廃棄ボックス42の底部
に横倒し状態で保管される。
す)運動でピペットチップ離脱爪28の手前で停止し、
ピペットチップ離脱爪28の高さまでロボットアーム3
4が降下する。更にロボットアーム34が右旋回運動す
ることでマイクロピペット26の下部がピペットチップ
離脱爪28の間に入る。次にロボットアーム34の上昇
により、ピペットチップ離脱爪28にピペットチップ上
部の厚肉部が引っ掛かってピペットチップ14は離脱す
る。離脱したピペットチップ14は、ピペットチップ廃
棄ボックス42の側面に設置したバー88に、ピペット
チップ14の上部テーパ部が当たることにより、斜めに
なって落下し、ピペットチップ廃棄ボックス42の底部
に横倒し状態で保管される。
【0025】上記のようなマイクロピペットへのピペッ
トチップの装着操作、及びマイクロピペットからのピペ
ットチップの離脱操作は、1試料毎に行う。
トチップの装着操作、及びマイクロピペットからのピペ
ットチップの離脱操作は、1試料毎に行う。
【0026】放射能により汚染する可能性がある試料ボ
トルトレー12及びピペットチップ廃棄ボックス42
は、取り外し可能な構造とする。また装置本体は、上面
をバフ研磨♯400で鏡面仕上げにすると共に、ネジ・
ボルト部及び隙間等は、プラスチック材で被覆し、除染
が容易に行えるように配慮してある。
トルトレー12及びピペットチップ廃棄ボックス42
は、取り外し可能な構造とする。また装置本体は、上面
をバフ研磨♯400で鏡面仕上げにすると共に、ネジ・
ボルト部及び隙間等は、プラスチック材で被覆し、除染
が容易に行えるように配慮してある。
【0027】蒸発乾固試料の作製は次のようにして行
う。放射性物質濃度を測定する廃液を採取した試料ボト
ル10を試料ボトルトレー12に置く。またピペットチ
ップ14をピペットチップスタンド16に、試料皿18
をヒータ20に、一次濃縮用ビーカ22を一次濃縮用ヒ
ータ24にそれぞれ設置する。次に、操作盤52で作製
パターンを選択し、スタートスイッチを押す。試料作製
パターンは、一次濃縮の有無、廃液量、試料個数(使用
するヒータ)に応じて選択する。装置の基本動作は、
スタート、一次濃縮、ピペットチップの装着、廃
液の計量(吸引)、試料皿への注入、蒸発乾固終
了、ピペットチップの離脱、原位置への移動等から
構成される。
う。放射性物質濃度を測定する廃液を採取した試料ボト
ル10を試料ボトルトレー12に置く。またピペットチ
ップ14をピペットチップスタンド16に、試料皿18
をヒータ20に、一次濃縮用ビーカ22を一次濃縮用ヒ
ータ24にそれぞれ設置する。次に、操作盤52で作製
パターンを選択し、スタートスイッチを押す。試料作製
パターンは、一次濃縮の有無、廃液量、試料個数(使用
するヒータ)に応じて選択する。装置の基本動作は、
スタート、一次濃縮、ピペットチップの装着、廃
液の計量(吸引)、試料皿への注入、蒸発乾固終
了、ピペットチップの離脱、原位置への移動等から
構成される。
【0028】スタート スタートスイッチを押すと、ヒータ20が加熱を開始す
る。ヒータ温度は熱電対で検出され、自動温度制御・異
常加熱防止機構によって、予め決められた温度プログラ
ムに従って加熱動作が行われる。一次濃縮を行う作製パ
ターンでは、一次濃縮用ヒータ24の加熱が行われる。
る。ヒータ温度は熱電対で検出され、自動温度制御・異
常加熱防止機構によって、予め決められた温度プログラ
ムに従って加熱動作が行われる。一次濃縮を行う作製パ
ターンでは、一次濃縮用ヒータ24の加熱が行われる。
【0029】一次濃縮 一次濃縮用ビーカ22に入れられた廃液は、一次濃縮用
ヒータ24で加熱されて、約50ccまで濃縮される。5
0ccに達したことの検出は、液面監視センサ46で行
う。
ヒータ24で加熱されて、約50ccまで濃縮される。5
0ccに達したことの検出は、液面監視センサ46で行
う。
【0030】ピペットチップの装着 昇降・回転機構32が旋回し、ロボットアーム34の先
端をピペットチップスタンド16まで移動する。昇降・
回転機構32が下降し、ロボットアーム34の先端に装
着されたいるマイクロピペット26下端をピペットチッ
プ14に押し込み、装着する。この際、スプリング83
が介在しているために(図7参照)、マイクロピペット
26に過大な負担がかかることはない。装着後、昇降・
回転機構32が上昇する。
端をピペットチップスタンド16まで移動する。昇降・
回転機構32が下降し、ロボットアーム34の先端に装
着されたいるマイクロピペット26下端をピペットチッ
プ14に押し込み、装着する。この際、スプリング83
が介在しているために(図7参照)、マイクロピペット
26に過大な負担がかかることはない。装着後、昇降・
回転機構32が上昇する。
【0031】廃液の計量(吸引) 昇降・回転機構32が旋回し、ロボットアーム34の先
端が試料ボトル10又は一次濃縮用ビーカ22の上方に
移動する。昇降・回転機構32によってロボットアーム
34が下降し、ピペットチップ14の先端が試料ボトル
10又は一次濃縮用ビーカ22内に挿入され、廃液を規
定量(例えば5cc)ピペットチップ14内に吸引する。
廃液の吸引は、ピペット吸引・注入操作機構36で行
う。ロボットアーム34が下降する前に、駆動モータ7
4を正回転させてボールネジナット75を駆動モータ7
4寄りの位置に移動させることで、L型レバー76を回
動させてピペット押し棒77によりマイクロピペット2
6のピストンを押し下げておく。ロボットアーム34が
下降した後に、駆動モータ74を逆回転させてボールネ
ジナット75をマイクロピペット26寄りの位置に移動
させることでL型レバー76を逆に回動させてピペット
押し棒77によりマイクロピペット26のピストンを引
き上げることにより行う。廃液吸引後、昇降・回転機構
32によりロボットアーム34を上昇させる。
端が試料ボトル10又は一次濃縮用ビーカ22の上方に
移動する。昇降・回転機構32によってロボットアーム
34が下降し、ピペットチップ14の先端が試料ボトル
10又は一次濃縮用ビーカ22内に挿入され、廃液を規
定量(例えば5cc)ピペットチップ14内に吸引する。
廃液の吸引は、ピペット吸引・注入操作機構36で行
う。ロボットアーム34が下降する前に、駆動モータ7
4を正回転させてボールネジナット75を駆動モータ7
4寄りの位置に移動させることで、L型レバー76を回
動させてピペット押し棒77によりマイクロピペット2
6のピストンを押し下げておく。ロボットアーム34が
下降した後に、駆動モータ74を逆回転させてボールネ
ジナット75をマイクロピペット26寄りの位置に移動
させることでL型レバー76を逆に回動させてピペット
押し棒77によりマイクロピペット26のピストンを引
き上げることにより行う。廃液吸引後、昇降・回転機構
32によりロボットアーム34を上昇させる。
【0032】試料皿への注入 昇降・回転機構32でロボットアーム34が旋回し、マ
イクロピペット26が試料皿18の上方に移動する。そ
してロボットアーム34が下降し、ピペットチップ14
内の廃液を試料皿18に注入する。廃液の注入は、ピペ
ット吸引・注入操作機構36で行う。駆動モータ74を
正回転させてボールネジナット75を駆動モータ74寄
りの位置に移動させることでL型レバー76が回動し、
ピペット押し棒77によりマイクロピペット26のピス
トンが押し下げられる。これによって、廃液が試料皿1
8内に注入される。注入後、昇降・回転機構32によ
り、ロボットアーム34は上昇する。
イクロピペット26が試料皿18の上方に移動する。そ
してロボットアーム34が下降し、ピペットチップ14
内の廃液を試料皿18に注入する。廃液の注入は、ピペ
ット吸引・注入操作機構36で行う。駆動モータ74を
正回転させてボールネジナット75を駆動モータ74寄
りの位置に移動させることでL型レバー76が回動し、
ピペット押し棒77によりマイクロピペット26のピス
トンが押し下げられる。これによって、廃液が試料皿1
8内に注入される。注入後、昇降・回転機構32によ
り、ロボットアーム34は上昇する。
【0033】前記及びの操作を2回繰り返すこと
で、10ccの廃液を試料皿18内に注入できる。
で、10ccの廃液を試料皿18内に注入できる。
【0034】蒸発乾固 試料皿18内の廃液は、ヒータ20により加熱され、蒸
発する。蒸発状態は、液面監視センサ38で監視され、
蒸発速度が遅い場合(加熱異常)は警報を発する。加熱
は、自動温度制御・異常加熱防止機構で制御される。液
面監視センサ38により、残存試料量が1cc弱となった
ことが確認されると、その信号を受けてヒータ20がオ
フとなり、その余熱で1cc弱の試料液は乾固する。更に
ヒータ温度が60℃まで降下すると、「蒸発乾固終了」
の表示灯が点灯して終了となる。警報及び終了表示灯な
どは、監視カメラ54により、操作室のモニタ56で確
認できる。
発する。蒸発状態は、液面監視センサ38で監視され、
蒸発速度が遅い場合(加熱異常)は警報を発する。加熱
は、自動温度制御・異常加熱防止機構で制御される。液
面監視センサ38により、残存試料量が1cc弱となった
ことが確認されると、その信号を受けてヒータ20がオ
フとなり、その余熱で1cc弱の試料液は乾固する。更に
ヒータ温度が60℃まで降下すると、「蒸発乾固終了」
の表示灯が点灯して終了となる。警報及び終了表示灯な
どは、監視カメラ54により、操作室のモニタ56で確
認できる。
【0035】ピペットチップの離脱 昇降・回転機構32によりロボットアーム34の先端が
ピペットチップ廃棄ボックス42へ移動する。マイクロ
ピペット26とピペットチップ14との接続部分が、ピ
ペットチップ廃棄ボックス42に装着されたピペットチ
ップ離脱爪28まで下降して、ピペットチップ14をピ
ペットチップ離脱爪28に引っ掛け、その状態で昇降・
回転機構32によりロボットアーム34が上昇すること
で、ピペットチップ14はマイクロピペット26から離
脱する。離脱したピペットチップ14は落下し、その時
に、ピペットチップ14のテーパ部が、ピペットチップ
廃棄ボックス42に設けられているバー88に当たって
横倒しとなり、次のピペットチップの離脱の妨げとなら
ないように横倒し状態で保管される。
ピペットチップ廃棄ボックス42へ移動する。マイクロ
ピペット26とピペットチップ14との接続部分が、ピ
ペットチップ廃棄ボックス42に装着されたピペットチ
ップ離脱爪28まで下降して、ピペットチップ14をピ
ペットチップ離脱爪28に引っ掛け、その状態で昇降・
回転機構32によりロボットアーム34が上昇すること
で、ピペットチップ14はマイクロピペット26から離
脱する。離脱したピペットチップ14は落下し、その時
に、ピペットチップ14のテーパ部が、ピペットチップ
廃棄ボックス42に設けられているバー88に当たって
横倒しとなり、次のピペットチップの離脱の妨げとなら
ないように横倒し状態で保管される。
【0036】原点位置への移動 昇降・回転機構32によってロボットアーム34は旋回
し、次の動作のために原点位置へ戻る。
し、次の動作のために原点位置へ戻る。
【0037】
【発明の効果】本発明は上記のように構成したことで、
次のような効果が得られる。 放射性廃液の蒸発乾固試料作製のための計量、注入、
加熱(温度調整)、放冷などの諸作業が全て自動化でき
るので、作業員の操作及び監視業務が全く不要となる。 マイクロピペットのピストン押し上げ、押し下げを、
ピペット押し棒で手動と同程度の荷重を加えることで、
廃液の計量(吸引)・注入の精度を確保できる。またヒ
ータに自動温度制御、異常加熱防止機構を備えたことに
よって、突沸による試料皿からの廃液の飛散が防止さ
れ、飛散による廃液量の誤差が無くなる。 大容量の廃液は一次濃縮が行われ、また廃液の計量
(吸引)・注入が繰り返されることにより、廃液中の放
射性物質濃度に見合った廃液量(10〜400cc)の乾
固試料作製に対応できる。 複数のヒータで、一連の動作を繰り返すことにより、
同時に複数試料の作製が可能となり、効率化が図られ
る。 ヒータに自動温度制御・異常加熱防止機構を備え、ま
た試料皿から発生する蒸気を吸気ダクトにより吸引する
ことにより、周囲への放射性物質の飛散(放射能汚染)
が防止できる。 放射能により汚染する可能性がある試料ボトルトレー
及びピペットチップ廃棄ボックスは取り外しを可能とし
たので、除染が容易である。また、装置本体を鏡面仕上
げにし、且つネジ・ボルト及び隙間などはプラスチック
材により被覆したので、万一の汚染の場合でも除染が容
易である。 装置本体の寸法は、2軸制御(回転とZ軸)であるの
で、小形化を図ることができ、一般の試料作製用フード
内に収容できる。
次のような効果が得られる。 放射性廃液の蒸発乾固試料作製のための計量、注入、
加熱(温度調整)、放冷などの諸作業が全て自動化でき
るので、作業員の操作及び監視業務が全く不要となる。 マイクロピペットのピストン押し上げ、押し下げを、
ピペット押し棒で手動と同程度の荷重を加えることで、
廃液の計量(吸引)・注入の精度を確保できる。またヒ
ータに自動温度制御、異常加熱防止機構を備えたことに
よって、突沸による試料皿からの廃液の飛散が防止さ
れ、飛散による廃液量の誤差が無くなる。 大容量の廃液は一次濃縮が行われ、また廃液の計量
(吸引)・注入が繰り返されることにより、廃液中の放
射性物質濃度に見合った廃液量(10〜400cc)の乾
固試料作製に対応できる。 複数のヒータで、一連の動作を繰り返すことにより、
同時に複数試料の作製が可能となり、効率化が図られ
る。 ヒータに自動温度制御・異常加熱防止機構を備え、ま
た試料皿から発生する蒸気を吸気ダクトにより吸引する
ことにより、周囲への放射性物質の飛散(放射能汚染)
が防止できる。 放射能により汚染する可能性がある試料ボトルトレー
及びピペットチップ廃棄ボックスは取り外しを可能とし
たので、除染が容易である。また、装置本体を鏡面仕上
げにし、且つネジ・ボルト及び隙間などはプラスチック
材により被覆したので、万一の汚染の場合でも除染が容
易である。 装置本体の寸法は、2軸制御(回転とZ軸)であるの
で、小形化を図ることができ、一般の試料作製用フード
内に収容できる。
【図1】本発明に係る放射性物質濃度測定用乾固試料の
自動作製装置の一実施例を示す概略図。
自動作製装置の一実施例を示す概略図。
【図2】本装置の設置状況及び監視システムの説明図。
【図3】一次濃縮用ビーカと一次濃縮用ヒータの一例を
示す説明図。
示す説明図。
【図4】一次濃縮用ビーカの傾斜状態を示す説明図。
【図5】吸気ダクトの系統説明図。
【図6】ピペット吸引・注入操作機構の説明図。
【図7】ピペットチップスタンドの説明図。
【図8】ピペットチップ離脱機構の説明図。
【図9】ピペットチップ離脱爪を示す説明図。
10 試料ボトル 12 試料ボトルトレー 14 ピペットチップ 16 ピペットチップスタンド 18 試料皿 20 ヒータ 22 一次濃縮用ビーカ 24 一次濃縮用ヒータ 26 マイクロピペット 28 ピペットチップ離脱爪 30 装置台 32 昇降・回転機構 34 ロボットアーム 36 ピペット吸引・注入操作機構 38,46 液面監視センサ 40,44 吸気ダクト 42 ピペットチップ廃棄ボックス
Claims (4)
- 【請求項1】 試料ボトルを置く試料ボトルトレー、未
使用のピペットチップを保持するピペットチップスタン
ド、試料皿を載せるヒータ、一次濃縮用ビーカを載せる
一次濃縮用ヒータ、使用済みピペットチップをマイクロ
ピペットから離脱させるピペットチップ離脱爪を同一円
周上に配置した装置台と、 該装置台の中央に、昇降・回転機構によって昇降自在で
且つ先端部が円周上を辿るように設けたロボットアーム
と、 該ロボットアームの先端部に取り付けられたマイクロピ
ペット及び液面監視センサと、 該マイクロピペットのためのピペット吸引・注入操作機
構と、 前記各ヒータ上の試料皿の上方で開口するよう設けた吸
気ダクトと、 ピペットチップ離脱爪で離脱させた使用済みピペットチ
ップを受け止めるピペットチップ廃棄ボックスと、 前記ヒータ及び一次濃縮用ヒータに設けた自動温度制御
・異常加熱防止機構とを具備し、 ロボットアームの昇降・回転によりマイクロピペットに
装着した未使用のピペットチップを用い、ピペット吸引
・注入機構により試料ボトル又は一次濃縮用ビーカから
ピペットチップ内に定量吸引した試料液を試料皿に注入
し、ヒータ上の試料皿を自動温度制御・異常加熱防止機
構で加熱制御して蒸気を吸気ダクトを通して排気しつつ
蒸発状態を液面監視センサで監視し、試料皿の試料液を
蒸発乾固させ、使用済みピペットチップをピペットチッ
プ離脱爪で離脱させてピペットチップ廃棄ボックスに収
容することを特徴とする放射性物質濃度測定用乾固試料
の自動作製装置。 - 【請求項2】 一次濃縮用ヒータは、一次濃縮用ビーカ
の底面形状に対応した表面形状を有し、且つ該一次濃縮
用ビーカを数度傾かせて保持する構造とし、熱伝導性を
向上させると共に、ピペットチップ先端が一次濃縮用ビ
ーカの最深部に達するようにして濃縮液の残量を最少に
する請求項1記載の放射性物質濃度測定用乾固試料の自
動作製装置。 - 【請求項3】 ピペット吸引・注入操作機構は、モータ
で駆動されるボールネジ軸と、それに螺合して往復動す
るボールネジナットと、該ボールネジナットに結合して
水平往復動を垂直往復動に変換するリンク機構を具備
し、該リンク機構によりピペット押し棒を緩やかに押上
げ・押下げ操作して試料液の吸引・注入を行う請求項1
記載の放射性物質濃度測定用乾固試料の自動作製装置。 - 【請求項4】 ピペットチップスタンドは、ピペットチ
ップを、バネ機構を介して立てて保持する構造であり、
装着時のマイクロピペットの負担を軽減する請求項1記
載の放射性物質濃度測定用乾固試料の自動作製装置。
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Publication Number | Publication Date |
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JPH10221453A true JPH10221453A (ja) | 1998-08-21 |
JP2963881B2 JP2963881B2 (ja) | 1999-10-18 |
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ID=12444872
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JP9035551A Expired - Fee Related JP2963881B2 (ja) | 1997-02-04 | 1997-02-04 | 放射性物質濃度測定用乾固試料の自動作製装置 |
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- 1997-02-04 JP JP9035551A patent/JP2963881B2/ja not_active Expired - Fee Related
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