JPH0968537A - 検体移載分注装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】分析検査をうける多数の試験管内の検体（血液
等）を、指定する受け入れ試験管に移載する作業を完全
自動化し作業の効率化と作業者の安全を図る装置を提供
する。 【解決手段】検体入り試験管より、チツプホルダー１８
の下端のズル１４に取付したチツプ８を介し検体を吸引
し、ついで検体受け入れ試験管に検体を移載する動作
を、制御装置２の指令で作動するロボツトを使用してす
る。該チツプホルダー１８上部空間内にはストローク調
整ができるピストン１９があり、検体吸引量調整と、吸
引した検体の排出動作に使用する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は集団検診等で、採血し
た多数の検体を検体入り試験管からチツプを介し自動的
に採取し、ついでロボツト装置で検体受け入れ試験管上
に運び供給する（この動作を以下「移載」と称す）装置
で、その動作をパソコン等を使用し完全に自動操作に
し、作業者の労力を少なくし、かつ作業者が不測の血液
汚染等を受けぬようにするものである。

【０００２】

【従来の技術と問題点】従来はスポイトに類する吸引具
で作業者が検体入り試験管から検体を吸い上げ、ついで
目で検体受け入れ試験管の位置を確めて、これに試料を
排出していたものである。これではゴムキャツプをした
スポイトをその都度廃棄せねばならず、費用の無駄のみ
ならず、作業者の多大な労力と技量に依存し、また作業
者の汚染に対する保護も十分でない。

【０００３】このような自動化装置を作る上での条件と
しては以下の問題がある。 検体を定量（可変）にして吸い上げる手段の確定。 試験管内の検体のレベルの相違。 検体吸い上げ部材の装置への装着。 検体吸い上げ部材の装置への装着有無状況の検出。 吸い上げ部材内で、検体内の固形物の詰まりの有無状
況の検出。 該吸い上げ部材の放出廃棄動作の簡便と確実。 技量未熟者でも取扱が容易にできること。 検体供給者（符号と番号による）と検体検査記録との
照合が自動的にされること。

【０００４】

【発明の目的】この発明は、上記した問題点を解決し、
自動的にチツプを装置に装着、検体入り試験管位置を検
出し、さらに検体液面位置を検出のうえ、検体を定量
（可変）吸引し、検体を検体受け入れ試験管に移載し、
ついでチツプを廃棄ボツクスに廃棄する作業を完全に自
動的にする装置を開示することを目的とする。

【０００５】

【手段の概要】この発明は、検体分析装置の近傍に、検
体入り試験管、チツプマウント、検体受け入れ試験管、
チツプ離脱用押え板、放出チツプ受け入れ箱を配置し、
パソコン制御で対象物位置を検出をする回動腕の端部に
検体移載装置本体と空気圧力センサーを接続し、 （１）チツプの装着の有無状況の検出。 （２）検体液面位置の検出。 （３）ピストンの作動による検体の定量（可変）の吸引
と排出。 （４）空気による検体排出時のチツプ内のパージ。 （５）チツプの検体中の固形物による詰まり状況の検
出。 の機能を有する本体を設けたことを特徴とする検体移載
装置である。

【０００６】

【実施例１】図３に試料移載装置を構成する部材の配置
を示す。符号１は検体移載装置（側面図）である。マイ
コンなどの制御装置２は図１０、１１のチツプマウント
１０、１１のッチツプ配置（１０行Ｘ１０列）及び図
４、５、６、に示すラツクでの検体料入り試験管配置、
及び試料受け入れ試験管配置を記憶している。ロボツト
１２によりチツプホルダー１３の軸心を上記した所望の
試験管の軸心、ラツクのチツプ軸心、検体受け入れ試験
管の軸心及びチツプ上部をチツプ離脱用押え切り込み部
に持つてくることができる。また指定位置に試験管、チ
ツプ、検体カツプがその位置にないときはアラームが出
される。

【０００７】

【実施例２】一例では、図１における空気作動ピのスト
ン１９（後に説明する）を、ステップモータ２０の駆動
軸ねじ部とピストン１９のネジ部２１で接続し、一定数
回転するステップモータの特性でピストン１９にピスト
ン動作をさせるものである。この構成によれば圧力空気
源の気圧変動をうけることなく確実な操作がされる。ま
たモータのステツプ回転数の変更は制御箱２によりする
ことができる。その他、通常のモータを利用するピスト
ン駆動の機構を使用することができる。

【０００８】

【作 用】次にチツプ７の装着、検体吸引、検体排出、
チップ放出につき説明する。 図１において、検体移載装置本体（チツプホルダー）
１８のノズル１４からは真空ポンプ（図示せず）により
にノズル１６、室１７経由で空気が吸引されている。そ
の際ノズル１４の負の空気圧はチツプ８がノズル１４の
下端に保持されることに寄与すると共に、図示１７室内
の負の空気はチツプ内を通過する空気の抵抗に相当する
圧力が減圧され検体移載装置本体にチツプが装着されて
いること知らせる。 ついでロボツト１２（図３）によりチツプホルダー１
８は対象とする検体入り試験管と同軸心かつその上方に
くる。 ついで、検体入り試験管の検体液面のレベル検出をす
る。 チップ８の先端が検体液面に接触すると室１７の気圧
変動により、センサ９により知られる。 チップ８の先端を５ｍｍ検体液面より上昇させる。つ
いでチツプ内に液面検出の際に吸引された微量検体を室
１７に供給した空気によりチツプ内部より排出する、 ついで検体液面から１０ｍｍ試験管内にチツプ端部を
沈め検体吸引する。この１０ｍｍは所定の吸引量を確保
できるようにするものである。 ついで圧力センサ９の信号を受けた制御装置箱２の指
令でレベルＣ（図１）まで検体を吸引する。 ロボツト１２によりチツプホルダー１８は対象とする
検体受け入れ試験管の直上に移動する。 つぎにピストン上部への空気供給により、ピストンを
移動させることによるチツプ部へに空気供給、ついでノ
ズル１６よりのプラス圧力の空気の供給でチップ８内の
検体の排出がされる。 〓ロボツト１２によりチツプホルダー１８を廃棄チップ
箱（図示せず）上に位置させる。またチツプ上端部をチ
ツプ離脱押え板のスリツト部に移動させる。 〓ロボツトにより本体を上方向に移動することにより、
チツプは離脱用押せ板により押えられ、チツプ８は廃棄
チツプ箱に落下する。 〓次いで上記に戻り上記操作を繰り返す。

【０００９】

【発明の効果】この発明を実施することにより、制御装
置が作業工程を記憶しているので、スイッチをいれ、作
業開始の指令を出せば図１１に示すチップマウントのと
きは１００チップまで連続自動で試料の移載をすること
ができる。なお前記した作業の１サイクルは１２秒程度
にできる。また完全自動操作なので、作業者が検体に汚
染する機会は全くなく、安全作業ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は第１実施例を示す検体移載装置本体（チ
ツプホルダー）の縦断面図である。

【図２】第２実施例としての一例のステップモータ駆動
のピストン部の部分図である。

【図３】ロボツト装置の側面図である。

【図４】検体入り試験管ラツクの平面図である。

【図５】検体入り試験管ラツクの正面図である。

【図６】検体入り試験管ラツクの側面図である。

【図７】検体受け入れ試験管ラツクの平面図である。

【図８】検体受け入れ試験管ラツクの正面図である。

【図９】検体受け入れ試験管ラツクの側面図である。

【図１０】チツプマウントの正面図である

【図１１】チツプマウントの平面図である。

【図１２】チツプ離脱用押え板とチツプ廃棄の動作を示
す斜視図である。

【符号の説明】

１ 検体移載装置 ２ 制御装置 ３ 主軸 ４ Ｚ軸駆動装置 ６ 回動腕 ８ チツプ ９ 空気圧のセンサー １０ 検体入り試験管 １１ 検体受け入れ試験管 １２ ロボツト １４ ノズル １５ チツプ下端口 １６ ノズル １７ 室 １８ チツプホルダー（検体移載装置本体） １９ ピストン ２０ ステツプモータ ２１ ねじ部 ２２ 調整ねじ ２３ ピストン室 ２４ ノズル ２５ チツプ離脱用押え板

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 検体分析装置の近傍に、検体入り試験
   管、チツプマウント、検体受け入れ試験管、チツプ離脱
   用押え板、放出チツプ受け入れ箱を配置し、パソコン制
   御で対象物位置を検出する回動腕の端部に検体移載装置
   本体と空気圧力センサーを接続したことを特徴とする検
   体移載分注装置。
2. 【請求項２】検体移載装置内に装備したピストンの駆動
   を位置決め可能にするモータで構成したことを特徴とす
   る請求項１記載の検体移載分注装置。