JPH10220926A - 電動式膨張弁 - Google Patents

電動式膨張弁

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JPH10220926A
JPH10220926A JP9020719A JP2071997A JPH10220926A JP H10220926 A JPH10220926 A JP H10220926A JP 9020719 A JP9020719 A JP 9020719A JP 2071997 A JP2071997 A JP 2071997A JP H10220926 A JPH10220926 A JP H10220926A
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JP
Japan
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operating shaft
motor
expansion valve
ring
refrigerant
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JP9020719A
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Reijirou Okano
令二郎 岡野
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Denso Corp
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    • Y02B30/70Efficient control or regulation technologies, e.g. for control of refrigerant flow, motor or heating

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  • Electrically Driven Valve-Operating Means (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータ別体型の電動式膨張弁において、弁機
構側の冷媒雰囲気とモータ側の大気雰囲気との間を、ベ
ローズを用いない、小型簡潔なシール機構により密封で
きるようにする。 【解決手段】 ハウジング140に形成した嵌合穴15
1に、弁体146を変位させる第1作動軸147を摺動
可能に遊嵌合し、一方、第1作動軸147とは別体で第
2作動軸155を設け、この第2作動軸155はモータ
162の回転が伝達されて、回転するとともに軸方向に
移動する。第1作動軸147と第2作動軸155との間
に、第2作動軸155の軸方向移動のみを第1作動軸1
47に伝達する凹部147bと球部材154を介在し、
嵌合穴151に第1作動軸147の外周部をシールする
Oリング152を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ステッピングモー
タ等のモータにより位置調整される弁体を有する電動式
膨張弁において、特に、モータ部を膨張弁のハウジング
の外部に別体として設置するタイプに関するもので、例
えば、車室内のフロント側とリア側の双方に、冷凍サイ
クルの蒸発器を内蔵する空調ユニットを配設する車両用
空調装置の冷凍サイクルに用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のモータ別体型の電動式膨
張弁は、実開昭60−123572号公報等において知
られており、この従来技術では、膨張弁の弁体が収容さ
れる冷媒雰囲気と、この弁体を軸方向に変位させるモー
タ側の駆動機構が設置される大気雰囲気との間を遮断し
て、冷媒漏れを防止するシール機構として、ベローズを
用いている。
【0003】このベローズは膨張弁の弁体の外周側に円
筒状に配置され、その一端部が膨張弁の弁体に接合さ
れ、他端部が膨張弁のハウジング側に接合されている。
そして、このベローズにより上記冷媒雰囲気と大気雰囲
気との間を密封するとともに、ベローズの軸方向への弾
性変形により弁体の軸方向変位を許容するようになって
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ベローズは膨
張弁の弁体の外周側に円筒状に配置されるものであるた
め、冷媒雰囲気の空間からの冷媒圧力が作用する受圧面
積がどうしても大きくなり、その結果、膨張弁の弁体の
駆動操作力が大きくなり、モータ必要動力の増大を招
き、膨張弁全体としての体格が大型化するという不具合
がある。
【0005】また、ベローズ自身の成形が煩雑であるた
め、その製造コストが高いという不具合がある。本発明
は上記点に鑑みてなされたもので、モータ別体型の電動
式膨張弁において、弁機構側の冷媒雰囲気とモータ側の
大気雰囲気との間を、ベローズを用いない、小型簡潔な
シール機構により密封できるようにすることを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1〜5記載の発明では、モータ別体型の電動
式膨張弁において、ハウジング(140)に形成した嵌
合穴(151)に第1作動軸(147)を摺動可能に遊
嵌合し、この第1作動軸(147)の軸方向移動により
弁体(146)を変位させるようにし、一方、第1作動
軸(147)とは別体で第2作動軸(155)を設け、
この第2作動軸(155)はモータ(162)の回転が
伝達されて、回転するとともに軸方向に移動するように
し、第1作動軸(147)と第2作動軸(155)との
間に、第2作動軸(155)の軸方向移動のみを第1作
動軸(147)に伝達する伝達機構(147b、15
4、170)を介在し、嵌合穴(151)に第1作動軸
(147)の外周部をシールするOリング(152)を
配置することを特徴としている。
【0007】これによると、第1作動軸(147)の外
周部をOリング(152)を用いたシール機構にてシー
ルしているから、第1作動軸(147)に作用する冷媒
圧力の受圧面積は、Oリング(152)の内径以下の小
面積とすることができ、これにより、第1作動軸(14
7)を駆動するために必要なモータ動力を従来技術のよ
うなベローズによるシール機構を用いる場合に比して大
幅に低減できる。
【0008】その結果、モータの小型化、低コスト化を
図ることができるとともに、ベローズに比して小型、安
価なOリングを用いて、弁機構側の冷媒雰囲気とモータ
側の大気雰囲気との間をシールすることができ、電動式
膨張弁全体として小型化、低コスト化を実現できる。し
かも、回転および軸方向移動をする第2作動軸(15
5)から第1作動軸(147)を分離して、第1作動軸
(147)は軸方向移動のみを行うから、Oリング(1
52)に対して回転方向の力が作用することはない。そ
のため、Oリング(152)には第1作動軸(147)
の軸方向移動に伴う力が作用するだけであり、Oリング
(152)の無理な変形を抑制でき、Oリング(15
2)によるシール機能を良好に維持できる。
【0009】特に、請求項2記載の発明によると、Oリ
ング(152)周辺に潤滑油(A)を充填することによ
り、Oリング(152)と第1作動軸(147)との間
の摩擦力を低減することができ、第1作動軸(147)
の軸方向移動に起因して、Oリング(152)に加わる
力も低減できる。この結果、Oリング(152)による
シール機能を長期間にわたってより一層良好に維持でき
る。
【0010】本発明では、請求項3のように、潤滑油
(A)を保持するシール部材(153、161、16
9)をOリング(152)周辺に配置することが好まし
い。また、本発明では、請求項4のように、第1作動軸
(147)の端部に設けられた凹部(147b)と、第
2作動軸(155)の端部に設けられ、凹部(147
b)に対して回転可能に当接する球部材(154)とに
より、上記伝達機構を構成することができる。
【0011】また、請求項5のように、第1作動軸(1
47)の端部と第2作動軸(155)の端部との間に介
在した軸受(170)にて、上記伝達機構を構成するこ
とができる。なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すもの
である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて説明する。 (第1実施形態)図1〜図3は本発明の第1実施形態を
示すものであり、図1は、本発明による電動式膨張弁を
適用した冷凍サイクルの全体構成を示しており、この図
1の冷凍サイクルは、車両の前席側と後席側にそれぞれ
独立に制御可能な空調ユニットを持つ車両用空調装置に
使用されるものである。
【0013】図1の冷凍サイクルは、圧縮機10を備え
ており、この圧縮機10は、動力伝達断続用の電磁クラ
ッチ(図示せず)を有しており、この電磁クラッチが接
続状態になると、図示しない車両エンジンから動力が伝
達されて圧縮機10は作動し、吸入冷媒を圧縮し、高温
高圧のガス冷媒として吐出する。凝縮器11は、図示し
ない冷却ファンによる空冷作用を受けて圧縮機10から
の吐出ガス冷媒を冷却して凝縮させ、この凝縮後の液冷
媒は受液器12内に流入する。この受液器12は、その
内部に流入した凝縮冷媒を気液分離して、液冷媒のみを
流出させる。
【0014】受液器12の下流側には、液冷媒を気液2
相状態に減圧膨張させる第1、第2の膨張弁13、14
と、この第1、第2の膨張弁13、14を通過した冷媒
を蒸発させる第1、第2の蒸発器15、16が相互に並
列に配設されている。ここで、第1の膨張弁13および
第1の蒸発器15は、車室内前部の計器盤部に配置され
る前部空調ユニット17内に設けられ、車室内の前席側
の空調のために使用される。第1の膨張弁13は周知の
ごとく第1の蒸発器15の出口冷媒の過熱度を所定値に
維持するように弁開度が自動調整される温度式膨張弁で
あって、第1の蒸発器15の出口冷媒の温度を感知して
内部の冷媒圧力が変化する感温部13aを有している。
【0015】一方、第2の膨張弁14および第2の蒸発
器16は、車室内後部、例えばワゴンタイプの自動車の
後部側に配置される後部空調ユニット18内に設けら
れ、車室内の後席側の空調のために使用される。なお、
図示しないが、前部、後部空調ユニット17、18内に
空調用の送風機等が内蔵されていることはもちろんであ
る。第1、第2の蒸発器15、16の冷媒出口側は合流
して圧縮機10の吸入側に接続されている。
【0016】後部空調ユニット18内の第2の膨張弁1
4は、本発明による電動式膨張弁であって、第2の蒸発
器16の出口冷媒の過熱度を所定値に維持するように弁
開度が自動調整されるものである。この電動式膨張弁1
4は、弁機構部14Aとこの弁機構部14Aを駆動する
モータ部14Bとからなり、このモータ部14Bは具体
的には後述の図2に示すステッピングモータからなり、
このステッピングモータへの通電を制御する制御回路1
4Cを備えている。
【0017】そして、制御回路14Cには、電動式膨張
弁14下流の低圧側冷媒圧力(すなわち、冷媒蒸発圧
力)を感知する圧力センサ14D、および第2の蒸発器
16の出口冷媒温度を感知する温度センサ14Eからの
検出信号が入力される。この両センサ14d、14Eの
検出信号に基づいて、制御回路14Cは第2の蒸発器1
6の出口冷媒の現実の過熱度を算出し、この現実の過熱
度が予め設定された過熱度に近づくようにモータ部14
Bへの通電の制御(具体的にはステッピングモータへの
通電パルス数の制御)を行う。
【0018】次に、上記電動式膨張弁14の具体的構成
を図2により説明すると、弁機構部14Aはアルミニュ
ウム等の金属から形成されたハウジング140を有し、
このハウジング140には、図1の受液器12からの高
圧液冷媒が流入する冷媒入口141と、蒸発器16の入
口部に向けて減圧膨張後の冷媒を流出させる冷媒出口1
42が形成されている。
【0019】そして、ハウジング140において、冷媒
入口141の直ぐ下流に弁体収納室143が形成されて
おり、この弁体収納室143に面するようにして円錐状
の弁座144が形成されている。この弁座144の中心
部には小径の円形穴を設けて、液冷媒を減圧膨張させる
絞り通路145が形成されている。弁体収納室143の
内部には、円錐状の弁座144に対応した円錐状の形状
を有する金属製の弁体146が図2の上下方向に変位可
能に配置されている。この弁体146は、別体で作られ
た金属製の第1作動軸147の下端部に当接している。
第1作動軸147の外径は絞り通路145の内径より十
分小さく設定され、第1作動軸147は絞り通路145
に対して遊嵌合している。
【0020】図2は弁体146の開弁状態を示してお
り、弁体146の上下方向への変位により絞り通路14
5の開度を調整できる。また、弁体収納室143内には
弁体146を第1作動軸147に当接させるためのコイ
ルスプリング148が配置され、このコイルスプリング
148の端部を支持する調整ナット149が弁体収納室
143の内壁面にねじ止め固定されている。この調整ナ
ット149のねじ止め位置の調整によりコイルスプリン
グ148の取付荷重を調整できる。弁体収納室143の
内壁面と調整ナット149の外周面との間にはゴム製の
Oリング150を配置して、シール作用を得ている。
【0021】一方、第1作動軸147はハウジング14
0に設けられた嵌合穴151に対して上下方向(軸方
向)に摺動可能に遊嵌合しており、この嵌合穴151に
はゴム製のOリング152を配置している。ここで、O
リング152の下端側、すなわち、冷媒流路側の部位に
は第1作動軸147の嵌合穴を有する円板状のシール部
材153が配置されている。このシール部材153はゴ
ムあるいは樹脂系の弾性シール材からなり、Oリング1
52部に冷媒が直接侵入するのを阻止して、Oリング1
52が冷媒雰囲気に直接晒されて、無潤滑摺動状態とな
るのを阻止するものである。
【0022】また、第1作動軸147の上端部には外径
を拡大した径拡大部147aが一体成形され、この径拡
大部147aの端面には円錐状凹部147bが形成され
ている。この円錐状凹部147bには球部材154が回
転可能に当接している。この球部材154は金属製の第
2作動軸155の端部に配置されており、この第2作動
軸155はモータ部14Bからの回転出力が伝達されて
回転しながら、かつ下記のねじ結合部の存在により軸方
向にも移動するものである。
【0023】この第2作動軸155の途中にはねじ部材
156が圧入等の手段で一体に結合されている。ハウジ
ング140の上部端面には平板状のゴム製シール部材1
57を介して、金属製の中間ケース部材158が配置さ
れ、そして、締結用ビス159によりモータケース16
0の底部と中間ケース部材158がハウジング140に
締めつけ固定されている。
【0024】中間ケース部材158はその中心部に円筒
部158aを有し、この円筒部158aの内部に前記し
た円錐状凹部147bと球部材154との当接部が収容
されているとともに、円錐状凹部147bを持つ径拡大
部147aの外周面は円筒部158aの内周面に摺動可
能に遊嵌合している。これにより、径拡大部147aは
円筒部158aにガイドされて上下方向に移動する。
【0025】また、円筒部158aの内周面のうち、上
端部付近には雌ねじが形成され、この雌ねじ部にねじ部
材156が噛み合っており、このねじ結合により、第2
作動軸155は回転しながら図2の上下方向に変位する
ようになっている。また、第2作動軸155のうち、球
部材154とねじ部材156との間の部位にはゴム製の
リング状シール部材161が配置されている。
【0026】このシール部材161とOリング152と
の間の空隙部(すなわち、円筒部158a内の隙間部)
には潤滑油を充填して、Oリング152の周辺を常時、
潤滑油雰囲気に維持するようにしてある。Oリング15
2の内周面には第1作動軸147の摺動による力が作用
するので、Oリング152が劣化しやすいが、本実施形
態によると、Oリング152の周辺を常時、潤滑油雰囲
気に維持して、Oリング152の内周面と第1作動軸1
47の外周面との間を潤滑して、Oリング152の内周
面に加わる力を低減できる。
【0027】次に、電動式膨張弁14のモータ部14B
について説明すると、本例のモータ部14Bは前述のご
とくステッピングモータ162を有し、このモータ16
2はモータケース163内に収容されている。モータ1
62はリード線164を通して、図2の制御回路14C
により通電制御される。2つのモータケース160、1
63は相互のフランジ部を金属ばね製のクリップ165
により脱着可能に一体に結合されている。
【0028】モータ162の出力軸(図示せず)に結合
された歯車166に、内歯車167を噛み合わせてあ
り、この内歯車167の中心部は第2作動軸155に一
体に結合してある。これにより、モータ162の回転が
歯車166、167を介して第2作動軸155に伝達さ
れる。モータ162には、第2作動軸155の端部を回
転自在に支持する軸受168が設けられている。
【0029】次に、上記構成に基づいて第1実施形態の
作動を説明する。圧縮機10が車両のエンジンから動力
を伝達されて作動すると、圧縮機10は蒸発器15、1
6の下流側流路の冷媒を吸入、圧縮して、高温高圧のガ
ス冷媒を凝縮器11に向けて吐出する。すると、この凝
縮器11ではガス冷媒が冷却されて凝縮する。この凝縮
後の冷媒は次に受液器12内に流入し、冷媒の気液が分
離され、液冷媒が受液器12から流出して、並列配置さ
れた第1、第2の膨張弁13、14側へ向かう。
【0030】このとき、前部空調ユニット17側におい
ては、第1の膨張弁13にて受液器12からの液冷媒が
減圧、膨張して、低温低圧の気液2相状態となる。この
気液2相冷媒が第1の蒸発器15で空調空気から吸熱し
て蒸発するため、空調空気は冷却され冷風となり、車室
内の前席側を空調する。ここで、膨張弁13の開度は、
周知のごとく感温部13aの感知する蒸発器出口冷媒温
度に応じた開度に自動調整され、蒸発器出口冷媒の過熱
度を所定値に維持する。
【0031】一方、車室内の後席側を空調するために、
後部空調ユニット18の図示しない作動スイッチを投入
すると、制御回路14Cが始動する。制御回路14Cに
は、圧力センサ14Dから低圧側冷媒圧力の検出信号お
よび温度センサ14Eから蒸発器16の出口冷媒温度の
検出信号が入力される。この両センサ14d、14Eの
検出信号に基づいて、制御回路14Cは第2の蒸発器1
6の出口冷媒の現実の過熱度を算出し、この現実の過熱
度が予め設定された過熱度に近づくようにモータ部14
Bのステッピングモータ162の励磁コイル(図示せ
ず)に印加するパルス数を制御する。
【0032】ステッピングモータ162では、この印加
パルス数に比例した回転量だけ歯車166を回転させ
る。すると、この回転が内歯車167を介して第2作動
軸155に伝達され、第2作動軸155は、ねじ部材1
56のねじ結合により回転しながら、上記回転量に応じ
た距離だけ軸方向に変位する。この第2作動軸155の
軸方向変位は、球部材154と円錐状凹部147bとの
当接部を介して第1作動軸147に伝達され、さらに、
第1作動軸147に当接している弁体146に伝達され
る。この弁体146の変位により、液冷媒を減圧膨張さ
せる絞り通路145の開度が調整され、この開度調整に
より、蒸発器16への冷媒循環量が調整されて、蒸発器
16の出口冷媒の過熱度を設定値に維持する。
【0033】そして、後部空調ユニット18の蒸発器1
6に冷媒が循環することにより、蒸発器16での冷媒蒸
発潜熱を空調空気から吸熱して、空調空気を冷却、除湿
でき、車室内の後席側を空調することができる。なお、
後部空調ユニット18の停止状態においては、第1作動
軸147、第2作動軸155が図2の位置より上方へ移
動して、弁体146が図3のように弁座144に圧着し
て閉弁状態となる。
【0034】ところで、以上の作動説明から理解される
ように、第1作動軸147の摺動部をOリング152を
用いたシール機構にてシールしているから、第1作動軸
147に作用する冷媒圧力の受圧面積は、Oリング15
2の内径以下の小面積とすることができ、これにより、
第1作動軸147を駆動するために必要なモータ動力を
従来技術のようなベローズによるシール機構を用いる場
合に比して大幅に低減できる。
【0035】しかも、回転および軸方向移動をする第2
作動軸155から第1作動軸147を分離して、第2作
動軸155と第1作動軸147との間には、上記凹部1
47bと球部材154とからなる伝達機構を介在して、
第2作動軸155の軸方向移動のみを第1作動軸147
に伝達するようにしているから、第1作動軸147は軸
方向移動のみを行うので、Oリング152に対して回転
方向の力が作用することはない。さらに、Oリング15
2周辺に潤滑油を充填してOリング152と第1作動軸
147との間の摩擦力を低減しているから、第1作動軸
147の軸方向移動に起因して、Oリング152に加わ
る力も低減できる。この結果、Oリング152によるシ
ール機能を長期間にわたって良好に維持できる。
【0036】(第2実施形態)図4は第2実施形態を示
すものであり、第1実施形態で説明したOリング152
と、ゴムあるいは樹脂系の弾性シール材からなる円板状
のシール部材153との間に、円板状の吸油性のシール
部材169を配置したものである。このシール部材16
9は発泡樹脂等の多孔質弾性材からなり、その内部の空
隙部に潤滑油を保持できるものである。図4のAはOリ
ング152の周辺に充填された潤滑油を示す。
【0037】第2実施形態によると、第1作動軸147
が図4(a)の位置から下方へ移動して、図4(b)の
状態になると、Oリング152は第1作動軸147との
間の摩擦力によりOリング152が下方へ変形して吸油
性のシール部材169を圧縮する。この圧縮によりシー
ル部材169自身が内部に保持していた潤滑油をOリン
グ152の下部周辺に排出する。
【0038】これにより、Oリング152の潤滑性を一
層向上でき、Oリング152のシール機能確保にとって
有利である。なお、第1作動軸147の上昇時には、O
リング152が上方へ変形して吸油性のシール部材16
9が元の状態、すなわち、図4(a)の本来の厚み状態
に復帰するので、再び、吸油性のシール部材169の内
部に潤滑油Aが回収される。
【0039】(第3実施形態)図5は第3実施形態を示
すものであり、第1実施形態で説明した球部材154と
円錐状凹部147bとからなる伝達機構の代わりに、ボ
ール軸受170を設置したものである。このボール軸受
170は、球171と、この球171を回転自在に保持
する保持板172、173とから構成され、第2作動軸
155の軸方向移動がボール軸受170を介して第1作
動軸147に伝達されるようにしたものである。他の点
はすべて第1実施形態と同じである。
【0040】なお、上記の各実施形態では、Oリング1
52を1つのみ設けているが、Oリング152によるシ
ール性能をより確実にするために、Oリング152を第
1作動軸147の軸方向に沿って複数設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明膨張弁を適用する冷凍サイクルの回路図
である。
【図2】本発明の第1実施形態を示す電動式膨張弁の縦
断面図である。
【図3】図2の膨張弁の閉弁状態を示す要部断面図であ
る。
【図4】本発明の第2実施形態を示す要部断面図であ
る。
【図5】本発明の第3実施形態を示す電動式膨張弁の縦
断面図である。
【符号の説明】
13…温度式膨張弁、14…電動式膨張弁、14A…弁
機構部、14B…モータ部、15、16…蒸発器、14
5…絞り通路、146…弁体、147…第1作動軸、1
47b…凹部、152…Oリング、154…球部材、1
55…第2作動軸、162…モータ。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング(140)と、このハウジン
    グ(140)内に形成され、冷凍サイクルの冷媒を減圧
    膨張させる絞り通路(145)と、この絞り通路(14
    5)の開度を調整する弁体(146)とを備え、この弁
    体(146)にモータ(162)の動力を伝達して、こ
    の弁体(146)を変位させる電動式膨張弁において、 前記ハウジング(140)に形成された嵌合穴(15
    1)と、 この嵌合穴(151)に摺動可能に遊嵌合し、かつ、軸
    方向に移動することにより前記弁体(146)を変位さ
    せる第1作動軸(147)と、 前記モータ(162)の回転が伝達され、回転するとと
    もに、軸方向に移動する第2作動軸(155)と、 前記第1作動軸(147)と前記第2作動軸(155)
    との間に介在され、前記第2作動軸(155)の軸方向
    移動のみを前記第1作動軸(147)に伝達する伝達機
    構(147b、154、170)と、 前記嵌合穴(151)に配置され、前記第1作動軸(1
    47)の外周部をシールするOリング(152)とを備
    えることを特徴とする電動式膨張弁。
  2. 【請求項2】 前記Oリング(152)周辺に潤滑油
    (A)を充填したことを特徴とする請求項1に記載の電
    動式膨張弁。
  3. 【請求項3】 前記潤滑油(A)を保持するシール部材
    (153、161、169)が前記Oリング(152)
    周辺に配置されていることを特徴とする請求項2に記載
    の電動式膨張弁。
  4. 【請求項4】 前記伝達機構は、前記第1作動軸(14
    7)の端部に設けられた凹部(147b)と、前記第2
    作動軸(155)の端部に設けられ、前記凹部(147
    b)に対して回転可能に当接する球部材(154)とか
    らなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1
    つに記載の電動式膨張弁。
  5. 【請求項5】 前記伝達機構は、前記第1作動軸(14
    7)の端部と前記第2作動軸(155)の端部との間に
    介在された軸受(170)からなることを特徴とする請
    求項1ないし3のいずれか1つに記載の電動式膨張弁。
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