JPH10220899A - 冷媒加熱式空気調和装置 - Google Patents

冷媒加熱式空気調和装置

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JPH10220899A
JPH10220899A JP2059097A JP2059097A JPH10220899A JP H10220899 A JPH10220899 A JP H10220899A JP 2059097 A JP2059097 A JP 2059097A JP 2059097 A JP2059097 A JP 2059097A JP H10220899 A JPH10220899 A JP H10220899A
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Kuniyasu Uchiyama
邦泰 内山
Shinichi Sato
新一 佐藤
Yoshikazu Nishihara
義和 西原
Takahiko Ao
孝彦 青
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷凍サイクルの構成はそのままで複雑にする
ことなく安価な構成で、圧縮機の信頼性の向上と快適性
の向上を図る。 【解決手段】 圧縮機吸入温度を検出する圧縮機吸入温
度検出手段10と、設定温度を記憶する温度設定部と、
圧縮機吸入温度検出手段により検出した圧縮機吸入温度
と温度設定部の設定温度を比較する比較手段12と、設
定された時間を記憶している計時手段とを設け、二方弁
4が閉じた冷媒回収運転中に圧縮機吸入温度検出手段に
より検出した圧縮機吸入温度が設定温度以下になった時
点から計時手段の時間経過後、冷媒回収運転を終了する
ように二方弁4を開制御する制御手段を設けた。これに
より、圧縮機1の吸入圧が大気圧以下になる運転がなく
なり、圧縮機の信頼性を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、暖房時に冷媒を
加熱する冷媒加熱装置が設けられ暖房運転開始時におい
て冷媒回収運転を行う冷媒加熱式空気調和装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】室内を暖房または冷房する空気調和装置
の冷凍サイクルの中には、暖房時に蒸発器となる室外熱
交換器における吸熱を大気を熱源として利用する代わり
に、燃焼による熱を熱源とする冷媒加熱式のものがあ
る。この冷媒加熱式の空気調和装置は、大気を熱源とし
て利用するヒートポンプ式のように暖房能力が外気温度
に左右されず、低外気温においても燃焼量に応じた暖房
能力を発揮できるという利点がある。
【0003】冷媒加熱式の空気調和装置の暖房運転開始
時は、室外熱交換器を使用しないため、この室外熱交換
器に存在する冷媒を回収する冷媒回収運転を行う。この
冷媒回収運転により、暖房運転時、冷凍サイクル中に一
定量の冷媒量を維持することができる。従来この冷媒回
収運転は、暖房運転開始時から一定時間行われている。
【0004】以下、図面を参照しなが上記従来の冷媒加
熱式の空気調和装置について説明する。図8および図9
は従来の冷媒加熱装置を具備した空気調和装置の冷凍サ
イクル部と制御動作図を示している。図8において、1
は容量(周波数)可変形圧縮機、2は冷媒の流すための
二方弁、3は利用側の室内熱交換器、4は暖房用冷媒加
熱装置へ冷媒を流すための二方弁、5は暖房用熱源であ
る冷媒加熱装置、6は冷房用の室外熱交換器、7は暖房
時冷媒の流れを止める第1の逆止弁、8は冷房用減圧
器、9は暖房時冷媒の流れを止める第2の逆止弁であ
る。
【0005】以上のように構成された冷媒加熱装置を具
備した空気調和装置について、図9に従って説明する運
転開始後、冷房を選択すると、四方弁2がONの後圧縮
機1がONとなり図8の破線矢印の方向に冷媒が流れ、
利用側である室内熱交換器3は低温低圧となり冷房が可
能となり、停止の指令が入るまで冷房運転をする。ま
た、暖房を選択すると、室外熱交換器6に溜まっている
冷媒を暖房サイクルに回収する冷媒回収を行う。これは
四方弁2と二方弁4をOFFとすることにより室外熱交
換器6を圧縮機1の吸入側に接続し圧縮機1をONして
室内熱交換器3に冷媒を移動させることにより暖房運転
時利用しない室外熱交換器6への冷媒の溜まり込みを防
止するものである。次に設定時間経過後に冷媒回収を終
了し、二方弁4を開け冷媒加熱装置5へ冷媒を流し、燃
焼をONすることにより、室内熱交換器3が高温高圧と
なり、暖房運転が可能となる。次に停止指令が入ると、
圧縮機1、燃焼、二方弁4がOFFとなり、暖房運転が
終了するものである。
【0006】また、他の従来例として室外熱交換器と四
方弁の間に圧力計と二方弁を設置し、圧力が設定圧(0
kg/cm2 )以上なら設定圧以下になるまで冷媒回収
運転を行い、大気圧以下なら冷媒回収運転をせずに暖房
運転に入るものが提案されている(特開平1−1455
3号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の冷媒加熱式の空気調和装置の冷媒回収運転では以下
のような課題があった。すなわち、暖房運転時、冷凍サ
イクル中に一定量の冷媒量を維持するためには、低温時
に冷媒が溜まり込む室外熱交換器6の要請に応じて冷媒
の最大滞留量を回収するのに要する時間を冷媒回収運転
時間として設定することになる。不必要に長時間冷媒回
収運転すると回収すべき冷媒がなく、圧縮機1の吸入圧
力が大気圧以下となり、圧縮機1のシリンダ内部におけ
る低温の吸入部との温度差による熱ストレスから、摺動
部分の信頼性において問題となる。特に冷媒回収運転時
間が冷時の寝込み運転を想定して一定値に設定される
と、短時間の停止後の運転再開時においては冷媒寝込み
量も少なく、圧縮機1の大気圧以下状態が長くなるとい
う欠点があった。
【0008】また、冷媒回収運転が長くなることによ
り、暖房運転の開始が遅くなり、温風の吹き出しが遅れ
て室内設定温度に到達する時間が長くなり、快適性の面
でも問題を生じていた。一方、逆に冷媒回収時間が短い
と暖房運転に必要な冷媒量が不足して、冷媒加熱装置5
の温度が異常に上昇するなどの現象を生じて、正常な暖
房ができないといった課題を有していた。
【0009】他の従来例では、圧力計を使用するためコ
ストが比較的高くかかり、他の制御にも利用するめた圧
力センサを使用すればさらにコストがかかるという課題
を有していた。したがって、この発明の目的は、上記課
題に鑑み、冷凍サイクルの構成はそのままで複雑にする
ことなく安価な構成で、圧縮機の信頼性の向上と快適性
の向上を図ることができる冷媒加熱式空気調和装置を提
供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
にこの発明の請求項1記載の冷媒加熱式空気調和装置
は、容量可変形圧縮機、四方弁、室内熱交換器、減圧
器、第1の逆止弁、室外熱交換器を環状に連結し、室内
熱交換器と減圧器の間から圧縮機の吸入側へ二方弁を介
して冷媒加熱装置を接続して冷凍サイクルを構成し、圧
縮機吸入温度を検出する圧縮機吸入温度検出手段と、設
定温度を記憶する温度設定部と、圧縮機吸入温度検出手
段により検出した圧縮機吸入温度と温度設定部の設定温
度を比較する比較手段と、設定された時間を記憶してい
る計時手段とを設け、二方弁が閉じた冷媒回収運転中に
圧縮機吸入温度検出手段により検出した圧縮機吸入温度
が設定温度以下になった時点から計時手段の時間経過
後、冷媒回収運転を終了するように二方弁を開制御する
制御手段を設けたもである。
【0011】上記のように冷媒回収運転中に圧縮機吸入
温度検出手段により検出した圧縮機吸入温度が設定温度
以下になった時点から計時手段の時間経過後、冷媒回収
運転を終了するようにしたので、圧縮機の吸入圧が大気
圧以下になる運転がなくなり、圧縮機の信頼性を向上さ
せることができる。また、冷媒回収運転を終了すると制
御手段により二方弁が開状態となって冷媒加熱装置によ
り冷媒を加熱し暖房運転が可能となる。このように暖房
運転に必要な冷媒量を保持しつつ冷媒回収運転を短くで
きるため、暖房運転開始から温風吹き出しまでの時間を
短縮でき、設定温度に到達するまでが早くなり快適性の
向上を図ることができる。
【0012】請求項2記載の冷媒加熱式空気調和装置
は、容量可変形圧縮機、四方弁、室内熱交換器、減圧
器、第1の逆止弁、室外熱交換器を環状に連結し、室内
熱交換器と減圧器の間から圧縮機の吸入側へ二方弁を介
して冷媒加熱装置を接続して冷凍サイクルを構成し、圧
縮機吸入温度を検出する圧縮機吸入温度検出手段と、検
出した圧縮機吸入温度を記憶する記憶手段と、記憶手段
による前回検出の圧縮機吸入温度と検出した圧縮機吸入
温度を比較する比較手段と、設定された時間を記憶して
いる計時手段とを設け、二方弁が閉じた冷媒回収運転中
に圧縮機吸入温度検出手段により検出した圧縮機吸入温
度の時間変化が減少から増加に転じた時点から計時手段
の時間経過後、冷媒回収運転を終了するように二方弁を
開制御する制御手段を設けたものである。
【0013】上記のように冷媒回収運転中に圧縮機吸入
温度検出手段により検出した圧縮機吸入温度の時間変化
が減少から増加に転じた時点から計時手段の時間経過
後、冷媒回収運転を終了するようにしたので、圧縮機の
吸入圧が大気圧以下になる運転がなくなり、圧縮機の信
頼性を向上させることができる。また、圧縮機吸入温度
の変化により冷媒回収時間を決定するため、特定の圧縮
機吸入温度を設定する必要がなく仕様の決定が容易であ
る。また、冷媒回収運転を終了すると制御手段により二
方弁が開状態となって冷媒加熱装置により冷媒を加熱し
暖房運転が可能となる。このように暖房運転に必要な冷
媒量を保持しつつ冷媒回収運転を短くできるため、暖房
運転開始から温風吹き出しまでの時間を短縮でき、設定
温度に到達するまでが早くなり快適性の向上を図ること
ができる。
【0014】請求項3記載の冷媒加熱式空気調和装置
は、請求項1または2において、冷媒回収運転時間の経
過に伴い圧縮機の容量を減少させるように制御する圧縮
機容量制御手段を設けたものである。これにより、圧縮
機ベーン等の低い吸入温度と圧縮機温度との温度差で熱
ストレスを受けやすい摺動部の負荷を低減して、圧縮機
の信頼性を向上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】この発明の第1の実施の形態の冷
媒加熱式空気調和装置を図1〜図3に基づいて説明す
る。図1はこの発明の第1の実施の形態の冷媒加熱式空
気調和装置における冷凍サイクル図である。この冷凍サ
イクルは、容量(周波数)可変形圧縮機1、四方弁2、
室内熱交換器3、減圧器8、第1の逆止弁7、室外熱交
換器6、第2の逆止弁9を環状に連結するとともに、室
外熱交換器6と第2の逆止弁9の間に上記四方弁2を配
置して、この四方弁2により冷媒の流れを室内熱交換器
3と室外熱交換器6へ切り換え可能とし、室内熱交換器
3と減圧器8の間から圧縮機1と第2の逆止弁9の間に
二方弁4を介して冷媒加熱装置5を接続した構成であ
る。なお、以上の構成は従来例と同様であり、同一部分
には同一符号を付している。ここで暖房運転時の冷媒の
流れを実線で示し、冷房運転時の冷媒の流れを破線で示
している。
【0016】また、図1において、10は圧縮機の吸入
温度サーミスタ(圧縮機吸入温度検出手段)である。こ
の圧縮機吸入温度サーミスタ10は、二方弁4を閉制御
して冷媒回収運転を行うときに圧縮機吸入温度を検出す
る。そして、この圧縮機吸入温度が設定温度以下になっ
た時点から計時手段の時間経過後、冷媒回収運転を終了
するように二方弁を開制御する制御手段を設けている。
【0017】図2は制御手段(制御回路)の概略構成図
である。同図はマイコン(マイクロコンピュータ)11
を具備した制御回路で、暖房起動信号、圧縮機吸入温度
サーミスタ10の信号を入力している。ここでの暖房起
動信号は、室内機、室外機からの信号、またはスイッチ
18によるものでもよい。また、マイコン11は設定温
度を記憶する温度設定部を有し、圧縮機吸入温度サーミ
スタ10により検出した圧縮機吸入温度と温度設定部の
設定温度を比較する比較手段12と、設定された時間を
記憶している計時手段とが設けてある。
【0018】この制御回路の出力にはマイコン11より
信号を出して容量可変形圧縮機1の駆動を行う駆動部1
3がある。また、マイコン11より信号を出して二方弁
4のリレーコイル17に通電し接点17aを投入して二
方弁4をON(開)させることができる。さらに、15
は電源、14は増幅器、16は電源スイッチを示す。つ
ぎに、以上のように構成された冷媒加熱式空気調和装置
についてその動作を図3の制御動作図に基づいて説明す
る。
【0019】室外マイコン11がスイッチ18より暖房
運転開始信号を受けて、暖房運転を開始する。次に冷媒
回収運転を開始し、二方弁4はOFF(閉)のままで容
量可変形圧縮機1を設定された運転周波数で運転する。
これにより、第1の逆止弁7より圧縮機1の吸入に至る
配管経路および室外熱交換器6の冷媒が圧縮機1の吐出
配管経路(主として室内熱交換器3)に回収されてい
く。このとき、圧縮機吸入温度サーミスタ10で吸入温
度tを検出し、温度設定部で設定されている温度t1
比較する。吸入温度tが設定温度t1 以下になった時点
から、計時時間T0経過後、冷媒回収運転を停止し二方
弁4を開方向に制御する。この後、冷媒加熱装置5へ冷
媒を流し、冷媒加熱装置5の燃焼をONすることによ
り、室内熱交換器3が高温高圧となり、暖房運転が可能
となる。次に停止指令が入ると、圧縮機1、冷媒加熱装
置5、二方弁4がOFFとなり、暖房運転が終了する。
【0020】冷媒回収運転では回収時間の経過とともに
冷媒循環量が少なくなるため吸熱能力が減少し、圧縮機
1の吸入部で加熱状態にならず、吸入温度サーミスタ1
0で吸入圧力に相当する飽和温度に近い温度が測定でき
る。この圧縮機吸入温度を冷媒加熱式空気調和装置の運
転特性によりその温度を設定し、秒単位レベルでの時間
経過後、冷媒回収運転を終了することで、圧縮機1の吸
入圧力が大気圧以下になる運転がなくなり、圧縮機1の
信頼性を向上させることができる。また、冷媒回収運転
を短くできるため、暖房運転開始から温風吹き出しまで
の時間を短縮でき、設定温度に到達するまでが早くなり
快適性の向上を図ることができる。
【0021】なお、この実施の形態では、計時時間T0
経過後、冷媒回収運転を停止したが、圧縮機吸入温度の
設定を最適に設定することで、計時時間をゼロにしても
よい。この発明の第2の実施の形態の冷媒加熱式空気調
和装置を図4および図5に基づいて説明する。この実施
の形態における冷凍サイクルおよび制御回路の概略構成
図は、第1の実施の形態と比較すると、温度設定部の代
わりに圧縮機吸入温度を記憶する記憶手段が設けてあ
り、比較手段は記憶手段による前回検出の圧縮機吸入温
度tn-1 と検出した圧縮機吸入温度tn を比較するもの
である。その他の構成は第1の実施の形態と同様であ
る。
【0022】つぎに、冷媒加熱式空気調和装置について
その動作を図4の制御動作図に基づいて説明する。第1
の実施の形態と同様に冷媒回収運転を開始して二方弁4
はOFFのまで容量可変形圧縮機1を設定された運転周
波数で運転することにより、第1の逆止弁7より圧縮機
1の吸入に至る配管経路および室外熱交換器6の冷媒が
圧縮機1の吐出配管経路(主として室内熱交換器3)に
回収されていく。このとき、圧縮機吸入温度サーミスタ
10で吸入温度tn を検出し、前回検出した圧縮機吸入
温度と今回検出した吸入温度を比較する。そして前回検
出した吸入温度tn-1 が吸入温度tn 以下になった時点
から、計時時間T0経過後、冷媒回収運転を停止し二方
弁4を開方向に制御する。
【0023】圧縮機吸入温度の時間変化は図5に示すよ
うに、圧縮機停止後の時間経過により異なるが、最小値
を示した後上昇傾向を示す。圧縮機停止後十分時間が経
過していれば(冷時)、冷媒加熱器の温度も外気温近く
まで下がっているため、冷媒加熱式運転開始後、最小値
まで下がった後、冷凍サイクル内の圧縮機オイル中に溶
け込んでいる冷媒が蒸発を起こして若干の温度上昇を生
じる。また、圧縮機1停止後わずかしか時間経過がない
場合(熱時)は、同様に冷媒回収運転開始後最小値まで
急激に下がるが、冷媒加熱装置5の余熱から伝熱や冷凍
サイクル内の圧縮機オイル中に溶け込んでいる冷媒が蒸
発することで顕著に温度上昇を生じる。
【0024】このような温度変化を圧縮機吸入温度サー
ミスタ10で検出して冷媒回収運転時間を決定するた
め、特定の圧縮機吸入温度を設定する必要がなく仕様の
決定が容易である。さらに、圧縮機1の吸入圧が大気圧
以下になる運転がなくなり、圧縮機1の信頼性を向上さ
せることができる。また、冷媒回収運転を短くできるた
め、暖房運転開始から温風吹き出しまでの時間を短縮で
き、設定温度に到達するまでが早くなり快適性の向上を
図ることができる。
【0025】なお、この実施の形態では、計時時間T0
経過後、冷媒回収運転を停止したが、圧縮機吸入温度の
比較手段においてtn ≧tn-1 の条件を複数回設定する
ことで、計時時間をゼロにしてもよい。この発明の第3
の実施の形態の冷媒加熱式空気調和装置を図6および図
7に基づいて説明する。この実施の形態における冷凍サ
イクルおよび制御回路の概略構成図は、第1または第2
の実施の形態において、冷媒回収運転時間の経過により
圧縮機の容量を徐々に減少させるように制御する圧縮機
容量制御手段を設けている。具体的には、第2の実施の
形態に設けた圧縮機容量制御手段は、圧縮機吸入温度サ
ーミスタ10で前回検出した圧縮機吸入温度tn-1 と今
回検出した吸入温度tn を比較し、前回検出した吸入温
度tn-1 が低くなければ、容量可変形圧縮機1の運転周
波数をHz1 ,Hz2 ……Hzn というように微小なス
テップで下げていくものである。
【0026】図7に吸入温度と圧縮機の運転周波数の変
化特性を示す。圧縮機1の運転周波数を微小ステップで
下げていき、前回検出した吸入温度tn-1 が今回検出し
た吸入温度tn よりも低ければ、計時時間T0経過後、
冷媒回収運転を停止し二方弁4を開方向に制御する。こ
れにより、第1の逆止弁7より圧縮機1の吸入に至る配
管経路および室外熱交換器6の冷媒が圧縮機1の吐出配
管経路(主として熱交換器3)に回収される。
【0027】このように、冷媒回収運転の時間経過とと
もに圧縮機1の運転周波数を微小ステップで下げていく
ため、圧縮機ベーン等の低い吸入温度と圧縮機温度との
温度差で熱ストレスを受けやすい摺動部の負荷を低減し
て、圧縮機1の信頼性を向上させることができる。な
お、第1の実施の形態に圧縮機容量制御手段を設けても
同様の効果があるが、この場合の圧縮機容量制御手段
は、圧縮機吸入温度サーミスタ10で吸入温度tを検出
し、温度設定部で設定されている温度t1 と比較し、吸
入温度tが設定温度t1 よりも低くなければ、同様に容
量可変形圧縮機1の運転周波数を微小なステップで下げ
ていくものとする。
【0028】また、この実施の形態では、圧縮機運転周
波数を微小ステップで一律に下げるステップを設けた
が、下げる時間間隔を設定してもよい。また、圧縮機吸
入温度の低下に応じた圧縮機運転周波数の低下ステップ
を設けても同じ効果が得られる。
【0029】
【発明の効果】この発明の請求項1記載の冷媒加熱式空
気調和装置によれば、冷媒回収運転中に圧縮機吸入温度
検出手段により検出した圧縮機吸入温度が設定温度以下
になった時点から計時手段の時間経過後、冷媒回収運転
を終了するようにしたので、圧縮機の吸入圧が大気圧以
下になる運転がなくなり、圧縮機の信頼性を向上させる
ことができる。また、冷媒回収運転を終了すると制御手
段により二方弁が開状態となって冷媒加熱装置により冷
媒を加熱し暖房運転が可能となる。このように暖房運転
に必要な冷媒量を保持しつつ冷媒回収運転を短くできる
ため、暖房運転開始から温風吹き出しまでの時間を短縮
でき、設定温度に到達するまでが早くなり快適性の向上
を図ることができる。
【0030】この発明の請求項2記載の冷媒加熱式空気
調和装置によれば、冷媒回収運転中に圧縮機吸入温度検
出手段により検出した圧縮機吸入温度の時間変化が減少
から増加に転じた時点から計時手段の時間経過後、冷媒
回収運転を終了するようにしたので、圧縮機の吸入圧が
大気圧以下になる運転がなくなり、圧縮機の信頼性を向
上させることができる。また、圧縮機吸入温度の変化に
より冷媒回収時間を決定するため、特定の圧縮機吸入温
度を設定する必要がなく仕様の決定が容易である。ま
た、冷媒回収運転を終了すると制御手段により二方弁が
開状態となって冷媒加熱装置により冷媒を加熱し暖房運
転が可能となる。このように暖房運転に必要な冷媒量を
保持しつつ冷媒回収運転を短くできるため、暖房運転開
始から温風吹き出しまでの時間を短縮でき、設定温度に
到達するまでが早くなり快適性の向上を図ることができ
る。
【0031】請求項3では、冷媒回収運転時間の経過に
伴い圧縮機の容量を減少させるように制御する圧縮機容
量制御手段を設けたので、圧縮機ベーン等の低い吸入温
度と圧縮機温度との温度差で熱ストレスを受けやすい摺
動部の負荷を低減して、圧縮機の信頼性を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態の冷媒加熱式空気
調和装置の冷凍サイクル図である。
【図2】第1の実施の形態における制御回路の概略構成
図である。
【図3】第1の実施の形態における制御動作図である。
【図4】この発明の第2の実施の形態の冷媒加熱式空気
調和装置の制御動作図である。
【図5】第2の実施の形態における圧縮機吸入温度の時
間変化を示すグラフである。
【図6】この発明の第3の実施の形態の冷媒加熱式空気
調和装置の制御動作図である。
【図7】第3の実施の形態における吸入温度と圧縮機の
運転周波数の変化特性を示すグラフである。
【図8】従来の冷媒加熱式空気調和装置の冷凍サイクル
図である。
【図9】従来の冷媒加熱式空気調和装置の制御動作図で
ある。
【符号の説明】
1 容量(周波数)可変形圧縮機 2 四方弁 3 室内熱交換器 4 二方弁 5 冷媒加熱装置 6 室外熱交換器 7 第1の逆止弁 8 冷房用減圧器 9 第2の逆止弁 10 圧縮機吸入温度サーミスタ 11 室外マイコン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青 孝彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容量可変形圧縮機、四方弁、室内熱交換
    器、減圧器、第1の逆止弁、室外熱交換器を環状に連結
    し、前記室内熱交換器と前記減圧器の間から前記圧縮機
    の吸入側へ二方弁を介して冷媒加熱装置を接続して冷凍
    サイクルを構成し、圧縮機吸入温度を検出する圧縮機吸
    入温度検出手段と、設定温度を記憶する温度設定部と、
    前記圧縮機吸入温度検出手段により検出した圧縮機吸入
    温度と温度設定部の設定温度を比較する比較手段と、設
    定された時間を記憶している計時手段とを設け、前記二
    方弁が閉じた冷媒回収運転中に前記圧縮機吸入温度検出
    手段により検出した圧縮機吸入温度が設定温度以下にな
    った時点から前記計時手段の時間経過後、冷媒回収運転
    を終了するように前記二方弁を開制御する制御手段を設
    けたことを特徴とする冷媒加熱式空気調和装置。
  2. 【請求項2】 容量可変形圧縮機、四方弁、室内熱交換
    器、減圧器、第1の逆止弁、室外熱交換器を環状に連結
    し、前記室内熱交換器と前記減圧器の間から前記圧縮機
    の吸入側へ二方弁を介して冷媒加熱装置を接続して冷凍
    サイクルを構成し、圧縮機吸入温度を検出する圧縮機吸
    入温度検出手段と、検出した圧縮機吸入温度を記憶する
    記憶手段と、記憶手段による前回検出の圧縮機吸入温度
    と検出した圧縮機吸入温度を比較する比較手段と、設定
    された時間を記憶している計時手段とを設け、前記二方
    弁が閉じた冷媒回収運転中に前記圧縮機吸入温度検出手
    段により検出した圧縮機吸入温度の時間変化が減少から
    増加に転じた時点から前記計時手段の時間経過後、冷媒
    回収運転を終了するように前記二方弁を開制御する制御
    手段を設けたことを特徴とする冷媒加熱式空気調和装
    置。
  3. 【請求項3】 冷媒回収運転時間の経過に伴い圧縮機の
    容量を減少させるように制御する圧縮機容量制御手段を
    設けた請求項1または2記載の冷媒加熱式空気調和装
    置。
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