JPH10218748A - アルコール臭低減剤および飲食物 - Google Patents

アルコール臭低減剤および飲食物

Info

Publication number
JPH10218748A
JPH10218748A JP9044897A JP4489797A JPH10218748A JP H10218748 A JPH10218748 A JP H10218748A JP 9044897 A JP9044897 A JP 9044897A JP 4489797 A JP4489797 A JP 4489797A JP H10218748 A JPH10218748 A JP H10218748A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silymarin
drinking
drink
alcohol
food
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9044897A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3656972B2 (ja
Inventor
Riyoushi Takagaki
了士 高柿
Masami Ono
雅美 大野
Yuuki Yamada
夕希 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maruzen Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Maruzen Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Maruzen Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Maruzen Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP04489797A priority Critical patent/JP3656972B2/ja
Publication of JPH10218748A publication Critical patent/JPH10218748A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3656972B2 publication Critical patent/JP3656972B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Confectionery (AREA)
  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
  • Pyrane Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 飲酒した人が発散するアルコール臭を低減す
る手段を提供する。 【解決手段】 オオアザミの種実から抽出されるフラボ
ノリグナンであるシリマリンを経口摂取したとき示され
るアルコール臭低減作用を利用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飲酒後の呼気のア
ルコール臭を低減させる作用を有するアルコール臭低減
剤および飲食物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】多量に飲酒した後の呼気には表1に分析
例を示したようにエタノールが高濃度で含まれており、
しかもそれはアセトアルデヒド等多数の分解生成物を随
伴しているため、“酒臭い”、“熟柿臭い”などと表現
される不快臭(この明細書ではこの不快臭をアルコール
臭という)を他人に感じさせる。
【0003】
【表1】 日本酒飲酒後の呼気に含まれる成分(数値は
呼気凝縮液中のppm) (小泉武夫,醸造協会誌:第69巻,319〜325頁) アセトアルデヒド 29.62 アセトン 6.20 アルドール 46.33 エタノール 3860.20 n-プロピルアルコール 8.78 i-ブチルアルコール 21.10 i-アミルアルコール 29.40 エチルアセテート 12.28 i-ブチルアセテート 微量 i-ブチルアミン 2.47 エタノールアミン 3.28 酢酸 9.60
【0004】アルコール臭は呼気そのものが含む上記諸
成分が原因であるため、それを消したり抑制したりする
ことは従来の口中消臭剤(口中に含んでにおいを消すた
タイプのもの。たとえばクロロフィル系のもの、フラボ
ノイド系のものなど。)はほとんど効果がなく、ほかに
も有効な手段は知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
有効な手段がなかった飲酒後アルコール臭の低減手段を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】飲酒の前後に少量のシリ
マリンを経口摂取すると、理由は定かでないが呼気中の
アルコール濃度の上昇は顕著に抑制され、呼気のアルコ
ール臭も低減されることが確認された。
【0007】本発明は上記知見に基づくものであって、
シリマリンを有効成分として含有することを特徴とする
飲酒後の呼気のアルコール臭低減剤、および、シリマリ
ンを含有し飲酒後の呼気のアルコール臭を低減させる作
用を有することを特徴とする飲食物を提供するものであ
る。
【0008】シリマリン(Silymarin)は、オオアザミ
(別名オオヒレアザミ,ミルクアザミ;Silybum marian
um)の種実から抽出されるフラボノリグナン(ポリヒド
ロキシフェニルクロマノン)の総称であって、確認され
ている主要構成成分は、分子式C252210の、相互に
異性体であるシリビン、シリジアニン、シリクリスチン
などである(Wagner & Seligmann 1985)。
【0009】シリマリンはドイツ等で肝臓疾患の治療薬
として利用されているが、この物質がアルコール臭低減
作用を有することは知られていなかった。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で使用するシリマリンとし
ては市販されているシリマリンをそのまま利用すること
ができるが、オオアザミから酢酸エチル抽出など任意の
抽出法により抽出して精製したものを使用することもで
きる(幾つかの抽出方法は特公昭63−41396号公
報に記載されている)。
【0011】シリマリンをアルコール臭低減のために利
用するには、シリマリンを単独で、またはブドウ糖、果
糖、ショ糖、デキストリン、デンプン等の糖類;ゼラチ
ン、大豆タンパク、トウモロコシタンパク等のタンパク
質;アラニン、グルタミン、イソロイシン等のアミノ
酸;セルロース、カルボキシメチルセルロース、アラビ
アゴム末等の多糖類;大豆油、菜種油、中鎖脂肪酸トリ
グリセリド等の油脂類など、任意の助剤とともに任意の
剤形に製剤化しておき、それを望ましくは飲酒の約30
分前から飲酒終了までの間に、飲酒後であればなるべく
速やかに、経口摂取する。シリマリンまたはそれを製剤
化したものを任意の飲食物に添加しておき、飲食と同時
にシリマリンが摂取されるようにしてもよい。シリマリ
ンの添加対象飲食物は特に制限されるものではないが、
アルコール臭低減に使用するものであるから、飲酒の前
後または飲酒中に摂取するのに適したものがふさわし
く、その具体例としてはチューインガム、キャンディ
ー、錠菓、スナック菓子、つまみ類、清涼飲料等があ
る。
【0012】なお、シマリンは舌下粘膜など口腔からも
吸収されると考えられるので、歯磨きのような、嚥下さ
れることのない口腔用剤に配合して利用することもでき
る。アルコール臭低減のためのシリマリンの好適摂取量
は、1回の飲酒において約0.07〜0.8gである。飲
食物に対するシリマリンの添加率は、上記シリマリンの
好適摂取量とその飲食物が通常飲食される量を考慮して
適宜選定することができる。
【0013】
【実施例】以下、実施例を示して本発明を説明する。な
お各例における“シリマリン”は実際にはシリマリン含
有量40重量%のオオアザミ抽出物であって、シリマリ
ンとしての量が表示した量になるようにそれを用いた。
【0014】実施例1 温度20℃の試験室内で、安静状態の被験者にアルコー
ル濃度4.5%のビール350mlを10〜15分間で飲
みきらせる。飲酒後、一定時間ごとに呼気を採取し、そ
の中のエタノール濃度をエチルアルコール濃度測定用検
知器(ガステック株式会社製)を用いて測定する。
【0015】上記の試験を、飲酒開始20分前にシリマ
リン0.4gまたはデキストリン(対照例)0.4gを水
100mlに分散させて飲用させた場合について、それぞ
れ2回実施した。なお、試験は平均的な飲酒習慣のある
男性3名を被験者として、1日1回実施した。
【0016】試験結果は表1〜表3に示したとおりで、
飲酒前にシリマリンを摂取すると呼気中のアルコール濃
度が顕著に低下することがわかる。
【0017】
【表1】 呼気中エタノール濃度の経時的変化(被験者
A) 飲酒後経過時間(分) シリマリン摂取時 デキストリン摂取時 30 90ppm 160ppm 60 30ppm 54ppm 120 2ppm 10ppm
【0018】
【表2】 呼気中エタノール濃度の経時的変化(被験者
B) 飲酒後経過時間(分) シリマリン摂取時 デキストリン摂取時 30 40ppm 180ppm 60 10ppm 70ppm 120 2ppm 10ppm
【0019】
【表3】 呼気中エタノール濃度の経時的変化(被験者
C) 飲酒後経過時間(分) シリマリン摂取時 デキストリン摂取時 30 70ppm 200ppm 60 30ppm 80ppm 120 4ppm 10ppm
【0020】実施例2 温度20℃の試験室内で、水道水でアルコール濃度を
5.0%に希釈した甲類焼酎350mlを安静状態の被験
者5名に10〜15分間で飲みきらせる。飲酒30分
後、悪臭測定用におい袋に呼気を採取し、日常飲酒しな
いかほとんど飲酒しないパネラー5名に鼻あてを着用さ
せてアルコール臭の程度を官能的に、下記評価基準によ
り評価させる。
【0021】 非常に不快な臭い 5点 不快なアルコール臭 4点 我慢できるアルコール臭 3点 問題のない程度のアルコール臭 2点 アルコール臭を感じない 0点
【0022】上記の試験を、飲酒開始20分前にシリマ
リン0.4gまたはデキストリン(対照例)0.4gを水
100mlに分散させて飲用させた場合について実施し
た。なお、各試験は1日1回ずつ実施した。
【0023】試験結果(5名のパネラーによる評価点の
平均値)は表4に示したとおりで、飲酒前にシリマリン
を摂取すると呼気のアルコール臭が顕著に低下すること
がわかる。
【0024】
【表4】 呼気のアルコール臭被験者 シリマリン摂取時 デキストリン摂取時 A 3.4 4.4 B 3.4 4.2 C 4.0 4.6 D 2.8 3.8 E 3.6 4.6
【0025】実施例3 ガムベース 20重量部 砂糖 55 グルコース 15 水飴 9 香料 0.5 シリマリン 0.5 上記原料をチューインガム製造の常法により処理して、
アルコール臭低減作用を有するチューインガムを製造し
た。
【0026】実施例4 砂糖 50重量部 水飴 34 クエン酸 1 シリマリン 0.2 水 15 上記原料をキャンディー製造の常法により処理して、ア
ルコール臭低減作用を有するキャンディーを製造した。
【0027】実施例5 マルチトール 73重量部 乳糖 6 グリセリン脂肪酸エステル 4 シマリン 17 上記原料を混合、打錠して、アルコール臭低減作用を有
する錠菓を製造した。
【0028】実施例6 炭酸カルシウム 50重量部 グリセリン 20 カラゲーナン 0.5 カルボキシメチルセルロース 1 ラウリルエタノールアマイド 2 ショ糖モノラウレート 2 銅クロロフィリンナトリウム 0.1 クロルヘキシジン 0.01 サッカリン 0.1 シマリン 1 水 残部(合計100重量部) 上記原料を常法により混練して、アルコール臭低減作用
を有する練り歯磨きを製造した。
【0029】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば飲酒によ
る不快なアルコール臭を簡単に低減もしくは抑制するこ
とが可能になり、飲酒行為の後で他人に迷惑をかけるこ
とも少なくなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 35/78 AGZ A61K 35/78 AGZT C07D 311/32 C07D 311/32 407/04 311 407/04 311

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリマリンを有効成分として含有するこ
    とを特徴とする飲酒後の呼気のアルコール臭低減剤。
  2. 【請求項2】 シリマリンを含有し飲酒後の呼気のアル
    コール臭を低減させることを特徴とする飲食物。
JP04489797A 1997-02-14 1997-02-14 アルコール臭低減剤 Expired - Fee Related JP3656972B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04489797A JP3656972B2 (ja) 1997-02-14 1997-02-14 アルコール臭低減剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04489797A JP3656972B2 (ja) 1997-02-14 1997-02-14 アルコール臭低減剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10218748A true JPH10218748A (ja) 1998-08-18
JP3656972B2 JP3656972B2 (ja) 2005-06-08

Family

ID=12704282

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04489797A Expired - Fee Related JP3656972B2 (ja) 1997-02-14 1997-02-14 アルコール臭低減剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3656972B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002220333A (ja) * 2001-01-25 2002-08-09 Kanebo Ltd 経口美白剤
CZ300846B6 (cs) * 2008-06-26 2009-08-26 Agra Group, A. S. Vodorozpustný prípravek na bázi flavanonol lignanu a zpusob jeho prípravy
JP2011510075A (ja) * 2008-01-24 2011-03-31 ラプトル トヘラペウトイクス インコーポレイテッド プロトパナキサジオール系ジンセノサイド組成物及びその使用
JP2014025775A (ja) * 2012-07-26 2014-02-06 Gekkeikan Sake Co Ltd アルコール飲料の評価方法、アルコール飲料の評価装置、呼気中不快臭気物質低減アルコール飲料、及び消臭物質の評価方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002220333A (ja) * 2001-01-25 2002-08-09 Kanebo Ltd 経口美白剤
JP2011510075A (ja) * 2008-01-24 2011-03-31 ラプトル トヘラペウトイクス インコーポレイテッド プロトパナキサジオール系ジンセノサイド組成物及びその使用
CZ300846B6 (cs) * 2008-06-26 2009-08-26 Agra Group, A. S. Vodorozpustný prípravek na bázi flavanonol lignanu a zpusob jeho prípravy
JP2014025775A (ja) * 2012-07-26 2014-02-06 Gekkeikan Sake Co Ltd アルコール飲料の評価方法、アルコール飲料の評価装置、呼気中不快臭気物質低減アルコール飲料、及び消臭物質の評価方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3656972B2 (ja) 2005-06-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3292883B2 (ja) 冷涼感組成物
JP4375664B2 (ja) 舌苔除去効果を有する食品
WO2005097101A1 (ja) 睡眠改善用組成物
JPH04228033A (ja) フレーバー増強薬品味覚マスキング剤
WO2013051727A1 (ja) 睡眠の質改善剤
JPH07278012A (ja) 新陳代謝促進剤およびそれを配合した食品
US20110274728A1 (en) Compositions and Methods for Alleviating Hyposalivation and for Providing Oral Comfort
KR20060021383A (ko) 운동 생리 기능 향상제
JP3942257B2 (ja) 機能性食品
EP3043783B1 (fr) Complexe lubrifiant pour la bouche
US9597278B2 (en) Compositions and methods for alleviating hyposalivation and for providing oral comfort
JPH10218748A (ja) アルコール臭低減剤および飲食物
JPH05163154A (ja) 経口液剤
EP3027064B1 (fr) Composition pharmaceutique, diététique ou alimentaire liquide ou semi-liquide dépourvue d'amertume contenant un sel d'arginine
JP3203572B2 (ja) マツエキスの嗜好性改善方法およびこの方法により得られる経口摂取物
JP4163801B2 (ja) アルコール代謝促進作用物
KR101017240B1 (ko) 홍삼을 함유하는 저작용 연질캅셀
JP4921662B2 (ja) アミノエタンスルホン酸含有製剤
US9884082B2 (en) Compositions and methods for alleviating hyposalivation and for providing oral comfort
WO2015036533A1 (fr) Systeme lubrifiant a action prolongee pour la bouche
JP6841222B2 (ja) 唾液分泌促進剤、口腔乾燥抑制剤及び口腔内うるおい付与剤、及び組成物
JPH01243945A (ja) 嫌煙ガム
JP2015166328A (ja) チュアブル錠
JP2003192585A (ja) 口腔用組成物
US20160346171A1 (en) Oral composition and confection

Legal Events

Date Code Title Description
A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050307

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees