JPH10217944A - 制動意図検出装置 - Google Patents

制動意図検出装置

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JPH10217944A
JPH10217944A JP2271897A JP2271897A JPH10217944A JP H10217944 A JPH10217944 A JP H10217944A JP 2271897 A JP2271897 A JP 2271897A JP 2271897 A JP2271897 A JP 2271897A JP H10217944 A JPH10217944 A JP H10217944A
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JP
Japan
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deceleration
pedal stroke
stroke
sensor
pedal
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JP2271897A
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Masamichi Imamura
政道 今村
Yukihiko Inoue
幸彦 井上
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Unisia Jecs Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制動意図検出装置において、低コストの手段
により検出精度および保守性の向上を図ること。 【解決手段】 ブレーキペダルaの支点軸bの回動に同
期して変位する可動部材cを有し、この可動部材cの変
位に伴って前記支点軸bの回動速度に比例したパルス信
号を出力するペダルストロークセンサdと、車両の減速
状態を検出する減速検出手段eと、前記ペダルストロー
クセンサdの出力パルスに基づいてペダルストローク速
度絶対値を算出し、かつ、減速検出手段eが減速を検出
していればペダルストロークが踏み方向、減速を検出し
ていなければペダルストローク方向が放し方向と判別
し、前記算出したペダルストローク速度絶対値に対して
判別した方向に応じた荷号化を行ってペダルストローク
位置を求めるストローク位置演算手段fとを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、車両の制動時に
運転者の制動意図を判断する制動意図検出装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】 従来、制動意図検出装置として、例え
ば、特開平7−76267号公報に記載のものが知られ
ている。この従来の制動意図検出装置は、ブレーキペダ
ルに複数の歪み計を取り付け、この歪み計の出力値によ
りブレーキ踏力の検出を行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、上述
の従来の制動意図検出装置にあっては、ブレーキペダル
の実際の歪み量を、ブレーキペダルに密着させた歪み計
の抵抗値をアンプにより検出しこれをブレーキ踏力とし
て検出する構造となっていたため、センサ自身の出力が
きわめて小さく、高精度のアンプを必要とし、構造が複
雑するとともに、コスト高を招くという問題があり、加
えて、ペダル自身の歪みを測定するため、ペダルのセン
サ取付誤差によるセンサ出力への影響が非常に大きく、
検出精度ならびに保守性に劣るという問題があった。
【0004】また、この問題を解決する手段として、ホ
ール素子やフォトトランジスタなどのセンサによりペダ
ル軸回動を検出する方法が考えられるが、この方法で
は、センサが1個だけであるとペダルストローク絶対値
は検出できても、それが踏み方向であるのか放し方向で
あるかを判別できず、この判別を行うためには、センサ
を複数設置してストローク位置を検出する必要があり、
この方法にあってもコスト高を招くという問題を有して
いた。
【0005】本発明は、上述の従来の問題点に着目して
なされたもので、アンプによる信号増幅が不要な低コス
トの手段において、検出精度および保守性の向上を図る
ことを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】 上述の目的を達成する
ために本発明の制動意図検出装置は、図1のクレーム対
応図に示すように、ブレーキペダルaの支点軸bの回動
に同期して変位する可動部材cを有し、この可動部材c
の変位に伴って前記支点軸bの回動速度に比例したパル
ス信号を出力するペダルストロークセンサdと、車両の
減速状態を検出する減速検出手段eと、前記ペダルスト
ロークセンサdの出力パルスに基づいてペダルストロー
ク速度絶対値を算出し、かつ、減速検出手段eが減速を
検出していればペダルストロークが踏み方向、減速を検
出していなければペダルストローク方向が放し方向と判
別し、前記算出したペダルストローク速度絶対値に対し
て判別した方向に応じた荷号化を行ってペダルストロー
ク位置を求めるストローク位置演算手段fと、を備えて
いることを特徴とする。なお、前記減速検出手段eは、
車両の車輪の回転速度に応じたパルス信号を出力する車
輪速センサと、この車輪速センサからの入力に基づいて
車輪速の減速度あるいは減速度微分値の少なくとも一方
を演算するとともに、この車輪速に関する演算値に基づ
いて、ペダルストローク方向が踏み方向か放し方向かの
判別を行う判別手段とで構成することができる(請求項
2)もので、このような判別手段は、請求項3に記載の
ように、車輪速センサで得られた車輪速の減速度が所定
値よりも大きく、かつ、減速度微分値が所定値よりも大
きい場合に、ペダルストローク方向が踏み方向と判別
し、それ以外の場合は、ペダルストローク方向が放し方
向と判断する手段で構成することができる。また、前記
減速検出手段eは、請求項4に記載のように、車両の前
後方向加速度を検出する前後加速度センサと、この前後
加速度センサからの入力に基づいて車両の減速度あるい
は減速度微分値の少なくとも一方を演算するとともに、
この減速度に関する演算値に基づいて、ペダルストロー
ク方向が踏み方向か放し方向かの判別を行う判別手段と
で構成することができるもので、また、このような判別
手段は、請求項5に記載のように、前後加速度センサで
得られた車両の減速度が所定値よりも大きく、かつ、減
速度微分値が所定値よりも大きい場合に、ペダルストロ
ーク方向が踏み方向と判別し、それ以外の場合は、ペダ
ルストローク方向が放し方向と判断する手段で構成する
ことができる。
【0007】
【作用】 本発明の作用を図1のクレーム対応図により
説明する。ブレーキペダルaを踏み込むと、これに同期
して可動部材cが変位し、これに伴ってペダルストロー
クセンサdから支点軸bの回動速度に比例したパルス信
号が出力される。具体的に説明すると、ブレーキペダル
aの支点軸bと同軸に可動部材cを設けていれば、可動
部材cはブレーキペダルaと同期して回動するし、ある
いは、可動部材cが支点軸bに設けた部材とラックアン
ドピニオンなどで連結されていれば、可動部材cはブレ
ーキペダルaと同期して変位する。そして、ペダルスト
ロークセンサdでは、上述の可動部材cが変位する速度
に応じて、ホール素子やフォトトランジスタなどの素子
からパルス信号が出力される。このように、ブレーキペ
ダルaを踏み込むと、可動部材cの変位に伴って、ブレ
ーキペダルaの支点軸bの回動速度に比例した信号とし
て出力されるから、ブレーキペダルaの歪みを検出する
のに比べて、精度が高い信号を出力することができる。
そして、ストローク位置演算手段fでは、ペダルストロ
ークセンサdの出力パルスに基づいてペダルストローク
速度絶対値を算出する。このペダルストローク速度絶対
値は、ブレーキペダルaの支点軸bの回動が踏み方向で
あるのか放し方向であるかは示していない。そこで、ス
トローク位置演算手段fでは、このペダルストロークの
方向の判定を行う。すなわち、上述のようにペダルスト
ロークセンサdによりペダルストローク速度絶対値が発
生している場合、それが踏み方向であれば制動が成され
て車両は減速し、それが放し方向であれば制動が成され
ていないから減速しない。よって、ストローク位置演算
手段fでは、減速検出手段eの検出に基づいて、減速を
検出すれば踏み方向、減速を検出しなければ放し方向と
して踏み/放し方向の判別を行う。そして、ストローク
位置演算手段fでは、算出したペダルストローク速度絶
対値に、この時の踏み/放し方向の判別結果に伴って、
例えば、踏み方向であれば「+」放し方向であれば
「−」というような荷号化を行って現在のペダルストロ
ーク位置を求める。したがって、このようにペダルスト
ローク位置が求められれば、その位置や、さらにストロ
ーク速度を求めるなどして、ペダルストローク位置が深
いほど、また、ペダルストローク速度が速いほど、制動
意図が高いというに、制動意図を検出することができ
る。
【0008】上述の減速検出手段eにより減速状態の検
出は、例えば、請求項2に記載しているように、車輪速
センサで発生する車輪の回転速度に応じたパルス信号に
基づいて行うことができる。すなわち、走行中において
ブレーキペダルaを踏み込むと、車輪に対して制動力が
作用する。したがって、車輪速センサfから出力される
車輪の回転速度に応じたパルス信号に基づいて、車輪速
の減速度あるいは減速度微分値の少なくとも一方を求
め、所定値以上の減速度が発生している、あるいは減速
度微分値が減速度の増加を示しているなどの場合には、
制動力が作用しているから踏み方向であり、それ以外で
は放し方向であるというようにして上記踏み/放し方向
の判別を行うことができる。これをより具体的に示せ
ば、請求項3に記載のように、車輪速の減速度が所定値
よりも大きく、しかも、減速度微分値が所定値(例えば
0)よりも大きい場合、ペダルストローク方向が踏み方
向と判別し、それ以外の場合は、放し方向と判別する。
すなわち、減速度が所定値よりも大きということは所定
以上の制動力が発生しており、かつ、減速度微分値が所
定値よりも大きいということは制動力が増加方向にある
ことを示すものであるから、ペダルストローク方向が踏
み方向と判断することができる。一方、ペダルストロー
ク速度が発生していても、減速度が所定値以下かあるい
は減速度微分値が所定値以下であれば、所定以上の制動
力が発生していないことを示しているから、ペダルスト
ローク方向が放し方または制動意図が比較的低いと判断
することができる。
【0009】上述の減速検出手段eにより減速状態の検
出は、また、請求項4に記載しているように、前後加速
度センサで発生する車両の前後方向加速度に応じた信号
に基づいて行うことができる。すなわち、走行中におい
てブレーキペダルaを踏み込んで、車輪に対して制動力
が作用すると車両は減速する。したがって、前後加速度
センサの検出により車両の減速度(−加速度)あるいは
減速度微分値の少なくとも一方を求め、所定値以上の減
速度が発生している、あるいは減速度微分値が減速度の
増加を示しているなどの場合には、制動力により車両が
減速しているからペダルストローク方向が踏み方向であ
り、それ以外では放し方向であるというようにして上記
踏み/放し方向の判別を行うことができる。これをより
具体的に示せば、請求項5に記載のように、車両の減速
度が所定値よりも大きく、しかも、減速度微分値が所定
値(例えば0)よりも大きい場合、ペダルストローク方
向が踏み方向と判別し、それ以外の場合は、放し方向ま
たは制動意図が比較的低いと判別する。
【0010】
【発明の実施の形態】 以下に、本発明の実施の形態を
図面に基づいて説明する。まず、請求項1〜3に記載の
発明の実施の形態である実施の形態1について説明す
る。図2は実施の形態1の制動意図検出装置を適用した
ブレーキ装置を示す側面図であって、図中10は運転者
が操作するブレーキペダル、20はブレーキペダル10
のストロークをブレーキ液圧に変換するマスタシリン
ダ、30はブレーキペダル10のストロークに応じてブ
レーキ液圧上昇を補助するブレーキブースタである。
【0011】前記ブレーキペダル10の支点となる支点
軸10aには、ペダルストロークセンサ40が設けられ
ている。このペダルストロークセンサ40は、プレート
41と、ホール素子センサ42とを備えている。前記プ
レート41は円板状をなし、前記支点軸10aと同軸に
設けられており、このプレート41の外周には、径方向
のスリット41aを周方向に等間隔で並べて検出スリッ
ト部41bが形成されている。そして、前記ホール素子
センサ42が、図3(a)に示すようにプレート41の
側方に検出スリット部41bに対向するようにして車体
に支持されている。このホール素子センサ42は、同図
(b)に示すようにスリット41aによる弱磁場と、同
図(c)に示すようにスリット41aが設けられていな
い部位による強磁場との違いを検出することにより、ブ
レーキペダル10が踏み込まれた時のプレート41の回
動速度に応じたパルス信号を出力するものである。
【0012】上記ペダルストロークセンサ40(ホール
素子センサ42)の検出信号は、図4に示すコントロー
ラ(ストローク位置演算手段)8に入力される。本実施
の形態のコントローラ8は、ブレーキ装置においてアン
チロックブレーキ制御を実行するとともに、前記ブレー
キブースタ30による補助割合を変更する制御を実行す
るもので、このブレーキ装置の構成を簡単に説明する。
前記マスタシリンダ20は、X状に配管されたブレーキ
配管5,5,5,5を介して4輪のホイルシリンダ6,
6,6,6に接続されている。そして、各ブレーキ配管
5の途中には各ホイルシリンダ6の液圧を任意に制御で
きる、すなわち各輪のホイルシリンダ圧をそれぞれ独立
して減圧・保持・増圧ができる液圧制御弁7が設けられ
ている。そして、各車輪には、それぞれ車輪の回転速度
を検出する車輪速センサ1が設けられている。この車輪
速センサ1は、それぞれ、例えばピックアップコイルな
どを使用し、車輪の回転速度に応じた周波数信号を出力
するものである。そして、前記コントローラ8には、こ
れら車輪速センサ1および前記ペダルストロークセンサ
40の信号が入力され、コントローラ8は、これらの入
力信号に基づいて、前記ABS制御に基づいて各液圧制
御弁7を独立に制御し、かつ、運転者の制動意図を検出
して、この制動意図に応じてブレーキブースタ30を制
御するものである。なお、ABS制御とは、いわゆるア
ンチロックブレーキ制御のことであり、ブレーキ操作を
行った時に、車輪速センサ1からの入力に基づいて各輪
のスリップ率を算出し、スリップ率が所定値を越えた時
に、スリップ率を所定の範囲内に納めるべく、液圧制御
弁7の制御に基づいてホイルシリンダ6におけるブレー
キ液圧を、減圧・保持・増圧させるものである。このA
BS制御は周知の制御であるので、詳細な説明を省略す
る。
【0013】次に、図5〜7のフローチャートに基づい
て、コントローラ8が実行する制御のうち、制動意図を
検出する制御の流れについて説明する。まず、ステップ
100において、各車輪速センサ(減速検出手段)1で
検出した周波数に基づいて、各輪の車輪速Vw(VwF
R,VwFL,VwRR,VwRL)を算出する。次に、ステ
ップ110において、ペダルストロークセンサ40(ホ
ール素子センサ42)のセンサレベル検出を行う。次
に、ステップ120において、センサ信号処理周期タイ
マTsが予め定めた処理周期TSTR以上となっている
か否かの判断を行い、YESすなわち処理周期TSTR
以上の場合は、後記ステップ190に進み、NOすなわ
ち処理周期TSTR未満の場合には、ステップ130以
降のブレーキセンサエッジ係数処理に移る。ステップ1
30〜150では、前回サンプリングされたセンサ検出
値と今回の検出値とを比較し、前回レベル≠今回レベル
であった時には、ブレーキペダル10がストロークした
と判断し、ステップ160に進んでストローク増減量S
Tpをインクリメントする。一方、前回レベル=今回レ
ベルであれば、ステップ170に進んで、ストローク増
減量STpを前回値に保持する。これらストローク増減
量STpの増加処理を行った後、処理周期タイマTsを
ステップ180においてインクリメントする。以上、ス
テップ120〜180の処理により、予め設定した時間
である処理周期TSTR時間内におけるストローク増減
量STp、すなわちペダルストローク速度絶対値の算出
を行っている。
【0014】ステップ120においてセンサ信号処理周
期タイマTsが処理周期TSTR以上となった場合、図
5のセンサパルスエッジ係数処理を終了し、図6に示す
ステップ190以降のストローク増減方向判断/ストロ
ーク量算出処理に移る。ステップ190では、処理周期
TSTR時間前の車輪速VwFRM,VwFLM,VwRR
M,VwRLMと、今回検出車輪速Vwとの差分により、
各輪の車輪速加速度(=−減速度)DVwFRM,DVw
FLM,DVwRRM,DVwRLMの算出を行っている。ス
テップ200では、ステップ190で算出した車輪速加
速度(−減速度)DVwの差分値(車輪速の差分値の差
分値)、つまり車輪速の2階差分値DDVwFRM,DD
VwFLM,DDVwRRM,DDVwRLMの算出を行い、
ステップ210および220において、これら車輪速加
速度DVw(車輪速差分値)および2階差分値DDVw
を算出するための各データを保持する。
【0015】次に、図7に示すステップ230に移り、
ブレーキペダル10が踏み込み状態か否かの判断を実施
する。すなわち、ブレーキ液圧と車輪速挙動の間には、
路面μ変動などを無視した場合、下記(1)式が成り立
つ。
【0016】 I・dVw/dt=2A・μpd・Rpd・PB …(1) なお、I:タイヤ慣性モーメント、A:パッド面積、μ
pd:パッドμ、Rpd:ブレーキロータ半径、PB:
ブレーキ液圧である。したがって、ブレーキ液圧(≒ブ
レーキストローク)は、車輪速の微分値と相関し、ブレ
ーキ液圧微分値(≒ブレーキストローク速度)は、車輪
速の2階微分値であることが解る。したがって、ステッ
プ230〜260では、車輪速の微分値の代用としての
差分値(加速度DVwFRM〜DVwRLM)がある所定値
DST以下で、かつ2階差分値(DDVwFRM〜DDV
wRLM)がある所定値(本実施の形態では0)以下とな
った場合、ブレーキペダル10はストロークし、かつそ
の方向が踏み方向と判断し、ステップ270において、
ステップ130〜180において検出されたストローク
増減量STpをストローク増加量としてブレーキストロ
ークSTに加算する。ステップ230〜260におい
て、条件を満足しない場合は、ブレーキは放し方向(緩
め方向)もしくは車両の制動状態が急制動の状態と比較
して低いものと判断して、ストローク増減量STpをス
トローク減少量としてブレーキストロークSTを減算す
る。なお、本実施の形態では、ストローク方向が踏み方
向であるときの判断条件として4輪のいずれか一つでも
満足した場合(ステップ230〜260のいずれか一つ
がYESと判断された場合)としているが、エンジン振
動などの影響を排除するために、非駆動輪のいずれか一
つでも満足した場合や、非駆動輪2輪の両方が満足した
場合に、踏み方向と判断させるようにして信頼性を向上
させることもできる。
【0017】次に、ステップ290〜300において、
ブレーキ振動などによりブレーキストロークセンサ40
の出力レベルがチャタリングを発生し、ストローク減算
が過大になるのを防止するために、ブレーキストローク
STに最小リミッタ処理を行う。すなわち、ステップ2
90で、もしブレーキストロークSTが負の値になった
場合には、ステップ300でブレーキストロークSTを
0とする。そして、ステップ310において、ストロー
ク増減量STpをクリアし、再度センサパルスエッジ係
数処理を行うため、処理周期タイマTsをリセットす
る。また、減速度判断しきい値、あるいは減速度2階微
分判断しきい値に、ヒステリシス特性を与え、さらにチ
ャタリング性能を向上させる手段も考えられる。
【0018】次に、実施の形態の動作を説明する。本実
施の形態では、各車輪速センサ1の出力パルスにより各
輪の車輪速Vwを求め、ブレーキストロークセンサ40
からセンサレベルを検出し(ステップ100〜11
0)、さらに、センサレベルエッジを検出し、単位時間
当たりストローク増減量STp(ペダルストローク速度
絶対値)を検出する(ステップ130〜170)。そし
て、ステップ190〜220において車輪速の加速度D
Vwおよび2階微分値DDVwを算出し、ステップ23
0〜260において、車輪速加速度DVwおよび2階微
分値DDVwに基づいて、ブレーキストローク方向
[(踏み方向/放し方向)または(車両急制動/車両通
常制動)]を判断し、ステップ270〜300におい
て、ストローク増減量STpをストローク方向に応じて
加減算し、ブレーキストロークSTの算出を行ってい
る。このようにブレーキペダル10のストローク位置を
継続的に検出しているからこのストローク位置に基づい
て制動意図を判別できるものであり、すなわち、このス
トローク位置が踏み込み方向に深くなればなるほど制動
意図が強いし、さらに、ブレーキストロークSTを微分
してストローク速度を求め、このストローク速度が踏み
方向に速ければ速いほど制動意図が強いと判別すること
もできる。
【0019】以上説明したように実施の形態1にあって
は、ストロークセンサ40のホール素子センサ42から
の出力パルスに基づいて求めたストローク増減量STp
(ペダルストローク速度絶対値)と、車輪速センサ1に
より検出された車輪速の加速度(差分値=−減速度)D
Vwおよび加速度の微分値(2階差分値)DDVwに基
づいて求めたブレーキストローク方向、すなわち踏み方
向/放し方向とをとを組み合わせることで、ストローク
位置を検出でき、このストローク位置に基づいて制動意
図を判別できるものであり、このように制動意図を検出
するにあたり、既存のABS制御を実行するブレーキ装
置を搭載した車両、すなわち車輪速センサ1を搭載した
車両に対しては、ペダルストロークセンサ40を1個を
追加するだけの低コストの手段によって、センサ取付誤
差などの影響が少ないとともに感度に優れて高い精度で
あるとともに、保守性に優れた検出が可能になる。ちな
みに、制動意図検出する制御を行う車両にあっては、制
動意図に応じた制動力や駆動力の制御を実行するもので
あり、そのためには、車輪速センサが必須であるため、
車輪速センサは元々搭載する必要があるものである。
【0020】次に、図8〜10に示す実施の形態2につ
いて説明する。なお、この実施の形態2を説明するにあ
たり、実施の形態1と同様の構成には実施の形態1と同
じ符号を付けて説明を省略する。図8は実施の形態2を
適用したブレーキ装置の全体図であり、この装置には、
車両の前後方向加速度を検出する前後加速度センサ(以
下、Gセンサという)60が設けられている。このGセ
ンサ60は、車体に前後方向に加速度が生じるとその加
速度の大きさに応じて、加速度が前向きであれば
「+」、後ろ向きであればすなわち減速度であれば
「−」の信号として出力する。次に、図9,10のフロ
ーチャートについて説明するが、これらは実施の形態1
とほぼ同じであるので、その相違点のみを説明し、実施
の形態1と同じ判断・処理のステップには実施の形態1
と同じ符号を付けて説明を省略する。図9に示すフロー
チャートでは、ステップ100aにおいてGセンサ60
のセンサ値を検出するステップのみが相違している。次
に、図10に示すフローチャートでは、ステップ390
において、Gセンサ60の出力値の微分値DXG を求め
る。なお、XG はGセンサ60の現在の出力値であり、
G MはGセンサ60の前回の出力値である。ステップ
400では、前回の出力値XG Mを現在の出力値XG
書き替え、続くステップ410において、現在の出力値
G が予め設定されている所定値DST未満であるか否
かを判定し、YESすなわち加速度(−減速度)が所定
値DST未満でステップ420に進み、NOすなわち加
速度(−減速度)が所定値DST以上でステップ440
に進む。ステップ420では、前後Gの微分値DXG
所定値(本実施の形態では0)未満であるか否か判定
し、YESでステップ430に進み、NOでステップ4
40に進む。すなわち、本実施の形態では、前後Gが所
定値DSTよりも小さく、すなわち減速度が所定値DS
Tよりも大きく、しかもその加速度の微分値(変化率)
DXG が負の時(減速度の微分値が正である時)、ブレ
ーキペダル10のストローク方向が踏み方向と判断し、
ステップ430に進んで、ステップ130〜180にお
いて求めたストローク増減量STpをストローク増量と
して前回までのブレーキストロークST-1に加算する。
一方、ステップ410あるいは420でNOと判別され
た時、すなわち前後Gが加速方向に生じているか、ある
いは、前後Gが減速方向であってもその微分値(変化
率)が0あるいは正である場合、ブレーキペダル10の
ストローク方向が放し方向であるまたは車両の制動状態
が急制動の状態と比較して低いものとして、ステップ4
40に進んでストローク増減量STpを前回までのブレ
ーキストロークST-1から減算する。実施の形態2で
は、Gセンサ60の出力値XG およびその微分値DXG
に基づいて、ストローク方向が踏み方向か放し方向かを
判断して、前回までのブレーキストロークSTに対して
ストローク増減量STpを加算・減算させて、常にスト
ローク位置を検出できる。よって、このストローク位
置、あるいはその値を微分して得られるストローク変化
速度に基づいて、制動意図を的確に検出することができ
るものであり、この実施の形態2にあっても、既存のG
センサ60を用いてストローク方向を判別しているか
ら、実施の形態1と同様に低コストの手段でありなが
ら、検出精度および保守性に優れる。
【0021】
【発明の効果】 以上説明してきたように請求項1記載
の制動意図検出装置にあっては、ブレーキペダルの支点
軸の回動速度に比例したパルス信号を出力するペダルス
トロークセンサを設け、このペダルストロークセンサの
出力に基づいてストローク位置演算手段によりペダルス
トローク速度絶対値を求め、さらに、ストローク位置演
算手段では、減速検出手段が検出する車両の減速状態に
基づいて、減速状態であればペダルストローク方向が踏
み方向、減速状態でなければペダルストローク方向が放
し方向と判別し、この判別方向に応じてペダルストロー
ク速度絶対値に対して荷号化を行ってペダルストローク
位置を求めるように構成したため、従来のブレーキペダ
ルの歪みを検出するものに比べて、アンプなどが不要で
低コスト化を図ることができ、かつ、センサの取付位置
による誤差が生じることがなく、検出精度の向上ならび
に保守性の向上を図ることができるという効果が得られ
る。請求項2および3記載の発明では、減速検出手段
を、既存の車輪速センサと、この車輪速センサの信号か
ら車輪速の減速度あるいは減速度微分値の少なくとも一
方を演算してストローク方向を判別する判別手段とで構
成したため、新規に取り付けるペダルストロークセンサ
の設置個数が1個で済ませることができ、低コスト化を
図ることができるという効果が得られる。同様に、請求
項4および5記載の発明では、減速検出手段と、既存の
前後加速度センサと、この前後加速度センサの信号から
車両の減速度あるいは減速度微分値の少なくとも一方を
演算してストローク方向を判別する判別手段とで構成し
たため、新規に取り付けるペダルストロークセンサの設
置個数が1個で済ませることができ、低コスト化を図る
ことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制動意図検出装置を示すクレーム対応
図である。
【図2】実施の形態1の要部を示す側面図である。
【図3】実施の形態1の要部の説明図である。
【図4】実施の形態1の全体図である。
【図5】実施の形態1における制動意図検出の制御流れ
を示すフローチャートである。
【図6】実施の形態1における制動意図検出の制御流れ
を示すフローチャートである。
【図7】実施の形態1における制動意図検出の制御流れ
を示すフローチャートである。
【図8】実施の形態2の全体図である。
【図9】実施の形態2における制動意図検出の制御流れ
を示すフローチャートである。
【図10】実施の形態2における制動意図検出の制御流
れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
a ブレーキペダル b 支点軸 c 可動部材 e 減速検出手段 f ストローク位置演算手段 1 車輪速センサ 5 ブレーキ配管 6 ホイルシリンダ 7 液圧制御弁 8 コントローラ(演算手段) 10 ブレーキペダル 10a 支点軸 20 マスタシリンダ 30 ブレーキブースタ 40 ペダルストロークセンサ 41 プレート(可動部材) 41a スリット 41b 検出スリット部 42 ホール素子センサ 60 前後加速度センサ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキペダルの支点軸の回動に同期し
    て変位する可動部材を有し、この可動部材の変位に伴っ
    て前記支点軸の回動速度に比例したパルス信号を出力す
    るペダルストロークセンサと、 車両の減速状態を検出する減速検出手段と、 前記ペダルストロークセンサの出力パルスに基づいて、
    ペダルストローク速度絶対値を算出し、かつ、減速検出
    手段が減速を検出していればペダルストロークが踏み方
    向、減速を検出していなければペダルストローク方向が
    放し方向と判別し、前記算出したペダルストローク速度
    絶対値に対して判別した方向に応じた荷号化を行ってペ
    ダルストローク位置を求めるストローク位置演算手段
    と、を備えていることを特徴とする制動意図検出装置。
  2. 【請求項2】 前記減速検出手段を、車両の車輪の回転
    速度に応じたパルス信号を出力する車輪速センサと、こ
    の車輪速センサからの入力に基づいて車輪速の減速度あ
    るいは減速度微分値の少なくとも一方を演算するととも
    に、この車輪速に関する演算値に基づいて、ペダルスト
    ローク方向が踏み方向か放し方向かの判別を行う判別手
    段とで構成したことを特徴とする請求項1記載の制動意
    図検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の判別手段が、車輪速の減
    速度が所定値よりも大きく、かつ、減速度微分値が所定
    値よりも大きい場合に、ペダルストローク方向が踏み方
    向と判別し、それ以外の場合は、ペダルストローク方向
    が放し方向と判断することを特徴とする制動意図検出装
    置。
  4. 【請求項4】 前記減速検出手段を、車両の前後方向加
    速度を検出する前後加速度センサと、この前後加速度セ
    ンサからの入力に基づいて車両の減速度あるいは減速度
    微分値の少なくとも一方を演算するとともに、この減速
    度に関する演算値に基づいて、ペダルストローク方向が
    踏み方向か放し方向かの判別を行う判別手段とで構成し
    たことを特徴とする請求項1記載の制動意図検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の判別手段が、車両の減速
    度が所定値よりも大きく、かつ、減速度微分値が所定値
    よりも大きい場合に、ペダルストローク方向が踏み方向
    と判別し、それ以外の場合は、ペダルストローク方向が
    放し方向と判断することを特徴とする制動意図検出装
    置。
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