JPH10217339A - 成形同時絵付方法 - Google Patents

成形同時絵付方法

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Publication number
JPH10217339A
JPH10217339A JP9039696A JP3969697A JPH10217339A JP H10217339 A JPH10217339 A JP H10217339A JP 9039696 A JP9039696 A JP 9039696A JP 3969697 A JP3969697 A JP 3969697A JP H10217339 A JPH10217339 A JP H10217339A
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JP
Japan
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resin
decorative sheet
opening
molding
mold
Prior art date
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Application number
JP9039696A
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English (en)
Inventor
Michiko Nezu
美智子 根津
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂成形品が開口部を有する場合に、その開
口部の側面にまで連続した模様を成形と同時に絵付けす
る。 【解決手段】 開口部を形成する凸部1を少なくとも一
方の型2が有する一対の成形型に、装飾シートSを挿入
した状態で両型を型締めし、樹脂成形して、開口部5を
覆い且つ開口部側面6を残して装飾シートが接着した中
間成形品Wを得て、次いで、中間成形品の装飾シート側
から、開口部を覆う装飾シートを加圧して開口部側面形
状に追従、成形させて、開口部側面も装飾シートで絵付
けして、樹脂形成品Mを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗面化粧台等の住
設機器、住宅の内装材、家具、家電製品等に用いる樹脂
成形品を、樹脂成形と同時に表面化粧して製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、洗面化粧台、浴槽、キッチンテー
ブル等において、大理石模様等に表面化粧されたFRP
(繊維強化プラスチック)等による成形品が使用されて
いる。この様な表面化粧された成形品を製造するには、
既に成形済みの成形品に直接印刷して表面化粧すること
も可能であるが、一般に平板状では無い形状の成形品で
は高度な印刷はできず、意匠性に優れたものは得られな
い。そこで、予め絵柄が印刷された転写シートやラミネ
ートシートを、樹脂成形する際の成形型に配置して、樹
脂成形と同時に転写法やラミネート法により絵柄を設け
ている。例えば、特開昭58−94460号公報に開
示された、大理石模様積層成形品の製造方法では、(A)
型表面に透明又は半透明の表面樹脂層を設ける工程、
(B) 上記表面樹脂層が未硬化又は半硬化である間に大理
石模様転写シートを上記表面樹脂層上に載置する工程、
(C) 上記表面樹脂層を硬化させた後、転写シートを剥離
して大理石模様を上記表面樹脂層上に転写絵付する工
程、(D) 転写絵付された上記表面樹脂層上にパール状光
沢を有する充填剤を含有する透明又は半透明の中間樹脂
層を積層し、硬化させる工程、及び(E) 上記中間樹脂層
上に基材層を設ける工程とをこの順序で行う方法で、絵
付け成形品を得ている。また、特公平3−47183
号公報に開示された、模様入りガラス繊維強化プラスチ
ック製品の製造方法では、(A) 離型剤を塗布した型表面
の一端部に、透明または半透明の未硬化の表面樹脂を塊
状に載置する工程、(B) ベースフィルムの片面に表面樹
脂に可溶なインキで模様付けした転写フィルムの模様付
け面の端部側を塊状の表面樹脂に押しつけて、次いで転
写フィルムをローラにより型表面の一端部側から押圧し
て塊状の表面樹脂を均一に延伸すると同時に表面樹脂上
に重合する工程、(C) 延伸した表面樹脂を硬化させた
後、ベースフィルムを剥離して上記表面樹脂上に模様を
転写する工程、(D) 模様を転写した上記表面樹脂上に、
透明樹脂層を積層させる工程、(E) 透明樹脂層が硬化
後、有色不透明樹脂を積層させる工程、(F) 有色不透明
樹脂が硬化後ガラス繊維入り樹脂補強層を積層硬化させ
る工程を順次行う方法で、絵付け成形品を得ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
如く従来の方法では、例えば、図10の如く、洗面化粧
台80の表面81の絵付けの他に、更にホールを設ける
開口部82の開口部側面83にまで絵付することができ
なかった。同図(A)は洗面化粧台の斜視図であり、A
−A線での断面図が同図(B)である。なお、最終的に
は、図11の如く開口部82の下側には、凹部形状を有
する略半球状のボール部材84を取り付ける。なお図1
1の洗面化粧台80及びボール部材84は、装飾層85
の表側を透明樹脂層86で、裏側を補強基材層87で挟
持積層した構成のものである。上記従来の成形同時絵付
方法では、の方法は勿論、の方法でも装飾シートを
樹脂材料に接触させて脱気する為にゴムローラ等で展圧
しており、ローラを使用するという事は、絵付け面が完
全な平面部分であることを前提とした方法であった。も
ちろん、図10の様な表面81等の二次曲面〔曲率を1
軸方向(図10(A)ではA−A線方向)のみに有する
曲面〕も装飾シートを伸ばさずに積層することが可能で
あるが、装飾シートを延伸せずにできる面形状に限定さ
れていた。従って、開口部側面83も含めた三次元形状
〔曲率を2軸方向(直交座標系Oxyzで言えばx軸方
向及びy軸方向の両方向)に有する曲面〕の絵付面には
対処できなかった。ちなみに、の特開昭58−944
60号公報では、成形品が屈曲面を有する場合には、屈
曲面を境界として例えば2枚の転写シートを模様にずれ
がない様に継ぎ重ねて対処しているに過ぎない。従っ
て、完全に連続した模様で絵付けできず、また模様合わ
せという煩雑な人手による作業を必要とし、熟練者を要
する他、作業能率上も問題であった。そこで、本発明の
課題は、樹脂成形品が開口部を有する場合に、その開口
部の側面にまで連続した模様を絵付けする方法を提供す
ることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
すべく、本発明の成形同時絵付方法では、装飾シートで
樹脂成形と同時に成形品に絵付ける方法において、樹脂
成形品が開口部を有し、その開口部の側面にまで絵付け
する為に、開口部となる凸部を少なくとも一方の型が有
する一対の成形型に、装飾シートを挿入した状態で両型
を型締めし、樹脂成形して、開口部を覆い且つ開口部側
面を残して装飾シートが接着した中間成形品を得て、次
いで、該中間成形品の装飾シート側から、開口部を覆う
装飾シートを加圧して開口部側面形状に追従、成形させ
て、開口部側面も装飾シートで絵付けする方法とした。
その結果、開口部側面にも他の装飾面の模様が連続して
形成することができ、美観に優れた成形品を得ることが
可能となる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の成形同時絵付方法を説明する。図1の概念図に示す如
く、本発明では、先ず、成形品の開口部に該当する凸部
(コア部)1を型面に有する一方の型2と、他方の型3
(この図では凸部を有さない)との一対の成形型に、転
写シート又はラミネートシート形態の装飾シートSを載
置し(但し、転写シートの場合には転写層をキャビティ
空間側に向けて)、樹脂塊又は樹脂シート4aを型内の
キャビティ部2cに載置して成形型を閉じるか(SM
C、BMCなどを用いたスタンピング成形の場合)、又
は成形型を閉じた後に型内のキャビティ部2cに樹脂4
bを充填する(射出成形、RIM成形の場合)ことで、
成形すると同時に開口部5を有する中間成形品Wの表面
に装飾シートSを積層接着する。この段階の中間成形品
Wは、装飾シートSは開口部5を覆い且つ開口部側面6
を残して装飾シートが積層された形態である。次いで、
中間成形品Wの装飾シートS側から、開口部5を覆う装
飾シートSを適宜加熱し圧空成形等の適宜手段で加圧し
て、装飾シートを三次元的に延伸させて開口部側面形状
に追従、成形させて、開口部側面6も装飾シートSで絵
付けする。なお、開口部側面6に装飾シートを追従・成
形させる成形圧力としては、開口部を覆う装飾シートの
表裏間の気圧差を利用する形態では、装飾シートを裏側
から吸引する真空成形、装飾シートを表側から圧空で押
圧する圧空成形、或いはこれら両方を同時に行う真空圧
空成形が利用できる。なお圧空利用時は加熱圧空を用い
る事により、装飾シートの加熱軟化を促進することもで
きる。また、成形圧力には、例えば略半球状をしたシリ
コーンゴムやスポンジからなる弾性体パッドの押圧、も
利用できる。また、上記略半球状のパッドを内部中空で
表面のみゴム膜として、装飾シートに押圧してから該パ
ッドの内部空気を加圧する方法(気圧差も利用)、或い
はゴム膜を平面状としてその背後から空気で押圧する方
法、すなわち真空プレス成形法等によっても良い。以上
の結果、本発明では最終的に得られる成形品Mは、開口
部側面6にも他の装飾面の模様が連続して形成された、
美観に優れたものとなる。なお、本発明の適用できる成
形法しては、SMC(シートモールディンクコンパウン
ド)成形法、BMC(バルクモールディングコンパウン
ト)成形法、IM(射出成形法:熱可塑性樹脂以外に熱
硬化性樹脂も含む)、RIM(反応射出成形法)等の他
に、ガスアシスト射出成形法、発泡射出成形法等に適用
できる。
【0006】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳述する。
【0007】先ず、図2〜図6により本発明を説明す
る。最初は、図2に示す如く、開口部となる凸部1を有
する型2と、通気孔7を有する型3とからなる一対の成
形型の間に、装飾シートSを挿入し、型2のキャビティ
部2cに未硬化の成形用樹脂材料4aを載置する。装飾
シートは転写シート又はラミネートシートである。成形
用樹脂材料4aは、樹脂シート(SMCの場合)、樹脂
塊(BMCの場合)である。なお、型内面には必要に応
じ、フッ素樹脂、ケイ素樹脂等の離型剤を塗布してお
く。そして、図3の如く、型2及び型3を閉じて型締め
して樹脂成形する。この際、図示する様に、型3に設け
られた通気孔7により外部から真空ポンプ(不図示)で
吸引して装飾シートを型3面に吸着して、装飾シートが
動かない様にして、シワやタルミの発生、装飾シート/
型間の気泡残留を防止する。この結果、図4の如く、開
口部5が開けられ、且つ装飾シートSが開口部5を覆い
且つ開口部側面6を残した表面に積層された形態の中間
成形品Wが得られる。
【0008】次は、開口部側面への絵付け工程である。
上記中間成形品を成形型から取出し、別の場所でオフラ
インで、図5に示す如く、中間成形品の開口部を覆う装
飾シートを、該装飾シート側から記載の如き方法で圧力
を加えて加圧して、装飾シートを三次元的に延伸させて
開口部側面形状に追従、成形させて、開口部側面6も装
飾シートSを積層する。この際、装飾シートは成形品表
面では樹脂の融着等により接着するが、開口部側面に対
しては、既に固化した樹脂に対して積層する為に、該側
面に接着剤をハケ塗りやスプレー塗装等で施してから、
開口部側面に装飾シートを沿わせる。或いは、装飾シー
ト自身に感熱溶融型接着剤等による接着剤層を予め設け
ておき、加熱しながら加圧成形を行う。接着剤層付きの
装飾シートの場合、凸部の面に装飾シート接着剤層が接
触するので、必要に応じて凸部上面の接触面には、PT
FE(ポリテトラフルオロエチレン)、ETFE(エチ
レン−テトラフルオロエチレン共重合体)等のフッ素樹
脂コート、シリコーン樹脂コート等の離型処理を施して
おくと良い。なお、加熱は、中間成形品の成形時の予熱
が利用できる時は省力することもできる。
【0009】後は、図6の如く、装飾シートがラミネー
トシートの場合には不要な部分の装飾シートをトリミン
グ(切り抜き)し、また装飾シートが転写シートの場合
は転写シート(の支持体)を剥離除去すれば、最終的に
得られる成形品Mが得られる。成形品Mは、同図の如く
開口部側面6にも他の装飾面の模様が連続して形成され
た、美観に優れたものとなる。ここで、装飾シートがラ
ミネートシートであり、成形品裏面周囲に装飾シートの
耳が突出する場合には、屈曲させて成形品周囲側面に積
層しても良い。
【0010】なお、装飾シートにて絵付け後の成形品表
面に、必要に応じて更に透明樹脂層層を設けても良い。
透明樹脂層は透明又は半透明の層で、表面保護、質感等
の意匠性付与の為に設ける。透明樹脂層を設けるには、
スプレー塗装等の塗工で行えば、表面の他に開口部側面
も含めて形成できる。また、図2〜図6の形態では、型
2側が成形品裏面側、そして型3側が成形品表面側とな
る。なお、通常の場合、成形品自体に十分な隠蔽性を付
与したり、成形品全体の基調色を付与したりする為に、
成形用樹脂材料に隠蔽性の着色顔料(二酸化チタン等)
を添加することが好ましい。
【0011】次に、開口部側面への絵付け工程の他の形
態を、図7で説明する。同図の形態では、図2に示した
一対の型に対して、凸部を有する型2aにも通気孔7a
が設けられており、且つ型2の凸部は入れ子構造又はス
ライド構造等により、樹脂成形後は凸部を無くせる構造
としてある。そして、前記図2〜図3と同様にして樹脂
成形後、凸部を型2a内部にスライド挿入するか、或い
は一端両型を開いて入れ子構造の凸部を除去した後、再
び両型を型締めする等により凸部を無くした後、開口部
に対応する装飾シートSを真空圧空成形又は真空成形す
る(図7はこの状態を図示する)。真空圧空成形又は真
空成形の成形型は先の樹脂成形に用いた型を利用するの
で、この形態ではインラインで開口部側面への絵付け工
程を行える方法である。この為に、図7では、型2に設
けられた通気孔7aにより外部から真空ポンプ(不図
示)で吸引して装飾シートを裏面側から吸引する。これ
だけの場合は、真空成形であるが、真空圧空成形の場合
は、同図の如く型3に設けられた通気孔7を、先の樹脂
成形時は装飾シート固定用に真空吸引するが、外部切替
え弁で圧空源に切り換えて、逆に圧空を吹き出して、装
飾シートを表側から押しつけて、成形する。なお、開口
部側面に接着剤を施す必要がある場合は、一旦型を開放
して接着剤を施してから行う。
【0012】次に、本発明の成形同時絵付方法の他の形
態を図8で説明する。同図では、図2の型関係を図面で
上下逆にした様な方法である。同図による方法は、表面
に透明樹脂層が必須の成形品の製造方法であり、先ず透
明樹脂層の成形と同時に、該透明樹脂層に装飾シートS
を積層し絵付けする。同図はこの時の工程を示す。凸部
1は、成形品表側面を形成する図面下方の型3aが有
し、図面上方の型2bは、成形品裏側面を形成する。こ
の方法では、透明樹脂層における開口部となる凸部1を
有する型3aと、通気孔7bを有する型2bとからなる
一対の成形型の間に、転写又はラミネート用の装飾シー
トSを挿入し(但し、転写シートの場合は転写層がキャ
ビティ部3c側を向く様にして)、型2に透明樹脂層と
なる成形用樹脂材料4aをシート又は塊状で載置して、
型を閉じて樹脂成形する。この際、装飾シートを型2b
の通気孔7bにより装飾シートは型2bの面に吸着固定
する。この結果、透明樹脂層において開口部が開けら
れ、且つ装飾シートが開口部を覆い且つ開口部側面を残
して透明樹脂層裏面側に積層された形態の中間成形品が
得られる。透明樹脂層のみで強度が足りる場合は、前述
同様に開口部側面への絵付けを行う。また、透明樹脂層
のみでは強度不足の場合は、裏面側に補強層を樹脂成形
で積層する。これには、この中間成形品を型内にインサ
ートして成形して、最終製品を得る。
【0013】なお、図1〜図8の形態では、型のキャビ
ティ内に予め成形用樹脂材料を載置し、しかる後、型締
めして成形用樹脂材料を硬化(固化)させる場合を説明
した。しかしながら、本発明の方法は、この様な形態の
みに限定される訳ではない。予め、装飾シートを両型間
に挿入した状態で両型を型締めし、しかる後に両型間に
形成されたキャビティ内に、液状の成形用樹脂材料を両
型の一方に穿設したランナー(湯道)及びゲート(湯
口)を通して射出充填する所謂射出成形、RIM成形の
形態でも良い(図1の上から2段目の右側の図参照)。
【0014】また、図9は、開口部側面への絵付け工程
の別の他の形態を示す。同図による方法では、裏側樹脂
層の開口部となる凸部1を有する型2と、表側の透明樹
脂層の開口部となる凸部1aを有する型3bとで成形す
る。そして、凸部1と凸部1aとは、互いに対向する位
置に設けて、装飾シートSを表裏から挟持し、型締め出
来る構造とする。ラミネートシート形式の装飾シートS
を表裏から挟む様に、表側に透明樹脂層となる成形用樹
脂材料を樹脂シート4cとして供給し、裏側に補強層と
なる成形用樹脂材料を塊又はシート状で樹脂塊又は樹脂
シート4aとして供給し、両型を型締めして、装飾シー
トの表裏両側に樹脂層を同時に成形し絵付けする方法で
ある。この場合、少なくとも表側となる透明樹脂層に
は、樹脂材料を塊状ではなくシート状として供給した方
が、成形時の流動状態の樹脂に挟まれた装飾シートが波
うちにくい。
【0015】なお、型に設ける開口部用の凸部である
が、凸部は型に固定的に一体構造でも良いし、入れ子構
造による取り外し自在又はスライド構造による出し入れ
自在の、凸部であっても良い。仕様により開口部位置が
異なる製品を同一型で製造するならば、取り外し自在の
凸部が好ましい。入れ子構造の凸部を型上に仮固定する
場合には、例えば、ネジ止め、磁力による固定等の方法
を用いる。また、得られる成形品形状であるが、その開
口部形状は、円、楕円等の閉曲線形状、四角、六角等の
多角形等と任意である。また、成形品表面形状は上記説
明では二次曲面であったが、本発明では延伸性のある装
飾シート用いているために、装飾シートが接触する型面
を平面でなく曲面としておけば、成形時の熱圧を利用し
て装飾シートを延伸させて成形できるので、多少の湾曲
した三次元曲面も可能である。また、本発明で得られる
樹脂成形品は、開口部を有しているものであれば用途は
特に限定されないが、例えば、洗面化粧台等、壁面等の
住宅の内装材、家具、家電製品のキャビネット、自動車
等の車両内装材等の各種分野に用いる部材、製品として
用いられ得る。
【0016】次に上記本発明の成形同時絵付方法で用い
得る各種材料について説明する。
【0017】装飾シートは、転写で絵付けする転写シー
ト、ラミネートで絵付けするラミネートシートのいずれ
でも良い。本発明では開口部側面にまで装飾シートを追
従成形させる必要性から、装飾シートの支持体には、開
口部側面を絵付け時に延伸性が得られるものを用いる。
例えば、従来公知の熱可塑性樹脂フィルムの他に、転写
シートでは常温でも延伸するゴム膜も使用できる。2軸
延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムでも、形状次
第で加熱加圧条件により充分な延伸性を得られるが、低
温低圧で延伸性が発現し易い、ポリブチレンテレフタレ
ート、又はテレフタレートイソフタレート共重合体等の
熱可塑性共重合体ポリエステル系フィルム、ポリプロピ
レンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリメチルペン
テンフィルム等のポリオレフィン系フィルム、塩化ビニ
ル樹脂フィルム、ナイロンフィルム等の低延伸又は無延
伸のフィルム、天然ゴム、合成ゴム、ウレタンエラスト
マー、オレフィン系エラストマー等のゴム(エラストマ
ー)フィルム等が好ましい。支持体は、これらフィルム
の単層或いは2層以上の積層体として用いる。支持体の
厚みは、材料と使い方にもよるが、通常10〜500μ
m程度である。なお、ラミネートシートは通常は少なく
とも支持体と装飾層からなるが、この場合の支持体は、
透明又は半透明として、成形品表面の透明樹脂層を形成
する。。装飾層を兼用する支持体のみの形態(例えば、
支持体中に着色顔料を混練する形態)もある。なお、転
写シートの場合でも、転写移行する剥離層で透明樹脂層
を形成できる。また、転写シートは支持体と転写層とか
らなるが、その支持体には必要に応じ、その転写層側に
転写層との剥離性を向上させる為、離型層を設ける。離
型層は支持体を剥離時に支持体と共に転写層から剥離除
去される。離型層には、例えば、シリコーン樹脂、メラ
ミン樹脂、ポリアミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリオレフ
ィン樹脂、ワックス等を単体で、或いは2種以上混合し
て用いる。転写層は少なくとも、装飾層からなり、その
他必要に応じ、剥離層、接着剤層等を形成してなる。
【0018】装飾シートの装飾層は、グラビア印刷、シ
ルクスクリーン印刷、オフセット印刷等の従来公知の方
法、材料で絵柄等を印刷した絵柄層、アルミニウム、ク
ロム等の金属を公知の蒸着法等で部分又は全面に形成し
た金属薄膜層等である。絵柄は、大理石や御影石等の石
目模様、タイル調模様、煉瓦調模様、布目模様、文字、
幾何学模様、全面ベタなど任意である。絵柄層用インキ
は、バインダー等からなるビヒクル、顔料や染料等の着
色剤、これに適宜加える各種添加剤からなる。バンイダ
ーには、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹
脂、セルロース系樹脂、ポリウレタン樹脂、塩素化ポリ
オレフィン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体等
で、これら樹脂の単体、又は混合物の形で用いる。成形
樹脂と接する場合は密着が良いものを選ぶ。顔料又は染
料としては、チタン白、カーボンブラック、弁柄、コバ
ルトブルー、黄鉛、フタロシアニンブルー、イソインド
リノン、キナクリドン等の公知のものが用いられる。な
お、転写シートでは、装飾層と共に転写され、装飾層表
面を被覆する透明又は半透明の剥離層を、支持体乃至は
離型層と装飾層との間の剥離性調整、装飾層の表面保護
等の為に、これら層間に設けることもある。剥離層のバ
インダーも絵柄層インキのバインダーと同様の物を用い
れば良い。また、接着剤層を成形樹脂との接着性向上の
為に適宜設ける。接着剤層は、成形樹脂に応じて選択す
れば良く、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ
樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、塩素化ポリ
オフレィン樹脂、酢酸ビニル樹脂等からなる塗液で塗布
形成する。
【0019】なお、装飾シートには、絵付け後に成形品
表面となる層の場合は表面に透明塗膜を設ける事が出来
る。すなわち具体的にはラミネートシートでは、支持体
側面又は装飾層側面、転写シートの場合は剥離層側面又
は装飾層側面に対して、耐擦傷性、耐薬品性等の表面物
性を向上させる為に、紫外線や電子線で硬化する多官能
アクリレート、又はエポキシ樹脂等からなる電離放射線
硬化性樹脂によるハードコート層等をスプレー塗装等で
設けることが例示できる。また、絵付け後の樹脂成形品
表面に、必要に応じて設ける透明樹脂層としては、ポリ
4フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹
脂、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、シリコ
ーン樹脂、ウレタン樹脂の1種又は2種以上等をバイン
ダーとし、これに必要に応じて、着色顔料、体質顔料、
滑剤等を添加した塗料を用いる。塗工で設ける場合の膜
厚は1〜100μm程度である。
【0020】成形用樹脂材料としては、特に限定され
ず、樹脂を型に塊状で供給する方法であればBMC用、
FRP成形用の各種材料を、シート状で供給するのであ
ればSMC用の各種材料を、液状で供給するのであれ
ば、それが熱可塑性の熱溶融状態ならば射出成形用の各
種材料を、また未硬化の液状で供給するのであればRI
M用の各種材料を、従来公知のものの中から選んで使用
することが出来る。また、発泡射出成形材料などでも良
い。なお、上記射出成形は中空成形も含む。成形用樹脂
材料の具体例としては、硬化性樹脂材料としては、不飽
和ポリエステル樹脂、硬化性アクリル樹脂、2液硬化型
ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等があり、熱可塑性樹脂と
しては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフ
ィン樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ABS樹
脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン樹脂、AS(アク
リロニトリル−スチレン共重合体)樹脂等がある。な
お、上記樹脂には必要に応じて適宜、ガラス繊維、シリ
カ、アルミナ、炭酸カルシウム等の充填剤、顔料や染料
等の着色剤、硬化触媒、安定剤、可塑剤等を添加したも
のを用いる。そして、硬化性樹脂材料の場合には、化学
反応(常温又は加熱下、に於ける付加重合、重付加、重
縮合等の反応による架橋反応等)により、また、熱可塑
性樹脂の場合は冷却固化により、固体成形品とする。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、樹脂成形品が開口部を
有する場合に、表面と共にその開口部の側面にまで絵付
けできる。しかも、開口部以外の表面の模様と、開口部
側面との模様を連続した同じ装飾シートで絵付けできる
ので、美観に優れた成形品が得られる。また、従来で
は、表面の模様と側面の模様との模様合わせという、熟
練者による煩雑作業となっていたが、模様合わせ作業を
解消でき、作業能率上も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成形同時絵付方法の概略説明図。
【図2】本発明の成形同時絵付方法の一実施例の手順を
示す説明図(その1)。
【図3】同、一実施例の手順を示す説明図(その2)。
【図4】同、一実施例の手順を示す説明図(その3)。
【図5】同、一実施例の手順を示す説明図(その4)。
【図6】同、一実施例の手順を示す説明図(その5)。
【図7】本発明の成形同時絵付方法で開口部側面への絵
付け工程の他の形態を示す説明図。
【図8】本発明の成形同時絵付方法で中間成形品を得る
工程の他の形態の説明図。
【図9】本発明の成形同時絵付方法で中間成形品を得る
工程の他の形態の説明図。
【図10】絵付成形品の用途例である洗面化粧台の説明
図。
【図11】洗面化粧台としての開口部の完成断面図。
【符号の説明】
1、1a 凸部 2、2a、2b 型 2c キャビティ部 3、3a、3b 型 3c キャビティ部 4a 樹脂塊又は樹脂シート 4b 射出樹脂 4c 樹脂シート 5 開口部 6 開口部側面 7、7a、7b 通気孔 80 洗面化粧台 81 表面 82 開口部 83 開口部側面 84 ボール部材 85 装飾層 86 透明樹脂層 87 補強基材層 M 樹脂成形品 S 装飾シート W 中間成形品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 31:44

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部側面も絵付された樹脂成形品の製
    造方法であって、 開口部を形成する凸部を少なくとも一方の型が有する一
    対の成形型に、装飾シートを挿入した状態で両型を型締
    めし、樹脂成形して、開口部を覆い且つ開口部側面を残
    して装飾シートが接着した中間成形品を得て、 次いで、該中間成形品の装飾シート側から、開口部を覆
    う装飾シートを加圧して開口部側面形状に追従、成形さ
    せて、開口部側面も装飾シートで絵付けする、成形同時
    絵付方法。
JP9039696A 1997-02-10 1997-02-10 成形同時絵付方法 Withdrawn JPH10217339A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100456324B1 (ko) * 2002-03-20 2004-11-09 남승완 사출 수지용기의 문양 삽입방법

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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