JPH10217248A - 廃棄インモール成形容器の回収方法 - Google Patents

廃棄インモール成形容器の回収方法

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JPH10217248A
JPH10217248A JP2525197A JP2525197A JPH10217248A JP H10217248 A JPH10217248 A JP H10217248A JP 2525197 A JP2525197 A JP 2525197A JP 2525197 A JP2525197 A JP 2525197A JP H10217248 A JPH10217248 A JP H10217248A
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JP
Japan
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synthetic paper
resin material
waste
coating film
printing ink
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JP2525197A
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English (en)
Inventor
Sadao Nishibori
貞夫 西堀
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AIN KOSAN KK
Original Assignee
AIN KOSAN KK
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Publication date
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    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
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    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用済のインモール成形容器から印刷インキ
の塗膜を有する合成紙84を剥離し、前記容器の主原料
たる合成樹脂と合成紙とを個別に分離、回収する。 【解決手段】 廃棄インモール成形容器81を複数の小
片に破砕して被処理小片82を形成し、この破砕された
個々の被処理小片82に対して、衝撃摩砕力を付加し、
この衝撃摩砕力、主として衝撃力により各被処理小片8
2の表面の印刷インキの塗膜を有する合成紙84を破壊
すると共に、各被処理小片82に繰り返し加わる折り曲
げ作用によって細かく粉砕した合成紙84を被処理小片
82の表面から剥離して、分級し、回収樹脂材料とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂の
蓋、あるいは蓋を含む容器に合成紙に商標などを印刷さ
れたフィルムを圧着ないし接着してなる容器(本明細書
において「インモール成形容器」という。)の使用済み
となって廃棄されたインモール成形容器(本明細書にお
いて「廃棄インモール成形容器」という。)を回収する
方法に関し、より詳しくは、処理対象としては、インス
タント食品、アイスクリーム、ヨーグルト等各種乳製品
としての食品、嗜好品、あるいは、各種冷凍食品等の容
器、また、化粧水類等に属するトイレタリー用品、薬品
等その他種々の用途で使用された、主として熱可塑性脂
製基材から成る包装用容器であって、容器外面に、ほと
んどの場合容器と同材質の樹脂から成る合成紙に例えば
裏面印刷されたフィルムを、例えば、射出成形時に高い
圧力をかけて圧着し、あるいは、ブロー成形時に例えば
酢酸ビニール系の接着剤により接着したもの、また、い
わゆるインジェクト・オ・パタンなどにより、前記フィ
ルム層を容器外面に形成した成形容器に関するもので、
これら容器の使用後、廃棄され使用済となった廃棄イン
モール成形容器であり、これらの容器から印刷インキの
塗膜を有する合成紙を剥離して廃棄インモール成形容器
の原料である合成樹脂の樹脂材料基材を回収樹脂材料と
して、また、前記合成紙をも回収する廃棄インモール成
形容器の回収方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現代において、ポリプロピレン、ポリエ
チレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等の前記インモ
ール成形容器は、他の成形手段による包装用容器と共
に、上述の各種用途に用いられており、廃棄されるイン
モール成形容器の量は膨大なものとなる。そのため各種
の容器のうち、インモール成形容器のみをとっても、そ
の有効な再利用の方法が期待されている。
【0003】これらのインモール成形容器は、主として
樹脂材料基材として、ポリプロピレン、ポリエチレン、
ポリスチレン等の熱可塑性樹脂により、射出成形、ブロ
ー成形等により、インジェクト・オ・パタン等の手段で
印刷を施した合成紙を圧着ないし接着して容器としての
利用に供される。
【0004】合成紙は、合成樹脂材料を主原料として成
るフィルムないしシート状基材に紙的性質−特に外観
(白さ、不透明性など)と広範囲の印刷加工適性を与え
る加工をしたものであって、紙的用途にも使用されるも
のであり、高級印刷紙(アート紙、コート紙)に比較し
ても白色度が高く、平清性、耐氷性に優れ、湿度に対す
る寸法安定性が良いこと等から、この合成紙にカラー印
刷等の印刷を施して、包装用の用途にも使用されてい
る。
【0005】合成紙の他の市場用途の分野をあげると、
高級印刷用紙(アート紙、コート紙)の分野、トレーシ
ングフィルムの分野、包装分野、板紙分野などにおいて
従来の紙に代わるものとしてポスター、カレンダー、投
票用紙、包装資材、その他種々5の用途に使用されてい
る。
【0006】このように印刷を施して成る合成紙を圧着
ないし接着して成る廃棄インモール成形容器の再利用の
方法としては、回収されたインモール成形容器や合成紙
を溶融後成形加工して加工品とする方法や、焼却炉で焼
却して発生した熱を工場ボイラーの熱源や電力発電、地
域冷暖房、温水ブール等の熱エネルギーとして再利用す
る方法が考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述廃棄インモール成
形容器は、その殆どが容器のほぼ全面にわたる合成紙に
印刷を施されており、しかも、この印刷はキシレン、ト
ルエン等の有機溶剤を含む印刷インキにて行われるため
に印刷インキの塗膜は合成紙に強力に接着され、また、
かかる合成紙は廃棄インモール成形容器の表面にほぼ一
体に圧着ないし接着され、廃棄インモール成形容器から
印刷インキの塗膜を有する合成紙を剥離することは困難
である。
【0008】そのため、回収された廃棄インモール成形
容器をそのまま原科樹脂としてあるいは、バージンの樹
脂と混合し、成形加工したとすれば、前記印刷インキの
塗膜が原料樹脂の流動性を妨げ、成形機の故障を招く
他、成形品の歪みをもたらし、また、再加工品中には、
必然的に印刷インキが混入し、この印刷インキの混入に
より再加工品が不特定の混合色に着色されたものとな
る。このように合成紙を再生して製造された再加工品が
着色されたものとなることから、合成紙を再生して加工
される再加工品としては例えばハンガーや植木鉢、育苗
箱、公園の杭など、印刷インキの混入による着色が間題
とされない物に限定され、その他の広範な用途に利用す
ることはできない。
【0009】本発明は叙上の問題点を解決するために開
発されたもので、比較的簡単かつ容易な方法により、使
用済の廃棄インモール成形容器から印刷インキの塗膜を
有する合成紙を剥離,粉砕・分級し、廃棄インモール成
形容器の主原料である合成樹脂材料を回収樹脂材料と
し、この回収された樹脂材料に広範な再利用の途を与え
ることを可能とする廃棄インモール成形容器の回収方法
を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の廃棄インモール成形容器の回収方法は、廃
棄インモール成形容器の樹脂材料基材から印刷インキの
塗膜を有する合成紙を分離し、樹脂材料を回収する方法
であって、廃棄インモール成形容器を複数の小片に破砕
して被処理小片を形成する破砕工程と、前記破砕された
個々の被処理小片に対して、衝撃摩砕力を付加して印刷
インキの塗膜を有する合成紙を剥離し、且つ、前記塗膜
を有する合成紙を粉砕・分級し、前記廃棄インモール成
形容器を横成する樹脂材料基材を回収樹脂材料とする廃
棄インモール成形容器を回収する工程からなることを特
徴とする。
【0011】なお、前記破砕された個々の被処理小片に
対して、衝撃摩砕力を付加して印刷インキの塗膜を有す
る合成紙を剥離し、且つ、前記塗膜を有する合成紙を粉
砕・分級し、前記廃棄インモール成形容器を構成する樹
脂材料基材を回収樹脂材料とする工程を複数回にわたり
反復することができる。
【0012】また、前記合紙の材質によっては前記粉砕
・分級工程後の前記廃棄インモール成形容器の樹脂材料
基材に対して風力選別により回収樹脂材料と合成紙を選
別することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の廃棄インモール成
形容器の回収方法について、図面を参照しながら説明す
る。
【0014】〔処理対象となる廃棄インモール成形容
器〕本発明の処理対象となる合成紙84は、ポリスチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリブロピレン、ポリエステル等
の各種の合成樹脂を原料としてなる各種の合成紙84を
用いたインモール成形容器に適用可能であり、また、内
部紙化方法、表面塗工方式、表面処理方式、ファイバー
法等、各種の方法で製造された合成紙84をそれぞれ単
独で、又は混合した状態で処理対象とすることができ
る。
【0015】もっとも、前記各製造方法により製造され
た廃棄インモール成形容器は、その構造の相違により後
述の剥離・粉砕・分級手段による処理時間が微妙に異な
ることから、好適にはそれぞれ別個に処理することが好
ましい。
【0016】なお、前述の内部紙化方法により製造され
た合成紙とは、合成樹脂に充填剤(安定剤、分散剤な
ど)を加えて混合し、押出機で溶融混練後、ダイスリッ
トから押出して成膜化する際に筆記性、印刷性、不透明
性等を得られるように形成した合成紙であり、表面塗工
方式により製造された合成紙とは、合成樹脂フィルムの
表面に通常のコート紙と同様に鉱物性白色塗料をガゼイ
ンやゼラチン等ののりと共に混合して塗布して白色塗工
層を形成し、白さ、筆記性、印刷インキの吸収性を与え
た合成紙であり、表面処埋方式により製造された合成紙
とは、合成樹脂フィルムの表面を化学的あるいは物理的
に処理して筆記性、印刷性、不透明性等を改良した合成
紙であり、さらに、ファイバー法により製造された合成
紙とは、合成繊維をからみ合わせて繊維自体の乱反射に
より白色性を与えると共に、繊維問の絡み合いにより生
じた空隙により、筆記性・印刷性を与えた合成紙であ
る。
【0017】内部紙化方法により製造された合成紙は、
ポリプロピレン樹脂を主原料とし、縦延伸された基層の
表裏に表層を重合した後、該重合後のフィルムを横方向
に延伸して、図7(A)に示すように縦、横二方向に延
伸配向された基層260の表裏に横方向にのみ延伸配向
された表層262が形成された三層構造に形成して成る
ものである。この延伸の際にフィルム内部に生じた空孔
264によりポリプロピレン樹脂のフィルムに印刷性、
筆記性、白色性が与えられて紙の用途に使用可能とした
ものである。
【0018】〔廃棄インモール成形容器の破砕工程〕前
述のような廃棄インモール成形容器は、回収された後、
破砕工程において破砕され、適宜の大きさの被処理小片
に形成される。
【0019】図1において、廃棄インモール成形容器8
1を既知の図示せざるカッターミル等の切断機で幅5mm
×5mm以下程度に切断し、次いで、この帯状の廃棄イン
モール成形容器81を既知の破砕手段(例えば、本実施
例では、便宣上「カツタミル」という)に投入し長辺も
しくは長径が3〜5mm程度の大きさの長方形あるいは正
方形等の方形、ないしは三角形、台形、菱形等の不定形
の小片に破砕する。
【0020】図2に破砕手段の一例であるカツタミル1
20を示す。121はカツタミル本体で、上面に投入口
123を有する円筒形を成すケーシングで、前記カツタ
ミル本体121内にはカツタミル本体121に軸承され
て図示せざる回転駆動手段で垂直方向に回転するカッタ
支持体124を設け、この力ツタ支持体124の外周に
水平方向に長い回転刃125をカッタ支持体124の回
転方向で90度の等角度を成すように4枚設け、これら
4枚の回転刃125の刃先を同一の回転軌跡上に位置し
ている。さらに、前記4枚の回転刃125の刃先の回転
軌跡に対して僅かな間隙を介して二の固定刃126を回
転刃125の刃先の回転軌跡の略対称位置にカツタミル
本体121に固定し、二の固定刃126とカツタ支持体
124と回転刃125とでカツタミル本体121内を分
割し、投入室127と破砕室128を形成する。前記投
入口123は前記投入室127に連通する。なお、二の
固刃126と回転刃125とのクリアランスは被破砕物
を所望の大きさに切断、もしくは広義には破砕できるよ
う自在に調整できる。本実施例のクリアランスは0.2
〜0,3mmである。また、破砕室128は前記二の固定
刃126問を回転刃125の回転軌跡の周囲を囲むよう
にメッシユのスクリーン129で仕切っている。なお、
スクリーン129は、本実施例では直径5mmの孔を無数
に形成したパンチングメタルで構成している。また、破
砕室128の下方には被処理小片82を排出する排出口
131を設けている。
【0021】以上のカツタミル120において、投入口
123から前述した5×5mm以下の廃棄インモール成形
容器81を投入し、図示せざる回転駆動手段(動力5.
5KW)でカッタ支持体124を800rpm で回転する
と、廃棄インモール成形容器81はカッタ支持体124
の回転刃125と固定刃126問でスクリーン129を
経て形状、面積は、不定であるか、長辺もしくは長径が
5×5mm程度以下の大きさの長方形あるいは正方形等の
方形、ないしは三角形、台形、菱形等の不定形の被処埋
小片82に破砕され前記排出口131から排出される。
【0022】また、破砕手段は、上記のカツタミルに限
定されず、例えば、(株)ホーライ社製のガイナツクス
クラッシヤ、又は(株)奈良機械製作所製のロールクラ
ッシヤ等、種々のモノカッタ、シユレッダー、クラッシ
ヤ等の「クラッシヤ」を用いることができる。「クラッ
シヤ」は、例えば、上部に被破砕物の投入口を有するク
ラツシヤ本体内に互いに内向きに回転する2軸を平行に
設け、各軸に複数枚の回転刃を所定間隔に設けると共
に、各軸の各回転刃外周で互いに噛み含って且つ各回転
刃の外周面に等角度を成すよう突設した3個の爪刃で被
破砕物を適宜大の断片からなる破砕片に切断するように
設けられている。上部の投入口から投入された被破砕物
は、互いに内向きに回転する2軸の回転刃の爪刃により
内部に引き込まれ、噛み合った状態で回転する回転刃の
外周エッジ間に、連続的に作用する煎断力でスリツトし
ながら引き込みのときに作用する圧縮カによって破砕さ
れ切断され、破砕片が形成される。この破砕片は前記2
軸の回転刃の下方に設げたスクリーンを通過して排出口
から排出される。
【0023】〔剥離・粉砕・分級工程〕この〔剥離・粉
砕・分級工程〕では、前述した〔破砕工程〕で破砕され
た被処理小片82に衝撃摩砕力を付加し、この衝撃摩砕
力、主として衝撃力により、被処理小片82の印刷イン
キの塗膜83b を有する合成紙84を剥離して、回収樹
脂材料83a と印刷インキの塗膜83bを有する合成紙
84とに剥離すると共に、この剥離された回収樹脂材料
83a と印刷インキの塗膜を含む合成紙84 とを分級し
て個別に回収する工程であり、詳しくは被処理小片82
に対して衝撃摩砕力による折り曲げ作用が繰り返し加わ
ることにより、印刷インキの塗膜が細かく砕壊されて被
処理小片82の表面より剥離し、または被処理小片82
の表面が印刷インキの塗膜83bを有する合成紙84と
共に部分的に切削されることにより、印刷インキの塗膜
83bを有する合成紙84が剥離され、粉砕される。さ
らに各被処埋小片82と剥離した印刷インキの塗膜を有
する合成紙84に遠心力が作用することにより印刷イン
キの塗膜を有する合成紙84が被処理小片82の表面か
ら容易に分離するのである。また、衝撃力による各被処
理小片82との摩擦熱により印刷インキの塗膜83bを
有する合成紙84の温度が上昇するため該塗膜を有する
合成紙84が乾燥して固くなるので、印刷インキの塗膜
を有する合成紙84はより一層粉砕し易くなる。
【0024】本発明の方法に使用される剥離・分級手段
(本実施例において、便宜上「セパレータ」という)を
含む全体装置の構成例を図6に示す。
【0025】図6において、まずセパレータ130の全
体の概要について説明すると、セパレータ130は各被
処理小片82を投入する供給投入口132を備えてお
り、被処理小片82をセパレータ130内で処理するこ
とにより被処理小片82から印刷インキの塗膜83bを
有する合成紙84が剥離されて形成された回収樹脂材料
83a を取り出す取出口153と、前記回収樹脂材料8
3a と分離されて粉砕された印刷インキの塗膜83bを
有する合成紙84(図1)、衝撃摩砕力により被処理小
片82の表面が削られて発生した粉塵及び繊維状にされ
た合成紙又樹脂材料等を排出する排出口152とを備え
ている。
【0026】前記供給投入口132には前工程で処理さ
れた各被処理小片82が供給管23を介して供給され
る。前記取出口153は供給投入口132に連通管23
5を介して連通し、該連通管235の取出口側に、図示
せざる圧縮空気供給源からの配管236を連通する。こ
の配管236の連通部位には整流板を設け、圧縮空気を
主として供給投入口132側へ流れるように構成する。
また、連通管235を分岐して回収樹脂材料83a の回
収タンク240へ連通する分岐管237を設け、この分
岐管237の分岐点に、例えばタイマ回路により適宜設
定時間毎に切り換えられる三方電磁弁238を設ける。
一方、前記排出口152は排出管239を介して補集タ
ンク250へ連通し、排出口152より排出される塗膜
83bを有する合成紙84及び粉塵等をブロワー157
を介設した排出管239に吸引し、補集タンク250へ
回収するように構成している。
【0027】図3〜図5において、セパレータ130の
内部構造について説明すると、前述した供給投入口13
2は固定円盤131の中心部に連通開口し、前記固定円
盤131に固定端板133を処理空間155を隔てて対
向させ、前記固定円盤131に固定端板133のそれぞ
れの外周端縁を周側板135で固定する。前記処理空間
155内には回転横軸142によって回転駆動される可
勤円盤141を設け、回転横軸142は各軸受143,
143によって枢支されている。前記回転横軸142
は、モータ161等の回転駆動手段により回転駆動され
る。
【0028】そして、前記固定円盤131上には、複数
の同心円上の(可動円板141に対する相対的な)回転
軌跡a1〜a6(図5)上で各同定:ピン134を順次
に植設し、一方、前記可動円盤141上には、前記各固
定ピン134とは異なる複敷の回転軌跡b1〜b6上で
前記各固定ピン134の回転軌跡間に交互に入り込む可
勤ピン144を順次に植設して、これらの固定、可動の
各ピン134,144の相互間で衝撃摩砕カにより、被
処理小片82表面の印刷インキの塗膜を有する合成紙8
4が剥離ないし分離する作用を得られるように配置す
る。
【0029】より詳しくは、固定ピン134の本数は固
定円盤131の中心部の近くの回転軌跡a1上では16
本、前記回転軌跡a1より外周側に位置する回転軌跡a
2上では24本、より外周側に向けて順次位置する回転
軌跡a3上では32本、回転軌跡a4上では36本、回
転軌跡5上では40本、回転軌跡a6上では42本がそ
れぞれ植設されている。一方、可動ピン144の本数は
可動円盤141の中心部の近くの回転軌跡b1上では4
本、前記回転軌跡b1より外周側に位置する回転軌跡b
2上では4本、より外周側に向けて順次位置する回転軌
跡b3上では4本、回転軌跡b4上では4本、回転軌跡
b 5上では4本、回転軌跡b6上では6本がそれぞれ植
設されている。
【0030】実際、前記固定、可動の各ピン134,1
44の相互問のクリアランスを大きくすることにより被
処理小片82に付加する摩砕力を弱め、クリアランスを
小さくすることにより摩砕力を強めることになる。
【0031】さらに、図3において、可動円盤141の
外周側で前記周側板135の内周側には、排出空問15
6を隔てて所望径の細孔をパンチング形成した所定メッ
シユのスクリーン151を周設し、排出空間156の下
方に排出口152を設ける。なお、本実施例では前記ス
クリーン151は直径1.5mmのメツシユであるが、好
ましくは直径1.3mmのメツシユである。
【0032】また、処理空問155のスクリーン151
内の下部には取出口153が設げられ、この取出口15
3は前述したように供給投入口132に連通管235を
介して連通され、連通管235の供給投入口側を分岐す
る分岐管237を介して回収された樹脂材料を回収する
ための回収タンウ240へ連通している。なお、他の例
として、前記取出口153には開閉制御のためのプラグ
バルブを配設し、取出口153は図1に示すようにセパ
レータ130内のエアーを吸引するブロワー158を介
して供給投入口132へ連通することもできる。
【0033】従って、上記のセパレータ130では、モ
ータ161の回転駆動手段により回転横軸142を回転
して可動円盤141を回転し、各被処理小片82を供給
設入口132に供給すると、各被処理小片82は、処理
空間155の中心部にあって、固定、可動の各ピン13
4,144の相互間で衝撃摩砕力により各被処理小片8
2が固定、可動の各ピン134,144による衝撃で叩
かれて表面の塗膜83bを有する合成紙84が細かく砕
壊され、各被処理小片82に折り曲げ作用が繰り返し加
わるために細かく砕壊した塗膜83bを有する合成紙8
4が被処理小片82の表面から剥離される。なお、この
衝撃摩砕力の付加により、被処理小片82の樹脂材料基
材の一部はその表面が削られて塗膜を有する合成紙84
と共に剥離される。
【0034】また、衝撃摩砕力による各被処理小片82
との摩擦熱は、被処理小片82の表面の塗膜83bを有
する合成紙84の温度を上昇し、より一層被処理小片8
2の表面から塗膜83bを有する合成紙84を剥離し易
くする。つまり、摩擦熱により塗膜83bを有する合成
紙84の温度が上昇するため塗膜83bを有する合成紙
84が乾燥して固くなり、この状態で衝撃摩砕力の衝撃
で繰り返し叩かれ且つ折り曲げられるので、塗膜83b
を有する合成紙84はより一層速く砕壊され剥離され
る。
【0035】なお、回収された樹脂材料83a は被処理
小片82と比較して顆粒状となるが、剥離された塗膜8
3bを有する合成紙84及び被処理小片82の表面より
削り取られた一部の樹脂材料基材は粉状又は薄片状とし
て大きいもので一辺が1.5mm以下になる。
【0036】前記被処理小片82から分離した塗膜又は
塗膜を付着した合成紙片83bと、合成紙84と共に廃
棄インモール成形容器表面から削り取られた樹脂材料や
塗工層は、各可動ピン144の遠心作用によりスウリー
ン151を通過して、排出空間156内に分級された
後、排出口152からブロワー157(図6)を経て外
部へ吸引、排出される。
【0037】なお、本実施例では前記ブロワー157と
して大型機にあっては、5.5kw、5kg/cm2/圧力、2
3/分、中型機にあっては3.7kw、3kg/cm2/圧力1
〜1.5m3/分で前記被処理小片から分離した塗膜又は塗
膜を付着した合成紙片83bを有する合成紙84及び廃
棄インモール成形容器の表面から削り取られた樹脂材料
や他の塗工層をセパレータ130内の空気と共に吸引し
ている。
【0038】一方、スクリーン151を通過しない大き
さの回収樹脂材料としての基材粒83a はスクリーン1
51内に留まる。この回収樹脂材料83a の中にはまだ
その表面に塗膜又は塗膜を付着した合成紙片83bが付
着している回収樹脂材料83a が混入している。しか
し、取出口53と供給投入口132とは連通管235を
介して連通しているので、取出口153から取出された
被処理小片82及び回収樹脂材料83a は供給投入口1
32に還流され、セパレータ130内で再び衝撃摩砕力
を受けて叩かれ又折り曲げ作用が繰り返し加えられ、被
処理小片82の表面に残留していた塗膜又は塗膜を付着
した合成紙片83bを含む合成紙84は被処理小片82
から剥離されて粒径3mmから4mm程度の顆粒状の回収樹
脂材料83a と、一辺が3mmから4mm程度以下の薄片状
の塗膜又は塗膜を付着した合成紙片83bを含む合成紙
84に分離されこの回収樹脂材料83a から剥離された
塗膜又は塗膜を付着した合成紙片83bを含む合成紙8
4は粉砕作用を受けて、スクリーン151を通過し、ブ
ロワ157により排出口152から外部へ排出される。
なお、回収樹脂材料83a は還流されるとはいえ、スク
リーン151を通過するほどには細かく粉砕されないで
大部分がスクリーン151内に残る。以上の剥離・分級
工程は、1バッチ内の被処理小片82の塗膜83bを有
する合成紙84が殆ど分離され排出口を経て除去される
まで必要に応じて複数回にわたり反復することかでき
る。
【0039】以上のセパレータ130を回転駆動手段1
61により駆動し、前記連通管235の下流側を三方電
磁弁238で開放し且つ前記分岐管237側を閉塞し、
配管236から連通管235へ圧縮空気を供給すること
により、圧縮空気により連通管235から順に供給投入
口132、処理空間155、取出口153、再び連通管
235へ循環する気流が発生する。1バッチの各被処理
小片82を供給管231を介して供給投入口132へ供
給すると、セパレータ130内で処理され被処理小片8
2の表面から剥離した塗膜又は塗膜を付着した合成紙片
83bを含む合成紙84はスクリーン151を経てブロ
ワー157によって補集タンク250へ排出され、一
方、スクリーン151内に残された回収樹脂材料83a
又は回収樹脂材料83a 及び合成紙84は循環気流によ
って連通管235へ吸引され再び処理空間155へ給送
されセパレータ130内で処理され、この一連の工程が
1バッチ内の塗膜83bを有する合成紙84を殆ど分離
し除去するまで必要に応じて複数回にわたり反復する。
次いで上記の処理が終了した後に、連通管235の下流
側を三方電磁弁238で閉塞し且つ前記分岐管側を開放
することにより、スクリーン151内に残された回収樹
脂材料83a 又は回収樹脂材料83a 及び合成紙84を
連通管235から分岐管237を経て回収タンク240
へ回収する。
【0040】なお、上記三方電磁弁238とは代替的
に、前記分岐管237を開閉する電磁弁と前記連通管2
35の下流側を開開する電磁弁を設け、これらの二の電
磁弁を交互に開閉するように設けることもできる。
【0041】〔選別工程:風力選別工程〕この工程は、
処理対象たるインモール成形容器が前記剥離・分離工程
による衝撃摩砕力の付加によって合成紙と共に同程度の
大きさに摩砕されセパレータ内に残留する場合に、該残
留した摩砕物をその比重差により選別して個別に回収す
る工程であり、後述実施例4における処理対象たるイン
モール成形容器が撃摩砕力により、合成紙と大きく異な
る大きさに摩砕される場合には、剥離・分離工程で行わ
れる分級により各層毎に回収することが可能であり、本
工程はこれを省略することができる。
【0042】前工程で取り出し手段により取り出された
容器を形成する樹脂材料83aと合成紙片83bは、セ
パレータ130から回収された時点では両者が混在した
状態となっており、これをサイクロン3lを付設したブ
ロワ33により例えば200〜500kg/hの処理が
可能な吸引型風力選別機30用いて、被処理物中より合
成紙83b を吸引して樹脂材料83a を取り出す(図
1)。
【0043】このようにして樹脂材料83aおよび合成
紙片83bはそれぞれ個別に分別して回収可能であり、
また、回収された樹脂材料83a、塗膜又は塗膜を付着
した合成紙片83bを含む合成紙84に対するそれぞれ
一方の他方に対する付着はほとんどない。
【0044】したがって、回収された合成紙及び樹脂材
料は、それぞれ、個別にペレツト化して各種プラスチツ
ク成形品の原料として再生することができる。もつと
も、合成紙の表面に付着している印刷インクにより本工
程により回収された合成紙を原料として再生された樹脂
成形品は着色されてしまうことから、その再生用途は合
成木材や着色された包装フィルムなど印刷インクによる
着色が間題とならない樹脂成形品に限定されるであろ
う。
【0045】以上に説明した本発明の方法により、オフ
セット印刷インキにより印刷して成る合成紙フィルムを
インモール成形した容器を処理対象として、この廃棄イ
ンモール成形容器から樹脂材料の回収を行った結果を以
下実施例として示す。
【0046】実施例1
【0047】
【表1】
【0048】オフセツト印刷インキとしては、非紙用の
もので、この非紙用オフセツト印刷インキの配合を示せ
ば表2の通りである。
【0049】
【表2】
【0050】前記印刷インキにて印刷してなる表面塗工
方式、表面処理方式、内部紙化方法により製造して成る
合成紙をインモール成形した容器を処理対象として本発
明方法により樹脂材料の回収を行った結果をそれぞれ実
施例として示す。
【0051】以上の廃棄インモール成形容器200gを
カツタミルにて一辺約5mm程度の被処理小片に破砕した
後、この被処理小片を35Hz、1,200rpm で回転
するセパレータ内に投入し、約2分間衝撃摩砕力を付加
した。
【0052】印刷インキの塗膜及び微細に粉砕された合
成紙の一部すなわち、回収樹脂材料83a から剥離され
た塗膜又は塗膜を付着した合成紙片83bを含む合成紙
84はセパレータ130における粉砕作用を受けて、ス
クリーン151を通過し、ブロワ157により排出口1
52から外部へ排出される。一方、前述のように、連通
管235の下流側を三方電磁弁238で閉塞し且つ前記
分岐管側を開放することにより、スクリーン151内に
残された回収樹脂材料83a 又は回収樹脂材料83a 及
び合成紙84を連通管235から分岐管237を経て回
収タンク240へ回収する。
【0053】ここで、回収した回収樹脂材料83a 又は
回収樹脂材料83a 及び合成紙84は、前述の〔選別工
程:風力選別工程〕に送られる。サイクロン3lを付設
したブロワ33により200〜500kg/hの処理が
可能な吸引型風力選別機30用いて、被処理物中より合
成紙片83b を吸引して樹脂材料83a を取り出す(図
1)。
【0054】このようにして樹脂材料83aおよび合成
紙片83bはそれぞれ個別に分別して回収される。ま
た、回収された樹脂材料83a、塗膜又は塗膜を付着し
た合成紙片83bを含む合成紙84に対するそれぞれ一
方の他方に対する付着はほとんどない。
【0055】以上の結果、回収された印刷インキの塗膜
が除去された白色の粒径4mm程度の顆粒状樹脂材料基材
粒163gと、印刷インキの塗膜を有する合成紙27g
が回収された。樹脂材料と印刷インキの塗膜を有する合
成紙の状態は、印刷インキの塗膜を有する合成紙が容器
から完全に除去されており、一方、スクリーンを通過し
て回収された印刷インキの塗膜を有する合成紙中には、
砕壊された印刷インキの塗膜及び塗膜を有する合成紙に
混じり、印刷インキの塗膜を有する合成紙が付着した樹
脂材料が微量含まれていることが確認された。
【0056】以上の結果から、衝撃摩砕力の付加により
被処理小片に付着していた印刷インキの塗膜が剥離され
るのみならず、廃棄インモール成形容器の表層の表面部
分のごく一部が合成紙と共に剥離したものと考えられ
る。
【0057】なお、回収された樹脂材料は、印刷インキ
の塗膜を有する合成紙が完全に除去されたものであるた
め、これを再度溶融してインモール成形用樹脂容器とし
て再生することかできる他、各種の樹脂成形品に再加工
される等、その再生用途は広範である。
【0058】本実施例において使用された表面塗工方式
により製造された合成紙は、図7(B)に示すようにポ
リブロピレン樹脂を主原料として成る基層260の表面
に、白色ピグメントに酸化チタンを混入して成る白色塗
料を塗布して白色塗王層272を形成し、ポリプロピレ
ンシートに印刷性、筆記性、白色性を与えた合成紙であ
る。
【0059】また、合成紙と印刷インキの塗膜は、それ
ぞれ重量比で97wt% ,3wt% である。廃棄インモール成
形容器と合成紙の重量比は、それぞれ96.2wt% ,3.8wt%
である。
【0060】以上の廃棄インモール成形容器200gを
カツタミルにて一辺約5mm程度の被処理小片に破砕した
後、この被処理小片を35Hz、1,200rpm で回転す
るセパレータ内に投入し、 約3分間衝撃摩砕力を付加
した。
【0061】以上の結果、印刷インキの塗膜が除去され
た白色の顆粒状の回収樹脂材料:187gと、印刷イン
キの塗膜を有する合成紙:13gが回収された。
【0062】回収された樹脂材料と印刷インキの塗膜を
有する合成紙の状態は、樹脂材料については全体に多数
の皺の発生が見られ、また塗工層272が剥離して表面
の光沢が失われた、インモール成形容器は印刷インキの
塗膜を有する合成紙が完全に除去された白色の顆粒とし
て回収された。一方、スクリーンを通過して回収された
印刷インキの塗膜を有する合成紙は、砕壊された薄片状
として回収された。
【0063】通常の紙の場合、インキは紙へ浸透すると
同時に、時間とともに酸化重合して固化するが、本実施
例で使用した合成紙においては、インキの浸透は合成紙
の表面に形成された塗工層272に止まり非吸氷性のポ
リプロピレンフィルムより成る基層260には浸み込ま
ず、基層260の表面には僅かに付着している程度であ
ることとあいまってために、衝撃摩砕力を付加すること
により表面塗工層と共に印刷インキの塗膜を有する合成
紙が完全に除去されたものと考えられる。
【0064】なお、本実施例により回収された樹脂材料
は、容器自体への塗工層をも除去されたものであるため
に合成樹脂としての純度が高く再生利用するに好適であ
る。
【0065】なお、回収された樹脂材料は、印刷インキ
の塗膜を有する合成紙が完全に除去されたものであるた
め、これを再度溶融して廃棄インモール成形容器として
再生することができる他、各種の成形品に再加工が可能
である等、リサイクルの用途が広範である。
【0066】実施例2
【0067】
【表3】
【0068】前述の廃棄インモール成形容器200gを
カツタミルにて一辺約5mm程度の被処理小片に破砕した
後、この被処理小片を35Hz、1,200rpm で回転
するセパレータ内に投入し、約15分間衝撃摩砕力を付
加した。
【0069】以上の結果、印刷インキの塗膜が除去され
た半透明の回収樹脂材料170gと、廃棄インモール成
形容器の表面より剥離された合成紙30gが回収され
た。
【0070】回収された樹脂材料の状態は、合成紙は完
全に除去されて半透明の粒径4mm程度の顆粒として回収
された。
【0071】本実施例で使用した廃棄インモール成形容
器にあっては合成紙表面の加熱処理により形成された変
質層は、強度が他の部分に比較して低下しているために
摩砕衝撃カの付加により印刷インキの塗膜が剥離される
のみならず廃棄インモール成形容器表面から変質層も削
り取られたものと考えられる。
【0072】なお、回収された樹脂材料は、印刷インキ
の塗膜を有する合成紙が完全に除去されたものであるた
め、これを再度溶融してインモール成形容器として再生
することができる他、各種の成形品に再加工可能である
等、その再生用途は広範である。
【0073】実施例3
【0074】
【表4】
【0075】前述の廃棄インモール成形容器200gを
カツタミルにて一辺約5mm程度の被処理小片に破砕した
後、この被処理小片を35Hz、1,200rpm で回転
するセパレータ内に投入し、約15分間衝撃摩砕力を付
加した。
【0076】以上の結果、印刷インキの塗膜が除去され
た半透明の回収樹脂材料170gと、廃棄インモール成
形容器の表面より剥離された合成紙30gが回収され
た。
【0077】実施例4
【0078】
【表5】
【0079】セパレータ130内で処理され被処理小片
82の表面から剥離した塗膜又は塗膜を付着した合成紙
片83bを含む合成紙84はスクリーン151を経てブ
ロワー157によって補集タンク250へ排出され、一
方、スクリーン151内に残された回収樹脂材料83a
又は回収樹脂材料83a 及び合成紙84は循環気流によ
って連通管235へ吸引され再び処理空間155へ給送
されセパレータ130内で処理された後に、連通管23
5の下流側を三方電磁弁238で閉塞し且つ前記分岐管
側を開放することにより、スクリーン151内に残され
た回収樹脂材料83a を連通管235から分岐管237
を経て回収タンク240へ回収する。ここでは、前述の
〔選別工程:風力選別工程〕は省略できる。
【0080】前述の廃棄インモール成形容器200gを
カツタミルにて一辺約5mm程の被処理小片に破砕した
後、この被処理小片を35Hz、1,200rpm で回転
するセパレータ内に投入し、約3分間衝撃摩砕力を付加
した。
【0081】以上の結果、印刷インキの塗膜が除去され
た半透明の回収樹脂材料187gと、廃棄インモール成
形容器の表面より剥離された合成紙13gが回収され
た。
【0082】なお、合成紙をブロー成形時接着剤により
接着した容器の場合には、〔剥離・粉砕・分級工程〕に
おいて、接着剤を回収樹脂材料から分離するため、前記
工程が約2倍の時間を要した。
【0083】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0084】比較的簡単かつ容易な方法により、処埋対
象としての廃棄インモール成形容器から印刷インキの塗
膜を有する合成紙を剥離且つ除去することができ、廃棄
インモール成形容器中から主原料の合成樹脂のみを効率
よく回収でき、再利用し得るようにできた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理対象の一例である廃棄インモール
成形容器の回収方法の基本的な実施例の方法を適用した
場合の概要を原理的かつ模式的に示す処理工程の系続説
明図である。
【図2】本発明の実施例に使用するカツタミル(破砕手
段)の要部を示す全体斜視図である。
【図3】本発明の実施例に使用するセパレータ(剥離・
粉砕,分級手段)の要部を示す正面図である。
【図4】図3の平面図である。
【図5】図3の矢視V−V線の要部断面である。
【図6】本発明の実施例に使用するセパレータ(剥離・
粉砕・分級手段)及びこのセパレータに連通する各機器
の全体的な斜視図である。
【図7】本発明の実施例で処理対象とした合成紙の拡大
概略図であり、(A)は内部紙化方式による合成紙の一
例、(B)は表面塗工方式による合成紙の一例、(C)
は表面処理方式による合成紙の一例を示す。
【符号の説明】
81 廃棄インモール成形容器 82 被処理小片 83 樹脂材料基材 83a 回収樹脂材料 83b塗膜又は塗膜を付着した合成紙片 84 合成紙 120 カツタミル 121 投入ロ 124 カツタ支持体 125 回転刃 126 固定刃 127 投入室 128 スクリーン 130 セパレータ 131 固定円盤 132 供給投入ロ 133 固定端板 134 固定ピン 135 周側板 141 可動円盤 142 回転横軸 143 軸受 144 可動ピン 151 スクリーン 152 排出口 153 取出口 155 処理空問 156 排出空間 157 ブロワー 158 ブロワー 161 モータ 235 連通管 236 配管 237 分岐管 238 三方電磁弁 239 排出管 240 回収タンク 250 補集タンク 260 基層 262 表面層 264 空孔 272 白色塗工層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】廃棄インモール成形容器の樹脂材料基材か
    ら印刷インキの塗膜を有する合成紙を分離し、樹指材料
    を回収する方法であって、廃棄インモール成形容器を複
    数の小片に破砕して被処理小片を形成する破砕工程と、
    前記破砕された個々の被処理小片に対して、衝撃摩砕力
    を付加して印刷インキの塗膜を有する合成紙を剥離し、
    且つ、前記塗膜を有する合成紙を粉砕・分級し、前記廃
    棄インモール成形容器の樹脂材料基材を回収樹脂材料と
    する工程とを少なくとも含むことを特徴とする廃棄イン
    モール成形容器の回収方法。
  2. 【請求項2】前記破砕された個々の被処理小片に対し
    て、衝撃摩砕力を付加して印刷インキの塗膜を有する合
    成紙を剥離し、且つ、前記塗膜を有する合成紙を粉砕・
    分級し、前記廃棄インモール成形容器の樹脂材料基材を
    回収樹脂材料とする工程を複数回にわたり反復すること
    を特徴とする請求項1記載の廃棄インモール成形容器の
    回収方法。
  3. 【請求項3】前記粉砕・分級工程後、さらに、前記廃棄
    インモール成形容器の樹脂材料基材に対して風力選別に
    より回収樹脂材料と合成紙を選別する工程を含むことを
    特徴とする請求項1記載の廃棄インモール成形容器の回
    収方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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