JPH10217213A - 水硬性材料の成形法 - Google Patents

水硬性材料の成形法

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JPH10217213A
JPH10217213A JP2739397A JP2739397A JPH10217213A JP H10217213 A JPH10217213 A JP H10217213A JP 2739397 A JP2739397 A JP 2739397A JP 2739397 A JP2739397 A JP 2739397A JP H10217213 A JPH10217213 A JP H10217213A
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molded body
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 分割型を用いず、材料充填後に未硬化成形体
をフィルムで包み込んだまま即時脱型し、様々な凹凸起
伏やアンダーカットのある成形品でも実用的に成形で
き、型費の大幅削減と量産性に優れた水硬性材料の成形
法を提供する。 【解決手段】 真空吸着台11上の多孔質通気性成形型
10の上に加熱された自立不能で柔軟薄膜の熱可塑性樹
脂フィルム13を被い、成形型10のキャビティ12の
賦形面に吸着させて凹凸起伏を塑性変形で転写してか
ら、フレッシュコンクリートSを充填して加振で締め固
めた後、通気孔15aを持つ定板15を合わせ、通気孔
15aを真空引きして定板15とフィルム13で成形体
を真空密閉して脱型する。材料充填後で脱型工程の前
に、成形型10の真空吸引を停止し、ラッシュ的に気体
を送り込みキャビティ12の賦形面とフィルム13の接
着境界面を剥離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スラリー成形材料
を硬化成形するための成形法に関し、特に、建築板状
体,外壁タイルのような平物成形品等を得るために使用
するセメント混練材料等のような水硬性材料の成形法に
関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、家屋や塀の外壁を被うコンクリ
ート製化粧外壁板(模様付コンクリート製品)の成形法
としては、特開昭63−172608号公報に記載のよ
うに、模様付コンクリート製品の成形法が知られてい
る。この成形法は、凹凸模様付型枠の上に、プラスチッ
クフィルムを展開し、そのプラスチックフィルムを発熱
装置により均一に加熱すると共に、型枠底面に設けた吸
着用ベントホールにより真空ポンプで真空吸引して凹凸
模様表面に密着させた後、コンクリートスラリーをを流
し込み硬化養生させるものである。このような成形法を
用いると、脱型したコンクリート成形品の表面凹凸面は
型枠の凹凸模様が転写された美麗な表面仕上となり、ま
た、プラスチックフィルムの被覆により型枠の凹凸模様
表面(賦形面)にはコンクリートスラリーが接触せず、
汚れが生じないため、型枠の洗浄工程及びその乾燥工程
を無くすことができ、生産性の向上に資するものであ
る。更に、型磨耗が少なくなり、型寿命が長くなるとい
う利点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
模様付コンクリート製品の成形法にあっては、次のよう
な問題点がある。
【0004】 型枠内で養生硬化したコンクリート成
形品をその型枠から抜き出す際、バイブレータで加振し
ながら脱型力を加えても脱型し難く、成形面の損傷を招
き易い。特に、部分的にアンダーカットのある成形品は
抜き勾配が逆勾配であるため、分割型を用いなければ上
手に脱型できない。また、図13に示す如く、成形品1
の表面2は勿論のこと厚み側面(立ち上がり面)3に凹
凸起伏がある場合は、成形面の表面損傷が不可避的に生
じ、抜き勾配を相当大きくしなければ、脱型はできない
ので、上記の成形法では厚み側面が殆ど平滑面の成形品
に限られると言うのが実情である。
【0005】換言すると、型枠の内面模様(しぼ)を大
小凹凸の粗さ(地肌起伏)に富むものにし難く、成形品
の厚み側面を含めた凹凸模様面を自然石地肌等に酷似さ
せるにはランダム起伏や精細さの点で限界があった。
【0006】 型枠内でコンクリート成形品を硬化さ
せる養生期間は、速硬コンクリートや促進養生法でも一
昼夜を要するため、その養生期間中は勿論脱型できず、
型枠の回転効率は頗る低いものであった。そのため、コ
ンクリート成形品の量産性を確保するには、同形の型枠
を多数個準備する初期投資が不可欠であり、型費の膨大
化を招いている。それ故、模様付コンクリート製品のデ
ザインの種類も限られたものとなっていた。
【0007】ところで、型枠内で成形品を硬化養生させ
ずに、水硬性材料(水和硬化成形材料)の充填・締固め
直後、未硬化状態の成形体をフィルムで包み込んだまま
そっくりキャビティから引き抜き脱型し、フィルムが被
着したままで未硬化状態の成形体を保形養生するように
すれば、理論的には上記の各問題点が解消できる筈であ
る。例えば、成形型を分割型(垂直割型)に構成し、成
形型を分割してから脱型するようにすることは可能であ
るものの、成形面に分割線の痕跡が残り、成形品の付加
価値が低下し、化粧壁等の外観を重要視する成形品には
適用できず、また型費の上昇を招く欠点もある。勿論、
半硬化状態まで型枠内で養生させてから脱型することは
可能であるが、未硬化状態(充填直後の状態)での脱型
操作は、その物理的変位過程の脱型抵抗により未硬化成
形面の崩れ,歪み,しぼむらに直結するため、実際は無
謀な操作に等しく、凹凸起伏の成形面を持つ成形品では
材料充填直後に即時脱型することは実用上困難であっ
た。
【0008】そこで、上記問題点に鑑み、本発明の課題
は、分割型を用いず、養生工程の前に未硬化成形体をフ
ィルムで包み込んだまま支障なく即時脱型できる実用的
手法を実現することにより、成形面に様々な凹凸起伏の
ある成形品でも、ある程度のアンダーカットの成形品で
も、立ち上がり面に凹凸のある成形品でも、支障なく実
用的に成形でき、しかも型費の大幅低減を実現でき、量
産性に優れたコンクリート等の水硬性材料の成形法を提
供するところにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の講じた手段は、加熱されてキャビティの賦
形面の凹凸起伏に吸着した自立不能で柔軟薄膜の熱可塑
性樹脂フィルムを予め境界面剥離させてから、脱型とい
う実変位を伴う分離操作を行うようにしたところにあ
る。即ち、本発明は、通気孔を持つ成形型のキャビティ
に加熱された自立不能で柔軟薄膜の熱可塑性樹脂フィル
ムを展開状態で被い、上記通気孔を真空吸引して上記キ
ャビティの賦形面に上記フィルムを吸着させ、上記キャ
ビティの賦形面の凹凸起伏を上記フィルムの面に塑性変
形で転写してから、上記真空吸引状態のまま水硬性材料
(水和硬化成形材料)のスラリーを上記キャビティ内の
上記フィルム上に充填して締固め、未硬化状態の成形体
を上記フィルムで密着包囲したまま上記キャビティから
相対的に抜き出す脱型工程の後、上記フィルムが被着し
たままで上記硬化状態の成形体を養生する水硬性材料の
成形法において、上記水硬性材料の充填後で上記脱型工
程の前に、予め、上記キャビティの賦形面と上記フィル
ムとの接着境界面を剥離する境界面剥離操作を有して成
ることを特徴とする。
【0010】このような水硬性材料の成形法において
は、先ず、キャビティの賦形面の凹凸起伏はそれに倣い
真空吸引で吸着されて塑性変形した熱可塑性樹脂フィル
ムの面に写し取られるものである。その熱可塑性樹脂フ
ィルムは自立不能で柔軟薄膜であるから、賦形面の凹凸
起伏への倣い性が忠実であり、賦形面の凹凸起伏を精細
に反映した転写性を持つ。樹脂フィルムの膜厚が200 μ
m 以上に厚くなると、硬化したフィルム自身に自己保形
性が現れるため、ダレにより転写性が悪くなる。
【0011】また厚くなると展延伸縮性が無くなる。従
って、熱可塑性樹脂フィルムは柔軟性に富み且つ薄い
程、転写性が良くなる。この熱可塑性樹脂フィルムの膜
厚としては20〜200 μm 程度が好ましい。転写性と強度
の点から、望ましくは50〜100 μm 程度が適当である。
【0012】しかし反面、高温に加熱された薄膜フィル
ム面は部分的にキャビティの賦形面の凹凸起伏に融着や
食い込み付着等で接着し易くなるため、水硬性材料の充
填後に未硬化状態の成形体をフィルムで密着包囲したま
ま脱型しようとしても、脱型力を加えると、フィルム面
には賦形面との接着点で異方性のフィルム張力が顕在化
するため、成形面とフィルム面との境界では局部的滑り
流動が生じ、成形面の崩れ,歪み,むらを生じてしま
う。
【0013】そこで、本発明では、境界面剥離操作、例
えば、キャビティの賦形面とフィルムとの接着境界面に
気体を送り込む気圧調節操作を採用する。送り込んだ圧
力気体によりそれら境界面を剥離(無限小変位も含む)
して接着点(拘束点)を減らしてから、実質的な変位を
伴う脱型力を加えるようにしているため、フィルム面の
各点に均一で等方的な表面張力が波及し易く、未硬化状
態の成形体の成形面と転写母型としてのフィルム面との
局部的滑り流動が起こり難くなり、一塊の成形体を伸縮
性フィルムで絞ったような締め固め状態の弾力塊として
そっくりそのまま脱型することができる。脱型時の脱型
抵抗でフィルム面が局部的に押されても、フィルムの表
面保護作用で成形面の表面損傷が起こらず、また一旦凹
んだ箇所はフィルムの表面張力及び未硬化成形体自身の
凝結粘弾性で復元する。従って、キャビティの賦形面の
地肌起伏が様々でも、またある程度のアンダーカットの
成形品でも、更に立ち上がり面に凹凸のある成形品で
も、成形を崩さずに首尾良く脱型できる。このため、即
時脱型プロセスが本格的に実用化でき、型費の大幅低減
により、凹凸模様付き成形品を低コストで提供できる。
【0014】この気圧調節操作では、真空吸引を停止し
て境界面を大気圧に開放するか、更に進んで加圧状態に
設定する。大気開放しただけでも、ラッシュ的な空気圧
がフィルム面に一気に吹き付けるように押し寄せるた
め、簡単に境界面剥離を達成できる。これは主にフィル
ム面をその法線方向に微小変位(振動)させるものであ
るが、圧力脈動は勿論のこと、小規模な爆風や衝撃波で
も剥離作用を発揮する。
【0015】また、成形型を加減速又は振動させると、
フィルム面がその沿面方向に微小変位(振動)するの
で、接着点が振り切られて境界面が剥離する。この外、
境界面剥離として有効な操作は、フィルムが塑性変形し
ない程度の低温の熱気を送り込んで、接着点を軟弱化さ
せても良い。
【0016】通気孔を持つ成形型としては、通気孔を穿
孔した金型や樹脂型を用いることができる。しかし、こ
のような成形型では、通気孔の開口が比較的に広口であ
るため、成形品の通気孔の開口に臨む部分に針状突起が
でき易く、その除去工程が必要となる。また、キャビテ
ィの賦形面にフィルムがベタで接着し易く、上記のよう
な境界面剥離操作を加えても、剥離が不充分となる虞れ
がある。
【0017】そこで、本発明の手段では、通気孔を持つ
成形型として、多孔質通気性成形型であることを特徴と
する。このような多孔質通気性成形型を用いると、成形
品に針状突起ができ難く、成形面の表面仕上に遜色がな
い。特に、フィルムがキャビティの賦形面に吸着した状
態でも、賦形面自身が多孔質であるから、フィルム面は
微小な空胞を交えて散点的に密着するだけであるので、
自ずとベタ接着面が無くなり、しかも境界面剥離操作で
は賦形面の多孔から気体がフィルム面に分散的且つ均等
に当たるようになるため、境界面剥離が確実化する。こ
のため、熱可塑性樹脂フィルムとしては極薄フィルムを
用いることが可能となり、また加熱温度を高めることが
できるから、より一層、転写性の精細化を実現できる。
【0018】フィルムと成形型の接着点数又は接着面を
減少させるには、薄膜フィルム素材の選定も重要であ
る。平滑面フィルムの場合は、接着面が拡大し易く、剥
離操作が困難となる。そこで、本発明の手段は、フィル
ムとして、エンボス加工等のしぼ加工フィルムであるこ
とを特徴とする。フィルム接着点数が減少し、フィルム
剥離性が向上すると共に、成形面のツヤ消し効果も発揮
する。また成形面を着色するための色粉の乗りが良い。
【0019】未硬化状態の成形体をフィルムで密着包囲
したまま脱型する方法としては、成形体を包み込んだ半
袋状のフィルムを全体的にキャビティから持ち上げるよ
うに引き離しても良いが、成形体の周囲のフィルムを平
等の力で正確に持ち上げない限り、フィルム各点の張力
が異方化して、成形面が局部的に歪む虞れがある。
【0020】そこで、本発明では、脱型時の成形体の保
形性を一層確保するため、キャビティ内の未硬化状態の
成形体の背面側に裏打ち補強材としての裏当て被い材を
重ねて、その裏当て被い材とフィルムとで未硬化状態の
成形体を抱持して一緒に脱型することを特徴としてい
る。この裏当て被い材としては、剛体板,可撓性板,弾
性板,紙製板,樹脂フィルム(シート),裏打ち樹脂被
覆層又は樹脂含浸層等を採用することができる。裏打ち
補強作用のあるものの方が望ましい。脱型後は包み込ん
だフィルムを上側(成形面を上向き)にして養生する。
未硬化成形体は保形のフィルムに包まれていわば膜養生
による湿潤養生にあずかることになるから、露天養生の
場合に比し、硬化成形品の強度が高くなり、高品質の成
形品が得られるから好都合である。更に、硬化養生の
後、そのまま上記フィルム等を被着したままの状態で工
場出荷すれば、輸送過程の養生材(包装又は緩衝材)を
節約することができ、またフィルムを剥離するまで膜養
生が継続するから、却って高品質の成形品を提供でき
る。
【0021】特に、本発明では、上記境界面剥離操作の
後で上記脱型工程の前に、予め、上記裏当て被い材の通
気孔を真空吸引して上記裏当て被い材と上記フィルムと
で囲まれた内部の空気を排気して上記未硬化状態の成形
体に上記フィルム及び上記背面被い材を真空吸着させる
真空密着操作を有して成ることを特徴とする。この真空
密着操作によれば、未硬化状態の成形体中に混入した気
泡を脱気して締め固め、且つ成形面がフィルムの転写面
に強く密着し、フィルムの表面吸着力が強固になり、成
形体が未硬化状態でありながら所謂真空パックで密実な
硬さのある弾力塊となる。それ故、脱型時に成形体の側
面等が脱型抵抗で押されて変形しても、脱型直後に弾力
的に復元し、保形性が持続する。このため、ある程度の
負の抜き勾配の成形品でも脱型できるから、部分的にア
ンダーカットのある成形品をも得ることができる。
【0022】このように真空吸引による未硬化状態の成
形体をフィルムと裏当て被い材で密閉する場合、裏当て
被い材の通気孔の開口が成形体背面の真正面に臨んでい
ると、成形体背面上のブリーディング(浮き水)や細骨
材が通気孔を介して空気と共に排出されて、水硬性材料
の水配合比が狂ってしまう虞れがある。そこで、本発明
では、上記裏当て被い材の通気孔としては、成形型との
型当り面のうちキャビテイの縁近傍に面する位置に開口
して成ることを特徴とする。縁近傍に通気孔の開口が位
置していると、浮き水を極力排出しない状態で内空間の
空気を排気できるようになる。
【0023】キャビティが浅く薄い成形品の場合、成形
品が軽いので、真空密着操作では同時にフィルムで包み
込んだ成形体がキャビティの賦形面から多少離れ裏当て
被い材へ吸着する。この吸着の際、フィルムのうち成形
体の面尻側(裏当て被い材の近傍部)が少し弛むだけで
あるから、成形面には実質上歪みや変形が波及しない。
ところが、このフィルムがキャビティの賦形面から実質
的に微小離間することは、フィルムとキャビティの接着
点が皆無化したことを意味し、これで脱型操作の準備段
階が完了する。
【0024】キャビティが深く厚い成形品の場合、成形
品が重いので、上記の如き吸着では吸着力は不充分であ
る。そこで、本発明では、脱型工程の前に、成形型及び
裏当て被い材を一体的に天地反転する重力分離操作を採
用している。成形型に加減速を与えて慣性はずみで成形
体を賦形面から分離しても良いが、重力分離操作の方が
簡単であり、また成形品が厚くなればなる程、その分、
自重で分離し易くなる。
【0025】前述した境界面剥離操作におけるフィルム
剥離をより一層確実化するには、成形型のキャビティの
賦形面にフィルムを密着させる前に、キャビティの賦形
面にフィルム接着抑制剤を塗布又は噴霧することが望ま
しい。フィルム接着防止剤の噴霧粒子がキャビティの賦
形面に付着すると、加熱されたフィルムがキャビティの
賦形面に融着し難くなる。またその噴霧粒子により薄膜
のフィルムが微細凹凸として転写されるので、成形面の
ツヤ消し効果に寄与する。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。
【0027】〔第1の実施形態〕本発明の第1の実施形
態に係るコンクリート製化粧外壁板の成形法において
は、まず図1に示すように、多数個取りの凹状のキャビ
ティ12が彫り込まれたポーラスエポキシ樹脂製の多孔
質通気性型板(成形型)10を準備し、この型板10を
真空ポンプ(図示せず)に連通した真空吸着台11上に
設置する。そして、必要に応じ、キャビティ12内に非
極性ウレタン塗料等のフィルム接着抑制剤を塗布又は噴
霧する。次に、型板10のキャビティ12を成形適温14
0 〜150 °Cに加熱されて展開状態の膜厚60μm程度の
酢酸ビニール系プラスチックフィルム(熱可塑性樹脂フ
ィルム)13で被い、吸着台11を多孔質通気性型板1
0で真空引きして吸気する。これにより、キャビティ1
2内の空気が型板10の多孔質の連続孔(通気孔)を介
して吸着台11の外へ排気されるため、キャビティ12
内が減圧状態となり、図2に示すように、加熱されて伸
縮し易い展開状態のフィルム13がキャビティ部12の
内面に吸着すると同時に、ヒートシンクしてフィルム1
3が冷却硬化するので、フィルム13はキャビティ12
の賦形面12aの凹凸起伏に倣って添接し、凹凸起伏が
フィルム1の面に塑性変形で転写する。この加熱された
薄膜のフィルム13は柔軟性に富む。なお、このフィル
ム面成形に用いられるフィルム13は一般の真空成形に
用いられるフィルム(200 μm 以上)よりも半分以下で
薄いため、フィルム面成形後では薄フィルム13自体に
自己保形性はない。フィルム13の面に転写された賦形
面模様の部分でさえなおも柔軟に変形可能である。この
フィルム13としてエンボス加工フィルムを用いても良
い。
【0028】次に、図3に示す如く、真空吸引状態のま
まキャビティ12にフレッシュコンクリート(センメン
ト混練材)Sを適量充填し、型板10をバイブレータに
より数千サイクル/分の高周波数で10秒程度加振してコ
ンクリートSを稠密に締め固めると共に、充填コンクリ
ートS中の気泡を抜く。加振によりブリーディングで浮
き水が充填コンクリートSの上面に発生する。なお、締
め固め不要コンクリートを用いても良い。この際、キャ
ビティ部12の内面には成形された薄膜のフィルム13
が密着しているため、コンクリートSの充填時にはコン
クリートSがフィルム13上を滑って行くので、流動性
が良い。キャビティ12自体の内面地肌が充填コンクリ
ートSに触れることはなく、またコンクリートSの成形
面の凹凸起伏は実質的にキャビティ12の賦形面12a
が転写される。なお、材料充填後の型板10の振動によ
って、フィルム13とキャビティ12の賦形面12aの
接着境界面の剥離が促進される。
【0029】この締め固め工程の後、真空吸引を停止す
ると、ラッシュ的に空気圧が型板10からフィルム面に
一気に吹き付けるように押し寄せるため、フィルム13
とキャビティ12の賦形面12aの接着境界面が剥離す
る。
【0030】次に、図4に示す如く、通気孔15aを持
つ鉄製定板(裏当て被い材)15を型板10の上に重ね
た後、図5に示す如く、その上に吸着パッド19を合わ
せて真空吸引する。この真空密着操作によれば、未硬化
状態の成形体中に混入する気泡が脱泡されてコンクリー
トSが締め固められると共に、キャビティ12の賦形面
から既に剥離したフィルムの転写面が成形面に強く密着
し、フィルムの表面吸着力が強固になり、成形体が未硬
化状態でありながらいわゆる真空パックで密実な硬さの
ある塊となる。
【0031】本例では定板15の通気孔15aがキャビ
テイ12の縁近傍に面する位置に開口しているため、加
振により生じた成形体上面の浮き水が不用意に排水され
ない。このため、コンクリートSの水配合比が狂わな
い。
【0032】薄型の成形体は軽いため、成形体は定板1
5に吸着している。そこで、真空吸引を継続し、成形体
を吸着しながら定板15を上方に移動させて脱型し、天
地反転させて図6に示す如く、成形面が上向きの成形体
をフィルム被覆のまま定板15上で支持する。真空吸引
を解除し、定板15ごと吸着パッド19から移し換え、
定板15上でフィルム被覆の成形体を養生する。また、
定板15から別の載せ板へフィルム被覆の成形体を載せ
換えた後、その上で養生させても良い。
【0033】脱型時に成形体の側面等が脱型抵抗で押さ
れても、脱型直後に弾力的に復元し、保形性が持続す
る。このため、ある程度の負の抜き勾配の成形品でも脱
型できるから、部分的にアンダーカットのある成形品を
も得ることができる。
【0034】ところで、型板10としてポーラスエポキ
シ樹脂製の多孔質通気性型板を用いなくても、複数の通
気孔がキャビティ部12に連通形成した型板でも構わな
いが、キャビティ12の内面に広口の通気路が開口して
いると、成形品の成形面に針状突起ができ易く、その除
去作業が必要となる。しかし、本例のように多孔質通気
性型板を用いると、キャビティ12に臨む多孔質の開口
は微細であるため、針状突起が形成される程ではない。
また、従来の製造方法では、金型(アルミニウム型)の
場合、セメントの化学反応により腐食が生じ、金型交換
のサイクルが速く、またウレタン樹脂型では耐久性に遜
色があった。しかし、本例では型板10がフィルム13
で被われ、コンクリートSが接触しないことは、化学反
応や腐食等から回避できるので、型板10の材料選定の
自由度が増す。
【0035】特に、フィルム13がキャビティ12の賦
形面12aに吸着した状態でも、賦形面自身が多孔質で
あるから、フィルム面は微小な空胞を交えて散点的に密
着するため、自ずとベタ接着面が無くなり、しかも境界
面剥離操作では賦形面の多孔から気体がフィルム面に分
散的且つ均等に当たるようになるため、境界面剥離が確
実化する。このため、熱可塑性樹脂フィルム13として
は極薄フィルムを用いることが可能となると共に、加熱
温度を高めることができるから、より一層、転写性の精
細化を実現できる。
【0036】〔第2の実施形態〕本例では、図3に示す
工程の後、図7に示す如く、定板35として、下面にア
ンカー凹み(裏足形状)を転写するための凹凸条35a
を有するポーラスエポキシ樹脂製の多孔質通気性定板
(背面被せ材)35を型板10の上に重ねる。そして、
図8に示す如く、型合わせ状態の型板10と定板35を
一体的に天地反転し、上側になった型板10の面にブロ
ーパッド16を当て、下側の吸着台11を真空引きする
と共に、ブローパッド16から送気し、フィルム13を
境に圧力差を付与すると、型当り面に接触した部分のフ
ィルム13や充填コンクリートSが定板35の上面に吸
い寄せられると共に、ブローパッド16からの吹き付け
によりフィルム13が下方へ加圧されるため、型板10
の型当り面及びキャビティ12の内面からフィルム13
が実質的に分離し、成形体にフィルム13と定板35が
真空吸着する。ここで、薄い成形体の場合、型合わせ状
態の型板10と定板35の一体的な反転を行わなくと
も、定板15を吸着するだけでフィルム13を成形体へ
吸着させることができる。なお、吸着台11も一緒に天
地反転させても良い。
【0037】次に、定板35を真空吸引したままでブロ
ーパッド16からの送気を停止し、定板35を下降させ
て、図9に示す如く成形体を型板10から相対的に脱型
する。このような真空密着操作で脱型すれば、未硬化状
態の成形体中に混入した気泡を脱気して締め固められ、
且つ成形面がフィルム13の転写面に強く密着し、フィ
ルムの表面吸着力が強固になり、成形体が未硬化状態で
ありながら所謂真空パックで密実な硬さのある弾力塊と
なる。それ故、脱型時に成形体の側面等が脱型抵抗で押
されて変形しても、脱型直後に弾力的に復元し、保形性
が持続する。このため、ある程度の負の抜き勾配の成形
品でも脱型できるから、部分的にアンダーカットのある
成形品をも得ることができる。
【0038】コンクリートSの充填直後に型板35を即
時脱型できることは、その型板10の回転効率が良くな
る。生産性の向上又は型費の大幅削減を達成できる。な
お、ブローパッド16を型板10に当ててブローを行わ
なくとも、大気圧開放状態でも構わない。
【0039】次に、成形体が載る定板35を吸着台11
から外し、同様の定板35を幾層にもスタッキングし
て、24時間程度養生させた後、硬化したコンクリート
Sの成形品からフィルム13を剥離すると共に、コンク
リート成形品を定板35から離すと、図10に示す如
く、その成形品背面に凹凸条35aの転写されたアンカ
ー凹み(裏足形状)35bを持つコンクリート製化粧外
壁板20が得られる。なお、定板35の脱型の際、バイ
ブレータにより加振しても良いが、平坦面上の凹凸条3
5aであるので、本例では加振せずとも容易に脱型でき
る。勿論、養生時には成形体を定板35から他の台板へ
移し換えても良く、またフィルム13を剥離せずにその
まま輸送用養生材として出荷しても良い。
【0040】このように、本例では、型板10のキャビ
ティ12の内面地肌がフィルム13で被われた状態でコ
ンクリートSが充填されるため、キャビティ部12の内
面地肌がコンクリートSに触れず、地肌面の目詰まり等
を生じることがない。脱型時の型損傷や成形品の表面損
傷を防止でき、型管理の軽減と良品率の向上を図ること
ができる。また、脱型後の型板10は洗浄工程を経ずに
そのまま再利用が可能であるため、生産性の大幅向上を
実現できる。
【0041】〔第3の実施形態〕図10に示すコンクリ
ート製化粧外壁板20の背面に形成されるアンカー凹み
35bはアンカー効果を高めるためアンダーカット穴で
あることが好ましい。また、第2の実施形態では、剛体
の多孔質通気性定板35の凹凸条35aでは、多孔質に
セメントペースが滲み込んでしまい、使い切りの定板3
5でない限り、洗浄作業が必要となる。
【0042】そこで、本例ではコンクリートSの充填
後、図11に示す如く、コンクリートSの上にアリ溝型
凹凸条25aを持つゴム製凹凸付与板(第1の裏当て被
い材)25を敷き、通気孔30aが貫通した鉄製定板
(第2の裏当て被い材)30をその上に載せるようにし
てある。定板30には通気孔30aが貫通しているの
で、コンクリートSの充填直後、真空吸引によりフィル
ム13での真空密閉が可能となっている。また凹凸付与
板25がゴム製であるため、硬化したコンクリートSか
ら凹凸付与板25を引き離し易く、しかもアンダーカッ
トのアンカー凹み25bの形成が可能となっている。更
に、定板30のコンクリートによる汚れも少なく、平坦
面であるが故に掃除も容易である。なお、凹凸付与板2
5としては気泡突起シート等を用いることもできる。
【0043】なお、本例では、化粧壁等の成形品の成形
材料としてセンメント混練材のコンクリート(又はモル
タル)を用いてあるが、石膏,しっくい、セラミック
ス,粘土やスラグ等によって水硬性を与えられた混合物
でも構わない。種々の細骨材,粗骨材,充填材,混和
材,ポリマー,着色剤等を混合したものでも良い。また
本発明では、実施形態に示す平物成形品に限らず、役物
成形品,パネル状成形品,立体成形品も成形し得る。
【0044】更に、本発明の即時脱型実用化プロセス
は、水硬性材料のスラリーに限らず、チョコレート,カ
レールーなどの食料成形品や口紅,石鹸,スキーワック
スなどの化粧・化学成形品のように、薄フィルムよりも
低融点材料のスラリーを成形・膜保護する場合に用いる
ことができる。脱型後の養生工程に代えて、フィルム被
覆のままで、加熱処理,冷却処理,冷凍処理,赤外線照
射,マイクロ波照射の外部加熱処理などを施すようにし
ても良い。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、加熱さ
れてキャビティの賦形面の凹凸起伏に吸着した自立不能
で柔軟薄膜の熱可塑性フィルムを予め境界面剥離させて
から、脱型という実変位を伴う分離操作を行う点を特徴
としている。従って、次のような効果を奏する。
【0046】 剥離操作により接着点を無くしておく
と、未硬化状態の成形体の成形面と転写母型としてのフ
ィルム面との局部的滑り流動が起こり難くなり、一塊の
成形体を伸縮フィルムで絞ったような締め固め状態の弾
力塊としてそっくりそのまま脱型できる。脱型時の脱型
抵抗でフィルム面が局部的に押されても、フィルムの表
面保護作用で成形面の表面損傷が起こらず、また一旦凹
んだ箇所はフィルムの表面張力及び未硬化成形体の凝結
粘弾性で復元する。従って、キャビティの賦形面の地肌
起伏が様々でも、またある程度のアンダーカットの成形
品でも、更に立ち上がり面に凹凸のある成形品でも、成
形を崩さずに首尾良く脱型できる。このため、即時脱型
プロセスが本格的に実用化でき、型費の大幅低減によ
り、凹凸模様付き成形品を低コストで提供できる。
【0047】 通気孔を持つ成形型として、多孔質通
気性成形型を採用した場合、成形品に針状突起ができ難
く、成形面の表面仕上に遜色がない。特に、フィルムが
キャビティの賦形面に吸着した状態でも、フィルム面は
微小な空胞を交えて散点的に密着するだけであるから、
自ずとベタ接着面が無くなり、しかも境界面剥離操作で
は賦形面の多孔から気体がフィルム面に分散的且つ均等
に当たるようになるため、境界面剥離が確実化する。こ
のため、極薄フィルムを用いることが可能となり、また
加熱温度を高めることができるから、より一層、転写性
の精細化を実現できる。
【0048】 フィルムとしてしぼ加工フィルムを用
いた場合、フィルム接着点が減少し、フィルム剥離性が
向上すると共に、成形面のツヤ消し効果も発揮する。
【0049】 脱型操作は、キャビティ内の未硬化状
態の成形体の背面側に裏当て被い材を重ねて、その裏当
て被い材とフィルムとで未硬化状態の成形体を抱持して
一緒に脱型するようにすると、脱型時の保形性を更に高
めることができる。また成形面を着色するための色粉の
乗りが良い。
【0050】 境界面剥離操作の後で脱型工程の前
に、予め、未硬化状態の成形体にフィルム及び裏当て被
い材を真空吸着させる真空密着操作を有して成る方法で
は、未硬化状態の成形体中に混入した気泡が脱気され、
成形体が締め固められ、且つ成形体が未硬化状態であり
ながら所謂真空パックで密実な硬さのある弾力塊とな
る。
【0051】それ故、脱型時に成形体の側面等が脱型抵
抗で押されても、脱型直後に弾力的に復元し、保形性が
持続する。このため、ある程度の負の抜き勾配の成形品
でも脱型できるから、部分的にアンダーカットのある成
形品をも得ることができる。
【0052】 裏当て被い材の通気孔として、成形型
との型当り面のうちキャビテイの縁近傍に面する位置に
開口して成る場合、浮き水を極力排出しない状態で内空
間の空気を排気できるようになるため、水配合比を狂わ
すことがなく、成形品の品質を一定にできる。
【0053】 脱型工程の前に、成形型及び裏当て被
い材を一体的に天地反転する重力分離操作を採用した場
合、成形品が厚くなればなる程、その分、自重で分離し
易くなる。
【0054】 成形型のキャビティの賦形面にフィル
ムを密着させる前に、キャビティの賦形面にフィルム接
着抑制剤を塗布又は噴霧する工程を有する場合、境界面
剥離操作におけるフィルム剥離性をより一層確実化でき
ることは勿論、成形面のツヤ消し効果も発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るコンクリート製
化粧外壁板の成形法におけるフィルム成形(転写)工程
の前半過程を示す工程断面図である。
【図2】同成形工程の後半過程を示す工程断面図であ
る。
【図3】第1の実施形態におけるコンクリート充填・締
め固め工程を示す工程断面図である。
【図4】第1の実施形態における型合わせ工程を示す工
程断面図である。
【図5】第1の実施形態における脱型の直前工程を示す
工程断面図である。
【図6】第1の実施形態における脱型後の状態を示す工
程断面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係るコンクリート製
化粧外壁板の成形法における型合わせ工程を示す工程断
面図である。
【図8】第2の実施形態における反転工程後の状態を示
す工程断面図である。
【図9】第2の実施形態における脱型後の状態を示す工
程断面図である。
【図10】第2の実施形態より得られた成形体を示す断
面図である。
【図11】本発明の第3の実施形態に係るコンクリート
製化粧外壁板の成形法における凹凸面付与板を敷く工程
を示す工程断面図である。
【図12】第3の実施形態における定板を置く型合わせ
工程を示す工程断面図である。
【図13】凹凸起伏のあるコンクリート製化粧外壁板の
一例を示す外観斜視図である。
【符号の説明】
1…コンクリート製化粧外壁板 2…表面 3…板厚側面 25b,35b…アンカー凹み(裏足形状) 12…キャビティ 10…多孔質通気性型板(成形型) 11…真空吸着台 12a…賦形面 13…熱可塑性プラスチックフィルム 15,30…定板 15a,35a…通気孔 16…ブローパッド 19…吸着バッド 25…ゴム製凹凸付与板 25a…アリ溝型凹凸条 35…多孔質通気性定板 S…コンクリート。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気孔を持つ成形型のキャビティに加熱
    された自立不能で柔軟薄膜の熱可塑性樹脂フィルムを展
    開状態で被い、前記通気孔を真空吸引して前記キャビテ
    ィの賦形面に前記フィルムを吸着させ、前記キャビティ
    の賦形面の凹凸起伏を前記フィルムの面に塑性変形で転
    写してから、前記真空吸引状態のまま水硬性材料のスラ
    リーを前記キャビティ内の前記フィルム上に充填して締
    固め、未硬化状態の成形体を前記フィルムで密着包囲し
    たまま前記キャビティから相対的に抜き出す脱型工程の
    後、前記フィルムが被着したままで前記未硬化状態の成
    形体を養生する水硬性材料の成形法において、 前記スラリーの充填後で前記脱型工程の前に、予め、前
    記キャビティの賦形面と前記フィルムとの接着境界面を
    剥離する境界面剥離操作を有して成ることを特徴とする
    水硬性材料の成形法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記境界面剥離操作
    は、前記真空吸引を停止して前記通気孔に気体を送り込
    む気圧調節操作であることを特徴とする水硬性材料の成
    形法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2において、前記通
    気孔を持つ成形型は、多孔質通気性成形型であることを
    特徴とする水硬性材料の成形法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に
    おいて、前記フィルムは、しぼ加工フィルムであること
    を特徴とする水硬性材料の成形法。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に
    おいて、前記脱型工程は、前記キャビティ内の前記未硬
    化状態の成形体の背面側に重ねた裏当て被い材と前記フ
    ィルムとで前記未硬化状態の成形体を抱持して一緒に脱
    型することを特徴とする水硬性材料の成形法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記境界面剥離操作
    の後で前記脱型工程の前に、予め、前記裏当て被い材の
    通気孔を真空吸引して前記裏当て被い材と前記フィルム
    とで囲まれた内部の空気を排気し、前記未硬化状態の成
    形体に前記フィルム及び前記裏当て被い材を吸着させる
    真空密着操作を有して成ることを特徴とする水硬性材料
    の成形法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、前記裏当て被い材の
    前記通気孔は、前記成形型との型当り面のうち前記キャ
    ビテイの縁近傍に面する位置に開口して成ることを特徴
    とする水硬性材料の成形法。
  8. 【請求項8】 請求項5乃至請求項7のいずれか一項に
    おいて、前記脱型工程の前に、前記成形型及び前記裏当
    て被い材を一体的に天地反転することを特徴とする水硬
    性材料の成形法。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8のいずれか一項に
    おいて、前記成形型のキャビティの賦形面に前記フィル
    ムを吸着させる前に、前記キャビティの賦形面にフィル
    ム接着抑制剤を塗布又は噴霧することを特徴とする水硬
    性材料の成形法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN111576200A (zh) * 2020-06-04 2020-08-25 江苏东南结构防灾工程有限公司 基于严酷环境的水下桥墩复合材料重防腐加固方法

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