JPH10216224A - 腹膜透析バックの接続構造 - Google Patents

腹膜透析バックの接続構造

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JPH10216224A
JPH10216224A JP9039838A JP3983897A JPH10216224A JP H10216224 A JPH10216224 A JP H10216224A JP 9039838 A JP9039838 A JP 9039838A JP 3983897 A JP3983897 A JP 3983897A JP H10216224 A JPH10216224 A JP H10216224A
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JP
Japan
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conduit
connection structure
insertion hole
closed container
container
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JP9039838A
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Keinosuke Isono
啓之介 磯野
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Material Engineering Technology Laboratory Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 導管同士の接続、切り離しを確実な無菌シス
テムで行い、また操作に時間や手間がかからず、導管が
どの様な材質であっても適用できる腹膜透析バックの接
続構造を提供。 【構成】 腹膜内に接続されている導管と腹膜透析液が
充填されたバックに接続されている導管とを無菌的に接
続又は切り離しする腹膜透析バックの接続構造におい
て、上記導管同士の接続端部が挿入される密閉容器と、
上記導管の挿入孔を密閉する密閉手段と、上記密閉容器
内に配される殺菌剤と、からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、腹膜透析バックの接続
構造に関するもので、より詳細には、腹膜内に接続され
ている導管と腹膜透析液が充填されたバックに接続され
ている導管とを無菌的に接続又は切り離しする腹膜透析
バックの接続構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に腹膜透析は、在宅治療の一つとし
て行われている。腹膜透析は、腹膜内に透析液を入れて
腎臓に代わって血液の浄化を行うものである。このた
め、患者は腹膜内にカテーテルを留置しておき、定期的
或いは間歇的に透析液の入ったバックとカテーテルとを
接続して、透析液の交換を行っている。このため、従来
から腹膜内に接続されている導管と腹膜透析液が充填さ
れたバックに接続されている導管とを無菌的に接続又は
切り離しする腹膜透析バックの接続、切り離しシステム
或いは装置が多々提案されている。例えば、導管同士を
溶断・溶着装置に入れ、その中で導管同士の接続又は切
り離して導管の閉止を行うシステムや、導管同士をUV
装置内に入れて、その装置内で導管同士の接続や切り離
しを行う構造や、環境を清潔にしてトレイ等にイソンジ
ン液等の化学殺菌液を入れて導管の先端を殺菌した後に
接続或いは切り離しを行うシステム等が提案されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の腹膜透析バックの接続構造或いはシステムに
あっては幾つかの問題がある。例えば、溶着・溶断装置
を用いたものでは、その導管の樹脂材質や形状が代われ
ば、接続や閉止が十分にできないことがある。UV装置
を用いたものでは、そのUVによる殺菌効果が十分でな
い場合や時間が掛かりすぎる場合がある。トレイ等の化
学殺菌液に導管を浸すシステムでは、その処理を行うご
とに、液の準備やトレイの洗滌、準備が必要となり、操
作が煩雑となる。従って、本発明は、導管同士の接続、
切り離しを確実な無菌システムで行い、また操作に時間
や手間がかからず、導管がどの様な材質であっても適用
できる腹膜透析バックの接続構造を提供することを目的
としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、腹膜内に接続
されている導管と腹膜透析液が充填されたバックに接続
されている導管とを無菌的に接続又は切り離しする腹膜
透析バックの接続構造において、上記導管同士の接続端
部が挿入される密閉容器と、上記導管の挿入孔を密閉す
る手段と、上記密閉容器内に配される殺菌剤と、からな
る腹膜透析バックの接続構造を提供することにより、上
記目的を達成したものである。
【0005】腹膜に接続されている導管は、直接腹腔内
の腹膜に接続される管或いは間接的にかかる管に接続さ
れている管でも良い。例えば、腹膜に接続される導管は
カテーテルであっても、カテーテルに接続される樹脂製
の接続チューブでも良い。好ましくは、導管は樹脂製の
接続チューブであることが望ましい。透析液が充填され
たバックに接続されている導管も樹脂製の接続チューブ
であることが望ましく、また、接続チューブは透析液の
バック以外に排液バックにも接続されていても良い。導
管を構成する樹脂としては、ポリオレフィン系樹脂、塩
化ビニル、塩化ビニリデン系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアクリルニトリ
ル系樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、ポリアミド系樹脂等
の汎用樹脂である。中でもポリオレフィン系樹脂を内層
とするチューブ壁が液等に悪影響を与えない点で望まし
く、更に、接続チューブがバックの周縁シール部に取付
られることから、低、中、高密度ポリエチレン、直鎖状
低密度ポリエチレン、プロピレン等のポリオレフィン系
樹脂容器であることが望ましい。また接続チューブ壁は
単層又は多層で形成されていても良い。
【0006】上記密閉容器は過酸化水素の蒸気等の殺菌
剤を維持する機密性と無菌性を維持すれば良く、また、
殺菌剤等により容易に劣化しない素材が望ましい。ま
た、密閉容器内で作業を行うことから透明性の壁が一部
又は全部に存在するものである。従って、このような透
明性の壁を有するものとしては樹脂或いはガラス等で密
閉容器の一部又は全部を構成することが望ましい。上記
導管の挿入孔を密閉する密閉手段は、細菌等の侵入を防
止し、また殺菌剤が液又はガス等であれば、かかる殺菌
剤が漏洩しない程度の密閉手段が望まれる。具体的に
は、上記導管の挿入孔と導管の外壁面を液密にシールす
る部材や密閉容器が可撓性壁であれば、その開口を外側
から押圧して閉止する密閉手段等がある。上記密閉容器
内に配される殺菌剤は、沃化ポリビニルピロリドン、ク
ロロヘキシジン、過塩素酸、エチルアルコール、ホルマ
リン、クレゾール、過酸化水素等である。これらは、上
記密閉容器内で細菌を殺滅する程度の濃度及び容量で用
いられる。このように構成された腹膜透析バックの接続
構造では、密閉容器と殺菌剤とにより在宅時においても
簡単に無菌エリアを造ることができる。また、無菌化さ
れるエリアは殺菌剤により確実且つ迅速に形成されるの
で、導管同士の接続・切り離し操作に時間や手間がかか
らない。
【0007】本発明に係る請求項2記載の発明は、上記
殺菌剤が過酸化水素であることを特徴とする。過酸化水
素は、加温により蒸気化することが望ましい。このよう
な過酸化水素を殺菌剤とすれば、操作導管同士の接続、
切り離しを確実な無菌雰囲気中でできる。また、使用
後、過酸化水素は分解して酸素と水になるため、その廃
棄や人体への影響も少ない。
【0008】本発明に係る請求項3記載の発明は、請求
項1又は2記載の腹膜透析バックの接続構造において、
上記密閉容器は折り畳み可能な可撓性で透明な壁を有す
る樹脂容器からなる。上記密閉容器が樹脂容器であれ
ば、可撓性で透明な樹脂シート等から密閉容器を好適に
構成することができる。樹脂容器は、インフレーション
フィルム、チューブ、シート及びフィルムから成形した
もの、押出成形、射出成形、又はブロー成形したもので
ある。容器の樹脂素材としてはポリオレフィン系樹脂、
塩化ビニル、塩化ビニリデン系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアクリルニトリ
ル系樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、ポリアミド系樹脂、
シリコン樹脂等の汎用樹脂である。特に、過酸化水素等
の腐食性の強い殺菌剤を用いる場合にはシリコン樹脂等
が望ましく、又は使い捨て等の経済性、廃棄容易性を考
慮するならばポリオレフィン系樹脂が望ましい。また、
導管等の挿入孔は樹脂壁を開口加工するだけて容易に形
成することができるため、無菌密閉容器としての構造を
容易に採ることができる。また、樹脂素材である限り、
透明で可撓性であるため、密閉容器の外側から導管同士
の接続・切り離しが容易にできる。これは、操作に時間
や手間がかからず、導管がどの様な材質であっても適用
できる。
【0009】本発明に係る請求項4記載の発明は、請求
項1〜3の何れかの記載の腹膜透析バックの接続構造に
おいて、上記導管の外壁に該導管を開閉する開閉手段が
配せられ、且つ上記開閉手段には上記挿入孔と該導管の
外壁面との間を液密にシールする上記密閉手段が設けら
れていることを特徴とする。開閉手段は、板状でスプー
ン型の長孔を有した樹脂製クランプ、ローラが導管に沿
って移動する樹脂製クランプ、単純に導管を挟持するク
ランプ、及びその他の導管の外側を潰すように押圧して
導管を閉止可能とする手段である。また、密閉手段は、
主に弾性材であり、シリコンゴム、熱可塑性エラストマ
ー等のリング材である。かかる密閉手段は開閉手段に設
けられ、挿入孔と導管の外壁面との間を液密にして、過
酸化水素の蒸気が密閉容器外にでることを防止するもの
である。従って、このような構成であれば、導管は密閉
容器に固定されると共に、過酸化水素等の殺菌剤は密閉
容器外に出て外気を汚染することがない。
【0010】本発明に係る請求項5記載の発明は、請求
項4記載の接続構造において、上記挿入孔は非使用時に
易破断膜が形成されていることを特徴とする。上記挿入
孔は容易に破断可能な薄膜で、細菌等が通過しない膜で
あれば良い。このような構成の密閉容器であれば、密閉
容器内をガス滅菌やγ線滅菌して、使用直前まで密閉容
器内を滅菌状態にしておくことができるため、密閉容器
内の無菌化を殺菌剤で確実、迅速に行うことができる。
本発明に係る請求項6記載の発明は、請求項3記載の腹
膜透析バックの接続構造において、上記導管の挿入孔は
上記樹脂容器の外側から押圧する挟持手段により密閉さ
れていることを特徴する。上記樹脂容器が可撓性で柔軟
性があれば、上記導管の径に対して大径に形成された樹
脂容器の開口部は外側から押圧挟持により容易に密閉さ
せることができ、密閉容器内を無菌エリアとして十分に
維持させることができる。
【0011】本発明に係る請求項7記載の発明は、請求
項2記載の腹膜透析バックの接続構造において、上記密
閉容器には上記過酸化水素の蒸気の導入孔が形成され、
上記導入孔には過酸化水素の蒸気発生装置が接続されて
いることを特徴とする。蒸気発生装置は、過酸化水素水
を加温して過酸化水素を蒸散させる機能を有すれば良
い。また、かかる装置は過酸化水素の蒸気を吐気し、且
つかかる蒸気を吸引して蒸気の循環システムを有してい
ることが望ましい。このように構成された腹膜透析バッ
クの接続構造にあっては、導管の挿入端部は過酸化水素
の蒸気により無菌化されたエリアを迅速に形成し、操作
が簡便となる。本発明に係る請求項8記載の発明は、請
求項1記載の接続構造において、上記密閉容器内に、該
密閉容器外から開放可能な上記殺菌剤入りカプセルが配
されていることを特徴とする。上記殺菌剤入りカプセル
は、密閉容器に最初から収納されていても良く、また、
導管先端のキャップ等をカプセルとして形成し、導管挿
入の際にカプセルを密閉容器内に挿入するようにしても
良い。このように、殺菌剤入りカプセルを配すると、密
閉容器を完全に密閉状態にセットした後、殺菌剤を該容
器内で開放するため、密閉容器内の無菌化が容易になさ
れ、操作に時間がかからない。本発明に係る請求項9記
載の発明は、請求項1〜8の何れかに記載の腹膜透析バ
ックの接続構造において、上記導管の先端には、雄又は
雌の接続ポートが形成されていることを特徴とする。こ
のように導管の先端が簡単な雄又は雌の接続ポートであ
れば、上記密閉容器内での接続切り離し操作が容易にな
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明に係る腹膜透析バックの接続構
造の好ましい実施例を添付図面を参照しながら詳述す
る。図1は、本発明に係る腹膜透析バックの接続構造が
使用される全体図である。図2は、本発明に係る腹膜透
析バックの接続構造の第一実施例の密閉容器の上面図で
ある。図3は、第一実施例の密閉容器を伸長させた時の
側断面図である。図4は、第一実施例の密閉容器の導管
挿入孔の要部断面図である。図5は、第一実施例の密閉
容器の導管挿入孔の要部断面図である。図6は、第一実
施例の密閉容器の導管挿入孔が設けられた側面図であ
る。図7は、第一実施例の密閉容器の接続・切り離しパ
ネルが設けられた中間部の断面図である。図8は、図7
に示す接続・切り離し操作パネルでの導管の接続操作を
示す断面図である。図9は、図7に示す接続・切り離し
操作パネルでの導管の接続操作を示す断面図である。図
10は、第二実施例の腹膜透析バックの接続構造の平面
図である。図11は、図10の接続構造のI−I線に沿
った断面図である。図12は、図10の接続構造のII
−II線に沿った断面図である。
【0013】本実施例に係る腹膜透析バックの接続構造
1は図1〜図9に示す如く、腹膜2に接続されている導
管4と腹膜透析液6が充填されたバック8に接続されて
いる導管10とを無菌的に接続又は切り離しするもので
ある。しかして、腹膜透析バックの接続構造1は、導管
4、10同士の接続端部が挿入される密閉容器12と、
導管4、10の挿入孔14、14を密閉するシール部材
(密閉手段)16と、密閉容器12内に配される過酸化
水素の蒸気(殺菌剤)18と、からなる。上記密閉容器
12は折り畳み可能な可撓性で透明な壁を有する樹脂容
器からなる。上記導管4、10の外壁に導管4、10を
開閉するローラクレンメ(開閉手段)20が配せられ、
且つクレンメ20には挿入孔14と導管4の外壁面4A
との間を液密にシールするシール部材16が設けられて
いる。上記挿入孔14は非使用時に易破断膜22が形成
されている。上記密閉容器12には過酸化水素の蒸気1
8の導入孔24が形成され、導入孔24には過酸化水素
の蒸気発生装置26が接続されている。上記導管4、1
0の先端には、雄又は雌の接続ポート64、66(接続
ポート)が形成されている。
【0014】第一実施例に係る腹膜透析バックの接続構
造1を更に詳しく説明すると、図1に示す如く、腹膜透
析バックの接続構造1は腹腔32内に留置された導管4
と透析液バック8の導管10との間に配されている。ま
た、導管10は分岐され、排液バック34が接続されて
いる。導管4、10、透析液バック8及び排液バック3
4は可撓性で透明性のあるポリエチレンチューブ及びシ
ートから形成されている。腹膜透析バックの接続構造1
は、密閉容器12と過酸化水素の蒸気発生装置26とか
らなる。図2及び図3に示す如く、密閉容器12は、可
撓性で透明な筒状樹脂シート36、36と、導管4、1
0の挿入孔14が形成された一対の閉止端部材38、3
8と、過酸化水素の蒸気18の導入孔24、排気孔25
及び操作パネル40が一体形成された中間部材42とか
らなる。筒状樹脂シート36は直鎖状低密度ポリエチレ
ンのインフレーション成形物であり、閉止端部材38及
び中間部材42は射出成形物である。閉止端部材38は
矩形状に形成され、筒状樹脂シート36の開口内面が熱
溶着シールされ、シート36の開口を液密に閉止してい
る。中間部材42はほぼ筒状に形成され、中間部材42
の両端の開口縁には一対の筒状樹脂シート36のそれぞ
れの端部開口内面が熱溶着シールされている。従って、
密閉容器12は、筒状樹脂シート36が蛇腹となり図3
に示す矢印A、Bの方向に伸縮可能に形成される。
【0015】図4〜図6に示す如く、導管4(導管10
も同様であるので図示せず。)開閉手段であるローラク
レンメ20が取付られ、ローラクレンメ20は、ローラ
44とローラの移動ライン46及び導管4の挿通ライン
48を備えたベース50となる。ローラ44及びベース
50は樹脂成形物からなり、ローラ44が移動ライン4
6に移動する位置により、導管4の壁を押圧或いは解除
できるようになっている。このため、図4に示す如く、
ローラ44が移動ライン46を押圧しているとき、導管
4内は閉止される。また、ベース50には係止顎52が
形成され、係止顎52は上記閉止端部材38の挿入孔1
4に対向して配されている。また係止顎52が形成され
るベース50の挿通ライン48の端部にはシール部材1
6が取付られ、シール部材16も挿入孔14に対向して
配されている。一方、閉止端部材38の中央には導管4
の挿入孔14が形成され、挿入孔14の径は、導管4の
先端に取り付けられる後述する弾性キャップ54の外径
より大きく形成されている。閉止端部材38には図6に
示す矢印C、Dの方向にスライド可能な一対の止め板5
6、56設けられ、図5に示す如く、ベース50のシー
ル部材16が挿入孔14と導管4の外壁面4Aとの間に
挿入されたとき、一対の止め板56が閉じられ、ベース
50の係止顎52が止め板56に係止される。これによ
り、導管4はベース50を介して密閉容器12に固定さ
れると共に、挿入孔14と導管4との間がシール部材1
6により液密にシールされる。また、挿入孔14にはポ
リエチレン製の薄膜22で覆われ、薄膜22は導管4の
先端で容易に破断する易破断膜となっている。
【0016】図7に示す如く、中間部材42には、上述
のように過酸化水素の蒸気18の導入孔24、排気孔2
5及び操作パネル40が一体形成されている。導入孔2
5には図1に示す過酸化水素の蒸気発生装置26の供給
チューブ58が易密に接続され、排気孔25には図示し
ない排気チューブが液密に接続される。蒸気発生装置2
6は過酸化水素水の加温タンクを有すると共に、加温に
よって発生した蒸気を循環させる循環装置が内蔵されて
いる。導入孔24及び排気孔25のそれぞれには除菌フ
ィルタ60が配せられ、かかる導入孔24及び排気孔2
5から細菌が侵入することを防止している。操作パネル
40には、導管4、10の接続・切り離し用の操作孔6
2が形成され、操作孔62は中央に幅広部分Wと狭隘幅
部分Sとを有している。一方、図8及び図9に示す如
く、導管4の先端部には雄型ポート64が取付られ、導
管10の先端部には雌型ポート66が取付られ、両者の
ポート64、66は互いに接続嵌着できるようになって
いる。また、両者のボート64には上述の弾性キャップ
54が取付けられ、弾性キャップ54はシリコンゴムか
らなり無菌維持キャップとして機能している。弾性キャ
ップ54の径は上述の操作孔52の幅広部分Wより小さ
く、また狭隘幅Sより大きくなっている。また、弾性キ
ャップ54にはくびれ部68が形成され、くびれ部68
の径は狭隘幅Sより小さくなっている。尚、密閉容器1
2の内部は除菌フィルタ60を介してエチレンオキサイ
ドガス滅菌処理が成されている。
【0017】このように構成された腹膜透析バックの接
続構造1を使用ずる場合、先ず、導管4、10の先端を
図2の折り畳まれた密閉容器12の側面の閉止端部材3
8における各挿入孔14に薄膜22を破りながら挿入す
る。そして、図8に示す如く、導管4、10の各先端に
取付られた弾性キャップ54を中間部材42の操作パネ
ル40における操作孔62の幅広部分Wから該孔62に
挿入する。次に、弾性キャップ54のくびれ部68を操
作孔62の狭隘幅部分Sに移動させて導管4、10のそ
れぞれの先端を操作パネル40に固定する。次に、密閉
容器12を図3の矢印Aの方向に部分伸長し、所定の長
さのときに図5に示す如くローラクレンメ20に取付け
たシール部材16を挿入孔14と導管壁4Aとの間に嵌
入させる。そして、図6に示す止め板56を矢印Dの方
向に閉めることにより、係止顎52を閉止端部材38で
係止し、導管4を閉止端部材38に固定する。導管10
も導管4と同様に閉止端部材38で固定する。次に、過
酸化水素の蒸気発生装置36の供給チューブ58及び排
気チューブを中間部材42の導入孔24及び排気孔25
に接続し、過酸化水素の蒸気18を密閉容器12に送り
込み且つ循環させ、密閉容器12内を無菌エリアとす
る。導管4、10の先端部の外壁面の細菌は過酸化水素
の蒸気18で殺滅したとき、図3に示す矢印Aの方向に
更に密閉容器12を伸長させる。これにより、図9に示
す如く、導管4、10のそれぞれのポート64、66か
ら弾性キャップ54を外すことができる。弾性キャップ
54を外した後、密閉容器12を縮めてポート64、6
6同士を接続する。これにより、無菌的導管4、10同
士の接続が完了する。導管4、10同士の接続後、図5
に示す如く各ローラクレンメ20での閉止を解除し、先
ず、腹膜2内の排液を排液バック34に流入する。排液
バック34に排液を溜めた後、導管10のラインを変え
て腹膜透析液バック8内の透析液6を腹膜2内に流入す
る。流入が完了した後、ローラクレンメ20で各導管
4、10を閉止する。閉止後、導管4の先端に弾性キャ
ップ54を付けるため、密閉容器12を図3の矢印Bの
方向に縮めて先端に弾性キャップ54を被せる。そし
て、止め板56を図6の矢印Cの方向に移動させて導管
10を開放すると共に、操作パネル40の操作孔62か
ら弾性キャップ54を外し、導管10を密閉容器12の
外へと取り出す。密閉容器12から蒸気発生装置26を
取り外した後、排液バック等と共に、密閉容器12を閉
じる。
【0018】 このような構造の腹膜透析バックの接続
構造1にあっては、在宅治療において、家庭内で容易に
無菌エリアを形成することができる。また、密閉容器1
2が可撓性で透明性の樹脂容器であるため、外側から接
続・切り離し操作が容易にでき、操作に時間や手間がか
からない。また、過酸化水素の蒸気18を殺菌剤とする
ため、密閉容器12内が確実に滅菌され、また使用後に
おいて過酸化水素は水と酸素に分解するため、その廃棄
が簡単で人体などへの影響も少ない。クレンメ20にシ
ール部材16が取付られるため、挿入孔14と導管4、
10の間を確実に密閉し、接続操作上の導管4、10の
固定も簡単にすることができる。密閉容器12内は予め
ガス滅菌処理が成されているため、使用直前まで無菌状
態に維持することができ、これは、密閉容器12内を迅
速に無菌化することに繋がる。尚、上記実施例では接続
ポート64、66は単純な押し込み接続としたが、ルア
ー式にして確実な接続構造としても良く、又は螺合させ
ても良い。
【0019】次に、本発明に係る腹膜透析バックの接続
構造の第二実施例を添付図面の図10〜図12に従って
詳述する。図10〜図12に示す如く、腹膜透析バック
の接続構造71は、筒状の密閉容器72と、挟持ジグ7
4、74と、操作パネル76と、殺菌剤入りカプセル7
8、78とからなる。即ち、筒状密閉容器の挿入端部開
口80、80は、外側からの挟持ジグ74、74により
密閉されている。密閉容器72内に、密閉容器72外か
ら開放可能な殺菌剤82入りカプセル78が配されてい
る。
【0020】腹膜透析バックの接続構造71を更に詳し
く説明すると、筒状の密閉容器72は耐腐食性のシリコ
ン樹脂を押出成形によりチューブ状シートに形成され、
柔軟で可撓性と透明性を有している。チューブシートは
所定の長さに裁断され、比較的弾性壁面となっており、
押圧物に対して密着性がある。図11に示す如く、導管
4が挿入される端部開口80の部分には挟持ジグ74が
配せられ、挟持ジグ74は一対の挟持バー84、86、
蝶番88、及び止めピン90からなる。一対の挟持バー
84、86は蝶番88で互いに回動可能に設けられ、バ
ー84、86の互いの自由端は止めピン90で互いに固
定・解除されるようになっている。また、一対の挟持バ
ー84、86には、導管4の断面形状に合わせて凹部9
2がそれぞれ形成されている。従って、密閉容器72の
端部開口80を挟んで挟持ジグ74の挟持バー84、8
6が閉じられた時、密閉容器72の可撓性壁は折り重な
る部分で内壁同士が密着すると共に、導管4の外壁面に
も密着し、端部開口80は液密に閉じられる。図12に
示す如く、密閉容器72の内部のほぼ中央には操作パネ
ル76が着脱可能に配せられ、操作パネル76には第一
実施例の操作パネル40と同様な操作孔92が形成さ
れ、導管4、及び弾性キャップ54の保持部となってい
る。操作パネル76には更に滅菌剤入りカプセル78、
78が取付られ、カプセル78内には過酸化水素水から
なる殺菌剤82が充填されている。カプセル78は円筒
状の樹脂容器からなり、易破断開放部94が形成され、
密閉容器72の外側から手などの操作によりカプセル7
8の開放が容易にできるようになっている。
【0021】このように構成された腹膜透析バックの接
続構造71にあっては、先ず、筒状密閉容器72の中を
洗滌、乾燥し、次に、カプセル78を備えた操作パネル
76を密閉容器72の中央部に差し入れる。次に、導管
4及び導管10を操作パネル76にセットする。セット
後、両方の端部開口80に挟持ジグ74を取付け、端部
開口80を液密に密封すると共に、密閉容器72に導管
4を固定する。次に、手などでカプセル78を破壊して
密閉容器72内に殺菌剤82を露出させる。かかる状態
で密閉容器72の外側から加温し、殺菌剤82である過
酸化水素を蒸気化し、密閉容器72内を完全な無菌エリ
アとする。これにより、第一実施例と同様な接続・切り
離し操作を行う。操作の終了後、挟持ジグ74を外し
て、操作パネル76を密閉容器72から取り出し、操作
パネル76及び密閉容器72を洗滌し、再使用に付す
る。上記実施例では、滅菌剤82に過酸化水素水を用い
たがこれに限るものではなく、他の殺菌剤を用いても良
い。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る腹膜透
析バックの接続構造によれば、腹膜内に接続されている
導管と腹膜透析液が充填されたバックに接続されている
導管とを無菌的に接続又は切り離しする腹膜透析バック
の接続構造において、上記導管同士の接続端部が挿入さ
れる密閉容器と、上記導管の挿入孔を密閉する手段と、
上記密閉容器内に配される殺菌剤と、からなるので、導
管同士の接続、切り離しを確実な無菌システムで行い、
また操作に時間や手間がかからず、導管がどの様な材質
であっても適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る腹膜透析バックの接続構
造が使用される全体図である。
【図2】図2は、本発明に係る腹膜透析バックの接続構
造の第一実施例の密閉容器の上面図である。
【図3】図3は、第一実施例の密閉容器を伸長させた時
の側断面図である。
【図4】図4は、第一実施例の密閉容器の導管挿入孔の
要部断面図である。
【図5】図5は、第一実施例の密閉容器の導管挿入孔の
要部断面図である。
【図6】図6は、第一実施例の密閉容器の導管挿入孔が
設けられた側面図である。
【図7】図7は、第一実施例の密閉容器の接続・切り離
しパネルが設けられた中間部の断面図である。
【図8】図8は、図7に示す接続・切り離しパネルでの
導管の接続操作を示す断面図である。
【図9】図9は、図7に示す接続・切り離しパネルでの
導管の接続操作を示す断面図である。
【図10】図10は、第二実施例の腹膜透析バックの接
続構造の平面図である。
【図11】図11は、図10の接続構造のI−I線に沿
った断面図である。
【図12】図12は、図10の接続構造のII−II線
に沿った断面図である。
【符号の説明】
1、71 腹膜透析バックの接続構造 2 腹膜 4 導管 6 透析液 8 腹膜透析バック 10 導管 12 密閉容器 14 挿入孔 16 シール部材 18 殺菌剤 20 ローラクレンメ 22 易破壊膜 24 導入孔 25 排気孔 26 過酸化水素の蒸気発生装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 腹膜内に接続されている導管と腹膜透析
    液が充填されたバックに接続されている導管とを無菌的
    に接続又は切り離しする腹膜透析バックの接続構造にお
    いて、上記導管同士の接続端部が挿入される密閉容器
    と、上記導管の挿入孔を密閉する密閉手段と、上記密閉
    容器内に配される殺菌剤と、からなる腹膜透析バックの
    接続構造。
  2. 【請求項2】上記殺菌剤が過酸化水素であることを特徴
    とする請求項1記載の接続構造。
  3. 【請求項3】上記密閉容器は折り畳み可能な可撓性で透
    明な壁を有する樹脂容器からなることを特徴とする請求
    項1又は2記載の接続構造。
  4. 【請求項4】上記導管の外壁に該導管を開閉する開閉手
    段が配せられ、且つ上記開閉手段には上記挿入孔と該導
    管の外壁面との間を液密にシールする上記密閉手段が設
    けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに
    記載の接続構造。
  5. 【請求項5】上記挿入孔は非使用時に易破断膜が形成さ
    れていることを特徴とする請求項4記載の接続構造。
  6. 【請求項6】上記挿入孔は、上記樹脂容器の開口部の外
    側からの挟持手段により密閉されていることを特徴とす
    る請求項1記載の接続構造。
  7. 【請求項7】上記密閉容器には上記過酸化水素の蒸気の
    導入孔が形成され、上記導入孔には過酸化水素の蒸気発
    生装置が接続されていることを特徴とする請求項2記載
    の接続構造。
  8. 【請求項8】上記密閉容器内に、該密閉容器外から開放
    可能な上記殺菌剤入りカプセルが配されることを特徴と
    する請求項1記載の接続構造。
  9. 【請求項9】上記導管の先端には、雄又は雌の接続ポー
    トが形成されていることを特徴とする請求項1〜8記載
    の何れかに記載の接続構造。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013165797A (ja) * 2012-02-15 2013-08-29 Techno Ryowa Ltd 殺菌装置

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JP2013165797A (ja) * 2012-02-15 2013-08-29 Techno Ryowa Ltd 殺菌装置

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