JPH10215958A - 電動式移動棚 - Google Patents

電動式移動棚

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JPH10215958A
JPH10215958A JP749997A JP749997A JPH10215958A JP H10215958 A JPH10215958 A JP H10215958A JP 749997 A JP749997 A JP 749997A JP 749997 A JP749997 A JP 749997A JP H10215958 A JPH10215958 A JP H10215958A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動棚の斜行を修正し、停止姿勢、停止位置
精度が良好であり、駆動力のロスが少なく、必要に応じ
て円弧を描きながら移動することを可能にした電動式移
動棚を得る。 【解決手段】 少なくとも2個のモータ7を有し、移動
棚の走行方向から見て離れて配置された車輪3、3が、
それぞれ独立の駆動回路を介して駆動されるモータ7、
7で独立に回転駆動される。隣接する移動棚との距離を
検知する複数のセンサが移動棚の走行方向から見て離れ
て配置され、複数のセンサは、それぞれのモータおよび
このモータによって回転駆動される車輪に対応してお
り、移動棚が移動中、隣接する棚または構造体との距離
が一定以下に接近したことをセンサが検知したとき、こ
のセンサに対応するモータを停止するなどして移動棚の
斜行を修正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動棚を正しい姿
勢で所定の位置に精度よく停止させることができ、ま
た、必要に応じて円弧を描きながら移動させることも可
能な電動式移動棚に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電動式移動棚は、これを複数台ガイドレ
ール上に走行可能に配置し、物品の出し入れ作業を行う
のに必要な棚とこれに隣接する棚との間にのみ作業用通
路を形成し、他の棚は収束させておくことにより、限ら
れた空間を物品収納空間として有効に利用することがで
きるものである。近年、このような電動式移動棚とスタ
ッカークレーンあるいは有人・無人フォークリフトなど
の荷役機械と組み合わせて、スペース効率の良い物流倉
庫などを構築する例が増えている。
【0003】ガイドレール上に走行可能に配置された複
数の電動式移動棚相互は、常に平行を保ちながら移動し
かつ所定の位置に精度よく停止すべきである。特に、上
記のように荷役機械と組み合わせる電動式移動棚では、
各電動式移動棚が常に正しい姿勢で所定の位置に精度よ
く停止することが要求される。そこで、従来の電動式移
動棚では、移動方向から見て左右両側に位置する走行車
輪を通し軸によって連結し、この通し軸をモータで回転
駆動することにより左右両側の走行車輪の周速を一致さ
せ、複数の電動式移動棚相互を常に平行に保ちながら移
動させるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、移動棚に収納
された物品の片寄りなどによって左右の走行車輪とレー
ルとの摩擦力に差を生じ、片方の走行車輪がレールとの
間で滑ったり、左右の走行車輪の精度誤差、レール表面
の汚れや塵埃の付着、そのほか各種の条件によって移動
棚の左右の走行量に差を生じ、移動棚が斜行することが
ある。移動棚が斜行しても、一般的には移動棚の走行そ
のものには支障がないことが多い。しかし、上記のよう
に荷役機械と組み合わせる電動式移動棚では、斜行して
停止姿勢あるいは停止位置精度が悪いと、電動式移動棚
が荷役機械の走行に対して障害となることがあり、ま
た、電動式移動棚と荷役機械とが正対せず、荷役機械と
電動式移動棚との間で物品を移載するとき物品が不安定
になるという問題もある。
【0005】上記のような電動式移動棚の斜行を防止す
るために、移動棚設置床にレールと平行にラックやチェ
ーンなどを走行方向から見て左右両側に配置し、移動棚
側において一つのモータによって同じ速度で回転駆動さ
れる左右両側のピニオンやスプロケットなどを上記ラッ
クやチェーンなどに噛み合わせることも考えられる。し
かし、左右両側にラックやチェーンなどを設け、各移動
棚ごとに左右両側にピニオンやスプロケットなどを設け
ることは、駆動系に介在する部材が多くなることであっ
て、駆動力のロスが大きくなるという難点がある。
【0006】また、従来の電動式移動棚は直線的に移動
するものであり、移動棚装置を設置しようとする空間が
円弧を描いた形になっていても、電動式移動棚を円弧状
の空間に沿って円弧を描きながら移動するように設置す
ることはできず、空間を有効に利用することはできなか
った。
【0007】本発明は以上のような従来技術の問題点を
解消するためになされたもので、移動棚が斜行しようと
すると、これを修正し、停止姿勢あるいは停止位置精度
の良好な電動式移動棚を提供することを目的とする。本
発明はまた、駆動系に介在する部材を少なくして駆動力
のロスを少なくすることができ、かつ、必要に応じて円
弧を描きながら移動することを可能にした電動式移動棚
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の発明は、モータで走行車輪を回転
駆動することにより走行することができる電動式移動棚
において、少なくとも2個のモータを有し、移動棚の走
行方向から見て離れて配置された走行車輪が上記モータ
で独立に回転駆動されることを特徴とする。
【0009】請求項2記載の発明は、走行車輪と、この
走行車輪を回転駆動するモータとを有し、上記モータで
上記走行車輪を回転駆動することにより走行することが
できる電動式移動棚において、少なくとも2個のモータ
を有し、移動棚の走行方向から見て離れて配置された走
行車輪が、上記モータで独立に回転駆動され、隣接する
移動棚との距離を検知する複数のセンサが移動棚の走行
方向から見て離れて配置され、上記複数のセンサは、そ
れぞれのモータおよびこのモータによって回転駆動され
る走行車輪に対応しており、移動棚が移動中、隣接する
棚または構造体との距離が一定以下に接近したことを上
記センサが検知したとき、この検知したセンサに対応す
るモータの駆動を停止することを特徴とする。上記のよ
うに、隣接する棚または構造体との距離が一定以下に接
近したことをセンサが検知したとき、この検知したセン
サに対応するモータの駆動を停止することに代えて、請
求項3記載の発明のように、隣接する棚または構造体と
の距離が一定以下に接近したことを最初に検知したセン
サに対応するモータを一時的に逆向きに回転駆動するよ
うにしてもよい。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項1記載の電
動式移動棚において、移動棚の走行方向から見て離して
配置された走行車輪が、差動継手が介在した軸で連結さ
れていることを特徴とする。
【0011】請求項5記載の発明は、請求項1記載の電
動式移動棚において、走行方向から見て離して配置され
た走行余裕検知手段を有し、この走行余裕検知手段はそ
れぞれのモータおよびこのモータによって回転駆動され
る走行車輪に対応しており、上記走行余裕検知手段が走
行余裕がなくなったことを検知したときその走行余裕検
知手段に対応するモータの駆動を停止することを特徴と
する。
【0012】請求項6記載の発明は、請求項1記載の電
動式移動棚において、移動棚の走行方向から見て離れた
部位の走行位置を検知するセンサと、このセンサの検知
信号から移動棚の上記離れた部位相互の走行位置ずれを
演算する演算部を有し、この演算結果から走行位置ずれ
が一定以上となったとき、先行している側のモータの駆
動を停止し、遅れている側のモータを駆動することを特
徴とする。上記のように、走行位置ずれが一定以上とな
ったとき、先行している側のモータの駆動を停止し、遅
れている側のモータを駆動することに代えて、請求項7
記載の発明のように、先行している側のモータの回転速
度に対する、遅れている側のモータの回転速度の比を高
めるようにしてもよい。
【0013】請求項8記載の発明は、請求項1記載の電
動式移動棚において、移動棚の走行方向から見て離れた
部位に配置されたモータ相互の回転速度に差があり、移
動棚が弧を描いて移動することができるようにしたこと
を特徴とする。
【0014】請求項9記載の発明は、モータで走行車輪
を回転駆動することにより走行することができる電動式
移動棚において、少なくとも2個のモータを有し、移動
棚の走行方向から見て離れて配置された走行車輪が、上
記モータで独立に回転駆動されるものであり、モータで
回転駆動される走行車輪が移動棚の走行方向前後に配置
されていることを特徴とする。
【0015】請求項10記載の発明は、モータで走行車
輪を回転駆動することにより走行することができる電動
式移動棚において、走行方向から見て離れて配置された
複数の走行車輪を回転駆動する1個のモータを有し、上
記複数の走行車輪は差動回転機構を介し1個の上記モー
タで回転駆動されることを特徴とする。
【0016】請求項11記載の発明は、モータで走行車
輪を回転駆動することにより走行することができる電動
式移動棚において、走行方向から見て離れて配置された
複数の走行車輪を回転駆動する1個のモータを有し、上
記複数の走行車輪は、差動継手を介し軸で連結されてい
ることを特徴とする。
【0017】請求項12記載の発明は、請求項1記載の
電動式移動棚において、走行方向から見て離れて配置さ
れた2つの走行余裕検知手段を有し、これら走行余裕検
知手段はそれぞれのモータおよびこのモータによって回
転駆動される走行車輪に対応しており、一方の走行余裕
検知手段が走行余裕がなくなったことを検知したとき、
両方のモータの駆動を停止させ、所定の時間をおいて他
方の走行余裕検知手段が検知信号を出力していないこと
を確認した上で他方のモータを駆動することを特徴とす
る。
【0018】請求項13記載の発明は、走行車輪と、こ
の走行車輪を回転駆動するモータとを有し、上記モータ
で上記走行車輪を回転駆動することにより走行すること
ができる電動式移動棚において、移動棚の走行方向から
見て左右にモータを有し、少なくとも一方には複数のモ
ータを有し、移動棚の走行方向から見て左右に配置され
た走行車輪の軸は分離され、上記モータで独立に回転駆
動されることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
にかかる電動式移動棚の実施の形態について説明する。
電動式移動棚の底部の台枠部分の構成の一例を図1に示
す。図1において、電動式移動棚1は、底部に、鉄板等
を折り曲げることによって形成された台枠を有し、この
台枠内にはその幅方向に適宜数の梁部材5が渡されるこ
とによって補強され、高い剛性が保たれている。適宜の
梁部材5は対をなしていて、対をなす梁部材5、5間に
は、軸受6を介して走行車輪3または走行車輪4が回転
自在に支持されている。走行車輪3はフランジ付きの車
輪で、電動式移動棚1の走行方向(図1において上下方
向)から見て左右方向両側に、かつ、走行方向の前後に
配置されている。走行車輪4はフランジなしの車輪で、
電動式移動棚1の走行方向から見て中央部に、かつ、走
行方向の前後に配置されている。
【0020】一つの電動式移動棚1には走行車輪を回転
駆動するための2個のモータ7、7が取り付けられてい
る。電動式移動棚1の走行方向から見て左右両側に離れ
て配置された上記フランジ付きの走行車輪3、3のう
ち、電動式移動棚1の走行方向一方側に配置されている
走行車輪3は、それぞれ上記モータ7、7によって独立
に回転駆動されるようになっている。すなわち、モータ
7、7の出力軸に固着された小径歯車8、8が、上記走
行車輪3、3と一体の軸に固着された大径歯車9、9と
噛み合っているため、各モータ7、7の回転力は減速歯
車列を構成する歯車8、8、歯車9、9を介して走行車
輪3、3の軸に伝達され、走行車輪3、3が独立に回転
駆動される。これらの走行車輪3、3が駆動車輪であ
り、その他の走行車輪3および走行車輪4は従動車輪と
なっている。上記駆動車輪を構成する二つの走行車輪
3、3およびその他の走行車輪3、4はあとで説明する
ガイドレール上で回転し、電動式移動棚1をガイドレー
ルに沿って移動させる。上記各モータ7、7は互いに独
立した駆動回路によって駆動される。
【0021】上記モータ7、7は、減速歯車列を内蔵し
たギヤードモータであってもよい。その場合、モータ
7、7の出力軸を走行車輪3、3の軸に直結してもよ
い。モータ7、7はまた、モータ自体の回転軸に対して
直交する方向の出力軸を有している形式のモータであっ
ても差し支えない。そのほか、モータ7、7の形式は特
に限定されるものではなく、要求される仕様に適合した
ものを適宜選択して用いればよい。例えば、インダクシ
ョンモータ、リバーシブルモータ、インバータ制御ある
いはチョッパー制御モータ、サーボモータなどの中から
選択してもよい。さらに、走行車輪3、3とモータ7、
7とを融合した形式のもの、すなわち、走行車輪3、3
がモータのロータを構成している形式のものなどであっ
てもよい。
【0022】上記のように構成された電動式移動棚1を
複数設置した移動棚装置の例を図2に示す。図2におい
て、ビル、倉庫その他の構造物の床には適宜数のガイド
レール10が互いに平行にかつ直線状に敷設されてい
る。各レール10の上には、図1で説明した電動式移動
棚1の走行車輪3、4が載せられ、電動式移動棚1がレ
ール10に沿って直線的に、かつ、収納物品の出し入れ
面に対し直交する方向に移動することができるようにな
っている。電動式移動棚1は複数個配置され、最も外側
の電動式移動棚1の外側の面に対向させて固定棚2が設
置されている。固定棚2は必須のものではなく、最も外
側の棚が電動式移動棚1であってもよい。あるいは、固
定棚2に代わって、構造物の壁があってもよいし、パー
ティション、レールエンド、ストッパなどが設けられて
いてもよい。図2に示す例では、全ての電動式移動棚1
を固定棚2側に収束させ、また、物品を出し入れしよう
とするときは、適宜の電動式移動棚1を図2において左
右方向に移動させ、所望の電動式移動棚1の前面に作業
用の通路を形成することができる。
【0023】図2において、各電動式移動棚1の走行方
向から見て左右両側面にはそれぞれセンサ11、11が
取り付けられている。電動式移動棚1とともに移動する
上記センサ11、11の通路に対向させて適宜数の被検
知部材12が不動部すなわち構造物側に配置されてい
る。もっとも、被検知部材12を移動棚側に、センサ1
1を不動部に設けてもよい。各センサ11、11は、電
動式移動棚1の走行方向から見て左右両側と、隣接する
電動式移動棚1または固定棚2との距離を検知するため
のもので、被検知部材12と対向したとき検知信号を出
力する。被検知部材12は一定の間隔で、すなわち、図
2の例では電動式移動棚1が収束したときの電動式移動
棚1の配列ピッチと同じピッチで配置されている。それ
ぞれの電動式移動棚1の走行方向から見て離れて配置さ
れた上記センサ11、11は、電動式移動棚1の走行方
向から見て離れて配置された前記モータ7、7およびこ
のモータ7、7によって回転駆動される走行車輪3、3
にそれぞれ対応している。すなわち、右側のセンサ11
は右側のモータ7およびこのモータ7によって回転駆動
される走行車輪3に対応してその回転を制御するもので
あり、左側のセンサ11は左側のモータ7およびこのモ
ータ7によって回転駆動される走行車輪3に対応してそ
の回転を制御するものである。
【0024】センサ11、11の検知方式は任意であ
る。例えば、光学式の場合は被検知部材12として光の
反射部材を用いることができ、磁気式の場合は永久磁石
あるいは磁性体を用いることができる。被検知部材12
をストライカーと称する突起物とし、センサ11は上記
突起物を検知する機械的なセンサであってもよい。被検
知部材12を取付ける対象物は任意であって、構造物の
壁面に設置されていてもよいし、床面に設置されていて
もよい。また、センサ11は電動式移動棚1の底面に設
置されていてもよい。
【0025】図2に示す例において、図中右端にある電
動式移動棚1を他の移動棚に向かって左方に走行させた
とする。この電動式移動棚1が左右均等の速度で平行移
動するとすれば、両側のセンサ11、11が左右一対の
被検知部材12、12を同時に検知して同時に検知信号
を出力する。この場合はそのまま移動を継続させる。し
かし、電動式移動棚1が何らかの原因で左右不均等の速
度で移動すると、電動式移動棚1は斜行することにな
り、両側のセンサ11、11の一方が、隣接する電動式
移動棚1との距離が一定以下に接近したことを、上記両
側のセンサ11、11の他方よりも先に検知する。そこ
で、先に検知したセンサ11に対応する前記モータ7の
駆動を一旦停止させ、他方のセンサ11が被検知部材1
2を検知するのを待って上記モータ7の駆動を再開す
る。
【0026】上記のように電動式移動棚1が何らかの原
因で斜行した場合、隣接する電動式移動棚1との距離が
一定以下に接近したことを先に検知したセンサ11側の
モータ7を一時的に逆向きに駆動して斜行を修正し、そ
の後再び上記モータ7を他方のモータ7とともに正規の
向きに駆動するようにしてもよい。一方のモータが上記
のように逆向きに駆動している間、他方のモータ7は正
規の向きに駆動するようにしてもよいし、一時的に停止
させてもよい。また、隣接する電動式移動棚1との距離
が一定以下に接近したことを先に検知したセンサ11側
のモータ7の速度を他方のモータ7の速度よりも遅く
し、斜行が修正されたら双方のモータ7、7の速度を等
しくするようにしてもよい。
【0027】斜行の程度は、一方のセンサ11が先に検
知信号を出力したあと他方のセンサ11が検知信号を出
力するまでの時間差で検知することもできる。この時間
差が一定以上になったら、先行している側のモータを上
記時間差分だけ停止させ、あるいは逆行させれば斜行を
修正することができる。また、電動式移動棚1が斜行す
ると、移動がぎくしゃくし、一瞬停止したあとがくっと
前進してはまた一瞬停止したあとがくっと前進するいわ
ゆるノッキングを起こすことがある。そこで、ノッキン
グを一定回数、例えば2回あるいは3回起こした場合に
はモータを停止させるようにするとよい。その場合、先
行している側のモータを停止させ、斜行が解消されたら
再び全てのモータを駆動してもよいし、全てのモータを
停止させてもよい。
【0028】以上説明した実施の形態によれば、モータ
7で走行車輪3を回転駆動することによりレール10に
沿って走行することができる電動式移動棚に1おいて、
少なくとも2個のモータ7、7を有し、移動棚の走行方
向から見て左右に離れて配置された走行車輪3、3が、
上記モータ3、3で独立に回転駆動されるようにしたた
め、収納されている物品が片寄って重心位置が片寄って
いたり、走行車輪3、3の精度誤差などによって移動棚
が斜行しようとすると、先行している側のモータを停止
させる一方、遅れている側のモータのみを駆動し、ある
いは、先行している側のモータの回転速度を遅れている
側のモータの回転速度よりも遅くし、あるいは、先行し
ている側のモータを逆向きに駆動して先行している側を
後退させるなど、斜行を修正するためのあらゆる手段を
講じることができる。そのため、電動式移動棚1の停止
姿勢あるいは停止位置精度の良好な電動式移動棚を得る
ことができ、電動式移動棚1を荷役機械と組み合わせた
場合でも、電動式移動棚1が荷役機械の走行に対して障
害になることはないし、電動式移動棚1と荷役機械とが
正対せず、荷役機械と電動式移動棚1との間で物品を移
載するとき物品が不安定になるというような不具合もな
くなる。さらに、上記のように斜行を修正する機能を有
しているため、レールと走行車輪との間に無理な力、余
分な力がかからず、駆動力のロスが少なくなって駆動効
率の良い電動式移動棚を得ることができる。
【0029】また、電動式移動棚の斜行を防止するため
に、従来のようにラックとピニオンやチェーンとスプロ
ケットなどを用いる必要がないため、駆動系の構成が簡
単であり、この点からも、駆動力のロスが少なく駆動効
率の良い電動式移動棚を得ることができる。
【0030】電動式移動棚の移動をガイドするガイド手
段は、上記実施例のように床に付設されたレール上を走
行車輪が回転する形式のものに限られるものではなく、
適宜の形式のものを採用して差し支えない。例えば、図
3に示す例のように、電動式移動棚1の底部にはフラン
ジなしの走行車輪4を回転自在に支持して床15上を転
動可能とし、電動式移動棚1の一側面側底部から側方に
水平に延出しかつ先端部が垂直に曲げられてなるアーム
18の上記先端部にガイドローラ19を水平面内で回転
自在に支持し、構造物の壁16に固定したアングル状の
アーム21の水平片によって溝形のガイド部材20を下
向きに固定し、このガイド部材20内に上記ガイドロー
ラ19をはめてもよい。ガイド部材20は図3の紙面に
垂直な方向に固定され、このガイド部材20内をガイド
ローラ19が転動することにより、電動式移動棚1は図
3の紙面に垂直な方向にガイドされながら移動すること
ができる。
【0031】上記電動式移動棚1をその走行方向すなわ
ち図3において紙面に垂直な方向から見て左右両側の走
行車輪4、4はそれぞれ図示されないモータによって独
立に回転駆動される。そして、電動式移動棚1が斜行を
始めると、図2について説明したように、先行している
側のモータを停止させ、あるいは逆向きに回転させ、さ
らには先行している側のモータの速度を遅くまたは遅れ
ている側のモータの速度を速めるなどして斜行を修正す
る。このように、左右の走行車輪4、4をそれぞれ独立
のモータで駆動することにより斜行を防止することがで
きるため、ガイドローラ19とガイド部材20からなる
ガイド手段は1個の電動式移動棚1に1組あればよい。
しかし、電動式移動棚1をより安定にかつ正確に移動さ
せるためには、1個の電動式移動棚1に複数組のガイド
手段を所定の間隔をおいて設置するのが望ましい。図3
に示す例によれば、構造物等の床面にはレールを付設す
る必要がなく、電動式移動棚1を床上に直接載せること
ができる。
【0032】電動式移動棚はその底部の走行車輪によっ
て走行する形式のものに限られるものではなく、移動棚
の上部に設けられた走行車輪により、構造物の天井部等
に設置されたレールに沿って移動するようにした天井走
行式のものであってもよい。この例の場合も、移動棚の
上部に走行方向から見て左右両側に位置する上記走行車
輪がそれぞれ独立のモータによって回転駆動され、これ
によって前述の実施の形態と同様の作用効果を得ること
ができるようになっている。電動式移動棚1自体の駆動
方式は任意である。例えば、複数の電動式移動棚が集団
となって同時に移動する同時駆動方式であってもよい
し、始動時の電流を少なくするために1台の電動式移動
棚が始動したあと次の電動式移動棚が始動し、引き続き
順に始動する順次駆動方式であってもよく、また、まず
1台目が始動したあと後続の移動棚が集団で同時に始動
する同時駆動方式と順次駆動方式の併用型であってもよ
い。
【0033】次に、図4に示す実施の形態について説明
する。この実施の形態では、電動式移動棚1が走行方向
から見て両側に離れた位置に走行余裕検知手段21a,
21bを有している。この走行余裕検知手段21a,2
1bは例えば電動式移動棚1の台枠前面の左右両側に設
置されていて、隣接する棚(図示の例では固定棚2)に
接触したとき信号を出力する。この信号が走行余裕がな
くなった旨の信号である。上記走行余裕検知手段21
a,21bをそれぞれこれら走行余裕検知手段21a,
21bが設置されている側の走行車輪駆動モータおよび
このモータによって回転駆動される走行車輪と対応させ
ておき、走行余裕がなくなった旨の信号が出力された側
の走行車輪駆動モータを停止させる。
【0034】いま、電動式移動棚1が固定棚2に向かっ
て走行しているときに斜行し、図4に示すように走行余
裕検知手段21a側が走行余裕検知手段21b側よりも
先行したとする。図4では電動式移動棚1の斜行を強調
して描いてある。この状態では走行余裕検知手段21a
が先に固定棚2に接触し、走行余裕検知手段21aから
検出信号が出力されるので、この走行余裕検知手段21
aに対応する側の走行車輪駆動モータを停止させる。他
方の走行余裕検知手段21b側の走行車輪駆動モータは
引き続き走行余裕検知手段21b側の走行車輪を回転駆
動し、走行余裕検知手段21bが固定棚2に接触して検
出信号を出力したとき走行余裕検知手段21b側の走行
車輪駆動モータの駆動を停止させる。従って、図4に示
す実施の形態によれば、電動式移動棚1を所期の正しい
姿勢で所定の位置に精度よく停止させることができる。
【0035】図4に示す例では、走行余裕検知手段21
a,21bの一方から検知信号が出力されると両方のモ
ータ7、7を停止させ、所定の時間をおいて他方の走行
余裕検知手段21bが検知信号を出力していないことを
確認した上で他方のモータ7を駆動し、隣接する棚など
との隙間の不均等を修正するようにしてもよい。
【0036】なお、図4に示す実施の形態では、図2に
示す実施の形態と同様に、電動式移動棚1の走行方向か
ら見て左右両側と隣接する電動式移動棚1または固定棚
2との距離を検知するためのセンサ11、11が電動式
移動棚1両側面に設置されており、これらセンサ11、
11の通路に対向させて被検知部材12が不動部に一定
の間隔で設置されている。これらセンサ11、11と被
検知部材12の機能は図2について説明した例と同じで
あり、電動式移動棚1が移動中、隣接する棚または構造
物との距離が一定以下に接近したことを上記センサ1
1、11が検知したとき、この検知したセンサ11、1
1に対応する側のモータの駆動を停止させ、または逆転
させ、または速度を低下させて斜行を修正する。このよ
うに走行余裕検知手段21a,21bとセンサ11、1
1とを併用することによって、斜行の修正を高い精度で
行うことができる。また、上記走行余裕検知手段21
a,21bに、隣接する棚との距離測定機能と電動式移
動棚1の位置測定機能とを兼用させてもよい。図4に示
す例における走行余裕検知手段21a,21bの検知方
式は、光式、磁気式、機械式、静電式、音波式、電磁波
式、その他の中から任意のものを選択することができ
る。
【0037】上記被検知部材12とこれを検知するセン
サ11とで走行余裕検知手段21a,21bを兼用させ
ることもできる。すなわち、走行余裕がなくなった位置
でセンサ11が被検知部材12を検知するように配置位
置を設定するのである。また、移動棚の走行方向から見
て左右の一方側を走行余裕検知手段21aまたは21b
とし、他方側をセンサ11と被検知部材12で構成して
もよい。走行余裕検知手段21a,21bおよびセンサ
11の移動棚への設置位置は任意であり、例えば、台枠
でも、移動棚の枠を構成する支柱でも、棚板でも、天板
でも差し支えない。
【0038】図5に示す実施の形態も図4に示す実施の
形態と軌を一にするもので、各電動式移動棚1が走行方
向から見て左右両側に離れた位置に走行余裕検知手段2
1a,21bを有するとともに、電動式移動棚1の走行
方向から見て左右両側と隣接する電動式移動棚1または
固定棚2との距離を検知するためのセンサ11、11
と、これらセンサ11、11の通路に対向する被検知部
材12とを有するものであるが、上記走行余裕検知手段
21a,21bの機能を主要な機能とし、センサ11、
11の機能を補助的に付加したものである。すなわち、
各電動式移動棚1ごとに走行余裕検知手段21a,21
bが設けられ、センサ11、11は特定の電動式移動棚
1にのみ設けられ、このセンサ11、11の移動範囲に
のみ対向させて被検知部材12が設けられている。
【0039】走行余裕検知手段21a,21bの隣接棚
との接触位置で電動式移動棚1を停止させることによ
り、隣接する棚との相対位置関係では前述のように所期
の正しい姿勢で所定の位置に精度よく停止させることが
できる。しかし、複数の電動式移動棚1を走行余裕検知
手段21a,21bの検知位置で次々と停止させていく
うちに、僅かな斜行や誤差が累積して大きな斜行および
位置誤差となる。そこで、所定数の電動式移動棚1ごと
に(図5の例では3台の電動式移動棚1ごとに)センサ
11、11および被検知部材12を設け、センサ11、
11を有する電動式移動棚1と被検知部材12によっ
て、累積した斜行を検知し、この検知信号に基づいて個
々のモータを制御することにより斜行を修正するように
なっている。なお、複数の電動式移動棚1を配置してな
る移動棚装置の両端に位置する電動式移動棚1に上記セ
ンサ11、11を設け、このセンサ11、11の移動通
路に対向させて被検知部材12、12を配置することに
よっても、累積した斜行を検知することができ、この累
積した斜行を修正するように制御することができる。
【0040】走行余裕検知手段21a,21bは、従来
の電動式移動棚に一般的に用いられている停止用リミッ
トスイッチで兼用させてもよいし、停止用リミットスイ
ッチとは別に設けてもよい。また、走行余裕検知手段2
1a,21bと、上記センサ11、11とを兼用させて
もよい。
【0041】電動式移動棚1と、隣接する移動棚、固定
棚あるいは構造体との距離が一定以下に接近したことを
検知するセンサは、図6に示すように、互いに隣接する
電動式移動棚1相互間を二つのスイングアーム23、2
3で連結し、このスイングアーム23、23の回転角度
によって検知するようにしたものでもよい。すなわち、
二つのスイングアーム23、23の基端部は互いに隣接
する電動式移動棚1、1の天板に軸24、24を中心に
水平面内で回転可能に取り付けられ、上記二つのスイン
グアーム23、23の先端部は軸25によって相対回転
可能に連結されている。二つのスイングアーム23、2
3のうちの一方の基端部には軸24を中心とする同心円
に沿う扇形の被検出部材26が一体に取り付けられ、ス
イングアーム23と一体に回転するようになっている。
上記被検出部材26の回転通路に対向してセンサ27が
電動式移動棚1の本体側に取り付けられており、隣接す
る移動棚1との距離が一定以下に接近すると被検出部材
26がセンサ27に重なり、センサ27が光学的、磁気
的あるいは機械的に被検出部材26を検知して信号を出
力する。
【0042】上記二つのスイングアーム23、23、被
検出部材26、センサ27からなる検知手段は、隣接棚
等との距離が一定以下に接近したことを検知するもので
あって、この検知手段は電動式移動棚1の走行方向から
見て左右両側に離して設けられ、それぞれの検知手段が
左右両側の走行車輪を駆動するモータおよびこのモータ
によって回転駆動される走行車輪に対応し、走行方向か
ら見て右側の検知手段が隣接棚等に一定以下に接近した
ことを先に検知した場合は右側の走行車輪駆動モータを
停止または逆転させ、または駆動速度を低下させて電動
式移動棚1の斜行を修正するようになっている。電動式
移動棚1が固定棚あるいは構造物等に隣接していれば、
二つのスイングアーム23、23で連結する相手は上記
固定棚あるいは構造物等である。
【0043】電動式移動棚1とこれに隣接する棚等との
距離が一定以下に接近したことを検知する手段として
は、一方の電動式移動棚1または棚等から他方の電動式
移動棚1または棚等に向かって棒を延ばし、双方の電動
式移動棚または棚等の相互間隔を上記棒の位置で検出す
るようにしたものでもよい。上記棒の一端側は一方の移
動棚に結合され、上記棒の他端側は他方の移動棚のガイ
ドにはめられる。従って、上記棒が双方の移動棚の転倒
を防止する機能を果たす利点もある。電動式移動棚1と
これに隣接する棚等との距離が一定以下に接近したこと
を検知する手段としては、一方の電動式移動棚1または
棚等から他方の電動式移動棚1または棚等に向かって
紐、ロープ、ワイヤなどを掛け渡し、双方の電動式移動
棚または棚等の相互間隔を上記紐等の位置で検出するよ
うにしたものでもよい。
【0044】図6にはまた、電動式移動棚1の走行方向
から見て左右両側に離れた部位の絶対位置を検知するセ
ンサが設けられている。図6において、電動式移動棚1
の走行方向から見て左右両側のレール10、10に沿っ
てリニアエンコーダの一部を構成する被検知部材28、
28が付設されている。被検知部材28、28は、光の
反射と吸収パターンが比較的微小な間隔で交互に形成さ
れた光学的被検知部材、あるいはN極とS極が交互に形
成された磁気的検知部材、あるいは凹凸が交互に形成さ
れた機械的検知部材などから任意のものを選択して採用
することができ、電動式移動棚1側には、上記被検知部
材28、28を検知するために、被検知部材28、28
の形式に適合した光学式、あるいは磁気式、あるいは機
械式のセンサが各上記被検知部材28、28に対向させ
て設けられている。
【0045】上記センサは、電動式移動棚1が被検知部
材28、28の記録信号間隔に相当する距離だけ移動す
るごとに信号を出力する。しかも、電動式移動棚1の走
行方向から見て左右両側のセンサから、互いに独立した
信号が出力される。電動式移動棚1はこれらのセンサの
検知信号をカウントすることによって移動棚の左右の一
方側と他方側の絶対位置を常時認識し、移動棚の一方側
と他方側相互の走行位置ずれを演算する演算部を有して
いる。この演算部の演算結果から上記走行位置ずれが一
定以上となったとき、先行している側のモータの駆動を
停止し、遅れている側のモータを駆動する。あるいは先
行している側のモータの速度を遅くし、あるいは遅れて
いる側のモータの速度を早くしてもよい。要するに、先
行している側のモータの回転速度に対する、遅れている
側のモータの回転速度の比を高めるのである。または先
行している側のモータを逆転させてもよい。
【0046】本発明にかかる電動式移動棚は、前述のよ
うに、少なくとも2個のモータを有し、移動棚の走行方
向から見て両側に離れて配置された走行車輪が上記モー
タで独立に回転駆動されることを特徴とするものであ
る。かかる構成上の特徴を有する本発明によれば、移動
棚の走行方向から見て離れて位置する走行車輪の駆動モ
ータの回転速度に差をつけることも可能であり、これに
よって電動式移動棚を円弧を描かせながら移動させるこ
ともできる。図7に示す実施の形態がその一つである。
【0047】図7において、中心を共通にする同心円に
沿い円弧を描いて敷設された複数本のレール30、30
の上には、図1について説明した電動式移動棚とほぼ同
様に構成された複数の電動式移動棚1の底部に回転可能
に支持された走行車輪が載せられている。上記レール3
0、30のうち内周側のレール30の上に載っている走
行車輪の少なくとも一つと外周側のレール30の上に載
っている走行車輪の少なくとも一つはそれぞれ独立のモ
ータによって回転駆動されるようになっており、しか
も、それぞれのレール30、30の上に載っている駆動
車輪の駆動回転速度は、それぞれのレール30、30が
描く円弧の曲率半径に比例した速度になるように回転速
度に差がつけられている。従って、各電動式移動棚1は
内外の円弧状のレール30、30に沿って円弧を描きな
がらスムーズに移動することができる。
【0048】上記各電動式移動棚1は走行方向から見て
左右両側面にセンサ11を有している。一方、移動棚が
設置されている構造物等の不動部には、上記センサ11
の移動通路に対向させて被検知部材12が設けられてい
る。これらセンサ11と被検知部材12との関係は基本
的には図2等で既に説明したものと同じである。図7に
示す例では、各電動式移動棚1が円弧を描いて移動する
ため、被検知部材12も各電動式移動棚1が描く円弧と
同心の円弧に沿って配置されている。また、被検知部材
12は一定の間隔をおいて配置されているが、外側の円
弧に沿って配置された被検知部材12の間隔と、内側の
円弧に沿って配置された被検知部材12の間隔は、それ
ぞれの円弧の曲率半径に比例した間隔で配置されてい
る。
【0049】図7に示す例では、各電動式移動棚1がレ
ール30、30が描く円弧の中心を中心とした半径方向
の線に沿った姿勢で移動すればよいが、この半径方向の
線からずれた姿勢をとると斜行することになる。斜行を
生じると、その電動式移動棚1において上記内側のセン
サ11が内側の一つの被検知部材12を検知するタイミ
ングと上記外側のセンサ11が外側の一つの被検知部材
12を検知するタイミングとにずれが生じる。そこで、
先行している側のモータを停止させ、あるいは逆転さ
せ、あるいは先行している側のモータの回転速度を遅く
し、または遅れている側のモータの速度を早くして斜行
を解消する。
【0050】図7に示す例のように各電動式移動棚1を
円弧状のレール30、30に沿って走行させるようにし
たものでは、各電動式移動棚1の平面形状を一般的な移
動棚の平面形状である長方形とすると、互いに隣り合う
電動式移動棚1相互の間隙が、円弧の内側よりも円弧の
外側の方で大きくなる。この円弧の外側の方で大きくな
る間隙はデッドスペースであり、無駄な空間が生じるこ
とになる。そこで、図7に2点鎖線1Aで示すように、
電動式移動棚1の平面形状を、円弧の外側の幅が広く、
円弧の内側の幅が狭い台形状にすれば、無駄な空間が生
じることを回避することができる。
【0051】図7に示す例の変形例として、電動式移動
棚をS字状あるいは楕円状の走行軌跡を描きながら移動
させることも可能である。その場合、走行方向から見て
左右に離れて配置された走行車輪を回転駆動するそれぞ
れ個別のモータは、その回転速度を移動棚の走行位置に
応じて変えるように制御する。電動式移動棚を円弧状、
S字状あるいは楕円状など弧を描いて走行させる場合、
ガイドレールが描く弧に沿って走行車輪が首を振るよう
にしておけば、走行車輪が円滑にガイドレールの方向に
向いて円滑に走行することができる。
【0052】図1に示す実施の形態においては、各駆動
車輪3、3はそれぞれ個別の軸によって回転可能に支持
され、それぞれ独立のモータ7、7によって独立に回転
駆動されるようになっていたが、図8に示す実施の形態
のように、各駆動車輪3、3を、差動継手33が介在す
る連結軸32によって連結してもよい。差動継手33
は、例えば流体継手、粉体継手、樹脂の粘性を利用した
ビスカスカップリング、摩擦継手、永久磁石や電磁石を
利用したすべり継手、電磁クラッチ等からなるもので
、一方の軸の回転力を他方の軸に伝達することができ
るとともに、双方の回転速度差を許容するものである。
各駆動車輪3、3は図1に示す例と同様に個別のモータ
7、7によって回転駆動されるが、一方のモータ7の回
転力はこれと対応する走行車輪3に伝達されるほか、連
結軸32と差動継手33を介して他方の走行車輪3にも
伝達される。
【0053】上記摩擦継手33として、例えばバネの押
圧力で回転力を伝達する形式のものを用いることができ
る。図15は、差動継手33としてアクチュエータ51
による押圧による摩擦継手の例を示したものである。差
動継手33は、対向するフランジ33a,33bからな
り、フランジ33bは、アクチュエータ51の作動によ
りフランジ33aに押圧され、フランジ33aと連結す
るようになっている。そして、アクチュエータ51の作
動停止により、フランジ33bのフランジ33aに対す
る押圧力が弱められ、フランジ33a,33b間にすべ
りが生じるようになっている。また、図22に示すよう
に、フランジ33dのフランジ33cに対向する面に、
アクチュエータ51から伸びる突出部60を設け、図2
3に示すように、この突出部60に対応するようにフラ
ンジ33cの対向位置に複数の孔61を円周上に並設し
てもよい。アクチュエータ51の動作により突出部60
が孔61に係合すると、一方の軸の回転力を他方の軸に
伝達することができ、突出部60が孔61から離脱する
ことにより双方の軸が独立に回転することができ、双方
の軸の回転速度差を許容することができる。
【0054】図16は、差動継手33として左右の軸3
2、32の対向端部に一組の永久磁石52、52を取り
付けて対向させ、一方の永久磁石52をバネ53で他方
の永久磁石52に向かって付勢したすべり継手を用いた
例を示す。永久磁石52、52は互いの磁気吸引力で吸
着することにより回転力を伝達し、かつすべりにより双
方の回転差を許容する。なお、バネ53は省略すること
ができる。永久磁石52、52に代えて、例えば電磁石
同志を用いてもよいし、永久磁石と電磁石の組合せ、永
久磁石と磁性体との組合せ等でもよく、適宜変更が可能
である。電磁石を用いる場合、電磁石をオン・オフする
ことによって双方の軸間に駆動力を伝達したり駆動力の
伝達を切断したりすることができ、また、電磁石に通電
する電流を強弱切り替えることによって、伝達する駆動
力を強弱切り替えることができる。また、永久磁石5
2、52の対向面に耐摩耗性板を貼り付けることによ
り、永久磁石52、52の寿命を延ばし、コストの削減
を図ることもできる。さらに、上記差動継手33に代え
て電磁クラッチを用いてもよい。電磁クラッチを用いた
場合、電動式移動棚1が斜行したとき、先行した側の電
磁クラッチを切断してモータ7からの動力伝達を断ち、
遅れている側を移動させて斜行を修正し、その後両方の
電磁クラッチを接続させ、モータ7の駆動力を双方の連
結軸32、32に伝えるようにする。
【0055】図8に示す例において、電動式移動棚1の
走行方向から見て左右方向に離れた部位の一方側と他方
側に移動速度差を生じて斜行が生じたとする。斜行が生
じると、差動継手33に連結されている双方の軸に回転
速度差を生じる。差動継手33の特性として、回転速度
差が生じると回転速度の速い方から遅い方に向かってか
つ回転速度差に比例した大きさの回転力を伝達する。そ
のため、走行速度が遅い方の走行車輪3がより大きい回
転力で駆動されることになり、斜行が生じにくくなって
いる。また、斜行が生じてしまったときは、前述のよう
にセンサでこれを検知し、両側のモータ7、7の回転・
停止、回転速度等を制御することにより斜行を解消する
ことができる。また、差動継手33の介在によって両側
の走行車輪3、3に周速差が生じることを許容するた
め、図7について説明したような、円弧を描いて移動す
る電動式移動棚として用いることもできる。
【0056】図8に示す例のように、両側の駆動車輪
3、3を連結軸32で連結すれば、移動棚の台枠が連結
軸32で補強される利点もある。なお、図8の例では、
両側の走行車輪3、3のほかに中央部にフランジなしの
従動車輪4、4が設けられており、一方の従動車輪4を
上記連結軸32が貫いている。この従動車輪4は連結軸
32に対して相対回転自在であってもよいし、連結軸3
2に一体に結合されていてもよい。従動車輪4と連結軸
32が一体に結合される場合は、図8に符号33Aで示
すように差動継手をもう一つ追加し、従動車輪4の両側
に差動継手を配置して連結軸32をこれらの差動継手で
連結するのが望ましい。
【0057】これまで説明してきた実施の形態は、複数
のモータを有し、各モータによって複数の走行車輪が独
立に回転駆動されるものであったが、1個のモータで両
側の走行車輪を回転駆動するようにし、しかも、両側に
離れて配置された走行車輪に伝達する回転力に差をつ
け、斜行が発生し難いようにすることもできる。図9に
示す実施の形態がそれで、電動式移動棚1の台枠内に取
り付けられた1個のモータ7の回転力は、減速歯車列
8、9を介して連結軸32に伝達されるようになってお
り、連結軸32の回転力は、その両側に配置された差動
継手33、33を介して左右両側に離れて配置された走
行車輪3、3に伝達されるようになっている。連結軸3
2は長さ方向中央部で一つの従動車輪4を貫通してい
る。従動車輪4は連結軸32と一体に連結されていても
よいし、相対回転可能であってもよい。
【0058】上記1個のモータ7の回転力は連結軸32
に伝達され、連結軸32の回転力はその両側の差動継手
33、33を介して両側の走行車輪3、3に伝達され、
走行車輪3、3の回転駆動によって電動式移動棚1がレ
ールに沿って移動する。いま、電動式移動棚1に斜行を
生じたとすると、移動速度が遅い側の差動継手33の駆
動側と従動側の回転差が、他方の差動継手における回転
差よりも大きく、駆動側から従動側に伝達される回転力
が大きくなる。そのため、移動速度が遅い側がより大き
な回転力で駆動されることになり、電動式移動棚1の斜
行が生じにくい構造となっている。また、差動継手3
3、33の介在によって両側の走行車輪3、3に周速差
が生じることを許容するため、図7について説明したよ
うな、円弧を描いて移動する電動式移動棚として用いる
こともできる。
【0059】一つの電動式移動棚を1個のモータで駆動
する場合、図10に示す実施の形態のように、両側に離
れて配置された走行車輪3、3を差動回転機構35の介
在の下に1個のモータ7で回転駆動するようにしてもよ
い。上記差動回転機構35は、例えば自動車に用いられ
ているデファレンシャルギヤと同じ原理のもので、モー
タ7の回転駆動力を左右両側の連結軸32に伝達すると
ともに、左右の連結軸32の回転差を許容する。従っ
て、図7に示す例のように円弧を描きながら移動する電
動式移動棚1として図10に示すような差動回転機構3
5を有する電動式移動棚1を用いれば、電動式移動棚1
が描く円弧の内周側の走行車輪3と外周側の走行車輪3
とで上記差動回転機構35が回転差を許容し、電動式移
動棚1が円弧を描きながら円滑に移動する。
【0060】図10に示す例では、左右両側の駆動車輪
3、3には連結軸32、32が一体に連結され、連結軸
32、32間には差動回転機構35が介在しており、ま
た、従動車輪3、3は連結軸36で連結された形になっ
ている。これらの連結軸32、36を設けることによ
り、電動式移動棚1の台枠の剛性を高めるのに役立って
いる。上記連結軸32、32に対して駆動車輪3、3は
回転的に一体に設けられている。一方、上記連結軸36
に対して従動側の車輪3、3は相対回転可能に設けられ
のが望ましい。
【0061】次に、図11に示す実施の形態について説
明する。この実施の形態がこれまで説明してきた実施の
形態と異なる点は、走行方向から見て左右両側に離れて
配置されたモータ7、7のほかに、左右方向中央部の車
輪38を回転駆動する第3のモータ7を設けた点であ
る。また、図11に示す例では、左右両側のモータ7、
7で回転駆動される走行車輪3、3は電動式移動棚1の
走行方向一端側に位置しているのに対し、中央部のモー
タ7で回転駆動される中央部の車輪38は上記走行方向
他端側に位置している。従って、電動式移動棚1は前後
輪駆動されることになり、重量の重い物品が収納されて
いても、また、奥行き方向の寸法に対して高さ寸法が相
当大きい電動式移動棚1であっても安定した走行が可能
である。図11に示す例の場合も、3個のモータ7がそ
れぞれ独立に回転駆動され、斜行の解消、円弧を描きな
がらの走行が可能である。
【0062】図12に示す実施の形態も図11に示す実
施の形態とほぼ同じであるが、3個のモータ7によって
それぞれ独立に回転駆動される3個の走行車輪3がとも
に、電動式移動棚1の走行方向一端側に位置している点
が異なっている。また、図12に示す例では、電動式移
動棚1の走行方向一端側に、図4に示す実施の形態に用
いられている走行余裕検知手段21a,21bと同様の
3個の走行余裕検知手段21A,21B,21Cが、そ
れぞれ電動式移動棚1の走行方向から見て離れた位置
に、具体的には、左右方向一端側、中央、他端側に設け
られている。もっとも、中央の走行余裕検知手段21B
はなくてもよい。
【0063】図12に示す例において、電動式移動棚1
が斜行して、図13に示すように電動式移動棚1の左右
方向一端側が他端側よりも距離Sだけ先行したとする。
図13において符号a,b,cはそれぞれ走行余裕検知
手段21A,21B,21Cの取付け位置を示してい
る。走行余裕検知手段21Bの取付け位置である中央部
では上記他端部よりも距離S/2だけ先行することにな
る。そこで、斜行を修正するために、走行余裕検知手段
21Cに対応するモータ7の回転を停止させるときは、
走行余裕検知手段21Aに対応するモータ7の回転速度
に対して走行余裕検知手段21Bに対応するモータ7の
回転速度が1/2になるように各モータを制御する。あ
るいは、走行余裕検知手段21Bに対応するモータ7を
停止させ、走行余裕検知手段21Aに対応するモータ7
を正転させ、走行余裕検知手段21Cに対応するモータ
7を逆転させてもよい。
【0064】また、図12に示す電動式移動棚1を円弧
を描くように移動させるには、各走行車輪3を、これら
走行車輪が載っているレールの曲率半径に比例した回転
速度で駆動すればよい。図11、図12に示す例では、
1台の電動式移動棚1に3個のモータを設けていたが、
それ以上のモータを設け、それぞれのモータが別個の走
行車輪を回転駆動するようにしてもよい。この場合の各
モータの回転制御は図12、図13について説明した制
御と同じ考え方の制御でよい。
【0065】本発明にかかる電動式移動棚は複数の走行
車輪がそれぞれ個別のモータによって回転駆動されるた
め、レールと走行車輪との間の滑りが少なく、効率よく
かつ安定に電動式移動棚を走行させることができる。か
かる特性を利用して、図14に示す実施の形態のよう
に、複数の移動棚装置を上下方向に層状に重ねて配置す
るのにも適している。
【0066】図14において、構造物等の床に敷設され
たレール10上に走行車輪3によって移動可能に配置さ
れた複数の電動式移動棚1の上部には、適宜の支持構造
によって適宜数のローラ44が上記走行車輪3の回転面
と平行な面内において回転自在に支持されている。各電
動式移動棚1の上記ローラ44の上には中間床を構成す
る水平方向の構造物40の下面に形成されたガイドレー
ル42が載っている。上記水平方向の構造物40は図示
されない垂直方向の支え部材で支えられるとともに、上
記水平方向の構造物40の荷重の一部は、上記各ローラ
44、各電動式移動棚1本体、各走行車輪3を介して支
えられている。上記構造物40の上にはレール46が形
成されていて、このレール46上には複数の電動式移動
棚1の走行車輪3がレール46に沿って回転可能に載せ
られている。
【0067】図14に示す実施の形態によれば、中間床
を構成する構造物40を境にして、下層の各電動式移動
棚1をレール10に沿って移動させることができ、ま
た、上層の電動式移動棚1をレール46に沿って移動さ
せることができる。少なくとも下層の各電動式移動棚1
は複数の走行車輪3がそれぞれ個別のモータによって回
転駆動され、レール10と走行車輪3との間の滑りが少
なく、効率よく回転駆動されるため、それぞれの電動式
移動棚1自体の荷重に上層の電動式移動棚1および中間
床の荷重がかかっても、安定に電動式移動棚を走行させ
ることができる。上層の各電動式移動棚1も、本発明に
かかる電動式移動棚であってもよいが、必ずしも本発明
にかかる電動式移動棚である必要はない。また、上層の
電動式移動棚1は下層の電動式移動棚1の移動方向と同
じ方向に移動してもよいし、異なる方向、例えば下層の
電動式移動棚1の移動方向に対し直交する方向に移動す
るものであってもよい。
【0068】移動棚装置を上下に重ねる積層式の従来の
移動棚装置では、下層の移動棚が斜行しないように、走
行方向から見て左右両側にレールと平行にラックを配置
し、移動棚側で回転駆動されるピニオンを上記ラックに
噛み合わせていたが、本発明のように、電動式移動棚に
複数のモータを設け、各モータによって複数の走行車輪
を個別に回転駆動するようにすれば、電動式移動棚が斜
行しないように個々のモータを個別に制御することがで
きるため、従来のようなラックとピニオンの類は不要で
あり、駆動系のロスを少なくして駆動効率を高めること
ができる。
【0069】図17に示す実施の形態は、電動式移動棚
1の走行方向(図17において上下方向)から見て走行
方向の前後2列に走行車輪3が配置され、その前後一方
の列の走行車輪3の軸は中央部において分離され、分離
された両側の軸の一方(図3において左側)には複数の
モータ(図17の例では2個のモータ)7、7が設けら
れてこれらのモータ7、7により左側の走行車輪が独立
に回転駆動され、分離された両側の軸の他方(図3にお
いて右側)には1個のモータ7が設けられてこのモータ
7により右側の走行車輪が独立に回転駆動されるように
なっている。他方の列の走行車輪4は、従動車輪であ
り、図17に示すように通し軸によって連結されていて
もよく、また、それぞれ単独に従動するするようにして
もよい。このような構成のものであっても、左右の走行
車輪を分離して独立に回転駆動することができるため、
所期の目的を達成することができる。
【0070】上記モータ7は、減速歯車列を内蔵したギ
ヤードモータであってもよい。モータ7はまた、モータ
自体の回転軸に対して直交する方向の出力軸を有してい
る形式のモータであっても差し支えない。そのほか、モ
ータ7の形式は特に限定されるものではなく、要求され
る仕様に適合したものを適宜選択して用いればよい。例
えば、インダクションモータ、リバーシブルモータ、イ
ンバータ制御あるいはチョッパー制御モータ、サーボモ
ータなどの中から選択してもよい。
【0071】図18は、台枠部分を2つ連結させた電動
式移動棚1の例を示す。この例では、走行方向から見て
台車の左右両側を結合部材で一体に連結し、走行方向に
4列に並んだ走行車輪4のうち、内側の2列の走行車輪
付近をヒンジで連結して、双方の台車が垂直面内で相対
回転できるようにし、レールの凹凸に対して双方の台車
が倣うことができるようにしている。本実施の形態にお
いては、電動式移動棚1の走行方向(図18において上
下方向)に走行車輪が4列配置され、最前部の走行車輪
は合計4個で左右2個ずつの走行車輪がそれぞれ連結軸
32、32で連結されるとともに、それぞれモータ7、
7により左右独立に回転駆動されるようになっている。
最後部の走行車輪も合計4個であるが、左右両側はフラ
ンジなしの独立した走行車輪4、4であり、中間の走行
車輪は連結軸32により連結されたフランジ付きの走行
車輪3、3である。走行方向中間の2列の走行車輪は、
それぞれ独立に回転することができるフランジなしの走
行車輪4である。
【0072】図18に示す例の変形例として、図19に
示すように、全ての走行車輪3、4が単独に回転するこ
とができるようにしたものでもよい。何れの軸あるいは
走行車輪をモータ7により駆動するかは適宜設定すれば
よいが、少なくとも2個のモータを有し、電動式移動棚
1の走行方向から見て左右に離れて配置された走行車輪
が独立に駆動されることが必要である。また、台車の連
結数も2つに限らず、適宜増加することは可能である。
【0073】図20に示すように、電動式移動棚1の走
行方向(図20において上下方向)から見て左右に複数
のモータを設け、走行方向前後に並ぶ走行車輪3をそれ
ぞれモータ7で個別に回転駆動して、前後輪を駆動する
ようにしてもよい。左側の複数のモータ7、7を一つの
駆動回路で駆動し、右側の複数のモータ7、7を別の一
つの駆動回路により駆動する。この場合も左右両側の走
行車輪が左右独立に回転駆動されるため、斜行の解消と
いう所期の目的を達することができる。図21に示す例
は、電動式移動棚1の走行方向(図21において上下方
向)から見て前後に2列の走行車輪3、4を設け、前列
の4つの走行車輪3全部をそれぞれの走行車輪3に対応
するモータ7により単独に駆動するようにしたものであ
る。この場合、全てのモータをそれぞれ独立の駆動回路
で駆動するようにしてもよいし、左側に配置された2個
の走行車輪を一つの駆動回路で、右側に配置された2個
の走行車輪を別の一つの駆動回路で駆動させるようにし
てもよい。
【0074】本発明にかかる電動式移動棚には、次のよ
うな監視手段乃至は安全装置を設けるのが望ましい。 走行時間制限タイマー:一つの作業通路を形成するのに
要する移動棚の走行時間はほぼ一定であるが、何らかの
トラブルが生じると走行時間が長くなり、あるいは長時
間経過しても走行モードのままとなるので、走行時間が
一定以上になったらこのタイマーで走行モードを解除す
る。 過負荷保護装置:過負荷状態になるとモータに過電流が
流れるので、この過電流を検知したらモータへの通電を
遮断する。 予備の走行余裕検知手段:移動棚の走行方向から見て離
れた位置に配置される走行余裕検知手段はそれぞれ二つ
の検知手段を一組として設け、一方の検知手段から見て
他方の検知手段を予備の検知手段とし、何れか一方の検
知手段が検知信号を出力すると走行余裕がないものと判
断する。このようにしておけば、何れか一方の検知手段
が故障しても移動棚の走行を停止させることができる。 二重安全スイッチ:移動中の移動棚に作業者等が接触し
たとき自動的に移動棚を緊急停止させる安全バースイッ
チなどを設ける。 モータ異常検知手段:モータに通じるコードの破断、絶
縁不良、通電されているのに回転しない、などモータに
異常を生じたときモータへの通電を遮断して停止させ
る。1台の移動棚が複数のモータを有しているものにあ
っては、1個のモータに異常が発生すると全てのモータ
への通電を遮断する。 監視装置:上記のような各種安全装置の動作状態を表示
し、あるいは異常が発生したとき、異常の種類、異常発
生個所などを表示する。
【0075】本発明に、自動トルク設定主装置を付加し
てもよい。自動トルク設定主装置とは、設定スイッチを
操作したとき、そのときの負荷電流を検知してこれに応
じた値を設定し、設定された負荷電流が設定された値を
超えるとモータへの通電を遮断して移動棚を停止させる
装置である。比較的小さな負荷がかかっているときトル
クを設定すると、トルク設定値も比較的小さくなるか
ら、移動棚の走行に対して比較的小さな障害が発生して
も停止することになる。
【0076】本発明は、物品を収納する棚の段が複数段
ある一般的な電動式移動棚のみでなく、台枠のみからな
っていて物品を収納する棚の段が1段しかないいわゆる
フラットテーブルタイプの電動式移動棚にも適用可能で
ある。
【0077】上記の実施の形態においては、電動式移動
棚が地上走行式移動棚である場合の例について説明した
が、電動式移動棚が天井走行式移動棚であっても上記の
ような効果を得ることができ、適宜変更することは可能
である。
【0078】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、モータで
走行車輪を回転駆動することにより走行することができ
る電動式移動棚において、少なくとも2個のモータを有
し、移動棚の走行方向から見て離れて配置された走行車
輪が、上記モータで独立に回転駆動されるようにしたた
め、移動棚が斜行しようとすると、個々のモータを独立
に制御して、斜行を修正するための手段を講じることが
できる。そのため、電動式移動棚の停止姿勢あるいは停
止位置精度の良好な電動式移動棚を得ることができ、電
動式移動棚を荷役機械と組み合わせた場合でも、電動式
移動棚が荷役機械の走行に対して障害になることはない
し、電動式移動棚と荷役機械とが正対せず、荷役機械と
電動式移動棚との間で物品を移載するとき物品が不安定
になるというような不具合もなくなる。また、電動式移
動棚の斜行を防止するために、従来のようにラックとピ
ニオンやチェーンとスプロケットなどを用いる必要がな
いため、駆動系の構成が簡単であり、駆動力のロスが少
なく駆動効率の良い電動式移動棚を得ることができる。
【0079】請求項2記載の発明によれば、走行車輪
と、この走行車輪を回転駆動するモータとを有し、上記
モータで上記走行車輪を回転駆動することにより走行す
ることができる電動式移動棚において、少なくとも2個
のモータを有し、移動棚の走行方向から見て離れて配置
された走行車輪が、上記モータで独立に回転駆動され、
隣接する移動棚との距離を検知する複数のセンサが移動
棚の走行方向から見て離れて配置され、上記複数のセン
サは、それぞれのモータおよびこのモータによって回転
駆動される走行車輪に対応しており、移動棚が移動中、
隣接する棚または構造体との距離が一定以下に接近した
ことを上記センサが検知したとき、この検知したセンサ
に対応するモータの駆動を停止するようにしたため、電
動式移動棚の斜行を修正することができ、請求項1記載
の発明と同様の効果を得ることができる。
【0080】請求項3記載の発明によれば、走行車輪
と、この走行車輪を回転駆動するモータとを有し、上記
モータで上記走行車輪を回転駆動することにより走行す
ることができる電動式移動棚において、少なくとも2個
のモータを有し、移動棚の走行方向から見て離れて配置
された走行車輪が、上記モータで独立に回転駆動され、
隣接する移動棚との距離を検知する複数のセンサが移動
棚の走行方向から見て離れて配置され、上記複数のセン
サは、それぞれのモータおよびこのモータによって回転
駆動される走行車輪に対応しており、移動棚が移動中、
上記複数のセンサのうち隣接する棚または構造体との距
離が一定以下に接近したことを最初に検知したセンサに
対応するモータを一時的に逆向きに回転駆動するように
したため、電動式移動棚の斜行を修正することができ、
請求項1記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【0081】請求項4記載の発明によれば、移動棚の走
行方向から見て離れて配置された走行車輪は、差動継手
が介在した軸で連結されているため、軸の介在によって
移動棚の剛性を高めることができるとともに、差動継手
の介在によって、離れて配置されている走行車輪は独立
に回転して斜行を修正することができ、請求項1記載の
発明と同様の効果を得ることができる。
【0082】請求項5記載の発明によれば、走行方向か
ら見て離れて配置された走行余裕検知手段を有し、この
走行余裕検知手段はそれぞれのモータおよびこのモータ
によって回転駆動される走行車輪に対応しており、上記
走行余裕検知手段が走行余裕がなくなったことを検知し
たときその走行余裕検知手段に対応するモータの駆動を
停止するようにしたため、電動式移動棚の斜行を修正す
ることができるとともに、停止姿勢あるいは停止位置精
度の良好な電動式移動棚を得ることができ、電動式移動
棚を荷役機械と組み合わせた場合でも、電動式移動棚が
荷役機械の走行に対して障害になることはないし、電動
式移動棚と荷役機械とが正対せず、荷役機械と電動式移
動棚との間で物品を移載するとき物品が不安定になると
いうような不具合もなくなる、というような請求項1記
載の発明と同様の効果を得ることができる。
【0083】請求項6記載の発明によれば、移動棚の走
行方向から見て離れた部位の走行位置を検知するセンサ
と、このセンサの検知信号から移動棚の上記離れた部位
相互の走行位置ずれを演算する演算部を有し、上記演算
結果から上記走行位置ずれが一定以上となったとき、先
行している側のモータの駆動を停止し、遅れている側の
モータを駆動するようにしたため、電動式移動棚の斜行
を修正することができ、請求項1記載の発明と同様の効
果を得ることができる。
【0084】請求項7記載の発明によれば、移動棚の走
行方向から見て離れた部位の走行位置を検知するセンサ
と、このセンサの検知信号から移動棚の上記離れた部位
の走行位置ずれを演算する演算部を有し、上記演算結果
から上記走行位置ずれが一定以上となったとき、先行し
ている側のモータの回転速度に対する、遅れている側の
モータの回転速度の比を高めるようにしたため、電動式
移動棚の斜行を修正することができ、請求項1記載の発
明と同様の効果を得ることができる。
【0085】請求項8記載の発明によれば、移動棚の走
行方向から見て離れた部位に配置されたモータ相互の回
転速度に差があり、移動棚が弧を描いて移動するように
したため、移動棚の設置空間の平面形状に合わせて、複
数の移動棚を円弧状、S字状、楕円状など任意に配置す
ることができる。
【0086】請求項9記載の発明によれば、モータで走
行車輪を回転駆動することにより走行することができる
電動式移動棚において、少なくとも2個のモータを有
し、移動棚の走行方向から見て離れて配置された走行車
輪が、上記モータで独立に回転駆動されるものであり、
モータで回転駆動される走行車輪が移動棚の走行方向前
後に配置されているため、請求項1記載の発明と同様の
効果を得ることができるとともに、移動棚の走行方向前
後にモータで回転駆動される走行車輪を配置したため、
移動棚が前後方向の何れの向きに走行する場合であって
も、走行車輪の回転駆動力がレールなどに確実に伝達さ
れ、重量の重い移動棚であっても安定して走行すること
ができる。
【0087】請求項10記載の発明によれば、モータで
走行車輪を回転駆動することにより走行することができ
る電動式移動棚において、走行方向から見て離れて配置
された複数の走行車輪を回転駆動する1個のモータを有
し、上記複数の走行車輪は差動回転機構を介し1個の上
記モータで回転駆動されるようにしたため、移動棚が斜
行しようとすると上記複数の走行車輪は異なった回転速
度で回転して斜行を防止することができる。また、円弧
を描いて付設されたレールに沿って円弧を描きながら移
動させるのに適している。
【0088】請求項11記載の発明によれば、モータで
走行車輪を回転駆動することにより走行することができ
る電動式移動棚において、走行方向から見て離れて配置
された複数の走行車輪を回転駆動する1個のモータを有
し、上記複数の走行車輪は、差動継手を介し軸で連結さ
れているため、移動棚が斜行しようとすると上記複数の
走行車輪は異なった回転速度で回転して移動棚の斜行を
防止することができる。また、円弧を描いて付設された
レールに沿って円弧を描きながら移動させるのに適して
いる。
【0089】請求項12記載の発明によれば、走行方向
から見て離れて配置された2つの走行余裕検知手段を有
し、これら走行余裕検知手段はそれぞれのモータおよび
このモータによって回転駆動される走行車輪に対応して
おり、一方の走行余裕検知手段が走行余裕がなくなった
ことを検知したとき、両方のモータの駆動を停止させ、
所定の時間をおいて他方の走行余裕検知手段が検知信号
を出力していないことを確認した上で他方のモータを駆
動するようにしたため、電動式移動棚の斜行を修正する
ことができるとともに、停止姿勢あるいは停止位置精度
の良好な電動式移動棚を得ることができ、電動式移動棚
を荷役機械と組み合わせた場合でも、電動式移動棚が荷
役機械の走行に対して障害になることはないし、電動式
移動棚と荷役機械とが正対せず、荷役機械と電動式移動
棚との間で物品を移載するとき物品が不安定になるとい
うような不具合もなくなる、というような請求項1記載
の発明と同様の効果を得ることができる。
【0090】請求項13記載の発明によれば、走行車輪
と、この走行車輪を回転駆動するモータとを有し、上記
モータで上記走行車輪を回転駆動することにより走行す
ることができる電動式移動棚において、移動棚の走行方
向から見て左右にモータを有し、少なくとも一方には複
数のモータを有し、移動棚の走行方向から見て左右に配
置された走行車輪の軸は分離され、上記モータで独立に
回転駆動されるようにしたため、電動式移動棚の斜行を
より確実に修正することができ、請求項1記載の発明と
同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる電動式移動棚の実施の形態を示
す底面図である。
【図2】本発明にかかる電動式移動棚の別の実施の形態
を示す平面図である。
【図3】本発明にかかる電動式移動棚のさらに別の実施
の形態を示す正面図である。
【図4】本発明にかかる電動式移動棚のさらに別の実施
の形態を示す平面図である。
【図5】本発明にかかる電動式移動棚のさらに別の実施
の形態を示す平面図である。
【図6】本発明にかかる電動式移動棚のさらに別の実施
の形態を示す平面図である。
【図7】本発明にかかる電動式移動棚のさらに別の実施
の形態を示す平面図である。
【図8】本発明にかかる電動式移動棚のさらに別の実施
の形態を示す底面図である。
【図9】本発明にかかる電動式移動棚のさらに別の実施
の形態を示す底面図である。
【図10】本発明にかかる電動式移動棚のさらに別の実
施の形態を示す底面図である。
【図11】本発明にかかる電動式移動棚のさらに別の実
施の形態を示す底面図である。
【図12】本発明にかかる電動式移動棚のさらに別の実
施の形態を示す底面図である。
【図13】同上実施の形態にかかる電動式移動棚の移動
動作の例をモデル化して示す線図である。
【図14】本発明にかかる電動式移動棚のさらに別の実
施の形態を示す側面図である。
【図15】本発明にかかる電動式移動棚に適用できる差
動継手の実施の形態を示す側面図である。
【図16】本発明にかかる電動式移動棚に適用できる差
動継手の別の実施の形態を示す側面図である。
【図17】本発明にかかる電動式移動棚のさらに別の実
施の形態を示す底面図である。
【図18】本発明にかかる電動式移動棚のさらに別の実
施の形態を示す底面図である。
【図19】本発明にかかる電動式移動棚のさらに別の実
施の形態を示す底面図である。
【図20】本発明にかかる電動式移動棚のさらに別の実
施の形態を示す底面図である。
【図21】本発明にかかる電動式移動棚のさらに別の実
施の形態を示す底面図である。
【図22】本発明にかかる電動式移動棚に適用できる差
動継手の別の実施の形態を示す側面図である。
【図23】同上差動継手の一部を示す正面図である。
【符号の説明】
1 電動式移動棚 3 走行車輪 7 モータ 10 レール 11 センサ 12 センサ 21a 走行余裕検知手段 21b 走行余裕検知手段 32 軸 33 差動継手 35 差動回転機構

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行車輪と、この走行車輪を回転駆動す
    るモータとを有し、上記モータで上記走行車輪を回転駆
    動することにより走行することができる電動式移動棚に
    おいて、 少なくとも2個のモータを有し、移動棚の走行方向から
    見て離れて配置された走行車輪が、上記モータで独立に
    回転駆動されることを特徴とする電動式移動棚。
  2. 【請求項2】 走行車輪と、この走行車輪を回転駆動す
    るモータとを有し、上記モータで上記走行車輪を回転駆
    動することにより走行することができる電動式移動棚に
    おいて、 少なくとも2個のモータを有し、移動棚の走行方向から
    見て離れて配置された走行車輪が、上記モータで独立に
    回転駆動され、 隣接する移動棚との距離を検知する複数のセンサが移動
    棚の走行方向から見て離れて配置され、 上記複数のセンサは、それぞれのモータおよびこのモー
    タによって回転駆動される走行車輪に対応しており、 移動棚が移動中、隣接する棚または構造体との距離が一
    定以下に接近したことを上記センサが検知したとき、こ
    の検知したセンサに対応するモータの駆動を停止するこ
    とを特徴とする電動式移動棚。
  3. 【請求項3】 走行車輪と、この走行車輪を回転駆動す
    るモータとを有し、上記モータで上記走行車輪を回転駆
    動することにより走行することができる電動式移動棚に
    おいて、 少なくとも2個のモータを有し、移動棚の走行方向から
    見て離れて配置された走行車輪が、上記モータで独立に
    回転駆動され、 隣接する移動棚との距離を検知する複数のセンサが移動
    棚の走行方向から見て離れて配置され、 上記複数のセンサは、それぞれのモータおよびこのモー
    タによって回転駆動される走行車輪に対応しており、 移動棚が移動中、上記複数のセンサのうち隣接する棚ま
    たは構造体との距離が一定以下に接近したことを最初に
    検知したセンサに対応するモータを一時的に逆向きに回
    転駆動することを特徴とする電動式移動棚。
  4. 【請求項4】 移動棚の走行方向から見て離れて配置さ
    れた走行車輪は、差動継手が介在した軸で連結されてい
    ることを特徴とする請求項1記載の電動式移動棚。
  5. 【請求項5】 走行方向から見て離れて配置された走行
    余裕検知手段を有し、この走行余裕検知手段はそれぞれ
    のモータおよびこのモータによって回転駆動される走行
    車輪に対応しており、 上記走行余裕検知手段が走行余裕がなくなったことを検
    知したときその走行余裕検知手段に対応するモータの駆
    動を停止することを特徴とする請求項1記載の電動式移
    動棚。
  6. 【請求項6】 移動棚の走行方向から見て離れた部位の
    走行位置を検知するセンサと、このセンサの検知信号か
    ら移動棚の上記離れた部位相互の走行位置ずれを演算す
    る演算部を有し、 上記演算結果から走行位置ずれが一定以上となったと
    き、先行している側のモータの駆動を停止し、遅れてい
    る側のモータを駆動することを特徴とする請求項1記載
    の電動式移動棚。
  7. 【請求項7】 移動棚の走行方向から見て離れた部位の
    走行位置を検知するセンサと、このセンサの検知信号か
    ら移動棚の上記離れた部位の走行位置ずれを演算する演
    算部を有し、 上記演算結果から上記走行位置ずれが一定以上となった
    とき、先行している側のモータの回転速度に対する、遅
    れている側のモータの回転速度の比を高めることを特徴
    とする請求項1記載の電動式移動棚。
  8. 【請求項8】 移動棚の走行方向から見て離れた部位に
    配置されたモータ相互の回転速度に差があり、移動棚が
    弧を描いて移動することを特徴とする請求項1記載の電
    動式移動棚。
  9. 【請求項9】 走行車輪と、この走行車輪を回転駆動す
    るモータとを有し、上記モータで上記走行車輪を回転駆
    動することにより走行することができる電動式移動棚に
    おいて、 少なくとも2個のモータを有し、移動棚の走行方向から
    見て離れて配置された走行車輪が、上記モータで独立に
    回転駆動されるものであり、モータで回転駆動される走
    行車輪が移動棚の走行方向前後に配置されていることを
    特徴とする電動式移動棚。
  10. 【請求項10】 走行車輪と、この走行車輪を回転駆動
    するモータとを有し、上記モータで上記走行車輪を回転
    駆動することにより走行することができる電動式移動棚
    において、 走行方向から見て離れて配置された複数の走行車輪を回
    転駆動する1個のモータを有し、 上記複数の走行車輪は差動回転機構を介し1個の上記モ
    ータで回転駆動されることを特徴とする電動式移動棚。
  11. 【請求項11】 走行車輪と、この走行車輪を回転駆動
    するモータとを有し、上記モータで上記走行車輪を回転
    駆動することにより走行することができる電動式移動棚
    において、 走行方向から見て離れて配置された複数の走行車輪を回
    転駆動する1個のモータを有し、 上記複数の走行車輪は、差動継手を介し軸で連結されて
    いることを特徴とする電動式移動棚。
  12. 【請求項12】 走行方向から見て離れて配置された2
    つの走行余裕検知手段を有し、これら走行余裕検知手段
    はそれぞれのモータおよびこのモータによって回転駆動
    される走行車輪に対応しており、 一方の走行余裕検知手段が走行余裕がなくなったことを
    検知したとき、両方のモータの駆動を停止させ、所定の
    時間をおいて他方の走行余裕検知手段が検知信号を出力
    していないことを確認した上で他方のモータを駆動する
    ことを特徴とする請求項1記載の電動式移動棚。
  13. 【請求項13】 走行車輪と、この走行車輪を回転駆動
    するモータとを有し、上記モータで上記走行車輪を回転
    駆動することにより走行することができる電動式移動棚
    において、 移動棚の走行方向から見て左右にモータを有し、少なく
    とも一方には複数のモータを有し、移動棚の走行方向か
    ら見て左右に配置された走行車輪の軸は分離され、上記
    モータで独立に回転駆動されることを特徴とする電動式
    移動棚。
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