JPH10215922A - C型形状の装身具の構造 - Google Patents

C型形状の装身具の構造

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JPH10215922A
JPH10215922A JP2659597A JP2659597A JPH10215922A JP H10215922 A JPH10215922 A JP H10215922A JP 2659597 A JP2659597 A JP 2659597A JP 2659597 A JP2659597 A JP 2659597A JP H10215922 A JPH10215922 A JP H10215922A
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accessory
band
bands
bridging
bridging member
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JP2659597A
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Hideyoshi Ichikawa
秀吉 市川
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Citizen Watch Co Ltd
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Citizen Watch Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 手首への装着が容易であるばかりか、バンド
に傷が付かず、かつ、装身具本体の厚さを薄くすること
ができるC型形状の装身具構造を提供する。 【解決手段】 一方及び他方のバンド3、4の間に弾性
変形可能な架橋部材11を連架する。一方及び他方のバ
ンド3、4と架橋部材11との接続部X−1、X−2と
連結ピン(一方及び他方のバンド3、4の回転中心)8
との間に、装身具長手方向に沿って距離Lを設ける。か
かる構成により、一方及び他方のバンド3、4を開位置
ロに向けて回転させると、架橋部材11の弾性変形によ
って、一方及び他方のバンド3、4を閉位置イに復帰さ
せる付勢力が付与される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、C型形状を成す装
身具の構造に係わる。このような装身具は、装身具本体
に、半円弧形状を成す2本の金属製バンドがそれぞれ取
り付けられた、ブレスレットや腕時計に代表される。装
身具本体と2本のバンドが成す円弧は、英文字のCに似
る。かかる2本のバンドは、開閉可能に設けられる。そ
して、2本のバンドを開いて、すなわちC型の開口を押
し広げて、装身具は手首に装着される。このとき、開か
れた2本のバンドを閉じるように付勢する手段が必要に
なる。なぜならば、この付勢する手段が無ければ不用意
に2本のバンドが開いて、装身具が手首より脱落してし
まうためである。詳しくは、本発明は、かかる付勢手段
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のC型形状の装身具の構造を、腕時
計を例にとって説明する。従来の構造として、例えば図
45に示す構成が知られている。
【0003】図45に示す従来技術は、装身具本体であ
る時計ケースのケース側取付部40に設けた凹部41
に、バンド43の連結側端部43aが、ばね棒42を軸
として回転可能に取り付けられた構成である。連結側端
部43aは、バンド43の側面から見れば逆L字形状を
成す。ばね棒42に被嵌されたトーションばね44の一
端部44aは、凹部41の側端面45に係止される。ば
ね44の他端部44bは、前記連結側端部43aに当接
される。また、バンド43の表側の面と凹部41の内壁
面との間の隙間tは、バンド43の拡開を許容するため
に設けられる。よって、バンド43を拡開すると、時計
ケースとバンド43の間で撓められる。撓められたばね
44の復元力が、バンドを閉じる方向に付勢する。
【0004】しかし、図45に示す構成では、図中ホ方
向から、ばね棒42やばね44が見えてしまうために、
装身具の美観を甚だ損なてしまうという問題点があっ
た。また、図中の箇所ニにおいて、ケース側取付部40
とバンド43が衝接するため、バンド43が傷ついてし
まった。
【0005】かかる問題点を解決するために、本出願人
は特願平7−126076号において、下記の構成を有
するC型形状の装身具構造を先に提唱した。
【0006】このC型形状の装身具構造を、図46乃至
図48に示す。装身具本体である時計ケース50のケー
ス側取付部51には、その両側にピボット孔52Aを有
する挿入凹部52が設けられる。バンド53のバンド側
取付部54には、その両側にばね棒挿通孔55を有する
挿入部56が凹設される。バンド53の挿入部56内部
に、環状のばね部材57が収められる。ばね棒62が、
バンド53のばね棒挿通部59より、ばね部材57のば
ね棒挿通孔55内に連通される。ばね棒62のピボット
62Aが、時計ケース50のピボット孔52Aに係止さ
れる。よって、時計ケース50とバンド53が連結され
ると同時に、ばね部材67がバンド53の挿入部56内
に固定される。このとき、ばね部材57の固定片部58
L、58R、60L、60Rが、バンド53の挿入部5
6の内壁に圧接する。また、ばね部材57のばね片部6
1が、挿入部56の外方に突出して、時計ケース50の
挿入凹部52の内壁に圧接する。また、バンド側取付部
54と挿入凹部52との間には、間隙T1、T2が形成
される。かかる構成により、バンド53を拡開すると、
時計ケース50とバンド53の間で、ばね部材57が撓
められる。撓められたばね部材57の復元力が、バンド
53を閉じる方向に付勢する。
【0007】以上の先に提唱した構成は、ばね部材57
が外部から見えないという利点を備えていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特願平
7−126076号において提唱した構造は、装身具本
体としての時計ケース50とバンド53と連結部のみ
に、バンド53を閉じる付勢力を付与する機構を設けよ
うとしたために、時計ケース50とバンド53との連結
部の構造があまりにも複雑になってしまった。詳しく
は、時計ケース50の挿入凹部52、およびバンド53
の挿入部56の形成は、加工負荷が大きかった。かつ、
複雑な形状のばね部材57の加工にも、多くの手間が必
要だった。よって、装身具のコスト・アップを招いてし
まうという問題があった。また、携帯者の手首の太さに
合わせて、時計ケース50とバンド53とが成すC型の
円弧の内側の広さを大小に調整することができなかっ
た。よって、手首の細い携帯者にとっては、C型形状の
装身具が緩すぎて、手首より脱落してしまった。あるい
は手首の太い携帯者にとっては、C型形状の装身具がき
つすぎて、装着感が悪いという問題点があった。
【0009】本発明は、上記の問題点に着目して成され
たものであって、その目的とするところは、見栄えが良
好で、バンドに傷が付くことがなく、手首への装着が容
易になるばかりか、装身具本体の厚さを薄くなし得るC
型形状の装身具構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に係わる発明は、一方及び他方のバンド
に、装身具長手方向に沿って弾性変形可能な架橋部材を
連架し、且つ一方及び他方のバンドと架橋部材との接続
部と、連結軸との間に、装身具長手方向に沿って距離を
設けたことを特徴とする。架橋部材の両端部それぞれ
を、一方及び他方のバンドに連結軸を避けて接続すれ
ば、架橋部材は一方及び他方のバンドの間に連架され
る。
【0011】かかる構成により、一方及び他方のバンド
を閉位置に復帰させる付勢力が付与される。すなわち、
閉位置より開位置に向けて一方及び他方のバンドを回転
させると、接続部は、連結軸を回転中心とする円周上を
移動する。その円周の半径は、接続部と連結軸との間に
設定された距離である。一方及び他方のバンドの回転に
より、接続部が所定の円周上を移動するが故に、2つの
接続部の間の距離は広がったり、狭まったりする。この
接続部間の距離の伸縮により、接続部間に連架された架
橋部材が弾性変形される。弾性変形された架橋部材が、
元の形状に復帰しようとする復元力が、一方及び他方の
バンドを開位置より閉位置に向けて回転させて、一方及
び他方のバンドを閉位置に復帰させる付勢力が一方及び
他方のバンドに付与される。
【0012】かくして、一方及び他方のバンドと装身具
本体との連結部そのものに、あるいは連結部の周囲近傍
のみに、一方及び他方のバンドへの付勢力を付与する機
構を設けた従来の構造と比べ、複雑な形状の部品が不要
である。また、部品点数も極めて少ない。これにより、
一方及び他方のバンドの閉位置へ復帰させる付勢力を、
一方及び他方のバンドに確実に付与できるばかりか、か
かる装身具を安価に製造することができる。
【0013】さらには、従来に無い、全く新規なC型形
状の装身具構造を提供することができる。架橋部材を装
身具の外部に露出させれば、一方及び他方のバンドの回
転に伴い、架橋部材が弾性変形して撓むので、装着者の
目に面白く映る装身具を実現できる。
【0014】また、請求項2に係わる本発明は、バンド
と装身具本体とに、装身具長手方向に沿って弾性変形可
能な架橋部材を連架したことを特徴とする。架橋部材の
両端部それぞれを、バンドと装身具本体に接続すれば、
架橋部材はバンドと装身具本体の間に連架される。
【0015】かかる構成により、バンドを閉位置に復帰
させる付勢力が付与される。すなわち、閉位置より開位
置に向けてバンドを回転させると、バンドと架橋部材と
の接続部は、連結軸を回転中心とする円周上を移動す
る。その円周の半径は、接続部と連結軸との間に設定さ
れた距離である。バンドの回転により、接続部が所定の
円周上を移動するが故に、バンドと架橋部材との接続部
と、バンドと装身具本体との接続部との間の距離は、広
がったり、狭まったりする。この距離の伸縮により架橋
部材が弾性変形される。弾性変形された架橋部材が、元
の形状に復帰しようとする復元力が、バンドを開位置よ
り閉位置に向けて回転させて、バンドを閉位置に復帰さ
せる付勢力がバンドに付与される。
【0016】架橋部材はバンドと装身具本体との間に連
架されても、請求項1の構成と同じく、バンドを閉位置
へ復帰させる付勢力をバンドに確実に付与することがで
きる。複雑な形状の部品は不要であり、部品点数も極め
て少ない。よって、かかる装身具は安価に量産すること
ができる。
【0017】また、バンドの回転に伴い、バンドと装身
具本体との間に連架された架橋部材が弾性変形して撓む
ので、装着者の目に面白く映る装身具を実現できる。
【0018】また、請求項3に係わる本発明は、請求項
1又は請求項2記載の装身具の構造において、架橋部材
が装身具の裏面より装身具の表側方向寄りに位置するこ
とを特徴とする。
【0019】架橋部材は、装身具の裏面の越えて、装身
具の表側方向寄りに位置して連架されることが好まし
い。すなわち、架橋部材が、装身具が成すC型の円弧の
内側に位置しないことが好ましい。なぜならば、装身具
が成すC型の内側に手首を挿通して、この装身具を手首
に装着する際、手首に架橋部材が当たることがないから
である。架橋部材が装着操作の邪魔にならないからであ
る。かかる構成は、架橋部材が手首へ当接して、架橋部
材の弾性変形が抑止されることがないという利点があ
る。さらに、架橋部材が手首へ当接して、架橋部材に過
負荷な力が加わり、塑性変形してしまう恐れもない。
【0020】また、請求項4に係わる本発明は、請求項
1又は請求項2記載の装身具の構造において、架橋部材
の少なくとも一部が、装身具本体の表側の面より装身具
の表側方向に突出することを特徴とする。
【0021】かかる構成により、装身具をどこかにぶつ
けようとも、その衝突の外力は、装身具本体の表側の面
より突出した架橋部材に加わり、装身具本体には及ばな
い。これにより、装身具本体の傷付きを防ぐことができ
る。
【0022】また、請求項5に係わる本発明は、請求項
1又は請求項2記載の装身具の構造において、架橋部材
が、装身具短手方向に相対する側面より外方に位置して
配されることを特徴とする。
【0023】架橋部材によって装身具の表側が呈する美
観が隠されると、装身具の価値が損なわれてしまう。か
かる構成によれば、架橋部材は、装身具の表側の面にか
かって連架されることがない。すなわち、架橋部材が装
身具の表側の面を隠さない。よって、架橋部材を設けよ
うとも、常に装身具の表側を露出させて見せることがで
きる。特に、装身具本体が、表側の面に時刻表示面を備
える腕時計本体である場合、携帯者が該時刻表示面を常
に視認することができる。
【0024】また、請求項6に係わる本発明は、請求項
1又は請求項2記載の装身具の構造において、架橋部材
が、装身具短手方向に相対して2つ配され、且つ架橋部
材各々を装身具の短手方向に連架する補橋部を設けたこ
とを特徴とする。
【0025】かかる構成により、意図しない大きな外力
が架橋部材に加わろうとも2つの架橋部材は、装身具の
短手方向に離間する方向に向けて折れ曲がることがな
い。また、補橋部を設けようとも、補橋部における一方
及び他方のバンドの回転に伴う装身具長手方向に沿った
弾性変形は、何ら阻害されない。これにより、外力の負
荷に強い架橋部材を実現できる。
【0026】また、装身具の短手方向に連架する補橋部
は、装身具本体の表側の面を避けて連架されることが好
ましい。なぜならば、装身具の表側が呈する美観を、補
橋部によって隠すことは望ましくないからである。
【0027】また、請求項7に係わる本発明は、請求項
1又は請求項2記載の装身具の構造において、架橋部材
における、装身具長手方向に沿う長さを調整できる長さ
調整手段を備える。
【0028】かかる構成により、架橋部材における、装
身具長手方向に沿う長さを長短に調整し、閉位置におけ
るバンドの開放端間の距離、詳しくは装身具長手方向に
沿う開放端間の距離を長短に調整できる。例えば、架橋
部材における、装身具長手方向に沿う長さを短くすれ
ば、閉位置における一方及び他方のバンドの開放端間の
距離は広がる。すると、装身具が成すC型形状の内側の
広さが広くなる。逆に、架橋部材の長さを長くすれば、
一方及び他方のバンドの開放端間の距離は狭くなる。す
ると、装身具が成すC型形状の内側の広さが狭くなる。
【0029】このように、長さ調整手段によって、閉位
置における一方及び他方のバンドの開き具合を調節する
ことで、装身具が成すC型形状の内側の広さを、広くし
たり、狭くしたりすることができる。
【0030】これにより、携帯者の手首の太さに合わせ
て、装身具が成すC型形状の内側の広さを調整できる。
よって、携帯者各々にとって、最も装着の良い広さを有
するC型形状の装身具を実現できる。
【0031】また、請求項8係わる本発明は、請求項7
記載の装身具の構造において、長さ調整手段を、架橋部
材のそれぞれの架橋部を、装身具長手方向に分割し、前
記架橋部の一方の分割端部にナット部材を回転可能に設
け、架橋部の他方の分割端部にねじ部を形成して、ねじ
部をナット部材を螺合して連結して構成し、ナット部材
を回転操作することによりねじ送りを行い、架橋部の長
さ寸法を調整するようにしたことを特徴とする。
【0032】かかる構成により、上記した請求項8(請
求項1)の発明の作用と同様な作用を奏し得るばかり
か、携帯者自身が、装身具長手方向に沿う長さを容易に
長短に調整できる。架橋部材のそれぞれの架橋部は、装
身具長手方向に2分割され、架橋部の長手方向に沿った
中間部に、ナット部材とねじ部より成る長さ調整手段を
備えても良い。
【0033】また、請求項9に係わる本発明は、請求項
1又は請求項2記載の装身具の構造において、架橋部材
を装身具より着脱する着脱手段を備える。
【0034】かかる構成により、架橋部材を装身具に固
定したり、あるいは外したりすることができる。これに
より、例えば、各々異なる色調を有する架橋部材を複数
用意しておけば、携帯者の服装に合わせて、携帯者が好
みの色調を有する架橋部材を選択し、装身具に固定する
ことができる。あるいは、各々異なる、装飾的な模様や
形状を備える架橋部材を複数用意しておけば、携帯者が
好みの装飾を備える架橋部材を選択し、装身具に固定す
ることができる。
【0035】このように、携帯者が好みに合わせて、装
身具の一部を成す架橋部材の外観を交換することが可能
となる。さらにまた、架橋部材における、装身具長手方
向に沿う長さが、各々長短に異なる架橋部材を複数用意
しておいても良い。例えば、装身具長手方向に沿う長さ
が短い架橋部材を装身具に固定すれば、閉位置における
一方及び他方のバンドの開放端間の距離は広がる。する
と、装身具が成すC型形状の内側の広さが広くなる。逆
に、長い架橋部材を装身具に固定すれば、一方及び他方
のバンドの開放端間の距離は狭くなる。すると、装身具
が成すC型形状の内側の広さが狭くなる。
【0036】このように、閉位置における一方及び他方
のバンドの開き具合を調節することで、携帯者の手首の
太さに合わせて、装身具が成すC型形状の内側の広さを
調整できる。
【0037】また、請求項10の発明は、請求項9記載
の装身具の構造において、着脱手段を、架橋部材におけ
る架橋部材の一方及び他方の端部に取付部を設け、一方
及び他方のバンドの基部の装身具短手方向の両側面部
に、一方及び他方のバンドの開放端が互いに接近した閉
位置にある場合に、一方及び他方のバンドの回転中心を
結ぶ直線の延長上に、この回転中心より所定の距離をお
いて装身具短手方向の両側面部に貫通する貫通孔を設
け、前記貫通孔に回転軸を貫通させて、前記回転軸に一
方及び他方の架橋部材の取付部を着脱可能に取り付けて
構成した。
【0038】かかる構成により、携帯者自身が、装身具
より架橋部材を容易に着脱することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0040】(実施例1)本発明の実施例1を図1乃至
図21に示す。図1の(1)は本発明に係わるC型形状
の装身具構造(実施例1)の斜視図、図1の(2)は架
橋部材の斜視図、図2は同C型形状の装身具構造(実施
例1)の平面図、図3は同C型形状の装身具構造(実施
例1)の正面図である。
【0041】装身具本体としての腕時計本体1は、モジ
ュールをその内部に収納するケースである。腕時計本体
1の表側の面には、時刻を表示する時刻表示面が配され
る。また、腕時計本体1の12時方向と6時方向それぞ
れに、バンド取付部1A、1Bが設けられる。これらの
バンド取付部1A、1Bには、装身具短手方向に沿うピ
ン孔2が形成される。
【0042】一方のバンド3、及び他方のバンド4は、
それぞれ円弧形状を成す。バンド3、4それぞれの基部
には、一対の取付アーム部5が設けられる。これらの取
付アーム部5には、装身具短手方向に沿うピン孔6が設
られる。
【0043】そして、腕時計本体1の一方のバンド取付
部1Aには、一方のバンド3が回転可能に取り付けられ
る。腕時計本体1の他方のバンド取付部1Bには、他方
のバンド4が回転可能に取り付けられる。詳しくは、一
方の取付部1Aのピン孔2には、割りパイプ7が挿入さ
れる。次いで、バンド取付部1Aを、一方のバンド3の
取付アーム部5間に挿入し、取付アーム部5のピン孔6
と、ピン孔2内部の割りパイプ7に、連結軸である連結
ピン8が挿入される。同様に、他方のバンド取付部1B
のピン孔2にも、割りパイプ7が挿入される。次いで、
バンド取付部1Bを、他方のバンド4の取付アーム部5
間に挿入し、取付アーム部5のピン孔6、ピン孔2内部
の割りパイプ7に、連結軸である連結ピン8が挿入され
る。
【0044】図2と図3に示すように、一方のバンド3
の基部における、装身具短手方向に相対する両側面部3
a、3bそれぞれには、後述する架橋部材との接続部で
ある接続孔9a、9bが設けられる。同様にして、他方
のバンド4の基部における、装身具短手方向に相対する
両側面部4a、4bそれぞれには、後述する架橋部材と
の接続部である接続孔10a、10bが設けられる。
【0045】架橋部材11は、図1の(2)に示され
る。架橋部材11は、線径0.8mmのステンレス鋼よ
りなる線材12を折り曲げて作られる。架橋部材11
は、直線状を成す橋架部13を備えており、この橋架部
13の一端側には一方のバンド連結部14が、橋架部1
3の他端側には他方のバンド連結部15がそれぞれ形成
される。一方及び他方のバンド連結部14、15は、前
記橋架部13に対して装身具表裏方向に直角に曲げてな
る垂架部16と、この垂架部16の端側を、この垂架部
16に対して装身具短手方向に直角に曲げてなる接端部
17とで構成される。かくして、架橋部材11は、装身
具の側面、あるいは表側より見れば、コの字に似る。
【0046】そして、一方及び他方のバンド3、4の基
部間が、上記のように構成された架橋部材11を2本用
いて、互いに連結される。図4、5、6を参照された
い。すなわち、一方のバンド3の接続孔9aと、他方の
バンド4の接続孔10aに、一方の架橋部材11−1が
接続される。詳しくは、一方のバンド連結部14の接端
部17が、一方のバンド3の接続孔9aに、かつ他方の
バンド連結部15の接端部17が、他方のバンド4の接
続孔10aに、それぞれ圧入される。もしくは挿入後ロ
ー付けしても良い。かくして、一方のバンド3と他方の
バンド4に、装身具長手方向に沿って弾性変形可能な一
方の架橋部材11−1が連架される。一方の架橋部材1
1は、一方のバンド3の側面部3aと、他方のバンド4
の側面部4aとを繋ぐ。側面部3aと側面部4aとは、
バンド3、4に対して同じ方向を向く側面である。
【0047】同様に、一方のバンド3の接続孔9bと、
他方のバンド4の接続孔10bに、他方の架橋部材11
−2が接続される。詳しくは、他方の架橋部材11−2
の一方のバンド連結部14の接端部17が、一方のバン
ド3の接続孔9bに、かつ他方のバンド連結部15の接
端部17が、他方のバンド4の接続孔10bに、それぞ
れ圧入される。かくして、一方のバンド3と他方のバン
ド4に、装身具長手方向に沿って弾性変形可能な他方の
架橋部材11−2が連架される。他方の架橋部材11
は、一方のバンド3の側面部3bと、他方のバンド4の
側面部4bとを繋ぐ。側面部3bと側面部4bとは、バ
ンド3、4に対して同じ方向を向く側面である。
【0048】そして、図7に示すように、一方のバンド
3の接続孔9a(9b)と、架橋部材11−1(11−
2)とを接続した箇所が、一方の接続部X−1を構成す
る。同じく、他方のバンド4の接続孔10a(10b)
と、架橋部材11−1(11−2)とを接続した箇所
が、他方の接続部X−2を構成する。
【0049】さて、一方のバンド3は、腕時計本体1と
の連結軸(連結ピン8)を回転中心aとして、腕時計の
表裏方向に沿って回転する。そして、図3に示すよう
に、一方のバンド3と架橋部材11との接続した一方の
接続部X−1と、回転中心aとの間には、装身具長手方
向に沿って、所定の距離Lが設けられる。よって、図7
に示すように、一方のバンド3を回転させると、接続部
X−1は、回転中心aを中心とし、半径Lを有する円の
周上を移動する。同じく、他方のバンド4は、腕時計本
体1との連結軸(連結ピン8)を回転中心aとして回転
する。そして、他方のバンド4と架橋部材11との接続
した他方の接続部X−2と、回転中心aとの間には、装
身具長手方向に沿って、所定の距離Lが設けられる。よ
って、他方のバンド4を回転させると、接続部X−2
は、回転中心aを中心とし、半径Lを有する円の周上を
移動する。また、接続部X−1とX−2とを、装身具の
長手方向に沿って直線で結んだ距離がHである。
【0050】次に、上記のように構成されたC型形状の
装身具構造を備えた腕時計の腕の手首への装着を説明す
る。
【0051】図8を参照されたい。最初、一方及び他方
のバンド3、4は、その開放端3A、4Aが互いに接近
した閉位置イを保持している。閉位置イの決定について
は後述する。そして、図8の仮想線に示すように、一方
及び他方のバンド3、4を、その開放端3A、4Aが互
いに離間する開位置ロに向けて外方に拡げる。すると、
一方及び他方のバンド3、4は、回転中心a(連結ピン
8)を中心にして回動する。このとき、接続部X−1、
X−2(接端部17)は、回転中心aを中心とし、半径
Lを有する円の周上に沿って、図8の仮想線で示される
ように、装身具の表側、すなわち図における上方に移動
する。かかる接続部X−1、X−2の回動により、接続
部X−1とX−2間の距離Hが変化することがわかろ
う。詳しくは、一方及び他方のバンド3、4を外方に拡
げることにより、閉位置イにおける距離Hは、開位置ロ
においては狭められる。
【0052】一方及び他方のバンド3、4が、閉位置イ
より開位置ロに回動することにより、接続部X−1とX
−2間の距離Hが狭められ、よって、接続部X−1、X
−2との間にに連架された架橋部材11−1、11−2
が弾性変形される。図8の仮想線を見れば、架橋部材1
1−1、11−2が弓なりに曲げられていることがわか
る。弾性変形された架橋部材11−1、11−2が、元
の形状に復帰しようとする復元力が、一方及び他方のバ
ンド3、4を開位置ロより閉位置イに向けて付勢する。
かくして、一方及び他方のバンド3、4を閉位置イに復
帰させる付勢力が一方及び他方のバンド3、4に付与さ
れる。
【0053】次いで、一方及び他方のバンド3、4と、
時計本体1とが成すC型の円弧の内側に手首を通す。そ
して、一方及び他方のバンド3、4への拡開力を解除す
ると、弾性変形された架橋部材11−1、11−2によ
る付勢力により、一方及び他方のバンド3、4が閉位置
イへと回動する。すると、架橋部材11−1、11−2
は元の形状に戻りつつ、腕時計が成すC型の円弧が締ま
る。よって、腕時計が手首に装着される。
【0054】ところで、架橋部材11−1、11−2
は、常に弾性変形を避け、元の形状を保持できるよう
に、一方及び他方のバンド3、4を位置させようとす
る。この位置が、閉位置イである。すなわち、閉位置イ
は、架橋部材11−1、11−2に弾性変形を強いる力
が全く負荷されない位置として決定される。閉位置イ
は、装身具の長手方向に沿った架橋部材11−1、11
−2の長さ、および接続部X−1とX−2の位置の選択
によって、様々な位置に決定できる。これは、閉位置イ
における一方及び他方のバンド3、4の開き具合、すな
わち、一方のバンド3の開放端3Aと他方のバンド4の
開放端4Aとの距離を、大小に調節できることを意味す
る。延いては、閉位置イにおける腕時計が成すC型の円
弧の内側の空間を、広くしたり狭くしたりすることがで
きる。
【0055】図8を見ると、一方及び他方のバンド3、
4が閉位置イにあるときに、一方及び他方のバンド3、
4の回転中心a(連結ピン8)を結ぶ直線bの延長上
に、かつ回転中心aより所定の距離Lをおいて、接続部
X−1とX−2を位置させていることがわかる。この設
定の場合、一方及び他方のバンド3、4が閉位置イより
回動すれば、必ず、接続部X−1とX−2との間の距離
Hは狭まっていく。図9を参照されたい。仮想線で示さ
れるのは、閉位置イにある一方及び他方のバンド3、4
を、さらに閉じる方向に、すなわち腕時計が成すC型の
円弧の内側の空間を狭くする方向に、回転させたところ
である。このとき、接続部X−1とX−2との間の距離
Hは縮められ、架橋部材11−1、11−2が弾性的に
撓められる。そして、架橋部材11−1、11−2が、
元の形状に復帰しようとする復元力が、一方及び他方の
バンド3、4を閉位置イに向けて回転させる。このよう
に、閉位置イにある一方及び他方のバンド3、4を、広
げる方向であれ、閉じる方向であれ、閉位置イより回動
した一方及び他方のバンド3、4は、再び閉位置イに戻
るように付勢される。
【0056】また、図7に見るように、一方及び他方の
バンド3、4が閉位置イにあるときに、回転中心a(連
結ピン8)を結ぶ直線bの延長上に、接続部X−1とX
−2が位置しない設定も可能である。詳しくは、接続部
X−1とX−2は、直線bの延長線に対して、図中の下
方、すなわち装身具の裏側寄りに位置している。この場
合、実線で示した閉位置イにある一方及び他方のバンド
3、4を、外方に拡げる方向に回動させると、接続部X
−1とX−2との間の距離Hは序々に伸びていく。する
と、図示はしないが、架橋部材11−1、11−2それ
ぞれの垂架部16が、互いに接近するように弾性的に倒
れていく。このように、撓められた架橋部材11−1、
11−2の復元力が、拡開した一方及び他方のバンド
3、4を閉位置イに復帰させる。距離Hが最も広がるの
は、接続部X−1とX−2が直線bの延長線上に位置し
たときである。接続部X−1とX−2が、直線bの延長
線上を越えると、距離Hは逆に狭くなっていく。しか
し、閉位置イにおける距離Hが伸びようと、縮まろう
と、架橋部材11−1、11−2は弾性変形される。
【0057】以上より、一方及び他方のバンド3、4の
4の回転により、接続部X−1、X−2が所定の円周上
を移動するが故に、2つの接続部X−1、X−2の間の
距離Hは広がったり、狭まったりすることがわかる。こ
の接続部X−1、X−2間の距離Hの伸縮により、接続
部X−1、X−2間に連架された架橋部材11−1、1
1−2が弾性変形される。弾性変形された架橋部材11
−1、11−2が、元の形状に復帰しようとする復元力
が、一方及び他方のバンド3、4を開位置ロより閉位置
イに向けて回転させるのである。
【0058】上記した実施例1で明らかなように、本発
明によれば、一方及び他方のバンド3、4を閉位置イに
復帰させる付勢力を付与させるに、複雑な形状の部品が
不要であり、部品点数が極めて少なくてすむ。よって、
加工が容易であり、安価に製造することができる。
【0059】また、一方及び他方のバンド3、4の回転
に伴い、装身具である腕時計の外部に露出した架橋部材
11−1、11−2が弾性変形して撓み、装着者の目に
面白く映る。また、架橋部材11−1、11−2は、一
方及び他方のバンド3、4の回転により弾性変形され、
元の形状に復帰しようとするものであるならば、どのよ
うな形状であっても良い。架橋部材11を、装飾的な模
様を表す形状にすることもできる。あるいは、架橋部材
11に、様々な色調を施しても良い。このように、架橋
部材11が露出するが故に、腕時計に様々な装飾効果を
付加することができる。
【0060】また、架橋部材11は、腕時計本体1の裏
面に対して、腕時計の表側寄りに位置して連架されるこ
とが好ましい。架橋部材11が、腕時計が成すC型の円
弧の内側に位置することは避けるべきである。なぜなら
ば、C型の内側に手首を挿通する際、手首に架橋部材1
1が当たり、装着操作の邪魔になるからである。また、
架橋部材11が、弾性変形して手首に当接することも好
ましくない。なぜならば、手首への接触により、架橋部
材11が弾性変形が抑止されるばかりか、架橋部材11
−1、11−2に過負荷な力が加わり、塑性変形してし
まう恐れがあるからである。
【0061】よって、実施例1で提案される架橋部材1
1−1、11−2の形状が、最も単純な形状として示さ
れる、最も好ましい形状である。すなわち、接続部X−
1、X−2より、腕時計の表に向けて垂直に延出された
垂架部16における表側に向いた最外端の間を、装身具
長手方向に沿って、腕時計の表、または裏面と平行に繁
いだ架橋部13を備えた側面視で略コの字型の形状であ
る。かかる形状にすることにより、架橋部材11−1、
11−2は手首より離間されて位置し、装着操作の時、
あるいは弾性変形した時に、架橋部材11−1、11−
2が手首に当たることがない。
【0062】架橋部材11−1、11−2は、弾性変形
して、元の形状に復帰しようとするものであるならば、
どのような材質であっても良い。腕時計の形態、あるい
は一方及び他方のバンド3、4を閉位置3A、4Aに復
帰させる付勢力の強さを考慮して、架橋部材11−1、
11−2に適宜の材質を設定すれば良い。例えば、弾性
に富む合成樹脂であっても良い。しかしながら、現在の
ところ、架橋部材11−1、11−2に最も適するの
は、金属の線材であろう。架橋部材11−1、11−2
に加工するのも簡単であり、且つ傷つきにくいからであ
る。架橋部材11−1、11−2に金属の線材を用いた
場合、金属の種類と線材の太さを選ぶことによって、一
方及び他方のバンド3、4を閉位置3A、4Aに復帰さ
せる付勢力の強さを様々な値に設定できる。
【0063】また、図3、あるいは図7に示されるよう
に、架橋部材11における直線状を成す橋架部13は、
時計本体1の表側の面を越えて、装身具の表側方向寄り
に位置する。これにより、腕時計をどこかにぶつけよう
とも、その衝突の外力は、架橋部材11に加わり、時計
本体1には及ばない。架橋部材11は、柔軟に撓んで、
衝突の外力を受け止める。これにより、時計本体1が傷
付いてしまうことを防ぐことができる。架橋部材11の
少なくとも一部が、時計本体1表側の面より表側方向に
突出していれば、同様の効果を奏する。
【0064】また、図2、あるいは図6に示されるよう
に、架橋部材11は、時計本体1における装身具短手方
向に相対する側面より、外方に位置して配されることが
好ましい。なぜならば、架橋部材11によって、時計本
体1、あるいはバンド3、4が隠されると、装身具とし
ての価値が損なわれてしまうからである。特に、時計本
体1の表側の面に配された時刻表示面が隠されると、腕
時計の機能を損なう。かかる構成によれば、携帯者が常
に時刻表示面を視認することができる。
【0065】上記した実施例にあっては、説明を簡略に
するために、接続部X−1と回転中心aとの距離と、接
続部X−2と回転中心aとの距離を同じ寸法Lに設定し
たが、たとえ両者の距離が異なっていても、本発明は達
成し得ることは明らかである。さらにまた、上記した一
方の架橋部材11−1と、他方の架橋部11−2とは、
それぞれが独立した部品であった。しかし、両者を1本
の線材から作り、連続させた構成にすることもできる。
【0066】図10乃至図14を参照されたい。すなわ
ち、架橋部材11は、一方の架橋部13Aと他方の架橋
部13Bとが一体に備えられる。一方の架橋部13Aの
一方の垂架部16Aに続く一方の接端部17Aと、他方
の架橋部13Bの一方の垂架部16Bに続く一方の接端
部17Bとは切り離される。一方の架橋部13Aの他方
の垂架部16Cに続く他方の接端部は、他方の架橋部1
3Bの他方の垂架部16Dに続く他方の接端部に連ねて
連結接端部17Cとされる。かかる架橋部材11は、1
本の線材を折り曲げれば、容易に作成される。
【0067】このような架橋部材11を接続するにあた
っては、次の手段がとられる。すなわち、一方のバンド
3の基部の装身具短手方向の両側面部3a、3bには、
装身具短手方向に貫通する貫通孔18aが設けられる。
また、他方のバンド4の基部の両側面部4a、4bに
は、装身具短手方向に貫通する貫通孔18bが設られ
る。貫通孔18a、18bは、一方及び他方のバンド
3、4の開放端3A、4Aが互いに接近した閉位置イに
ある場合に、一方及び他方のバンド3、4の回転中心a
(連結ピン8)を結ぶ直線bの延長上に、この回転中心
aより所定の距離Lをおいた位置に穿設される。
【0068】そして、架橋部材11の連結接端部17C
を、他方のバンド4の貫通孔18bに遊挿する。一方の
架橋部13Aの一方の垂架部16Aに続く接端部17A
を、一方のバンド3の貫通孔18aに、他方の架橋部1
3Bの一方の垂架部16Bに続く接端部17Bを、一方
のバンド3の貫通孔18aにそれぞれ挿入する。架橋部
材11を貫通孔18bに挿通するには、架橋部材11を
弾性変形させつつ挿通すれば良い。バンド3、4が合成
樹脂などの軟質な材料より成るならば、貫通孔18bを
弾性的に拡張させることも併用できる。あるいは、貫通
孔18bに真っ直ぐな1本の線材に挿通し、その後、前
述の形状に折り曲げて、架橋部材11を作ってもかまわ
ない。
【0069】かかる構成よれば、前述した圧入やロー付
けなどの固定手段を用いた場合に比べ、一方及び他方の
バンド3、4より、架橋部材11が外れて取れてしまう
懸念は、大幅に削減される。また、図13と14に示す
ように、接続部X−1、X−2における連結接端部17
C、および接端部17A、17Bを回転軸として、垂架
部16A、16B、16C、16Dは回動可能である。
よって、架橋部材11は、装身具長手方向に沿って、一
方のバンド3に向けて、あるいは他方のバンド4に向け
て、どちらの方向にも倒れ込むように撓むことができ
る。したがって、装身具長手方向に沿って、意図しない
外力が負荷されても、架橋部材11は柔軟に撓むため、
架橋部材11は塑性変形したり、一方及び他方のバンド
3、4から外れたりしない。
【0070】また、架橋部材11−1、11−2の接続
部X−1、X−2の構成を、図15乃至図18に示すよ
うにしても良い。すなわち、架橋部材11の接端部17
に短筒体19を被せて、この接端部17の短筒体19の
外端より突出する部分を屈曲して抜止め部20とし、前
記短筒体19を接続孔9a’、9b’、10a’、10
b’に圧入しもしくは挿入後ロー付けしてある。
【0071】かかる構成によっても、接端部17が短筒
体19内を回転するため、架橋部材11は、接続部X−
1、X−2において、接端部17が、その延出方向に沿
う軸を回転軸として回動可能である。図17の点線に示
すように、架橋部材11は、装身具長手方向に沿って、
一方のバンド3に向けて、あるいは他方のバンド4に向
けて、どちらの方向にも倒れ込むように撓むことができ
る。
【0072】また、上記した実施例にあっては、装身具
の短手方向に相対して、左右一対の2本の架橋部材11
−1、11−2を設けた。しかしながら、図19乃至図
21に示すように、架橋部材11は、左右どちらか1本
であっても同様の効果を達成する。
【0073】(実施例2)本発明に係わるC型形状の装
身具構造(実施例2)を図22乃至図26に示す。図2
2は本発明に係わるC型形状の装身具構造(実施例2)
の斜視図、図23は同C型形状の装身具構造(実施例
2)の平面図、図24は同C型形状の装身具構造(実施
例2)の正面図である。
【0074】本発明の実施例2に係わるC型形状の装身
具構造は、上記した実施例1のC型形状の装身具構造に
おける架橋部材11−1、11−2のそれぞれの架橋部
13の垂架部16の接端部17とは反対側間を補橋部2
1で互いに連結したものであり、他の構成は上記した実
施例1のC型形状の装身具構造と同構成であるので、同
一部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0075】したがって、一方及び他方のバンド3、4
を外方に拡げると、一方及び他方のバンド3、4は前記
連結ピン8を中心にして回動する。すなわち、閉位置イ
より開位置ロに向けて一方及び他方のバンド3、4を回
転させると、一方及び他方の架橋部材11−1、11−
2の一方及び他方の接続部X−1、X−2(接端部1
7)は、連結ピン8を回転中心とする円周上を移動す
る。その円周の半径は、接端部17と連結ピン8との間
に設定された距離Lである。
【0076】一方及び他方のバンド3、4の回転によ
り、前記接続部X−1、X−2が所定の円周上を移動す
るが故に、2つの接続部X−1、X−2の間の距離Hは
広がったり、狭まったりする。この接続部X−1、X−
2間の距離Hの伸縮により、接続部X−1、X−2間に
連架された架橋部材11−1、11−2が弾性変形され
る。弾性変形された架橋部材11−1、11−2が、元
の形状に復帰しようとする復元力が、一方及び他方のバ
ンド3、4を開位置ロより閉位置イに向けて回転させ
る。したがって、一方及び他方のバンド3、4を閉位置
イに復帰させる付勢力が一方及び他方のバンド3、4に
付与される。
【0077】したがって、上記したように拡開した一方
及び他方のバンド3、4に手首を通して、一方及び他方
のバンド3、4への拡開力を解除することにより、一方
及び他方のバンド3、4を閉位置イに復帰させる付勢力
で一方及び他方のバンド3、4が締まり腕時計が手首に
装着される。
【0078】上記した実施例2のC型形状の装身具構造
によれば、上記した実施例1のC型形状の装身具構造の
利点を奏し得るばかりか、図26に示すように意図しな
い大きな外力Fが架橋部材11−1、11−2に加わろ
うとも2つの架橋部材11−1、11−2は、装身具短
手方向に離間する方向に向けて折れ曲がることがない。
かつ、補橋部21を設けようとも、補橋部21における
一方及び他方のバンド3、4の回転に伴う装身具長手方
向に沿った弾性変形を阻害することはない。
【0079】これにより、架橋部材11−1、11−2
を確実に補橋することができる。意図しない大きな外力
Fが加わっても、装身具短手方向に折れ曲がらない、外
力Fの負荷に強い架橋部材11−1、11−2を実現で
きる。補橋部21は、時計本体1の表側を隠さないよう
に配することが好ましい。また、補橋部21は、架橋部
材11−1、11−2におけるスペースが許す限り、何
本配設しても良い。補橋部21の数が増えれば、外力F
に対して架橋部材11−1、11−2がさらに強くなる
ことは言うまでもない。
【0080】(実施例3)本発明に係わるC型形状の装
身具構造(実施例3)を図27乃至図34に示す。図2
7は本発明に係わるC型形状の装身具構造(実施例3)
の斜視図、図28は同C型形状の装身具構造(実施例
3)の平面図、図29は同C型形状の装身具構造(実施
例3)の正面図である。
【0081】本発明の実施例3に係わるC型形状の装身
具構造は、上記した実施例1のC型形状の装身具構造に
おける架橋部材11−1、11−2のそれぞれの架橋部
13を、その中央部において装身具長手方向に2分割し
て、分割端部を互いに長さ調整手段により連結したもの
であり、他の構成は上記した実施例1のC型形状の装身
具構造と同構成であるので、同一部分は同一符号を付し
て説明を省略する。
【0082】すなわち、前記架橋部材11−1、11−
2のそれぞれの架橋部13は、その中央部において装身
具長手方向に2分割してあり、架橋部13の一方の分割
端部13A’には袋ナット形状のナット部材22を回転
可能に取り付け、架橋部13の一方の分割端部13B’
にねじ部23を形成して、これらのねじ部23をナット
部材22を螺合して連結してあり、このナット部材22
を回転操作することによりねじ送りを行い、架橋部13
の長さ寸法を調整する。なお、架橋部13の一方の分割
端部13A’へのナット部材22の取付けは、架橋部1
3の一方の分割端部13A’を、ナット部材22の閉塞
端部22Aに形成された孔部24に挿通した後に、この
一方の分割端部13A’を略直角に屈曲させてストッパ
ー部25を形成し、このストッパー部25を閉塞端部2
2Aの内面部に引っ掛けることにより行なわれる。
【0083】したがって、一方及び他方のバンド3、4
を外方に拡げると、一方及び他方のバンド3、4は前記
連結ピン8を中心にして回動する。すなわち、閉位置イ
より開位置ロに向けて一方及び他方のバンド3、4を回
転させると、一方及び他方の架橋部材11−1、11−
2の一方及び他方の接続部X−1、X−2(接端部1
7)は、連結ピン8を回転中心とする円周上を移動す
る。その円周の半径は、接端部17と連結ピン8との間
に設定された距離Lである。
【0084】一方及び他方のバンド3、4の回転によ
り、前記接続部X−1、X−2が所定の円周上を移動す
るが故に、2つの接続部X−1、X−2の間の距離Hは
広がったり、狭まったりする。この接続部X−1、X−
2間の距離Hの伸縮により、接続部X−1、X−2間に
連架された架橋部材11−1、11−2が弾性変形され
る。弾性変形された架橋部材11−1、11−2が、元
の形状に復帰しようとする復元力が、一方及び他方のバ
ンド3、4を開位置ロより閉位置イに向けて回転させ
る。したがって、一方及び他方のバンド3、4を閉位置
イに復帰させる付勢力が一方及び他方のバンド3、4に
付与される。
【0085】したがって、上記したように拡開した一方
及び他方のバンド3、4に手首を通して、一方及び他方
のバンド3、4への拡開力を解除することにより、一方
及び他方のバンド3、4を閉位置イに復帰させる付勢力
で一方及び他方のバンド3、4が締まり腕時計が手首に
装着される。
【0086】上記した実施例3のC型形状の装身具構造
によれば、上記した実施例1のC型形状の装身具構造の
利点を奏し得るばかりか、架橋部13における、装身具
長手方向に沿う長さを長短に調整し、閉位置イにおける
一方及び他方のバンド3、4の開放端3A、4A間の距
離、詳しくは、装身具長手方向に沿う開放端3A、4A
間の距離を長短に調整できる。例えば、架橋部13にお
ける装身具長手方向に沿う長さを短くすれば、図33に
示すように閉位置イにおける一方及び他方のバンド3、
4の開放端3A、4A間の距離は広がる。すると、腕時
計が成すC型形状の内側の広さが広くなる。逆に、架橋
部13の長さを長くすれば、図34に示すように一方及
び他方のバンド3、4の開放端3A、4A間の距離は狭
くなる。すると、腕時計が成すC型形状の内側の広さが
狭くなる。
【0087】このように、長さ調整手段によって、閉位
置イにおける一方及び他方のバンド3、4の開き具合を
調節することで、腕時計が成すC型形状の内側の広さ
を、広くしたり、狭くしたりすることができる。
【0088】これにより、携帯者の手首の太さに合わせ
て、腕時計が成すC型形状の内側の広さを調整できる。
よって、携帯者各々にとって、最も装着の良い広さを有
するC型形状の腕時計を実現できる。
【0089】(実施例4)本発明に係わるC型形状の装
身具構造(実施例4)を図35乃至図41に示す。図3
5は本発明に係わるC型形状の装身具構造(実施例4)
の斜視図、図36は同C型形状の装身具構造(実施例
4)の平面図、図37は同C型形状の装身具構造(実施
例4)の正面図である。
【0090】本発明の実施例4に係わるC型形状の装身
具構造は、上記した実施例1のC型形状の装身具構造に
おける架橋部材11−1、11−2のそれぞれを腕時計
に対して着脱可能にしたものであり、他の構成は上記し
た実施例1のC型形状の装身具構造と同構成であるの
で、同一部分は同一符号を付して説明を省略する。
【0091】すなわち、一方の架橋部材11−1におけ
る架橋部13の一方及び他方の垂架部16の端部には取
付部である取付用円環部26が設けてあり、また、他方
の架橋部材11−2における架橋部13の一方及び他方
の垂架部16の端部には取付部である取付用円環部26
が設けてある。
【0092】そして、一方及び他方のバンド3、4の基
部の装身具短手方向の両側面部3a、3b、4a、4b
には、一方及び他方のバンド3、4の開放端3A、4A
が互いに接近した閉位置イにある場合に、一方及び他方
のバンド3、4の回転中心a(連結ピン8)を結ぶ直線
bの延長上に、この回転中心aより所定の距離をおいて
装身具短手方向の両側面部3a、3b、4a、4bに貫
通する貫通孔27が設けてある。
【0093】そして、前記貫通孔27に、両端部にねじ
部28Aを有する軸ピン28を貫通させて、これらの軸
ピン28の一方のねじ部28Aに、ワッシャ30及び一
方の架橋部材11−1の取付用円環部26を嵌めて、化
粧ナット29をねじ部28Aに螺合し、また、軸ピン2
8の他方のねじ部28Aに、ワッシャ30及び他方の架
橋部材11−2の取付用円環部26を嵌めて、化粧ナッ
ト29をねじ部28Aに螺合して、一方及び他方の架橋
部材11−1、11−2が一方及び他方のバンド3、4
に取り付けてある。
【0094】したがって、一方及び他方のバンド3、4
を外方に拡げると、一方及び他方のバンド3、4は前記
連結ピン8を中心にして回動する。すなわち、閉位置イ
より開位置ロに向けて一方及び他方のバンド3、4を回
転させると、一方及び他方の架橋部材11−1、11−
2の一方及び他方の接続部X−1、X−2は、連結ピン
8を回転中心とする円周上を移動する。その円周の半径
は、軸ピン28と連結ピン8との間に設定された距離L
である。
【0095】一方及び他方のバンド3、4の回転によ
り、前記接続部X−1、X−2が所定の円周上を移動す
るが故に、2つの接続部X−1、X−2の間の距離Hは
広がったり、狭まったりする。この接続部X−1、X−
2間の距離Hの伸縮により、接続部X−1、X−2間に
連架された架橋部材11−1、11−2が弾性変形され
る。弾性変形された架橋部材11−1、11−2が、元
の形状に復帰しようとする復元力が、一方及び他方のバ
ンド3、4を開位置ロより閉位置イに向けて回転させ
る。したがって、一方及び他方のバンド3、4を閉位置
イに復帰させる付勢力が一方及び他方のバンド3、4に
付与される。
【0096】したがって、上記したように拡開した一方
及び他方のバンド3、4に手首を通して、一方及び他方
のバンド3、4への拡開力を解除することにより、一方
及び他方のバンド3、4を閉位置イに復帰させる付勢力
で一方及び他方のバンド3、4が締まり腕時計が手首に
装着される。
【0097】上記した実施例4のC型形状の装身具構造
によれば、上記した実施例1のC型形状の装身具構造の
利点を奏し得るばかりか、架橋部材11−1、11−2
を腕時計に固定したり、あるいは外したりすることがで
きる。これにより、例えば、各々異なる色調を有する架
橋部材11−1、11−2を複数用意しておけば、携帯
者の服装に合わせて、携帯者が好みの色調を有する架橋
部材11−1、11−2を選択し、腕時計に固定するこ
とができる。あるいは、各々異なる、装飾的な模様や形
状を備える架橋部材11−1、11−2を複数用意して
おけば、携帯者が好みの装飾を備える架橋部材11−
1、11−2を選択し、腕時計に固定することができ
る。
【0098】このように、携帯者が好みに合わせて、腕
時計の一部を成す架橋部材11−1、11−2の外観を
交換することが可能となる。さらにまた、架橋部材11
−1、11−2における、装身具長手方向に沿う長さ
が、各々長短に異なる架橋部材11−1、11−2を複
数用意しておいても良い。例えば、図40に示すように
装身具長手方向に沿う長さが短い架橋部材11−1、1
1−2を腕時計に固定すれば、閉位置イにおける一方及
び他方のバンド3、4の開放端3A、4A間の距離Rは
広がる。すると、腕時計が成すC型形状の内側の広さが
広くなる。逆に、図41に示すように長さが長い架橋部
材11−1、11−2を腕時計に固定すれば、閉位置イ
における一方及び他方のバンド3、4の開放端3A、4
A間の距離は狭くなる。すると、腕時計が成すC型形状
の内側の広さが狭くなる。
【0099】このように、閉位置イにおける一方及び他
方のバンド3、4の開き具合を調節することで、携帯者
の手首の太さに合わせて、腕時計が成すC型形状の内側
の広さを調整できる。
【0100】(実施例5)本発明に係わるC型形状の装
身具構造(実施例5)を図42乃至図44に示す。図4
2の(1)は本発明に係わるC型形状の装身具構造(実
施例5)の斜視図、図42の(2)は架橋部材の斜視
図、図43は同C型形状の装身具構造(実施例4)の平
面図、図44(1)は同C型形状の装身具構造(実施例
5)の正面図、図44(2)は同C型形状の装身具構造
の側面図である。
【0101】本発明の実施例5に係わるC型形状の装身
具構造は、その架橋部材を、上記した実施例1〜実施例
4のC型形状の装身具構造における架橋部材と異にして
おり、本発明の実施例5に係わるC型形状の装身具構造
における一方及び他方の架橋部材31−1、31−2
は、線径0.8mmのステンレス鋼よりなる線材12
を、装身具短手方向に延びる直線状の横架部33と、こ
の横架部33の両側を、横架部33に対して直角に折り
曲げて成る垂架部34と、これらの垂架部34の端側
を、この垂架部34に対して装身具短手方向に直角に曲
げてなる接端部35と、横架部33の中央部に連結され
て装身具長手方向に沿う連結部36と、連結部36の端
側を、この連結部36に対して装身具の表裏方向に直角
に曲げてなる連結端部37とで構成してある。
【0102】そして、一方の架橋部材31−1は、その
接端部35を一方のバンド3の接続孔9a、9bに、連
結端部37を時計本体1に設けた孔部38aにそれぞれ
圧入しもしくは挿入後ロー付けして、一方のバンド3と
時計本体1とに架橋してある。また、他方の架橋部材3
1−2は、その接端部35を他方のバンド4の接続孔1
0a、10bに、連結端部37を時計本体1に設けた孔
部38bにそれぞれ圧入しもしくは挿入後ロー付けし
て、他方のバンド4と時計本体1とに架橋してある。
【0103】そして、一方の架橋部材31−1の接端部
35を一方のバンド3の接続孔9a、9bに圧入しもし
くは挿入後ロー付けして一方の接続部X−1が、他方の
架橋部材31−2の接端部35を他方のバンド4の接続
孔10a、10bに圧入しもしくは挿入後ロー付けして
他方の接続部X−2がそれぞれ構成してある。また、一
方の架橋部材31−1の連結端部37を時計本体1に設
けた孔部38aにそれぞれ圧入しもしくは挿入後ロー付
けして一方の連結部Y−1が、他方の架橋部材31−2
の連結端部37を時計本体1に設けた孔部38bにそれ
ぞれ圧入しもしくは挿入後ロー付けして他方の連結部Y
−2がそれぞれ構成してある。
【0104】そして、一方及び他方のバンド3、4を外
方に拡げると、一方及び他方のバンド3、4は連結ピン
8を中心にして回動する。すなわち、閉位置イより開位
置ロに向けて一方及び他方のバンド3、4を回転させる
と、一方及び他方の架橋部材31−1、31−2の一方
及び他方の接続部X−1、X−2は、連結ピン8を回転
中心とする円周上を移動する。その円周の半径は、接端
部35と連結ピン8との間に設定された距離Lである。
【0105】一方及び他方のバンド3、4の回転によ
り、前記接続部X−1、X−2が所定の円周上を移動す
るが故に、接続部X−1と連結部Y−1との間の距離
S、接続部X−2と連結部Y−2との間の距離Sは広が
ったり、狭まったりする。この接続部X−1と連結部Y
−1との間の距離S、接続部X−2と連結部Y−2との
間の距離Sの伸縮により架橋部材31−1、31−2が
弾性変形される。弾性変形された架橋部材31−1、3
1−2が、元の形状に復帰しようとする復元力が、一方
及び他方のバンド3、4を開位置ロより閉位置イに向け
て回転させる。したがって、一方及び他方のバンド3、
4を閉位置イに復帰させる付勢力が一方及び他方のバン
ド3、4に付与される。
【0106】したがって、上記したように拡開した一方
及び他方のバンド3、4に手首を通して、一方及び他方
のバンド3、4への拡開力を解除することにより、一方
及び他方のバンド3、4を閉位置イに復帰させる付勢力
で一方及び他方のバンド3、4が締まり腕時計が手首に
装着される。
【0107】このように、架橋部材は、バンドと装身具
本体との間に接続されても、同様の効果を奏する。
【0108】
【発明の効果】以上、説明したように、弾性変形可能な
架橋部材を備えた本発明の装身具の構造によれば、一方
及び他方のバンドの閉位置へ復帰させる付勢力を、一方
及び他方のバンドに確実に付与できる。また、複雑な形
状の部品が不要であるばかりか、部品点数が極めて少な
くてすみ、安価に製造することができる。かつ、従来に
無い、全く新規な外観を呈する装身具構造を提供するこ
とができる。また、一方及び他方のバンドの回転に伴
い、装身具の外部に露出した架橋部材が弾性変形して撓
むので、装着者の目に面白く映る装身具を実現できる。
【0109】また、装身具短手方向に相対して2つ配さ
れた架橋部材各々を装身具の短手方向に連架する補橋部
を設ければ、意図しない大きな外力が架橋部材に加わろ
うとも2つの架橋部材は、装身具の短手方向に離間する
方向に向けて折れ曲がることがない。これにより、架橋
部材を確実に補強することができる。
【0110】また、架橋部材に、装身具長手方向に沿う
長さを調整できる長さ調整手段を備えることにより、閉
位置におけるバンドの開放端間の距離、詳しくは装身具
長手方向に沿う開放端間の距離を長短に調整できる。閉
位置における一方及び他方のバンドの開き具合を調節す
ることで、装身具が成すC型形状の内側の広さを、広く
したり、狭くしたりすることができる。これにより、携
帯者の手首の太さに合わせて、装身具が成すC型形状の
内側の広さを調整できる。
【0111】また、架橋部材を装身具より着脱する着脱
手段を備えることにより、装身具の一部を成す架橋部材
の外観を交換することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(1)は本発明に係わるのC型形状の装身具構
造(実施例1)の斜視図である。(2)は架橋部材の斜
視図である。
【図2】同C型形状の装身具構造(実施例1)の平面図
である。
【図3】同C型形状の装身具構造(実施例1)の正面図
である。
【図4】同C型形状の装身具構造(実施例1)の一部省
略した一部分解した状態の斜視図である。
【図5】同C型形状の装身具構造(実施例1)の一部省
略した横断面図である。
【図6】同C型形状の装身具構造(実施例1)の側面図
である。
【図7】同C型形状の装身具構造(実施例1)の自由状
態の正面図である。
【図8】同C型形状の装身具構造(実施例1)の閉状態
の正面図である。
【図9】同C型形状の装身具構造(実施例1)の超閉状
態の正面図である。
【図10】同C型形状の装身具構造(実施例1)におい
て別の架橋部材を用いた場合の一部分解した斜視図であ
る。
【図11】同C型形状の装身具構造の平面図である。
【図12】同C型形状の装身具構造の側面図である。
【図13】同C型形状の装身具構造における架橋部材の
変形説明図である。
【図14】同C型形状の装身具構造における架橋部材の
変形説明図である。
【図15】同C型形状の装身具構造(実施例1)におい
て別の他の架橋部材を用いた場合の一部分解した斜視図
である。
【図16】同C型形状の装身具構造の平面図である。
【図17】同C型形状の装身具構造の正面図である。
【図18】同C型形状の装身具構造の側面図である。
【図19】同C型形状の装身具構造(実施例1)におい
て別の他の架橋部材を用いた場合の平面図である。
【図20】同C型形状の装身具構造の正面図である。
【図21】同C型形状の装身具構造の側面図である。
【図22】本発明のC型形状の装身具構造(実施例2)
に斜視図である。
【図23】同C型形状の装身具構造(実施例2)の平面
図である。
【図24】同C型形状の装身具構造(実施例2)の正面
図である。
【図25】同C型形状の装身具構造(実施例2)の側面
図である。
【図26】同C型形状の装身具構造(実施例2)におい
て外力が負荷した場合の説明図である。
【図27】本発明のC型形状の装身具構造(実施例3)
に斜視図である。
【図28】同C型形状の装身具構造(実施例3)の平面
図である。
【図29】同C型形状の装身具構造(実施例3)の正面
図である。
【図30】同C型形状の装身具構造(実施例3)の側面
図である。
【図31】同C型形状の装身具構造(実施例3)におけ
る長さ調整手段の斜視図である。
【図32】同C型形状の装身具構造(実施例3)におけ
る長さ調整手段の断面図である。
【図33】同C型形状の装身具構造(実施例3)を太い
手首に嵌めた場合の説明図である。
【図34】同C型形状の装身具構造(実施例3)を細い
手首に嵌めた場合の説明図である。
【図35】本発明のC型形状の装身具構造(実施例4)
に斜視図である。
【図36】同C型形状の装身具構造(実施例4)の平面
図である。
【図37】同C型形状の装身具構造(実施例4)の正面
図である。
【図38】同C型形状の装身具構造(実施例4)の側面
図である。
【図39】同C型形状の装身具構造(実施例4)におけ
る取付用円環部の説明図である。
【図40】同C型形状の装身具構造(実施例4)を太い
手首に嵌めた場合の説明図である。
【図41】同C型形状の装身具構造(実施例4)を細い
手首に嵌めた場合の説明図である。
【図42】(1)は本発明のC型形状の装身具構造(実
施例5)に斜視図である。(2)は架橋部材の斜視図で
ある。
【図43】同C型形状の装身具構造(実施例5)の平面
図である。
【図44】(1)は同C型形状の装身具構造(実施例
5)の正面図である。(2)は同C型形状の装身具構造
の側面図である。
【図45】従来のC型形状の装身具構造の一部省略した
断面図である。
【図46】従来の他のC型形状の装身具構造の6時方向
から見た一部省略した分解状態の斜視図である。
【図47】従来の他のC型形状の装身具構造の12時方
向から見た一部省略した分解状態の斜視図である。
【図48】従来の他のC型形状の装身具構造の断面図で
ある。
【符号の説明】
1 腕時計本体(装身具本体) 3 一方のバンド 4 他方のバンド 8 連結ピン(連結軸) 9a 接続孔 9b 接続孔 10a 接続孔 10b 接続孔 11 架橋部材 11−1 架橋部材 11−2 架橋部材 13 架橋部 16 垂架部 17 接端部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装身具本体との連結軸を中心に回転可能
    に連結される一方及び他方のバンドを備え、前記バンド
    の回転により、前記バンドの開放端が互いに接近した閉
    位置と、互いに離間した開位置とを設定でき、且つ前記
    開位置より前記閉位置に復帰させる付勢力が前記バンド
    に付与された装身具の構造において、前記一方及び他方
    のバンドに、装身具長手方向に沿って弾性変形可能な架
    橋部材を連架し、且つ前記一方及び他方のバンドと前記
    架橋部材との接続部と前記連結軸との間に、装身具長手
    方向に沿って距離を設け、前記バンドを前記開位置に向
    けて回転させると前記架橋部材が弾性変形し、よって、
    前記架橋部材の復元力により、前記バンドを前記閉位置
    に復帰させる付勢力が前記バンドに付与されることを特
    徴とする装身具の構造。
  2. 【請求項2】 装身具本体との連結軸を中心に回転可能
    に連結されるバンドを備え、前記バンドの回転により、
    前記バンドの開放端が互いに接近した閉位置と、互いに
    離間した開位置とを設定でき、且つ前記開位置より前記
    閉位置に復帰させる付勢力が前記バンドに付与された装
    身具の構造において、前記バンドと前記装身具本体と
    に、装身具長手方向に沿って弾性変形可能な架橋部材を
    それぞれ連架し、前記バンドを前記開位置に向けて回転
    させると前記架橋部材が弾性変形し、よって、前記架橋
    部材の復元力により、前記バンドを前記閉位置に復帰さ
    せる付勢力が前記バンドに付与されることを特徴とする
    装身具の構造。
  3. 【請求項3】 前記架橋部材が、装身具の裏面より装身
    具の表側方向寄りに位置する請求項1又は請求項2記載
    の装身具の構造。
  4. 【請求項4】 前記架橋部材の少なくとも一部が、前記
    装身具本体の表側の面より装身具の表側方向に突出する
    請求項1又は請求項2記載の装身具の構造。
  5. 【請求項5】 前記架橋部材が、装身具短手方向に相対
    する側面より外方に位置して配される請求項1又は請求
    項2記載の装身具の構造。
  6. 【請求項6】 前記架橋部材が、装身具短手方向に相対
    して2つ配され、且つ前記架橋部材各々を装身具短手方
    向に連架する補橋部を備える請求項1又は請求項2記載
    の装身具の構造。
  7. 【請求項7】 前記架橋部材における、装身具長手方向
    に沿う長さを調整する長さ調整手段を備えた請求項1又
    は請求項2記載の装身具の構造。
  8. 【請求項8】 前記長さ調整手段を、前記架橋部材の架
    橋部を、装身具長手方向に分割し、前記架橋部の一方の
    分割端部にナット部材を回転可能に設け、前記架橋部の
    他方の分割端部にねじ部を形成して、前記ねじ部を前記
    ナット部材を螺合して連結して構成し、前記ナット部材
    を回転操作することによりねじ送りを行い、前記架橋部
    材の長さ寸法を調整するようにしたことを特徴とする請
    求項7記載の装身具の構造。
  9. 【請求項9】 前記架橋部材を装身具より着脱する着脱
    手段を備えた請求項1又は請求項2記載の装身具の構
    造。
  10. 【請求項10】 前記着脱手段を、架橋部材における架
    橋部の端部に取付部を設け、前記一方及び他方のバンド
    の基部の装身具短手方向の両側面部に、前記一方及び他
    方のバンドの開放端が互いに接近した閉位置にある場合
    に、前記一方及び他方のバンドの回転中心を結ぶ直線の
    延長上に、この回転中心より所定の距離をおいて装身具
    短手方向の両側面部に貫通する貫通孔を設け、前記貫通
    孔に回転軸を貫通させて、前記回転軸に前記架橋部材の
    前記取付部を着脱可能に取り付けて構成した請求項9記
    載の装身具の構造。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010220948A (ja) * 2009-03-25 2010-10-07 Citizen Holdings Co Ltd 装着装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010220948A (ja) * 2009-03-25 2010-10-07 Citizen Holdings Co Ltd 装着装置

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