JPH10213210A - 自動変速機 - Google Patents

自動変速機

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JPH10213210A
JPH10213210A JP1723097A JP1723097A JPH10213210A JP H10213210 A JPH10213210 A JP H10213210A JP 1723097 A JP1723097 A JP 1723097A JP 1723097 A JP1723097 A JP 1723097A JP H10213210 A JPH10213210 A JP H10213210A
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JP
Japan
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oil
case
automatic transmission
port
working
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JP1723097A
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English (en)
Inventor
Kazumasa Tsukamoto
一雅 塚本
Masaaki Nishida
正明 西田
Yoshihisa Yamamoto
義久 山本
Kaoru Ono
薫 大野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
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Publication date
Application filed by Aisin AW Co Ltd filed Critical Aisin AW Co Ltd
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Publication of JPH10213210A publication Critical patent/JPH10213210A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】自動変速機のケース10内に所定量の作動オイ
ルを貯留する際の作業性を向上させて、作業工数を低減
させる。 【解決手段】自動変速機1のハウジング11に、側面に
オイル注入口20aを有するオイル注入孔20と、オイ
ル調整口30aを有するオイル調整孔30とを穿設す
る。オイル注入孔20の下端には、オイル室15に開口
する開口部20bを設け、オイル調整口30aは、オイ
ル調整孔30の上端部に設けてオイル室15に開口させ
ている。オイル注入口20aとオイル調整口30aとは
オイル室15を介して連通される。また、オイル調整口
30aの最下端の位置M3 を、オイル注入口20aの最
下端の位置M2 よりも低く設定する。これにより、オイ
ル注入口20aから注入されてオイル室15内に貯留さ
れた作動オイルが所定量になると、過剰の作動オイルは
オイル調整口30aからオーバーフローする。注入とオ
ーバーフロー(オイルレベル)の確認とが同時にでき、
作業性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両等に搭載され
る自動変速機に係り、詳しくは、ケース内に作動オイル
を所定量だけ貯留するための構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動変速機においては、ケース内に収納
されたトルクコンバータ、プラネタリギヤ、クラッチ・
ブレーキ、その作動用のサーボ機構等に対して、それぞ
れ動力伝達用、潤滑用、冷却用、アプライ圧発生用の作
動オイルが供給される。この作動オイルは、自動変速機
の組立時にケース下部のオイルパンに所定量だけ注入す
るものであり、注入時のオイルレベルの調整は、従来、
レベルゲージによって行っていた。
【0003】図4に、従来の自動変速機の外観を示す。
同図に示す自動変速機は、ケース100内に、トルクコ
ンバータ、自動変速装置、バルブボディ等(いずれも不
図示)を収納して構成されている。上述のケース100
は、エンジン側のハウジング101、中間部のミッショ
ンケース102、後側のリヤケース103、そして下部
のオイルパン104を一体的に構成したものである。な
お、同図中のAは、ハウジング101とミッションケー
ス102との境界を示し、また、Bは、ミッションケー
ス102とリヤケースとの境界を示す。オイルパンの1
04の少し上には、オイル注入口105が形成されてお
り、このオイル注入口105には上下方向に延びるフィ
ラチューブ106が取り付けられている。フィラチュー
ブ106の下端はオイルパン104の内部に開口してお
り、一方、上端はケース100の上方に突出されてい
る。フィラチューブ106には、挿脱自在なレベルゲー
ジ107が上端側から挿入されている。レベルゲージ1
07は、フィラチューブ106よりも長く形成されてお
り、下端部に目盛りが付されている。レベルゲージ10
7は、図4に示す挿入状態においては、下端部がフィラ
チューブ106の開口部(不図示)を経由して、オイル
パン104内に貯留されている作動オイルに目盛りが浸
されるようになっている。
【0004】自動変速機の組立後、オイルパン104に
対する作動オイルの注入は次のようにして行う。
【0005】まず、レベルゲージ107とともにフィラ
チューブ106をオイル注入口105に挿入する前に、
オイル注入口105からほぼ所定量の作動オイルをオイ
ルパン104に注入する。そして、フィラチューブ10
6をオイル注入口105に取り付け、フィラチューブ1
06上端からレベルゲージ107を挿入して、その目盛
りをオイルパン104内の作動オイルに浸す。その後、
フィラチューブ106からレベルゲージ107を引き抜
き、下端部の目盛りに対してどの程度、作動オイルが付
着しているかを確認する。目盛りの基準位置まで作動オ
イルが付着している場合には、オイルパン104内に作
動オイルが所定量だけ注入されて、オイルパン104内
のオイルレベルが所定高さになっていものとし、注入作
業を終了する。作動オイルが不足して、オイルレベルが
低い場合には、フィラチューブ106上端から作動オイ
ルを少し補給し、補給後にオイルパン104内のオイル
レベルをレベルゲージ107によって確認する。この作
動オイルの補給とレベルゲージによるオイルレベルの確
認(以下「レベル調整作業」という)を、オイルレベル
が所定高さとなるまで繰り返す。
【0006】このとき、作動オイルが過剰に注入され
て、オイルレベルが所定高さよりも高くなってしまった
場合には、フィラチューブ106内にチューブを挿入し
てポンプによりオイルパン104から作動オイルを、過
剰となった分だけ抜き取ることで、レベル調整作業を繰
り返して、オイルレベルを所定高さにする。
【0007】なお、上述のレベル調整は、自動変速機の
組立後に作動オイルを注入する場合だけでなく、例え
ば、自動変速機の整備後に作動オイルを補給する場合等
にも行わなければならない作業である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来例によると、レベル調整作業において、レベルゲー
ジ107によるオイルレベルの確認は、作動オイルの補
給が完了した後でないと、行うことことができないた
め、すなわち作動オイルの補給とレベルゲージ107に
よる確認とを並行して行えないため、レベル調整作業に
工数がかかり、作業性が低下するという問題があった。
さらにレベル調整作業は1回で完了するとは限らず、オ
イルレベルが所定高さになるまで試行錯誤的に複数回繰
り返さなければならない場合もあり、このことによって
さらに作業性の低下が助長されるといった問題もあっ
た。特に、作動オイルが過剰となった場合には、これを
抜き取るための工数増加により一層の作業性の低下を招
く外、抜き取るためにポンプ等の特別な機器の設置が必
要となるといった問題もある。
【0009】さらに、オイルレベルを確認するためにフ
ィラチューブ106やレベルゲージ107が必要となる
ことから、部品点数が増加するといった問題もあった。
【0010】そこで、本発明は、オイル注入口の外にオ
イル調整口を設けることにより、作業性の低下を防止
し、特別な設備を不要とし、そして、部品点数の増加を
防止するようにした自動変速機を提供することを目的と
するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明
は、ケース(10)内に収納された自動変速装置を備
え、該自動変速装置に供給する作動オイルを所定量前記
ケース(10)内に貯留してなる自動変速機(1)にお
いて、前記ケース(10)内に作動オイルを注入すべく
前記ケース(10)に穿設されたオイル注入口(20
a)と、前記ケース(10)に穿設されるとともに、前
記ケース(10)内を介して前記オイル注入口(20
a)に連通し、少なくとも前記作動オイル注入時には前
記オイル注入口(20a)よりも低い第1の位置(M
3 )に配置されるオイル調整口(30a)と、を有す
る、ことを特徴とする。
【0012】請求項2に係る前記第1の位置(M3
は、前記オイル注入口(20a)から前記ケース(1
0)内に所定量以上の作動オイルが注入されたときに、
該第1の位置(M3 )に配置されている前記オイル調整
口(30a)から前記ケース(10)内の作動オイルが
オーバーフローしはじめる位置である、ことを特徴とす
る。
【0013】請求項3に係る本発明は、前記ケース(1
0)は、注入された作動オイルを貯留するオイル室(1
5)を有し、前記オイル注入口(20a)と前記オイル
調整口(30a)とは前記オイル室(15)を介しての
み連通される、ことを特徴とする。
【0014】請求項4に係る本発明は、前記ケース(1
0)は、エンジン側のハウジング(11)と中間部のミ
ッションケース(12)と後側のリヤケース(13)と
作動オイルを貯留する下部のオイルパンを一体的に構成
したものであり、前記オイル調整口(30a)は前記ハ
ウジング(11)に形成される、ことを特徴とする。
【0015】
【発明の作用及び効果】請求項1の発明によると、オイ
ル注入口(20a)とオイル調整口(30a)とがケー
ス(10)内を介して連通されるとともに、オイル注入
時のオイル調整口(30a)がオイル注入口(20a)
よりの低い第1の位置(M3 )に配置されるようにする
ことにより、オイル注入口(20a)から作動オイルを
注入していき、ケース(10)内にある量の作動オイル
が貯留された後もさらにオイル注入口(20a)からの
注入(補給)をつづけると、ケース(10)内のオイル
は、オイル注入口(20a)からオーバーフローする前
に、オイル調整口(30a)からオーバーフローする。
すなわち、オイル注入口(20a)から作動オイルを補
給しながら、オイル調整口(30a)から作動オイルが
オーバーフローすることを確認することができる。ここ
で、オイル調整口(30a)からの作動オイルのオーバ
ーフローは、ケース(10)内に、ある量の作動オイル
が貯留されたことを意味するので、このオーバーフロー
を確認することは、そのまま、ケース(10)内にある
量の作動オイルが貯留されたことを確認することにな
る。
【0016】したがって、オイル注入口(20a)から
の作動オイルの補給を行いながら、同時に、作動オイル
がケース(10)内にある量だけ貯留されたことの確認
を行うことができ、作業性の低下を防止することができ
る。
【0017】また、ケース(10)内にある量以上の作
動オイルが注入された場合には、ある量を超えた分はす
べてオイル調整口(30a)からオーバーフローし、ケ
ース(10)内にはある量以上の作動オイルが貯留され
ることはない。
【0018】したがって、ケース(10)内から過剰な
作動オイルを抜き取るための工数や特別な設備は必要と
しない。
【0019】さらに、ケース(10)内のオイルレベル
を調整するために従来必要であった、フィラチューブや
レベルゲージが不要となる。
【0020】したがって、部品点数を削減することがで
きる。
【0021】次に、請求項2の発明によると、ケース
(10)内に所定量以上の作動オイルが貯留されたとき
に、ケース(10)内の作動オイルがオイル調整口(3
0a)からオーバーフローするので、オイル注入口(2
0a)から作動オイルを注入しながら、オイル調整口
(30a)から作動オイルがオーバーフローすることを
確認することにより、注入(補給)と同時に、ケース
(10)内に所定量の作動オイルが貯留されたことの確
認が可能である。
【0022】次に、請求項3の発明によると、オイル注
入口(20a)とオイル調整口(30a)とがオイル室
(15)を介してのみ連通されているので、オイル注入
口(20a)から注入された作動オイルは、直接、オイ
ル調整口(30a)からオーバーフローすることはな
く、必ず、一旦、オイル室(15)に貯留された後、オ
イル調整口(30a)からオーバーフローする。
【0023】オイル注入口(20a)とオイル調整口
(30a)とがオイル室(15)を介すことなく連通さ
れている場合には、第1に、例えば、一度に多量の作動
オイルが注入されたときに、この作動オイルが直接、オ
イル調整口(30a)からオーバーフローすることがあ
り、作動オイルの無駄が生じがちとなり、第2に、既に
ケース(10)内に貯留されている作動オイルの液面
(オイルレベル)が、注入時の作動オイルによって乱さ
れて、オイル調整口(30a)からオーバーフローする
ことがあり、正確にオイルレベルを調整することが困難
となる。
【0024】上述のように、オイル注入口(20a)と
オイル調整口(30a)とをオイル室(15)を介して
のみ連通されることにより、作動オイルの浪費を防止
し、また、オイルレベルの正確な調整が可能となる。
【0025】次に、請求項4の発明によると、例えば、
エンジンの種類が異なる場合においても、ミッションケ
ース(12)、リヤケース(13)、オイルパン等を共
通化することができる。一般に、ケース(10)はハウ
ジング(11)を介してエンジンに取り付けられるた
め、ハウジング(11)は、エンジンとの取付け面やエ
ンジンの全長の相違によって、別途に製造する必要があ
る。また、エンジンの種類ごとに自動変速機(1)の取
付け角の変更が行われてオイルレベルが変更され、これ
に伴ってオイル調整口(30a)の変更が必要となる場
合があるが、この場合もハウジング(11)の変更のみ
ですむ。すなわち、オイル調整口(30a)をハウジン
グ(11)に形成することにより、エンジンが異なる場
合等においても、ケース(10)を構成する各部材のう
ちのハウジング(11)以外の、ミッションケース(1
2)、リヤケース(13)、オイルパン等については、
共通化を図ることができ、製造コストの低減を実現する
ことができる。
【0026】なお、上述のカッコ内の符号は、図面と対
照するために便宜的に付したものであり、これらの符号
が本発明の構成を何等限定するものではない。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明の実
施の形態について説明する。
【0028】〈実施の形態1〉図1は、本発明に係る自
動変速機1の正面図(例えば、自動変速機1が車両に搭
載された状態においてこの自動変速機1を車両前方から
見た図)である。ただし、自動変速機1とはいっても、
その外観を正面から見た図、つまりケース10の正面図
にほかならない。また、図2は、図1のX−X線矢視図
である。ただし、その左半部のみを図示しており、右半
部については省略してある。
【0029】図1に示す自動変速機1は、ケース10
と、その内側に収納されたトルクコンバータ、自動変速
装置、差動装置、バルブボディ(いずれも不図示)等と
を備えており、エンジン(不図示)から入力された回転
を、トルクコンバータを介して自動変速装置に伝達し、
自動変速装置において適宜に変速した後、作動装置を介
して、左右のドライブシャフトに出力するものである。
【0030】ケース10は、エンジン側(図1の左側)
のハウジング11、中間部のミッションケース12、後
側(同図の右側)のリヤケース13、及び下部(同図の
下側)のオイルパン(不図示)をボルト等によって一体
的に構成したものである。上述のトルクコンバータはハ
ウジング11の内側に、また、自動変速装置はミッショ
ンケース12の内側にそれぞれ収納されている。なお、
同図においては、ハウジング11とミッションケース1
2との境界をAで、またミッションケース12とリヤケ
ース13との境界をBで示している。
【0031】ケース10のオイルパンには、その内側
に、オイル室15(図2参照)が設けてあり、オイル室
15には、所定量の作動オイルが貯留されている。この
作動オイルは、ポンプ(不図示)によって吸い上げら
れ、調圧装置(不図示)によって適宜な油圧に調圧され
た後、ケース10内の各部に供給される。例えば、トル
クコンバータに対しては動力伝達用の油として供給さ
れ、また、自動変速装置のプラネタリギヤの各回転要素
(サンギヤ、ピニオン、キャリヤ、リング)や、これら
回転要素を回転自在に支持するベアリング、ワンウェイ
クラッチや、クラッチ・ブレーキ等に対しては潤滑油と
して、さらに、クラッチ・ブレーキを作動させるための
油圧サーボ機構にはアプライ圧供給用としてそれぞれ供
給される。
【0032】作動オイルは、自動変速機1の組立後に、
オイル注入口20aから注入される。オイル注入口20
aは、ハウジング11に形成されている。図2における
ハウジング11の側面には、同図中の左方に突出するよ
うにして台座21が形成されており、台座21には、水
平面Hに対して45度よりも少し小さい角度で傾斜した
台座面21aが設けてある。そして、台座面21a対し
て直角になるように、斜め下方に向けてオイル注入孔2
0が穿設されている。オイル注入孔20は、その上端に
前述のオイル注入口20aを有するとともに、その下端
に前述のオイルパンのオイル室15内に開口する開口部
20bを有する。また、オイル注入孔20の上部には、
オイル室15に対する所定量の作動オイル注入後にプラ
グ(不図示)が装着されるプラグ孔20cが形成されて
いる。
【0033】上述のオイル注入口20aから注入された
作動オイルのうち、所定量を超えた余剰分は、オイル調
整口30aからオーバーフローされる。オイル調整口3
0aは、ハウジング11におけるオイル注入口20aの
近傍に形成されている。図2におけるハウジング11の
側面には、同図中の左方に突出するようにして台座31
が形成されており、台座31には、水平面Hに対して4
5度よりも少し大きい角度で傾斜した台座面31aが設
けてある。そして、台座面31a対して直角になるよう
に、斜め上方に向けてオイル調整孔30が穿設されてい
る。オイル調整孔30は、その上端にオイル室15に開
口するオイル調整口30aを有するとともに、その下端
にハウジング11の外部に向けて開口する開口部30b
を有する。また、オイル調整孔30の下部には、オイル
室15に対する所定量の作動オイル注入後にプラグ(不
図示)が装着されるプラグ孔30cが形成されている。
【0034】本実施の形態においては、水平面Hに対す
る上述のオイル注入孔20の穿設角度θ2 は、45°+
α(ただし、0≦α≦45°)に設定されており、一
方、水平面Hに対する上述のオイル調整孔30の穿設角
度θ3 は、45°−α に設定されている。したがっ
て、これらオイル注入孔20とオイル調整孔30とは、
実際には図1に示すように、ねじれの位置に穿設されて
いるが、図2においては、相互に直行するように図示さ
れている。このように、オイル注入孔20とオイル調整
孔30とをねじれの位置に配置することで、図3の模式
図に示すように、両者の間に仕切り板として作用する隔
壁40が形成されることになり、この隔壁40により、
オイル注入口20aとオイル調整口30aとは、オイル
室15を介してのみ連通することとなる。
【0035】図2に示すように、上述のオイル注入口2
0aからの作動オイルの注入時におけるオイル調整口3
0aの最下端の位置M3 は、オイル注入口20aの最下
端の位置M2 よりも低い位置に設定する。また、位置M
3 は、オイル室15内に所定量の作動オイルが貯留され
たときのオイルレベルと一致するように設定するものと
する。このように設定することで、オイル注入口20a
からオイル室15に作動オイルを注入していったとき
に、貯留されている作動オイルがオイル注入口20aか
らよりも先にオイル調整口30aからオーバーフローす
ることになり、オーバーフローのしはじめを確認するこ
とで、逆に、オイルレベルが位置M3 に一致してオイル
室15内に貯留された作動オイルが所定量に達したこと
を確認することができる。
【0036】作動オイルの注入は、自動変速機1の組立
後に行われる。そのときの動作について、図3の模式図
を参照して説明する。同図中、50はオイル注入口20
aから注入される作動オイルを溜めたオイルタンクであ
り、このオイルタンク50内の作動オイルをポンプ(不
図示)によってオイル注入口20aから注入する一方、
オイル調整口30aからオーバーフローした作動オイル
をオイルタンク50内に回収することができるように構
成されている。
【0037】オイルタンク50内の作動オイルを、オイ
ル注入口20aから注入する。注入された作動オイル
は、オイル注入孔20を介してオイル室15に貯留され
る。その後も貯留をつづけることにより、オイル室15
内の作動オイルのオイルレベルが徐々に上昇する。オイ
ルレベルが上昇をつづけて、隔壁40の下端に到達する
と、その後、オイルレベルは、オイル注入孔20とオイ
ル調整孔30と間に隔壁40が設けてあることに基づ
き、オイル注入孔20とオイル調整孔30とにおいて、
それぞれ個別に上昇する。ただし、両者は、オイル室1
5を介して連通されているので、両者のオイルレベルは
等しくなる。そして、オイルレベルがオイル調整口30
aの最下端の位置M3 に達すると、作動オイルは、オー
バーフローを開始する。このオーバーフローを開始した
時点で、オイル室15内には、所定量の作動オイルが貯
留されたことになるので、作業者は、オーバーフローを
確認した時点で、作動オイルの注入を終了する。なお、
作動オイルが単位時間当たりにオーバーフローする量
を、単位時間当たりに注入される量よりも多くなるよう
に構成しておくことで、オーバーフロー開始後に、作動
オイルの注入終了のタイミングが遅れた場合でも、常に
オイルレベルが位置M3 に維持され、オイル室15内の
作動オイルの貯留量が正確に所定量に維持される。
【0038】以上説明した本発明によると、以下のよう
な効果がある。 作動オイルの注入作業とオーバーフローの確認作業
(オイルレベルの確認作業とを同時に行うことができる
ので、これらを個別に行っていた従来に比べて、作業工
数を大幅に低減することができる。 オーバーフローを確認することが、即、作動オイルの
貯留量を所定量に設定することにつながるので、従来の
ようにオイル調整作業を複数回行う必要がなく、このこ
とによっても工数低減を図ることができる。 オーバーフローの確認が容易であるので、作動オイル
を所定量だけ貯留する作業が簡単であり、作業者の熟練
を要しない。作業者の熟練度による作業時間のばらつき
が少ない。 オイル注入孔20とオイル調整孔30とが、隔壁40
によって隔てられていて、オイル注入口20aから注入
された作動オイルは、オイル調整口30aからオーバー
フローする場合でも、一旦オイル室15に貯留され、オ
イル調整孔30を介してオーバーフローするので、オイ
ル注入口20aから注入された作動オイルが、オイル室
15を介することなく直接、オイル調整口30aからオ
ーバーフローして作動オイルが浪費される、ということ
がない。 上述のと同じ理由で、オイル注入口20aからの作
動オイルの注入に起因するオイルレベルの乱れをオイル
注入孔20内だけで抑えることができ、オイル調整孔3
0におけるオイルレベルの乱れを少なくすることができ
るので、オイルレベルの調整を正確に行うことができ
る。 その構造上、作動オイルがオイル室15に過剰に貯留
されることがないので、従来と異なり、過剰に貯留され
たオイルを抜き取るための機器(ポンプ等)が不要とな
る。 オイルレベルを確認するために従来必要であった、フ
ィラチューブやレベルゲージが不要となり、部品点数を
低減することができる。 オイル注入口20a及びオイル調整口30aをハウジ
ング11に設けることにより、エンジンが相違すること
等に起因するケース10の変更を、ハウジング11のみ
の変更ですませることができる。
【0039】上述の実施の形態においては、オイル注入
孔20及びオイル調整孔30がぞれぞれ台座21、31
の台座面21a、31aに対して直角に穿設されている
ので、ぞれぞれの穿設角度θ2 、θ3 が、45°+α、
45°−αに設定されているが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、原理的には、0°≦θ2 ≦90°、
0°≦θ3 ≦90°を満たす任意の角度に設定すること
ができる。ただし、実用面、製造上の制約等を考慮する
と、45°±αに設定することが好ましい。なお、いず
れの角度に設定した場合においても、オイル調整口30
aの最下端の位置M3 は、オイル注入口20aの最下端
の位置M2 よりも低い位置に設定するものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動変速機の正面図。
【図2】図1のX−X線矢視図のうちの左半部を示す
図。
【図3】オイルレベルの調整を説明するための模式図。
【図4】従来の自動変速機の正面図。
【符号の説明】
1 自動変速機 10 ケース 11 ハウジング 12 ミッションケース 13 リヤケース 15 オイル室 20 オイル注入孔 20a オイル注入口 20b 開口部 30 オイル調整孔 30a オイル調整口 30b 開口部 40 隔壁 M2 オイル注入口の最下端位置 M3 第1の位置(オイル調整口の最下端位置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大野 薫 愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシ ン・エィ・ダブリュ株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース内に収納された自動変速装置を備
    え、該自動変速装置に供給する作動オイルを所定量前記
    ケース内に貯留してなる自動変速機において、 前記ケース内に作動オイルを注入すべく前記ケースに穿
    設されたオイル注入口と、 前記ケースに穿設されるとともに、前記ケース内を介し
    て前記オイル注入口に連通し、少なくとも前記作動オイ
    ル注入時には前記オイル注入口よりも低い第1の位置に
    配置されるオイル調整口と、を有する、 ことを特徴とする自動変速機。
  2. 【請求項2】 前記第1の位置は、前記オイル注入口か
    ら前記ケース内に所定量以上の作動オイルが注入された
    ときに、該第1の位置に配置されている前記オイル調整
    口から前記ケース内の作動オイルがオーバーフローしは
    じめる位置である、 ことを特徴とする請求項1記載の自動変速機。
  3. 【請求項3】 前記ケースは、注入された作動オイルを
    貯留するオイル室を有し、 前記オイル注入口と前記オイル調整口とは前記オイル室
    を介してのみ連通される、 ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の自動変速
    機。
  4. 【請求項4】 前記ケースは、エンジン側のハウジング
    と中間部のミッションケースと後側のリヤケースと作動
    オイルを貯留する下部のオイルパンを一体的に構成した
    ものであり、 前記オイル調整口は前記ハウジングに形成される、 ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1
    項記載の自動変速機。
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