JPH10211815A - ドア駆動装置 - Google Patents

ドア駆動装置

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JPH10211815A
JPH10211815A JP1695897A JP1695897A JPH10211815A JP H10211815 A JPH10211815 A JP H10211815A JP 1695897 A JP1695897 A JP 1695897A JP 1695897 A JP1695897 A JP 1695897A JP H10211815 A JPH10211815 A JP H10211815A
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敏行 森本
Masanobu Shimoda
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リンク機構に設けられた所定の裕度を廃止し
てドア駆動装置の製造原価低減および小型化を図る。 【解決手段】 内外気切換ドア5等の空調装置のドア手
段の開閉を制御するに当たって、イナーシャ等を考慮し
た差分ΔPだけ手前の位置でアクチュエータ(サーボモ
ータ)5aが停止するように制御する。これにより、リ
ンク機構5cに所定の裕度を持たせることなく、ドア手
段を確実に所定の位置で停止させることができるので、
リンク機構5cの簡素化および小型化を図ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気流れを調節す
るドア駆動装置に関するもので、車両用空調装置の内外
気切換ドアや吹出モードドア等に適用して有効である。
【0002】
【従来の技術】内外気切換ドアや吹出モードドア等をサ
ーボモータ等の電動モータで駆動するドア駆動装置にお
いては、全開もしくは全閉位置までドア手段を作動させ
るときに、ドア手段が空調ケーシング等に衝突して機械
的に停止する(ロックする)と、電動モータや駆動歯車
等の駆動系に大きな衝撃が作用し、駆動系の耐久性が低
下する可能性があった。
【0003】そこで、従来、これを防止するために、ポ
テンショメータでドア手段の位置を検出し、全開もしく
は全閉位置までドア手段が到達した時に電動モータへの
通電を遮断するとともに、リンク機構に所定の裕度(ア
イドル)を持たせて駆動系の慣性による衝撃を吸収して
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、リンク機構に
所定の裕度(アイドル)を持たせていたため、リンク機
構の複雑化および大型化を招いていたので、ドア駆動装
置の製造原価低減および小型化を図る上で障害となって
いた。本発明は、上記点に鑑み、リンク機構に設けられ
た所定の裕度を廃止してドア駆動装置の製造原価低減お
よび小型化を図ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、以下の技術的手段を用いる。請求項1ま
たは2に記載の発明では、空気流れを調節するドア手段
(5、13、18、19、20)を所定の位置にて停止
させるときには、その所定の位置から差分(ΔP)だけ
手前の位置で、ドア手段(5、13、18、19、2
0)を停止させるように制御することを特徴とする。
【0006】これにより、リンク機構(5c)に所定の
裕度を持たせることなく、ドア手段(5、13、18、
19、20)を確実に所定の位置で停止させることがで
きるので、リンク機構(5c)の簡素化および小型化を
図ることができ、ドア駆動装置の製造原価低減を図るこ
とができる。なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すもの
である。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は、本実施形態に係るドア駆
動装置を水冷エンジン搭載車両の車両用空調装置(以
下、空調装置と略す。)1に適用した場合の模式図であ
る。空気流路をなす空調ケーシング2の空気上流側部位
には、車室内気を吸入するための内気吸入口3と外気を
吸入するための外気吸入口4とが形成されるとともに、
これらの吸入口3、4を選択的に開閉する内外気切換ド
ア5が設けられている。また、この内外気切換ドア5
は、サーボモータ等のアクチュエータ(以下、モータと
呼ぶ。)5a(図2参照)によって開閉される。
【0008】なお、内外気切換ドア5は、内気吸入口3
および外気吸入口4を切り換え開閉するので、内外気切
換ドア5は、通常、空調ケーシング2の内壁面に接触し
ている。したがって、内外気切換ドア5に接触する空調
ケーシング2の内壁面は、内外気切換ドア5の作動を機
械的に停止させ得るストッパ部を構成するとも言える。
【0009】そして、この内外気切換ドア5の下流側部
位には、送風機7が配設されており、この送風機7によ
り両吸入口3、4から吸入された空気が、後述する各吹
出口14、15、17に向けて送風されている。送風機
7の空気下流側には、空気冷却手段をなす蒸発器9が配
設されており、送風機7により送風された空気は全てこ
の蒸発器9を通過する。蒸発器9の空気下流側には、空
気加熱手段をなすヒータコア10が配設されており、こ
のヒータコア10は、エンジン11の冷却水を熱源とし
て空気を加熱している。
【0010】空調ケーシング2には、ヒータコア10を
バイパスするバイパス通路12が形成されており、ヒー
タコア10の空気上流側には、ヒータコア10を通る風
量とバイパス通路12を通る風量との風量割合を調節す
るエアミックスドア13が配設されている。この風量割
合の調節は、このエアミックスドア13の開度をモータ
13a(図2参照)を介して調節することにより調節さ
れる。
【0011】また、空調ケーシング2の最下流側部位に
は、車室内乗員の上半身に空調空気を吹き出すためのフ
ェイス吹出口14と、車室内乗員の足元に空気を吹き出
すためのフット吹出口15と、フロントガラス16の内
面に向かって空気を吹き出すためのデフロスタ吹出口1
7とが形成されている。そして、上記各吹出口14、1
5、17の空気上流側部位には、それぞれ吹出モード切
換ドア18、19、20が配設されている。なお、これ
らの吹出モード切換ドア18、19、20は、モ−タ1
8a、19a、20aによって開閉される(図2参
照)。
【0012】ところで、各モータ5a、13a、18
a、19a、20aは、図2に示すように、室内温度を
検出する室内温度センサ、室外温度を検出する室外温度
温センサおよび日射センサ等の空調センサ21の検出値
と、乗員が希望する車室内温度を設定する温度設定手段
22の設定値等とに基づいて、制御装置23により制御
されている。
【0013】なお、制御装置23はCPU、ROMおよ
びRAM等から構成されて、CPUおよびRAMは、後
述する演算作業および制御信号の出力等の制御手段を担
っており、ROMは予め設定された値やプログラム等を
記憶する記憶手段を担っている。また、各モータ5a、
13a、18a、19a、20aには、モータ(出力
軸)の回転角度を検出するポテンショメータ(位置検出
手段)5b、13b、18b、19b、20bが設けら
れており、制御装置23は、これらのポテンショメータ
5b、13b、18b、19b、20bからの出力に基
づいて各ドア5、13、18、19、20の位置を認識
する。
【0014】なお、図2中、24は、各空調機器(各ド
ア5、13、18、19、20等)を手動操作するため
空調制御パネルであり、この空調制御パネル24には、
空調装置を自動制御運転させるオートスイッチ25や吹
き出しモードを切り換えるためのモードスイッチ26等
が設けられている。次に、空調装置全体の作動の概略に
ついて、図3のフローチャートを用いて述べる。
【0015】オートエアコンが選択されると(オートス
イッチ25が投入されたとき)、空調装置の自動制御運
転が開始され、空調センサ21からの検出値を読み込み
(S100)、これらの検出値に基づいて予め設定され
たプログラムに従って車室内に吹き出す空気の目標吹出
温度(以下、TAOと呼ぶ。)を算出する(S11
0)。
【0016】次に、TAOに基づいて、送風機7のモー
タ7aに印加する電圧(送風量)、吹出モード(図4参
照)およびエアミックスドア13の開度の演算をすると
ともに(S120〜S140)、各演算結果に基づく制
御信号を各モータに向けて出力する(S150〜S17
0)。なお、各モータ5a、13a、18a、19a、
20aに向けて出力される制御信号は各演算結果と同一
はなく、後述するサブルーチンに基づいた値となってい
る。
【0017】因みに、フロントガラス16に向けて主に
温風を吹き出すデフロスタモードはTAOによっては決
定されず、空調制御パネル24上に設けられたデフロス
タスイッチ26’を投入することによって設定される。
次に、各ドア5、13、18、19、20の作動、すな
わち本実施形態に係るドア駆動装置の作動を述べる。
【0018】図5は内外気切換ドア5の作動を示す模式
図であり、モータ5aはリンク機構5cを介して内外気
切換ドア5を駆動している。そして、図6は、各モータ
5a、13a、18a、19a、20aに向けて制御信
号が出力される際のサブルーチンを示すフローチャート
である。なお、以下の説明を容易にするため内外気切換
ドア5を例に説明する。
【0019】空調制御パネル24に設けられた内外気切
換スイッチ27(図2参照)により、内気吸入口3およ
び外気吸入口4のいずれを閉じるかが選択され(S20
0)、例えば内気吸入口3を閉じる(外気を吸入する状
態)ときには、内気吸入口3を閉じた状態に対応するポ
テンショメータ5aの値(以下、この値をロックポジシ
ョンPO と呼ぶ。)をROMにて記憶しているか否かを
判定する(S210)。そして、ロックポジションPO
を記憶している場合には、内外気切換ドア5の位置、す
なわちポテンショメータ5aの値が、ロックポジション
O から予めROMに記憶された値(この値を差分ΔP
と呼ぶ。)だけ手前の位置となるように制御信号を出力
する(S220)。
【0020】一方、ロックポジションPO を記憶されて
いない場合には、内気吸入口3を閉じる向きにモータ5
aが回転するように所定時間(本実施形態では、約10
秒)通電し(S230)、その時のポテンショメータ5
aの値をロックポジションP O として記憶する(S24
0)。その後、新たに記憶されたロックポジションP O
に基づいて制御信号を出力する(S220)。
【0021】また一方、外気吸入口4を閉じる(内気を
吸入する状態)ときには、外気吸入口4を閉じた状態に
対応するポテンショメータ5aの値(以下、この値をロ
ックポジションPi と呼ぶ。)をROMにて記憶してい
るか否かを判定する(S250)。そして、ロックポジ
ションPi を記憶している場合には、内外気切換ドア5
の位置、すなわちポテンショメータ5aの値が、ロック
ポジションPi から差分ΔPだけ手前の位置となるよう
に制御信号を出力する(S260)。
【0022】一方、ロックポジションPi を記憶されて
いない場合には、外気吸入口4を閉じる向きにモータ5
aが回転するように所定時間(本実施形態では、約10
秒)通電し(S270)、その時のポテンショメータ5
aの値をロックポジションP i として記憶する(S28
0)。その後、新たに記憶されたロックポジションP i
に基づいて制御信号を出力する(S260)。
【0023】なお、差分ΔPとは、モータ5aのイナー
シャ(慣性モーメント)や内外気切換ドア5の質量等の
慣性量を考慮した値であって、具体的には、内外気切換
ドア5が所定の位置にて停止するように、制御装置23
がモータ5aを制御した時の内外気切換ドア5の位置
(ポテンショメータ5aの値)と、その後、実際に内外
気切換ドア5が停止した時の内外気切換ドア5の位置
(ポテンショメータ5aの値)との差分をいう。
【0024】因みに、仮にPO >Pi とすれば、S22
0ではポテンショメータ5aの値が(PO −ΔP)とな
るように制御信号が出力され、S260ではポテンショ
メータ5aの値が(P+ΔP)となるように制御信号が
出力される。次に、本実施形態の特徴を述べる。本実施
形態によれば、各ドア5、13、18、19、20の開
閉を制御するに当たって、差分ΔPだけ手前の位置で各
モータ5a、13a、18a、19a、20aが停止す
るように制御が行われているので、各ドアを確実に所定
の位置で停止させることができる。したがって、リンク
機構に所定の裕度を持たせる必要がないので、リンク機
構の簡素化および小型化を図ることができ、ドア駆動装
置の製造原価低減を図ることができる。
【0025】ところで、上述の実施形態では、差分ΔP
はROMに予め記憶させた値を用いたが、図6に示すフ
ローチャート中、S220およびS260の前に差分Δ
Pを記憶しているか否かを判定するステップを設け、記
憶されていない場合には、上述した差分ΔPの定義に基
づいて、改めて差分ΔPを演算させ、その演算した値を
差分ΔPとして記憶してもよい。
【0026】なお、上述の実施形態では、内外気切換ド
ア5等のドア手段が機械的に停止させられ得るストッパ
部(空調ケーシング2)を有するものを例に、その特徴
を述べたが、上述の作動説明からも明らかなように、本
発明は所定の位置で確実にドア手段を停止させることが
できるので、ストッパ部を有していないドア駆動装置に
対しても適用することができる。
【0027】また、当然のことながら、図5に示すリン
ク機構5cおよび図6に示すフローチャートは、内外気
切換ドア5以外の各ドア13、18、19、20にも適
用することたできるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】車両用空調装置の模式図である。
【図2】車両用空調装置の制御系を示す模式図である。
【図3】車両用空調装置の制御を示すフローチャートで
ある。
【図4】吹出モードとTAOとの関係を示すチャートで
ある。
【図5】ドア駆動装置の作動を示す模式図である。
【図6】ドア駆動装置の作動を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
5…内外気切換ドア、5a…アクチュエータ、5b…ポ
テンショメータ、5c…リンク機構。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気流路(2)内で稼働し、空気流れを
    調節するドア手段(5、13、18、19、20)と、 前記ドア手段(5、13、18、19、20)をリンク
    機構(5c)を介して駆動するアクチュエータ(5a、
    13a、18a、19a、20a)と、 前記アクチュエータ(5a、13a、18a、19a、
    20a)の作動を制御する制御手段(23)と、 前記ドア手段(5、13、18、19、20)の位置を
    検出する位置検出手段(5b、13b、18b、19
    b、20b)と、 前記ドア手段(5、13、18、19、20)が所定の
    位置にて停止するように、前記制御手段(23)が前記
    アクチュエータ(5a、13a、18a、19a、20
    a)を制御した時の前記ドア手段(5、13、18、1
    9、20)の位置と、その後、実際に前記ドア手段
    (5、13、18、19、20)が停止した時の前記ド
    ア手段(5、13、18、19、20)の位置との差分
    (ΔP)を記憶する差分記憶手段(ROM)とを有し、 前記制御手段(23)は、前記ドア手段(5、13、1
    8、19、20)を所定の位置にて停止させるときに
    は、その所定の位置から前記差分(ΔP)だけ手前の位
    置で、前記ドア手段(5、13、18、19、20)を
    停止させるように制御することを特徴とするドア駆動装
    置。
  2. 【請求項2】 前記ドア手段(5、13、18、19、
    20)の作動を機械的に停止させ得るストッパ部(2)
    を有していることを特徴とする請求項1に記載ドア駆動
    装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004009881A (ja) * 2002-06-06 2004-01-15 Denso Corp 電動アクチュエータシステム
JP2004026005A (ja) * 2002-06-25 2004-01-29 Denso Corp 電動アクチュエータシステム
JP2004262395A (ja) * 2003-03-04 2004-09-24 Denso Corp 電動アクチュエータシステム
KR101117856B1 (ko) 2004-12-16 2012-03-15 한라공조주식회사 자동차용 공기조화장치의 액츄에이터 오차 보정방법
JP2018167627A (ja) * 2017-03-29 2018-11-01 株式会社日本クライメイトシステムズ 車両空調用送風装置

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