JPH10210265A - 画像読取り装置 - Google Patents

画像読取り装置

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JPH10210265A
JPH10210265A JP9008733A JP873397A JPH10210265A JP H10210265 A JPH10210265 A JP H10210265A JP 9008733 A JP9008733 A JP 9008733A JP 873397 A JP873397 A JP 873397A JP H10210265 A JPH10210265 A JP H10210265A
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JP9008733A
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Shinya Matsuda
伸也 松田
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Minolta Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】原稿を押さえるユーザーの身体の像を確実に消
去できるようにする。 【解決手段】原稿台と撮像系との間に原稿のセッティン
グのための開放空間が存在する構造の画像読取り装置1
であって、赤外光に感応する撮像デバイス31と、撮像
デバイスに原稿面を投影する光学系OSと、撮像デバイ
ス31によって得られた赤外画像に基づいて原稿面のう
ち手指が存在する領域を検出する画像解析手段と、撮像
系によって撮像された原稿面の可視光像に対して、画像
解析手段によって検出された領域の像を消去する修正を
加える画像処理手段と、を設ける

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、書籍や雑誌などの
綴じられた原稿の読取りに好適な画像読取り装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ブックスキャナと呼称される画像読取り
装置が商品化されている。この装置では、原稿台の上方
に撮像系が配置され、原稿台と撮像系との間に高さ数十
cmの開放空間が存在する。書籍や雑誌などの綴じられ
た原稿(これを「ブック原稿」と呼称する)の読取りに
際して、ユーザーは原稿台の上にブック原稿を見開いて
上向きにセットする。スタートキーのオンに呼応して見
開き面の読取り対象領域(原稿面)に対する走査が開始
され、読み取られた画像が逐次に外部装置へ出力され
る。外部装置がプリンタであれば、リアルタイムで複写
画像が形成される。ブックスキャナを用いると、原稿台
上でページをめくることができるので、多数ページの読
取り作業の能率を高めることができる。また、書籍を見
開いてうつ伏せ(下向き)にセットする場合に比べて、
書籍の受けるダメージを格段に低減することができる。
なお、ブック原稿にはファイリングされた書類も含まれ
る。
【0003】シート原稿と違ってブック原稿では、見開
いた状態を保持するために見開き面の端部を押さえてお
かなければならない場合がある。その場合に、ユーザー
の指や手の甲が原稿とともに撮影されてしまう。ブック
スキャナの出力画像の見栄えをよくするには、指の像な
どの不要画像を消去する必要がある。従来において、不
要画像を消去するために2つの手法が知られている。1
つは、カラー撮像デバイスを組付けてカラー撮影を行
い、撮影像から肌の色の画像を抽出して除去するもので
ある(特開平6−105091号)。他の1つは、例え
ば原稿サイズ検出の結果に基づいて撮影像の内の原稿部
分を判別し、原稿部分の周縁領域(余白領域)の全体又
は一部を対象に画素濃度を調べ、一定濃度以上の画素か
らなる画像を抽出して消去するものである(特開平6−
78133号)。
【0004】一方、辞典のように厚い原稿では、見開く
ページ位置によって見開き面の左右の高さに大きな差異
が生じる。しかし、ピント調整や画像補正などの上で、
左右の高さが均等であるのが望ましい。そこで、原稿台
は原稿の重量に応じて左右独立に上下移動可能に構成さ
れていた。そして、ユーザーが原稿を押さえたまま読取
り開始を指示することができるように、原稿台の上面の
左端部及び右端部にスタートキーが設けられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の色判別によって
不要画像を抽出する手法では、肌の色範囲の設定が難し
くマニキュアにより抽出の誤りの生じるおそれがあっ
た。また、単に濃度判別によって原稿部分の周縁領域内
に存在する不要画像を抽出する手法では、例えば書籍を
読み取る場合において、必要な画像の消去を避けるため
に、不要画像の検出対象領域を原稿周囲の余白に限定す
る必要があった。つまり、文字や写真などが印刷される
印字領域と重ならないように検出対象領域が設定されて
いた。このため、比較的に周囲の余白が広い場合又はペ
ージの大半が余白である場合に、ユーザーが印字を隠さ
ないように書籍を押さえたとしても、指が検出対象領域
からはみ出てしまい、出力画像に指の先端部の像が残る
ことがあった。加えて、余白に書き込まれた手書き画
像、紙面の端縁の近くに印字されたノンブル(ページ番
号)などが消去されてしまうこともあった。
【0006】さらに、従来のブックスキャナにおいて
は、原稿を押さえたときに、その力によって原稿台が不
要に上下移動をしてしまい、原稿面の高さ位置を安定さ
せるのが難しいという問題があった。
【0007】本発明は、原稿を押さえるユーザーの身体
の像を確実に消去できるようにすることを目的としてい
る。他の目的は原稿面を押さえる必要がある場合の操作
性を向上させることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】原稿面の温度分布に基づ
いて原稿面のうちのユーザーによって押さえられた領域
を判別する。温度分布は赤外放射量の測定によって特定
することができる。通常、ユーザーは原稿面の周辺部を
押さえるので、原稿面の端縁と接する温かい領域を検出
すれば、単に温度のみによって領域判別を行う場合に比
べて、温度分布の外乱の影響を軽減することができる。
【0009】請求項1の発明の装置は、原稿台と撮像系
との間に原稿のセッティングのための開放空間が存在す
る構造の画像読取り装置であって、赤外光に感応する撮
像デバイスと、前記撮像デバイスに原稿面を投影する光
学系と、前記撮像デバイスによって得られた赤外画像に
基づいて、前記原稿面のうち手指が存在する領域を検出
する画像解析手段と、前記撮像系によって撮像された前
記原稿面の可視光像に対して、前記画像解析手段によっ
て検出された領域の像を消去する修正を加える画像処理
手段とを有している。
【0010】請求項2の発明の装置において、画像解析
手段は、前記赤外画像のうちの濃度が一定値範囲内の値
である画素からなる連続した線状の画像と前記原稿面の
端縁に対応した画素列とで囲まれた部分を、手指が存在
する領域として検出する。
【0011】請求項3の発明の装置において、前記原稿
台は、少なくとも一方向に伸縮自在であり、許容範囲内
の任意の大きさの原稿の読取りに際して当該原稿の端部
と当該原稿台とをつかんで原稿面を固定することが可能
に構成されている。
【0012】
【発明の実施の形態】図1はブックスキャナ1の外観を
示す斜視図、図2はブックスキャナ1による読取りの模
式図である。
【0013】ブックスキャナ1は、ブック原稿BDの読
取りに好適な画像読取り装置であって、電源回路などを
収納する本体ハウジング10、左右に伸縮自在の暗色の
原稿台20、原稿画像を電気信号に変換する撮像ユニッ
ト30、及び原稿の照明を担うランプユニット40を有
している。原稿台20は本体ハウジング10の前面側に
配置されている。撮像ユニット30は、原稿台20の上
方に配置され、本体ハウジング10の上面から上方に延
びた支柱12によって片持ち形式で支持されている。ラ
ンプユニット40は、発光波長が可視域と赤外域とに跨
がる光源を有し、支柱12における撮像ユニット30の
下面側の位置に固定されている。原稿台20と撮像ユニ
ット30との間の空間80は装置外の自由空間に対して
開放されており、ブック原稿のセッティングに十分な広
さを有している。原稿台20と撮像ユニット30の下面
との距離は30cm以上である。
【0014】本体ハウジング10の前面の上端側に操作
パネルOPが設けられている。操作パネルOPには、液
晶ディスプレイとともに、読取りモードや読取り条件
(読取りサイズ、倍率、出力枚数、濃度など)を指定す
るためのボタンが配置されている。本体ハウジング10
における操作パネルOPに向かって右側の側面には、メ
インスイッチ51が設けられている。原稿台20の左右
の各側面に、ユーザーが読取りの開始を指示するための
スタートキー52,53が1つずつ設けられており、前
面側にはアームレスト25が設けられている。また、本
体ハウジング10の前面の下端側には、原稿の高さを検
出するための投影板18が取付けられている。投影板1
8の前面は光沢面であり、原稿台20の上面に対する4
5°の傾斜面となっている。投影板18にブック原稿B
Dの端面S3の像が写り、その状態の投影板18が原稿
画像とともに撮影される。
【0015】図1において、撮像ユニット30は、CC
Dアレイからなるラインセンサ31、結像レンズ32、
ミラー33、及びフィルタ機構35を有している。ライ
ンセンサ31は、可視光及び赤外光に感応し、これら波
長域の光量に応じた光電変換信号を出力する。ミラー3
3と結像レンズ32とからなる光学系OSによって、原
稿画像がラインセンサ31の受光面に投影される。結像
レンズ32は、前後方向に移動可能に設けられており、
図示しないAF機構によって位置決めされる。ラインセ
ンサ31は、図示しない副走査機構の可動体に取付けら
れており、CCD素子の配列方向を上下方向に保った状
態で左右方向(副走査方向)M2に沿って平行移動をす
る。この平行移動によって2次元の原稿画像の撮像が行
われる。つまり、ブックスキャナ1においては、ライン
センサ31の移動によって2次元の撮像面が形成される
ことになる。ラインセンサ31に代えてエリアセンサを
用いた場合にはその受光面が撮像面になる。原稿画像の
主走査方向は、原稿台20上では前後方向であり、撮像
面上では上下方向である。フィルタ機構35は、ミラー
33とラインセンサ31との間の光路に、赤外カットフ
ィルタ351と可視カットフィルタ352とを選択的に
挿入するために設けられている。
【0016】ブックスキャナ1の使用に際して、ユーザ
ーは原稿台20の上にブック原稿BDを見開いた状態で
上向きに置く。そのとき、図2のように見開き面S1に
おける左右のページの境界を原稿台20の左右方向の中
心に合わせるとともに、投影板18の下端縁にブック原
稿BDを押し当てて前後方向の位置決めを行う。投影板
18と原稿台20との境界が原稿のセッティングの基準
線となっている。その基準線の中央が基準位置である。
また、ユーザーは、見開き状態を維持するために、必要
に応じて後述のようにブック原稿BDの両端を手で押さ
える。原稿を押さえたままスタートキー52,53を押
すことができる。
【0017】ブックスキャナ1は、1つの原稿画像に対
して予備スキャンニングと本スキャンニングとを行う。
予備スキャンニングの撮影情報に基づいて、見開き面S
1の湾曲状態・原稿サイズ・原稿の下地輝度などを測定
するとともに、ユーザーによって押さえられた領域を検
出する。そして、測定値及び検出結果に基づいて本スキ
ャンニングの動作条件を設定する。本スキャンニングで
は、副走査方向の進行に合わせて結像レンズ32を移動
させるピント調整、画像歪みの補正、ユーザーの手の像
(不要画像)を消去するマスキングなどが行われる。外
部装置には本スキャンニング時の読取り画像が出力され
る。
【0018】図3は予備スキャンニング及び本スキャン
ニングにおける撮像の分光感度を示すグラフである。ブ
ックスキャナ1において、予備スキャンニング時には、
可視カットフィルタ352が撮像の光路内に配置され、
原稿面からラインセンサ31に向かう可視光が減光され
る。つまり、予備スキャンニングでは、主として赤外光
がラインセンサ31に入射し、見開き面S1の温度分布
画像が撮像されることになる。これにより、温度差を利
用してユーザーによって押さえられた位置を検出するこ
とができる。この予備スキャンニングでは、実際には温
度分布と明暗分布とを示す読取り情報が得られる。一
方、本スキャンニング時には、可視カットフィルタ35
2に代えて赤外カットフィルタ351が撮像の光路内に
配置され、見開き面S1の明暗分布画像が撮像される。
【0019】図4は見開き面S1の湾曲状態の測定方法
を説明するための図である。読取り画像G0は、ブック
原稿BDの上面の撮影像(上面像)G1、原稿台20の
撮影像G20、及び投影板18の撮影像G18から構成
されている。撮影像G18のうちの像G181は、セッ
ティングされたブック原稿BDの端面S3の形状を示し
ている。撮影像G18のうちの像(端面像)G181以
外の像180は、投影板18に映った背景像である。撮
像面に近い被写体は遠くの被写体よりも大きく撮像され
るので、上面像G1の主走査方向の両端縁は湾曲してい
る。
【0020】上述したとおり原稿台20の表面は暗色で
あるので、撮影像G20は他の像と比べて暗い像にな
る。端面S3は投影板18を介して照明されるので、端
面像G181は、背景像180よりも明るい。また、見
開き面S1は直接に照明されるので、上面像G1のうち
の下地部分は端面像G181よりも明るい。したがっ
て、輝度の大小判別によって上面像G1及び端面像G1
81を抽出することができる。具体的には、1ライン毎
に主走査方向の先頭画素から順に輝度(画素値)を調
べ、輝度が第1の閾値th1を越える範囲の先頭側の画
素位置(画素番号)n1、輝度が第2の閾値th2(t
h2>th1)を越える範囲の先頭側及び後端側の画素
位置n3,n4を検出する。画素位置n1と投影板18
の前縁に対応した既知の画素位置n2との間の画素数
が、当該ラインにおける原稿面S1の高さに対応し、画
素位置n3と画素位置n4との間の画素数が主走査方向
の原稿サイズに対応する。画素数を撮像解像度で割る演
算により実際の寸法が求まる。原稿面S1の湾曲状態、
すなわち高さ分布は、全てのラインのそれぞれにおける
原稿面S1の高さを示すデータの集合によって特定され
る。また、画素位置n3,n4が検出された最初のライ
ン及び最後のラインのそれぞれの位置が副走査方向にお
ける原稿の両端位置に対応する。
【0021】本スキャンニング時には、予備スキャンニ
ング時に得た高さ分布情報に基づいて、湾曲した上面像
G1を見開き面S1の高さが一定である場合の像に補正
する画像歪み補正が行われる。具体的には、主走査方向
については、原稿台20の上方の一定距離(例えば5c
m)の位置の平面を基準面とし、副走査方向の各位置に
おける基準面と見開き面S1との高低差に応じて上面像
G1を変倍する。副走査方向については、微小区間毎に
見開き面S1の沿面距離と原稿台20への見開き面S1
の投影距離との比に応じて上面像G1を変倍する。
【0022】次に、本発明に特有のマスキング領域設定
について説明する。図5は原稿とマスキング領域との関
係を示す図、図6は閾値の設定方法を説明するための
図、図7は熱放射部GHの形状判別の要領を示す図であ
る。
【0023】図5(A)のセッティング例において、ユ
ーザーはブック原稿BDの両端を押さえており、見開き
面が部分的に隠れている。上述のように予備スキャンニ
ングでは、可視カットフィルタ352を用いて撮像が行
われ、原稿の温度分布が測定される。図5(B)は予備
スキャンニング時の読取り画像を後述の閾値を基準に2
値化した赤外画像GIRを示している。赤外画像GIR
は赤外光成分を主体とし可視光成分を少し含む画像であ
る。
【0024】予備スキャンニング時の読取り画像(赤外
画像)では、原稿台20及びユーザーの手に対応した部
分は暗く、原稿の下地領域は全体的にやや明るく、下地
領域のうちのユーザーの手の近辺が明るい。これは、下
地領域は明色であり且つユーザーの体温によって空気層
や紙面が局部的に温められるからである。手の部分は暗
色なので、温度により多少は明るくなっても原稿の下地
よりは暗い。この実施形態では手の部分を直接に検出す
るのではなく、手の熱によって暖められた原稿の下地部
分を検出することにより手の領域を判別している。以降
の説明においては、赤外画像における一定値以上の明る
さの部分を“熱放射部”と呼称する。図5(B)の例で
は、原稿の端縁(左端EL及び右端ER)と接する2つ
の線状の画像GHが熱放射部に相当する。
【0025】熱放射部の抽出、すなわち温度分布の2値
化のために、次の要領で閾値が設定される。まず、赤外
画像の各画素を対象に輝度のヒストグラムを作成する。
代表的なブック原稿BDである文字が主体の書籍の場合
には、ヒストグラムは図6のように文字部、下地部、及
び熱放射部に極大値をもつ。度数の大半は下地に対応す
る。次に、度数が最大である輝度よりも高輝度側で、度
数が最大値の1/2である輝度に注目する。そして、注
目した輝度に所定値Δbを加えた輝度を閾値th5とす
る。2値化に際しては、このようにして設定した閾値t
h5より高輝度の領域を熱放射部とする。
【0026】本実施形態では、マスキング領域の設定の
信頼性を高めるため、温度差を利用した判別に加えて、
2値化で抽出された熱放射部に対する位置及び形状の判
別を行う。つまり、両端が原稿の端縁と接する曲線状の
熱放射部のみを、ユーザーの手に対応した注目領域とす
る。形状の判別の要領は次のとおりである。
【0027】まず、図7(A)のように熱放射部の画素
であり且つ原稿の右端ERと接する最も上側(原稿台の
後方側)の画素X1 に注目する。右端ERは図4の要領
で検出できる。次に、図7(B)のように画素X1 を右
下とする2×2サイズのマスクを想定し、画素X1 の内
側の2個の画素A,Bの属性を調べる。画素Aは画素X
1 の隣の画素であり、画像Bは画素X1 の対角位置の画
素である。属性は、熱放射部に対応する場合は“1”、
対応しない場合は“0”である。続いて、図7(C)の
表に従って、2個の画素A,Bの属性の組み合わせに応
じてマスクを移動させる。すなわち、画素A,Bの属性
がともに“1”であれば、図7(D)のように画素Bを
次の注目画素X2 とし、マスクを右端ERに沿って右
(図の上側)へ移動させる。画素Aの属性のみが“1”
であれば、図7(E)のように画素Aを次の注目画素X
2 とし、マスクを左側へ移動させる。画素Aの属性が
“0”であれば、画素Bの属性に係わらず、図7(F)
のように画素X1 を次の注目画素X2 とし、マスクを右
端ERに沿って左(図の下側)へ移動させる。以上の操
作を繰り返し、注目画素の軌跡が右端ERから内側に延
びて右端ERに戻る場合に、当該熱放射部GHをユーザ
ーの手の輪郭像として記憶する。注目画素の軌跡が途切
れ、又は原稿の見開き中心まで達した場合は、当該熱放
射部GHを手の輪郭像とはしない。同様の処理を、右端
ERと接する他の熱放射部、原稿の左端EL及び前端E
Fと接する熱放射部について実施する。なお、ここで例
示した輪郭の連続性を調べる解析手法は「画像工学の基
礎(昭晃堂出版)」に記載されている。
【0028】図8はブックスキャナ1の制御系のブロッ
ク図である。ブックスキャナ1は、マイクロコンピュー
タを備えたCPU101によって制御される。CPU1
01は、ラインセンサ31の光電変換制御を担う撮像制
御回路130、ラインセンサ31を移動させる副走査機
構131、照明の制御を担うランプ制御回路140、結
像レンズ32を移動させるAF機構132、上述のフィ
ルタ機構35、及び操作パネルOPの表示デバイスに対
して所定の動作命令を与える。また、CPU101は、
ラインセンサ31の出力の量子化や画像補正を行う信号
処理系100の制御をも担う。CPU101には、メイ
ンスイッチ51及びスタートキー52,53が接続され
ている。
【0029】図9は信号処理系100のブロック図であ
る。信号処理系100は、CPU101、AD変換器1
02、画像処理回路103、RAM105、高さ測定部
110、及び領域判別部120を有している。
【0030】予備スキャンニングにおいて、ラインセン
サ31から出力された光電変換信号は、AD変換部10
2によって例えば8ビットの赤外画像データD10に変
換されて画素配列順に高さ測定部110及び領域判別部
120に入力される。高さ測定部110は、比較器とカ
ウンタとからなり、輝度が所定範囲内の値である画素の
数をカウントする。つまり、端面像G181に基づいて
見開き面S1の各ラインの高さを測定する。CPU10
1は、高さ測定部110のカウント値を取り込み、見開
き面S1の湾曲状態を示す高さ分布データDHとしてR
AM105に一旦格納する。高さ分布データDHは、本
スキャンニングにおいてピント制御及び歪み補正に用い
られる。また、CPU101は、高さ測定部110の比
較器によって検出された画像の境界を取り込み、見開き
面S1の端縁位置を特定するサイズデータを記憶する。
一方、領域判別部120は、赤外画像の輝度ヒストグラ
ムを作成して図6で説明した閾値th5を算出し、熱放
射部GHを構成する画素の位置をCPU101に通知す
る。CPU101は、熱放射部GHの形状判別を行い、
ユーザーの手の像を消去するマスキングの領域設定をす
る。なお、マスキングの領域設定単位としては、1〜数
mm程度で十分なので、領域判別部120に入力する赤
外画像データD10を間引き、領域判別部120及びC
PU101における処理の負担を軽減することができ
る。
【0031】本スキャンニングにおいて、ラインセンサ
31から出力された光電変換信号は、AD変換部102
によって例えば8ビットの可視画像データD11に変換
されて画素配列順に画像処理回路103に入力される。
画像処理回路103は、見開き面S1の照度むらを補正
する処理、画質改善のためのMTF補正、濃度補正、見
開き面S1の湾曲に起因する画像歪みの補正、及びユー
ザーの手の像と有効読取り領域の外側の像とを消去する
マスキングなどの処理を担う。マスキングは、画素値を
下地濃度値に置き換えるデータ処理であり、マスキング
処理部103Eで行われる。所定の画像処理を受けた可
視画像データD12は外部装置に出力される。外部装置
としては、プリンタ、ディスプレイ、画像メモリ、画像
編集装置(コンピュータシステム)などがある。
【0032】図10は領域判別部120のブロック図で
ある。領域判別部120は、画像メモリ121、アドレ
スコントローラ122、ヒストグラマ123、及び比較
器124から構成されている。領域判別部120に入力
された赤外画像データD10は、画像メモリ121に一
旦格納される。画像メモリ121に対するアドレス指定
はアドレスコントローラ122が担う。画像メモリ12
1に格納された赤外画像データD10は、まず、ヒスト
グラマ123に転送される。ヒストグラマ123は、輝
度ヒストグラムを作成して閾値th5を算出する。その
後、再び画像メモリ121の読出しが行われ、赤外画像
データD10が比較器124に転送される。比較器12
4は、閾値th5を基準に赤外画像データD10(温度
分布画像)を2値化し、熱放射部GHを抽出する。熱放
射部GHの位置情報はCPU101へ通知される。CP
U101は、熱放射部GHがユーザーの手に対応するか
否かを判別し、ユーザーの手に対応する熱放射部(輪郭
画像)GHの位置に基づいてマスキング範囲AMを設定
する。例えば熱放射部GHと原稿の端縁とで囲まれた領
域AH〔図5(B)参照〕、又は領域AHとその周囲の
熱放射部GHとを合わせた領域をマスキング範囲AMと
する。
【0033】図11はブックスキャナ1の概略の動作を
示すフローチャートである。一対のスタートキー52,
53の一方がオンされると(#1)、ランプ制御部14
0は照明ランプを点灯し(#2)、フィルタ機構35は
可視カットフィルタ(赤外フィルタ)352を光路内に
配置する(#3)。そして、撮像制御回路130及び副
走査機構131は予備スキャンニングを開始する(#
3)。予備スキャンニング中は画像メモリ121が赤外
画像を逐次記憶する(#5)。
【0034】予備スキャンニングが終了すると(#
5)、ヒストグラマ123が輝度ヒストグラムを作成し
(#7)、比較器124が抽出した熱放射部GHに基づ
いてCPU101がマスキング範囲AMを設定する(#
8)。その後、フィルタ機構35は赤外フィルタに代え
て赤外カットフィルタ(可視フィルタ)351を光路内
に配置し(#9)、CPU101は本スキャンニングの
開始を指示する(#10)。本スキャンニング中は画像
処理回路103が不要画像のマスキングを含む種々の処
理を行う(#11)。本スキャンニングが終了すると
(#12)、ランプ制御部140は照明ランプを消灯す
る。ブックスキャナ1のステータスは待機状態に戻る。
【0035】以下、原稿台20の構成を詳しく説明す
る。図12は原稿台20の可動機能を示す図である。原
稿台20の原稿支持面は、左右に分かれた天板21,2
2とそれらに挟まれた連結板23とから構成されてお
り、原稿の重量に応じて左右独立に上下移動をする。天
板21,22は、基台26及び連接部材27,28とと
もに4節回転形式のリフトテーブル機構Z20を構成
し、図示しないバネにより上方に付勢されている。図1
2(B)のように、ブック原稿BDの左右の重量が均等
である場合において、天板21,22及び連結板23
は、基準の高さ位置で水平に並び、平坦な原稿支持面を
形成する。これに対して、図12(C)のように、例え
ばブック原稿BDの左側が右側より重い場合は、左側の
天板21は加重とバネの付勢力とが釣り合う位置まで下
がる。これに伴って、右側の天板22は上がり、連結板
23は傾斜する。このように原稿台20が可動であるの
で、ブック原稿BDのどのページを開いても左右のペー
ジの高さがほぼ同一になり、撮影距離が一定範囲内の値
となる。
【0036】図13は原稿台20の伸縮機能を示す図で
ある。天板22は、外枠部22A、棚部22B、及びス
ライド機構29から構成されている。棚部22Bは、外
枠部22Aに内挿され、スライド機構29によって左右
移動自在に支持されている。ユーザーは、棚部22Bを
外枠部22Aに対して外側に引出し、又は内側へ押し入
れることにより、天板22の平面視サイズを調整するこ
とができる。スライド機構29は、外枠部22Aに取り
付けられたアウターレール291、棚部22Bに取り付
けられたインナーレール292、スライドボール29
3、及びボール保持部材294から構成されている。な
お、図示を省略したが、左側の天板21も天板22と同
様に伸縮自在に構成されている。
【0037】図14は原稿の保持の要領を説明するため
の斜視図である。ブック原稿BDを原稿台20に置いて
位置決めすると、上述した上下移動機能により原稿台2
0の左右の高さが最適化される。ブック原稿BDの紙質
や製本形式によっては紙葉が跳ね上がることがある。こ
の場合、ユーザーは原稿台20のサイズを原稿サイズに
合わせ、見開き面を親指で押さえるようにブック原稿B
Dの端部と原稿台20とをつかみ、見開き状態を保持す
る。図の例では、右手HR及び左手HLを用いてブック
原稿BDの両端をつかんでいるが、片方のみの固定でよ
い場合もある。ユーザーは、原稿を押さえたまま、例え
ば人差し指でスタートキー53を押して読取り開始を指
示することができる。フットスイッチが接続されている
場合には、それを用いてもよい。
【0038】このように原稿と原稿台とをつかむ保持形
態においては、上下方向にはユーザーの力がほとんど加
わらないので、原稿を押さえたことによって原稿台20
の高さが変化することはない。スタートキー53を押し
ても高さのバランスがくずれることはない。これに対し
て、図15に示される従来の原稿台200においては、
左右独立の上下移動が可能であるものの、左右の長さが
固定であり且つスタートキー520,530が原稿台2
00の上面に配置されているので、次のような不都合が
あった。 見開き状態を保持するには、左右のバランスをとるた
めに必ず両手で原稿の両端を押さえる必要があった。し
かも、高さを安定させるのが困難であった。 片方のスタートキー520(又は530)を押したと
きに、その力で高さのバランスが崩れてしまい、撮像直
前にセッティング位置がずれることが多かった。
【0039】上述の実施形態によれば、原稿台20の高
さの安定が容易であるので、撮像中の高さ変化による読
取り画像の乱れを防ぐことができる。また、握力によっ
て原稿を保持する形態であるので、ユーザーが力を加え
易く、椅子に座って作業をする場合にも自然な姿勢を保
つことができ疲労が少ない。さらに、ユーザーの人体の
うちの原稿を押さえる部分が親指に限られるので、マス
キング対象の検出範囲や形状を特定し、処理速度及び精
度を高めることができる。
【0040】上述の実施形態において、原稿台20の高
さを固定とし、伸縮のみ可能に構成してもよい。可視画
像と赤外画像とを別個の撮像デバイスで撮像することも
可能である。可視カットフィルタ351を用いて撮像し
た画像情報に基づいて見開き面の高さ分布を測定するも
のとして説明したが、高さ分布を測定するために可視画
像を撮像する予備スキャンニングを行ってもよい。
【0041】
【発明の効果】請求項1乃至請求項3の発明によれば、
原稿を押さえるユーザーの身体の像を確実に消去するこ
とができる。
【0042】請求項2の発明によれば、外乱による局部
的な温度上昇の有無に係わらずユーザーの身体の像を消
去することができる。請求項3の発明によれば、原稿面
を押さえる必要がある場合の操作性を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブックスキャナの外観を示す斜視図である。
【図2】ブックスキャナによる読取りの模式図である。
【図3】予備スキャンニング及び本スキャンニングにお
ける撮像の分光感度を示すグラフである。
【図4】見開き面の湾曲状態の測定方法を説明するため
の図である。
【図5】原稿とマスキング領域との関係を示す図であ
る。
【図6】閾値の設定方法を説明するための図である。
【図7】熱放射部の形状判別の要領を示す図である。
【図8】ブックスキャナの制御系のブロック図である。
【図9】信号処理系のブロック図である。
【図10】領域判別部のブロック図である。
【図11】ブックスキャナの概略の動作を示すフローチ
ャートである。
【図12】原稿台の可動機能を示す図である。
【図13】原稿台の伸縮機能を示す図である。
【図14】原稿の保持の要領を説明するための斜視図で
ある。
【図15】従来の原稿台の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ブックスキャナ(画像読取り装置) 20 原稿台 30 撮像ユニット(撮像系) 31 ラインセンサ(撮像デバイス) 80 空間(開放空間) 101 CPU 画像解析手段 103E マスキング処理部(画像処理手段) AH 領域(人体によって押さえられた領域) BD ブック原稿(原稿) D10 赤外画像データ(赤外画像) D11 可視画像データ(原稿面の可視光像) ER 右端(原稿面の端縁) GH 熱放射部(線状の画像) OS 光学系 S1 見開き面(原稿面)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原稿台と撮像系との間に原稿のセッティン
    グのための開放空間が存在する構造の画像読取り装置で
    あって、 赤外光に感応する撮像デバイスと、 前記撮像デバイスに原稿面を投影する光学系と、 前記撮像デバイスによって得られた赤外画像に基づい
    て、前記原稿面のうち手指が存在する領域を検出する画
    像解析手段と、 前記撮像系によって撮像された前記原稿面の可視光像に
    対して、前記画像解析手段によって検出された領域の像
    を消去する修正を加える画像処理手段とを有したことを
    特徴とする画像読取り装置。
  2. 【請求項2】画像解析手段は、前記赤外画像のうちの濃
    度が一定値範囲内の値である画素からなる連続した線状
    の画像と前記原稿面の端縁に対応した画素列とで囲まれ
    た部分を、手指が存在する領域として検出する請求項1
    記載の画像読取り装置。
  3. 【請求項3】前記原稿台は、少なくとも一方向に伸縮自
    在であり、許容範囲内の任意の大きさの原稿の読取りに
    際して当該原稿の端部と当該原稿台とをつかんで原稿面
    を固定することが可能に構成されている請求項1又は請
    求項2記載の画像読取り装置。
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