JPH10209929A - クロック発生回路および半導体集積回路並びにicカード - Google Patents

クロック発生回路および半導体集積回路並びにicカード

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JPH10209929A
JPH10209929A JP9006163A JP616397A JPH10209929A JP H10209929 A JPH10209929 A JP H10209929A JP 9006163 A JP9006163 A JP 9006163A JP 616397 A JP616397 A JP 616397A JP H10209929 A JPH10209929 A JP H10209929A
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JP
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circuit
level
control voltage
output
generation circuit
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Withdrawn
Application number
JP9006163A
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English (en)
Inventor
Hisataka Tsunoda
尚隆 角田
Shigeru Kadokawa
滋 門川
Masaaki Ando
公明 安藤
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Hitachi Ltd
Hitachi Solutions Technology Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi ULSI Systems Co Ltd
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Publication date
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
  • Near-Field Transmission Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁結合を使用した非接触型ICカードに搭
載されているトランシーバ用半導体集積回路において
は、入力信号によるPLL回路のロック後にカードがず
れてリード・ライト装置側のコイルとカード側のコイル
の中心がずれる等の電磁結合変動が生じ易く、それによ
って2逓倍など高い周波数でPLL回路が誤ロックする
おそれがある。 【解決手段】 ループフィルタ(83)から電圧制御発
振器(84)に供給される位相差に応じた制御電圧を監
視して制御電圧(Vco)が所定の第1レベル以上にな
った時に上記電圧制御発振器の発振出力を許容する信号
を与えるとともに制御電圧が上記第1レベルよりも高く
設定された第2レベル以上になったときには上記ループ
フィルタにフィードバックをかけてその出力電圧を上記
第1レベルまで徐々に低下させて低周波から高周波への
スイープを再度行なわせる誤ロック防止回路(85)を
設けるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路に
おけるクロック形成技術さらにはPLL(フェーズ・ロ
ックド・ループ)回路をクロック発生回路として内蔵し
た半導体集積回路における誤ロック防止に適用して有効
な技術に関し、特に非接触型ICカードに用いられるト
ランシーバ用半導体集積回路におけるPLL回路に利用
して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、クロック同期型半導体集積回路に
おいては、外部から供給された基準クロック信号に基づ
いて内部クロック信号を形成し、IC内の各部のラッチ
回路(フリップフロップ)等に供給するクロック発生回
路としてPLL回路を使用したものがある。なお、PL
L回路を使用したクロック発生回路に関しては、例えば
IEEE Journal of Solid-State Circuits,Vol.SC-23,No.
5(1988)pp1218〜1223に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、コイル
の相互誘導現象を利用してデータの送受信および電力の
供給を受ける非接触型ICカードに用いられるトランシ
ーバ用半導体集積回路におけるクロック発生回路とし
て、PLL回路方式のクロック発生回路について検討し
た。
【0004】従来のPLL回路を用いたクロック発生回
路においては、低周波から高周波へスイープさせてロッ
クをかける方式をとり、もっぱら低周波領域での疑似同
期による誤ロックを防止するように設計されていた。
【0005】ところが、ICカードは一般に端末装置に
投入されるとリード・ライト装置にセットされるが、こ
の際に比較的ラフな位置決め装置によって固定されるこ
とが多い。そのため、電磁結合を使用した非接触型IC
カードに搭載されているトランシーバ用半導体集積回路
においては、入力信号(搬送波)によるPLL回路のロ
ック後にカードがずれてリード・ライト装置側のコイル
とカード側のコイルの中心がずれる等の電磁結合変動が
生じ易く、それによって高次すなわち目標とする周波数
の2逓倍など高い周波数でPLL回路が誤ロックするお
それがあることが明らかになった。
【0006】本発明の目的は、電磁結合を使用した非接
触型ICカードに搭載されているトランシーバ用半導体
集積回路において、PLL回路からなるクロック発生回
路の高次での誤ロックを防止する技術を提供することに
ある。
【0007】この発明の前記ならびにそのほかの目的と
新規な特徴については、本明細書の記述および添附図面
から明らかになるであろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を説明すれば、下記のと
おりである。
【0009】すなわち、位相比較器とループフィルタと
電圧制御発振器を備え、入力された信号(基準クロッ
ク)と位相の一致した同期クロックを発生させるPLL
回路を用いたクロック発生回路において、上記ループフ
ィルタから電圧制御発振器に供給される位相差に応じた
制御電圧を監視し、前記制御電圧が所定の第1レベル以
上になった時に上記電圧制御発振器の発振出力を許容す
る信号を与えるとともに上記制御電圧が上記第1レベル
よりも高く設定された第2レベル以上になったときには
上記ループフィルタにフィードバックをかけてその出力
電圧を上記第1レベルまで徐々に低下させての低周波か
ら高周波へのスイープを再度行なわせる誤ロック防止回
路を設けるようにしたものである。
【0010】具体的には、上記誤ロック防止回路を、上
記第1レベルを判定レベルとする第1レベル判定手段
と、上記第2レベルを判定レベルとする第2レベル判定
手段と、これらの判定手段の出力に基づいてセット・リ
セットを行なうラッチ回路と、上記ループフィルタの所
定のノードに接続され上記ラッチ回路の出力によりルー
プフィルタから電圧制御発振器へ供給される制御電圧を
徐々に低下させる直列形態のスイッチと抵抗とからなる
制御電圧漸減手段とにより構成する。
【0011】上記した手段によれば、発振器に対して所
定のレベル以上の制御電圧が供給されないようにできる
ため、例えば非接触型ICカードのトランシーバICに
おいて電磁結合の変動によって入力信号の周波数が見掛
け上変化したとしても目標とする周波数よりも高い周波
数領域でPLL回路が誤まってロックするのを確実に防
止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を用いて説明する。
【0013】図1は本発明に係るPLL回路を用いたク
ロック発生回路を備えた非接触型ICカードに用いられ
るトランシーバ用IC10の構成およびこれを搭載した
ICカード全体の概略構成を示すブロック図である。
【0014】この実施例のトランシーバ用ICを搭載し
たICカードは、例えばプリント配線層により渦巻き状
に形成されたコイルLと、該コイルLの両端子に接続さ
れデータの送受信および電源電圧の生成を行なうトラン
シーバ用IC10と、該トランシーバ用IC10に接続
されデータの処理、記憶および送信データの形成を行な
うマイクロコンピュータチップ20と、上記トランシー
バ用IC10に接続された外付けのコンデンサCF,C
t1,Ct2等により構成されている。図には1つの渦
巻きパターンからなるコイルが示されているが、外部の
リード・ライト装置のヘッドの構成に応じて同様の渦巻
きパターンを2つ有するコイルとされる場合もある。
【0015】上記マイクロコンピュータチップ20は記
憶装置として電気的に書込み・消去が可能なEEPRO
Mを内蔵しており、ICカードがリード・ライト装置か
ら排出されて電源の供給を受けない状態においてもデー
タを保持できるように構成されている。
【0016】特に制限されないが、トランシーバ用IC
10内の各ブロックを構成する回路素子は、公知の半導
体集積回路の製造技術によって、単結晶シリコンのよう
な1個の半導体基板上において形成される。
【0017】1はトランシーバ用IC10の外部端子T
1,T2に接続(外付け)された電磁結合手段としての
コイルLより入力された交流信号を整流して直流電源電
圧を生成するダイオードブリッジからなる整流回路で、
この整流回路1の出力ノードは外部端子T3に接続さ
れ、この外部端子T3には10nFのような比較的大き
な容量値を有する電源フィルタ容量CFが接続可能にさ
れている。2は整流回路1によって整流された電圧の変
動を吸収して6〜20Vの所定の電位の電源電圧Vccを
生成する電圧リミッタ回路、3は生成された電源電圧V
ccを安定化させるシリーズレギュレータからなる電源安
定化回路で、この電源安定化回路3から出力された電源
電圧VDDは当該チップ内部の各回路に供給されるととも
に、外部端子T4に接続されたマイクロコンピュータチ
ップ20へも供給される。
【0018】4は上記電源安定化回路3から出力される
電源電圧VDDを監視して電源投入時にパワーオンリセッ
ト信号を発生するパワーオンリセット発生回路、5は外
部のマイクロコンピュータチップ20に対するリセット
パルスPrを発生するリセットパルス発生回路である。
このリセットパルス発生回路5は、上記パワーオンリセ
ット発生回路4の出力がハイレベルに立ち上がってから
後述のPLL回路からなるクロック発生回路より出力さ
れるクロック信号を所定数計数したときに、リセットパ
ルスPrを形成して外部端子T5よりマイクロコンピュ
ータチップ20へ出力する。
【0019】6は上記コイル接続用外部端子T1,T2
に接続され入力交流信号を波形整形して出力するデータ
受信回路、7は波形整形された信号から「0」,「1」
のデータを再生するデータ復調回路で、復調されたデー
タは外部端子T6よりマイクロコンピュータチップ20
へ出力される。この実施例のトランシーバ用ICは、特
に制限されないが、PSK(Phase Shift Keying)変調
された信号の位相変化を検出してデータを復調するよう
に構成されている。上記データ復調回路7は、例えば後
述のクロック発生回路から供給されるクロック信号に同
期して、上記データ受信回路6から出力された信号をラ
ッチするフリップフロップ等により構成することができ
る。
【0020】8は上記データ受信回路6で波形整形され
た信号に基づいて入力交流信号に含まれている4.91
MHzの周波数の基準クロック信号に同期したクロック
信号CLKを発生するクロック発生回路で、発生された
クロックCLKはチップ内のリセットパルス発生回路5
や外部端子T7を介してチップ外部のマイクロコンピュ
ータ20等へ供給される。9は外部端子T8を介してマ
イクロコンピュータチップ20より入力されるシリアル
送信データに基づいて、外部端子T9,T10にドレイ
ン端子が接続されているドライブMOSFET Qd
1,Qd2をオン、オフ駆動して、コンデンサCt1,
Ct2とコイルLとからなる共振回路を共振状態および
非共振状態に切り換えることでデータを送信するバッフ
ァ回路等からなるデータ送信回路である。
【0021】この実施例のPLL回路からなる上記クロ
ック発生回路8は、外部から入力された交流信号から抽
出された基準クロック信号CKinと帰還クロック信号C
Kfの位相差を検出する位相比較器80と、抵抗R1,
R2と容量C1とからなり位相差に応じた制御電圧Vc
oを発生するループフィルタ83と、このループフィル
タ83からの制御電圧Vcoに応じた周波数で発振する
電圧制御発振器84と、上記ループフィルタ83の出力
電圧Vcoを監視してPLLの誤ロックを防止する信号
および発振器の発振許容信号を形成して上記チャージポ
ンプ82及び電圧制御発振器84に供給する誤ロック防
止回路85と、上記電圧制御発振器84の発振信号を分
周する分周器86とにより構成されている。
【0022】上記分周器86より出力されたクロック信
号CLKは帰還クロックCKfとして上記位相比較器8
1に帰還されるとともに、システムクロックとして上記
データ復調回路7およびリセットパルス発生回路5並び
に外部のマイクロコンピュータチップ20に対して供給
される。なお、上記位相比較器80は、基準クロック信
号CKinの位相と帰還クロック信号CKfの位相を比較
して基準クロック信号CKinの位相の方が帰還クロック
信号CKfの位相よりも進んでいるときはアップ信号を
出力し基準クロック信号CKinの位相の方が帰還クロッ
ク信号CKfの位相よりも遅れているときはダウン信号
を出力する位相比較回路81と、この位相比較回路81
から出力されるアップ信号UPとダウン信号DOWNに
従って上記ループフィルタ83内の容量C1を充放電動
作するチャージポンプ82とから構成されている。
【0023】図2には、上記チャージポンプ回路82と
上記誤ロック防止回路85の回路構成例が示されてい
る。
【0024】チャージポンプ82は、電源電圧VDDと接
地点との間に直列に接続された一対のスイッチMOSF
ET S1,S2からなり、これらのMOSFET S
1,S2のゲート端子に上記位相比較回路81から出力
されるアップ信号UPとダウン信号DOWNがそれぞれ
印加され、それらの信号によってループフィルタ83を
構成する容量C1が充放電され、発振器84に対する制
御電圧Vcoが形成される。上記位相比較回路81から
アップ信号UPが出力されると上記チャージポンプ82
を構成するスイッチMOSFET S1がオンされて容
量C1が充電されて抵抗R1とR2の接続ノードn1の
電位が上昇し、この電位が発振器84に対する制御電圧
Vcoとして出力される。これによって発振器84はそ
の発振周波数が高くなるように制御される。一方、位相
比較回路81からダウン信号DOWNが出力されると、
上記チャージポンプ82を構成するスイッチMOSFE
TS2がオンされて容量C1が抵抗R1,R2を介して
放電されて発振器84に対する制御電圧Vcoが次第に
降下される。これによって発振器84はその発振周波数
が低くなるように制御される。抵抗R1とR2の比を適
当に設定することにより発振器84に供給される制御電
圧Vcoの値を任意に設定することができる。
【0025】誤ロック防止回路85は、上記制御電圧V
coが入力端子に印加され、各々論理しきい値が異なる
2つのCMOSインバータINV1,INV2と、イン
バータINV1の出力をリセット端子Rに受けインバー
タINV2の出力をインバータINV4でさらに反転し
た信号をセット端子Sに受けるようにされたセット・リ
セット型フリップフロップからなるラッチ回路LT1
と、ループフィルタ83内のノード(抵抗R2と容量C
1との接続ノード)n2と接地点との間に直列に接続さ
れた抵抗R3とMOSFET Qsとからなる制御電圧
漸減回路87とにより構成されており、上記ラッチ回路
LT1の出力がMOSFET Qsのゲート端子に印加
されている。
【0026】上記CMOSインバータINV1とINV
2は、それらを構成するのPチャネルMOSFETとN
チャネルMOSFETのサイズ(ゲート幅とゲート長の
比)を、インバータINV1にあってはNチャネルMO
SFETの方が大きくなるように、またインバータIN
V2にあってはPチャネルMOSFETの方が大きくな
るように設定することによって、インバータINV1の
論理しきい値VLT1はVDD/2よりも低い所定の判定レ
ベル(第1レベル)に、またインバータINV2の論理
しきい値VLT2はVDD/2よりも高い所定の判定レベル
(第2レベル)になるように形成されている。また、上
記インバータINV1の出力端子には、その出力を反転
するインバータINV3が接続されており、このインバ
ータINV3の出力が発振器84に対して発振出力の許
可/不許可を示すイネーブル信号ENとして供給される
ように構成されている。
【0027】次に、上記誤ロック防止回路85の動作を
図3のタイミングチャートを参照しながら説明する。
【0028】ICカードがリード・ライト装置にセット
されコイルLに信号が入力され、電源安定化回路3から
の電源電圧VDDが位相比較器81に供給されるとチャー
ジポンプ82にアップ信号UPが入力され、ループフィ
ルタ83内の容量C1が充電されて図3(A)のように
次第に制御電圧Vcoが上昇する。そして、この制御電
圧Vcoのレベルを監視するインバータINV1の論理
しきい値VLT1を超えると、インバータINV1の出力
は図3(B)のようにハイレベルからロウレベルへ変化
し、これを反転するインバータINV3の出力が図3
(C)のようにハイレベルに変化する(タイミングt
1)。このインバータINV3の出力が発振イネーブル
信号ENとして電圧制御発振器84に供給され発振を開
始する。
【0029】その後、制御電圧Vcoがさらに上昇して
インバータINV2の論理しきい値VLT2を超えると、
インバータINV2の出力はハイレベルからロウレベル
へ変化し、これを反転するインバータINV4の出力が
図3(D)のようにハイレベルに変化する(タイミング
t2)。このインバータINV4の出力の立ち上がりに
よってラッチ回路LT1がセットされてその出力(高域
ロック防止信号)Yがハイレベルに変化する。すると、
その信号によってスイッチMOSFET Qsがオンさ
れてループフィルタ83内の容量C1の電荷が抵抗R2
を介して徐々に引き抜かれ、制御電圧Vcoが次第に低
下する。これによってPLL回路が高域でロックするの
を防止する。このとき制御電圧Vcoは比較的短時間に
インバータINV2の論理しきい値VLT2を下回りその
出力が直ちにハイレベルに復帰することとなるが、ラッ
チ回路LT1はセット状態を維持するため、図3(E)
のように高域ロック防止信号はハイレベルのままとされ
る。
【0030】そして、上記制御電圧Vcoがさらに低下
し続けて、インバータINV1の論理しきい値VLT1を
下回ると、インバータINV1の出力は図3(B)のよ
うにロウレベルからハイレベルへ変化し、これによって
ラッチ回路LT1がリセットされ、その出力(高域ロッ
ク防止信号)Yが図3(C)のようにロウレベルに変化
する(タイミングt3)。その結果、スイッチMOSF
ET Qsがオフされてループフィルタ83内の容量C
1の電荷の引き抜きが停止され、制御電圧Vcoのそれ
以上の低下が防止されてPLL回路が低域でロックされ
るのを防止する。そして、ループフィルタ83は再び低
域側から高域側へスイープを開始する。このとき制御電
圧Vcoは比較的短時間にインバータINV1の論理し
きい値VLT1を上回りその出力が直ちにロウレベルに復
帰することとなるが、ラッチ回路LT1はリセット状態
を維持するため、図3(E)のように高域ロック防止信
号はロウレベルのままとされる。
【0031】なお、上記制御電圧漸減回路87の抵抗R
3の抵抗値はPLL回路の追従速度よりも制御電圧Vc
oの降下速度の方が充分に遅くなるような値に設定され
る。
【0032】上記実施例では、抵抗R3とスイッチMO
SFET Qsとからなる制御電圧漸減回路87を設
け、上記ラッチ回路LT1の出力で上記スイッチMOS
FETQsをオン、オフ制御して制御電圧Vcoが所定
のレベル(VLT2)を超えたときにループフィルタ83
の容量C1の電荷をディスチャージするようにしている
が、図4に示すように、チャージポンプ82の前段にO
RゲートG1を設け、このORゲートG1に位相比較器
81からのダウン信号DOWNと上記ラッチ回路LT1
の出力とを入力してその論理和出力によってループフィ
ルタ83の容量C1の放電動作を行わせるようにしても
よい。
【0033】また、図2の実施例では、制御電圧Vco
がインバータINV1の論理しきい値VLT1を下回って
いる間、図3(C)の符号Pように発振イネーブル信号
ENが短時間ロウレベルとなり、電圧制御発振器84の
発振が一時的に停止されることとなる。そこで、図4の
実施例のように、インバータINV3の次段にさらにイ
ンバータINV5を接続するとともに上記インバータI
NV1とINV5の出力の論理和をとるNORゲートG
2を設けて、インバータINV1の出力が短い時間だけ
ハイレベルとされる場合にはそのパルスPを除去するよ
うに構成することにより、電圧制御発振器84の一時的
な動作停止を回避するように構成するようにしてもよ
い。
【0034】図5には、図2における誤ロック防止回路
85の具体的な回路例が示されている。図5において、
図2の回路と同一の回路部分には同一の符号が付されて
いる。図5に示されているように、上記インバータIN
V1〜INV4は、それぞれPチャネルMOSFETと
NチャネルMOSFETが電源電圧VDDと接地点との間
に直列に接続されてなる。上記インバータINV1〜I
NV4のうちレベル判定用のインバータINV1にあっ
ては、PチャネルMOSFET Q1のゲート幅とゲー
ト長の比W/Lを3/9に、またNチャネルMOSFE
T Q2のW/Lを42/1.6にそれぞれ設計するこ
とによって、その判定レベルとしての論理しきい値VLT
1がVDD/2よりも低い所定のレベルに設定されてい
る。また、判定用インバータINV2にあっては、Pチ
ャネルMOSFET Q3のW/Lを60/1.6に、
またNチャネルMOSFET Q2のW/Lを3/1.
6にそれぞれ設計することによって、判定レベルとして
の論理しきい値VLT2がVDD/2よりも高い所定のレベ
ルになるように設定されている。
【0035】一方、上記インバータINV3,INV4
に関しては、PチャネルMOSFET Q5(Q7)の
W/Lを9/1.6に、またNチャネルMOSFET
Q6(Q8)のW/Lを4.5/1.6にそれぞれ設計
することによって論理しきい値がほぼVDD/2となるよ
うに設定されている。特に制限されないが、ループフィ
ルタ83を構成する抵抗R1は100kΩ、R2は10
kΩ、容量C1は100pFのような値に、また制御電
圧漸減回路87を構成する抵抗R3の値は10kΩに設
定されている。
【0036】ラッチ回路LT1は、上記インバータIN
V1の出力を受ける入力用インバータINV5と、上記
インバータINV4の出力を受ける入力用インバータI
NV6と、互いに入出力端子が結合された2入力NOR
ゲートG11,G12からなるフリップフロップFFと
から構成され、NORゲートG11の2つの入力信号と
して上記入力用インバータINV5の出力と他方のNO
RゲートG12の出力が与えられ、NORゲートG12
の2つの入力信号として上記入力用インバータINV6
の出力と他方のNORゲートG11の出力が与えられる
ように接続がなされている。そして、上記NORゲート
G12の出力が制御電圧漸減回路87を構成するスイッ
チMOSFET Qsのゲートに高域ロック防止信号と
して供給されるように接続がなされている。
【0037】この実施例の誤ロック防止回路85は、ル
ープフィルタ83内のノードn2の電位がインバータI
NV1の論理しきい値VLT1を下回ると、INV1の出
力がハイレベルとなり、ラッチ回路LT1の入力用イン
バータINV5の出力がロウレベルとなってNORゲー
トG11の一方のPチャネルMOSFET Q11がオ
ンされ、NORゲートG11の出力はハイレベルとなり
ラッチ回路はロウレベルを出力し、この状態(リセット
状態)がG11,G12からなるフリップフロップFF
によって保持される。また、制御電圧Vcoがインバー
タINV2の論理しきい値VLT2を上回ると、INV2
の出力がロウレベル、INV4の出力がハイレベルな
り、ラッチ回路LT1の入力用インバータINV6の出
力がロウレベルとなってNORゲートG12の一方のP
チャネルMOSFET Q16がオンされ、NORゲー
トG12の出力はロウレベルとなってラッチ回路はハイ
レベルを出力し、この状態(セット状態)がG11,G
12からなるフリップフロップFFによって保持され
る。
【0038】以上説明したように上記実施例は、位相比
較器とループフィルタと電圧制御発振器を備え、入力さ
れた信号(基準クロック)と位相の一致した同期クロッ
クを発生させるPLL回路を用いたクロック発生回路に
おいて、上記ループフィルタから電圧制御発振器に供給
される位相差に応じた制御電圧を監視し、前記制御電圧
が所定の第1レベル以上になった時に上記電圧制御発振
器の発振出力を許容する信号を与えるとともに上記制御
電圧が上記第1レベルよりも高く設定された第2レベル
以上になったときには上記ループフィルタにフィードバ
ックをかけてその出力電圧を上記第1レベルまで徐々に
低下させて低周波から高周波へのスイープを再度行なわ
せる誤ロック防止回路を設けるようにしたので、発振器
に対して所定のレベル以上の制御電圧が供給されないよ
うにできるため、例えば非接触型ICカードのトランシ
ーバICにおいて電磁結合の変動によって入力信号の周
波数が見掛け上変化したとしても目標とする周波数より
も高い周波数領域でPLL回路が誤まってロックするの
を確実に防止することができるという効果がある。
【0039】また、上記誤ロック防止回路を、上記第1
レベルを判定レベルとする第1レベル判定手段と、上記
第2レベルを判定レベルとする第2レベル判定手段と、
これらの判定手段の出力に基づいてセット・リセットを
行なうラッチ回路と、上記ループフィルタの所定のノー
ドに接続され上記ラッチ回路の出力によりループフィル
タから電圧制御発振器へ供給される制御電圧を徐々に低
下させる直列形態のスイッチと抵抗とからなる制御電圧
漸減手段とにより構成するようにしたので、半導体集積
回路化することが容易であるとともに、半導体集積回路
化した場合に占有面積を低減することができるという効
果がある。
【0040】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明はそれに限定さ
れるものでなく、例えばレベル判定用インバータINV
1,INV2の代わりに差動増幅回路からなるコンパレ
ータ等を用いるようにしても良い。また、実施例におい
ては、制御電圧漸減回路87をループフィルタ83を構
成する抵抗R2と容量C1との接続ノードn2に接続し
ているが、発振制御電圧Vcoを出力する2つの抵抗R
1,R2の接続ノードn1に制御電圧漸減回路87を接
続するようにしても良い。
【0041】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野である電磁結
合を使用した非接触型ICカードに用いられるトランシ
ーバ用ICにおけるPLL回路からなるクロック発生回
路に適用した場合について説明したが、本発明はそれに
限定されるものでなくPLL回路を内蔵する半導体集積
回路一般に利用することができる。
【0042】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記
のとおりである。
【0043】すなわち、PLL回路からなるクロック発
生回路を備えた半導体集積回路において、PLL回路の
高次での誤ロックを防止することができ、装置の信頼性
が向上されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るPLL回路を用いたクロック発生
回路を備えた非接触型ICカードに用いられるトランシ
ーバ用ICの構成を示すブロック図である。
【図2】チャージポンプ回路とPLLの誤ロック防止回
路の実施例を示す回路構成図である。
【図3】誤ロック防止回路における信号のタイミングを
示すタイムチャートである。
【図4】誤ロック防止回路の他の実施例を示す回路構成
図である。
【図5】図2の実施例の誤ロック防止回路の具体的な回
路例を示す回路図である。
【符号の説明】
L コイル 1 整流回路 2 電圧リミッタ 3 電源安定化回路 4 パワーオンリセット発生回路 5 リセットパルス発生回路 6 データ受信回路 7 データ復調回路 8 クロック発生回路 9 データ送信回路 80 位相比較器 82 チャージポンプ 83 ループフィルタ 84 電圧制御発振器 85 誤ロック防止回路 86 分周器 87 制御電圧漸減回路 20 マイクロコンピュータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 門川 滋 東京都小平市上水本町5丁目22番1号 株 式会社日立マイコンシステム内 (72)発明者 安藤 公明 東京都国分寺市東恋ヶ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位相比較器とループフィルタと電圧制御
    発振器を備え、入力された基準クロックと位相の一致し
    た同期クロックを発生させるPLL回路を用いたクロッ
    ク発生回路において、上記ループフィルタから電圧制御
    発振器に供給される制御電圧を監視し、前記制御電圧が
    所定の第1レベル以上になった時に上記電圧制御発振器
    の発振出力を許容する信号を与えるとともに上記制御電
    圧が上記第1レベルよりも高く設定された第2レベル以
    上になったときには上記ループフィルタにフィードバッ
    クをかけてその出力電圧を上記第1レベルまで徐々に低
    下させる誤ロック防止回路を設けたことを特徴とするク
    ロック発生回路。
  2. 【請求項2】 上記誤ロック防止回路は、上記第1レベ
    ルを判定レベルとする第1レベル判定手段と、上記第2
    レベルを判定レベルとする第2レベル判定手段と、これ
    らの判定手段の出力に基づいてセット・リセットを行な
    うラッチ回路と、上記ループフィルタの所定のノードに
    接続され上記ラッチ回路の出力によりループフィルタか
    ら電圧制御発振器へ供給される制御電圧を徐々に低下さ
    せる制御電圧漸減手段とにより構成されていることを特
    徴とする請求項1に記載のクロック発生回路。
  3. 【請求項3】 上記第1レベル判定手段と第2レベル判
    定手段は、それぞれ直列形態のPチャネルMOSFET
    とNチャネルMOSFETとからなり、それらのMOS
    FETのゲート幅とゲート長の比の設定により論理しき
    い値が所望の値に設定され、各々の論理しきい値を判定
    レベルとするインバータ回路により構成されてなること
    を特徴とする請求項1または2に記載のクロック発生回
    路。
  4. 【請求項4】 上記制御電圧漸減手段は、上記ループフ
    ィルタ内のノードと接地点との間に直列形態に接続され
    たスイッチと抵抗とからなり、該スイッチが上記ラッチ
    回路の出力によってオン、オフ制御されるように構成さ
    れてなることを特徴とする請求項2または3に記載のク
    ロック発生回路。
  5. 【請求項5】 電磁結合手段が接続される外部端子と、
    該外部端子に接続された電磁結合手段を介して入力され
    た交流信号よりクロック信号を生成する請求項1〜4に
    記載のクロック発生回路と、上記電磁結合手段を介して
    入力された交流信号よりデータ信号を生成するデータ復
    調回路と、上記電磁結合手段を介して入力された交流信
    号を整流して電源電圧を生成する電源電圧発生回路とを
    備えてなることを特徴とするICカードのトランシーバ
    用半導体集積回路。
  6. 【請求項6】 1枚のカード状基板の上に、請求項5に
    記載のトランシーバ用半導体集積回路と、該半導体集積
    回路に接続された電磁結合手段と、マイクロコンピュー
    タチップとが搭載され、上記トランシーバ用半導体集積
    回路の電源電圧発生回路から上記マイクロコンピュータ
    チップに対して電源電圧の供給が行なわれるとともに、
    上記マイクロコンピュータチップは上記トランシーバ用
    半導体集積回路を介して外部装置との間のデータの送受
    信を行なうように構成されてなることを特徴とする非接
    触型ICカード。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008287387A (ja) * 2007-05-16 2008-11-27 Renesas Technology Corp 非接触電子装置
JP2010514005A (ja) * 2006-12-14 2010-04-30 インテル・コーポレーション 動的無線周波数電力収穫
US8285242B2 (en) 2004-09-17 2012-10-09 International Business Machines Corporation Radio frequency integrated circuit and IC module of the same

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