JPH10208705A - 密閉型二次電池用電槽および電槽用樹脂組成物 - Google Patents

密閉型二次電池用電槽および電槽用樹脂組成物

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JPH10208705A
JPH10208705A JP9007353A JP735397A JPH10208705A JP H10208705 A JPH10208705 A JP H10208705A JP 9007353 A JP9007353 A JP 9007353A JP 735397 A JP735397 A JP 735397A JP H10208705 A JPH10208705 A JP H10208705A
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JP
Japan
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resin
parts
secondary battery
resin composition
battery case
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JP9007353A
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English (en)
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Yoshihiro Kurasawa
義博 倉沢
Koji Nishida
耕治 西田
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Mitsubishi Engineering Plastics Corp
Original Assignee
Mitsubishi Engineering Plastics Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長期にわたり二次電池の性能を十分に発揮で
きる密閉型二次電池の電槽、および機械的強度、耐熱性
のバランスに優れ、水蒸気透過も少なく、かつエポキシ
樹脂による接着性に優れた電槽用樹脂組成物を提供す
る。 【解決手段】 (a)ポリフェニレンエーテル系樹脂1
00重量部に対して、(b)平均粒径0.1〜8μmの
粒状無機充填材及び/又は平均直径0.1〜8μmの繊
維状無機充填材を0.1〜20重量部を含む樹脂組成物
を成形してなる密閉型二次電池用電槽であって、該電槽
が2つ以上の部品からなり、該部品がエポキシ樹脂にて
接着されている密閉型二次電池用電槽、ならびに、こう
した密閉型二次電池用電槽の製造に適した電槽用樹脂組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密閉型二次電池用
電槽および密閉型二次電池用電槽を製造するのに用いら
れる樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】蓄電池は、自動車、大型車、特殊車両等
の車両や、各種電気製品、産業機器の動力源として幅広
く使われている。また、鉛蓄電池を始め、ニッケルーカ
ドミウム電池、リチウム電池等各種二次電池の需要が大
きくなってきている。それに伴い、蓄電池電槽の大型
化、デザインの多様化、軽量化、薄肉化等の要求が出て
おり、それに使われる材料にも、成形性、強度、耐熱性
といった要求が厳しくなってきている。
【0003】従来は、蓄電池電槽向け樹脂として、例え
ば、ABS樹脂(アクリロニトリルーブタジエンースチ
レン共重合体)が使われている。ABS樹脂は、成形性
に優れ、剛性、強度、寸法精度のバランスにも優れた樹
脂であり、この為、蓄電池電槽用樹脂として多くの実績
がある。しかしながら、ABS樹脂は水蒸気バリヤー性
に劣り、水蒸気を透過してしまうという欠点がある。こ
れは、蓄電池の中に含まれる電解液中の水分が、長期間
の使用中に、水蒸気として蒸発し、蓄電池電槽を透過
し、外部に散逸してしまう現象である。
【0004】蓄電池の使用環境が高温かつ低湿度にな
り、期待される寿命も長くなる傾向の中で蓄電池の電解
液が減少する傾向はますます増加する方向にある。電解
液が減少すると、蓄電池の内部抵抗は大きくなり、放電
性能に重大な支障をきたす為、極力、水蒸気の透過の少
ない樹脂の使用が望まれている。
【0005】ポリフェニレンエーテル樹脂は、その優れ
た機械的強度、耐熱性、寸法安定性により電子部品、電
気製品、自動車部品をはじめとして多くの産業分野にて
幅広く使われており、最近ではこれらの物性に加え、そ
の優れた水蒸気バリヤー性、耐酸性を活かした分野とし
て、密閉型二次電池の電槽としての検討が行われてい
る。こうした密閉型二次電池は、通常、電槽本体とふた
等の2部品以上からなっており、使用にあたっては密閉
状態を得るために接着剤にてこれらの部品を接着するこ
とが必要である。接着剤としては、強度、耐熱性といっ
た性能に加え、電解液として酸、アルカリを用いている
ため、耐酸性、耐アルカリ性といった要求があり、これ
らを満足する接着剤として、通常、エポキシ接着剤が用
いられている。
【0006】しかしながら、ポリフェニレンエーテル系
樹脂を蓄電池用電槽に用いる場合には、接着に用いるエ
ポキシ樹脂との接着性に劣り、充放電時に電槽に内圧が
かかると、接着部分で剥離してしまったり、製品を落下
させた時に接着部分から破壊してしまうといった問題が
ある。従って、長期にわたり二次電池の性能を十分に発
揮できる密閉型二次電池の電槽に適し、エポキシ接着剤
との接着性と水蒸気バリヤー性とを満足させる電槽用樹
脂組成物は得られていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、長期
にわたり二次電池の性能を十分に発揮できる密閉型二次
電池の電槽、および、機械的強度、耐熱性のバランスに
優れ、水蒸気透過も少なく、かつエポキシ樹脂による接
着性に優れた電槽用樹脂組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の問題を
解決するためになされたものであり、その要旨は、
(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂100重量部に対
して、(b)平均粒径0.1〜8μmの粒状無機充填材
及び/又は平均直径0.1〜8μmの繊維状無機充填材
を0.1〜20重量部を含む樹脂組成物を成形してなる
密閉型二次電池用電槽であって、該電槽が2つ以上の部
品からなり、該部品がエポキシ樹脂にて接着されている
ことを特徴とする密閉型二次電池用電槽、並びにこうし
た電槽を製造するのに適した樹脂組成物に存する。
【0009】以下、本発明につき詳細に説明する。本発
明における(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂として
は、ポリフェニレンエーテル、またはポリフェニレンエ
ーテルとスチレン系樹脂の混合物が挙げられる。ポリフ
ェニレンエーテルとしては、下記一般式
【0010】
【化1】
【0011】(式中、Q1は各々ハロゲン原子、第一級
若しくは第二級アルキル基、アリール基、アミノアルキ
ル基、炭化水素オキシ基又はハロ炭化水素オキシ基を表
し、Q2は各々水素原子、ハロゲン原子、第一級若しく
は第二級アルキル基、アリール基、ハロアルキル基、炭
化水素オキシ基又はハロ炭化水素オキシ基を表し、mは
10以上の数を表す。)で示される構造を有する単独重
合体又は共重合体である。
【0012】Q1及びQ2の第一級アルキル基としては、
好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチ
ル、n−アミル、イソアミル、2−メチルブチル、n−
ヘキシル、2,3−ジメチルブチル、2−、3−若しく
は4−メチルペンチル又はヘプチル等が挙げられる。第
二級アルキル基としては、好ましくは、イソプロピル、
sec−ブチル又は1−エチルプロピル等が挙げられ
る。多くの場合、Q1はアルキル基又はフェニル基、特
に炭素数1〜4のアルキル基であり、Q2は水素原子で
ある。
【0013】ポリフェニレンエーテルの単独重合体とし
ては、好ましくは、例えば、2,6―ジメチル―1,4
―フェニレンエ−テル単位からなる重合体が挙げられ
る。共重合体としては、好ましくは、上記単位と2,
3,6―トリメチル―1,4―フェニレンエ−テル単位
との組合せからなるランダム共重合体等が挙げられる。
多くの好適な、単独重合体又はランダム共重合体が、特
許及び文献に記載されている。例えば、分子量、溶融粘
度及び/又は耐衝撃強度等の特性を改良する分子構成部
分を含むポリフェニレンエーテルもまた好適である。
【0014】ポリフェニレンエーテルの固有粘度は、ク
ロロホルム中30℃で測定した固有粘度で、好ましく
は、0.2〜0.8dl/gである。固有粘度が0.2
dl/g未満では組成物の耐衝撃性が不足し、0.8d
l/gを越えると成形性が不十分である。ポリフェニレ
ンエーテルの固有粘度としては、より好ましくは、0.
2〜0.7dl/gであり、更に好ましくは、0.25
〜0.6dl/gである。
【0015】本発明における(c)スチレン系樹脂とし
ては、下記一般式
【0016】
【化2】
【0017】(式中Rは水素または炭素数1〜4のアル
キル基であり、Zは水素、炭素数1〜4のアルキル基、
またはハロゲンを表し、Pは1〜5の整数である。)で
示される芳香族ビニル化合物繰り返し単位からなる重合
体、及び該繰り返し単位を50重量%以上含む他の共重
合可能なモノマーとの共重合体が挙げられる。
【0018】スチレン系樹脂としては、スチレン、αー
アルキル置換スチレン、核アルキル置換スチレン、およ
びこれらの混合物の重合体、並びに、ポリブタジエン、
スチレンーブタジエン共重合体、ポリイソプレン、エチ
レンープロピレン共重合体等のゴムによって変性された
スチレン系重合体が挙げられ、好ましくは、ポリスチレ
ン、ゴム変性ポリスチレンまたはこれらの混合物が挙げ
られる。
【0019】(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂と
(c)スチレン系樹脂との配合比率は、好ましくは、重
量比率で90/10〜10/90である。スチレン系樹
脂の割合が10重量%未満であると成形性が不十分であ
り、90重量%を越えると耐熱性が低下する。(a)ポ
リフェニレンエーテル系樹脂と(c)スチレン系樹脂と
の配合比率は、より好ましくは、重量比率で80/20
〜20/80である。
【0020】本発明における無機充填材としては、特定
範囲の平均粒径の粒状無機充填材及び/又は特定範囲の
平均直径の繊維状無機充填材である。粒状無機充填材に
おける粒状とは、無機充填材の長径と短径の比で表され
るアスペクト比が3未満のものである。繊維状無機充填
材における繊維状とはアスペクト比が3以上の繊維状の
ものである。更に、繊維状のものが組合わさったテトラ
ポット形状の無機充填剤も含まれる。上記の粒状無機充
填材及び/又は繊維状無機充填材においては、成形品の
反りを低下させる上で粒状無機充填材が好ましい。
【0021】粒状無機充填材としては、具体的には、酸
化チタン、炭酸カルシウム、クレー、カオリン、硫酸バ
リウム、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、硫酸マ
グネシウム、金属粉、ガラスビーズ、ガラスパウダー、
アンチモン化合物等が挙げられる。
【0022】繊維状無機充填材としては、具体的には、
ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維等の繊維類、チタン酸
カリウムウイスカー、硫酸マグネシウムウイスカー、ホ
ウ酸アルミニウムウイスカー、炭酸カルシウムウイスカ
ー、炭化ケイ素ウイスカー、酸化亜鉛ウイスカー等のウ
イスカー類、ワラストナイト等が挙げられる。
【0023】粒状無機充填材の平均粒径は、0.1〜8
μmである。粒状無機充填材の平均粒径が8μmを越え
ると、衝撃強度の低下が大きく、また外観不良の原因と
なり、平均粒径が0.1μm未満の粒状無機充填材は製
造が通常困難である。粒状無機充填材の平均粒径は、好
ましくは0.2〜6μm、さらに好ましくは0.3〜4
μmである。
【0024】繊維状無機充填材の平均直径は、0.1〜
8μmである。繊維状無機充填材の平均直径が15μm
を越えると、衝撃強度の低下が大きく、また外観不良の
原因となり、平均直径が0.1μm未満の繊維状無機充
填材は製造が難しい。繊維状無機充填材の平均直径は、
好ましくは0.1〜6μm、さらに好ましくは0.1〜
4μmである。
【0025】(b)平均粒径0.1〜8μmの粒状無機
充填材及び/又は平均直径0.1〜8μmの繊維状無機
充填材の配合量は、ポリフェニレンエーテル系樹脂10
0重量部に対して、0.1〜20重量部である。無機充
填剤の配合量が0.1重量部未満では、接着強度が不十
分であり、20重量部を越えると衝撃強度の低下が著し
く、成形性も低下する。平均粒径0.1〜8μmの粒状
の無機充填材及び/又は平均直径0.1〜8μmの繊維
状無機充填材の配合量は、ポリフェニレンエーテル系樹
脂100重量部に対して、好ましくは0.5〜18重量
部、特に好ましくは1〜16重量部である。
【0026】本発明の樹脂組成物においては、耐衝撃性
の向上を目的として、熱可塑性エラストマーを添加する
ことができる。熱可塑性エラストマーとしては、ブタジ
エンゴム、イソプレンゴム、スチレンー共役ジエンブロ
ック共重合体及びそれらの水素添加物、エチレンーαー
オレフィン共重合ゴム、ナイロンエラストマー、ポリエ
ステルエラストマー、ウレタンエラストマー、シリコン
エラストマー、フッ素エラストマー等が挙げられる。熱
可塑性エラストマーの配合量は、ポリフェニレンエーテ
ル系樹脂100重量部に対して、好ましくは、0〜30
重量部である。
【0027】本発明の樹脂組成物においては、必要に応
じ、他の成分を添加できる。他の成分としては、例え
ば、熱可塑性樹脂用として周知の酸化防止剤、耐候性改
良剤、増核剤、耐衝撃改良剤、可塑剤、流動性改良剤等
が挙げられる。また、有機充填剤、補強剤、その他の無
機充填剤等の添加は剛性、耐熱性寸法特性等の向上に有
効である。実用のために、各種着色剤、およびそれらの
分散剤なども使用できる。
【0028】本発明の樹脂組成物においては、本発明の
効果を損なわない範囲で、ポリオレフィン、ポリアミ
ド、ポリエステル、ポリアリレンスルフィド等の他の熱
可塑性樹脂を添加することができる。ポリフェニレンエ
ーテル系樹脂およびスチレン系樹脂以外の熱可塑性樹脂
の配合量は、ポリフェニレンエーテル系樹脂100重量
部に対して、好ましくは、0〜30重量部である。
【0029】本発明において難燃性が必要とされる場合
には、難燃性を付与する為に難燃剤を添加することが好
ましい。難燃剤としては、各種公知のものを用いること
ができ、特に限定されるものでは無く、好ましくは、リ
ン系難燃剤、ハロゲン系難燃剤、無機系の難燃剤、難燃
助剤が挙げられ、これらを併用することもできる。難燃
剤の配合量は、目的とする難燃レベルを得るために必要
とされる量であり、好ましくは、ポリフェニレンエーテ
ル系樹脂100重量部に対して、1〜50重量部であ
り、より好ましくは、3〜40重量部である。
【0030】本発明の樹脂組成物は、エポキシ樹脂で電
槽部品間の接着がなされている密閉型二次電池の電槽用
樹脂組成物の用途に適している。本発明の樹脂組成物を
得るための方法としては、各種混練機、例えば、一軸お
よび多軸混練機、バンバリーミキサー、ロール、ブラベ
ンダープラストグラム等で、上記成分を混練した後、冷
却固化する方法や適当な溶媒、例えば、ヘキサン、ヘプ
タン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素およ
びその誘導体に上記成分を添加し、溶解する成分同志あ
るいは、溶解する成分と不溶解成分を懸濁状態でまぜる
溶液混合法等が用いられる。工業的コストからは、溶融
混練法が好ましい。
【0031】本発明の密閉型二次電池用電槽は、電槽が
2つ以上の部品からなり、これらの部品がエポキシ樹脂
にて接着されている。本発明の密閉型二次電池用電槽を
得るには、本発明の樹脂組成物を用いて、2つ以上の電
槽部品を成形する。2つ以上の電槽部品は、同時に成形
して得ることもできるが、通常は、別々に成形する。成
形方法は、特に限定されるものでなく、樹脂組成物につ
いて一般に用いられている成形法、例えば、射出成形、
中空成形、押し出し成形、シート成形、熱成形、回転成
形、積層成形等の成形方法が適用できる。
【0032】本発明におけるエポキシ樹脂としては、エ
ポキシ構造を主骨格とする樹脂からなる接着剤であり、
主剤と硬化剤とからなる二液型、潜在性硬化剤を用いる
一液型などが挙げられる。一般的には、主剤/硬化剤の
2液混合タイプが、強度、耐熱性、耐薬品性、耐酸性、
耐アルカリ性に優れていることから、好ましい。二液型
においては、主剤のエポキシ樹脂は常温で液状あるいは
低融点の固体であり硬化剤を配合し塗布接着して硬化さ
せる。硬化剤としては、アミン系、フェノール系、メル
カプタン系、酸無水物系等の化合物が挙げられる。
【0033】エポキシ接着剤としては、例えば、セメダ
イン工業社より「セメダイン」、日本チバガイギー社よ
り「アラルダイト」、コニシ社より「ボンド」、油化シ
ェルエポキシ社より「エピコート」等が市販されてお
り、硬化剤としては、油化シェルエポキシ社より「エピ
キュア」、大都産業社より「ダイトクラール」等が市販
されている。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。以下の実施例において
は、各成分として、次に示すものを用いた。 1)ポリフェニレンエーテル:ポリ(2,6−ジメチル
−1,4−フェニレンエーテル)、三菱ガス化学社製、
30℃クロロホルム中で測定した固有粘度が0.46d
l/g。(以下、PPEと略記する。)
【0035】2)ポリスチレン:三菱化学社製、商品名
ダイヤレックスHT478(ゴム強化ポリスチレン)。
(以下、PSと略記する。) 3)難燃剤:トリフェニルフォスフェート(以下、TP
Pと略記する。)
【0036】4)粒状無機充填材−1:酸化チタン、平
均粒径2μm。(以下、F−1と略記する。) 5)粒状無機充填材−2:炭酸カルシウム、平均粒径
1.5μm。(以下、F−2と略記する。)
【0037】6)粒状無機充填材−3:硫酸バリウム、
平均粒径1μm。(以下、F−3と略記する。) 7)粒状無機充填材−4:シリカ、平均粒径3μm。
(以下、F−4と略記する。) 8)粒状無機充填材−5:ガラスビーズ、平均粒径18
μm。(以下、F−5と略記する。)
【0038】9)繊維状無機充填材−1:チタン酸カリ
ウムウイスカー、平均直径0.3μm、平均長さ15μ
m。(以下、F−6と略記する。) 10)板状無機充填材−1:タルク、平均粒径1.3μ
m。(以下、F−7と略記する。) 11)難燃性ABS:難燃ABS樹脂、三菱化学社製、
商品名タフレックスTFX−SI。(以下、ABSと略
記する)
【0039】物性評価方法は、次に記載する方法によ
り、行った。 (11)アイゾット衝撃試験:ASTM D256に従
い、切り欠き付きアイゾット衝撃試験を行った。 (12)曲げ弾性率:ASTM D790による曲げ試
験法に従い三点曲げ試験を行った。
【0040】(13)熱変形温度:ASTM D648
に従い、18.6kg/cm2の条件で、荷重たわみ試
験を行った。 (14)透湿度:シリンダー温度240℃、金型温度6
0℃の条件で、厚み1mmのシートを射出成形し、40
℃においてJIS K7129Bに基づき、湿度90%
の評価を行った。
【0041】(15)接着性評価方法:ASTM引張り
ダンベルを中心部で2つに切断し、エタノールで接着面
の脱脂を行った後、主剤として油化シェルエポキシ社製
商品名エピコート828、硬化剤として大都産業社製商
品名ダイトクラールMー1540を、主剤/硬化剤を1
00/50の配合割合で良く混合し、直線部分に均一に
塗布して、重ね合わせ長さ20mmとなる様に重ね合わ
せた。次いで接着部分をクリップにて固定して、60℃
で1時間オーブンにて硬化、常温にて24時間放置後、
引張り試験機を用いて試験速度5mm/minにて引張
り試験を行い、得られた破断荷重を接着面積で除し剪断
強度を求め、接着強度とした。
【0042】〔実施例1〜5〕表−1に記載の各成分
を、表−1に記載の配合割合で、二軸押出機(日本製鋼
所製)を用いて、シリンダー温度210℃、スクリュー
回転数250rpmで溶融混練し樹脂組成物を得た。得
られた樹脂組成物を、シリンダー温度240℃、金型温
度60℃の条件で射出成形し、本発明の密閉型二次電池
用電槽に適する成形品のための試験片を作成し、評価を
行った。結果を表−1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】〔比較例1〜3〕表−2に記載の各成分
を、表−2に記載の配合割合で、二軸押出機(日本製鋼
所製)を用いて、シリンダー温度210℃、スクリュー
回転数250rpmで溶融混練し樹脂組成物を得た。得
られた樹脂組成物を、シリンダー温度240℃、金型温
度60℃の条件で射出成形し、本発明の密閉型二次電池
用電槽に適する成形品のための試験片を作成し、評価を
行った。結果を表−2に示す。
【0045】〔比較例4〕表−2に記載の難燃性ABS
樹脂を、シリンダー温度220℃、金型温度60℃の条
件で射出成形し、本発明の密閉型二次電池用電槽に適す
る成形品のための試験片を作成し、評価を行った。結果
を表−2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】本発明の密閉型二次電池用電槽は、剛
性、衝撃強度といった機械的強度、耐熱性、耐水蒸気透
過性に優れ、かつエポキシ樹脂による電槽部品間の接着
性に優れる為、本電槽を用いた密閉型二次電池は、内
圧、衝撃に対して優れた構造体として有用であり、二次
電池としての性能を長期間十分に発揮できる。本発明の
電槽用樹脂組成物は、機械的強度、耐熱性のバランスに
優れ、水蒸気透過が小さく、かつエポキシ樹脂による接
着性に優れ、電槽が2つ以上の部品からなる密閉型二次
電池用電槽の性能を長期にわたり十分に発揮させること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09J 163/00 C09J 163/00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ポリフェニレンエーテル系樹脂1
    00重量部に対して、(b)平均粒径0.1〜8μmの
    粒状無機充填材及び/又は平均直径0.1〜8μmの繊
    維状無機充填材を0.1〜20重量部を含む樹脂組成物
    を成形してなる密閉型二次電池用電槽であって、該電槽
    が2つ以上の部品からなり、該部品がエポキシ樹脂にて
    接着されていることを特徴とする密閉型二次電池用電
    槽。
  2. 【請求項2】 (a)ポリフェニレンエーテル系樹脂1
    00重量部に対して、(b)平均粒径0.1〜8μmの
    粒状無機充填材を0.1〜20重量部を含む樹脂組成物
    を成形してなる密閉型二次電池用電槽であって、該電槽
    が2つ以上の部品からなり、該部品がエポキシ樹脂にて
    接着されていることを特徴とする密閉型二次電池用電
    槽。
  3. 【請求項3】 樹脂組成物が、(c)スチレン系樹脂を
    含み、(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(c)ス
    チレン系樹脂との重量比率が90/10〜10/90で
    あることを特徴とする請求項1または2に記載の密閉型
    二次電池用電槽。
  4. 【請求項4】 (a)ポリフェニレンエーテル系樹脂1
    00重量部に対して、(b)平均粒径0.1〜8μmの
    粒状無機充填材及び/又は平均直径0.1〜8μmの繊
    維状無機充填材を0.1〜20重量部を含むことを特徴
    とする密閉型二次電池の電槽用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 (a)ポリフェニレンエーテル系樹脂1
    00重量部に対して、(b)平均粒径0.1〜8μmの
    粒状無機充填材を0.1〜20重量部を含むことを特徴
    とする密閉型二次電池の電槽用樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 樹脂組成物が、(c)スチレン系樹脂を
    含み、(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(c)ス
    チレン系樹脂との重量比率が90/10〜10/90で
    あることを特徴とする請求項4または5に記載の密閉型
    二次電池の電槽用樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 請求項4ないし6のいずれかに記載の、
    エポキシ樹脂で電槽部品間の接着がなされている密閉型
    二次電池の電槽用樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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