JP2000058007A - 密閉型二次電池用電槽 - Google Patents

密閉型二次電池用電槽

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JP2000058007A
JP2000058007A JP10219130A JP21913098A JP2000058007A JP 2000058007 A JP2000058007 A JP 2000058007A JP 10219130 A JP10219130 A JP 10219130A JP 21913098 A JP21913098 A JP 21913098A JP 2000058007 A JP2000058007 A JP 2000058007A
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copolymer
homopolymer
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crystalline polypropylene
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JP10219130A
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Yoshihiro Kurasawa
義博 倉沢
Hiroshi Nakajima
大士 中島
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Mitsubishi Engineering Plastics Corp
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Mitsubishi Engineering Plastics Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的強度と耐熱性に優れ、且つ水蒸気バリ
ヤー性に優れた密閉型二次電池の電槽を提供する。 【解決手段】 (A)ポリフェニレンエーテル系樹脂と
(B)単独重合体又は共重合体である結晶性ポリプロピ
レン樹脂とを含み(A)/(B)が重量比で10/90
〜70/30である熱可塑性樹脂組成物からなる密閉型
二次電池用電槽であって、該結晶性ポリプロピレン樹脂
におけるプロピレン重合体部分の密度が0.906g/
cm3以上であることを特徴とする密閉型二次電池用電
槽。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、密閉型二次電池用
電槽に関し、詳しくは、特定の熱可塑性樹脂組成物から
なる密閉型二次電池用電槽に関する。
【0002】
【従来の技術】密閉型二次電池としては、鉛蓄電池、ニ
ッケル−カドミウム電池、ニッケル−水素電池などが挙
げられ、大型車、特殊車両等の車両や、各種電気製品、
産業機器の動力源として幅広く使われており、近年その
需要が大きくなってきている。それに伴い、蓄電池電槽
の大型化、デザインの多様化、軽量化、薄肉化等の要求
が出ており、それに使われる材料にも、成形性、強度、
耐熱性、水蒸気バリヤーといった要求が厳しくなってき
ている。
【0003】従来は、蓄電池電槽向け樹脂として、例え
ば、ABS樹脂(アクリロニトリルーブタジエンースチ
レン共重合体)が使われている。ABS樹脂は、成形性
に優れ、剛性、強度、寸法精度のバランスにも優れた樹
脂であり、蓄電池電槽用樹脂として多くの実績がある。
しかしながら、ABS樹脂では耐熱性や強度の不足する
場合もあり、こういった場合には、変性ポリフェニレン
エーテル樹脂が用いられている。この変性ポリフェニレ
ンエーテル樹脂は、ポリフェニレンエーテルとポリスチ
レンの混合物であり、その割合を任意に変えることによ
り、目的とする耐熱性を得ることができ、また、難燃性
の付与が比較的容易な為、難燃性が必要とされる場合に
も適している。
【0004】しかしながら、どちらの樹脂も水蒸気を透
過しやすく、水蒸気バリヤー性に劣るという欠点があ
る。これは、蓄電池の中に含まれる電解液中の水分が、
長期間の使用中に、水蒸気として蒸発し、蓄電池電槽を
透過し、外部に散逸してしまう現象である。蓄電池の使
用環境が高温かつ低湿度になり、期待される寿命も長く
なる傾向の中で蓄電池の電解液が減少しやすい方向にあ
る。電解液が減少すると、蓄電池の内部抵抗は大きくな
り、放電性能に重大な支障をきたす為、極力、水蒸気の
透過の少ない樹脂の使用が望まれている。また、ABS
樹脂や変性ポリフェニレンエーテル樹脂は非晶性である
ことから、耐薬品性に劣り、オイル等の薬品に接触する
可能性のある部品には不適であった。
【0005】一方、水蒸気バリヤー、耐薬品性の観点か
らは、ポリプロピレン樹脂が使用されている。ポリプロ
ピレン樹脂は、水蒸気バリヤー性、耐薬品性に優れ、か
つ、成形性に優れた樹脂である。しかしながら、機械的
強度、耐熱性の点からは、必ずしも十分とは言えず、ク
リープ変形等の長期信頼性においても劣っている。
【0006】この様な状況のもと、結晶性ポリオレフィ
ン樹脂とポリフェニレンエーテル系樹脂を含む樹脂組成
物からなる密閉型二次電池用電槽が特開平8−1951
88号公報に記載され、ポリフェニレンエーテル樹脂と
ポリオレフィン樹脂を主体とするポリマーアロイを用い
た密閉形アルカリ蓄電池が特開平9−120801号公
報に記載されている。しかしながら、こうした樹脂組成
物からなる密閉型二次電池用電槽は、機械的強度、耐熱
性、水蒸気バリヤー性などはある程度改良されてはいる
ものの、年々厳しくなる電槽の要求性能においては必ず
しも満足できる二次電池用電槽ではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、機械
的強度と耐熱性に優れ、且つ水蒸気バリヤー性に優れた
密閉型二次電池用電槽を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の問題を
解決するためになされたものであり、その要旨は、
(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(B)単独重合
体又は共重合体である結晶性ポリプロピレン樹脂とを含
み(A)/(B)が重量比で10/90〜70/30で
ある熱可塑性樹脂組成物からなる密閉型二次電池用電槽
であって、(B)単独重合体又は共重合体である結晶性
ポリプロピレン樹脂におけるプロピレン重合体部分の密
度が0.906g/cm3以上であることを特徴とする
密閉型二次電池用電槽に存する。
【0009】以下、本発明につき詳細に説明する。本発
明における(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂として
は、ポリフェニレンエーテル、およびポリフェニレンエ
ーテルとスチレン系樹脂との混合物などが挙げられる。
ポリフェニレンエーテルとしては、下記一般式で示され
る構造を有する単独重合体および共重合体が挙げられ
る。
【0010】
【化1】
【0011】式中、Q1は各々ハロゲン原子、第一級若
しくは第二級アルキル基、アリール基、アミノアルキル
基、炭化水素オキシ基又はハロ炭化水素オキシ基を表
し、Q 2は各々水素原子、ハロゲン原子、第一級若しく
は第二級アルキル基、アリール基、ハロアルキル基、炭
化水素オキシ基又はハロ炭化水素オキシ基を表し、mは
10以上の数を表す。
【0012】Q1及びQ2の第一級アルキル基の好適な例
は、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、n−
アミル、イソアミル、2−メチルブチル、n−ヘキシ
ル、2,3−ジメチルブチル、2−、3−若しくは4−
メチルペンチル又はヘプチルである。第二級アルキル基
の好適な例は、イソプロピル、sec−ブチル又は1−
エチルプロピルである。多くの場合、Q1はアルキル基
又はフェニル基、特に炭素数1〜4のアルキル基であ
り、Q2は水素原子である。
【0013】ポリフェニレンエーテルの単独重合体とし
ては、好ましくは、2,6―ジメチル―1,4―フェニ
レンエ−テル単位からなる重合体が挙げられる。共重合
体としては、上記単位と2,3,6―トリメチル―1,
4―フェニレンエ−テル単位との組合せからなるランダ
ム共重合体が挙げられる。多くの好適な単独重合体又は
ランダム共重合体が特許及び文献に記載されている。例
えば、分子量、溶融粘度及び/又は耐衝撃強度等の特性
を改良する分子構成部分を含むポリフェニレンエーテル
もまた好適である。
【0014】ポリフェニレンエーテルの固有粘度は、好
ましくは、クロロホルム中30℃での測定で、0.2〜
0.8dl/gであり、より好ましくは0.2〜0.7
dl/gであり、最も好ましくは0.25〜0.6dl
/gである。固有粘度が0.2dl/g未満であると樹
脂組成物の耐衝撃性が不足し、0.8dl/gを越える
と成形性が不十分である。
【0015】スチレン系樹脂としては、ポリスチレンお
よびゴム強化ポリスチレンなどが挙げられる。スチレン
系樹脂の配合量は、ポリフェニレンエーテルとスチレン
系樹脂との合計の0〜80重量%であることが好まし
い。80重量%を越えると耐熱性が低下しやすい。
【0016】本発明における(B)単独重合体又は共重
合体である結晶性ポリプロピレン樹脂としては、プロピ
レンを主成分として重合してなる結晶性樹脂であり、具
体的にはプロピレンの単独重合体、プロピレンを主成分
とし、これとエチレン、ブテン−1、ヘキセン−1、ヘ
プテン−1、4−メチルペンテン−1等のα−オレフィ
ンとの共重合体が挙げられる。共重合体としてはランダ
ム共重合体でもブロック共重合体でもよいが、ポリプロ
ピレン重合体中にプロピレン−α―オレフィン共重合体
が分散した形態を取るブロック共重合体が好ましい。単
独重合体又は共重合体である結晶性ポリプロピレン樹脂
としては、好ましくは、プロピレン単独重合体やプロピ
レン−エチレンブロック共重合体などが挙げられる。
【0017】単独重合体又は共重合体である結晶性ポリ
プロピレン樹脂におけるプロピレン重合体部分の密度
は、JIS K−7112による測定で、0.906g
/cm 3以上であり、好ましくは0.906〜0.93
5g/cm3であり、より好ましくは0.907〜0.
925g/cm3であり、最も好ましくは0.908〜
0.915g/cm3である。密度が0.906g/c
3未満であると強度、水蒸気バリヤー性が不満足であ
り、0.935g/cm3を越えるものは製造が困難で
ある。単独重合体又は共重合体である結晶性ポリプロピ
レン樹脂の製造方法としては、重合によって上記の範囲
の密度を有するポリプロピレンを得る方法や、こうした
密度未満のポリプロピレンに核剤を添加することによっ
て密度を向上させ上記範囲の密度のポリプロピレンを得
る方法などが挙げられる。
【0018】核剤としては、ポリプロピレンの結晶性を
向上させるものなら何でも良い。代表的なものとして
は、芳香族カルボン酸の金属塩、ソルビトール系誘導
体、有機リン酸塩、芳香族アミド化合物等の有機系核剤
や、タルク等の無機核剤を挙げることができるが、特に
これらに限定されるものではない。
【0019】結晶性ポリプロピレン樹脂の密度の測定方
法としては、単独重合体の結晶性ポリプロピレン樹脂で
ある場合は、結晶性ポリプロピレン樹脂を圧縮成形ある
いは射出成形等により、所定のテストピースを成形し、
該テストピースを用いて、JIS K−7112水中置
換法に従って求めることができる。共重合体の結晶性ポ
リプロピレン樹脂である場合は、重合時にプロピレン単
独重合体を抜き出し、上記方法によって求める方法、あ
るいは、共重合体をヘキサン等の溶媒を用いて、共重合
部分を抽出し、残ったプロピレン単独重合体部分の密度
を上記方法によって求める方法が挙げられる。また、樹
脂組成物におけるプロピレン単独重合体部分の密度を測
定するには、樹脂組成物をクロロホルム等のポリフェニ
レンエーテルの良溶媒を用いて抽出し、残った結晶性プ
ロピレン樹脂から、上記方法によって求めることができ
る。
【0020】単独重合体又は共重合体である結晶性ポリ
プロピレン樹脂のメルトフローレートは、JIS K−
7210に基づき、230℃、2.16kg荷重での測
定で、好ましくは0.5〜300g/10分であり、よ
り好ましくは1.0〜200g/10分であり、最も好
ましくは5.0〜100g/10分である。メルトフロ
ーレートが0.5g/10分未満であると成形性が不足
し、300g/10分を越えると機械的強度が不満足で
ある。
【0021】(A)ポリフェニレンエーテル系樹脂と
(B)単独重合体又は共重合体である結晶性ポリプロピ
レン樹脂との割合(A)/(B)は、重量比で、10/
90〜70/30であり、好ましくは15/85〜65
/35であり、より好ましくは20/80〜60/40
である。ポリフェニレンエーテル系樹脂の割合が少なす
ぎると、耐熱性、剛性が不充分であり、単独重合体又は
共重合体である結晶性ポリプリピレン樹脂の割合が少な
すぎると、水蒸気バリヤー性が不充分である。
【0022】本発明における熱可塑性樹脂組成物におい
ては、衝撃強度を向上させる為に、ビニル芳香族化合物
重合体ブロックと共役ジエン化合物重合体ブロックとか
らなるブロック共重合体の水素添加物を添加することが
好ましい。かかるブロック共重合体は、ビニル芳香族化
合物に由来する連鎖ブロックAと共役ジエンに由来する
連鎖ブロックBを各々少なくとも一個有する構造を持つ
ビニル芳香族化合物ー共役ジエンブロック共重合体であ
り、ブロックAおよびBの配列は、線状構造、或いは分
技構造、テーパー構造をなす共重合体を含む。また、こ
れらの構造のうちの一部にビニル芳香族化合物と共役ジ
エンとのランダム共重合体部分に由来するランダム鎖を
含んでいてもよい。これらのうちで、好ましくは線状構
造をなすブロック共重合体が挙げられ、より好ましくは
トリブロック構造をなすブロック共重合体が挙げられ
る。
【0023】ビニル芳香族化合物重合体ブロックと共役
ジエン化合物重合体ブロックとからなるブロック共重合
体の水素添加物は、共役ジエンに由来する連鎖ブロック
Bの脂肪族不飽和基が水素添加により減少したブロック
共重合体であり、水素添加されずに残存している不飽和
結合の割合は、好ましくは20%以下であり、より好ま
しくは10%以下である。また、水素添加していないブ
ロック共重合体と併用することもできる。
【0024】ビニル芳香族化合物としては、好ましく
は、スチレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレ
ン、ビニルトルエン、ビニルキシレンなどが挙げられ、
さらに好ましくは、スチレンが挙げられる。共役ジエン
としては、好ましくは、1、3−ブタジエン、イソプレ
ン、2−メチル−1、3ブタジエンなどが挙げられる。
ブロック共重合体の具体例としては、スチレン−ブタジ
エン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレ
ン−スチレンブロック共重合体等が挙げられ、これらは
複数種使用してもよい。ビニル芳香族化合物−共役ジエ
ンブロック共重合体の中で、ビニル芳香族化合物に由来
する繰り返し単位の占める割合は、好ましくは20〜9
0重量%であり、より好ましくは30〜85重量%であ
り、最も好ましくは50〜85重量%である。
【0025】ビニル芳香族化合物重合体ブロックと共役
ジエン化合物重合体ブロックとからなるブロック共重合
体およびその水素添加物は、それらの分子量の目安とし
て、25℃におけるトルエン溶液粘度の値が、30,0
00〜10cpsの範囲にあるものが好ましく、より好
ましくは10,000〜30cpsである。30,00
0cpsより大きい範囲では最終組成物の成形加工性に
難点が生じ、また、10cpsより小さい値の範囲で
は、機械的強度レベルが低く好ましくない。
【0026】ビニル芳香族化合物重合体ブロックと共役
ジエン化合物重合体ブロックとからなるブロック共重合
体の水素添加物の割合は、ポリフェニレンエーテル系樹
脂と単独重合体又は共重合体である結晶性ポリプロピレ
ン樹脂の合計100重量部に対して、0〜40重量部で
あり、好ましくは1〜40重量部であり、より好ましく
は3〜35重量部である。40重量部を越えると剛性が
低下しやすい。
【0027】本発明における熱可塑性樹脂組成物の連続
相であるマトリックスは、成形性、水蒸気バリヤー性の
観点から、単独重合体又は共重合体である結晶性ポリプ
ロピレン樹脂で形成することが好ましい。結晶性ポリプ
ロピレン樹脂がマトリックスを形成するためには、ポリ
フェニレンエーテル系樹脂の溶融粘度(ηa)と、結晶性
ポリプロピレン樹脂の溶融粘度(ηb)の比(ηab)が
大きい方が好ましいが、ηabが大きすぎると衝撃強
度が低下し好ましくない。具体的には、280℃、シア
レート100sec-1で測定したηabが好ましくは
0.3〜100であり、より好ましくは0.5〜50で
あり、最も好ましくは1〜30である。ηabが0.
3未満であると結晶性ポリプロピレン樹脂がマトリック
スを形成し難く、ηabが100を越えると衝撃強度
が低下しやすい。
【0028】本発明における熱可塑性樹脂組成物には、
必要に応じ更に他の成分を添加できる。他の成分とし
て、例えば、熱可塑性樹脂に周知の酸化防止剤、耐候性
改良剤、増核剤、耐衝撃改良剤、可塑剤、流動性改良剤
等が挙げられる。また、有機充填剤、補強剤、無機充填
剤、例えば、ガラス繊維、タルク、マイカ、カオリン、
炭酸カルシウム、シリカ、クレー等の添加は剛性、耐熱
性寸法特性等の向上に有効である。実用のために、各種
着色剤、およびそれらの分散剤なども周知のものが使用
できる。
【0029】難燃性を付与する為には、難燃剤を添加す
ることも好ましい。難燃剤としては、各種公知のものを
用いることができ、特に限定されるものではなく、例え
ばリン系難燃剤、ハロゲン系難燃剤、無機系の難燃剤、
難燃助剤などがあげられ、これらを併用することもでき
る。難燃剤の配合量は目的とする難燃レベルを得るため
に必要とされる量であり、好ましくは、例えば樹脂成分
100重量部に対して1〜50重量部程度である。
【0030】本発明における熱可塑性樹脂組成物を得る
方法としては、各種混練機、例えば、一軸および多軸混
練機、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダープラ
ストグラム等で、上記成分を混練した後、冷却固化する
方法や適当な溶媒、例えば、ヘキサン、ヘプタン、ベン
ゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素およびその誘導
体に上記成分を添加し、溶解する成分同志あるいは、溶
解する成分と不溶解成分を懸濁状態でまぜる溶液混合法
等が用いられる。工業的コストからは、溶融混練法が好
ましい。
【0031】本発明の密閉型二次電池用電槽は、ポリフ
ェニレンエーテル系樹脂10〜70重量部と単独重合体
又は共重合体である結晶性ポリプロピレン樹脂30〜9
0重量部とを含む熱可塑性樹脂組成物を用いて成形され
た1つまたは2つ以上の電槽部品からなる。成形方法
は、特に限定されるものでなく、樹脂組成物について一
般に用いられている成形法、例えば、射出成形、中空成
形、押し出し成形、シート成形、熱成形、回転成形、積
層成形等の成形方法が適用できる。
【0032】電槽が2つ以上の部品からなる場合は、こ
れらの部品を接着、熱溶着、振動溶着などにより接合す
る。接着する場合には、接着剤としては、例えば、エポ
キシ樹脂接着剤が挙げられる、エポキシ樹脂接着剤とし
ては、エポキシ構造を主骨格とする樹脂からなる接着剤
であり、主剤と硬化剤とからなる二液型である。主剤/
硬化剤の2液混合タイプの接着剤は、強度、耐熱性、耐
薬品性、耐酸性、耐アルカリ性に優れている。二液型に
おいては、主剤のエポキシ樹脂は常温で液状あるいは低
融点の固体であり硬化剤を配合し塗布接着して硬化させ
る。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施
例に限定されるものではない。以下の実施例において
は、各成分として、次に示すものを用いた。 (1)ポリフェニレンエーテル(PPE):ポリ−2,
6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル(三菱ガス
化学社製、30℃、クロロホルム中で測定した固有粘度
が0.40dl/g)。 (2)ポリスチレン(PS):三菱化学社製 HT47
8(ゴム強化ポリスチレン)。
【0034】(3)結晶性ポリプロピレン(PP−
1):プロピレン単独重合体、MFR15g/10mi
n、プロピレン単独重合体部分の密度0.909g/c
3。 (4)結晶性ポリプロピレン(PP−2):プロピレン
−エチレンブロック共重合体、MFR15g/10mi
n、プロピレン単独重合体部分の密度0.909g/c
3
【0035】(5)結晶性ポリプロピレン(PP−
3):プロピレン単独重合体、MFR2g/10mi
n、プロピレン単独重合体部分の密度0.905g/c
3。 (6)結晶性ポリプロピレン(PP−4):プロピレン
−エチレンブロック共重合体、MFR10g/10mi
n、プロピレン単独重合体部分の密度0.905g/c
3。 (7)ビニル芳香族化合物ー共役ジエンブロック共重合
体の水素添物(SEPS)クラレ社製、セプトン210
4(スチレン−イソプレン−スチレン共重合体の水素添
加物,スチレン含量65重量%)。評価方法は以下のと
おりである。
【0036】(a)アイゾット衝撃試験:ASTM D
256に従い、切り欠き付きアイゾット衝撃試験を行っ
た。 (b)曲げ弾性率:ASTM D790による曲げ試験
法に従い三点曲げ試験を行った。 (c)熱変形温度:ASTM D648に従い、4.6
kg/cm2の条件で、荷重たわみ試験を行った。
【0037】(d)水蒸気透過性:樹脂組成物を、射出
成形機(日本製鋼所製、型締150T)を用い、シリン
ダー温度250℃、金型温度60℃(実施例1〜4,比
較例1〜3),シリンダー温度220℃、金型温度40
℃(比較例4,5)の条件で150mm×150mmで
厚み1mmのシートを成形し、40℃においてJISK
7129のB法に基づき、湿度90%の評価を行った。
【0038】(e)プロピレン樹脂の密度:プロピレン
樹脂がプロピレン単独重合体の場合は、該プロピレン樹
脂そのままを、また プロピレン−エチレンブロック共
重合体の場合は、プロピレン単独重合体を重合した時点
で抜き出し、このプロピレン単独重合体部分を、シリン
ダー温度220℃、金型温度 40℃の条件で、射出成
形し、アイゾット試験片を得た。該試験片を用いて、J
IS K−7112水中置換法に従って、試験片の空気
中の質量 と水中の質量から、下記式により23℃での
密度を求めた。 ρ=K・a/(a−b) ここで、ρ:試料の密度(g/cm3)、K:水の密度
(g/cm3)、a:試料の空気中における重量
(g)、b:試料の水中での質量(g)。
【0039】〔実施例1〜4〕表−1に記載の成分を用
いて、二軸押出機(日本製鋼所製)により、シリンダー
温度230℃、スクリュー回転数250rpmで溶融混
練し、樹脂組成物を得た。この樹脂組成物を、射出成形
機(日本製鋼所製、型締め力55T)を用い、シリンダ
ー温度250℃、金型温度60℃の条件で射出成形し成
形品を作成し、評価を行った。 〔比較例1〜5〕表−1に記載の成分を用いて、実施例
1と同様にして、樹脂組成物を得、更に同様に射出成形
し成形品を作成し、評価を行った。 〔比較例6〕実施例1で用いたPP−1を、シリンダー
温度220℃、金型温度40℃の条件で、射出成形し成
形品を作成し、評価を行った。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】本発明の密閉形二次電池用電槽は、強
度、耐熱性に優れることから、温度、荷重環境下での変
形に優れ、かつ水蒸気バリヤー性に優れることから、電
池の水分の消失が防止され、電池寿命が延びるといった
利点を有している。従って、本発明の電槽は、今後の密
閉型二次電池に要求される厳しい性能を満たすものであ
る。
フロントページの続き (72)発明者 中島 大士 神奈川県平塚市東八幡5丁目6番2号 三 菱エンジニアリングプラスチックス株式会 社技術センター内 Fターム(参考) 4J002 BB12X BB14X BB15X BP013 CH07W GQ00 5H011 AA01 AA02 AA10 AA17 CC02 CC09 KK00 KK02 5H028 AA01 BB06 EE06 EE08 FF06 HH01 HH03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリフェニレンエーテル系樹脂と
    (B)単独重合体又は共重合体である結晶性ポリプロピ
    レン樹脂とを含み(A)/(B)が重量比で10/90
    〜70/30である熱可塑性樹脂組成物からなる密閉型
    二次電池用電槽であって、(B)単独重合体又は共重合
    体である結晶性ポリプロピレン樹脂におけるプロピレン
    重合体部分の密度が0.906g/cm3以上であるこ
    とを特徴とする密閉型二次電池用電槽。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂組成物のマトリックスが、
    (B)単独重合体又は共重合体である結晶性ポリプロピ
    レン樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載の密
    閉型二次電池用電槽。
  3. 【請求項3】 (A)ポリフェニレンエーテル系樹脂と
    (B)単独重合体又は共重合体である結晶性ポリプロピ
    レン樹脂の合計100重量部に対して、ビニル芳香族化
    合物重合体ブロックと共役ジエン化合物重合体ブロック
    とからなるブロック共重合体の水素添加物を1〜40重
    量部含むことを特徴とする請求項1または2に記載の密
    閉型二次電池用電槽。
  4. 【請求項4】 ビニル芳香族化合物重合体ブロックと共
    役ジエン化合物重合体ブロックとからなるブロック共重
    合体の水素添加物が、ビニル芳香族化合物から誘導され
    る単位を50〜85重量%含むことを特徴とする請求項
    3に記載の密閉型二次電池用電槽。
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