JPH10208229A - 磁気記録媒体、その製造方法及びその製造装置 - Google Patents

磁気記録媒体、その製造方法及びその製造装置

Info

Publication number
JPH10208229A
JPH10208229A JP1117097A JP1117097A JPH10208229A JP H10208229 A JPH10208229 A JP H10208229A JP 1117097 A JP1117097 A JP 1117097A JP 1117097 A JP1117097 A JP 1117097A JP H10208229 A JPH10208229 A JP H10208229A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
mask
θex
angle
magnetic material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1117097A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuo Samoto
哲雄 佐本
Shinya Yoshida
伸也 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP1117097A priority Critical patent/JPH10208229A/ja
Publication of JPH10208229A publication Critical patent/JPH10208229A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高密度記録化、記録波長の短波長化にも十分
に対応でき、電磁変換特性に優れた磁性薄膜型の磁気記
録媒体、その製造方法、及びその製造装置を提供するこ
と。 【解決手段】 非磁性支持体上9に磁性薄膜からなる磁
性層10が設けられている磁気記録媒体において、磁性
薄膜を形成する磁性粒子16の配向角θexが25°≦θ
ex≦40°であることを特徴とする磁気記録媒体。非磁
性支持体9をガイド部材3で搬送しながら、ガイド部材
3に対向した磁性材料飛翔源5から磁性材料6を飛翔さ
せ、ガイド部材3上に対向した第1のマスク1及び第2
のマスク2によって磁性材料6の飛翔角度及び飛翔領域
を規定して、非磁性支持体9上に堆積する磁性粒子16
の配向角θexを25°≦θex≦40°になるように磁性
材料6を非磁性支持体9上に堆積させる、磁気記録媒体
の製造方法及びその製造装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非磁性支持体上に
磁性薄膜からなる磁性層が設けられた磁気記録媒体(例
えば、磁気テープ、磁気ディスク等)、及びその製造方
法、その製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録媒体は、例えばオ−ディ
オ機器、ビデオ機器、コンピュ−タ等に用いられ、その
需要は著しく伸びてきている。
【0003】従来より、磁気記録媒体としては、非磁性
支持体上に酸化物磁性粉末又は合金磁性粉末等の粉末磁
性材料を、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリエ
ステル樹脂、ウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂等の有機
バインダー中に分散せしめた磁性塗料を塗布、乾燥する
ことにより作成された、いわゆる塗布型の磁気記録媒体
が広く使用されている。
【0004】これに対して、高密度磁気記録への要求の
高まりと共に、Co−Ni合金、Co−Cr合金、Co
−O等の金属磁性材料を、メッキや真空薄膜形成手段
(真空蒸着法やスパッタリング法、イオンプレーティン
グ法等のいわゆるPVD技術)によってポリエステルフ
ィルムやポリアミド、ポリイミドフィルム等の非磁性支
持体上に直接被着した、いわゆる金属磁性薄膜型の磁気
記録媒体が提案され、注目を集めている。
【0005】この金属磁性薄膜型の磁気記録媒体は、保
磁力や角型比に優れ、磁性層の厚みを極めて薄くできる
ため、記録減磁や再生時の厚み損失が著しく小さく、短
波長での電磁変換特性に優れるばかりでなく、磁性層中
に非磁性材料であるバインダーを混入する必要がないた
め、磁性材料の充填密度を高めることができる等、数々
の利点を有している。
【0006】即ち、金属磁性薄膜からなる磁性層が設け
られている磁気記録媒体は、磁気特性的な優位性の故
に、高密度磁気記録の主流になると考えられている。
【0007】更に、この種の磁気記録媒体の電磁変換特
性を向上させ、より大きな出力を得ることができるよう
にするために、磁気記録媒体の磁性層を形成する際、磁
性層を斜めに蒸着する、いわゆる斜方蒸着が提案され、
実用化されている。
【0008】この場合、磁性層の磁化容易軸の方向、即
ち配向角は図9(B)に示すように、θex=20°程度
であった。
【0009】しかしながら、現在、一層の高密度記録化
のために、記録波長の短波長化又はパルス幅の短い記録
が進められると共に、磁気ヘッドと磁性層との間のスペ
ーシングを小さくすることが要求されており、このよう
な環境に十分に対応した磁気記録媒体を設計(特に磁化
容易軸の方向の設計)することが必要になってきてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したよ
うな従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的
は、高密度記録化、特に記録波長の短波長化にも十分に
対応でき、電磁変換特性に優れた磁性薄膜型(特に金属
磁性薄膜型)の磁気記録媒体、その製造方法、及びその
製造装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述した従
来の課題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、特に、
記録波長の短波長化と共に、磁気ヘッドと磁性層との間
のスペーシング(磁気的なスペーシング)を小さくする
ことが要求されている環境において、磁性薄膜からなる
前記磁性層を形成する磁性粒子の磁化容易軸方向、即ち
磁性粒子の配向角を特定することにより、特に短波長で
の再生出力が大きく、スペーシング損失の小さい磁気記
録媒体が得られることを見い出した。
【0012】即ち、本発明は、非磁性支持体上に磁性薄
膜からなる磁性層が設けられている磁気記録媒体におい
て、前記磁性薄膜を形成する磁性粒子の配向角θexが2
5°≦θex≦40°であることを特徴とする磁気記録媒
体(以下、本発明の磁気記録媒体と称する。)に係るも
のである。
【0013】本発明の磁気記録媒体によれば、非磁性支
持体上に磁性薄膜(特に金属磁性薄膜)からなる磁性層
が設けられている磁気記録媒体において、前記磁性薄膜
を形成する磁性粒子(特に金属磁性粒子)の配向角θex
を25°≦θex≦40°と特定しているので、例えば、
磁気ヘッドと磁性層との間の磁気的なスペーシングが2
0〜60nm程度である短波長記録(即ち、高密度記
録)において、電磁変換特性に優れ、スペーシング損失
の小さい磁気記録媒体を提供することができる。
【0014】ここで、配向角θexとは、試料振動型磁気
測定器(Vibrating Sample Magnetometer :東英工業社
製)で測定したもので、前記磁性粒子の磁化容易軸の方
向を意味する。この磁化容易軸の大まかなイメージは図
5に示すように、非磁性支持体9上に磁性粒子16が堆
積して形成された磁性層(磁性薄膜)17が設けられて
いる磁気記録媒体において、非磁性支持体9と磁性粒子
16の接部における前記磁性粒子16と非磁性支持体9
とのなす角θex’である(ここで、θexとθex’とはほ
ぼ同じであるが、正確には一致しないことがある)。但
し、前記磁性層17は、図5のように、磁性粒子が明確
な境界を以て形成されるものではない。
【0015】また、本発明は、非磁性支持体をガイド部
材で搬送しながら、前記ガイド部材に対向した磁性材料
飛翔源から前記磁性材料を飛翔させ、前記ガイド部材上
に対向した第1のマスク及び第2のマスクによって前記
磁性材料の飛翔角度及び飛翔領域を規定して、前記非磁
性支持体上に堆積する磁性粒子の配向角θexを25°≦
θex≦40°になるように前記磁性材料を前記非磁性支
持体上に堆積させる、磁気記録媒体の製造方法(以下、
本発明の製造方法と称する。)に係るものである。
【0016】本発明の製造方法によれば、非磁性支持体
をガイド部材(例えば、蒸着用キャン)で搬送しなが
ら、前記ガイド部材に対向した磁性材料飛翔源(例えば
蒸着源)から前記磁性材料(特に金属磁性材料)を飛翔
させ、前記ガイド部材上に対向した第1のマスク及び第
2のマスクによって前記磁性材料の飛翔角度及び飛翔領
域を規定して、前記非磁性支持体上に堆積する磁性粒子
(特に金属磁性粒子)の配向角θexを25°≦θex≦4
0°になるように堆積させるので、例えば、磁気ヘッド
と磁性層との間の磁気的なスペーシングが20〜60n
m程度である短波長記録(即ち、高密度記録)におい
て、電磁変換特性に優れ(即ち、再生出力が大きい)、
スペーシング損失の小さい磁気記録媒体を製造すること
ができる。
【0017】更に、本発明は、非磁性支持体を搬送する
ガイド部材と、前記ガイド部材に対向した磁性材料飛翔
源と、前記ガイド部材上に対向した第1のマスク及び第
2のマスクとが配され、これらの各マスクによって前記
磁性材料の飛翔角度及び飛翔領域が規定され、これによ
って前記非磁性支持体上に堆積する磁性粒子の配向角θ
exが25°≦θex≦40°になるように構成した、磁気
記録媒体の製造装置(以下、本発明の製造装置と称す
る。)に係るものである。
【0018】本発明の製造装置によれば、非磁性支持体
を搬送するガイド部材(例えば、蒸着用キャン)と、前
記ガイド部材に対向した磁性材料飛翔源(例えば蒸着
源)と、前記ガイド部材上に対向した第1のマスク及び
第2のマスクとが配され、これらの各マスクによって前
記磁性材料(特に金属磁性材料)の飛翔角度及び飛翔領
域が規定され、これによって前記非磁性支持体上に堆積
する磁性粒子(特に金属磁性粒子)の配向角θexが25
°≦θex≦40°になるように構成しているので、例え
ば、磁気ヘッドと磁性層との間の磁気的なスペーシング
が20〜60nm程度である短波長記録(即ち、高密度
記録)において、電磁変換特性に優れ(即ち、再生出力
が大きい)、スペーシング損失の小さい磁気記録媒体
を、連続的にかつ効率よく製造することができる。
【0019】このように、本発明の製造方法及び製造装
置においては、第1のマスク及び第2のマスクによっ
て、前記磁性粒子(特に金属磁性粒子)の配向角θexを
規定するものである。こうした異なるマスクの組み合わ
せによる配向角の制御は、従来では全く行われていなか
ったものであり、その組み合わせによってはじめて、所
望の配向角θexを再現性よく実現できるのである。ま
た、従来より、蒸着装置内部の側壁等、蒸着領域以外へ
の磁性材料の付着を防ぐための防着板を用いることが知
られているが、本発明の前記各マスクは、磁性材料の飛
翔角度及び飛翔領域の規定を目的とするものであり、前
記防着板とは、その目的、機能において全く異なるもの
であることは言うまでもない。
【0020】次に、本発明に基づく製造方法及び製造装
置の一例を、図4を参照しながら説明する。
【0021】この装置においては、非磁性支持体9を図
中矢印D方向に搬送するガイド部材(例えば、蒸着用キ
ャン)3と、ガイド部材3に対向した磁性材料飛翔源
(例えば蒸着源)5と、ガイド部材3上に対向した第1
のマスク1及び第2のマスク2とが配され、この第1の
マスク1及び第2のマスク2によって磁性材料(特に金
属磁性材料)6の飛翔角度及び飛翔領域が規定されてい
る。
【0022】ここで、図中角θ1 は前記第1のマスク1
による磁性材料の入射角を示し、角θ2 は前記第2のマ
スクによる磁性材料の入射角を示す。本発明の製造方法
及び製造装置において、詳しくは後述するが、前記角θ
1 及び前記角θ2 を規定することによって、磁性粒子
(特に金属磁性粒子)の配向角θexを25°≦θex≦4
0°とすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の磁気記録媒体において
は、磁性薄膜が斜方蒸着による金属磁性薄膜であること
が望ましい。
【0024】ここで、斜方蒸着による金属磁性薄膜は、
斜め方向の磁気異方性(形状異方性)を有し、その垂直
磁化成分と水平磁化成分とを適宜付与することができる
ので、記録波長の短波長化に伴って保磁力の向上を目的
に前記各成分を変動させることが十分に可能である。
【0025】また、本発明の磁気記録媒体においては、
金属磁性薄膜からなる前記磁性層上に少なくとも保護膜
及び/又は潤滑剤が設けられ、前記保護膜及び/又は前
記潤滑剤の厚みが10〜40nmの範囲内であることが
望ましい。
【0026】図6は、磁気記録媒体18と磁気ヘッド2
0とが摺接している状態を模式的に示す要部概略図であ
る。但し、磁気記録媒体18は、非磁性支持体9上に金
属磁性薄膜からなる磁性層10が設けられ、更に、例え
ば硬質炭素膜からなる保護膜13及びパーフルオロポリ
エーテルからなる潤滑剤14が設けられおり、磁気ヘッ
ド20はヘッドコアのギャップ間に高飽和磁化量の金属
磁性膜が配されているMIG(Metal-In-Gap)型ヘッド
である。
【0027】ここで、図6に示すように、磁気ヘッド2
0の媒体摺動面21と磁気記録媒体18の磁性層10の
最表面との間には厚みTが存在する。この厚みTは磁気
的なスペーシングであり、磁気ヘッドと媒体記録層(磁
性層)との間の磁気的な間隔である。
【0028】このように、通常、磁気ヘッド20の媒体
摺動面21と磁気記録媒体18の磁性層10との間には
保護膜や潤滑剤等が配されることが多く、また、磁性層
10の表面には、滑り性の向上等を目的に適度の表面粗
さが設けられるので、前記厚みTは最低でも20nmを
必要とすることが多く、また、前記厚みTが60nmを
超えるとスペーシング損失が大きくなり、出力が低下す
ることがある。更に、特に高密度記録化(即ち、短波長
記録化)が要求されるデジタル記録再生方式において
は、前記厚みTは20〜40nm程度の薄さが要求され
る場合がある。
【0029】即ち、本発明の磁気記録媒体においては、
前記保護膜及び/又は前記潤滑剤の厚みだけではなく、
表面粗さによる微細な凹凸も含めた磁気的なスペーシン
グを考慮して、このスペーシングを20〜60nm(保
護膜及び/又は潤滑剤の厚みは20〜40nm)とする
ことが十分に可能であり、また、このような範囲である
と、磁性粒子の配向角θexを25°≦θex≦40°とし
たときに、その効果を十分に得ることができる。この配
向角θexは、更に30°≦θex≦35°とすることが望
ましい。
【0030】本発明の製造方法において、前記磁性材料
として金属磁性材料が前記非磁性支持体上に始めに堆積
される領域においては、前記第1のマスクにより前記ガ
イド部材の法線方向と前記金属磁性材料の蒸着方向との
なす角θ1 を50°〜80°(更には60°〜70°)
に規制すると共に、前記金属磁性材料が非磁性支持体上
に最後に堆積される領域においては、前記第2のマスク
により前記ガイド部材の法線方向と前記金属磁性材料の
蒸着方向とのなす角θ2 を30°〜40°(更には35
°〜40°)に規制することが望ましい。
【0031】即ち、本発明の製造装置において、前記磁
性材料として金属磁性材料が前記非磁性支持体上に始め
に堆積される領域においては、前記第1のマスクにより
前記ガイド部材の法線方向と前記金属磁性材料の蒸着方
向とのなす角θ1 を50°〜80°(更には60°〜7
0°)に規制すると共に、前記金属磁性材料が非磁性支
持体上に最後に堆積される領域においては、前記第2の
マスクにより前記ガイド部材の法線方向と前記金属磁性
材料の蒸着方向とのなす角θ2 を30°〜40°(更に
は35°〜40°)に規制することができる。
【0032】ここで、前記角θ1 及び前記角θ2 は、図
4に示した、第1のマスク及び第2のマスクによる磁性
材料(特に金属磁性材料)の入射角を表す。前記角θ1
が50°未満であると、金属磁性粒子の配向角が大きす
ぎ、即ち垂直磁化成分が大きくなりすぎて、再生出力の
低下等、電磁変換特性に劣化が生じると共に、前記金属
磁性粒子の堆積領域が狭くなることが考えられる。ま
た、前記角θ1 が80°を超えると、前記金属磁性粒子
の配向角が面内方向に大きくなるために、特に短波長記
録が要求される場合において、出力の低下等、電磁変換
特性に劣化が生じることが考えられる。
【0033】また、前記角θ2 が30°未満であると、
金属磁性粒子の配向分散が広がり、電磁変換特性が悪化
し、また、前記角θ2 が40°を超えると、前記金属磁
性粒子の堆積領域が狭くなり、効率(蒸着効率)が劣化
すると考えられる。例えば、θ2 =30°の場合、蒸着
効率が約40%程度であるが、θ2 =50°であると2
5%程度にまで悪化することがある。
【0034】即ち、第1のマスクの角θ1 及び第2のマ
スクの角θ2 を上述の範囲に設定することによって、前
記金属磁性粒子の配向角θexを25°≦θex≦40°の
範囲内にすることが十分に可能である。
【0035】また、磁性材料の堆積領域は大きい(即
ち、|θ2 −θ1 |(θ1 >θ2 )が大きい)ほど効率
(蒸着効率)が向上するが、前記磁性材料の配向分散が
大きくなりすぎて電磁変換特性の劣化につながることが
あり、また、θ1 を小さくすることで|θ2 −θ1 |を
小さくし、前記磁性材料の配向分散を小さくすることが
できるが、あまり小さくしすぎると、効率(蒸着効率)
が低くなる。従って、前記第1のマスク及び前記第2の
マスクを上記のような角度範囲に配設することで、これ
らのバランスを適宜調節することが重要である。
【0036】また、本発明の製造方法及び本発明の製造
装置においては、前記第1のマスク及び/又は前記第2
のマスクを位置可変に構成することができる。
【0037】このように前記各マスクが位置可変であれ
ば、上記の角θ1 及び角θ2 を、θ1 =50°〜80°
及びθ2 =30°〜40°の範囲に適宜規定することが
できる。また、例えば、これらの各マスクに前記磁性材
料が付着、固化して、所定の配向角での非磁性支持体上
への堆積が妨げられるような場合でも、適宜マスクの位
置を調節して磁性粒子の配向角θexを所定の範囲にする
ことが十分に可能である。
【0038】次に、本発明の磁気記録媒体の一構造例を
図7に示す。即ち、非磁性支持体9上に所定の配向角を
有する磁性粒子からなる磁性薄膜(特に金属磁性薄膜)
10が設けられている磁気記録媒体(特に磁気テープ)
である。
【0039】上記非磁性支持体には、特に強磁性金属材
料を直接被着することにより、金属磁性薄膜が磁性層と
して形成されていることが望ましいが、この金属磁性材
料としては、通常の蒸着テープ等に使用されるものであ
れば如何なるものであってもよい。
【0040】例示すれば、Fe、Co、Ni等の強磁性
金属やFe−Co、Co−Ni、Fe−Co−Ni、F
e−Cu、Co−Cu、Co−Au、Co−Pt、Mn
−Bi、Mn−Al、Fe−Cr、Co−Cr、Ni−
Cr、Fe−Co−Cr、Co−Ni−Cr、Fe−C
o−Ni−Cr、等の強磁性合金が例示される。これら
は、単層膜であっても、多層膜であってもよい。
【0041】また、非磁性支持体としては、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレー
ト等のポリエステル類、ポリエチレン、ポリプロピレン
等のポリオレフィン類、セルローストリアセテート、セ
ルロースダイアセテート、セルローストリアセテートブ
チレート等のセルロース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、ポリカーボネート
類、ポリアミドイミド類に代表されるような高分子材料
や、アルミニウム合金、チタン合金等の軽金属等からな
る金属板、アルミナガラス、セラミックス等により形成
される支持体等が挙げられる。その形態も何ら限定され
るものではなく、テープ状、シート状、ドラム状等いか
なる形態であってもよい。
【0042】更には、非磁性支持体と金属磁性薄膜間、
あるいは多層膜の場合には、各層間の付着力向上及び保
磁力の制御のため、下地層又は中間層を設けてもよい。
また、例えば、磁性層表面近傍が耐蝕性改善等の目的で
酸化物となっていてもよい。
【0043】上記金属磁性薄膜の形成手段としては、真
空下で強磁性材料を加熱蒸発させ、非磁性支持体上に沈
着させる真空蒸着法や、強磁性材料の蒸発を放電中で行
うイオンプレーティング法、アルゴンを主成分とする雰
囲気中でグロー放電を起こし、生じたアルゴンイオンで
ターゲット表面の原子を叩き出すスパッタリング法等、
いわゆるPVD技術を使用してもよい。
【0044】金属磁性薄膜10上には、表面保護のため
に例えばカーボン保護膜13、更にはフルオロポリエー
テルの如き潤滑剤14を設けるのがよい。
【0045】勿論、本発明に適用される磁気記録媒体
(特に磁気テープ)の構成はこれに限定されるものでは
なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での変形、例え
ば、バックコ−ト層等を形成することは何ら差し支えな
い。この場合、バックコ−ト層に含まれる非磁性顔料、
樹脂結合剤、或いは潤滑剤に含まれる材料としては従来
公知のものがいずれも使用できる。勿論、潤滑剤、保護
膜、防錆剤等を設けてもよく、これらの原材料や形成方
法は従来公知のものが使用できる。
【0046】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例について説明
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0047】本実施例は、ポリエチレンテレフタレート
からなる非磁性支持体上に金属磁性薄膜が設けられた磁
気テープ(蒸着テープ)に関するものである。
【0048】まず、ポリエチレンテレフタレートからな
る非磁性支持体上に金属磁性薄膜を設ける際に使用した
連続巻き取り式真空蒸着装置について図8を参照しなが
ら説明する。
【0049】この連続巻き取り式真空蒸着装置30にお
いては、仕切り板41で仕切られた上下の室の頂部と底
部にそれぞれ設けられた排気口45から排気されて内部
が真空状態となされた真空室内に、図中の反時計回り方
向に定速回転する送りロール33と、図中の反時計回り
方向に定速回転する巻取りロール34とが設けられ、こ
れら送りロール33から巻取りロール34にテープ状の
非磁性支持体9が順次走行するようになされている。
【0050】送りロール33から巻取りロール34側に
非磁性支持体9が走行する中途部には、上記各ロール3
3、34の径よりも大径となされた冷却キャン(蒸着用
冷却キャン)35が設けられている。この冷却キャン3
5は、上記非磁性支持体9を図中下方に引き出すように
設けられ、図中の時計回り方向に定速回転する構成とさ
れる。なお、送りロール33、巻取りロール34、及び
冷却キャン35はそれぞれ、非磁性支持体9の幅とほぼ
同じ長さからなる円筒状をなすものであり、また、冷却
キャン35には、温度を約−20℃程度に保持すること
ができる内部に図示しない冷却装置が設けられ、非磁性
支持体9の温度上昇による変形等を抑制し得るようにな
されている。
【0051】従って、非磁性支持体9は、送りロール3
3から順次送り出され、更に冷却キャン35の周面を通
過し、巻取りロール34に巻き取られていくようになさ
れている。なお、送りロール33と上記冷却キャン35
との間、及び冷却キャン35と巻取りロール34との間
にはそれぞれ、ガイドロール36、37が配設され、送
りロール33から冷却キャン35、及びこの冷却キャン
35から巻取りロール34に亘って走行する非磁性支持
体9に所定のテンションをかけ、非磁性支持体9が円滑
に走行するようになされている。また、真空室内には、
冷却キャン35の下方にるつぼ38が設けられ、このる
つぼ38内に金属磁性材料39が充填されている。この
るつぼ38は、冷却キャン35の長手方向の幅とほぼ同
一の幅を有している。
【0052】一方、真空室の側壁部には、るつぼ38内
に充填された金属磁性材料39を加熱蒸発させるための
電子銃40が取り付けられている。この電子銃40は、
放出される電子線Xがるつぼ38内の金属磁性材料39
に照射されるような位置に配設される。そして、この電
子銃40によって蒸発した金属磁性材料43が、冷却キ
ャン35の周面を定速走行する非磁性支持体9上に磁性
層として被着形成されるようになっている。
【0053】また、冷却キャン35とるつぼ38との間
であって、冷却キャン35に対向して、第1のマスク3
1及び第2のマスク32が配設されている。これらの各
マスクは、スライド機構(図示せず)によって、図中矢
印A方向、及びB方向へと位置可変であってもよい。こ
の第1のマスク31及び第2のマスク32は、冷却キャ
ン35の周面を定速走行する非磁性支持体9の所定領域
を覆う形で形成され、この第1のマスク31及び第2の
マスク32により、蒸発せしめられた金属磁性材料39
が非磁性支持体9に対して所定の配向角をもって(配向
角θex:25°≦θex≦40°)斜めに蒸着されるよう
になされている。
【0054】即ち、このように、長尺状非磁性支持体の
面内から立ち上がった方向に磁性粒子が成長し、斜め方
向の磁気異方性が生じるようになされている。従って、
前記各マスクの位置を調整することにより、種々の配向
角θexを有する磁気テープを作製することができる。
【0055】これらの各マスクは、第1のマスク31に
より冷却キャン35の法線方向と金属磁性材料43の蒸
着方向とのなす角θ1 が50°〜80°に規制されると
共に、第2のマスク32により冷却キャン35の法線方
向と金属磁性材料43の蒸着方向とのなす角θ2 が30
°〜40°に規制されている。
【0056】また、このような蒸着に際し、真空室30
の側壁部を貫通して設けられる酸素ガス導入口44を介
して非磁性支持体9の表面に酸素ガスが供給され、磁気
特性、耐久性及び耐候性の向上が図られている。
【0057】この真空蒸着装置を用いて、下記の蒸着条
件でサンプルテープ(実施例及び比較例1〜2)を作製
した。但し、これらのサンプルテープは下記の条件での
磁性層形成後、公知の手段によって、非磁性支持体の磁
性層とは反対側の面にバックコ−ト層、また、磁性層上
に保護膜、潤滑剤を設けた後、8mm幅にスリットした
8mmビデオテープである。
【0058】<蒸着条件> 実施例: 第1のマスクによる入射角θ1 :70° 第2のマスクによる入射角θ2 :40° 金属磁性材料の組成:コバルト(Co)100% 導入ガス及び導入量:酸素ガス、0.6L/min 磁性層の厚み:240nm
【0059】比較例1(従来の磁気テープに相当): 第1のマスクによる入射角θ1 :90° 第2のマスクによる入射角θ2 :45° 金属磁性材料の組成:コバルト(Co)100% 導入ガス及び導入量:酸素ガス、0.5L/min 磁性層の厚み:240nm
【0060】比較例2: 第1のマスクによる入射角θ1 :45° 第2のマスクによる入射角θ2 :20° 金属磁性材料の組成:コバルト(Co)100% 導入ガス及び導入量:酸素ガス、0.8L/min 磁性層の厚み:240nm
【0061】但し、本実施例のサンプルテープの金属磁
性粒子の様子(イメージ)を図9(A)に、同様に、比
較例1のサンプルテープの金属磁性粒子の様子を図9
(B)に、比較例2のサンプルテープの金属磁性粒子の
様子を図9(C)に示す。また、比較例1のサンプルテ
ープは、ソニー社製Hi8mmテープと同様の構造のサ
ンプルテープであり、このサンプルテープにおいて、第
1のマスクによる入射角θ1 は90°であって、このよ
うな入射角は第1のマスクがなくても得られることは言
うまでもない。
【0062】これらの各サンプルテープにおいて、磁性
層における金属磁性粒子の配向角θexをVSM(試料振
動型磁気測定器:東英工業社製)にて測定した。これら
のサンプルテープの評価結果を図1〜図3に示す。
【0063】図3は、実施例及び比較例1〜2のサンプ
ルテープに関し、保磁力Hcの外部磁場(角度θap)に
よる角度依存性を示したグラフである。但し、この保磁
力Hcの外部磁場(角度θap)による角度依存性は上記
のVSMによって測定したものである。
【0064】図3において、困難軸(磁性粒子に磁化を
保持させることが困難である外部磁場の角度)方向はグ
ラフ中の谷の部分に当たり、実施例のサンプルテープで
はθap=120°、比較例1のサンプルテープではθap
=110°、比較例2のサンプルテープではθap=14
0°となっており、この困難軸方向から90°ずれた方
向が磁化容易軸(磁性粒子に磁化を保持させるのに容易
な外部磁場の角度)であるので、実施例ではθex=30
°、比較例1ではθex=20°、比較例2ではθex=5
0°となっていることがわかる。
【0065】次に、これらのサンプルテープの電磁変換
特性に関し、その再生出力(dB)を、磁気的なスペー
シング(dr)が20nmの場合と60nmの場合につ
いてドラムテスターで評価した。この結果を図1に示
す。即ち、図1は、再生出力(dB)の配向角依存性を
示すグラフである。また、比較例3として配向角θex=
10°のものについても評価した。但し、記録波長は
0.54μmとし、記録時の磁気的なスペーシングは2
0nmとした。また、測定に使用したヘッドはMIG型
ヘッド(実効ギャップ長0.2μm)である。
【0066】図1から明らかなように、磁気的なスペー
シングが20nmの場合と60nmの場合においても配
向角θex=30°のときに最大出力を得ることができ
た。また、特に磁気的なスペーシング(dr)が20n
mのときには、従来の8mmビデオテープ(配向角θex
=20°:比較例1)に比べても配向角θexが25°≦
θex≦40°の範囲にあるとき、再生出力が優れている
ことがわかる。また、特に配向角θexが30°を超えた
場合、スペーシングを20nmと狭くした時の効果が大
きいことがわかる。従って、磁気的なスペーシングがこ
のような値である場合、特に配向角θex=30°のとき
に垂直磁化成分と水平磁化成分とのバランスが優れてい
ることがわかる。
【0067】但し、この再生出力値に影響を与える媒体
内に記録される磁化は、ヘッドの磁界分布と媒体内磁化
による反磁界との和の磁界により特性づけられるものと
考えられ、また、配向角θexは、この和の磁界によっ
て、その最適角が決められるものと考えられる。
【0068】更に、比較例1のサンプルテープにおいて
は、第1のマスクによる入射角θ1が90°、第2のマ
スクによる入射角θ2 が45°であって磁化容易軸の分
布が広がっているのに比べて、本実施例のサンプルテー
プにおいては、磁化容易軸の分布が比較的狭いので、出
力が大きくなっていると考えられる。
【0069】図2は、記録時のスペーシング(dr)を
20nmから60nmへと変化させた時の記録スペーシ
ング損失係数Krの配向角依存性を示すグラフである。
【0070】但し、記録スペーシング損失係数Krは次
式(1)を用いて図1から求めたものであり、図1での
評価と同様に、記録波長0.54μm、再生時のスペー
シングは20nmである。 L=−KrΔd/λ…(1) (但し、Lは記録時のスペーシングを20nmから60
nmへと変化させた時の再生出力の損失分(dB)、Δ
dは記録時のスペーシング変動分(nm)、λは記録波
長(λ=0.54μm)である。)
【0071】図2より、磁気的なスペーシングが小さい
ときほど、配向角θexを25°≦θex≦40°としたと
きの効果が大きいことがわかる。また、特に、配向角θ
exが10°〜35°までは小さい値を示し、記録し易い
ことがわかる。
【0072】本実施例では、配向角θexを30°とした
が、記録波長が短波長化(例えば、波長λ=0.5μm
以下)するに従って配向角θexを大きくすることが望ま
しい。
【0073】このように、記録波長の短波長化に従っ
て、配向角(磁化容易軸の方向)θexを大きくすること
が好ましいが、この角θexが大きすぎると本来の水平記
録がしにくくなるので、配向角θexを25°≦θex≦4
0°の範囲内とすることが好ましいことがわかる。ま
た、この配向角θexは30°≦θex≦35°の範囲内と
することが更に好ましい。
【0074】以上、本発明を実施例について説明した
が、本実施例は本発明の技術的思想に基づいて更に変形
が可能である。
【0075】例えば、上記の真空蒸着装置において、第
1のマスク及び第2のマスクは位置可変とされていても
よいし、このとき、磁性粒子の状態を検出し、この検出
情報を基にしてこれらの各マスクの位置を調節するとい
ったフィードバックシステムを構成しても構わない。
【0076】また、前記第1のマスク及び第2のマスク
によって、磁性粒子の堆積角度(配向角θex)が調節さ
れているが、磁性材料飛翔源(蒸着源)を移動させるこ
とによって、磁性粒子の堆積角度(配向角θex)を調節
してもよい。
【0077】また、磁性層が2層以上の層からなるもの
であってもよく、例えば2層からなる磁性層の場合、上
層を短波長記録用、下層を長波長記録用の磁性層とし
て、特に前記短波長記録用の上層において、磁性粒子の
配向角θexを上記の範囲にすることも十分に可能であ
る。
【0078】更に、コバルト等の金属磁性材料ではな
く、金属酸化物からなる磁性材料で磁性層を構成するこ
とも十分に可能である。
【0079】
【発明の作用効果】本発明の磁気記録媒体によれば、前
記磁性薄膜(特に金属磁性薄膜)を形成する磁性粒子
(特に金属磁性粒子)の配向角θexを25°≦θex≦4
0°と特定しているので、例えば、前記磁気記録媒体の
記録再生時に、磁気ヘッドと磁性層との間の磁気的なス
ペーシングが20〜60nm程度である短波長記録(即
ち、高密度記録)において、電磁変換特性に優れ(即
ち、再生出力が大きい)、スペーシング損失の小さい磁
気記録媒体とすることができる。
【0080】本発明の製造方法及び本発明の製造装置に
よれば、非磁性支持体をガイド部材(例えば、蒸着用キ
ャン)で搬送しながら、前記ガイド部材に対向した磁性
材料飛翔源(例えば蒸着源)から前記磁性材料(特に金
属磁性材料)を飛翔させ、前記ガイド部材上に対向した
第1のマスク及び第2のマスクによって前記磁性材料の
飛翔角度及び飛翔領域を規定して、前記非磁性支持体上
に堆積する磁性粒子(特に金属磁性粒子)の配向角θex
を25°≦θex≦40°になるように前記磁性材料を前
記非磁性支持体上に堆積させるので、例えば、磁気ヘッ
ドと磁性層との間の磁気的なスペーシングが20〜60
nm程度であり、短波長記録(即ち、高密度記録)にお
いて、電磁変換特性に優れ(即ち、再生出力が大き
い)、スペーシング損失の小さい磁気記録媒体を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】再生出力の磁性粒子配向角依存性を示すグラフ
である。
【図2】記録時のスペーシングを20nmから60nm
へと変化させた時の記録スペーシング損失係数Krの配
向角依存性を示すグラフである。
【図3】保磁力Hcと外部磁場方向θapと配向角θexと
の関係を示すグラフである。
【図4】本発明に基づく磁気記録媒体の製造装置の一例
の要部概略図である。
【図5】磁性粒子の配向角θexを説明する要部概略図で
ある。
【図6】本発明に基づく一例の磁気記録媒体と磁気ヘッ
ドとが摺接しているときの要部概略図である。
【図7】同、磁気記録媒体の一例の要部概略図である。
【図8】本発明の製造方法及び製造装置に基づいて本発
明の磁気記録媒体を製造することができる連続巻き取り
式真空蒸着装置の要部概略図である。
【図9】本実施例及び比較例による磁性粒子の配向角θ
exを示す要部概略図である。
【符号の説明】
1、31…第1のマスク、2、32…第2のマスク、3
…ガイド部材、4、38…容器(るつぼ)、5、39…
飛翔源(飛翔源)、6…磁性材料、7、8…法線、9…
非磁性支持体、10、17…磁性層、12…バックコ−
ト層、13…保護膜、14…潤滑剤、16…磁性粒子、
18…磁気記録媒体、20…磁気ヘッド(MIG型ヘッ
ド)、21…摺動面、30…連続巻き取り式真空蒸着装
置、33…送りロール、34…巻取りロール、35…蒸
着用キャン(冷却キャン)、36、37…ガイドロー
ル、40…電子銃、41…仕切り板、42…防着板、4
3…金属磁性材料、44…酸素ガス導入管、45…排気

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性支持体上に磁性薄膜からなる磁性
    層が設けられている磁気記録媒体において、前記磁性薄
    膜を形成する磁性粒子の配向角θexが25°≦θex≦4
    0°であることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 磁性薄膜が斜方蒸着による金属磁性薄膜
    である、請求項1に記載した磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 金属磁性薄膜からなる前記磁性層上に少
    なくとも保護膜及び/又は潤滑剤が設けられ、前記保護
    膜及び/又は前記潤滑剤の厚みが10〜40nmの範囲
    内である、請求項1に記載した磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 非磁性支持体をガイド部材で搬送しなが
    ら、前記ガイド部材に対向した磁性材料飛翔源から前記
    磁性材料を飛翔させ、前記ガイド部材上に対向した第1
    のマスク及び第2のマスクによって前記磁性材料の飛翔
    角度及び飛翔領域を規定して、前記非磁性支持体上に堆
    積する磁性粒子の配向角θexを25°≦θex≦40°に
    なるように前記磁性材料を前記非磁性支持体上に堆積さ
    せる、磁気記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記磁性材料として金属磁性材料が前記
    非磁性支持体上に始めに堆積される領域においては、前
    記第1のマスクにより前記ガイド部材の法線方向と前記
    金属磁性材料の蒸着方向とのなす角θ1 が50°〜80
    °に規制されると共に、前記金属磁性材料が非磁性支持
    体上に最後に堆積される領域においては、前記第2のマ
    スクにより前記ガイド部材の法線方向と前記金属磁性材
    料の蒸着方向とのなす角θ2 が30°〜40°に規制さ
    れる、請求項4に記載した製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1のマスク及び/又は前記第2の
    マスクが位置可変とされている、請求項4に記載した製
    造方法。
  7. 【請求項7】 非磁性支持体を搬送するガイド部材と、
    前記ガイド部材に対向した磁性材料飛翔源と、前記ガイ
    ド部材上に対向した第1のマスク及び第2のマスクとが
    配され、これらの各マスクによって前記磁性材料の飛翔
    角度及び飛翔領域が規定され、これによって前記非磁性
    支持体上に堆積する磁性粒子の配向角θexが25°≦θ
    ex≦40°になるように構成した、磁気記録媒体の製造
    装置。
  8. 【請求項8】 前記磁性材料として金属磁性材料が前記
    非磁性支持体上に始めに堆積される領域においては、前
    記第1のマスクにより前記ガイド部材の法線方向と前記
    金属磁性材料の蒸着方向とのなす角θ1 を50°〜80
    °に規制すると共に、前記金属磁性材料が非磁性支持体
    上に最後に堆積される領域においては、前記第2のマス
    クにより前記ガイド部材の法線方向と前記金属磁性材料
    の蒸着方向とのなす角θ2 を30°〜40°に規制す
    る、請求項7に記載した製造装置。
  9. 【請求項9】 前記第1のマスク及び/又は前記第2の
    マスクを位置可変とする、請求項7に記載した製造装
    置。
JP1117097A 1997-01-24 1997-01-24 磁気記録媒体、その製造方法及びその製造装置 Pending JPH10208229A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1117097A JPH10208229A (ja) 1997-01-24 1997-01-24 磁気記録媒体、その製造方法及びその製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1117097A JPH10208229A (ja) 1997-01-24 1997-01-24 磁気記録媒体、その製造方法及びその製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10208229A true JPH10208229A (ja) 1998-08-07

Family

ID=11770587

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1117097A Pending JPH10208229A (ja) 1997-01-24 1997-01-24 磁気記録媒体、その製造方法及びその製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10208229A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0995776A (ja) 真空蒸着装置
US6110584A (en) Magnetic recording medium
JPH10208229A (ja) 磁気記録媒体、その製造方法及びその製造装置
US4526131A (en) Magnetic recording medium manufacturing apparatus
JP3365060B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2001143236A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法
JP2004326888A (ja) 磁気記録媒体
JPH0997413A (ja) 磁気記録媒体
JP2977618B2 (ja) 磁気記録方法
JP2970219B2 (ja) 磁気記録媒体とその製造方法
JPH08129740A (ja) 磁気記録媒体、その製造方法及び製造装置
JPH01319119A (ja) 磁気記録媒体
JPH0836750A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH01303623A (ja) 磁気記録媒体
JPH1129853A (ja) 磁気記録媒体の製造装置及び製造方法
JPH0237525A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH04328325A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH11259845A (ja) 磁気記録媒体及びその製造方法
JPH0798832A (ja) 磁気記録媒体、その製造方法及び製造装置
JP2003346329A (ja) 磁気記録媒体とその製造方法
JPH0855339A (ja) 磁気記録媒体製造装置
JPH04132015A (ja) CoCr垂直磁気記録テープおよびその製造方法
JPH09128751A (ja) 磁気記録媒体の製造方法
JPH09138932A (ja) 磁気記録媒体
JPH08129751A (ja) 磁気記録媒体の製造方法及びその製造装置