JPH10208030A - 画像処理装置および処理方法 - Google Patents
画像処理装置および処理方法Info
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Abstract
る際に、原信号の位置と補間信号の位置とが重ならない
ようにして、画質の向上を図る。 【解決手段】 原画像と変換後の画サイズから得られる
補間間隔Vdpがレジスタ23に記憶され、レジスタ2
5からセレクタ26を介し、加算器24で累積加算され
る。回路27で、所定の計算がなされ、オフセット値q
0 が求められる。垂直ブランキング期間に、セレクタ2
6で値q0 が選択されると共に、レジスタ25が初期化
される。これにより、Vdpの累積値に対して値q0 が
付加された値δ+nVdpが得られる。値δ+nVdp
に基づき、原画像の読み出しアドレスnと線型補間係数
qn1,qn2が求められる。水平方向に対しても同様な処
理がなされ、アドレスmと係数pn1,pn2が求められ
る。補間位置に対して適切なオフセット値が付加され、
原信号と補間位置とが重ならず、画質の向上が図れる。
Description
て画像サイズを変換する際に、補間位置を適切に設定す
ることで画質を向上させる、画像処理装置および処理方
法に関する。
て、主たる画面に対して例えば任意の比率で縮小され
た、所謂、子画面を同時に1乃至は複数枚表示すること
が求められている。このような場合、従来では、縮小表
示のために画素数変換を施す際に、補間原点を固定し
て、変換比に応じた間隔で得られる画素位置で補間処理
を行なっていた。
比率で拡大/縮小する際の補間処理の方法として、線型
補間と称される方法が知られている。この線形補間と
は、原画像を拡大/縮小した変換画像における任意の画
素の、原画像上での位置を求め、原画像における、求め
られた位置の近傍4点の画素の濃淡値に基づき、変換画
像における、上述の点の濃淡値を求めるものである。
補間処理において、変換比によっては、原信号の画素位
置と補間後の画素位置とが一致する箇所が周期的に生じ
る。この場合、原信号と同一の濃淡値の画素と、補間し
た画素とが周期的に表示されてしまうことになる。これ
ら原信号と同一の濃淡値の画素と補間した画素とでは、
画素のエネルギが異なるため、画面上において画像のぎ
らつき,輝度むら,あるいは画素抜けなどとなって観察
されてしまい、非常に見苦しいという問題点があった。
この問題は、特に文字表示において影響が大きい。
処理前にローパスフィルタによるプレフィルタ処理を行
うことが行なわれていた。しかしながら、任意の倍率で
以て画像の拡大/縮小を行なう場合には、適応的にフィ
ルタの特性を変化させなければならないために、最適な
フィルタリング処理が難しいという問題点があった。ま
た、処理によっては、逆に画像が不鮮明になってしまう
場合もあった。
型補間処理を用いて画像サイズを変化させる際に、原信
号の位置と補間信号の位置とが重ならないようにするこ
とで画質を向上させるような、画像処理装置および処理
方法を提供することにある。
題を解決するために、線型補間を用いて画像サイズを変
換する画像処理装置において、ビデオ信号を書き込むメ
モリ手段と、原信号による画サイズおよび変換後の画サ
イズとから補間間隔を求める補間間隔算出手段と、補間
間隔に基づく補間位置に対して付加することによって原
信号の画素位置と補間位置とが周期的に重ならないよう
なオフセット値を出力するオフセット値出力手段と、補
間間隔を累積加算し、1フィールド毎に該累積加算値を
オフセット値に基づき初期化する累積加算手段と、累積
加算値の整数部からなるアドレス情報に基づきメモリ手
段から読み出されたビデオ信号を用い、累積加算値の小
数部からなる補間係数に基づき線型補間によって補間処
理を行なう補間処理手段とを有することを特徴とする画
像処理装置である。
るために、線型補間を用いて画像サイズを変換する画像
処理方法において、ビデオ信号を書き込むメモリ手段
と、原信号による画サイズおよび変換後の画サイズとか
ら補間間隔を求める補間間隔算出のステップと、補間間
隔に基づく補間位置に対して付加することによって原信
号の画素位置と補間位置とが周期的に重ならないような
オフセット値を出力するオフセット値出力のステップ
と、補間間隔を累積加算し、1フィールド毎に該累積加
算値をオフセット値に基づき初期化する累積加算のステ
ップと、累積加算値の整数部からなるアドレス情報に基
づきメモリ手段から読み出されたビデオ信号を用い、累
積加算値の小数部からなる補間係数に基づき線型補間に
よって補間処理を行なう補間処理のステップとを有する
ことを特徴とする画像処理方法である。
基づく補間位置に対して、原信号の画素位置と補間位置
とが周期的に重ならないようなオフセット値が付加され
るため、線型補間により画像の拡大/縮小を行なった場
合の画像の輝度むらが抑えられる。
を、図面を参照しながら説明する。図1は、この発明に
よる画像処理装置の構成の一例を示す。この例では、入
力された画像信号に対して拡大/縮小率を設定し、所定
画素の上下左右4点の濃淡値で以て線型補間を行なう。
そして、補間の位置を適切に選択することで、原信号と
補間位置とが重ならないようにし、画素のエネルギを拡
散させることで画質の向上を図る。
有効サンプル数(1ラインにおける画素数)Hactiveお
よび変換後の信号の有効水平画素数Hsizeとが供給され
る。同様に、除算器1に対して、原信号の1フィールド
内有効ライン数Vactiveおよび変換後の有効ライン数V
sizeとが供給される。
らびにシステム設定値に基づき、図示されないシステム
コントローラから供給される。また、図示しないが、所
定の手段によって、入力された画像信号に基づき、水平
ブランキングパルスHblk ,サンプリングクロック
fs ,垂直ブランキングパルスVblk ,およびラインク
ロックfH などが抽出される。
き除算が行なわれる。水平補間間隔HdpがHactive/
Hsizeから求められる。同様に、垂直補間間隔Vdqが
Vactive/Vsizeから求められる。水平補間間隔Hdp
は、水平補間アドレス/係数発生器2に供給され、垂直
補間間隔Vdqは、垂直補間アドレス/係数発生器3に
供給される。
は、480,640,720,768,あるいは910
などといったディスプレイの規格に対応した値を取り、
1フィールド内有効ライン数Vactiveは、ビデオ信号の
規格に応じ、525本/60Hzのシステムにおいては
240本、625本/50Hzのシステムにおいては2
86本などとされる。例えば、画像をアスペクト比一定
で面積比16/9倍に拡大する場合には、Hactiveが7
20,Vactiveが240本の場合には、Hsizeが96
0,Vsizeが320本とされる。この場合、水平補間間
隔Hdpおよび垂直補間間隔Vdqは、共に3/4とさ
れる。
れた水平補間間隔Hdp,水平ブランキングパルスH
blk ,およびサンプリングクロックfs に基づき、補間
処理に用いられるデータを後述するフィールドメモリ5
から読み出す際のアドレスとされる補間水平アドレスm
と、水平方向に隣り合った画素を合成し補間する際の係
数とされる水平補間係数pn1とが生成される。また、p
n1の1に対する補数であるpn2が生成される。
は、供給された垂直補間間隔Vdq,垂直ブランキング
パルスVblk ,およびラインクロックfH に基づき、補
間垂直アドレスn,垂直補間係数qn1およびqn1の1に
対する補数であるqn2が生成される。これら水平アドレ
ス/係数発生器2および垂直アドレス/係数発生器3で
の処理の詳細は、後述する。
ては、線型補間によって画像の拡大/縮小を行なう。図
2および図3を用いて、この線型補間を概略的に説明す
る。ここでは、図2に示されるように、原画像100を
任意の倍率kに拡大し変換画像101を形成する場合に
ついて説明する。先ず、変換画像101上の点Xn が原
画像100において対応する点xn を求める。点xn の
座標は、点Xn の座標値を倍率kで割ることで求めるこ
とができる。例えば、点Xn の座標がX(5,3)であ
るとすると、点xn は、x(5/k,3/k)と求めら
れる。
た点xn に対して、点xn を囲う画素が近傍に4点存在
する。この様子を図3に示し、近傍4点をそれぞれA
m,n ,Am+1,n ,Am,n+1 ,およびAm+1,n+1 とする。
これら4点の画素の濃淡値と、点xn の位置の近傍4点
によって囲まれた範囲内における内分比に基づき、次に
示す数式(1)により点xn の濃淡値を求めることがで
きる。内分比は、水平方向には、上述の水平補間係数お
よびその1に対する補数であるpn1およびpn2、垂直方
向には、上述の垂直補間係数およびその1に対する補数
であるqn1およびqn2がそれぞれ用いられる。
Xの濃淡値と等しい。したがって、この数式(1)によ
る計算を変換画像上の全ての画素について行うことで画
素の補間がなされ、変換画像を得ることができる。な
お、この処理において、変換座標上の点から原画像上の
点への写像によって計算を行うのは、画素抜けを防ぐた
めである。
号の走査に従い順次供給される。この画素信号As は、
例えば輝度信号Y,色差信号U/V,あるいはRGB信
号に基づくディジタルデータからなり、必要に応じて、
図示されない前段においてフィルタリングされ供給され
る。
び6に書き込まれる。この書き込みは、これらフィール
ドメモリ5および6とでラインアドレスが1ライン分ず
らされてなされる。図4は、このときのフィールドメモ
リ5および6におけるアドレスマッピングの一例を示
す。この図において、縦横方向は、それぞれ垂直方向お
よび水平方向に対応し、1ライン内有効サンプル数Mお
よび1フィールド内有効ライン数Nに対して、水平方向
にM画素、垂直方向にN−1ライン分のアドレスを有す
る。なお、これら1ライン内有効サンプル数Mおよび1
フィールド内有効ライン数Nは、上述のHactiveおよび
Vactiveに対応する。
メモリ6には第1ライン目から第N−1ライン目までの
画素信号が書き込まれ、フィールドメモリ5には第2ラ
イン目から第Nライン目までの画素データが書き込まれ
る。なお、どちらのメモリに対しても、水平方向につい
てはM画素目までが書き込まれる。すなわち、同じアド
レス(m,n)に対して、フィールドメモリ6では画素
信号Am,n が、フィールドメモリ5では画素信号A
m,n+1 がそれぞれ書き込まれることになる。
アドレスから画素信号がそれぞれ読み出される。この読
み出しは、水平方向に対しては、上述の水平補間アドレ
ス/係数発生器2から出力された水平補間アドレスmに
基づきなされる。同様に、垂直方向に対しては、垂直補
間アドレス/係数発生器3から出力された垂直補間アド
レスnに基づきなされる。
信号は、乗算器7a,7b,および加算器7cからなる
積和演算器7における、乗算器7aの一方の入力端に供
給されると共に、1画素ディレイ8を介して1画素分遅
延され、乗算器7bの一方の入力端に供給される。例え
ば、フィールドメモリ5から画素信号Am,n+1 が読み出
された場合、乗算器7aには画素信号Am,n+1 が直接的
に供給され、乗算器7bには1画素分遅延された画素信
号Am+1,n+1 がそれぞれ供給される。
n1が供給され、乗算器7bの他方の入力端には補間係数
pn2が供給される。そして、これら乗算器7aおよび7
bにおいて、これら補間係数と上述の画素信号との乗算
がそれぞれ行なわれ、乗算結果が加算器7cの一方およ
び他方の入力端に供給される。加算器7cの加算結果が
積和演算器7の演算結果とされる。このように、積和演
算器7では、上述の数式(1)における後ろの括弧内の
演算がなされる。この演算結果は、同様な構成を有する
積和演算器11における乗算器11aの一方の入力端に
供給される。
信号に対しても、同様な処理がなされる。すなわち、メ
モリ6から読み出された画素信号Am,n が積和演算器9
における乗算器9aの一方の入力端に供給されるととも
に、1画素ディレイ10で1画素分遅延され画素信号A
m-1,n とされ乗算器9bの一方の入力端に供給される。
乗算器9aおよび9bにおいて、係数pn1およびpn2と
の乗算がそれぞれなされ、乗算結果が加算器9cで加算
される。上述と同様に、積和演算器9で、数式(1)に
おける前の括弧内の演算がなされ、その演算結果が積和
演算器11の乗算器11bの一方の入力端に供給され
る。
よび11bの他方の入力端に対して、それぞれ上述の補
間係数qn1およびqn2が供給される。乗算器11aおよ
び11bにおいて、上述の積和演算器7および9の演算
結果とこれら補間係数qn1およびqn2との間でそれぞれ
乗算が行なわれ、この乗算結果が加算器11cで加算さ
れる。そして、加算結果が積和演算器11の演算結果と
され、点xn の濃淡値が求められる。この演算結果は、
出力端12に導出される。
ス/係数発生器2および垂直補間アドレス/係数発生器
3について説明する。この実施の一形態においては、こ
れら発生器2および3によって、補間位置の適切な設定
がなされる。なお、これら発生器2および3は、供給さ
れる信号が異なるのみで基本構成としては同一のもので
あるため、以下の説明においては、垂直補間アドレス/
係数発生器3についてのみ説明を行なう。
の構成の一例を示す。垂直補間間隔Vdqが端子20に
供給される。また、ラインクロックfH および垂直ブラ
ンキングパルスVblk が端子21および22にそれぞれ
供給される。クロックfH は、後述するレジスタ23お
よび25の動作クロックとされる。また、垂直ブランキ
ングパルスVblk は、レジスタ23,25,および後述
するセレクタ26に供給される。
は、レジスタ23に記憶される。垂直補間間隔Vdq
は、加算器24の一方の入力端を介してレジスタ25に
供給される。垂直補間間隔Vdqは、このレジスタ25
で1クロックfH 分遅延され、セレクタ26の一方の入
力端を介して加算器24の他方の入力端に供給される。
すなわち、垂直補間間隔Vdqは、この加算器24にお
いて1クロックfH 毎に累積加算される。
ット値q0 が供給される。このオフセット値q0 は、垂
直補間間隔Vdqに基づく補間位置に対して付加するこ
とによって、原信号の画素位置と補間位置とが周期的に
重ならないような値が選択される。すなわち、セレクタ
26では、垂直ブランキングパルスVblk に基づき、垂
直ブランキング期間に他方の入力端が選択される。ま
た、この垂直ブランキング期間に、レジスタ23および
25とがクリアされる。
オフセット値q0 が記憶されると共に、レジスタ23に
対して垂直補間間隔Vdqが再び記憶される。そして、
レジスタ25において、このオフセット値を初期値とし
て初期化がなされ、垂直補間間隔Vdqが累積加算され
る。したがって、有効ライン区間でのレジスタ25の出
力は、各ラインに対して、q0 ,q0 +2dp,・・
・,q0 +(N−1)dpとされる。
る。CはCs,Ctの最大公約数、s,tは自然数とし
て、先ず、垂直方向でCsラインをCtラインへと変換
する場合において、tが奇数の場合について説明する。
例えば、垂直方向で480ラインを360ラインへと変
換する、480→360変換(縮小)について考えてみ
る。このとき補間間隔Vdqは、Vdq=480/36
0=4/3とされる。
示される原信号に関して、一致、若しくは1/3(ある
いは2/3)および2/3(あるいは1/3)ずれた位
置に、三角印で示される補間信号が出現する。このと
き、補間開始位置を例えば1/6ずらすと、図6Bに示
されるように、常に、丸印で示される原信号の位置と三
角印で示される補間信号の位置とが一致することがなく
なる。なお、以下の説明において、原信号は図中で丸印
で、補間信号は図中で三角印で示す。また、原信号と補
間信号とを結ぶ線に付された数値は、該当する補間信号
に対する原信号のエネルギ分配の割合を示す。
て考えてみる。このとき補間間隔Vdqは、Vdq=4
80/600=4/5とされる。従来の方法では、図7
Aのように、原信号に関して、一致、若しくは4/5
(あるいは1/5),3/5(あるいは2/5),2/
5(あるいは3/5),および1/5(あるいは4/
5)ずれた位置に補間信号が出現する。このとき、補間
開始位置を例えば1/10ずらすと、図7Bに示される
ように、常に原信号の位置と補間信号の位置とが一致す
ることがなくなる。
び変換後の値を、双方の最大公約数で双方の値を割った
値で求められる、最も簡単な整数比s:tで表すと(例
えば480→360変換では4:3、480→600変
換では4:5と表される)、補間開始位置に対してオフ
セット値が無い場合、補間信号は、原信号に対して一
致、若しくはk/t(kはt未満の自然数)ずれた位置
に出現する。従って、補間開始位置を1/2tずらす
と、常に原信号の位置と補間信号の位置とが一致するこ
とがなくなる。この実施の一形態においては、このよう
にして得られた値を、オフセット値q0 として補間開始
位置に対して付加する。
線形補間によるエネルギー伝搬分布を調べると理解でき
る。例えば、480→360変換(縮小)について考え
てみる。4→3変換(最大公約数120)であるから、
補間によるエネルギーは、3/4で均一に伝搬されるの
が理想的である。上述の、図6Aに示される従来の方法
では、原信号が〔1:(2/3):(2/3):(2/
3)〕のパターン(1,3)でエネルギー分配され、そ
の最大変位差(むら)は、1/3(=1−2/3)であ
る。
の一形態による方法を用いると、原信号が〔(5/
6):(2/3):(2/3):(5/6)〕のパター
ン(2,2)でエネルギー配分され、その最大変位差
(むら)は、1/6(=5/6−2/3)となる。この
ように、この実施の一形態による方法は、従来の方法に
比べて、エネルギー分布の変動周期が短く、且つ最大変
位差が小とされ、より平滑な、理想に近い補間であるこ
とがいえる。
いて考えてみる。4→5変換であるから、補間によるエ
ネルギー分布は、5/4で均一に分配されるのが理想的
である。図7Aに示される従来の方法では、原信号が
〔(7/5):(6/5):(6/5):(6/5)〕
のパターン(1,3)でエネルギー配分され、その最大
変位差(むら)は、1/5(=7/5−6/5)であ
る。
の一形態による方法を用いると、原信号が〔(13/1
0):(13/10):(6/5):(6/5)〕のパ
ターン(2,2)でエネルギー配分され、その最大変位
差(むら)は、1/10(=13/10−6/5)とな
る。この場合にも、上述と同様、従来の方法に比べてよ
り平滑な理想に近い補間であることがいえる。
の最大公約数、s,tは自然数)変換の場合、tが奇数
であれば、補間間隔Vdq=Cs/Ct=s/t,補間
開始オフセット値q0 =1/2tとすることにより、よ
り理想的な線形補間を施することができる。
2s+1(sは自然数)で表わすことができる。この場
合、k/t(kはt未満の自然数)に対して1/2tず
らすということは、補間信号の位置は、k/t+1/
(2t)=(2k+1)/(2(2s+1))になる。
したがって、k=sで、原信号に対して1/2ずれた位
置が存在する。例えば、図6Aおよび図6Bに示される
4→3変換では、1/3に対して、1/6ずらすと、1
/3+1/6=3/6=1/2(k=1,t=3)とさ
れる。また例えば、図7Aおよび図7Bに示される4→
5変換では、2/5に対して、1/10ずらすと、2/
5+1/10=5/10=1/2(k=2,t=5)と
される。このように、tが奇数の場合、簡単な整数比で
補間周期が十分長い場合の補間開始位置のオフセット値
は、q0 =1/2の固定値で問題無いとされる。
2t(tは自然数)で表わすことができる。このとき、
sが奇数であることは自明で、s=2t+1(tは自然
数)で表わすことができる。従来の場合の補間位置は、
k/t=k/(2t)(kはt未満の自然数)であるの
で、k=t=t/2で原信号に対して1/2ずれた位置
が存在する。したがって、奇数の場合同様に、補間開始
位置のオフセット値をq0 =1/2の固定値とすると、
簡単な整数比の場合全く効果がない。
オフセットが、q0 =(s/t−int(s/t))/
2で良いことを証明する。これは、 k/t+1/2t=j/t+(s/t−int(s/t))/2・・・(2) このような数式(2)を満たす自然数k,jが存在する
ことを示せばよい。
ると、k=j+p−qs,s=int(s/t)にな
る。ここで、p,q,sはすべて整数であるので、数式
(2)を満たすk,jの組は、存在する。
上述の数式(2)の左辺は、 k/t+1/2t=k/2+1/4 このように求められ、右辺は、 j/t+(s/t−int(s/t))/2=k/2+
(5/2−int(5/2))/2=k/2+1/4 このように求められる。これらにより、補間開始位置の
オフセット値q0 は、 q0 =(5/2−int(5/2))/2=1/4 このように求められる。図8Aおよび図8Bは、それぞ
れこのオフセット値q0を用いない場合と用いた場合に
ついて、原信号と補間信号との位置関係を示す。
のとき、上述の数式(2)の左辺は、 k/t+1/(2t)=k/4+1/8 このように求められ、右辺は、 j/t+(s/t−int(s/t))/2=(k−
1)/4+(3/4−int(3/4))/2=k/4
+1/8 このように求められる。これらにより、補間開始位置の
オフセット値q0 は、 q0 =(3/4−int(3/4))/2=3/8 このように求められる。図9Aおよび図9Bは、それぞ
れこのオフセット値q0を用いない場合と用いた場合に
ついて、原信号と補間信号との位置関係を示す。
比で補間周期が十分長い場合の補間開始位置のオフセッ
ト値q0 は、q0 =(s/t−int(s/t))/2
で問題無いとされる。
称型FIRプリフィルタとの組み合わせに関しても、用
いて好適とされる。例えば、2→1変換において、図1
0Aに示される従来の方法では、線形補間のみでは
〔1:0〕のパターンで単なる間引き処理になり、プリ
フィルタ処理が必要とされる。ところが、図10Bに示
されるように、この実施の一形態による方法では、線形
補間で〔(1/2):(1/2)〕(一定)となるの
で、プリフィルタ処理は不要とされる。
される従来の方法では、〔(1/2):(3/8):
(3/8):(3/8):(3/8)〕のパターン
(1,4)でエネルギー配分され、その最大変位差(む
ら)は、1/8(=1/2−3/8)とされる。これに
対して、図11Bに示される実施の一形態による方法で
は、〔(7/16):(3/8):(3/8):(7/
16):(3/8)〕のパターン(1,2,1,1)で
エネルギー配分され、その最大変位差(むら)は、1/
16(=7/16−3/8)であり、より平滑な、理想
に近い補間がなされるといえる。
方法が考えられる。この実施の一形態においては、垂直
補間間隔Vdqに対して、上述のtが奇数の場合には、 q0 =abs(Vdq−1)/2 ・・・(3) この数式(3)によって求められ、また、tが偶数の場
合には、 q0 =(Vdq−int(Vdq))/2 ・・・(4) この数式(4)によって求められる。
からオフセット値演算器27に供給される。そして、こ
のオフセット値演算器27において、上述のtが奇数の
場合には数式(3)が計算され、tが偶数の場合には数
式(4)が計算される。このようにして得られたオフセ
ット値q0 は、セレクタ26の他方の入力端に供給され
る。
であるか偶数であるかの判断は、例えば除算器1に供給
されたVactiveおよびVsizeに基づき行なうことが可能
とされる。また例えば、予め垂直補間間隔Vdqの値に
対するtの偶数/奇数の関係をROM(Read Only Memor
y)などの記憶手段にテーブルとして持ち、垂直補間間隔
Vdqが供給された際にこのテーブルを参照するように
してもよい。
は、これらの数式(3)および数式(4)によって求め
る方法に限定されない。例えば、予め作成された、垂直
補間間隔Vdqに対するオフセット値q0 のテーブルを
ROMなどの記憶手段に記憶させ、設定された垂直補間
間隔Vdqに基づきこのテーブルを参照することによっ
てオフセット値q0 を得るようにしてもよい。この場
合、変換後の有効ライン数Vsizeは、段階的に設定可能
とすると好ましい。
セット値q0 が付加され垂直補間間隔Vdqが累積加算
された出力δ+tVdqが出力される。この出力δ+t
Vdqのうち、整数部は、垂直補間アドレスtとして端
子29に導出される。一方、レジスタ25の出力のうち
小数部は、垂直補間係数qn1として端子30に導出され
る。また、この小数部すなわち垂直補間係数qn1は、減
算器31において1から減ぜられ、係数qn2とされ端子
32に導出される。
おいても、この垂直補間アドレス/係数発生器3と同様
の処理がなされる。すなわち、この水平補間アドレス/
係数発生器2において、供給されたHdp,水平ブラン
キングパルスHblk ,およびサンプリングクロックfs
に基づき、例えば上述の数式(2)のq0 およびVdq
をp0 およびHdpに置き換えた式によってオフセット
値p0 が生成される。そして、1ライン毎に、このオフ
セット値p0 を初期値として水平補間間隔Hdpが累積
加算され、この累積加算値に基づき水平補間アドレス
m,水平補間係数pn1,pn2が出力される。
垂直方向と共に水平方向に対してもオフセット値を付加
した例を、オフセット値を付加しない例と対比させて示
す。図12〜図15は、画像のアスペクト比を変えず
に、それぞれ面積比で4/9,1/4,16/9,およ
び4倍とした例である。面積比4/9の図12では、垂
直補間間隔Vdqおよび水平補間間隔Hdpが共に3/
2とされ、垂直方向のオフセット値q0 および水平方向
のオフセット値p0 が共に1/4とされる。以下同様
に、図13では、Vdq=Hdp=2,q0 =p0 =1
/2、図14では、Vdq=Hdp=3/4,q0 =p
0 =1/8、図15では、Vdq=Hdp=1/2,q
0 =p0 =1/4とされる。
ト値を付さない例である図12A,図13A,図14
A,および図15Aでは、どれも周期的に原信号位置と
補間位置とが重なるのに対して、オフセット値を付した
例である図12B,図13B,図14B,および図15
Bでは、何れも原信号位置と補間位置とが重ならない。
って、原信号位置に対して補間信号位置が重なることが
無いため、線型補間により原信号の各画素のエネルギが
略均等に分散される。これにより、例えば補間処理前に
プレフィルタを入れなくても、画像の拡大/縮小変換処
理後の「ぎらつき」や輝度むら、画素抜けなどを抑える
ことが可能とされる。
を、原画像のアスペクト比を変えずに行なっているが、
これはこの例に限定されない。すなわち、原画像に対し
て変換後の画像のアスペクト比を変えるような拡大/縮
小を行なう場合に対しても、この発明を適用することが
できる。したがって、この発明は、例えばNTSC方式
からPAL方式への変換といったような、互いに異なる
ビデオ信号形式間の変換にも適用することができる。
型補間の例について説明したが、これはこの例に限定さ
れるものではなく、他の補間方法についても適用可能な
ものである。
ば、補間係数を求める際の補間間隔の累積が所定の方法
で以て算出されたオフセット値を付されてなされるた
め、原信号位置と補間位置とが重なることがない。その
ため、線型補間による原信号の各画素のエネルギが略均
等に拡散され、補間処理後の画像の「ぎらつき」や輝度
むら、画素抜けなどが抑えられ、画質の向上を図れる効
果がある。
タを入れる必要が無いという効果がある。また、若し、
プレフィルタを入れる場合でも、その構成を簡素化する
ことができるという効果がある。
すブロック図である。
を示す略線図である。
示すブロック図である。
間位置との関係の違いを概略的に示す略線図である。
間位置との関係の違いを概略的に示す略線図である。
間位置との関係の違いを概略的に示す略線図である。
間位置との関係の違いを概略的に示す略線図である。
補間位置との関係の違いを概略的に示す略線図である。
補間位置との関係の違いを概略的に示す略線図である。
補間位置との関係の違いを概略的に示す略線図である。
補間位置との関係の違いを概略的に示す略線図である。
補間位置との関係の違いを概略的に示す略線図である。
補間位置との関係の違いを概略的に示す略線図である。
器、3・・・垂直補間アドレス/係数発生器、4,5・
・・フィールドメモリ、7,9,11・・・積和演算
器、23,25・・・レジスタ、24・・・加算器、2
6・・・セレクタ、27・・・オフセット値演算器、3
1・・・減算器
Claims (4)
- 【請求項1】 線型補間を用いて画像サイズを変換する
画像処理装置において、 ビデオ信号を書き込むメモリ手段と、 原信号による画サイズおよび変換後の画サイズとから補
間間隔を求める補間間隔算出手段と、 上記補間間隔に基づく補間位置に対して付加することに
よって上記原信号の画素位置と上記補間位置とが周期的
に重ならないようなオフセット値を出力するオフセット
値出力手段と、 上記補間間隔を累積加算し、1フィールド毎に該累積加
算値を上記オフセット値に基づき初期化する累積加算手
段と、 上記累積加算値の整数部からなるアドレス情報に基づき
上記メモリ手段から読み出されたビデオ信号を用い、上
記累積加算値の小数部からなる補間係数に基づき線型補
間によって補間処理を行なう補間処理手段とを有するこ
とを特徴とする画像処理装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の画像処理装置におい
て、 上記補間間隔算出手段、上記オフセット値出力手段、お
よび上記累積加算手段とは、水平方向および垂直方向に
対してそれぞれ具備されることを特徴とする画像処理装
置。 - 【請求項3】 請求項1に記載の画像処理装置におい
て、 上記オフセット値出力手段は、所定の上記補間間隔に対
する上記オフセット値が予め記憶された記憶手段からな
ることを特徴とする画像処理装置。 - 【請求項4】 線型補間を用いて画像サイズを変換する
画像処理方法において、 ビデオ信号を書き込むメモリ手段と、 原信号による画サイズおよび変換後の画サイズとから補
間間隔を求める補間間隔算出のステップと、 上記補間間隔に基づく補間位置に対して付加することに
よって上記原信号の画素位置と上記補間位置とが周期的
に重ならないようなオフセット値を出力するオフセット
値出力のステップと、 上記補間間隔を累積加算し、1フィールド毎に該累積加
算値を上記オフセット値に基づき初期化する累積加算の
ステップと、 上記累積加算値の整数部からなるアドレス情報に基づき
上記メモリ手段から読み出されたビデオ信号を用い、上
記累積加算値の小数部からなる補間係数に基づき線型補
間によって補間処理を行なう補間処理のステップとを有
することを特徴とする画像処理方法。
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