JPH10206935A - ファインダの視野枠切換ユニット - Google Patents

ファインダの視野枠切換ユニット

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JPH10206935A
JPH10206935A JP1115997A JP1115997A JPH10206935A JP H10206935 A JPH10206935 A JP H10206935A JP 1115997 A JP1115997 A JP 1115997A JP 1115997 A JP1115997 A JP 1115997A JP H10206935 A JPH10206935 A JP H10206935A
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JP1115997A
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Inventor
Masahiro Inazuka
雅弘 稲塚
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Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 横長の大視野と、この大視野の左右の一部を
遮光した幅狭視野と、大視野の上下の一部を遮光した横
長視野とに画面サイズを切換可能なカメラのファインダ
において、組立性に優れるファインダの視野枠切換ユニ
ットの提供。 【解決手段】 大視野を有するベースプレート41;大
視野の左右端部を遮光可能な縦遮光壁60を有し、大視
野の左右方向に移動可能に案内された一対の幅狭視野用
遮光枠;大視野の上下端部を遮光可能な横遮光壁71,
75を有し、大視野の上下方向に移動可能に案内された
一対の横長視野用遮光枠;一対の幅狭視野用遮光枠を、
縦遮光壁が大視野枠内に入らない大視野枠位置を中心
に、縦遮光壁が大視野枠内に入る幅狭視野枠位置とその
反対方向の横長視野枠位置に移動させる操作部材96;
一対の横長視野用遮光枠の横遮光壁を大視野内に進退さ
せる連動移動機構等を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、カメラのファインダの視野枠切
換ユニットに関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】撮影画面サイズが切換可能
なカメラにおいては、ファインダ光学系内の視野枠の大
きさを切り換えて、その画面サイズをファインダ内で観
察可能としたタイプがある。視野枠の大きさを切り換え
る装置は、可動の遮光部材やこれを動かす駆動機構を有
して機械的に複雑であるため、これをカメラ本体に組み
付けていくのは作業性が悪かった。
【0003】例えば、近年実用化されている自己推進式
フィルムカートリッジを使用する新システム(Advanced
Photo System )のカメラでは、撮影画面サイズを、横
長の大視野(標準視野、ハイビジョン、縦横比約9:1
6)と、この大視野の左右の一部を遮光した幅狭視野
(クラシック、縦横比約2:3)と、上記大視野の上下
の一部を遮光した横長視野(パノラマ、縦横比約1:
3)とに切換可能である。従って、遮光部材は矩形の視
野枠の縦横両方向へ駆動され、視野枠切換機構は従来の
カメラよりも複雑になる。
【0004】
【発明の目的】本発明は、横長の大視野と、この大視野
の左右の一部を遮光した幅狭視野と、大視野の上下の一
部を遮光した横長視野とに画面サイズを切換可能なカメ
ラのファインダにおいて、組立性に優れるファインダの
視野枠切換ユニットを得ることを目的とする。
【0005】
【発明の概要】本発明によるファインダの視野枠切換ユ
ニットは、横長の大視野と、この大視野の左右の一部を
遮光した幅狭視野と、上記大視野の上下の一部を遮光し
た横長視野とに切換可能なファインダであって、大視野
を有するベースプレート;大視野の左右端部を遮光可能
な縦遮光壁を有し、大視野の左右方向に移動可能に案内
された一対の幅狭視野用遮光枠;大視野の上下端部を遮
光可能な横遮光壁を有し、大視野の上下方向に移動可能
に案内された一対の横長視野用遮光枠;上記一対の幅狭
視野用遮光枠を、縦遮光壁が大視野枠内に入らない大視
野枠位置を中心に、縦遮光壁が大視野枠内に入る幅狭視
野枠位置とその反対方向の横長視野枠位置に移動させる
操作部材;上記一対の幅狭視野用遮光枠が大視野位置と
横長視野枠位置との間で移動するとき、同時に、上記一
対の横長視野用遮光枠の横遮光壁を大視野内に進退させ
る連動移動機構;及び大視野を有し、上記ベースプレー
トとの間に、上記一対の幅狭視野用遮光枠、一対の横長
視野用遮光枠、及び連動移動機構を挟着支持し、全体を
ユニット化するするサブプレート;を備えたことを特徴
とする。
【0006】このファインダの視野枠切換ユニットにお
いて、ベースプレートとサブプレートの間に挟着支持さ
れたユニット部分と、操作部材とは別体とし、ベースプ
レートとサブプレートの間に各部材を挟んでから、操作
部材を取り付けることが組立性の点から好ましい。ま
た、操作部材は視野枠面に直交する軸を中心に回動する
軸部材を有していて、視野枠切換ユニットはさらに、該
操作部材の回動を受けて、上記一対の幅狭視野用遮光枠
を大視野の左右方向へ正逆に直線移動させる揺動部材を
ベースプレートとサブプレートの間に挟着保持すること
ができる。その際揺動部材には、ユニット状態で上記操
作部材が結合可能な非円形断面孔を形成し、操作部材と
揺動部材が相対回動することなく結合されることが好ま
しい。
【0007】以上の視野枠切換ユニットは、ユニット状
態でファインダ本体に取り付けられることが望ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明を説
明する。図1から図5は、本発明によるスライドカバー
係止装置を適用した、自己推進式のフィルムカートリッ
ジを使用するカメラの一実施形態を示している。この実
施形態のカメラは、カメラボディ11の正面中央に、ズ
ームレンズ鏡筒21を有している。ズームレンズ鏡筒2
1は、第1、第2レンズ鏡筒22、23からなり、光軸
方向後方の収納位置と前方の撮影可能位置(ズーム範
囲)との間を移動可能であり、収納位置ではカメラボデ
ィ11内に収納される沈胴式となっている。ズームレン
ズ鏡筒21は、カメラボディ11内部に設けたズームモ
ータによって光軸方向に駆動される。カメラボディ11
は正面に、収納されたズームレンズ鏡筒21を保護する
固定カバー13、収納カバー14、スライドカバー15
を備えている。固定カバー13はカメラボディ11に固
定されていて、スライドカバー15は、スライドレール
16に沿ってカメラボディ11の長手方向に進退可能に
支持されている。また収納カバー14は、スライドカバ
ー15に連動し、スライドカバー15が固定カバー13
に当接した閉鎖状態では固定カバー13とスライドカバ
ー15との間に形成される縦長長方形の開口を閉じ(図
1参照)、スライドカバー15が固定カバー13から離
反した開放状態ではスライドカバー15と同方向に移動
し、かつスライドカバー15の裏面まで完全に移動して
ズームレンズ鏡筒21を露出させる(図2参照)。
【0009】このカメラには、スライドカバー15が閉
位置から全開位置に達する直前、及び全開位置から閉位
置に若干移動させたときに作動するメインスイッチが設
けられている。このメインスイッチは、スライドカバー
15が閉位置から全開位置に達する直前にオンして、ス
ライドカバー15が全開位置から閉位置に若干移動され
るとオフするように構成されている。メインスイッチが
オンになると、ズームモータが繰出方向に起動してレン
ズ鏡筒22、23が撮影可能位置まで駆動される。一
方、メインスイッチがオフになると、ズームモータが収
納方向に起動してレンズ鏡筒22、23が収納位置まで
引き込まれる。
【0010】カメラボディ11の正面左側には円筒状の
グリップ部12が形成されていて、このグリップ部12
の上端面に、大型のモードダイヤル17と、モードダイ
ヤル17の軸部にレリーズボタン19が設けられてい
る。モードダイヤル17はクリックストップタイプの回
転ダイヤルであって、そのクリックストップ位置によっ
て、自動露出モード、自動露出及び赤目軽減用プリ発光
モード、スローシャッタモード、バルブ及び強制ストロ
ボ発光モード、バルブモード、ストロボ強制発光モー
ド、ストロボ発光停止モードを択一的に選択できる。レ
リーズボタン19は2段スイッチであって、半押しで測
光スイッチがオンして測光及び測距し、全押しでレリー
ズスイッチがオンして合焦及び露光処理、フィルム巻き
上げ処理などを実行する。
【0011】カメラボディの正面にはさらに、カバー1
4、15を開放した状態で露出する、測光窓27、AF
窓29及びファインダ窓30が備えられている。
【0012】カメラボディ11の上面にはポップアップ
ストロボ25が設けられる。このポップアップストロボ
25は、スライドカバー15の開閉に連動し、開放移動
でポップアップし、閉鎖移動で収納される。
【0013】カメラボディ11の背面には、ほぼ中央に
LCDパネル31を備え、上部ほぼ中央にファインダの
アイピース32、その右側に順に撮影画面切換ダイヤル
33及びズーム操作レバー34を備え、ズーム操作レバ
ー34の下方には、カートリッジ蓋35をロック、解放
するカートリッジ蓋開閉レバー36を備えている。カメ
ラボディ11の側面には、電池収納室を開閉する電池蓋
の開閉レバー37が設けられている。なお、図4のLC
Dパネル31は、表示素子を全て点灯状態で示してい
る。撮影画面切換ダイヤル33は、ハイビジョン(H)
位置を中立に、クラシック(C)とパノラマ(P)の両
位置に回動操作して撮影画面サイズを3様に切り換える
ことができる。撮影画面切換ダイヤル33で選択した画
面サイズ情報は、不図示の磁気記録装置によってフィル
ム面に記録される。
【0014】カメラボディ11の正面側のファインダ窓
30と背面側のアイピース32の間にはファインダ光学
系が設けられる。このファインダ光学系内には、撮影者
がアイピース32から観察して構図を決定するために、
撮影画面切換ダイヤル33で選択した画面サイズに応じ
て視野枠を切り換える、視野枠切換装置が配される。
【0015】図6から図11は、カメラボディ11内部
におけるファインダの視野枠切換装置を示している。図
6を参照して視野枠切換装置の構成を説明する。この視
野枠切換装置の親板(ベースプレート)41は、中央付
近に矩形開口部42を有する。矩形開口部42の上下に
は、該矩形開口部42の長辺と平行に延びる各一対の摺
動案内溝43、44が設けられ、一対の摺動案内溝43
の上部には、円形孔45と弧状ガイド孔46が対をなし
て穿設されている。矩形開口部42の一短辺の側部には
板状部47が張り出しており、これに円形の軸受孔48
が穿設されている。親板41の下部両端からは、板面に
対し垂直な方向に一対の嵌着ピン49が突設され、この
一対の嵌着ピン49の横方向に一対の固定突起50が突
出している。また、親板41の上部にはフック掛け52
が形成されている。
【0016】親板41の一対の摺動案内溝43には、第
1L字遮光部材55の横長壁56の側面に突設した一対
の案内ピン57(図7から図9を参照)が摺動可能に嵌
合される。横長壁56の一端部からは直角に縦遮光壁5
8が延設され、横長壁56の他端部には縦溝59が形成
されている。また横長壁56の上面には一対のカム係合
突起60が突設されている。親板41の一対の摺動案内
溝44には同様に、第2L字遮光部材61の横長壁62
の側面に突設した一対の案内ピン63(図7から図9を
参照)が摺動可能に嵌合される。横長壁62の一端部か
らは直角に、上記縦遮光壁58と対向する縦遮光壁64
が延設され、この縦遮光壁64の一側には、上記縦溝5
9と対向する縦溝65が形成されている。
【0017】第1L字遮光部材55の縦溝59と、第2
L字遮光部材61の縦溝65には、シーソ部材80の操
作突起81、82がそれぞれ回動及び摺動可能に嵌入さ
れる。シーソ部材80は、この操作突起81と操作突起
82の中間点に回動軸83を突出させており、該回動軸
83は上記親板41の軸受孔48に回動可能に装着され
ている。シーソ部材80の回動軸83と反対側の面に
は、非円形断面形状の結合孔84が穿設されている。シ
ーソ部材80が図7に示す状態を中心に、正逆方向に揺
動すると、第1L字遮光部材55と第2L字遮光部材6
1は、各一対の摺動案内溝43、44の案内を受けて、
矩形開口部42の左右方向にそれぞれ正逆に同量スライ
ドする。これにより、縦遮光壁58と縦遮光壁64が矩
形開口部42の左右方向において相互に接近する動作と
離間する動作とが行われる。以下、第1L字遮光部材5
5及び第2L字遮光部材61に関して、縦遮光壁58と
縦遮光壁64が最大に接近する位置を幅狭視野形成位
置、縦遮光壁58、64が最大に離間する位置を横長視
野形成位置と呼ぶ。
【0018】上述の通り、親板41上部には一対の円形
孔45が設けられている。この一対の円形孔45は、そ
れぞれ矩形開口部42の上辺から等しい高さに穿設され
ており、一対の揺動カム66の回動支持軸67aを回動
可能に支持している。各揺動カム66には、回動支持軸
67aの側方に揺動案内ピン68aが固設されていて、
親板41の一対の弧状ガイド孔46内で移動可能に嵌っ
ている。よって一対の揺動カム66は、揺動案内ピン6
8aが弧状ガイド孔46に案内される範囲の揺動を行
う。
【0019】一対の揺動カム66の下面側には、上記第
1L字遮光部材55のカム係合突起60と係合するカム
面69(図7から図9を参照)が形成されている。カム
面69は、回動支持軸67a付近の凹状カム面69aと
平面部69bを有している。各揺動カム66において、
回動支持軸67aの反対方向には回動支持軸67bが突
設され、揺動案内ピン68aの反対方向には第1吊下ピ
ン68bが突設されている。また回動支持軸67bを挟
んで第1吊下ピン68bと軸対称の位置には第2吊下ピ
ン70が突設されている。揺動カム66は、カム係合突
起60がカム面69の平面部69bに係合しているとき
には、第2吊下ピン70が上り、第1吊下ピン68bが
下がった状態に保持され(図7及び図8参照)、カム係
合突起60がカム面69の凹状カム面69aに嵌ってい
るときには、逆に第1吊下ピン68bが上り、第2吊下
ピン70が下がった状態へ揺動される(図9参照)。
【0020】第1L字遮光部材55の横長壁56の側面
に隣接して、横遮光板71が配される。この横遮光板7
1は上方に向けて一対の吊下腕部71aを有し、該吊下
腕部71aに設けた一対のピン受け孔72を、上記一対
の揺動カム66の一対の第2吊下ピン70に貫通支持さ
れている。また、第1L字遮光部材55及び第2L字遮
光部材61の側面に隣接して枠状遮光板73が配され
る。この枠状遮光板73の上辺からは一対の吊下腕部7
3aが延設される。該一対の吊下腕部73aは一対のピ
ン受け孔74を有し、これを上記一対の揺動カム66一
対の第1吊下ピン68bが貫通支持している。枠状遮光
板73の下部枠体は、上記横遮光板71と平行に延びる
横遮光部75となっている。また枠状遮光板73の内周
面は、親板41の矩形開口部42とほぼ同サイズの矩形
開口部76となっている。
【0021】一対の揺動カム66が回動支持軸67a
(67b)を中心に揺動すると、一対の第2吊下ピン7
0に支持された横遮光板71と、一対の第1吊下ピン6
8bに支持された枠状遮光板73は、左右方向の位置を
若干変化させつつ矩形開口部42の上下方向に正逆に同
量移動する。これにより、横遮光板71と横遮光部75
が矩形開口部42の上下方向において相互に接近する動
作と離間する動作とが行われる。
【0022】横遮光板71及び枠状遮光板73に隣接し
て押え板(サブプレート)85が設置される。押え板8
5は、親板41の両端下部に設けた一対の固定突起50
に、係止孔86とフック87を係着させて一対の小円孔
88に上記一対の嵌着ピン49を嵌合させ、さらに親板
41のフック掛け52にフック89を係合させることに
よって親板41と固定される。この固定状態において、
上記一対のピン受け孔72を貫通した一対の第2吊下ピ
ン70は、押え板85に設けた一対の弧状ガイド孔90
に摺動可能に嵌合し、上記一対のピン受け孔74を貫通
した一対の第1吊下ピン68bは、同一対の弧状ガイド
孔91に摺動可能に嵌合する。また各一対の弧状ガイド
孔90と弧状ガイド孔91の間に形成された一対の円形
孔92に、上記一対の回動支持軸67bが回動可能に支
持されている。
【0023】押え板85の中央付近には、矩形開口部9
3が形成されている。この矩形開口部93は、縦横比が
約9〜16であり、ハイビジョン用の視野枠(大視野)
を構成している。前述の、親板41に設けた矩形開口部
42及び枠状遮光板73の矩形開口部76は、この矩形
開口部93よりも若干大きく形成されていて、押え板8
5と親板41の間に組み付け誤差があってもハイビジョ
ン用の視野枠が干渉されずに確保される。
【0024】第1L字遮光部材55及び第2L字遮光部
材61は、幅狭視野形成位置にあるとき、縦遮光壁58
と縦遮光壁64がこの矩形開口部(ハイビジョン用視野
枠)93の左右端部に進出する。従って、第1L字遮光
部材55及び第2L字遮光部材61は、シーソ部材80
の揺動に応じてハイビジョン用視野枠の左右端部を遮光
するクラシック用遮光枠を構成している。また、横遮光
板71と枠状遮光板73(横遮光部75)は、このクラ
シック用遮光枠が横長視野形成位置に移動すると矩形開
口部(ハイビジョン用視野枠)93の上下端部に進出す
る。従って、横遮光板71と枠状遮光板73は、一対の
揺動カム66の揺動に応じてハイビジョン用視野枠の上
下端部を遮光するパノラマ用遮光枠を構成している。さ
らに、第1L字遮光部材55の一対のカム係合突起60
と、これに係合して駆動される一対の揺動カム66と
が、クラシック用遮光枠の移動力を受けてパノラマ用遮
光枠を駆動させる連動移動機構を構成している。以上か
ら、ファインダの視野枠切換装置は、親板41に対して
クラシック用遮光枠、パノラマ用遮光枠及び連動移動機
構が組み付けられ、これを押え板85で押えて挟着支持
したユニット構成となっている。
【0025】矩形開口部93の側方の板状部94には上
記シーソ部材80の結合孔84を露出させる貫通孔95
が穿設されている。この貫通孔95を通して、切換レバ
ー(操作部材)96の結合ピン97が上記結合孔84へ
嵌合する。結合孔84と結合ピン97は非円形断面形状
をなしているから、両者は相対回転することなく結合さ
れ、切換レバー96の回動がシーソ部材80に伝達され
る。切換レバー96は、その回動軸と偏心の位置に該軸
線と平行に延びる偏心ピン98を備え、この偏心ピン9
8を回動操作すると、シーソ部材80が回動軸83を中
心に回動する。
【0026】組立状態の視野枠切換装置を図10に示
す。クラシック用遮光枠、パノラマ用遮光枠及び連動移
動機構が親板41と押え板85の間に挟まれ、一体の視
野枠切換ユニット100として構成されている。該ユニ
ット100内にはさらに、切換レバー96に操作される
シーソ部材80も挟着支持されている。この視野枠切換
ユニット100は一体に組み立てられた後、カメラ本体
のファインダ光学系支持部101(図11)に装着され
る。ファインダ光学系支持部101には、物体側から順
に、対物光学系102、固定ミラー103、固定レンズ
104、ポロプリズム105、アイピース32が配され
ている。このファインダ光学系は、前後方向に薄いカメ
ラボディ11内で光路長を確保するため、固定ミラー1
03とポロプリズム105により、光軸が平面的に見て
クランク状に屈曲されている。対物光学系102による
像は、固定ミラー103で反射された後、固定レンズ1
04の直後の位置(ピント面)に結像し、この固定ミラ
ー103とポロプリズム105の合計4面の反射面で正
立像に変換されて、アイピース32を介して観察され
る。
【0027】ファインダ光学系支持部101にはピント
面に相当する位置にユニット装着部106が形成されて
いる。このユニット装着部106に、押え板85を固定
レンズ104に、親板41をポロプリズム105にそれ
ぞれ臨ませて視野枠切換ユニット100が嵌め込まれ、
上部カバー107が取り付けられる。ユニット装着部1
06の壁面には、シーソ部材80の結合孔84を外部に
露出させる貫通孔108が形成され、切換レバー96の
結合ピン97を該結合孔84と結合させることが可能に
なっている。
【0028】結合孔84に結合ピン97が取り付けられ
た状態において、切換レバー96(偏心ピン98)の回
動軸はカメラボディ11の左右方向に延びている。一
方、撮影画面切換ダイヤル33は、カメラボディ11の
背面板と平行な面内で回動する。撮影画面切換ダイヤル
33の裏面には、回動軸に対して偏心した位置に軸方向
突起109が植設されていて、該軸方向突起109の端
部が偏心ピン98を挟着保持している。軸方向突起10
9と偏心ピン98が係合しているため、撮影画面切換ダ
イヤル33を一定の範囲で正逆に回動させると、切換レ
バー96がこれに応じて一定量正逆に回動され、シーソ
部材80が駆動される。切換レバー96と撮影画面切換
ダイヤル33には、撮影画面切換ダイヤル33を図4に
示す3つの回動位置、すなわち、ハイビジョン(H)、
クラシック(C)、パノラマ(P)に応じて係止させる
係止機構が設けられており、撮影画面切換ダイヤル33
がハイビジョン位置(H)にあるときシーソ部材80を
図7に示す位置に保持させる。そして該位置から撮影画
面切換ダイヤル33をクラシック位置(C)へ回動させ
ると、シーソ部材80が図8に示す位置へ回動され、パ
ノラマ位置(P)へ回動させると、シーソ部材80が図
9に示す位置へ回動される。
【0029】上記構成の視野枠切換装置は、次のように
作動する。図7から図9において2点鎖線で示す枠は、
固定のハイビジョン視野枠を形成する矩形開口部93で
ある。図7は、撮影画面切換ダイヤル33がハイビジョ
ン位置(H)を選択している場合を示す。シーソ部材8
0は、第1L字遮光部材55縦溝59と第2L字遮光部
材61の縦溝65を一直線上に位置させる中立位置に保
持されている。この中立位置では、第1L字遮光部材5
5の縦遮光壁58と第2L字遮光部材61の縦遮光壁6
4は、矩形開口部(ハイビジョン用視野枠)93の画角
外にある。このとき第1L字遮光部材55は、一対のカ
ム係合突起60が一対の揺動カム66下部のカム面69
の平面部69bを押し上げる位置にある。これにより第
2吊下ピン70が上り、第1吊下ピン68bを下げた状
態となる一対の揺動カム66は、横遮光板71を矩形開
口部93の画角外に引き上げ、矩形開口部76を親板4
1の矩形開口部42と略一致させる位置に枠状遮光板7
3を保持する。つまり、撮影画面切換ダイヤル33がハ
イビジョン位置(H)にあるときは、押え板85に設け
た矩形開口部93がファインダの視野枠となる。
【0030】撮影画面切換ダイヤル33をハイビジョン
位置(H)からクラシック位置(C)に操作すると、切
換レバー96を介してシーソ部材80が図7中の反時計
方向に回動する。この回動で操作突起81が縦溝59を
図7中の左方向に押し込むので、第1L字遮光部材55
は、一対の案内ピン57を一対の摺動案内溝43に案内
されて図7中の左方向へスライドされる。同時に、操作
突起82が縦溝65を図7中の右方向に押し込むので、
第2L字遮光部材61は、一対の摺動案内溝44の案内
を受けて図7中の右方向へスライドされる。このスライ
ドで縦遮光壁58及び縦遮光壁64が、矩形開口部93
の左右端部に進出する。視野枠の左右は縦遮光壁58及
び縦遮光壁64で遮光されるので、その分視野枠は横方
向に狭くなる。一方、第1L字遮光部材55が図中左方
向にスライドしたとき、カム係合突起60の移動方向へ
は揺動カム66のカム面69は平面形状をなしているの
で、カム係合突起60とカム面69の当接する高さは変
化せず、一対の揺動カム66は図7の位置から回動され
ない。よって横遮光板71と枠状遮光板73(横遮光部
75)は、矩形開口部93の画角外の位置から駆動され
ずに保持される。つまり、縦方向の視野は矩形開口部9
3の上下端で決定される。この状態では視野枠の縦横比
が約2:3となり、クラシック用の視野枠になる(図
8)。
【0031】撮影画面切換ダイヤル33をハイビジョン
位置(H)からパノラマ位置(P)に操作すると、切換
レバー96を介して、シーソ部材80が図7中の時計方
向に回動する。この回動で、操作突起82が縦溝65を
図7中の左方向に押し込むので、第2L字遮光部材61
は、一対の摺動案内溝44の案内を受けて図7中の左方
向へスライドされる。同時に、操作突起81が縦溝59
を図7中の右方向に押し込むので、第1L字遮光部材5
5は、一対の摺動案内溝43の案内を受けて図7中の右
方向へスライドされる。このスライドでは、縦遮光壁5
8及び縦遮光壁64が相互に離間する方向に移動される
ため、第1L字遮光部材55及び第2L字遮光部材61
は視野枠の大きさに関係せず、横方向の視野は矩形開口
部93の左右端で決定される。第1L字遮光部材55が
右方向へスライドしたとき、第1L字遮光部材55の一
対のカム係合突起60が、一対のカム面69に形成した
凹状カム面69aに嵌る。すると、一対の揺動カム66
が図7中の反時計方向に揺動され、一対の第2吊下ピン
70が下がり、一対の第1吊下ピン68bが上がる。こ
れにより横遮光板71が図7中の下方に略平行に移動さ
れ、一対の第1吊下ピン68bが上がるため枠状遮光板
73が図7中の上方に略平行に移動され、横遮光板71
と枠状遮光板73の横遮光部75が矩形開口部93の上
下端部に進出する。矩形開口部93の上下は遮光板71
及び横遮光部75で遮光されるので、その分視野枠は上
下方向に狭くなる。この状態では視野枠の縦横比が約
1:3となり、パノラマ用の視野枠になる(図9)。
【0032】以上の視野枠切換動作を簡単にまとめる
と、矩形開口部(ハイビジョン用視野枠)93がファイ
ンダの視野を決定する中立位置(図7)から、切換レバ
ー96を用いてシーソ部材80を図7中の反時計方向に
回動させると、クラシック用遮光枠(L字型遮光部材5
5、61)のみが、縦遮光壁58及び縦遮光壁64を矩
形開口部93の左右端部に進出させる位置(幅狭視野形
成位置)に駆動されてクラシックサイズの視野枠にな
る。一方、中立位置からシーソ部材80を図7中の時計
方向に回動させると、クラシック用遮光枠(L字型遮光
部材55、61)が逆方向(横長視野形成位置)に駆動
され、この移動力でパノラマ用遮光枠(横遮光板71、
枠状遮光板73)が矩形開口部93の上下端部に進出さ
れる方向に駆動されてパノラマサイズの視野枠になる。
【0033】このように、親板41に対して、クラシッ
ク用遮光枠(L字型遮光部材55、61)、パノラマ用
遮光枠(横遮光板71、枠状遮光板73)及び、これら
の連動移動機構としての一対の揺動カム66を組み付け
て、これを押え板85によって挟着保持したので、視野
枠切換機構を一体のユニット100として組み立てるこ
とができる。このユニット100はさらに、外部から操
作可能な切換レバー96の回動を受けるシーソ部材80
を内部に挟着保持しており、切換レバー96の結合ピン
97をシーソ部材80の結合孔84に嵌め込むと、ユニ
ット100を分解することなく操作可能状態になる。そ
のため、ユニット100を装着するファインダ光学系支
持部101は、結合孔84を露出させるための貫通孔1
08を備え、ユニット100の装着後に切換レバー96
を結合させることができる。以上から、視野枠切換機構
の組立性は従前に比して向上される。
【0034】以上の実施形態では、外部から操作可能な
操作部材によって、横長の大視野枠(ハイビジョン用視
野枠)の左右方向に移動する幅狭視野用遮光枠(クラシ
ック用遮光枠)を、ハイビジョン視野形成位置(中立位
置)を中心に幅狭視野枠位置(クラシック視野形成位
置)と横長視野枠位置(パノラマ視野形成位置)に正逆
に駆動させ、視野枠の上下方向に移動する横長視野用遮
光枠(パノラマ用遮光枠)を、該幅狭視野用遮光枠の中
立位置から横長視野枠位置への移動に連動させた。各視
野枠構成部材の縦横比を逆転させることによって、この
動作の主従関係を逆にした形態も可能である。この別形
態においては、外部から操作可能な操作部材によって横
長視野用遮光枠(パノラマ用遮光枠)が中立位置から正
逆に動き、該横長視野用遮光枠が中立位置から幅狭視野
枠位置(クラシック視野形成位置)に動いたときのみ幅
狭視野用遮光枠(クラシック用遮光枠)が従動する。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、横長の大
視野と、この大視野の左右の一部を遮光した幅狭視野
と、大視野の上下の一部を遮光した横長視野とに画面サ
イズを切換可能なカメラのファインダにおいて、組立性
に優れるファインダの視野枠切換ユニットを得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるファインダの視野枠切換ユニット
を適用するカメラの、撮影レンズ収納状態の正面図であ
る。
【図2】同カメラの撮影可能状態の正面図である。
【図3】同カメラの撮影可能状態の平面図である。
【図4】同カメラの背面図である。
【図5】同カメラの撮影可能状態の側面図である。
【図6】本発明を適用したファインダの視野枠切換ユニ
ットの構成を示す分解斜視図である。
【図7】ハイビジョン(標準)視野用の視野枠切換機構
の正面図である。
【図8】クラシック(幅狭)視野用の視野枠切換機構の
正面図である。
【図9】パノラマ(横長)視野用の視野枠切換機構の正
面図である。
【図10】図6の視野枠切換ユニットのユニット状態の
斜視図である。
【図11】カメラ本体のファインダ光学系への視野枠切
換ユニットの装着位置を示す斜視図である。
【符号の説明】
11 カメラボディ 15 スライドカバー 21 ズームレンズ鏡筒 30 ファインダ窓 32 アイピース 33 撮影画面切換ダイヤル 41 親板(ベースプレート) 55 第1L字遮光部材 58 縦遮光壁 60 カム係合突起 61 第2L字遮光部材 64 縦遮光壁 66 揺動カム 68b 第1吊下ピン 69 カム面 70 第2吊下ピン 71 横遮光板 73 枠状遮光板 75 横遮光部 80 シーソ部材 84 結合孔 85 押え板(サブプレート) 93 矩形開口部(ハイビジョン用視野枠) 96 切換レバー(操作部材) 97 結合ピン 98 偏心ピン 100 視野枠切換ユニット 101 ファインダ光学系支持部 106 ユニット装着部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横長の大視野と、この大視野の左右の一
    部を遮光した幅狭視野と、上記大視野の上下の一部を遮
    光した横長視野とに切換可能なファインダであって、 大視野を有するベースプレート;大視野の左右端部を遮
    光可能な縦遮光壁を有し、大視野の左右方向に移動可能
    に案内された一対の幅狭視野用遮光枠;大視野の上下端
    部を遮光可能な横遮光壁を有し、大視野の上下方向に移
    動可能に案内された一対の横長視野用遮光枠;上記一対
    の幅狭視野用遮光枠を、縦遮光壁が大視野枠内に入らな
    い大視野枠位置を中心に、縦遮光壁が大視野枠内に入る
    幅狭視野枠位置とその反対方向の横長視野枠位置に移動
    させる操作部材;上記一対の幅狭視野用遮光枠が大視野
    位置と横長視野枠位置との間で移動するとき、同時に、
    上記一対の横長視野用遮光枠の横遮光壁を大視野内に進
    退させる連動移動機構;及び大視野を有し、上記ベース
    プレートとの間に、上記一対の幅狭視野用遮光枠、一対
    の横長視野用遮光枠、及び連動移動機構を挟着支持し、
    全体をユニット化するするサブプレート;を備えたこと
    を特徴とするファインダの視野枠切換ユニット。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のファインダの視野枠切換
    ユニットにおいて、ベースプレートとサブプレートの間
    に挟着支持されるユニット部分と操作部材とは別体とし
    て組み立てられるファインダの視野枠切換ユニット。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のファインダの視
    野枠切換ユニットにおいて、操作部材は視野枠面に直交
    する軸を中心に回動する軸部材を有し、さらに、該操作
    部材の回動を受けて、上記一対の幅狭視野用遮光枠を大
    視野の左右方向へ正逆に直線移動させる揺動部材を上記
    ベースプレートとサブプレートの間に挟着保持するファ
    インダの視野枠切換ユニット。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のファインダの視野枠切換
    ユニットにおいて、上記揺動部材は、ユニット状態で上
    記操作部材に結合される非円形断面孔を有しているファ
    インダの視野枠切換ユニット。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項記載の
    ファインダの視野枠切換ユニットにおいて、視野枠切換
    ユニットは、ユニット状態でファインダ本体に取り付け
    られるファインダの視野枠切換ユニット。
JP1115997A 1997-01-24 1997-01-24 ファインダの視野枠切換ユニット Withdrawn JPH10206935A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1115997A JPH10206935A (ja) 1997-01-24 1997-01-24 ファインダの視野枠切換ユニット
US09/010,996 US5970267A (en) 1997-01-24 1998-01-22 Apparatus for switching visual field frame of view finder, operation apparatus therefor, and apparatus for acturating rotary operation member having neutral position

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1115997A JPH10206935A (ja) 1997-01-24 1997-01-24 ファインダの視野枠切換ユニット

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10206935A true JPH10206935A (ja) 1998-08-07

Family

ID=11770265

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1115997A Withdrawn JPH10206935A (ja) 1997-01-24 1997-01-24 ファインダの視野枠切換ユニット

Country Status (1)

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JP (1) JPH10206935A (ja)

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