JPH10206766A - 光走査装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置構成を簡素化して製造工数を低減すると
ともに、位置決め精度を向上し、装置のコンパクト化を
も実現する。 【解決手段】 トロイダルミラー１２は、光源からの光
束を所要の平行および収束・発散特性を有する所定光束
とするためのカップリング光学系と、前記カップリング
光学系による所定光束を主走査に対応する方向に延びる
線像として結像させる線像結像光学系との機能を兼ねて
いる。このトロイダルミラー１２を用いることにより、
カップリング光学系および線像結像光学系またはその少
なくとも一部が一体化される。カップリング光学系およ
び線像結像光学系を含む第１の光学系であるトロイダル
ミラー１２は、第２の光学系を構成する等速走査用光学
系であるｆθレンズ１４および面倒れ光学系である補正
ミラー１６と、第３の光学系である同期検知用光学系１
７と共に一体に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、レーザプリンタお
よび液晶シャッタ式プリンタのような光学式プリンタ、
光学式プロッタ、複写機および光学記録式ファクシミリ
等における書き込み光学系に好適な光走査装置に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、いわゆるディジタル複写機、レー
ザプリンタ、レーザプロッタ、レーザ印刷機およびレー
ザファクシミリのように、レーザビーム等の光ビームを
描画情報の書き込みに用いて画像を形成する装置が広く
使用されている。この種の装置においては、光ビームに
より描画情報を書き込むための書き込み光学系に、光ビ
ームを走査して描画情報の書き込みを行う光走査装置が
用いられている。なお、上述したディジタル複写機、レ
ーザプリンタ、レーザプロッタおよびレーザファクシミ
リに限らず、他のＰＰＣ（Plain Paper Copier〜普通紙
複写機）のうちの、いわゆる電子写真式の複写機、ある
いは液晶シャッタ式プリンタのようなレーザ以外の光ビ
ームを使用したプリンタ、プロッタおよびファクシミリ
等においても、類似した光走査装置が採用されている。

【０００３】従来のこの種の光走査装置としては、特開
平３−２７４０１６号公報、特開平４−２８１４２１号
公報および特開平５−３４６５４７号公報に開示された
もの、並びに本出願人が平成７年５月２６日付で出願し
た特願平７−１５２３３７号等がある。このうち、特開
平３−２７４０１６号公報に開示された光走査装置は、
レーザダイオードから射出された光束を集光するコリメ
ータレンズと、該コリメータレンズにより集光され偏向
器により偏向された光束を感光体等の被走査媒体上に結
像させる走査結像レンズと、該走査結像レンズ近傍の同
期検知素子前に配置されて該同期検知素子に至る光束を
集光する同期検知用レンズのうちの、少なくとも２つを
一体に形成している。

【０００４】特開平４−２８１４２１号公報に開示され
た走査光学装置は、光源から射出された光束を線状に結
像する第１結像光学系と、該第１結像光学系を経て偏向
器により偏向された光束を所定面上に結像させる第２結
像光学系とを有する走査光学装置において、第１結像光
学系を構成するレンズの一部と第２結像光学系を構成す
るレンズの一部を一体的に形成している。

【０００５】特開平５−３４６５４７号公報に開示され
た光走査装置は、光源から射出された光束を第１光学系
を介し、偏光器で偏向させた後、走査レンズ系を介して
被走査面上に導光して走査する光走査装置において、走
査レンズ系がプラスチックのトーリックレンズ等を含む
ｆθレンズ、そして第１光学系はガラスのシリンドリカ
ルレンズからなり、第１レンズ系を走査レンズ系に埋め
込まれるなどして、両者を一体化している。本出願人が
出願した特願平７−１５２３３７号に係る光走査装置
は、コリメータレンズ、シリンドリカルレンズおよび折
り返しミラー等からなる線像結像光学系と、ｆθ光学系
等の等速走査用光学系と、樽型トロイダルミラー等の面
倒れ補正光学系とを一体形成している。

【０００６】従来のこの種の光走査装置の典型的な一例
を図４に示す。図４に示す光走査装置は、レーザダイオ
ード１、コリメータレンズ２、シリンドリカルレンズ
３、偏向器４、等速走査用結像ミラー５、面倒れ補正光
学系６および感光体７を具備している。図４において、
この種の走査光学系の一般的な光源であるレーザダイオ
ード１からのレーザ光束を、コリメータレンズ２により
ほぼ平行光束とし、さらに副走査方向についてのみの屈
折力を持つシリンドリカルレンズ３により、偏向器４の
反射偏向面上に主走査方向に長い線像をつくる。偏向器
４は、回転駆動されるミラーにより構成される。

【０００７】偏向器４の回転駆動されるミラーは、平板
のミラーにより構成することもできるが、一般的には、
ポリゴンミラー（多面鏡）が用いられる。偏向器４の反
射面により偏向された光束は、等速走査用結像ミラー５
と、主に副走査方向への像面湾曲補正および偏向器４の
反射偏向面の面倒れ補正を行うための面倒れ補正光学系
６により、感光体７の被走査面上に導かれ、該被走査面
上にスポット状に結像する。この感光体７の被走査面上
に結像される光スポットは、該被走査面上をほぼ等速的
に走査する。

【０００８】等速走査用結像ミラー５および面倒れ補正
光学系６は、偏向器４を構成するポリゴンミラーのポリ
ゴン（多角形）反射面の面倒れの補正を行うために、ポ
リゴン反射面と感光体７の被走査面とがほぼ共役な関係
になるように構成される。この例では、感光体７の被走
査面の等速走査用光学系として等速走査用結像ミラー５
を用いているが、この等速走査用結像ミラー５に代え
て、いわゆるｆθレンズ等の等速走査用レンズを用いる
こともある。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】このような光走査装置
では、一般に各光学素子の配置精度が厳密に規定されて
おり、概ね±０．０５mm程度の厳しい公差が付されてい
る。そのため、製造組立時における工程管理は厳しく、
歩留まりも悪くなり、場合によっては、組立時あるいは
組立後に調整等の処置を講じなければならない。このよ
うに、配置精度を要求される多数の光学素子により装置
を構成することは、光学素子を取り付けるための板ばね
およびホルダ等の取付部品も増加させ、結果的に、装置
の複雑化、製造工数の増加および精度の劣化を招き、し
かも装置の簡素化およびコンパクト化を阻害する。

【００１０】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
もので、装置構成を簡素化して製造工数を低減するとと
もに、位置決め精度を向上し、装置のコンパクト化をも
可能とする光走査装置を提供することを目的としてい
る。本発明の請求項１の目的は、特に、光源から射出さ
れる光束を所要の平行および収束・発散特性を有する所
定光束とするためのカップリング光学系と、前記カップ
リング光学系による所定光束を主走査に対応する方向に
延びる線像として結像させる線像結像光学系とからなる
第１の光学系の構成を簡素で且つ高精度とし得る光走査
装置を提供することにある。

【００１１】本発明の請求項２の目的は、特に、前記第
１の光学系の、光源から射出される光束を所要の平行お
よび収束・発散特性を有する所定光束とするとともに、
主走査に対応する方向に延びる線像として結像させる構
成を簡素化し、レンズ等の光学素子の内部歪みをも効果
的に防止し得る光走査装置を提供することにある。本発
明の請求項３の目的は、特に、第２の光学系の等速走査
用光学系の光学素子の光量損失またはレンズ内部ひずみ
を有効に防止し得る光走査装置を提供することにある。
本発明の請求項４の目的は、特に、第２の光学系の面倒
れ補正光学系の光学素子の光量損失またはレンズ内部ひ
ずみを有効に防止し得る光走査装置を提供することにあ
る。

【００１２】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載した本発
明に係る光走査装置は、上述した第１の目的を達成する
ために、光源から射出される光束を所要の平行および収
束・発散特性を有する所定光束とするためのカップリン
グ光学系、および前記カップリング光学系による所定光
束を主走査に対応する方向に延びる線像として結像させ
る線像結像光学系を備える第１の光学系と、前記第１の
光学系による線像の結像位置近傍に配置した偏向反射面
を有する回転多面鏡により前記線像の光束を等角速度的
に偏向して、該偏向光束を被走査面上にスポット状に結
像させるとともに、等速走査用結像光学系を介して該被
走査面上をほぼ等速的に走査させ、且つ前記等速走査用
結像光学系および面倒れ補正光学系により前記回転多面
鏡の面倒れ補正を行う第２の光学系と、前記第２の光学
系により走査される光束の少なくとも一部に基づく光ビ
ームを検出し該光束の走査タイミングに同期した同期信
号を得る同期検出用の第３の光学系とを具備し、且つ前
記第１の光学系は、前記カップリング光学系および線像
結像光学系の少なくとも一部を一体的に構成したことを
特徴としている。

【００１３】請求項２に記載した本発明に係る光走査装
置は、上記第２の目的を達成するために、前記第１の光
学系が、光源から射出される光束を所要の平行および収
束・発散特性を有する所定光束とするとともに、主走査
に対応する方向に延びる線像として結像させるトロイダ
ルミラーを含むことを特徴としている。

【００１４】請求項３に記載した本発明に係る光走査装
置は、上記第３の目的を達成するために、前記第２の光
学系の等速走査用光学系が、等速走査用ミラーおよび等
速走査用レンズの少なくとも一方を含むことを特徴とし
ている。請求項４に記載した本発明に係る光走査装置
は、上記第４の目的を達成するために、前記第２の光学
系の面倒れ補正光学系は、樽型トロイダル面を用いた樽
型トロイダルミラーおよび樽型トロイダルレンズの少な
くとも一方を含むことを特徴としている。

【００１５】

【作用】すなわち、本発明の請求項１による光走査装置
は、光源から射出される光束を所要の平行および収束・
発散特性を有する所定光束とするためのカップリング光
学系および前記カップリング光学系による所定光束を主
走査に対応する方向に延びる線像として結像させる線像
結像光学系を備え、且つ前記カップリング光学系および
線像結像光学系の少なくとも一部を一体的に構成してな
る第１の光学系、前記第１の光学系による線像の結像位
置近傍に配置した偏向反射面を有する回転多面鏡により
前記線像の光束を等角速度的に偏向して、該偏向光束を
被走査面上にスポット状に結像させるとともに、等速走
査用結像光学系を介して該被走査面上をほぼ等速的に走
査させ、且つ前記等速走査用結像光学系および面倒れ補
正光学系により前記回転多面鏡の面倒れ補正を行う第２
の光学系、並びに前記第２の光学系により走査される光
束の少なくとも一部に基づく光ビームを検出し該光束の
走査タイミングに同期した同期信号を得る同期検出用の
第３の光学系を具備する。

【００１６】このような構成により、前記第１の光学系
が、前記カップリング光学系および線像結像光学系の少
なくとも一部を一体的に構成したので、特に、前記第１
の光学系の構成を簡素で且つ高精度として、装置構成を
簡素化して製造工数を低減するとともに、位置決め精度
を向上し、装置のコンパクト化をも可能とする。

【００１７】また、本発明の請求項２による光走査装置
は、前記第１の光学系を、光源から射出される光束を所
要の平行および収束・発散特性を有する所定光束とする
とともに、主走査に対応する方向に延びる線像として結
像させるトロイダルミラーを用いて構成する。このよう
な構成により、前記第１の光学系の、光源から射出され
る光束を所要の平行および収束・発散特性を有する所定
光束とするとともに、主走査に対応する方向に延びる線
像として結像させる構成を簡素化し、レンズ等の光学素
子の内部歪みをも効果的に防止する。

【００１８】本発明の請求項３による光走査装置は、前
記第２の光学系の等速走査用光学系が、等速走査用ミラ
ーおよび等速走査用レンズの少なくとも一方を含む構成
とする。このような構成により、第２の光学系の等速走
査用光学系の光学素子の光量損失またはレンズ内部ひず
みを有効に防止することができる。

【００１９】本発明の請求項４による光走査装置は、前
記第２の光学系の面倒れ補正光学系は、樽型トロイダル
面を用いた樽型トロイダルミラーおよび樽型トロイダル
レンズの少なくとも一方を含む構成とする。このような
構成により、第２の光学系の面倒れ補正光学系の光学素
子の光量損失またはレンズ内部ひずみを有効に防止する
ことができる。

【００２０】

【発明の実施の形態】以下、実施の形態に基づき、図面
を参照して本発明の光走査装置を詳細に説明する。図１
および図２は、本発明の第１の実施の形態に係る光走査
装置の要部の構成を示している。図１は、光走査装置の
主要な光学系の構成を模式的に示す図、図２は、その光
学系の一部の構成を詳細に示す図である。

【００２１】図１に示す光走査装置は、光源としてのレ
ーザダイオード１１、第１の光学系としてのトロイダル
ミラー１２、回転多面鏡としての偏向器１３、等速走査
用結像光学系としてのｆθレンズ１４、折り返しミラー
１５、面倒れ補正光学系としての補正ミラー１６、第３
の光学系としての同期検知用光学系１７および同期検知
センサ１８を具備している。レーザダイオード１１は光
源である。トロイダルミラー１２は、レーザダイオード
１１から射出される光束を、所要の平行および収束・発
散特性を有する所定光束とするとともに、主走査に対応
する方向に延びる線像として結像させる。

【００２２】すなわち、トロイダルミラー１２は、光源
からの光束を所要の平行および収束・発散特性を有する
所定光束とするためのカップリング光学系と、前記カッ
プリング光学系による所定光束を主走査に対応する方向
に延びる線像として結像させる線像結像光学系との機能
を兼ねている。このトロイダルミラー１２を用いること
により、カップリング光学系および線像結像光学系また
はその少なくとも一部が一体化される。

【００２３】図１においては、カップリング光学系およ
び線像結像光学系を含む第１の光学系であるトロイダル
ミラー１２と、第２の光学系を構成する等速走査用結像
光学系であるｆθレンズ１４および面倒れ光学系である
補正ミラー１６と、第３の光学系である同期検知用光学
系１７とを一体に形成している。トロイダルミラー１２
は、レーザダイオード１１からの光束を用い、偏向器１
３の反射偏向面上において、主走査方向に長い線像を作
る。ポリゴンミラーを用いて構成した偏向器１３の反射
偏向面で反射した光は、ｆθレンズ１４を通り、折り返
しミラー１５によって補正ミラー１６に導かれる。

【００２４】一方、折り返しミラー１５によって反射し
た光束のうちの、主走査方向の先端部の光束は、補正ミ
ラー１６の先端部に図２に示すように一体成形されてい
る同期検知用光学系１７に入射する。同期検知用光学系
１７に入射した光が、同期検知センサ１８で検出され
る。この同期検知センサ１８の検出信号に基づいて、水
平同期信号が生成され被走査面上への１走査ライン毎の
画像描画開始位置が決められている。この同期検知によ
って、偏向器１３のポリゴンミラーの各反射面の分割精
度の誤差が補正される。補正ミラー１６により反射され
た光は、図１には示していないが、図４の場合と同様の
感光体７の被走査面を走査することになる。

【００２５】このように構成すれば、トロイダルミラー
１２によるカップリング光学系と線像結像光学系の相互
間の位置精度、並びに該トロイダルミラー１２とｆθレ
ンズ１４と補正ミラー１６と同期検知用光学系１７の相
互間の位置精度は光学系の成型時にほぼ決定される。し
たがって、各光学系の配置精度は、一体化された光学系
のハウジング等への組み付け時に、その取り付け位置に
注意するだけで、高精度とすることができる。また、各
光学系の取り付けのための板ばねあるいはホルダ等の取
り付け部品数が減り、製造工数が減る。さらに、部品数
が少なくなることから装置のコンパクト化も可能とな
る。

【００２６】図３は、本発明の第２の実施の形態に係る
光走査装置の要部の構成を示している。図３に示す光走
査装置は、コリメータレンズと線像結像光学系とを一体
化したトロイダルミラー１２ａと、等速走査用光学系で
あるｆθレンズ１４ａと面倒れ光学系である樽型トロイ
ダル面からなる補正ミラー１６ａとを一体に成形してい
る。この場合、図１とは異なり、同期検知用光学系につ
いては、一体化されていない。トロイダルミラー１２ａ
および補正ミラー１６ａは、ｆθレンズ１４ａを挟んで
両側に対峙している。

【００２７】図３の光走査装置は、光源であるレーザダ
イオード（図３には示していない）からの光束が、トロ
イダルミラー１２ａにより反射された後、偏向器１３ａ
の反射偏向面１３ｂにより偏向され、この偏向光束がｆ
θレンズ１４ａを透過する。ｆθレンズ１４ａを透過し
た光は、折り返しミラー１５ａによって補正ミラー１６
ａに導かれ、反射されて、感光体（図３には示していな
い）の被走査面を走査することになる。この場合も、ト
ロイダルミラー１２ａ、ｆθレンズ１４ａおよび補正ミ
ラー１６ａ相互間の位置精度は、光学系の成型時にほぼ
決定されるため、ハウジング等への組み付け時に、その
取り付け位置に注意するだけでよい。

【００２８】尚、本発明は、上述した実施の形態のみに
限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種
々の変形が可能である。例えば、第２の実施の形態にお
いて、補正ミラー１６ａの端部に同期検知用光学系を一
体的に形成し、その近傍に同期検知センサを配設するよ
うにしてもよい。また、トライダルミラー１２は、ｆθ
レンズ１４の一部と一体化されているが、補正ミラー１
６の一部に連接してもよい。

【００２９】また、ｆθレンズ１４および１４ａに代え
て、適宜なる等速走査用ミラーを用いたり、補正ミラー
１６および１６ａに代えて、同様に樽型トロイダル面か
らなる樽型トロイダルレンズを用いたりしてもよい。こ
れらの各光学素子において、光学素子をレンズにすれ
ば、光量損失を有効に防ぐことができ、光学素子をミラ
ーにすれば、プラスチックレンズのような内部歪みによ
る影響を防止することができる。

【００３０】

【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、光
源から射出される光束を所要の平行および収束・発散特
性を有する所定光束とするためのカップリング光学系お
よび前記カップリング光学系による所定光束を主走査に
対応する方向に延びる線像として結像させる線像結像光
学系の機能を備え、且つ前記カップリング光学系および
線像結像光学系の少なくとも一部を一体的に構成してな
る第１の光学系、前記第１の光学系による線像の結像位
置近傍に配置した偏向反射面を有する回転多面鏡により
前記線像の光束を等角速度的に偏向して、該偏向光束を
被走査面上にスポット状に結像させるとともに、等速走
査用結像光学系を介して該被走査面上をほぼ等速的に走
査させ、且つ前記等速走査用結像光学系および面倒れ補
正光学系により前記回転多面鏡の面倒れ補正を行う第２
の光学系、並びに前記第２の光学系により走査される光
束の少なくとも一部に基づく光ビームを検出し該光束の
走査タイミングに同期した同期信号を得る同期検出用の
第３の光学系を具備することにより、前記第１の光学系
が、前記カップリング光学系および線像結像光学系の少
なくとも一部を第２の光学系に一体的に構成したので、
前記第１の光学系の構成を簡素で且つ高精度として、装
置構成を簡素化して製造工数を低減するとともに、位置
決め精度を向上し、装置のコンパクト化をも可能とする
光走査装置を提供することができる。

【００３１】また、本発明の請求項２の光走査装置によ
れば、前記第１の光学系を、光源から射出される光束を
所要の平行および収束・発散特性を有する所定光束とす
るとともに、主走査に対応する方向に延びる線像として
結像させるトロイダルミラーを用いて構成することによ
り、前記第１の光学系の、光源から射出される光束を所
要の平行および収束・発散特性を有する所定光束とする
とともに、主走査に対応する方向に延びる線像として結
像させる構成を簡素化し、レンズ等の光学素子の内部歪
みをも効果的に防止することができる。

【００３２】本発明の請求項３の光走査装置によれば、
前記第２の光学系の等速走査用光学系が、等速走査用ミ
ラーおよび等速走査用レンズの少なくとも一方を含む構
成とすることにより、第２の光学系の等速走査用光学系
の光学素子の光量損失またはレンズ内部ひずみを有効に
防止することができる。本発明の請求項４の光走査装置
によれば、前記第２の光学系の面倒れ補正光学系は、樽
型トロイダル面を用いた樽型トロイダルミラーおよび樽
型トロイダルレンズの少なくとも一方を含む構成とする
ことにより、第２の光学系の面倒れ補正光学系の光学素
子の光量損失またはレンズ内部ひずみを有効に防止する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態に係る光走査装置の
要部の構成を模式的に示す図である。

【図２】図１の光走査装置一部の構成を詳細に示す模式
図である。

【図３】本発明の第２の実施の形態に係る光走査装置の
要部の構成を模式的に示す図である。

【図４】従来の光走査装置の一例の要部の構成を模式的
に示す図である。

【符号の説明】

１１ レーザダイオード １２，１２ａ トロイダルミラー １３，１３ａ 偏向器 １４，１４ａ ｆθレンズ １５，１５ａ 折り返しミラー １６，１６ａ 補正ミラー １７ 同期検出用光学系 １８ 同期検出センサ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 光源から射出される光束を所要の平行お
   よび収束・発散特性を有する所定光束とするためのカッ
   プリング光学系、および前記カップリング光学系による
   所定光束を主走査に対応する方向に延びる線像として結
   像させる線像結像光学系を備える第１の光学系と、 前記第１の光学系による線像の結像位置近傍に配置した
   偏向反射面を有する回転多面鏡により前記線像の光束を
   等角速度的に偏向して、該偏向光束を被走査面上にスポ
   ット状に結像させるとともに、等速走査用結像光学系を
   介して該被走査面上をほぼ等速的に走査させ、且つ前記
   等速走査用結像光学系および面倒れ補正光学系により前
   記回転多面鏡の面倒れ補正を行う第２の光学系と、 前記第２の光学系により走査される光束の少なくとも一
   部に基づく光ビームを検出し該光束の走査タイミングに
   同期した同期信号を得る同期検出用の第３の光学系とを
   具備し、且つ前記第１の光学系は、カップリング光学系
   および線像結像光学系の少なくとも一部を一体的に構成
   したことを特徴とする光走査装置。
2. 【請求項２】 前記第１の光学系は、光源から射出され
   る光束を所要の平行および収束・発散特性を有する所定
   光束とするとともに、主走査に対応する方向に延びる線
   像として結像させるトロイダルミラーを含むことを特徴
   とする請求項１に記載の光走査装置。
3. 【請求項３】 前記第２の光学系の等速走査用光学系
   は、等速走査用ミラーおよび等速走査用レンズの少なく
   とも一方を含むことを特徴とする請求項１または２に記
   載の光走査装置。
4. 【請求項４】 前記第２の光学系の面倒れ補正光学系
   は、樽型トロイダル面を用いた樽型トロイダルミラーお
   よび樽型トロイダルレンズの少なくとも一方を含むこと
   を特徴とする請求項１〜３に記載の光走査装置。