JPH10206666A - 光導波路の製造方法 - Google Patents

光導波路の製造方法

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JPH10206666A
JPH10206666A JP9010599A JP1059997A JPH10206666A JP H10206666 A JPH10206666 A JP H10206666A JP 9010599 A JP9010599 A JP 9010599A JP 1059997 A JP1059997 A JP 1059997A JP H10206666 A JPH10206666 A JP H10206666A
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film
porous
optical waveguide
wafer
substrate
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JP9010599A
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Taiji Tsuruoka
泰治 鶴岡
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光導波路を構成するクラッド層等の酸化層
を、短時間で、高密度かつ高純度に形成する。 【解決手段】 Siウエハ28の上面に下部クラッド層
を形成するに当たり、先ず、Siウエハ28の上面部
を、陽極酸化法により、ポーラスSi膜48に変質させ
る。そして、このポーラスSi膜48の酸化および溶融
を行い、下部クラッド層としてのSiO2 膜52に変質
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、石英を材料とし
た平面型光導波路の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】波長多重光伝送に用いられる平面型光導
波路素子の小型化および高性能化を図るには、レーザダ
イオード、フォトダイオード等の受発光素子を、光導波
路と同じ基板上に搭載した方が好ましい。これらの受発
光素子は、ヒートシンク基板としてのSi(シリコン)
ウエハ上に搭載される。そして、予め、この基板上に
は、例えば下記に記載するようにして光導波路が形成さ
れる。
【0003】先ず、上述のSiウエハ上に、膜厚25μ
m程度の超高純度石英(SiO2 )層を、下部クラッド
層として形成する。次に、この下部クラッド層の上側
に、膜厚10μm程度の石英層をコア層として形成し、
この上側に、膜厚10μm程度の石英層を上部クラッド
層として形成する。
【0004】従って、製造効率を上げるには、高純度お
よび高密度のSiO2 膜を、短時間でSiウエハ上に形
成する必要がある。特に、大きな厚さが要求される下部
クラッド層を高速で堆積させることができれば、製造効
率を大幅に向上させることができる。このようなSiO
2 膜の形成は、従来、真空装置を用いるCVD法または
電子ビーム蒸着法や、文献「特開昭60−39605」
に開示されている火炎加水分解反応を利用した堆積法
(以下、火炎堆積法と略称する。)により行われる。特
に、火炎堆積法によれば、高密度の石英膜を比較的短時
間で形成することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、真空装
置を用いる方法や火炎堆積法にあっては下記のような問
題がある。
【0006】先ず、真空装置を用いる場合には、装置の
大きさに制限があるため、一度に処理できるウエハの枚
数を多くすることができない。一般的に、20枚程度が
限度である。また、真空を引く時間に長時間を要し、基
板を加熱するのにも時間がかかる。そして、膜を堆積さ
せる時間自体が0.5μm/分程度と遅い。
【0007】また、火炎堆積法の場合、基板の温度を7
00〜800℃に上げて、基板ホルダを回転させながら
原料ガスを吹き付ける処理を行う。従って、温度の上げ
下げに多大の時間を要する。また、真空装置を用いる場
合と同様に、装置の大きさに制限があるため、一度に処
理できるウエハ枚数を多くすることができない(20枚
以下)。このように、従来のいずれの方法でも、石英膜
を短時間で作成することができない。
【0008】そして、火炎堆積法は、直径0.2μm程
度の石英微粒子を基板上に堆積させて、その後に、これ
ら微粒子を軟化させて膜にする方法である。高密度の石
英膜を形成するには、石英微粒子を、十分に動き回れる
位の温度にする必要がある。しかし、高温過ぎるとSi
が溶けてしまうので上限(1420℃)がある。従っ
て、低い温度で軟化させることができればその方が好ま
しい。従って、できるだけ細かく径が小さい石英微粒子
をSiウエハ上に堆積させた方が良い。
【0009】このように、従来の方法では、比較的細か
な微粒子状の層を短時間で形成することが困難であっ
た。従って、従来より、真空蒸着法や火炎堆積法に代わ
り、短時間で高純度かつ高密度の石英膜を形成すること
ができる製造方法の出現が望まれていた。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明の光導
波路の製造方法によれば、基板の上に下部クラッド層を
形成し、この下部クラッド層の上にコア層を形成し、こ
のコア層の上に上部クラッド層を形成する光導波路の製
造方法において、前記下部クラッド層の形成は、(a)
前記基板の上面部を陽極酸化法でポーラス膜に変質させ
る工程と、(b)前記ポーラス膜を酸化膜に変質させて
前記下部クラッド層とする工程とを含むことを特徴とす
る。
【0011】このように、先ず、陽極酸化法によりポー
ラス(多孔質)膜を形成する。陽極酸化法は、電解液中
に基板と対向電極とを入れ、これらの間に電流を流すこ
とにより、基板の表面層をポーラス膜に変質させる方法
である。この方法によれば大体6μm/分の速さでポー
ラス膜を形成することができる。この陽極酸化法の場合
には、電解液を入れた容器中に基板と対向電極とを密接
させて設置することができるので、例えば平面的にみて
1m2 程度の面積があれば、70枚程度のウエハを一度
に処理することができる。
【0012】次に、形成したポーラス膜を酸化膜に変質
させる。例えば、ポーラス膜の酸化および溶融を行うこ
とにより酸化膜とする。ポーラス膜は、膜厚方向に多数
の孔が柱状に形成されている膜である。この陽極酸化法
により形成したポーラス膜の孔径はそれぞれ数nm程度
である。そして、このようなポーラス膜は、直径が数n
m程度の微粒子の集まりと同様の溶融特性を示すことが
知られている。従って、火炎堆積法により形成した石英
微粒子よりも遥かに細かい微粒子の集まりとみなせるの
で、比較的低い温度でも軟化しやすく、密度の高い酸化
膜を作成することができる。
【0013】また、この発明の光導波路の製造方法にお
いて、好ましくは、前記基板をSiウエハとし、前記酸
化膜をSiO2 膜とするのが良い。
【0014】また、この発明の光導波路の製造方法にお
いて、好ましくは、前記(a)工程は、前記基板の裏面
に電極膜を形成する工程と、前記基板の側面と前記電極
膜の表面とをレジスト膜で覆った構造体を形成する工程
と、前記電極膜と対向電極との間に電流源を接続して前
記構造体を前記対向電極と共に電解液に入れ、これらの
間に所要の時間だけ電流を流す工程と、前記レジスト膜
および前記電極膜を除去する工程とを含むのが良い。
【0015】また、この発明の光導波路の製造方法にお
いて、好ましくは、前記基板をSiウエハとし、前記対
向電極を白金とし、前記電解液をHF水溶液(フッ酸系
水溶液)とするのが良い。
【0016】また、この発明の光導波路の製造方法にお
いて、好ましくは、前記(b)工程は、前記ポーラス膜
を酸化して酸化ポーラス膜を形成する工程と、前記酸化
ポーラス膜を溶融して酸化膜とする工程とをもって行う
のが良い。
【0017】また、この発明の光導波路の製造方法にお
いて、好ましくは、前記基板をSiウエハとし、前記酸
化膜をSiO2 膜とするのが良い。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して、この発明の
実施の形態につき説明する。尚、図は、この発明の工
程、構成および大きさが理解できる程度に大きさ、形状
および配置関係を概略的に示してあり、また、以下に記
載する数値条件等は単なる一例に過ぎず、従って、この
発明は、この実施の形態に何ら限定されることがない。
【0019】この発明の光導波路の製造方法の一実施形
態の説明に先立ち、この発明の方法で作成される光導波
路の構造の一例につき簡単に説明する。
【0020】図5(A)は、平面型光導波路素子の構造
を示す平面図である。また、図5(B)は、図5(A)
のJ−J線で切った断面の切り口を示している。図5に
示す光導波路素子は、主として、導波路領域10および
受発光素子領域12からなる。導波路領域10の基板1
4上には、下部クラッド層16が設けられている。この
下部クラッド層16の上に、互いに平行に直線状に延在
する2条のコア層18aおよび18bを具えている。そ
して、これらコア層18aおよび18bの上側に、上部
クラッド層20が積層している。また、受発光素子領域
12の基板14上には、レーザダイオード22およびフ
ォトダイオード24が、それぞれコア層18aおよび1
8bと光結合されるように、設けられている。また、受
発光素子領域12の基板14上には、電極パタン26a
および26bが形成されている。これら電極パタン26
aおよび26bとレーザダイオード22およびフォトダ
イオード24との間は、それぞれワイヤ60aおよび6
0bで電気的に接続されている。
【0021】以下、図1、図2および図3を参照して、
光導波路素子の製造方法につき説明する。図1、図2お
よび図3は、一例として、上述した平面型光導波路素子
の製造工程を示す図である。図1および図2は、主要工
程段階で得られる構造体の、図5(A)のI−I線の位
置で切った断面に相当する断面での切り口を示したもの
である。また、図3は、図5(A)のJ−J線の位置で
切った断面に相当する断面での切り口を示したものであ
る。
【0022】先ず、基板の上面に下部クラッド層を形成
する工程につき説明する。この実施の形態では、下部ク
ラッド層の形成を、下記の2工程(a)および(b)に
従い行う。
【0023】最初に、(a)基板の上面部を、陽極酸化
法により、ポーラス膜に変質させる工程につき説明す
る。
【0024】先ず、基板の一方の側の面に電極膜を形成
する(図1の(A))。この実施の形態では、鏡面研磨
を施し、ボロン(B)を密度が1×1017cm-3となる
ようにドープしたSiウエハ28を、基板として用いて
いる。そして、Siウエハ28の一方の側の面に、膜厚
が1μm程度のAl電極30を真空蒸着で形成する。ま
た、Al電極30を蒸着したSiウエハ28に対して、
450℃の還元雰囲気において20分間のアニールを行
い、SiとAlとの間のオーミック性を確保する。
【0025】続いて、Siウエハ28の側面とAl電極
30の表面とをレジスト膜36で覆った構造体34を形
成する(図4参照)。図4は、陽極酸化時の配置関係を
示す図である。図4に断面で示すように、構造体34
は、Siウエハ28の側面とAl電極30の表面とをレ
ジスト膜36で覆った構成である。レジスト膜36は、
膜厚が5μmの有機レジストである。そして、この構造
体34に対して温度を150℃とした熱処理を1時間施
し、続いて、媒質が5%含有されたHF水溶液中に構造
体34を浸して表面の自然酸化層を除去しておく。
【0026】このようにして作成した構造体34を陽極
として陽極酸化を行う。陰極としては、対向電極すなわ
ち白金電極40を用いる。図4には、テフロンビーカー
32の容器内の電解液に、構造体34および白金電極4
0を入れた様子を示している。構造体34のAl電極3
0と白金電極40との間には、電流源42が接続されて
いる。この接続状態のまま、構造体34および白金電極
40を電解液中に入れ、これらの間に所要の時間だけ電
流を流す。
【0027】電解液としては、媒質が50%のHF水溶
液38を用いている。尚、電解液を入れたテフロンビー
カー32は、超音波発生機44の水槽46内に具えられ
ている。そして、陽極酸化時に、HF水溶液38中に超
音波を伝播させる。これは、形成されるポーラス(多孔
質)膜の孔内に電解液を浸透させるためである。
【0028】構造体34と白金電極40との間には、電
流密度が100mA/cm2 の電流を5分間流す。この
ようにして、電解液と触れるSiウエハ28の部分を、
ポーラスSi膜48に変質させる。この工程の後にレジ
スト膜36は除去しておく。この陽極酸化により、Si
ウエハ28の表面から約30μmの深さまでポーラスS
i膜48が形成される。このように、Siウエハ28の
一部分がポーラスSi膜48となる。Siウエハ28
は、残存するSiウエハ28の部分すなわちSi層28
a(図5の基板14に相当する。)とポーラスSi膜4
8との2層構造となる(図1の(B))。
【0029】次に、(b)ポーラスSi膜48を酸化シ
リコン(SiO2 )膜52に変質させて下部クラッド層
とする工程につき説明する。
【0030】ポーラスSi膜48が形成されたSiウエ
ハ28は、純水で洗浄し、裏面のAl電極30を、硝
酸、酢酸および純水を3:1:5の割合で混合した溶液
でエッチング除去する。そして、Siウエハ28に対し
て、酸素雰囲気中で温度を900℃とした熱処理を1時
間施す。ポーラスSi膜48は、数nm〜数10nmの
大きさの径の微細な孔を多数有したSi層である。この
熱処理によって、ポーラスSi膜48の、膜厚が30μ
mの深さまで完全に酸化させる。このポーラスSi膜4
8を酸化させて得られた酸化ポーラスSi膜50を図1
の(C)に示す。
【0031】更に、酸化ポーラスSi膜50を溶融して
Si層28aの表面に一様なSiO2 膜52を形成する
(図1の(D))。酸化ポーラスSi膜50を溶融する
ため、この膜50に対して温度が1150℃の酸素雰囲
気で1時間の熱処理を施す。そして、膜厚が25μmの
SiO2 膜52を、Si層28aの上に形成する。
【0032】尚、上述したように、ポーラスSi膜48
を酸化させて酸化ポーラスSi膜50とし、続いて、こ
の膜を溶融することによりSiO2 膜52を作成した
が、これら酸化および溶融は一度に行ってもよい。すな
わち、ポーラスSi膜48に対し、酸素雰囲気中で温度
が1150℃になるまで加熱をし、1時間の熱処理を施
すことにより酸化および溶融を一度に行わせて、SiO
2 膜52に変質させてもよい。
【0033】このようにして形成したSiO2 膜52
は、赤外線吸収による分析によるとOH基の存在が認め
られない。また、この実施の形態で用いたSiウエハ2
8は、ウエハ中の不純物が導波路の特性に影響を与えな
い程度の量であるものを用いている。すなわち、Siイ
ンゴットの製造時において、重金属の濃度が1010cm
-3以下、炭素の濃度が検出限界の2.5×1015cm-3
以下および窒素の濃度が5×1014cm-3以下である。
従って、陽極酸化により作成したSiO2 膜52は、光
導波路用として充分に機能する。また、作成したSiO
2 膜52の屈折率は、波長が632nmの光に対して
1.45741である。
【0034】このように、陽極酸化法により形成したS
iO2 層は、従来の火炎堆積法により形成したSiO2
層に比べて、高密度である。これは、直径が0.2μm
程度の石英微粒子を軟化させることによりSiO2 層を
形成する火炎堆積法と比較し、陽極酸化により形成した
ポーラスSi層が、直径が数nm程度の微粒子の集まり
とみなせるからである。このように、この実施の形態で
形成したポーラスSi層は、より小さなサイズの石英微
粒子が堆積された層であると考えることができる。従っ
て、より低い温度で石英微粒子を移動させることができ
るので、従来に比べて軟化させやすい。よって、溶融さ
せる時間も短時間で済む。また、より多数の石英微粒子
を十分に溶融させてガラス化させることができるから、
従来に比べて高密度の層が形成される。
【0035】また、従来用いられていた真空蒸着法や火
炎堆積法によれば、装置の大きさの制限により、一度に
処理可能なウエハの枚数がせいぜい20枚程度と限られ
ていた。これに対して、この陽極酸化法にあっては、比
較的大きなビーカーを用意することができるし、また、
Siウエハおよび対向電極を互いに接近させてビーカー
の電解液中に入れることができるので、従来より多数の
ウエハを一度に処理することができる。例えば、上述し
た条件で、平面的に1m2 程度のスペースが取れるビー
カーを電解液を入れる容器として用いれば、70枚程度
のウエハを一度に処理することが可能である。
【0036】そして、真空蒸着や火炎堆積法では、例え
ば真空を引く時間や基板を熱する時間等を要したが、こ
の陽極酸化法によれば、そのような時間が不要となる。
また、従来の方法では、膜自体を堆積させる時間が0.
5μm/分程度であったのが、陽極酸化法によると6μ
m/分にすることができる。従って、上述した石英微粒
子の微細化の効果と共に、従来に比べて、処理時間を大
幅に短くする効果がある。
【0037】以上説明したようにして、下部クラッド層
としてSiO2 膜52が作成される。次に、作成した下
部クラッド層の上面にコア層を形成する工程につき説明
する。
【0038】先ず、GeをドープしたSiO2 膜54
(以下、GeドープSiO2 膜54と略称する。)を、
SiO2 膜52の上面に形成する(図2の(A))。こ
の膜54は、原料ガスとしてテトラエトキシシラン(T
EOS)ガス、酸素ガスおよびテトラメチルゲルマン
(TMG)ガスの混合ガスを用いて、プラズマCVD法
により形成する。形成したGeドープSiO2 膜54
は、膜厚が8μmであり、屈折率が1.4603であ
る。
【0039】次に、GeドープSiO2 膜54のパタン
形成を行い、コア層を形成する。このパタン形成を行う
に当たり、先ず、GeドープSiO2 膜54上にスパッ
タ法等によりα−Si膜を積層する。そして、このα−
Si膜を通常のフォトリソグラフィ技術を用いて導波路
形状に加工する。この加工は、HBrガスを用いたリア
クティブイオンエッチング法で行うのが好適である。続
いて、加工したα−Si膜(α−Si膜パタンと称す
る。)をマスクとして、GeドープSiO2 膜54のエ
ッチングを行う。このエッチングは、C26 ガスとC
24 ガスとの混合ガスを用いたリアクティブイオンエ
ッチングにより行う。そして、エッチング後に、SF6
ガスを用いてα−Si膜パタンを選択的に除去する。こ
のようにして、GeドープSiO2 膜54を導波路形状
に加工し、コア層54aおよび54b(それぞれ図5の
コア層18aおよび18bに相当する。)とする(図2
の(B))。
【0040】そして、コア層54aおよび54bの上面
に上部クラッド層を形成して、光導波路を完成させる。
上部クラッド層となるSiO2 膜56は、コア層54a
および54b上に形成される。SiO2 膜56は、原料
ガスとしてテトラエトキシシラン(TEOS)ガスおよ
び酸素ガスの混合ガスを用いたプラズマCVD法により
形成する(図2の(C))。このようにして、膜厚が1
0μmのSiO2 膜56を形成し、光導波路が完成す
る。
【0041】以下、形成した平面型光導波路を加工して
受発光素子を搭載し、光導波路素子化する工程につき簡
単に説明する。
【0042】先ず、不要なSiO2 層を除去して、受発
光素子搭載領域(図3のa領域)を形成する(図3の
(A))。そして、受発光素子搭載領域に、受発光素子
用の配線電極としてCr/Au薄膜(Cr膜およびAu
膜の積層膜)を真空蒸着で形成し、パタン形成を行っ
て、Cr/Au電極パタン58とする(図3の
(B))。次に、発光素子としてのレーザダイオード2
2と、受光素子としてのフォトダイオード24とを、受
発光素子搭載領域に設ける。そして、Cr/Au電極パ
タン58との間のボンディングをワイヤ60aおよび6
0bで行い、電気的接続を取る(図3の(C))。
【0043】このようにして光導波路素子を形成する。
尚、石英系光導波路を用いた素子は図5に示す構成のも
のに限られず、例えば、マッハツェンダ型フィルタ、N
×Nスターカプラ、加入者用光多重光回路ユニット素
子、アレイ導波路格子型合分波回路素子等に応用するこ
とができる。
【0044】以上説明したように、陽極酸化により形成
されるポーラスSi層を利用して、簡便に、超純粋な石
英層をSiウエハ上に形成することができる。よって、
工程時間の削減や量産性の向上を図ることが可能とな
る。しかも、装置が低コストであり、使用する薬品も安
価のため、経済的にも優れている。
【0045】
【発明の効果】この発明の光導波路の製造方法によれ
ば、先ず、陽極酸化法によりポーラス膜を形成する。そ
して、この形成したポーラス膜を酸化膜に変質させる。
このような陽極酸化法を用いると、電解液を入れた容器
中に基板と対向電極とを密接させて設置することができ
るので、従来に比べて多くのウエハ枚数を一度に処理す
ることができる。従って、従来に比べて短時間で光導波
路を作成することができる。また、陽極酸化法により形
成したポーラス膜は、従来の方法で形成した層より直径
が小さな微粒子の集まりとみなせる。従って、比較的低
い温度でも軟化しやすく、密度の高い膜を作成すること
ができる。
【0046】また、この発明の光導波路の製造方法の好
適例によれば、レジスト膜を利用することにより、所望
の領域だけをポーラス膜に変質させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の光導波路の製造工程を示す図であ
る。
【図2】図1に続く、実施の形態の光導波路の製造工程
を示す図である。
【図3】図2に続く、実施の形態の光導波路の製造工程
を示す図である。
【図4】陽極酸化時の配置を示す図である。
【図5】光導波路素子の構造を示す図である。
【符号の説明】
10:導波路領域 12:受発光素子領域 14:基板 16:下部クラッド層 18a,18b,54a,54b:コア層 20:上部クラッド層 22:レーザダイオード 24:フォトダイオード 26a,26b:電極パタン 28:Siウエハ 28a:Si層 30:Al電極 32:テフロンビーカー 34:構造体 36:レジスト膜 38:HF水溶液 40:白金電極 42:電流源 44:超音波発生機 46:水槽 48:ポーラスSi膜 50:酸化ポーラスSi膜 52,56:SiO2 膜 54:GeドープSiO2 膜 58:Cr/Au電極パタン 60a,60b:ワイヤ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の上に下部クラッド層を形成し、該
    下部クラッド層の上にコア層を形成し、該コア層の上に
    上部クラッド層を形成する光導波路の製造方法におい
    て、 前記下部クラッド層の形成は、 (a)前記基板の上面部を陽極酸化法でポーラス膜に変
    質させる工程と、 (b)前記ポーラス膜を酸化膜に変質させて前記下部ク
    ラッド層とする工程とを含むことを特徴とする光導波路
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光導波路の製造方法に
    おいて、 前記基板をSiウエハとし、前記酸化膜をSiO2 膜と
    することを特徴とする光導波路の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の光導波路の製造方法に
    おいて、 前記(a)工程は、 前記基板の裏面に電極膜を形成する工程と、 前記基板の側面と前記電極膜の表面とをレジスト膜で覆
    った構造体を形成する工程と、 前記電極膜と対向電極との間に電流源を接続して前記構
    造体を前記対向電極と共に電解液に入れ、これらの間に
    所要の時間だけ電流を流す工程と、 前記レジスト膜および前記電極膜を除去する工程とを含
    むことを特徴とする光導波路の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の光導波路の製造方法に
    おいて、 前記基板をSiウエハとし、前記対向電極を白金とし、
    前記電解液をHF水溶液とすることを特徴とする光導波
    路の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の光導波路の製造方法に
    おいて、 前記(b)工程は、 前記ポーラス膜を酸化して酸化ポーラス膜を形成する工
    程と、 前記酸化ポーラス膜を溶融して酸化膜とする工程とを含
    むことを特徴とする光導波路の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の光導波路の製造方法に
    おいて、 前記基板をSiウエハとし、前記酸化膜をSiO2 膜と
    することを特徴とする光導波路の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH1114848A (ja) * 1997-06-19 1999-01-22 Kyocera Corp 光導波路の製造方法

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