JPH10204080A - 1,3−ジオキソランの製造方法 - Google Patents

1,3−ジオキソランの製造方法

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JPH10204080A
JPH10204080A JP9012741A JP1274197A JPH10204080A JP H10204080 A JPH10204080 A JP H10204080A JP 9012741 A JP9012741 A JP 9012741A JP 1274197 A JP1274197 A JP 1274197A JP H10204080 A JPH10204080 A JP H10204080A
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JP
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dioxolane
formaldehyde
atom
producing
distillation
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JP9012741A
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Ikuhisa Kuriyama
育久 栗山
Takao Kondo
隆夫 近藤
Daigo Nakatani
大吾 中谷
Kenji Yamada
健二 山田
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Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Publication date
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D317/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings having two oxygen atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D317/08Heterocyclic compounds containing five-membered rings having two oxygen atoms as the only ring hetero atoms having the hetero atoms in positions 1 and 3
    • C07D317/10Heterocyclic compounds containing five-membered rings having two oxygen atoms as the only ring hetero atoms having the hetero atoms in positions 1 and 3 not condensed with other rings
    • C07D317/12Heterocyclic compounds containing five-membered rings having two oxygen atoms as the only ring hetero atoms having the hetero atoms in positions 1 and 3 not condensed with other rings with only hydrogen atoms or radicals containing only hydrogen and carbon atoms, directly attached to ring carbon atoms
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D11/00Solvent extraction
    • B01D11/04Solvent extraction of solutions which are liquid

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水およびメタノールが高度に分離された1,3-
ジオキソランを提供する方法。 【解決手段】 酸触媒の存在下、ホルムアルデヒドあ
るいはホルムアルデヒドを発生させる物質とエチレング
リコールとを反応させる工程、反応液から生成物を蒸
留分離する工程、得られた反応蒸留液にアルカリ性物
質を添加後または添加しながら、蒸留濃縮する工程、
蒸留濃縮液から、抽出剤としてアルキル置換ベンゼンを
用いて1,3-ジオキソランを抽出する工程、抽出液から
蒸留により低沸不純物を除去する工程および1,3-ジオ
キソランを蒸留により抽出剤から分離する工程からなる
1,3-ジオキソランの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油脂等の溶剤、抽
出剤、リチウム電池の電解質溶媒、塩素系溶剤の安定
剤、医薬品の中間体、アセタール樹脂の原料等として有
用な高純度の1,3-ジオキソランを製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来1,3-ジオキソランの製法として、エ
チレングリコールとホルムアルデヒドの環化反応による
方法が知られている。例えば、西ドイツ特許19142
09号には、酸触媒の存在下、ホルムアルデヒド水溶液
とエチレングリコールを反応させることによって、7w
t%の水分を含む1,3-ジオキソランが96.5%の収率
で得られることが開示されている。
【0003】しかしながら、このような製法で製造され
た粗製1,3-ジオキソランは水以外にもホルムアルデヒ
ド、ギ酸、メタノールなどの不純物を含む。そして、生
成した1,3-ジオキソランと副生成水あるいは原料中に含
まれる水は共沸組成物を形成し、蒸留工程だけでは水を
高度に分離除去することは困難である。また、ホルムア
ルデヒドとメタノールが共存した場合、両者は付加物を
形成し、1,3-ジオキソランから蒸留で高度に分離するこ
とは困難である。
【0004】更に、重合のモノマー等として1,3-ジオキ
ソランを用いる場合には、これら微量の水分やメタノー
ルが混在すると、一般に重合を著しく阻害するか重合物
の分子量を低下させるため、高度な分離が不可欠であ
る。
【0005】そして、1,3-ジオキソランの精製方法に関
して、Industrial & EngineeringChemistry, Vol.46, 7
87(1954年)に、酸触媒の存在下にパラホルムアルデヒ
ドとエチレングリコールを反応させ、反応蒸留液に食塩
を添加して2相に分離後、有機相を精留することによ
り、高純度の1,3-ジオキソランが得られることが開示さ
れている。しかし、この方法は、大量の食塩を必要とす
るため、設備上、耐食性材質を使用する必要があり工業
的製法としては採用しがたい。
【0006】一方、水を含む1,3-ジオキソランから、抽
出剤として、塩化メチレン、テトラリン、n-ヘプタン等
により1,3-ジオキソランを抽出した後、抽出液を共沸蒸
留により脱水し、その後、抽出剤と1,3-ジオキソランを
蒸留分離する方法が公知となっている(特開昭49-62469
号公報)。この方法においても、塩化メチレンは装置材
質に制約を与え、また、テトラリン、n-ヘプタンは1,3-
ジオキソランの抽出効率が低く、大量の溶剤回収を必要
とする点で充分満足すべき方法とは言えない。
【0007】また、亜硫酸水素ナトリウムや二硫化ナト
リウムによって粗製1,3-ジオキソランを処理することに
よりホルムアルデヒドを除去する方法は公知である。し
かしながら、これらの物質を使用した場合、装置材質も
しくは排水処理に制約を与える。
【0008】更に、西ドイツ特許1172687号では
ホルムアルデヒドや水を不純物として含む粗製1,3-ジオ
キソランを不活性有機溶媒により抽出し、抽出層をアル
カリまたはアルカリ土類水溶液により処理することによ
り、ホルムアルデヒドが除去された1,3-ジオキソランが
得られることが開示されている。
【0009】更にまた、西ドイツ特許1279025号
ではホルムアルデヒドや水を不純物として含む粗製1,3-
ジオキソランを液体状態でフィードし、水酸化アルカリ
および/またはアルカリ濃水溶液と向流接触させること
により、ホルムアルデヒドを高度に分離した1,3-ジオキ
ソランが得られることが開示されている。
【0010】しかし、これらの方法ではアルカリ溶液中
への1,3-ジオキソランの損失を防ぎ、また、アルカリを
再使用するために、使用後のアルカリ水溶液を濃縮し、
1,3-ジオキソランと共に回収するプロセスが、付帯設備
として必要である。
【0011】また、水を含む粗製1,3-ジオキソランにア
ンモニアを加え、精留することにより、不純物であるホ
ルムアルデヒドおよびギ酸が除去された水を含む粗製1,
3-ジオキソランが得られることは公知である(特開昭49
-62469号公報)。しかし、この方法は重合のモノマー等
として使用した場合に悪影響を及ぼすアンモニアが、1,
3-ジオキソラン中へ混入する危険を伴う。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】1,3-ジオキソランを製
造する方法として、腐食性が少なく、回収効率が優れ、
かつ簡素な工業的に有利な方法を提供することにある。
また、ポリアセタール樹脂の製造用モノマーとして適し
た水およびメタノールが高度に分離された1,3-ジオキソ
ランの製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ホルムア
ルデヒドあるいはホルムアルデヒドを発生させる物質と
エチレングリコールとを原料とする1,3-ジオキソランの
製造方法について鋭意検討した結果、反応混合物から蒸
留により分離された反応蒸留液を蒸留により濃縮する際
に、アルカリ性物質を添加することにより、不純物とし
て存在するホルムアルデヒドおよびギ酸を除去でき、さ
らに、濃縮液をアルキル置換ベンゼンにより抽出し、抽
出液を蒸留により脱水、脱メタノールした後、蒸留によ
り水およびメタノールが高度に分離された1,3-ジオキソ
ランを、アルキル置換ベンゼンと容易に分離できること
を見い出し、本発明に至った。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明は、酸触媒の存在下、ホ
ルムアルデヒドあるいはホルムアルデヒドを発生させる
物質とエチレングリコールを反応させる工程、反応液
から生成物を蒸留分離する工程、得られた反応蒸留液
にアルカリ性物質を添加後または添加しながら、蒸留濃
縮する工程、蒸留濃縮液から、抽出剤としてベンゼン
核の少なくとも1つが炭素数1〜4のアルキル基で置換
されたアルキル置換ベンゼンを用いて、1,3-ジオキソラ
ンを抽出する工程、抽出液から蒸留により低沸不純物
を除去する工程および1,3-ジオキソランを蒸留により
抽出剤から分離除去する工程からなる1,3-ジオキソラン
の製造方法である。
【0015】本発明で使用されるホルムアルデヒドある
いはホルムアルデヒドを発生させる物質とは、ホルマリ
ン(ホルムアルデヒド水溶液)、パラホルムアルデヒ
ド、トリオキサン、テトラオキサン、ポリアセタール等
やそれらの混合物が用いられ、特にパラホルムアルデヒ
ドまたはホルマリンは好適に使用される。
【0016】原料としてホルマリンを使用する場合、そ
の濃度は特に制限を受けないが、通常5〜75wt%の
濃度、好ましくは50〜75wt%の濃度が用いられ
る。
【0017】本発明で使用されるエチレングリコール
は、どのような方法で製造されたものでもよく、市販さ
れているものであればどのようなものでも使用できる。
【0018】酸触媒としては液相中で酸性を示す物質で
あれば、ほとんどの物質が使用できるが、特に反応条件
下において不揮発性の酸を使用するのが好ましい。例え
ば、硫酸、塩酸、燐酸等の鉱酸;スルホン酸、ホスホン
酸、カルボン酸等の有機酸;強酸性イオン交換樹脂、ゼ
オライト、シリカ、アルミナ、活性白土等の固体酸触
媒;およびリンモリブデン酸、リンタングステン酸等の
ヘテロポリ酸等が挙げられる。その中でも、硫酸が好適
に使用される。
【0019】触媒として硫酸を使用する場合、反応液中
の濃度は特に制限を受けないが、通常0.01〜50w
t%、好ましくは0.1〜10wt%が用いられる。
【0020】反応温度としては、20〜200℃の温
度、好ましくは80〜150℃の温度が用いられる。反
応圧力は、特に限定はないが、反応温度において原料お
よび触媒の大部分が液体として存在する圧力が用いられ
る。
【0021】原料として用いられるエチレングリコール
とホルムアルデヒドの割合は、ホルムアルデヒド1モル
当たりエチレングリコールは、通常0.5〜2モル、好
ましくは0.7〜1.7モルが用いられる。ホルムアル
デヒドとしてホルムアルデヒドを発生させる物質を使用
した場合、その量は発生するホルムアルデヒドの量に換
算して、前記範囲となるように使用する。
【0022】反応形式は、槽型、管型、塔型反応器等一
般に用いられる反応形式を用いることができ、また回分
法、連続法の何れの反応方式でも実施できる。
【0023】回分法の場合の反応時間あるいは連続法の
場合の滞在時間は10分〜20時間が好ましく、30分
〜10時間がより好ましい。
【0024】反応により生成した1,3-ジオキソランは、
反応系から直接蒸留分離されるか、又は蒸留塔を介して
蒸留分離され系外に取り出される。
【0025】しかし、通常用いられる蒸発缶タイプの反
応器を用いて反応させ、1,3-ジオキソランを含む生成物
の蒸気を連続的に取り出した場合、反応蒸留液中に副生
した不純物および未反応原料がかなり多量に含まれ、そ
の後の精製をしばしば困難にする。
【0026】従って、反応器から1,3-ジオキソランを含
む生成物を連続的に取り出す場合には、蒸留塔を介して
反応蒸留液を取り出すことが好ましい。即ち、反応器と
気液接触部を連結し、反応液から発生して上昇しかつ前
記気液接触部を通過した1,3-ジオキソランを含む蒸気を
凝縮させ、凝縮液の一部を前記気液接触部に還流させな
がら、前記気液接触部の残りを反応蒸留液として取り出
すことが望ましい。
【0027】この蒸留塔としては、その種類については
限定されず、棚段塔であっても充填塔であってもよい。
そして、蒸留段数としては1段〜20段(但し、充填塔
の場合は理論段数を示す。以下同じ。)が好ましい。ま
た、還流比としては通常0.1〜10の範囲であり、好
ましくは0.5〜3の範囲である。
【0028】取り出された1,3-ジオキソランを含む反応
蒸留液には、1,3-ジオキソランの他、原料ホルマリン中
の水及び副生成物としての水、未転化のホルムアルデヒ
ド、不純物のメタノールおよびギ酸が含まれる。そのた
め、この反応蒸留液を、さらに蒸留することにより、1,
3-ジオキソラン−水共沸組成(水8.5wt%含有)ま
で濃縮する。その際、アルカリ性物質あるいはアルカリ
性物質の溶液を添加することにより不純物のホルムアル
デヒドおよびギ酸含有量を低減することができる。
【0029】上記濃縮工程は、回分法、連続法の何れの
蒸留方式でも実施できるが、生産効率の点から、連続法
で行うことが望ましい。その場合には、上記反応蒸留液
を濃縮塔に供給し、同時にアルカリ性物質あるいはアル
カリ性物質の溶液を供給液中もしくは蒸留塔中に添加す
ることにより、塔頂からホルムアルデヒドおよびギ酸含
量が低減された1,3-ジオキソラン−水共沸組成(水8.
5wt%含有)の粗製1,3-ジオキソランが得られ、塔底
から水を主とし、アルカリ性物質、ホルムアルデヒド、
ギ酸およびその変性物などからなる水溶液が分離され
る。また、塔底から分離されたホルムアルデヒドを含む
水溶液から、ホルムアルデヒドを回収し再び原料として
用いることも可能である。
【0030】本発明で使用されるアルカリ性物質とは、
アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物、およ
び下記一般式(1)で表される沸点75℃以上の第一ア
ミンまたは第二アミンである。
【化2】 (式中、R1 は水素原子、炭化水素基、あるいは窒素原
子、酸素原子、ハロゲン原子、ケイ素原子、リン原子、
硫黄原子のいずれか1種または2種以上を含む炭化水素
基を示し、R2 は炭化水素基、あるいは窒素原子、酸素
原子、ハロゲン原子、ケイ素原子、リン原子、硫黄原子
のいずれか1種または2種以上を含む炭化水素基を示
す。)
【0031】具体的には、アルカリ金属またはアルカリ
土類金属の水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ルビジウム、水酸
化セシウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、
水酸化バリウム、水酸化ベリリウムおよび水酸化ストロ
ンチウム等が例示される。また、沸点75℃以上の第一
アミンまたは第二アミンとしては、ジn-プロピルアミ
ン、ジイソプロピルアミン、n-ブチルアミン、ジn-ブチ
ルアミン、ジイソブチルアミン、ジsec−ブチルアミ
ン、n-アミルアミン、イソアミルアミン、t-アミルアミ
ン、n-ヘキシルアミン、2-エチルヘキシルアミン、ジ
(2-エチルヘキシル)アミン、n-ラウリルアミン、エタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、n-プロパノールア
ミン、モノイソプロパノールアミン、ジn-プロパノール
アミン、ジイソプロパノールアミン、3-メトキシプロピ
ルアミン、3-エトキシプロピルアミン、ジアリルアミ
ン、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、3-メチ
ルアミノ- プロピルアミン、3-ジメチルアミノ- プロピ
ルアミン、3-ジエチルアミノ- プロピルアミン、3-(ジ
n-ブチルアミノ)- プロピルアミン、テトラメチレンジ
アミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジア
ミン、1,2-ジアミノシクロヘキサン、3,3'- イミノ- ビ
スプロピルアミン、3,3'- メチルイミノ- ビスプロピル
アミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサ
ミン、アニリン、、メチルアニリン、o-トルイジン、m-
トルイジン、p-トルイジン、o-フェニレンジアミン、m-
フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、o-アニシ
ジン、p-アニシジン、p-フェネチジン、ジフェニルアミ
ン、ベンジジン、o-トリジン、o-ジアニシジン等が例示
される。これらのアルカリ性物質は、1種または、2種
以上の混合物として使用することもできる。また、これ
らのアルカリ性物質は、添加を容易にするため、あるい
は拡散を促進するために、水溶液もしくはプロセスに悪
影響を引き起こさない他の溶媒による溶液として使用す
ることもできる。
【0032】本発明以外のホルムアルデヒドとの何らか
の反応が起こることが知られている物質、たとえば酸ア
ミド類などを用いても、ホルムアルデヒドの除去効果は
見られない。したがって、本発明による方法は従来技術
から容易に類推されるものではない。
【0033】使用するアルカリ性物質の量は、アルカリ
金属またはアルカリ土類金属の水酸化物の場合は供給液
中のホルムアルデヒド1モルに対し0.01〜100当
量の範囲が好ましく、0.1〜20当量の範囲がより好
ましく、0.5〜10当量の範囲が最も好ましい。沸点
75℃以上の第一アミンまたは第二アミンの場合は供給
液中のホルムアルデヒド1モルに対し0.01〜100
モルの範囲が好ましく、0.1〜20モルの範囲がより
好ましく、0.5〜10モルの範囲が最も好ましい。
【0034】濃縮工程で使用される蒸留塔は、通常の棚
段塔あるいは充填塔である。そして、濃縮部の段数は1
段〜40段、回収部の段数は2段〜55段が好ましい。
また、還流比は通常0.5〜10が好ましい。
【0035】アルカリ性物質は濃縮塔供給液中もしくは
濃縮塔へ直接連続的に添加することが好ましい。供給液
中に添加する場合は、アルカリ性物質と供給液を充分に
混ざり合わせてから、濃縮塔に供給することが好まし
い。濃縮塔へ直接添加する場合は、塔下部から塔上部ま
でのいずれの部分へ添加しても良いが、還流液中または
塔濃縮部へ添加することが好ましい。
【0036】本発明では、このホルムアルデヒドおよび
ギ酸含有量を低減した1,3-ジオキソランおよび水を含む
反応蒸留液である上記の粗製1,3-ジオキソランをアルキ
ル置換ベンゼンにより抽出し、抽出液を蒸留により脱
水、脱メタノールした後、1,3-ジオキソランを抽出剤か
ら蒸留分離することにより、水およびメタノールが高度
に分離された1,3-ジオキソランを高回収率で得ることが
できる。
【0037】本発明で使用されるアルキル置換ベンゼン
とは、ベンゼン核の少なくとも1つが炭素数1〜4のア
ルキル基で置換されたアルキル置換ベンゼンである。
【0038】具体的には、トルエン、エチルベンゼン、
n-プロピルベンゼン、イソプロピルベンゼン、n-ブチル
ベンゼン、sec- ブチルベンゼン、t- ブチルベンゼ
ン、o-キシレン、m-キシレン、p-キシレン、4-イソプロ
ピル-1- メチルベンゼン、1,2,3-トリメチルベンゼン、
1,2,4-トリメチルベンゼン、1,3,5-トリメチルベンゼ
ン、1,3,5-トリエチルベンゼン、1,2,3,4-テトラメチル
ベンゼンまたは1,2,3,5-テトラメチルベンゼン等が例示
される。好ましくは、トルエン、エチルベンゼン、n-プ
ロピルベンゼン、イソプロピルベンゼン、n-ブチルベン
ゼン、sec- ブチルベンゼン、t-ブチルベンゼン、o-
キシレン、m-キシレン、p-キシレン、4-イソプロピル-1
- メチルベンゼン、1,2,3-トリメチルベンゼン、1,2,4-
トリメチルベンゼンまたは1,3,5-トリメチルベンゼン等
であり、特に好ましくは、トルエン、o-キシレン、m-キ
シレン、p-キシレン、エチルベンゼン、イソプロピルベ
ンゼン、1,2,4-トリメチルベンゼンまたは1,3,5-トリメ
チルベンゼンである。これらは、1種または、2種以上
の混合物として使用することもできる。
【0039】使用するアルキル置換ベンゼンの量は1,3-
ジオキソラン1重量部に対し0.01〜100重量部の
範囲が好ましく、0.1〜10重量部の範囲がより好ま
しく、0.5〜3重量部の範囲が最も好ましい。
【0040】抽出工程に使用する装置は、種類を問わず
工業的に使用可能な装置であれば回分式、多段式、連続
式、並流式、向流式などあらゆる形式が使用でき、とく
に制限を受けない。例えば、ミキサー・セトラー型、ス
プレー塔、多孔板塔、邪魔板塔、充填塔、脈動塔、撹拌
式抽出塔が用いられる。
【0041】反応蒸留液あるいは粗製1,3-ジオキソラン
と抽出剤の混合時間は、回分法および連続法いずれの場
合も0.1〜180分である。また、静置時間は、回分
法および連続法いずれの場合も0.5〜180分であ
る。
【0042】抽出後の有機層(抽出液)には、1,3-ジオ
キソラン、アルキル置換ベンゼン、少量の水および微量
のメタノールが含まれており、次工程の脱水蒸留塔に供
給される。一方、水層(抽残液)には、水以外に1,3-ジ
オキソランが残存している。これらは廃棄するか、また
は蒸留により粗製1,3-ジオキソランが得られるまで濃縮
し回収することができる。
【0043】脱水工程では、脱水塔により水およびメタ
ノールが除去される。この工程は、回分法、連続法の何
れの蒸留方式でも実施できるが、生産効率の点から、連
続法で行うことが望ましい。その場合には、脱水塔内に
抽出後の有機層を連続的に供給し、塔頂からは1,3-ジオ
キソラン−水の共沸物およびメタノールを留出させ、塔
底からは1,3-ジオキソランとアルキル置換ベンゼンとの
混合物が取り出される。一定量以上のホルムアルデヒド
が脱水塔へのフィード液に含まれている場合、メタノー
ルとホルムアルデヒドが付加物を形成し、この工程にお
いて最終製品の1,3-ジオキソランの品質に悪影響を与え
ない程度までメタノールを除去することが困難になる。
塔底液は次工程の分離工程に供給される。そして、留出
液は、抽出工程にリサイクルするか、または抽出時の水
層とともに濃縮し、回収することも可能である。
【0044】脱水工程で使用される蒸留塔は、通常の棚
段塔あるいは充填塔である。そして、濃縮部の段数は5
段〜90段、回収部の段数は1段〜30段が好ましい。
また、還流比は通常0.5〜30が好ましい。
【0045】分離工程は精製塔において行われる。この
工程は、回分法、連続法の何れの蒸留方式でも実施でき
るが、生産効率の点から、連続法で行うことが望まし
い。その場合には、精製塔内に1,3-ジオキソランとアル
キル置換ベンゼンとの混合物を供給し、塔頂から水およ
びメタノールが高度に分離された1,3-ジオキソランが得
られ、塔底からアルキル置換ベンゼンが取り出される。
取り出されたアルキル置換ベンゼンは抽出工程へリサイ
クルされる。
【0046】分離工程で使用される蒸留塔は、通常の棚
段塔あるいは充填塔である。そして、濃縮部の段数は1
0段〜100段、回収部の段数は1段〜20段が好まし
い。また、還流比は通常0.5〜30が好ましい。
【0047】
【実施例】以下実施例、比較例により本発明を説明する
が、これらは本発明の範囲をなんら制限するものではな
い。
【0048】実施例1 (反応工程)温度計および撹拌機を備えた1Lの反応器
に、70wt%ホルマリン268.8gとエチレングリ
コール331.3gおよび98wt%硫酸6.0gを仕
込み、内部液温を115℃前後に昇温し、85〜95℃
の反応蒸気を、ガラス製多孔板5段および還流器を備え
た蒸留塔(内径50mm)を通した後、液化し、還流比
1.24で抜き出した。また、抜き出し開始と同時に7
0wt%ホルマリンとエチレングリコールの混合物(重
量比1:1.42)を200g/hrの速度で反応器へ供
給し、供給速度と留出速度がバランスするように加熱量
をコントロールした。 反応蒸留液;200 g/hr 組成; 1,3-ジオキソラン 69.9 wt% 水 29.4 wt% ホルムアルデヒド 0.5 wt% メタノール 0.2 wt% ギ酸 0.01 wt%
【0049】(濃縮工程)更に、抜き出した反応蒸留液
をガラス製多孔板式連続蒸留塔(内径50mm)へ20
0g/hrの速度でフィードした。また、同時に塔頂の還
流液中にアルカリ性物質として20wt%水酸化ナトリ
ウム水溶液を7.85g/hrの速度でフィードした。添
加した水酸化ナトリウムはフィード液中ホルムアルデヒ
ド1モルに対して、1.1当量である。塔構成は回収部
10段、濃縮部8段とし、還流比は2とした。蒸留塔内
温度が安定した後、下記の流量、組成の塔頂液および塔
底液を得た。 (1)塔頂液;153 g/hr 組成; 1,3-ジオキソラン 91.2 wt% 水 8.5 wt% ホルムアルデヒド 0.02 wt% メタノール 0.3 wt% ギ酸 検出限界以下 (2)塔底液;55 g/hr 組成; 水 95.3 wt% ホルムアルデヒド 1.8 wt% 水酸化ナトリウム 2.8 wt%
【0050】(抽出工程)上記より得られた水8.5w
t%を含む1,3-ジオキソラン共沸混合物200.0gと
抽出剤としてトルエン193.3gを1L撹拌器付ガラ
スフラスコに入れ、30℃の水浴上で10分間激しく撹
拌した後、20分間静置した。混合液は2層に分離し、
下記の重量、組成の有機層(抽出液)および水層(抽残
液)を得た。 (1)有機層(抽出液);375 g 1,3-ジオキソラン 47.4 wt% トルエン 51.5 wt% 水 1.0 wt% ホルムアルデヒド 0.007 wt% メタノール 0.1 wt% (2)水層(抽残液);18 g 1,3-ジオキソラン 24.4 wt% トルエン 0.39 wt% 水 74.0 wt% ホルムアルデヒド 0.08 wt% メタノール 1.2 wt%
【0051】(脱水工程)上記より得られた有機層(抽
出液)をガラス製多孔板式連続蒸留塔(内径50mm、
回収部10段、濃縮部20段)に174g/hrの速度で
フィードした。還流比は8とした。蒸留塔内温度が安定
した後、下記の流量、組成の塔頂液および塔底液を得
た。 (1)塔頂液;24 g/hr 組成; 1,3-ジオキソラン 91.7 wt% トルエン 0.15 wt% 水 7.4 wt% ホルムアルデヒド 0.04 wt% メタノール 0.69 wt% (2)塔底液;150g/hr 組成; 1,3-ジオキソラン 40.5 wt% トルエン 59.5 wt% 水 20 ppm ホルムアルデヒド 13 ppm メタノール 検出限界以下
【0052】(分離工程)上記の塔底液(2)をガラス
製多孔板式連続蒸留塔(内径50mm、回収部5段、濃
縮部40段)に150g/hrの速度でフィードした。還
流比は10とした。蒸留塔内温度が安定した後、塔頂か
ら下記の流量および組成の1,3-ジオキソランを得た。 (1)塔頂液;60 g/hr 組成; 1,3-ジオキソラン 99.9 wt% トルエン 100 ppm 水 50 ppm ホルムアルデヒド 33 ppm メタノール 検出限界以下 (2)塔底液;90 g/hr 組成; 1,3-ジオキソラン 0.8 wt% トルエン 99.2 wt%
【0053】実施例2 濃縮工程においてアルカリ性物質として5wt%水酸化
ナトリウム水溶液を塔頂から3段目に31.5g/hrの
速度でフィードし、塔底液の抜き出し速度を81g/hr
とする以外は実施例1と同様に行った。添加した水酸化
ナトリウムは濃縮工程フィード液中ホルムアルデヒド1
モルに対して、1.1当量である。
【0054】最終的に分離工程の塔頂から下記の流量お
よび組成の1,3-ジオキソランを得た。 塔頂液;60 g/hr 組成; 1,3-ジオキソラン 99.9 wt% トルエン 100 ppm 水 50 ppm ホルムアルデヒド 6 ppm メタノール 検出限界以下
【0055】実施例3 濃縮工程においてアルカリ性物質として5wt%エタノ
ールアミン水溶液を塔頂から3段目に34.3g/hrの
速度でフィードし、塔底液の抜き出し速度を81g/hr
とする以外は実施例1と同様に行った。添加したエタノ
ールアミンは濃縮工程フィード液中ホルムアルデヒド1
モルに対して、0.79モルである。
【0056】最終的に分離工程の塔頂から下記の流量お
よび組成の1,3-ジオキソランを得た。 塔頂液;60 g/hr 組成; 1,3-ジオキソラン 99.9 wt% トルエン 100 ppm 水 50 ppm ホルムアルデヒド 8 ppm メタノール 検出限界以下
【0057】実施例4 濃縮工程においてアルカリ性物質として10wt%ジエ
タノールアミン水溶液を塔頂から3段目に29.5g/
hrの速度でフィードし、塔底液の抜き出し速度を76g
/hrとする以外は実施例1と同様に行った。添加したジ
エタノールアミンは濃縮工程フィード液中ホルムアルデ
ヒド1モルに対して、0.78モルである。
【0058】最終的に分離工程の塔頂から下記の流量お
よび組成の1,3-ジオキソランを得た。 塔頂液;60 g/hr 組成; 1,3-ジオキソラン 99.9 wt% トルエン 100 ppm 水 50 ppm ホルムアルデヒド 190 ppm メタノール 200 ppm
【0059】実施例5 濃縮工程においてアルカリ性物質として5wt%ヘキサ
メチレンジアミン水溶液を塔頂から3段目に16.3g
/hrの速度でフィードし、塔底液の抜き出し速度を63
g/hrとする以外は実施例1と同様に行った。添加した
ヘキサメチレンジアミンは濃縮工程フィード液中ホルム
アルデヒド1モルに対して、0.2モルである。
【0060】最終的に分離工程の塔頂から下記の流量お
よび組成の1,3-ジオキソランを得た。 塔頂液;60 g/hr 組成; 1,3-ジオキソラン 99.9 wt% トルエン 100 ppm 水 50 ppm ホルムアルデヒド 230 ppm メタノール 240 ppm
【0061】比較例1 (反応工程)温度計および撹拌機を備えた1Lの反応器
に、70wt%ホルマリン268.8gとエチレングリ
コール331.3gおよび濃硫酸6.0gを仕込み、内
部液温を115℃前後に昇温し、85〜95℃の反応蒸
気を、ガラス製多孔板5段および還流器を備えた蒸留塔
(内径50mm)を通した後、液化し、還流比1.24
で抜き出した。また、抜き出し開始と同時に70wt%
ホルマリンとエチレングリコールの混合物(重量比1:
1.42)を200g/hrの速度で反応器へ供給し、供
給速度と留出速度がバランスするように加熱量をコント
ロールした。 反応蒸留液;200 g/hr 組成; 1,3-ジオキソラン 69.9 wt% 水 29.4 wt% ホルムアルデヒド 0.5 wt% メタノール 0.2 wt% ギ酸 0.01 wt%
【0062】(濃縮工程)更に、抜き出した反応蒸留液
をガラス製多孔板式連続蒸留塔(内径50mm)へ20
0g/hの速度でフィードした。塔構成は回収部10
段、濃縮部8段とし、還流比は2とした。蒸留塔内温度
が安定した後、下記の流量、組成の塔頂液および塔底液
を得た。 (1)塔頂液;154 g/hr 組成; 1,3-ジオキソラン 91.1 wt% 水 8.5 wt% ホルムアルデヒド 0.2 wt% メタノール 0.3 wt% ギ酸 検出限界以下 (2)塔底液;46 g/hr 組成; 水 98.3 wt% ホルムアルデヒド 1.6 wt% ギ酸 0.04 wt%
【0063】(抽出工程)上記より得られた水8.5w
t%を含む1,3-ジオキソラン共沸混合物200.0gと
抽出剤としてトルエン193.3gを1L撹拌器付ガラ
スフラスコに入れ、30℃の水浴上で10分間激しく撹
拌した後、20分間静置した。混合液は2層に分離し、
下記の重量、組成の有機層(抽出液)および水層(抽残
液)を得た。 (1)有機層(抽出液);375 g 1,3-ジオキソラン 47.4 wt% トルエン 51.5 wt% 水 1.0 wt% ホルムアルデヒド 0.07 wt% メタノール 0.1 wt% (2)水層(抽残液);18 g 1,3-ジオキソラン 24.3 wt% トルエン 0.39 wt% 水 73.0 wt% ホルムアルデヒド 0.9 wt% メタノール 1.1 wt%
【0064】(脱水工程)上記より得られた有機層(抽
出液)をガラス製多孔板式連続蒸留塔(内径50mm、
回収部10段、濃縮部20段)に174g/hrの速度で
フィードした。還流比は8とした。蒸留塔内温度が安定
した後、下記の流量、組成の塔頂液および塔底液を得
た。 (1)塔頂液;24 g/hr 組成; 1,3-ジオキソラン 91.5 wt% トルエン 0.15 wt% 水 7.4 wt% ホルムアルデヒド 0.41 wt% メタノール 0.56 wt% (2)塔底液;150 g/hr 組成; 1,3-ジオキソラン 40.5 wt% トルエン 59.5 wt% 水 20 ppm ホルムアルデヒド 130 ppm メタノール 140 ppm
【0065】(分離工程)上記の塔底液(2)をガラス
製多孔板式連続蒸留塔(内径50mm、回収部5段、濃
縮部40段)に150g/hrの速度でフィードした。還
流比は10とした。蒸留塔内温度が安定した後、塔頂か
ら下記の流量および組成の1,3-ジオキソランを得た。 (1)塔頂液;60 g/hr 組成; 1,3-ジオキソラン 99.9 wt% トルエン 90 ppm 水 50 ppm ホルムアルデヒド 330 ppm メタノール 350 ppm (2)塔底液;90 g/hr 組成; 1,3-ジオキソラン 0.8 wt% トルエン 99.2 wt%
【0066】比較例2 濃縮工程において5wt%尿素水溶液を塔頂から3段目
に33.7g/hrの速度でフィードし、塔底液の抜き出
し速度を81g/hrとする以外は実施例1と同様に行っ
た。添加した尿素は濃縮工程フィード液中ホルムアルデ
ヒド1モルに対して、0.79モルである。
【0067】最終的に分離工程の塔頂から下記の流量お
よび組成の1,3-ジオキソランを得た。 塔頂液;60 g/hr 組成; 1,3-ジオキソラン 99.9 wt% トルエン 100 ppm 水 50 ppm ホルムアルデヒド 320 ppm メタノール 340 ppm
【0068】
【発明の効果】本発明のアルカリ性物質を蒸留する際に
添加し、かつ、アルキル置換ベンゼンを抽出剤として使
用すれば、抽出、蒸留という単純なプロセスの組み合わ
せにより、水およびメタノールが高度に分離された1,3-
ジオキソランを得ることができ、工業的意義は大きい。
また、本発明によって得られた1,3-ジオキソランは、ポ
リアセタール樹脂の製造用モノマーとして好適に使用で
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 健二 三重県四日市市日永東二丁目4番16号 三 菱瓦斯化学株式会社四日市工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸触媒の存在下、ホルムアルデヒドあ
    るいはホルムアルデヒドを発生させる物質とエチレング
    リコールを反応させる工程、反応液から生成物を蒸留
    分離する工程、得られた反応蒸留液にアルカリ性物質
    を添加後または添加しながら、蒸留濃縮する工程、蒸
    留濃縮液から、抽出剤としてベンゼン核の少なくとも1
    つが炭素数1〜4のアルキル基で置換されたアルキル置
    換ベンゼンを用いて、1,3-ジオキソランを抽出する工
    程、抽出液から蒸留により低沸不純物を除去する工程
    および1,3-ジオキソランを蒸留により抽出剤から分離
    除去する工程からなることを特徴とする1,3-ジオキソラ
    ンの製造方法。
  2. 【請求項2】 アルキル置換ベンゼンがトルエン、o-キ
    シレン、m-キシレン、p-キシレン、エチルベンゼン、イ
    ソプロピルベンゼン、1,2,4-トリメチルベンゼンまたは
    1,3,5-トリメチルベンゼンよりなる群から選ばれる少な
    くともひとつである請求項1記載の1,3-ジオキソランの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 アルカリ性物質がアルカリ金属またはア
    ルカリ土類金属の水酸化物である請求項1または請求項
    2記載の1,3-ジオキソランの製造方法。
  4. 【請求項4】 アルカリ性物質が下記一般式(1)で表
    される沸点75℃以上の第一アミンまたは第二アミンで
    ある請求項1または請求項2記載の1,3-ジオキソランの
    製造方法。 【化1】 (式中、R1 は水素原子、炭化水素基、あるいは窒素原
    子、酸素原子、ハロゲン原子、ケイ素原子、リン原子、
    硫黄原子のいずれか1種または2種以上を含む炭化水素
    基を示し、R2 は炭化水素基、あるいは窒素原子、酸素
    原子、ハロゲン原子、ケイ素原子、リン原子、硫黄原子
    のいずれか1種または2種以上を含む炭化水素基を示
    す。)
  5. 【請求項5】 アルカリ性物質の添加位置が蒸留塔の還
    流液中または濃縮部である請求項1〜4のいずれかに記
    載の1,3-ジオキソランの製造方法。
  6. 【請求項6】 ホルムアルデヒドを発生させる物質が5
    0〜75wt%のホルマリンである請求項1〜4のいず
    れか記載の1,3-ジオキソランの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH10226682A (ja) * 1997-02-18 1998-08-25 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 環状ホルマールの製造方法
CN102464645A (zh) * 2010-11-16 2012-05-23 天津赛普泰克科技有限公司 萃取精馏精制二氧五环的工艺
CN112292372A (zh) * 2018-05-18 2021-01-29 巴斯夫欧洲公司 制备二氧戊环的方法
JP2021524502A (ja) * 2018-05-18 2021-09-13 ビーエイエスエフ・ソシエタス・エウロパエアBasf Se ジオキソランを製造するための方法

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