JPH10204078A - 14−メチル−ヘキサデセノリド及び14−メチル−ヘキサデカノリド - Google Patents

14−メチル−ヘキサデセノリド及び14−メチル−ヘキサデカノリド

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JPH10204078A
JPH10204078A JP9322339A JP32233997A JPH10204078A JP H10204078 A JPH10204078 A JP H10204078A JP 9322339 A JP9322339 A JP 9322339A JP 32233997 A JP32233997 A JP 32233997A JP H10204078 A JPH10204078 A JP H10204078A
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musk
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JP9322339A
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Sell Charles Stanley
チャールズ・スタンレー・セル
David Munro
デビッド・ムンロ
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    • C11ANIMAL OR VEGETABLE OILS, FATS, FATTY SUBSTANCES OR WAXES; FATTY ACIDS THEREFROM; DETERGENTS; CANDLES
    • C11BPRODUCING, e.g. BY PRESSING RAW MATERIALS OR BY EXTRACTION FROM WASTE MATERIALS, REFINING OR PRESERVING FATS, FATTY SUBSTANCES, e.g. LANOLIN, FATTY OILS OR WAXES; ESSENTIAL OILS; PERFUMES
    • C11B9/00Essential oils; Perfumes
    • C11B9/0069Heterocyclic compounds
    • C11B9/0073Heterocyclic compounds containing only O or S as heteroatoms
    • C11B9/0084Heterocyclic compounds containing only O or S as heteroatoms the hetero rings containing more than six atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D313/00Heterocyclic compounds containing rings of more than six members having one oxygen atom as the only ring hetero atom

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造が容易な、ムスク香を有する芳香物質を
得ること。 【解決手段】 本発明は、ムスク香を有する芳香物質で
ある、14−メチル−ヘキサデセン−11−オリド、1
4−メチル−ヘキサデセン−12−オリド及び14−メ
チル−ヘキサデカノリドを提供する。本発明は又、これ
らの化合物の製造中間体である、14−メチル−12−
ヒドロキシ−ヘキサデカノリドをも提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、14−メチル−ヘ
キサデセン−11−オリド、14−メチル−ヘキサデセ
ン−12−オリド及び14−メチル−ヘキサデカノリド
と、これらの化合物の香料における使用に関する。本発
明は又、これらの化合物の製造方法と、12−ヒドロキ
シ−14−メチル−ヘキサデカノリド及びこの化合物の
前記製造方法における中間体としての使用にも関する。
【0002】
【従来の技術】多くの大環状ラクトン類、特にC14〜C
16のラクトン類が、香料分野において知られており、且
つ、それらの中の多くが、ムスク様の匂いを、より強い
又はより弱い程度まで有すると記述されている。しかし
ながら、これらの匂いは、品質においてもムスクの強さ
においてもかなり多様であり、これまでのところ、香料
において実用性があることがわかっているのは、2〜3
のもののみである。例えば、アンブレットリドとしても
知られているヘキサデセン−7−オリドは、ムスキーで
フローラルな匂いを有する、良く知られた芳香物質であ
る[エス・アークタンダー(S. Arctander)、香料及び
香味料の化学(Perfume and Flavour Chemicals)、論
文105]が、一方、5又は6位に二重結合を有するそ
の異性体は、ムスク様の匂いをわずかに有しているのみ
であり、学問的重要性があるに過ぎない(エス・アーク
タンダー、論文106及び107)。ペンタデカノリド
(エス・アークタンダー、論文811)は、おそらく最
も広く使用されている大環状ムスク物質の一つであり、
且つ、多くの商品名で市販されている。ヘキサデカノリ
ド(エス・アークタンダー、論文923)もまた、良く
知られたムスク芳香物質である。
【0003】ドイツ国特許公報−A第2026056号
には、種々のC14〜C17のラクトン類の製造方法が記載
されている。それらのラクトン類は、環の酸素原子から
数えて1又は2位が、メチル基で置換されてもよく、且
つ、環の様々な位置に、二重結合を有してもよい。それ
らの化合物は、「より特徴的な又はより特徴的でないム
スク様の匂い」を発現させる(示す)と言われている。
それらの実施例より、その製造方法が、主として、良く
知られたペンタデカノリドへの新しい合成ルートを提供
しようとするものであることが明らかである。当該公報
には、14−メチル−テトラデカノリド及び14−メチ
ル−テトラデセン−(11及び12)−オリドもまた、
興味深い匂い特性を有すると記載されている。しかし、
これらの特性の種類については、それ以上は示唆さえさ
れていない。更に又、15−メチル−及び14−メチル
−ペンタデカノリドもペンタデセン−(11及び12)
−オリドも、香料における使用の可能性を何ら示すこと
なく製造された。
【0004】ドイツ国特許公報−A第2410859号
には、メチル基又はエチル基で置換されていてもよい大
環状ケトラクトン類の製造方法が記載されている。種々
の大環状ケトラクトン類は、強く且つ感じの良いムスク
付香剤(臭気剤)であると記載されている(オーロフ
(Ohloff)、化学研究の進歩(Fortschritte der chemF
orschung)、12巻、203頁、1969年)が、ドイ
ツ国特許公報−A第2410859号の表1からは、そ
の匂い特性は、実際の構造により、かなり多様で且つ予
測できないことが理解され得る。
【0005】カナダ国特許公報第1221105号は、
飽和及び不飽和の、未置換の及びメチル置換された、環
炭素原子数が14〜17の多数のラクトン類について言
及している。そのような化合物は、それらの匂い特性又
は匂いの質を具体的に挙げることなく、一般にムスク付
香剤(臭気剤)であると述べられている。それは、発明
者等が、これらの化合物のω位ハロゲン化脂肪酸の原料
物質としての使用にのみ、関心を有していたためであ
る。
【0006】替わりの且つ容易に入手し得る大環状ラク
トンムスク芳香物質を見出すための広範な努力にもかか
わらず、これまでに香料における何らかの実用性が見出
されているには、11−及び12−オキサヘキサデカノ
リドと、アークタンダー(論文105、811及び92
3)による上記の2〜3の物質のみである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記の実状に鑑み、香
料分野において、現在使用されているものに匹敵するあ
るいはそれらよりも優れた匂い特性を有する、新たなム
スク芳香物質に対する必要性が存在する。また、それら
の芳香物質は、製造が容易であることが好ましい。
【0008】本発明は、上記の所望の特性を有する新た
なムスク芳香物質の提供と、そのようなムスク芳香物質
を含む香料組成物お呼び芳香製品の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、下記式1
a及び1b(ここで、波線は、シス及びトランス異性体
を示す)の14−メチル−ヘキサデセン−11−オリド
及び14−メチル−ヘキサデセン−12−オリド、及び
下記式2の14−メチル−ヘキサデカノリドが、強く且
つ感じの良いムスク香を有する価値ある芳香物質である
ことを見出した。
【0010】更に又、それらの化合物は、大環状ムスク
芳香物質では例外的な、繊維に直接強く吸着するという
特性(その結果、芳香物質は徐々に放出される)によっ
て特徴付けられており、この点において、それらの化合
物は、多環式ムスクと同等であるかあるいはむしろ多環
式ムスクよりも優る。
【0011】
【化1】
【0012】それらの化合物は、これまで、先行技術中
に記載されていない。従って、本発明は、新規化合物で
ある、式1a及び1bの14−メチル−ヘキサデセン−
11−オリド及び14−メチル−ヘキサデセン−12−
オリド、及び式2の14−メチル−ヘキサデカノリド
と、これらの化合物の中の少なくとも1種を含む香料組
成物及び芳香製品を提供する。香料としての観点から
は、14−メチル−ヘキサデセン−11−オリド及び1
4−メチル−ヘキサデセン−12−オリドが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のムスクラクトン類は、こ
の技術分野において説明されてきたルートに類似のルー
トを通じて製造され得る。例えば、それらは、原料とし
て下記式3の二環式エノールエーテルを用いて製造され
得る。この化合物は、オキサビサイクリックヒドロペル
オキシド又は対称オキサビサイクリックペルオキシドに
変換され得、その後、熱又は光化学的に分解される。こ
れは、ドイツ国特許公報−A第2026056号に記載
の手順に類似する。替わりに、二環式エノールエーテル
を酸化することにより、下記式4の14−メチル−12
−オキソ−ヘキサデカノリドを得ることができる。これ
は、ドイツ国特許公報−A第2410859号に記載さ
れているようにオゾン分解によって、あるいはその替わ
りとして、過沃素酸ナトリウム/塩化ルテニウムを用い
て行われ得る。14−メチル−12−オキソ−ヘキサデ
カノリドは、下記式5の14−メチル−12−ヒドロキ
シ−ヘキサデカノリドへの還元とその後の脱水とを含む
新たな方法により、14−メチル−ヘキサデセン−11
−オリドと14−メチル−ヘキサデセン−12−オリド
との混合物に変換され得る。このようにして得られる、
本発明の不飽和ムスクラクトン類両者(シス形及びトラ
ンス形の両者)の混合物は、GLCやHPLC等の標準
的な分離方法により、その個々の成分に分離され得る。
香料としての観点からは、そのような分離は不要であ
り、その混合物は、そのまま使用され得る。その混合物
の接触還元により、14−メチル−ヘキサデカノリドが
生ずる。
【0014】
【化2】
【0015】二環式エノールエーテル(3)は、シクロ
ドデカンとイソプレノールとの混合物の、ジ(tert
−ブチル)ペルオキシド(tert−ブチルペルオキシ
ドとも称される)との反応と、その後の、リン酸を用い
た式6のケトアルコールの閉環を通じて、製造され得
る。
【0016】14−メチル−12−ヒドロキシ−ヘキサ
デカノリドは、新規化合物であり、本発明のムスクラク
トン類を得るための新たな方法において、重要な中間体
である。それゆえ、本発明は、この化合物及び合成中間
体としてのその化合物の使用も包含する。
【0017】本発明のムスクラクトン類は、様々な製品
への匂いの付与、様々な製品の匂いの増強又は改良のた
めに、そのまま使用され得る。あるいは、ムスクラクト
ン類は、香料の全般的な匂いにその匂い特性が寄与する
ように、個々に又はそれらの中の2〜3種を組み合せ
て、香料の一成分として使用され得る。本発明において
は、香料とは、所望により、適切な溶剤と混合された又
は適切な溶剤に溶解されたあるいは固形物質と混合され
た、芳香物質の混合物を意味し、それは、所望の匂い
を、皮膚、及び/又は、感じの良い匂いが必須であるか
又は望まれる何らかの製品に付与するために使用され
る。そのような製品の例には、布洗浄用粉末、洗浄液
体、布用柔軟剤及びその他の布処理用製品;洗剤及び家
庭用洗浄製品、磨き用製品及び消毒用製品;空気清浄
剤、室内噴霧剤(ルーム・スプレー)及び匂い玉;石
鹸、浴用及びシャワー用ゲル、シャンプー、ヘアー・コ
ンディショナー及びその他の個人用洗浄製品;クリー
ム、軟膏、化粧水、髭剃り前(プレシェーブ)、髭剃り
後(アフターシェーブ)、皮膚用(スキン)及びその他
のローション類、化粧用パウダー、体臭防止剤(ボディ
ー・デオドラント)及び発汗抑制剤等の化粧品、及びそ
の他がある。
【0018】香料中において本発明のムスクラクトンと
好都合に組み合わされ得る他の芳香物質は、例えば、エ
キス類、精油類、アブソリュート類、レジノイド(樹脂
様物質)類、樹脂類、凝固物(コンクリート)類等の天
然物であるが、しかし、飽和及び不飽和化合物、脂肪
族、炭素環及びヘテロ環化合物を含んで、炭化水素類、
アルコール類、アルデヒド類、ケトン類、エーテル類、
酸類、エステル類、アセタール類、ケタール類、ニトリ
ル類等の合成物でもよい。
【0019】そのような芳香物質は、例えば、エス・ア
ークタンダー、香料及び香味料の化学、モンクレアー、
ニュー・ジャージー州(Montclair、N.J.)、1969
年;エス・アークタンダー、天然起源の香料及び香味料
物質(Perfume and Flavor Materials of Natural Orig
in)、エリザベス、ニュー・ジャージー州(Elizabet
h、N.J.)、1960年;及び「香味料及び芳香物質(Fla
vor and Fragrance Materials)−1991」、アルレッ
ド(Allured)出版、ホイートン、イリノイ州、アメリ
カ合衆国(Wheaton、Ill.、USA)に記載されている。
【0020】本発明のムスクラクトンと組み合わせて使
用され得る芳香物質の例には、ゲラニオール、酢酸ゲラ
ニル、リナロール、酢酸リナリル、テトラヒドロリナロ
ール、シトロネロール、酢酸シトロネリル、ジヒドロミ
ルセノール、酢酸ジヒドロミルセニル、テトラヒドロミ
ルセノール、テルピネオール、酢酸テルピニル、ノポー
ル、酢酸ノピル、2−フェニルエタノール、酢酸2−フ
ェニルエチル、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、サ
リチル酸ベンジル、酢酸スチラリル、安息香酸ベンジ
ル、サリチル酸アミル、ジメチルベンジルカルビノー
ル、酢酸トリクロロメチルフェニルカルビニル、酢酸p
−tert−ブチルシクロヘキシル、酢酸イソノニル、
酢酸ベチベリル、ベチベロール、α−ヘキシルシンナム
アルデヒド、2−メチル−3−(p−tert−ブチル
フェニル)プロパナール、2−メチル−3−(p−イソ
プロピルフェニル)プロパナール、3−(p−tert
−ブチルフェニル)プロパナール、2,4−ジメチルシ
クロヘクス−3−エニル−カルボクスアルデヒド、酢酸
トリシクロデセニル、プロピオン酸トリシクロデセニ
ル、4−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3
−シクロヘキセンカルボクスアルデヒド、4−(4−メ
チル−3−ペンテニル)−3−シクロヘキセンカルボク
スアルデヒド、4−アセトキシ−3−ペンチルテトラヒ
ドロピラン、3−カルボキシメチル−2−ペンチルシク
ロペンタン、2−n−ヘプチルシクロペンタノン、3−
メチル−2−ペンチル−2−シクロペンテノン、n−デ
カナール、n−ドデカナール、9−デセノール−1、イ
ソ酪酸フェノキシエチル、フェニルアセトアルデヒド
ジメチルアセタール、フェニルアセトアルデヒド ジエ
チルアセタール、ゲラニルニトリル、シトロネリルニト
リル、酢酸セドリル、3−イソカンフィルシクロヘキサ
ノール、セドリルメチルエーテル、イソロンギホラノ
ン、オーベピンニトリル、オーベピン、ヘリオトロピ
ン、クマリン、オイゲノール、バニリン、ジフェニルオ
キシド、ヒドロキシシトロネラール、イオノン類、メチ
ルイオノン類、イソメチルイオノン類、イロン類、シス
−3−ヘキセノール及びそのエステル類、インダンムス
ク類、テトラリンムスク類、イソクロマンムスク類、大
環状ケトン類、他の大環状ラクトンムスク類、エチレン
ブラシレートがある。
【0021】本発明のムスクラクトンを含む香料に使用
され得る溶剤は、例えば、エタノール、イソプロパノー
ル、ジエチレングリコ−ルモノエチルエーテル、ジプロ
ピレングリコール、フタル酸ジエチル、クエン酸トリエ
チル、ミリスチン酸イソプロピル等である。
【0022】香料又は付香される製品中で使用され得る
本発明のムスクラクトンの量は、広い範囲内で多様であ
ることができ、且つ、とりわけ、製品の種類、当該化合
物が使用される香料の他の成分の種類及び量、及び所望
の嗅覚的効果に依存し得る。それゆえ、可能なのは、広
い範囲を特定することのみである。しかしながら、その
広い範囲は、当業者が自身の具体的な目的のために本発
明のムスクラクトンを使用することを可能にするのに十
分な情報を、当業者に提供するものである。香料におい
ては、本発明のムスクラクトンの量が0.01重量%以
上であれば、一般的に、明らかに感知できる嗅覚的効果
を有するであろう。好ましくは、その量は、0.1重量
%以上であるが、40重量%を超えない。より好ましく
は、少なくとも1重量%である。製品中に存在する本発
明のムスクラクトンの量は、一般的には少なくとも0.
1ppm(重量基準)、好ましくは少なくとも1pp
m、より好ましくは少なくとも10pmであろう。
【0023】しかしながら、付香される製品に応じて、
特定のケースにおいては、約10重量%までの量が使用
され得る。
【0024】
【実施例】
実施例1 シクロドデカノン及びイソプレノールからの2−(4−
ヒドロキシ−2−メチルブチル)−1−シクロドデカノ
ンの調製 シクロドデカノン(218g、1.2モル)及びイソプ
レノール(34.4g、0.4モル)を、tert−ブ
チルペルオキシド(10g)と混合し、得られた混合物
を、180℃にて6時間加熱した。生成物を、カラムク
ロマトグラフ法にて精製したところ、回収シクロドデカ
ノン(176g)と無色の油(20.9g)とが得られ
た。ヒドロキシケトンの収量は、回収シクロドデカノン
に基づいて34%である。
【0025】4−メチル−2,3,4,5,6,7,
8,9,10,11,12,13,14,15−テトラ
デカヒドロシクロドデカ[b]オキセピンの調製 ヒドロキシケトン(41.3g)を、ヴィグロウ・カラ
ムを装着した100mlのフラスコに入れ、それにオル
トリン酸5滴を滴下した。反応混合物を、130℃、2
0ミリバールにて1時間、減圧蒸留に供し、生成した水
を除去した。真空度を3ミリバールまで高め、且つ、生
成物が蒸留されつくすまで、内部温度を上昇させた。沸
点=3ミリバールにて145℃。二環式エノールエーテ
ルの収量は、28.1g(71%)である。
【0026】14−メチル−12−オキソヘキサデカノ
リドの調製 室温にて、CCl4(20ml)、アセトニトリル(2
0ml)及び水(30ml)中の前記エノールエーテル
(2.10g、8.4ミリモル)に、メタ過沃素酸ナト
リウム(6.75g、35.3ミリモル)を加え、その
後、塩化ルテニウム水和物(50mg)を加えた。混合
物を激しく攪拌したところ、発熱がみられた(およそ5
℃)。一旦発熱が止んだらすぐに、暗色/不透明の溶液
を、薄層クロマトグラフ法(ヘキサン:酢酸エチル=
9:1)にて調べた。その結果、15分後に反応が完了
していることが分かった。反応混合物に、ジクロロメタ
ンと水との1:1混合物(60ml)を加えた。有機画
分を分離し、乾燥させ、次いで、溶剤を減圧下にて蒸発
させたところ、暗色の油が生じた。その油を、カラムク
ロマトグラフ法にて、ジエチルエーテルを10%含むペ
ンタンで生成物を溶出させることによって精製した。生
成物は、無色から淡黄色の油である。収量は1.64g
(69%)である。
【0027】12−ヒドロキシ−14−メチルヘキサデ
カノリドの調製 テトラヒドロフラン(5部)と氷酢酸(1部)との混合
物12mlに、ケトラクトン1.34g(4.7ミリモ
ル)を加えてなる溶液に、水素化シアノホウ素ナトリウ
ム(ソディウム シアノボロヒドリド)0.33g
(5.2ミリモル)を加えた。得られた透明で無色の溶
液を攪拌した。その間、薄層クロマトグラフ法(ヘキサ
ン:酢酸エチル=9:1)を行った。反応は2時間後に
完了した。反応混合物をジエチルエーテル中に注ぎ、次
いで、飽和重炭酸ナトリウムと水で、順次洗浄した。有
機画分を乾燥させ、次いで、溶剤を減圧下にて蒸発させ
たところ、無色の油(ガスクロマトグラフ法によると、
純度が95.26%のヒドロキシラクトン)が生じた。
収量は1.32g(98%)であった。
【0028】14−メチルヘキサデセン−11/12−
オリドの調製 ヒドロキシラクトン(0.97g)を、ヘキサメチルリ
ン トリアミド(10ml)中にて、1.5時間加熱還
流させた。冷却後の溶液を、ジエチルエーテルを5%含
有するヘキサンに溶かし、食塩水で洗浄し(3回)、乾
燥し、減圧下に濃縮した。粗生成物を、カラムクロマト
グラフ法にて精製したところ、無色の油が生じた。収量
は、0.67g(74%)であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 チャールズ・スタンレー・セル 英国、ティーエヌ25・7イージー、ケン ト、アルディントン、チャーチ・レーン、 パーソネージ・ファーム(番地なし) (72)発明者 デビッド・ムンロ 英国、エムイー16・0エイチエフ、ケン ト、メイドストーン、ロンドン・ロード 139

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 14−メチル−ヘキサデセン−11−オ
    リド。
  2. 【請求項2】 14−メチル−ヘキサデセン−12−オ
    リド。
  3. 【請求項3】 14−メチル−ヘキサデカノリド。
  4. 【請求項4】 14−メチル−ヘキサデセン−11−オ
    リドと、14−メチル−ヘキサデセン−12−オリドと
    の混合物。
  5. 【請求項5】 14−メチル−12−ヒドロキシ−ヘキ
    サデカノリド。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項3に記載のムスクラク
    トンの中の少なくとも1種を含むことを特徴とする、ム
    スクラクトンを含む香料組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項3に記載のムスクラク
    トンを0.01〜40重量%の量で含有する、請求項6
    に記載の香料組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項3に記載のムスクラク
    トンの中の少なくとも1種を含むことを特徴とする、ム
    スクラクトンを含む芳香製品。
  9. 【請求項9】 請求項1〜請求項3に記載のムスクラク
    トンを少なくとも0.1ppm(重量基準)の量で含有
    する、請求項8に記載の芳香製品。
JP9322339A 1996-11-08 1997-11-07 14−メチル−ヘキサデセノリド及び14−メチル−ヘキサデカノリド Pending JPH10204078A (ja)

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GB96308107.0 1996-11-08
EP96308107 1996-11-08

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JP (1) JPH10204078A (ja)

Cited By (4)

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