JPH10202388A - 光加工機及びそれを用いたオリフィスプレートの製造方法 - Google Patents

光加工機及びそれを用いたオリフィスプレートの製造方法

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JPH10202388A
JPH10202388A JP9019694A JP1969497A JPH10202388A JP H10202388 A JPH10202388 A JP H10202388A JP 9019694 A JP9019694 A JP 9019694A JP 1969497 A JP1969497 A JP 1969497A JP H10202388 A JPH10202388 A JP H10202388A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コヒーレント光を用いて被加工物にパターン
を安定して高精度に微細加工する光加工機及びそれを用
いたオリフィスプレートの製造方法を得ること。 【解決手段】 光源から放射されたコヒーレント光でマ
スク面上に設けた周期構造のパターンを照明し、該パタ
ーンを光学系によって加工物に投影するようにした光加
工機において、該光学系は該マスクから生ずる回折光の
うち異なる次数の回折光が重なり合う領域に位置する光
学部材A1に異なる次数の回折光が重ならない領域に位
置する光学部材B1に比べて、光吸収による光路長変動
の小さい材質の光学部材を用いていること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光加工機及びそれを
用いたオリフィスプレートの製造方法に関し、特にコヒ
ーレント光を用いて被加工物に複数の開口を配列した周
期構造のパターンを微細加工し、例えばインクジェット
方式のプリンタに使用するオリフィスプレートを製造す
る際に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】エキシマレーザなどからのコヒーレント
光を利用した光加工は、他の化学反応応用加工や機械的
加工等とともに広い分野で利用されている。特に、近年
の技術革新により、材料、光学技術、生産技術などの要
件が整い、微細加工の分野でコヒーレント光を利用した
光加工法が盛んに用いられるようになってきた。
【0003】図13は本出願人が特開平7-230057号公報
で提案している光加工機の光学系の要部概略図である。
同図に示す光加工機は被加工物の表面に一列に並んだ多
数の微細な穴を加工・形成している。同図は凸レンズ74
の光軸をX 軸としてマスク75の穴パターンの並ぶ方向を
Y 軸、X 軸及びY 軸に直交する方向(紙面垂直方向)を
Z 軸方向としている。図13(A) にはX=Y 断面図を、図
13(B) にはX-Z 断面図を図示している。
【0004】図中、70はレーザ光源であり、コヒーレン
トな光を放射している。71はプリズムユニットであり、
入射レーザ光を3方向の平行光に分割して遮光マスク72
に入射している。遮光マスク72は3つの平行光の光量を
制御している。73はシリンドリカルレンズであり、X-Y
面内のみに屈折作用を持っている。74は凸レンズであ
り、シリンドリカルレンズ73からの光を集光してマスク
75に導光している。マスク75は被加工物78上に加工する
パターンを与えており、凸レンズ74の焦点位置に設置し
ている。なお、マスク75のパターンは不透明のバックグ
ラウンドに多数の同じ大きさの透明な穴をY 方向に等間
隔に並べている。
【0005】76は投射レンズであり、マスク75のパター
ンを被加工物78の加工面上に結像している。被加工物78
はその加工面上に与えられるマスク75の像により光加工
を受ける。77は投射レンズ76の絞り(入射瞳)である。
【0006】図13に示す光加工機の作用をX-Y 面内と
X-Z 面内に分けて説明する。図13(A) のX-Y 面内にお
いては、レーザ光源70より射出するレーザ光はプリズム
ユニット71によって3つの平行光に分割され遮光マスク
72により光量を規制された後、シリンドリカルレンズ73
に入射し、その焦点位置に平行光毎に3つの像I+,I0,I-
を形成する。
【0007】この像I+,I0,I-は凸レンズ74に対して物点
となり、物点I+,I0,I-から射出する光束は凸レンズ74に
よって投射レンズ76の絞り(入射瞳)77内に像I+',I0',
I-'として結像する。この時3つの物点I+,I0,I-からの
光束はマスク75のところで互いに重なり合うように設定
している。このX-Y 面内の光学系は所謂ケーラー照明系
を構成してマスク75の全パターン領域を均一に照明して
いる。
【0008】一方、図13(B) のX-Z 面内においては、
プリズムユニット71、シリンドリカルレンズ73は単なる
平行平板の作用しか有しないので、レーザ光源70から射
出する光束は平行光のまま凸レンズ74に入射し、その焦
点位置にあるマスク75に点状に結像する。
【0009】つまり、X-Z 面内の光学系は所謂クリチカ
ル照明光学系を構成している。そこで本光学系はX-Y 面
内ではケーラー照明によってマスクパターンの在る領域
を均一に照明し、X-Z 面内ではクリチカル照明によって
点状のパターンを強力に照明し、総合して極めて効率良
くマスク75を照明している。
【0010】そしてマスク75で加工パターンを与えられ
たレーザ光は、投射レンズ76を介して幾何光学的に被加
工物78上に結像し、所定倍率にてマスクのパターン形状
の穴が穿たれる。
【0011】レーザによる光加工が開発された当初は、
強力なレーザ光に耐えられる光学材料や光学素子がなか
ったので、使用している間に光学素子の特性が変化しレ
ーザの透過率が悪くなり、加工不良を生じたり、光学素
子が破損したりすることがあった。
【0012】近年、光学材料や光学素子の設計、加工技
術の進歩により、透過率不良や破損はほとんど見られな
くなり、難しい加工材料などもレーザで容易に加工でき
るようになってきている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】レーザ光のような、コ
ヒーレント光は、通常、拡散した面光源とはみなせず、
分割された点光源としての性質を持ち、また単色性が良
いため、従来余り見られなかった、波動光学的性質が顕
在化する場合があり、光学素子の透過率不良など、光強
度のみが原因である不良とは異なった原因の光学特性の
不良が発生する場合がある。
【0014】被加工物が加工容易な材料である場合に
は、設計的に回折光のレンズ内での分布の広がりを大き
くして、単位面積当たりのエネルギーを低く押さえたり
して対応できる。しかしながら近年のセラミックや金属
等の難しい加工物の加工ニーズの高まり、及び高速加工
などのニーズの高まりから、単位面積当たりのエネルギ
ーや力率を上げざるを得ない場合が多くなってきた。
【0015】単位面積当たりのエネルギーや力率を上げ
るべく光源の出力を高めたり、単位時間当たりの光源か
らの照射パルス数を高めると、レーザ耐力の小さい光学
材料ではその屈折率の変動及び寸法の収縮が発生し、こ
れが原因で光路長が部分的に変化して光学特性不良が発
生してくる。
【0016】短波長用の光学材料として多用されている
石英を例にとると、石英の屈折率の変動は主として石英
の欠陥の増加と焼き鈍しの進行によって石英が光路中で
収縮して光路長が変化することにより発生すると報告さ
れている[参考文献:大木義路他、電気学会全国大会講
演論文集 Vol. 1991 No3 PAGE S4.15-S4.18(1991)]。
【0017】本発明は、レーザ光源からの光束を用い
て、光学系により周期構造を有するパターンを被加工物
に結像して光加工する光加工機において、レーザ光を光
学系の各光学素子に長期間にわたり照射しても、光学素
子の光学的特性が変化せず安定し、これによって品質の
優れた光加工物を容易にかつ高精度に製作できる光加工
機及びそれを用いたオリフィスプレートの製造方法の提
供を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の光加工機は、 (1-1) 光源から放射されたコヒーレント光でマスク面上
に設けた周期構造のパターンを照明し、該パターンを光
学系によって加工物に投影するようにした光加工機にお
いて、該光学系は該マスクから生ずる回折光のうち異な
る次数の回折光が重なり合う領域に位置する光学部材A
1に異なる次数の回折光が重ならない領域に位置する光
学部材B1に比べて、光吸収による光路長変動の小さい
材質の光学部材を用いていることを特徴としている。
【0019】(1-2) 光源から放射されたコヒーレント光
でマスク面上に設けた周期構造のパターンを照明し、該
パターンを再回折光学系によって加工物に投影するよう
にした光加工機において、該再回折光学系のうち回折像
面に対して遠い方に位置する光学部材A2に比べて近い
方に位置する光学部材B2に光吸収による光路長変動の
小さい材質の光学部材を用いていることを特徴としてい
る。
【0020】特に構成(1-1),(1-2) において、(1-2-1)
前記光学部材A1,A2の材質に蛍石を用い、前記光学
部材B1,B2の材質に石英を用いていること、(1-2-
2) 前記光学部材B1,B2は反射ミラーより成ってい
ること、等を特徴としている。
【0021】本発明の加工物は、構成(1-1),(1-2) の光
加工機で加工していることを特徴としている。
【0022】本発明のオリフィスプレートの製造方法
は、構成(1-1) 又は(1-2) の光加工機を用いて前記マス
ク面上の複数の開口を一方向に配列したパターンを基板
上に転写して該基板上に複数の小孔を穿孔してオリフィ
スプレートを製造していることを特徴としている。
【0023】本発明のバブルジェットプリンタは、構成
(1-1) 又は(1-2) の光加工機で加工したオリフィスプレ
ートを用いていることを特徴としている。
【0024】
【発明の実施の形態】図1は本発明の光加工機の実施形
態1の要部概略図である。又、図2は図1の実施形態1
の凸レンズ1から被加工物4までの光路説明図である。
本実施形態は被加工物に平行溝(1つ1つの溝の長さは
極めて短い)をアブレーション加工(穿孔)するもので
ある。図1は凸レンズ1の光軸をX 軸としてマスク2の
マスクパターン2aの並ぶ方向をY 軸、X 軸及びY 軸に直
交する方向をZ 軸方向として図1(A) にはX=Y 断面図
を、図1(B) にはX-Z 断面図を図示している。
【0025】図中、70はレーザ光源であり、例えばエキ
シマレーザより成り、コヒーレント光を放射している。
71はプリズムユニットであり、レーザ光源70からの光束
を3方向の平行光に分割している。なお、プリズムユニ
ット71は本出願人が特開平7-230057号公報で開示してい
る光学系のプリズムユニットと同じ構成より成ってい
る。72は遮光マスクであり、3つの平行光の光量を制御
する。73はシリンドリカルレンズであり、X-Y 面内のみ
に屈折作用を持っている。1は凸レンズである。
【0026】2はマスクであり、オリフィスプレート等
の被加工物4上に光加工する為のマスクパターン(パタ
ーン)2aが設けられている。マスク2は不透明なバック
グラウンドにZ 方向に長い(但し、長さの絶対値は極め
て小さい)多数の透過スリットを紙面Y 方向に等間隔に
並べてマスクパターンを形成している。従ってマスクパ
ターン2aは一見するとY 方向に伸びる直線のように見え
る。なお、マスク2は凸レンズ1の焦点位置に設置して
いる。
【0027】3は投射レンズであり、マスク2のマスク
パターン2aを被加工物4の加工面上に結像している。図
2の3A 、3B は投射レンズ3を構成するレンズであ
り、レンズ3A はマスク2側に、レンズ3B は被加工物
4側に位置している。被加工物4はその加工面上に与え
られるマスクパターン2aの像により光加工を受ける。5
は投射レンズ3の絞り(入射瞳)であり、本実施形態の
場合、投射レンズ3の前側焦点の位置に相当している。
【0028】凸レンズ1および投射レンズ3は、理想レ
ンズに近い程度に収差を除去している。実際には凸レン
ズ1と投射レンズ3は複数のレンズで構成しているが、
ここでは1枚及び2枚の凸レンズで模式的に表示してい
る。
【0029】本実施形態の作用を図1(A) のX-Y 面内と
図1(B) のX-Z 面内に分けて説明する。図1(A) のX-Y
面内においては、レーザ光源70より射出するレーザ光は
プリズムユニット71によって3つの平行光に分割され
る。そして遮光マスク72により光量を規制された後、シ
リンドリカルレンズ73に入射し、各平行光はシリンドリ
カルレンズ73の焦点位置に各々像I+,I0,I-を形成する。
この像I+,I0,I-は凸レンズ1に対しては物点となり、物
点I+,I0,I-から射出する光束は凸レンズ1によって投射
レンズ3の絞り(入射瞳)5内に像I+',I0',I-' として
結像する。この時3つの物点I+,I0,I-からの光束はマス
ク2のところで互いに重なり合うように設定している。
【0030】このX-Y 面内においては、エキシマレーザ
1より放射される紫外線レーザ光は、シリンドリカルレ
ンズ73の後ろで所定の大きさの複数の点光源群(図1
(A) 、実際は線光源群であり、本実施形態では3本)を
形成した後、凸レンズ1により投射レンズ3の絞り5面
上に結像する。その際、各点光源群からの光束は紙面内
でマスク2の位置で互いに重なり合い、マスク2を均一
に照明している。この照明系は所謂ケーラー照明系を構
成している。
【0031】一方、X-Z 面内においては、プリズムユニ
ット71、シリンドリカルレンズ73は単なる平行平板の作
用しか有しないので、レーザ光源1から射出する光束は
平行光のまま凸レンズ1に入射し、その焦点位置にある
マスク2に点状に結像する。ただし、レーザの発散角等
により全くの点には結像せず、マスクパターン2aを構成
する前記スリットの長さを十分カバーしている。
【0032】つまり、X-Z 面内の光学系は所謂クリチカ
ル照明光学系を構成している。そこで本光学系はX-Y 面
内ではケーラー照明によってマスクパターン2aの在る領
域を均一に照明し、X-Z 面内では略クリチカル照明によ
ってマスクパターン2aを強力に照明し、総合して極めて
効率良くマスク2を照明している。
【0033】そしてマスク2で加工すべきパターンを与
えられたレーザ光は、投射レンズ3を介して幾何光学的
に被加工物4上に結像し、所定倍率にてマスクパターン
2aの形状の溝が穿たれる。
【0034】マスク2を照明する光が被加工物4上に結
像するプロセスを更に子細に検討する。点光源I+,I0,I-
の一つI-からの光束について注目すると、マスク2に達
した光(図2中太線で示す光)は、マスク2の周期的に
並んだスリット列のため、回折格子と全く同様に回折光
を発生する。
【0035】マスク2で回折された光は、0、±1、±
2・・・ の次数の光に分割される。図2では0次光と+1
次回折光の光路のみを図示しているが、各次数の光は凸
レンズ1による結像面即ち投射レンズ3の絞り(入射
瞳)5でフラウンホーファー回折像となり、各次数毎に
略1点に集まる。例えば、点光源I-からの照明光のマス
ク2による0次回折光は点I-' に、+1次回折光は点(I
-')+1 に集光する。
【0036】この絞り5は投射レンズ3の前側焦点に位
置しているため、回折像である各点I-,I-'からの光は投
射レンズ3を通過後、それぞれ平行光群となり、被加工
物4上で、それぞれの起源である空間周波数に基づいた
干渉像の形成に寄与する。このようにして、マスクパタ
ーン2aと同形に被加工物4上にレーザ光が結像し、レー
ザのアブレーション現象により溝加工が施される。
【0037】図3は、図1の光加工機の光学系のマスク
2の結像状態を模式的にあらわした説明図である。この
光学系を波動光学的に解釈すると以下のようになる[参
考文献:久保田広著、波動光学、岩波書店 1971年]。
【0038】「照明系により整形された、ゆるやかに絞
り込まれる準平行光束であるレーザ光は、マスク2を通
過してから、共役面(この場合は絞り面)5にフラウン
ホーファー回折像を作る。そして、この回折像が再び光
源とみなせ、この光源からの光束が投射レンズ3を介し
て平行光群と変換されて、像面(加工面)4で相互に干
渉し、マスクパターン2aの像を形成する」このように、
波動光学的に2回の結像関係があると解釈される光学系
は、再回折光学系と呼ばれる。照明系を含む顕微鏡光学
系などが代表的な再回折光学系である。
【0039】マスクパターン2aが自由形状の場合は、レ
ーザ光の回折パターンは複雑になり、光源が単色の点光
源であっても絞り面5においてランダムな形状の回折パ
ターンとなる。
【0040】しかし、マスクパターン2aがある種の周期
構造を持つ場合、回折パターンはその周期構造を反映し
た形状になる。
【0041】顕著な例として、回折格子のような周期溝
形状を加工する場合について考えてみると、マスクパタ
ーン2aも当然、周期スリット構造となる。この結果、マ
スクパターン2aも回折格子の役目を持つこととなる。
【0042】今、マスクパターン2aのピッチをp 、レー
ザの波長をλ、回折次数をm、入射角をα、回折角をβ
とすると回折格子の回折は、 p・(sinα+sinβ)=m・λ であり、その微分形式は Δβ= λ/(p・cos β) Δm となる。
【0043】典型的な値としては、p=248 μm 、λ=248
nm、β=0として、1次当たり Δβ=1(mrad) の回折角変化が生じる。
【0044】また、0次光と1次光の電場比は、格子周
期をT 、開口幅をS として sinc( πS/T) となり、開口率S/T を0.5 とした時、エネルギー強度比
は0.4 程度となる。
【0045】ところで、投射レンズ3内の光学素子(レ
ンズ)を透過するレーザ光によってレンズに惹起される
透過率変動がごく微小で、光量その他が問題にならない
場合でも、レーザ光によってレンズの材質の屈折率に微
小な変動を発生させる場合は光学特性に重大な問題を発
生させる。以下これを説明する。
【0046】材質に石英を用いた投射レンズの場合、た
とえばKrF レーザによる破壊閾値は、数J /cm2であるこ
とがKERR等により報告されている[参考文献:KERR N C
他、ASTM Spec Tech Publ,No.1117 PAGE 164ー179(199
0)]。そして通常、KrF レーザを使用する光学系内では
この値を越えることのないよう光学系の設計がなされ
る。
【0047】レーザ光の強度をこの値の何分の一の強度
になるように光学系を設計するかは設計者の経験と設計
思想に基づき決定されるが、短期間使用の光学系で10分
の1、長期間使用の光学系で100 分の1程度を前提にシ
ステムを設計するのが通常であった。
【0048】このように設計された光学系では、透過率
が落ちて加工不能になるとか、表面形状が変化して、収
差が発生し、幾何光学的像が乱れるという事はない。
【0049】しかし、PAUL SCHERMERHORN は石英の微小
な屈折率変動がこの閾値の1/100 以下で発生しはじめ、
その屈折率変動は、レーザパワーの自乗と照射回数の積
に比例することを報告している[参考文献:PAUL SCHER
MERHORN,SPIE-The International Society for Optical
Engineering Vol. 1835(1992)]。
【0050】その屈折率変動は以下のような機構により
発生すると思われる。前記大木等の報告によると、強力
なレーザ光を石英に照射した場合、石英中の各種欠陥に
基づく吸収により焼き鈍し効果が起き、その結果、石英
は光路中で収縮する。
【0051】その収縮量の影響を概略推定してみる。元
々の屈折率をn 、石英の厚みをt とすると、元々の光学
光路長O は O=n・t である。レーザ光の照射後、光路長が変化した後の屈折
率をn'、石英の収縮量をτとすると、収縮後の光学光路
長D は D=n'・(t-τ)+τ となる。ここで、空気中の屈折率は1と近似している。
【0052】そこで、収縮前後での光学光路長の変化Δ
O を求めると、 ΔO =D-O =(n'-n)・t-(n'-1)τ = Δn・t-(n'-1)τ となる。ここでΔn は屈折率の変化量である。
【0053】屈折率変化と密度変化が近似的に比例する
領域では、長さの次元をx で示すと 、 n ∝1/x3 となるから、その微分形式は Δn= 3n(Δx/x) = 3n(τ/t) となる。よって、n とn'の差が微小であるので ΔO =3n・τ-(n-1)τ =(2n+1)・τ となる。石英の場合n=1.4〜1.5 程度であるので、光学
光路長の変化ΔO は、ほぼ ΔO =4τとな
る。
【0054】発明者はこれを検証する為に次の実験を行
った。長さt=50mmの市販されている石英に600mJ /cm2
KrF エキシマレーザを1千万発照射した後、HeNeレーザ
(波長λ=632.8nm )の干渉計で収縮量τ及び光学光路
長の変化ΔO を測定した。その結果、τ=0.2λ、ΔO =
0.7λが得られたので、概ね上記の考察は正しいと考え
られる。
【0055】上記の実験では、+10 のマイナス5乗程度
の屈折率変動が生じているが、通常の使用状態では、こ
の屈折率変動は+10 のマイナス6乗程度以下の値であ
る。そして、典型的な光学系において、この屈折率変動
は 0.1λ程度の光路長変動をもたらすが、通常の光加工
機においては、この程度の屈折率変動では加工不良を発
生しないように光学的に設計されている。
【0056】ところが、本実施形態の再回折光学系のよ
うに、回折像が点に近い状態でこの程度の屈折率変動が
発生する場合は深刻な問題が発生する。
【0057】即ち、回折次数が異なると夫々の回折光の
光強度が異なるため、或る光学素子を通過する各次数の
回折光が常に通る光路毎にその部分の屈折率が異なる量
変動し、像面での干渉に寄与する各次数の回折光に光路
差が発生する。
【0058】このため、干渉像が変動し、 0.1λの光路
長変動であっても、像の空間周波数の10%という許容で
きない変動が発生する。
【0059】特に、±1次光など、大きな形状成分を司
る光に位相差が生じた時は深刻である。
【0060】この様子を摸式的に考察したのが図4であ
る。同図は、結像面において0次光と+1次光、−1次
光とが干渉して、周期構造を再生していることを表した
概念図である。
【0061】もし、+1次光と−1次光とが同位相で像
面に到達すれば、その干渉形状は容易に想像されるよう
に元の周期構造と同相の位置に正弦波構造を構成する。
しかし、もし一方の光が位相遅れを生じた場合(図の場
合は−1次光)、空間周波数の1次成分は遅れた−1次
光側にシフトし、結果として再生像は正弦波から歪み、
像の対称性を失わせる。
【0062】この様子を数値計算することは容易であ
り、初等的に、各次数の三角関数に位相差を持たせ、総
和計算をすれば良い。
【0063】図5、6は再回折光学系において、矩形周
期パターンを結像させた場合に得られる像面の強度分布
を上記の方法で計算したシミュレーション結果である。
図5は+1次光と−1次光に位相差が無い場合、図6は
−1次光が0.1 λの位相差を持った場合のシミュレーシ
ョン結果である。
【0064】±1次回折光の僅か0.1 λの位相差で図6
に示す大きさの歪みが生じることは重大な問題である。
例えばかかる光加工機でインクジェット記録ヘッドの部
品を製作する場合を考える。図7はオリフィスプレート
を用いたインクジェット記録ヘッドの要部斜視図であ
る。図中、80B は上記の強度分布を与える光加工機で光
加工して得た溝部品である。81は溝部品80B を覆うカバ
ー部品である。80B とカバー部品81とを密着させて吐出
孔83を形成している。
【0065】カバー部品81にはヒーターを加工してお
り、不図示の制御手段がこのヒーターを制御して不図示
のインク溜めから供給されるインクを吐出孔83(83C,8
3D,83E)より吐出して被記録物上に所定のパターンを記
録する。
【0066】上記の±1次回折光に位相差のある光加工
機で溝部品80B を加工すれば、例えば吐出孔列の両端部
83D 、83E では図6の断面形状の吐出孔となり、中央部
分83C では位相差が無く、図5の如き略長方形の断面形
状の吐出孔となったりする。
【0067】このようにインクジェット記録ヘッドの吐
出孔の断面形状が場所により異なると図7に矢印で示す
ようにインクの吐出方向が場所によりずれるので、この
記録ヘッドは不良品となる。
【0068】以上のように光加工機の光学系を再回折光
学系で構成する場合には、レーザ光によってレンズに惹
起される透過率変動はごく微小で、問題にならない場合
でも、レーザ光によってレンズの屈折率に微小な変動及
び寸法の収縮を発生させ、光路長を変化させる場合は光
学的特性を大きく崩すことになる。
【0069】本実施形態において、投射レンズ3に用い
るガラス(材質)が、レーザ光に耐力がないものであっ
た場合、レーザ光により屈折率及び寸法に経時変化が生
じる。そして、その変化量はレーザ光の強度分布により
各光路・場所によって、一定ではない。
【0070】ここで注目しなければならないのは0次光
と±1次回折光であり、特に投射レンズ3中の0次光と
1次回折光の重なる部分である。
【0071】図8は図1の物点I-からの光束の0次光と
+1次回折光の光路を凸レンズ1から被加工物4までを
図示したものである。この図において、レンズ3B では
0次光と1次回折光が重なる部分E(斜線を施した部
分)と、1次回折光のみが通る部分F(点々を施した部
分)とでは、レーザ光の強度が大きく異なる。もしレン
ズ3B をレーザ耐力が弱い光学材料で構成すれば、0次
光が通る部分Eでは屈折率が大きく変化すると共に寸法
が収縮し、一方1次回折光のみが通る部分Fでは屈折率
の変化及び寸法の収縮が少ない。その結果、1次回折光
がレンズ3B を透過する際に部分Fと部分Eでは屈折率
が異なる為にこの1次回折光がレンズ3Bを出ると波面
が乱れ、部分的に位相が変動することになる。
【0072】図9は図1の物点I-からの光束の0次光と
−1次回折光の光路を凸レンズ1から被加工物4まで図
示したものである。この図において、レンズ3B では0
次光と1次回折光が重なる部分G(斜線を施した部分)
と、−1次回折光のみが通る部分H(点々を施した部
分)とでは、レーザ光の強度が大きく異なる。もしレン
ズ3B をレーザ耐力が弱い光学材料で構成すれば、0次
光が通る部分Gでは屈折率が大きく変化すると共に寸法
が収縮し、一方−1次回折光のみが通る部分Hでは屈折
率の変化及び寸法の収縮が少ない。その結果、−1次回
折光がレンズ3Bを透過する際に部分Gと部分Hでは屈
折率が異なる為にこの−1次回折光がレンズ3B を出る
と波面が乱れ、部分的に位相が変動することになる。
【0073】±1次回折光は特に大きい空間周波数成分
を担うため、±1次回折光の位相が像面の各点で異なる
と、像面における強度分布の対称性は失われ、加工領域
全体では強度分布が場所により異なることになり、加工
断面の形状均一性はもはや得ることができない。
【0074】被加工物が加工容易な材料である場合に
は、設計的に、回折光のレンズ内での分布広がりを大き
くして、単位面積当たりのエネルギーを低く押さえた
り、または、強烈な0次光と、高次の回折光が、同じ光
路を通らないようにするなどで対応できるが、近年のセ
ラミックや金属等の難加工物の加工ニーズの高まり、及
び高速加工などのニーズの高まりから、単位面積当たり
のエネルギーや力率を上げざるを得ない場合が出現して
きた。
【0075】高出力のレーザを用いたり、単位時間当た
りの発光パルス数を高めると上記の問題が発生し、良好
な光学的特性を長期に渡って維持することが困難にな
る。
【0076】これに対する対策はレーザに対して高耐力
のある光学材料(例えば蛍石)を使用することである。
【0077】石英の屈折率変動は前記の大木その他の報
告により、主として石英の欠陥の増加と焼き鈍しの進行
によって発生するとされている。欠陥が少なく、焼き鈍
しが十分進行している光学材料がレーザ耐力のある光学
材料ということになる。本実施形態ではレーザ耐力のあ
る光学素子として蛍石を用い、レーザ耐力のない光学素
子として石英を用いている。
【0078】従来は数100mJ/cm2 のエネルギー密度に曝
して長期間使用できる石英等の硝材は存在しなかった。
しかし、紫外線ステッパ等の進歩により、収縮の少ない
光路長変化の小さい光学材料が発表され始めている。
【0079】又、従来得られなかった大型の弗化カルシ
ュウム結晶も得られるようになってきた。
【0080】しかし、これら高耐久ガラス材料は ・高価である。 ・大きなものが作れない。 ・均一な屈折率のものが得にくい。 ・市販標準レンズが少ない。 などの問題をもつため、全て高耐久ガラス材料の光学素
子を使用して光加工機を構成すれば良いが、このように
構成すれば極めて高コストの光加工機となる。そこで本
実施形態では、投射レンズ3中で1次回折光が部分的に
0次光と重なる部分の光学素子に特にレーザ耐力が高い
材料(例えば蛍石)を用いることを特徴としている。
【0081】この部分に、高価であるがレーザ耐力があ
る光学素子を用いれば、像の経時安定度は飛躍的に向上
する。又、レーザ耐力の低い光学材料として石英を用い
るようにしている。
【0082】本実施形態は、再回折光学系により周期構
造を有するパターンを被加工物に結像する際、1次回折
光が部分的に0次光と重なる部分の光学素子をレーザ耐
力のある材料で構成しているので光加工機の光学的特性
が長期に渡って安定し、光加工領域全域について断面形
状が揃った光加工部品を安定的に製作することができ
る。
【0083】図10は本実施形態で製作した溝部品(被
加工物)80A を用いて構成したインクジェット記録ヘッ
ドの斜視図である。この場合、吐出孔列の両端部の吐出
孔82D ,82E は中央部分の吐出孔82C と同じく図5の如
き略長方形の断面形状の吐出孔となる。
【0084】このようにインクジェット記録ヘッドの吐
出孔の断面形状が場所によらず、同じであると図10に
矢印で示すようにインクの吐出方向は全て同じとなり、
この記録ヘッドは良品となる。
【0085】なお、本実施形態において、1次回折光と
0次光が重ならない部分の光学素子は相対的にレーザ耐
力の低い光学材料で構成しても光学特性にさほど影響し
ないので、投射レンズ3をこのように構成すれば低コス
トの光加工機を構成することができる。
【0086】図11,図12は本発明の実施形態2の要
部概略図である。なお、図11は実施形態2のX-Y 図で
あり、図12は実施形態2のX-Z 断面図である。本実施
形態は投射レンズ3をレンズ3A と軸外れ放物面鏡3C
で構成した点のみが実施形態1と異なり、その他の点は
実施形態1と同じである。
【0087】実施形態2は、1次回折光が部分的に0次
光と重なる部分の光学素子を反射光学素子で構成し、反
射面によってマスク2のマスクパターン2aを被加工物4
に結像させている。軸外れ放物面鏡3C の反射面を金属
蒸着や多層膜蒸着など適切な反射表面処理によって構成
して、強力なレーザ光が当たる部分は表面だけに限られ
るため、石英を用いたときに見られる収縮現象は発生し
ない。
【0088】また、表面形状がレーザ光により変化して
も、前記で解説したような、形状変化も光路が変化する
ことはない。
【0089】本実施形態は、再回折光学系により周期構
造を有するマスクパターン2aを被加工物に結像する際、
1次回折光が部分的に0次光と重なる部分の光学素子を
反射光学素子で構成して、光加工機の光学的特性が長期
に渡って安定し、品質の優れた光加工部品を安定的に製
作している。
【0090】又、1次回折光と0次光が重ならない部分
の光学素子は相対的にレーザ耐力の低い光学材料で構成
しても光学特性にさほど影響しないので、投射レンズを
このように構成すれば低コストの光加工機を構成するこ
とができる。
【0091】
【発明の効果】本発明によれば以上のようにレーザ光源
からの光束を用いて、光学系により周期構造を有するパ
ターンを被加工物に結像して光加工する光加工機におい
て、レーザ光を光学系の各光学素子に長期間にわたり照
射しても、光学素子の光学的特性が変化せず安定し、こ
れによって品質の優れた光加工物を容易にかつ高精度に
製作できる光加工機及びそれを用いたオリフィスプレー
トの製造方法を達成することができる。
【0092】特に、再回折光学系により周期構造を有す
るパターンを被加工物に結像する際、1次回折光が部分
的に0次光と重なる部分の光学素子をレーザ耐力のある
材料で構成する、若しくは反射光学素子で構成している
ので光学的特性が長期に渡って安定し、品質の優れた光
加工部品を製作できる光加工機を達成している。
【0093】更に、1次回折光と0次光が重ならない部
分の光学素子は相対的にレーザ耐力の低い光学材料で構
成して低コストの光加工機を達成している。
【0094】更に、かかる光学的特性が長期に渡って安
定する光加工機を使用して、精度の揃った光加工品を低
コストで製造することができる。等の効果を得ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光加工機の実施形態1の要部概略図
【図2】 実施形態1の凸レンズから被加工物までの光
路説明図
【図3】 実施形態1のマスク結像部を模式的に表した
説明図
【図4】 位相差を持つ結像の概念図
【図5】 正常な結像パターンのシミュレーション
【図6】 1次回折光の位相が変調した場合のシミュレ
ーション
【図7】 ±次回折光に光路差の変動のある加工機で製
作したインクジェット記録ヘッドの斜視図
【図8】 投射レンズ中で+1次回折光が部分的に0次
光と重なる部分の説明図
【図9】 投射レンズ中で−1次回折光が部分的に0次
光と重なる部分の説明図
【図10】 光加工機の実施形態1で製作したインクジ
ェット記録ヘッドの斜視図
【図11】 本発明の光加工機の実施形態2の要部概略
図(X-Y図)
【図12】 本発明の光加工機の実施形態2の要部概略
図(X-Z図)
【図13】 従来の光加工機の光学系の例
【符号の説明】
1 凸レンズ 2 マスク 3 投射レンズ 3A ,3B レンズ 3C 軸外れ放物面鏡 4 被加工物(サンプル) 76 投射レンズ 77 入射瞳(絞り面) 78 サンプル面 75 マスク 76 投射レンズ 78 被加工物(サンプル) 80A 実施形態1で製作した溝部品 80B 光学特性が不良の光加工機で製作した溝部品 81 カバー部品 82,83 吐出孔

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源から放射されたコヒーレント光でマ
    スク面上に設けた周期構造のパターンを照明し、該パタ
    ーンを光学系によって加工物に投影するようにした光加
    工機において、該光学系は該マスクから生ずる回折光の
    うち異なる次数の回折光が重なり合う領域に位置する光
    学部材A1に異なる次数の回折光が重ならない領域に位
    置する光学部材B1に比べて、光吸収による光路長変動
    の小さい材質の光学部材を用いていることを特徴とする
    光加工機。
  2. 【請求項2】 光源から放射されたコヒーレント光でマ
    スク面上に設けた周期構造のパターンを照明し、該パタ
    ーンを再回折光学系によって加工物に投影するようにし
    た光加工機において、該再回折光学系のうち回折像面に
    対して遠い方に位置する光学部材A2に比べて近い方に
    位置する光学部材B2に光吸収による光路長変動の小さ
    い材質の光学部材を用いていることを特徴とする光加工
    機。
  3. 【請求項3】 前記光学部材A1,A2の材質に蛍石を
    用い、前記光学部材B1,B2の材質に石英を用いてい
    ることを特徴とする請求項1又は2の光加工機。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3の光加工機で加工し
    て製造したことを特徴とする加工物。
  5. 【請求項5】 請求項1,2又は3の光加工機を用いて
    前記マスク面上の複数の開口を一方向に配列したパター
    ンを基板上に転写して該基板上に複数の小孔を穿孔し
    て、オリフィスプレートを製造したことを特徴とするオ
    リフィスプレートの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5のオリフィスプレートの製造方
    法により製造したオリフィスプレートを有していること
    を特徴とするバブルジェットプリンタ。
  7. 【請求項7】 前記光学部材B1,B2は反射ミラーよ
    り成っていることを特徴とする請求項1又は2の光加工
    機。
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