JP3406946B2 - 照明光学系およびこれを用いた光学装置ならびにその光学装置を用いたデバイス製造方法 - Google Patents
照明光学系およびこれを用いた光学装置ならびにその光学装置を用いたデバイス製造方法Info
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置等に用いられる照明光学系の改良に関する。
加工機や露光装置等の照明光学系としては、複数のレン
ズを2次元的に配列したフライアイレンズを用いてい
る。
された光束は、光学ユニットによって拡大あるいは縮小
されてフライアイレンズ入射口の大きさに整形される。
整形された光束は、フライアイレンズを構成する各レン
ズに入射し分割される。分割された各光束はマスク上で
重ね合わされ、マスク上における照射光は広フィールド
に照度均一化がなされる。以上のように、マスクが照度
均一な照射光で照射されると、マスクパターンがサンプ
ル上に形成される。
た照明光学系は、光源から射出された光束を、フライア
イレンズを介してマスク上で広フィールドに均一照射す
るよう構成されているため、1次元的な線状のマスクパ
ターンを照明する場合にはエネルギー損失を生じる。
照明光学系を提供することにある。さらには、その照明
光学系を用いた光学装置およびその光学装置を用いたデ
バイス製造方法を提供することにある。
被照射面に線状の照明領域を形成する照明光学系におい
て、光源からのほぼ平行なレーザビームを第1の方向に
のみ分割して複数のビームとするとともに、該複数のビ
ームの各中心光線を直接所定の位置で交差させるプリズ
ムユニットと、前記所定の位置が、前記第1の方向にお
ける前側焦点位置となるように配置され、前記第1の方
向における後側焦平面に前記プリズムユニットからの複
数のビームの夫々を収束させて複数の線状の光源像を形
成するシリンドリカルレンズと、前記複数の線状の光源
像からの複数のビームの夫々を、前記第1の方向に関し
てはデフォーカスし、且つ前記第1の方向に垂直な第2
の方向に関してはフォーカスし、前記被照明面に互いに
重ねる集光光学系と、を有することを特徴とする。
光源であってもよい。また、前記集光光学系は、前記第
1の方向と前記第2の方向に関する焦点距離が互いに等
しいものであってもよい。
加工片を露光する光学装置において、前記マスクのパタ
ーンを照明する上述の照明光学系のいずれかを有するこ
とを特徴とする。
加工片に投影する投影光学系を更に備えていてもよい。
装置のいずれかによりパターンを露光する段階を有する
ことを特徴とする。
トのインク吐出穴の列であってもよい。
は、プリズムユニットによってレーザビームが所定の方
向にのみ分割され複数のビームとされ、シリンドリカル
レンズによってその分割された複数のビームの夫々を収
束させて複数の線状の光源像を形成し、集光光学系によ
ってその複数の線状の光源像からの複数のビームの夫々
を、第2の方向に関してはフォーカスし、第1の方向に
関してはデフォーカスして被照明面に互いに重ねあわせ
ることにより、被照明面上には照度分布がだいたい均一
な線状の照明領域が形成されるので、被照明面を照明す
るビームの強度が高められる。
照明光学系と同様の作用により、マスク上にはビームの
強度が高められた、照度分布がだいたい均一な線状の照
明領域が形成される。したがって、この照明領域をマス
ク上の線状のパターン領域上に形成するよう構成すれ
ば、少ないエネルギーで、効率良くマスクのパターン領
域に形成されたパターンに応じた加工片の露光を行なう
ことができる。
て説明する。
概略構成図で、(a)は光束分割方向に垂直な方向から
見た側面図、(b)は光束分割方向から見た上面図であ
る。図2は、図1の(a)のプリズムユニット2、遮光
マスク3およびシリンドリカルレンズユニット4で構成
される部分を拡大した図である。
レーザ等のレーザ光源1と、該レーザ光源1から射出し
たほぼコリメートされたほぼコヒーレントなビームの進
行方向に順次設けられたプリズムユニット2、遮光マス
ク3、シリンドリカルレンズユニット4および回転対称
な凸レンズ5とを備えている。51、52はそれぞれレ
ンズ5の前側、後側主平面を示す。
に、レーザ光源1の射出光軸(中心光線)を対称軸とし
て、2つのプリズムが互いに対向するよう光束分割方向
に並設されたものである。該プリズムユニット2は、レ
ーザ光源1から射出された光束を3分割し、相異なる方
向に向ける。
が分割した光束の光束分割方向幅となる長方形の開口部
を有し、プリズムユニット2によって3分割された光束
が交わる位置に、該開口部の長手方向が光束分割方向と
垂直になるように設けられている。該遮光マスク3は、
光束通過時に散乱光等の不要な光を排除する。
距離や屈折力が回転対称でない光学素子、すなわちアナ
モフィック光学素子であって、上記遮光マスク3が、こ
のシリンドリカルレンズユニット4の光束分割方向を含
む平面における前側焦点位置となるよう配置される。凸
レンズ5は、シリンドリカルレンズユニット4の後方の
所定の位置に配置される。
や露光装置では、図1に示すようにデバイスパターンが
形成されたマスク6が、凸レンズ5の後側焦点位置に配
置され、該マスク6の後方に絞り7および投射レンズ8
が配置される。また、被加工片であるサンプル9は、投
影レンズ8に対してマスク6と共役となる位置に配置さ
れる。なお、該サンプル9としては、プラスチック等の
熱加工可能なもの、あるいはレジスト等が用いられる。
マスク6上には、光束分割方向に沿って多数個のホール
(穴)が形成されており、本実施例では、均一な照度分
布を有する光束分割方向に線状をなす照明光によりこの
ホール列を照明する。
ユニット2によって3つの光束に分割される。3分割さ
れた光束は、一度遮光マスク3の位置、すなわちシリン
ドリカルレンズユニット4の前側焦点位置でそれぞれの
光束が交わり、遮光マスク3によって不要な光が排除さ
れた後、シリンドリカルレンズユニット4へ相異なる方
向から入射する。該入射した3光束の、遮光マスク3の
開口部の中心を通過した中心光線は、照明系の光軸AX
に対して平行にシリンドリカルレンズユニット4から射
出する。シリンドリカルレンズユニット4から射出した
3光束は、該レンズユニットの後側焦点位置で夫々一度
線状に収束した後、凸レンズ5に入射する。3光束は、
凸レンズ5により凸レンズ5の後側焦点位置、すなわち
マスク6上で互いに重なり合い、照度分布がだいたい均
一な線状の像としてマスク6上に投影される。この線状
の像は、3光束の夫々をマスク6面に対してホール列方
向に関してデフォーカスさせ、ホール列方向と直交する
方向に関してフォーカスすることにより形成した。投影
レンズ8はマスク6のホール列の像によりサンプル9に
ホール列を形成し(穴をあけ)、このサンプル9がイン
クジェットプリンターのインク吐出用のノズルプレート
として用いられる。また、投影レンズ8の絞り7の位置
(開口)では、3光束の夫々は、ホール列方向に関して
フォーカスし、ホール列と直交する方向に関してデフォ
ーカスする。
カルレンズユニット4の焦点距離f 1は、分割された光
束の幅、凸レンズ5の焦点距離およびマスク6上に投影
される線状光束(像)された像の長さで決定される。こ
こで、プリズムユニット2へ入射する光束の幅をa、光
束を分割した数をn、凸レンズ5の焦点距離をf2、凸
レンズ5のリレー倍率をm、凸レンズ5の後側主平面5
2から像面である絞り7までの距離をb、マスク6上に
結像された線状光束の長さをLとすると、シリンドリカ
ルレンズユニット4の焦点距離f1は以下の式で表され
る。
ホール列)であることから、上記像の長さLは、マスク
6のホール列の長さより大きければ良いこととなり、上
記シリンドリカルレンズユニット4の焦点距離f1は、
以下の式の関係を満たすよう設定される。
のプリズムから出射される各光束と照明系の光軸AXと
のなす角度(以下出射角度という)について計算する。
は、シリンドリカルレンズユニット4の焦点距離f1と
絞り7の直径Aとで決定される。また、上述した照明光
学系において、凸レンズ5は、プリズムユニット2で分
割されたそれぞれの光束を、マスク6上に結像させると
共に、シリンドリカルレンズユニット4で形成された3
つの線状の光源像を絞り7に再結像しているので、シリ
ンドリカルレンズユニット4による3つの光源像の大き
さは、上記凸レンズ5の結像倍率がmであることから、
(A÷m)の値を越えてはならない。したがって、プリ
ズムユニット2から射出される3光束の中心光線は、以
下に示す式の関係を満たすものとなる。
つの中心光線と照明光学系の光軸AXとのなす角度を表
す。
び(b)に示すように、プリズムユニット2によって分
割された光束は、光束分割方向とこの光束分割方向に対
して垂直な方向(以下光束分割垂直方向という)とで
は、プリズムユニット2およびシリンドリカルレンズ4
における作用が異なる。つまり、レーザ光源1を射出し
た光束は、光束分割方向では、上述した如く、プリズム
ユニット2およびシリンドリカルレンズ4の作用を受
け、光束が3つに分割され集光されるが、該光束分割方
向に対して垂直な方向では、プリズムユニット2は平板
として作用し、シリンドリカルレンズ4も平板として作
用し焦点距離は∞なので、プリズムユニット2およびシ
リンドリカルレンズ4の作用を受けることはなく、プリ
ズムユニット2に入射した状態を維持したままシリンド
リカルレンズ4から射出される。
から射出された3光束が、凸レンズ5によってマスク6
上に重ねて照射された場合、マスク6上に投影される線
状の像の光束分割方向に垂直方向の大きさは、レーザ光
源1の発散角および凸レンズ5の焦点距離と収差で決
る。ただし、上述した照明光学系では、光束分割方向に
垂直方向の画角が小さいため、凸レンズ5の収差は直接
的な支配因子とはならい。したがって、レーザ光源1を
射出する光束の光束分割方向に垂直方向の幅dは、レー
ザ光源1の発散角をw、凸レンズ5の焦点距離をf2と
すると、以下の式で表される。
Lwとすると、光束の光束分割垂直方向の幅dは、マス
ク6の幅Lwに対して以下の式の関係を満たすよう設定
される。
度分布がだいたい均一な線状の照射光が得られる。該照
射光がマスク6に照射されると、照射光は、マスク6の
ホール列を透過し、絞り7によって所定の大きさに絞ら
れた後、投射レンズ8によってサンプル9に投射され
る。この結果、サンプル9上にマスク6のパターン、す
なわちホール列が形成される。
源1を射出した光束がそのままプリズムユニット2に入
射するため、光束の大きさをプリズムユニット2の入射
口に合わせることができないが、レーザ光源1とプリズ
ムユニット2との間に、光束を拡大および縮小する光学
ユニットを設け、光束の大きさをプリズムユニット2の
入射口に合わせるようにすれば、レーザ光源1を射出し
た光束を効率良く使用することが可能となる。
レーザ光源が用いられているが、光源から射出された光
束をレーザ光束のように平行光束に整形できれば、レー
ザ光源以外の光源、例えば、白色光源等を用いても一行
に構わない。
ニット2は、入射光束を3分割するよう2つのプリズム
で構成されているが、マスク6上で照度均一な線状の照
射光束が得られるのであれば、入射光束の分割数および
プリズムの数は限定されるものではない。
を分割する手段として、プリズムユニット2が用いられ
ているが、分割された光束を高精度に所定位置で重ね合
わせることができるのであれば、反射損失の少ないミラ
ーを用いて光束を分割することも可能である。
いるので、被照明面を照明するビームの強度が高めら
れ、被照明面上には照度分布がだいたい均一な線状の照
明領域が形成されるので、エネルギー効率が飛躍的に向
上するという効果がある。
る場合、被照明面を照明するビームの強度の高い、照度
分布の均一性に優れた照明光学系を提供することができ
るという効果がある。したがって、マスクのパターンに
応じた加工片の露光を短時間で行なうことができるとい
う効果がある。
で、(a)は光線分割方向に垂直な方向から見た側面
図、(b)は光線分割方向から見た上面図。
2、遮光マスク3およびシリンドリルレンズユニット4
で構成される部分の拡大図。
Claims (7)
- 【請求項1】 被照射面に線状の照明領域を形成する照
明光学系において、 光源からのほぼ平行なレーザビーム
を第1の方向にのみ分割して複数のビームとするととも
に、該複数のビームの各中心光線を直接所定の位置で交
差させるプリズムユニットと、 前記所定の位置が、前記第1の方向における前側焦点位
置となるように配置され、前記第1の方向における後側
焦平面に前記プリズムユニットからの複数のビームの夫
々を収束させて複数の線状の光源像を形成するシリンド
リカルレンズと、 前記複数の線状の光源像からの複数のビームの夫々を、
前記第1の方向に関してはデフォーカスし、且つ前記第
1の方向に垂直な第2の方向に関してはフォーカスし、
前記被照明面に互いに重ねる集光光学系と、を有する こ
とを特徴とする照明光学系。 - 【請求項2】 前記光源は、エキシマレーザ光源である
ことを特徴とする請求項1記載の照明光学系。 - 【請求項3】 前記集光光学系は、前記第1の方向と前
記第2の方向に関する焦点距離が互いに等しいことを特
徴とする請求項1又は2記載の照明光学系。 - 【請求項4】 マスクのパターンで加工片を露光する光
学装置において、前記マスクのパターンを照明する請求
項1〜3のいずれか一項記載の照明光学系を有すること
を特徴とする光学装置。 - 【請求項5】 前記マスクのパターンを前記加工片に投
影する投影光学系を更に備えることを特徴とする請求項
4記載の光学装置。 - 【請求項6】 請求項4又は5記載の光学装置によりパ
ターンを露光する段階を有することを特徴とするデバイ
ス製造方法。 - 【請求項7】 前記パターンはノズルプレートのインク
吐出穴の列であることを特徴とする請求項6記載のデバ
イス製造方法。
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1994
- 1994-12-21 JP JP31824694A patent/JP3406946B2/ja not_active Expired - Fee Related
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