JPH1019849A - クロマトグラフ質量分析用データ処理装置 - Google Patents
クロマトグラフ質量分析用データ処理装置Info
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- JPH1019849A JPH1019849A JP8188539A JP18853996A JPH1019849A JP H1019849 A JPH1019849 A JP H1019849A JP 8188539 A JP8188539 A JP 8188539A JP 18853996 A JP18853996 A JP 18853996A JP H1019849 A JPH1019849 A JP H1019849A
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Abstract
ペクトルやその解析データを効率的に採取し、且つ、利
用できるデータ処理装置を提供する。 【解決手段】 ピーク検出部が自動的にクロマトグラム
のピークを順次検出すると、前処理部は検出されたピー
ク成分の合成マススペクトルを生成し、解析処理部はこ
の合成マススペクトルに対してパターンマッチング等の
解析処理を行なう。合成マススペクトルのデータ及びそ
の解析データは、相互に関連づけられて解析データ記憶
部に格納される。
Description
量分析装置を用いて得られた測定データを処理するため
のデータ処理装置に関する。
一般にコンピュータ等からなるデータ処理装置が備えら
れている。このデータ処理装置を用いてマススペクトル
分析を行なう手順は、例えば次のようなものである。ま
ず、データ処理装置が磁気ディスク等からなる記憶装置
に格納された測定データを用いて試料のクロマトグラム
を生成し、CRT等の表示装置にこれを表示する。次
に、使用者がクロマトグラム上の分析しようとするピー
クをマウス等の入力装置を用いて指定し、データ処理装
置にマススペクトルの解析処理の開始を指示すると、デ
ータ処理装置は記憶装置から指定されたピークに対応す
る測定データを読み出してマススペクトルを生成し、こ
のマススペクトルに基づいて成分に関する情報を得るた
めの解析処理を行ない、解析結果を表示装置に表示す
る。
しては、マススペクトルデータベースを用いたいわゆる
パターンマッチングという処理が挙げられる。マススペ
クトルデータベースには、様々な既知化合物についての
情報、すなわち、所定のイオン化法(例えば電子衝撃
法)を用いて質量分析を行なったときに得られるマスス
ペクトルのデータの他、化合物名、分子量、組成式、構
造式等の情報が含まれている。このような既知化合物の
マススペクトルと未知成分のマススペクトルとを指定さ
れた検索条件の下でパターンマッチングすることによ
り、未知成分に関する情報を得ることができる。
場合、測定データをそのまま用いるのではなく、そのデ
ータを適宜補正もしくは加工してより正確なデータとし
てから解析処理を行なう。このような補正もしくは加工
のための処理(以下、「前処理」とする)には、バック
グラウンド消去や平均化といった処理がある。バックグ
ラウンド消去とは、測定データの値からバックグラウン
ド成分を除去するという処理のことである。一方、平均
化についてであるが、高い分解能を有する最近のクロマ
トグラフ質量分析装置では、一つのピーク成分を検出し
ている間に複数回の質量走査が行なわれるのが一般的で
あり、従って同一成分に対して複数回分のマススペクト
ルデータが得られることになる。このような複数回分の
マススペクトルデータを集計して質量数(m/z)毎の
平均値を求めるという処理が平均化である。このような
平均化により得られるマススペクトルを用いてパターン
マッチングを行なえば、1回の質量走査により得られる
マススペクトルを用いる場合よりも信頼性の高い解析結
果が得られる。なお、上記前処理により得られるマスス
ペクトルを、以下では「合成マススペクトル」と呼ぶ。
グラフで分離して得られるクロマトグラム上には通常複
数のピークが現われ、その数はときに数十から数百に達
することもある。これら各成分の合成マススペクトルを
生成してパターンマッチング等の解析処理を行なおうと
する場合、従来は使用者が入力装置を用いてクロマトグ
ラム上のピークを一つずつ指定するという面倒な作業が
必要であった。
処理が終了した後で次の成分の解析処理を実行すると、
先の成分の合成マススペクトルやその解析結果に関する
データは全て失われてしまっていた。このため、先の成
分の合成マススペクトルやその解析結果を再度表示させ
ようとすると、その成分は先に解析処理したものである
にも関わらず、データ処理装置は記憶装置からその成分
に対応する測定データを再度読み出して前処理や解析処
理を行なわなければならず、無駄が多かった。しかも、
今日ではマススペクトルデータベースに含まれるデータ
の量も膨大なものとなっており、その増加に従ってパタ
ーンマッチングに必要な時間も長時間化してきている。
従って、一度処理したことのある成分について再度処理
をやり直すということはデータ処理の効率化にとって大
きな問題となってきている。
成されたものであり、その目的とするところは、クロマ
トグラム上のピーク成分の合成マススペクトルやその解
析データを効率的に採取し、且つ、それらのデータを効
率的に利用することができるクロマトグラフ質量分析用
データ処理装置を提供することにある。
に成された本発明に係るクロマトグラフ質量分析用デー
タ処理装置は、 a)測定により得られたデータが格納される測定データ記
憶部と、 b)測定データに基づいてクロマトグラムを生成し、該ク
ロマトグラム上のピークを自動的に検出するピーク検出
部と、 c)ピーク検出部により検出されたピーク成分の測定デー
タに対してバックグラウンド消去や平均化等の前処理を
行なって合成マススペクトルを生成する前処理部と、 d)上記合成マススペクトルに対してパターンマッチング
等の解析処理を行なう解析処理部と、 e)合成マススペクトルのデータや解析処理の結果を示す
解析データが格納される解析データ記憶部と、 f)解析データ記憶部へのデータの格納及び解析データ記
憶部からのデータの読出を行なうための解析データ入出
力部と、を備えることを特徴としている。
量分析装置により得られる測定データは測定データ記憶
部に格納される。試料の分析が終了した後のデータ処理
において、ピーク検出部は測定データ記憶部に格納され
た測定データを用いてクロマトグラムを生成し、クロマ
トグラム上に現われたピークを順次自動的に検出し、ピ
ーク検出信号(例えば、ピークの始点及び終点の保持時
間を示すデータ)を前処理部へ出力する。ピーク検出信
号を受けた前処理部は、そのピーク検出信号により特定
されるピーク成分の測定データに対してバックグラウン
ド消去や平均化等の前処理を行ない、合成マススペクト
ルを生成する。この合成マススペクトルのデータは解析
データ入出力部及び解析処理部へ転送される。解析処理
部は、転送された合成マススペクトルに対してパターン
マッチング等の解析処理を行ない、その結果を示す解析
データを解析データ入出力部へ転送する。解析データ入
出力部は、転送された解析データと、先に転送された合
成マススペクトルのデータとを、相互に関連づけて解析
データ記憶部に格納する。
タ処理装置によれば、測定により得られた測定データに
対する前処理や解析処理は予めデータ処理装置により自
動的に行なわれるため、測定後に使用者がクロマトグラ
ム上の任意のピーク成分の合成マススペクトルや解析結
果を利用しようとするときには前処理や解析処理を行な
う必要がなく、解析データ記憶部に格納されたデータを
読み出すだけでよいため、データ処理の効率が飛躍的に
高まる。また、合成マススペクトルのデータ及びその解
析データは全てのデータ処理が終了した後でも失われる
ことがないため、例えば後日にそのデータを再び呼び出
して適宜使用することも可能である。また、未知成分の
合成マススペクトルに対して解析処理を実行するに際
し、解析処理部が、通常のデータベースの他、解析デー
タ記憶部に格納された合成マススペクトルのデータをも
参照用データとして利用しながら解析処理を行なう、と
いうようにすることも可能である。もちろん、使用者が
外部からマウス等の入力装置を用いて解析データ入出力
部に指示を出し、解析データ記憶部に格納された合成マ
ススペクトルのデータやその解析データを自由に指定し
て読み出し、CRTやプリンタ等の表示手段にこれを表
示させる、というようにすることもできる。
タ処理装置(以下、「データ処理装置」とする)の実施
例を図面を参照しながら説明する。なお以下において
は、ガスクロマトグラフ質量分析装置の場合を例にとる
が、液体クロマトグラフ質量分析装置等の他のクロマト
グラフ質量分析装置の場合も同様である。
成を示す図である。データ処理装置10は、中央制御部
16、ピーク検出部17、前処理部18、解析処理部2
0、測定データ記憶部22、解析データ記憶部24及び
参照データ記憶部26からなる。中央制御部16はメモ
リを備えている。測定データ記憶部22及び解析データ
記憶部24は中央制御部16に接続されており、参照デ
ータ記憶部26は解析処理部20に接続されている。ま
た、中央制御部16には入力装置28及び表示装置30
が接続されている。
出部17、前処理部18及び解析処理部20はコンピュ
ータ・プログラムに従って動作するCPU又は専用のL
SIにより構成することができる。測定データ記憶部2
2及び解析データ記憶部24にはハードディスク(HD
D)や光磁気ディスク(MO)等の読出/書込可能な記
憶装置が利用できる。参照データ記憶部26にもHDD
等が利用可能であるが、参照データ記憶部26へのデー
タの書込を行なわないような構成とする場合は、CD−
ROMのような読出専用の装置を用いてもよい。参照デ
ータ記憶部26には様々な化合物に関するデータが格納
されているが、このように参照データ記憶部26に格納
されたデータの集合体を以下では「参照データベース」
と呼ぶ。また、図1では、測定データ記憶部22、解析
データ記憶部24及び参照データ記憶部26がそれぞれ
独立に配置されているが、もちろん、これらの記憶部
は、単一の記憶装置(HDD等)を論理的に分割してこ
れを構成することも可能である。なお、入力装置28に
はキーボードやマウス等を利用することができ、表示装
置30にはCRTやプリンタ等が利用できる。
明する。まず、試料の測定中は、ガスクロマトグラフ質
量分析装置(GC/MS)12からの検出信号はA/D
変換部14によりデジタルデータに変換されてデータ処
理装置10の中央制御部16に入力される。中央制御部
16はこれらのデジタルデータを測定データ記憶部22
に格納する。こうして測定データ記憶部22に格納され
たデジタルデータを以下では単に「測定データ」と呼
ぶ。
て図1及び図2を参照しながら説明する。図2は測定デ
ータの解析処理の手順を示すフローチャートである。
2から試料の全測定データを読み出してピーク検出部1
7へ転送する(ステップS12)。ピーク検出部17
は、転送された測定データを用いてクロマトグラムを生
成し(ステップS14)、クロマトグラム上の最初のピ
ーク(例えば保持時間が最も短いピーク)を検出してピ
ーク検出信号を中央制御部16へ出力する(ステップS
16)。ピーク検出信号を受けた中央制御部16は、そ
のピーク検出信号により特定されるピークの測定データ
を測定データ記憶部22から読み出してこれを前処理部
18へ転送する(ステップS18)。前処理部18は、
転送された測定データに対してバックグラウンド消去や
平均化等の前処理を行ない、合成マススペクトルを生成
する(ステップS20)。この合成マススペクトルのデ
ータは中央制御部16を経て解析処理部20へ転送され
る。合成マススペクトルのデータを受けた解析処理部2
0は、参照データベースを用いてパターンマッチング等
の解析処理を行ない、その結果を示すデータ(解析デー
タ)を中央制御部16へ転送する(ステップS22)。
中央制御部16は解析処理部20から転送された解析デ
ータと、先に前処理部18から転送された合成マススペ
クトルのデータとを相互に関連づけて解析データ記憶部
24に格納する(ステップS24)。このように解析デ
ータ記憶部24内で関連づけられた合成マススペクトル
のデータ及びその解析データを以下では「マススペクト
ル解析データ」と呼ぶ。マススペクトル解析データの格
納が終了したら、中央制御部16はピーク検出部17に
次のピークの検出を指示する(ステップS26)。その
後のステップS28において、もしピーク検出部17が
次のピークを検出すれば、そのピークに対して上記ステ
ップS18〜S26の処理が実行される。一方、次のピ
ークを検出することなくクロマトグラムの終端へ達した
場合は、ピーク検出部17は全ピークの検出が終了した
ことを示す信号を中央制御部16へ送り、中央制御部1
6はデータ処理を終了する。
のピークについて行なわれるが、全ての処理はデータ処
理装置が自動的に行なうことができるため、使用者に作
業上の負担を強いることは一切ない。
記憶部24には次々とマススペクトル解析データが蓄積
されるが、こうして解析データ記憶部24に蓄積された
マススペクトル解析データの集合体を以下では「解析デ
ータベース」と呼ぶ。解析データベースは、解析処理部
20が合成マススペクトルに対する解析処理を行なう際
に参照データベースとともにデータベースとして利用す
ることができる。
解析データを格納する際、更に、格納されたマススペク
トル解析データを管理するためのリストファイルを解析
データ記憶部24内に作成し、使用者が入力装置28を
用いてこのリストファイルを呼び出し、表示装置30上
で任意のマススペクトル解析データを選択できるように
することが望ましい。
処理及び解析処理を各ピークが検出される度毎に連続し
て行なうようにしたが、ピークを順次検出している間は
前処理のみを各ピーク毎に行なって合成マススペクトル
のデータを解析データ記憶部24へ格納するようにし、
全てのピークの検出が終了した後で解析データ記憶部2
4から各合成マススペクトルのデータを順次読み出して
解析処理を行なうようにしてもよい。
次のようにすることもできる。まず、あるクロマトグラ
ムの各ピーク成分のマススペクトル解析データを中央制
御部16が解析データ記憶部24へ格納するに際し、各
マススペクトル解析データと、その元となるピークのク
ロマトグラム上での位置を示すデータとを関連づけて格
納するようにする。次に、全てのピークについてマスス
ペクトル解析データの格納が終了した後、使用者が入力
装置28を操作して表示装置30に上記クロマトグラム
を表示させ、任意のピークを指定して中央制御部16に
解析処理を指示すると、中央制御部16が指定されたピ
ークに対応するマススペクトル解析データを解析データ
記憶部24から読み出し、合成マススペクトルや解析結
果を表示装置30に表示するようにする。このようにす
ると、例えば、クロマトグラムを表示装置に表示させて
ピークを次々に指定し、各ピーク成分の合成マススペク
トルや解析結果を次々に表示させるという処理を従来よ
りもはるかに高速で行なうことができる。
を示す図。
ャート。
Claims (1)
- 【請求項1】 a)測定により得られたデータが格納され
る測定データ記憶部と、 b)測定データに基づいてクロマトグラムを生成し、該ク
ロマトグラム上のピークを自動的に検出するピーク検出
部と、 c)ピーク検出部により検出されたピーク成分の測定デー
タに対してバックグラウンド消去や平均化等の前処理を
行なって合成マススペクトルを生成する前処理部と、 d)上記合成マススペクトルに対してパターンマッチング
等の解析処理を行なう解析処理部と、 e)合成マススペクトルのデータや解析処理の結果を示す
解析データが格納される解析データ記憶部と、 f)解析データ記憶部へのデータの格納及び解析データ記
憶部からのデータの読出を行なうための解析データ入出
力部と、を備えることを特徴とするクロマトグラフ質量
分析用データ処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18853996A JP3687203B2 (ja) | 1996-06-28 | 1996-06-28 | クロマトグラフ質量分析用データ処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18853996A JP3687203B2 (ja) | 1996-06-28 | 1996-06-28 | クロマトグラフ質量分析用データ処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1019849A true JPH1019849A (ja) | 1998-01-23 |
JP3687203B2 JP3687203B2 (ja) | 2005-08-24 |
Family
ID=16225483
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18853996A Expired - Fee Related JP3687203B2 (ja) | 1996-06-28 | 1996-06-28 | クロマトグラフ質量分析用データ処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3687203B2 (ja) |
Cited By (5)
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-
1996
- 1996-06-28 JP JP18853996A patent/JP3687203B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2015049055A (ja) * | 2013-08-30 | 2015-03-16 | 株式会社島津製作所 | 質量分析データ処理方法及び該方法を用いた質量分析装置 |
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---|---|
JP3687203B2 (ja) | 2005-08-24 |
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