JPH10198342A - 鍵盤楽器のペダル構造 - Google Patents

鍵盤楽器のペダル構造

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JPH10198342A
JPH10198342A JP9005004A JP500497A JPH10198342A JP H10198342 A JPH10198342 A JP H10198342A JP 9005004 A JP9005004 A JP 9005004A JP 500497 A JP500497 A JP 500497A JP H10198342 A JPH10198342 A JP H10198342A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】複数の機種の鍵盤楽器に対して部品を共通化す
ることが可能であり、かつ自動演奏可能な鍵盤楽器にお
いても耐用寿命の低下を招かずに容易に設置することが
可能な鍵盤楽器のペダル構造を提供する。 【解決手段】ソステヌートペダルを踏み下げると上昇す
る突上げロッド72に回動される第1のレバー82をグ
ランドピアノの棚板20に設ける。第1のレバー82に
はワイヤ90の端部を結合し、ワイヤ90の他の端部に
は第2のレバー99を結合する。第2のレバー99は、
ソステヌートロッド97に固定されており、ソステヌー
トロッド97を中心に回動する。これにより、ソステヌ
ートロッド97に設けられた羽根98が作動される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グランドピアノな
どの鍵盤楽器において、ペダルの動作に伴い、例えばソ
ステヌート機構などの作動機構を作動させるペダル構造
に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は、従来の通常のグランドピアノで
用いられるソステヌートペダルで作動されるペダル構造
を示す。同図において、符号1は、ソステヌートペダル
の揺動に伴って上下動する突上げロッドを示す。突上げ
ロッド1の上端には、キャプスタンスクリュー2が取り
付けられており、突上げロッド1の上昇により、キャプ
スタンスクリュー2が、ソステヌートペダルレバー3の
一端に設けられた当接部4を突き上げる。これにより、
ソステヌートペダルレバー3は、棚板5の下方に突設さ
れた支持部6にある支点6aを中心に回動し、ソステヌ
ートペダルレバー3の他端に取り付けられた引下げシャ
フト7が下降する。
【0003】引下げシャフト7の上端は、ソステヌート
ロッド8に連結されており、引下げシャフト7が下降す
ると、ソステヌートロッド8が回動するようになってい
る。ソステヌートロッド8には、羽根9が設けられてお
り、ソステヌートロッド8が回動して、羽根9が図示の
ように水平状態になると、ソステヌートロッド8の回動
直前の押鍵により上昇させられたダンパブロックのタブ
リップ(図示せず)が、羽根9の上に係止し、対応する
ダンパが弦から離間したままに維持される。これによ
り、周知のように、演奏者がソステヌートペダルを踏み
下げる直前の押鍵に対応する音が、演奏者が離鍵した後
も伸びるようになっている。
【0004】棚板5の下面には、規制ネジ10と抵抗バ
ネ11が取り付けられている。規制ネジ10は、突上げ
ロッド1の上昇時に当接部4が当接し、これにより突上
げロッド1のストロークを規制する。抵抗バネ11は、
ソステヌートペダルレバー3を初期位置に戻る方向へ付
勢し、これにより演奏者にソステヌートペダルを踏み下
げるときの抵抗感を与える。
【0005】図2は、従来の自動演奏可能なグランドピ
アノで用いられる同様のペダル構造を示す。同図に示す
ように、棚板5には、開口部12が設けられ、この開口
部12に多数のソレノイドユニット13を備えた押鍵装
置14が配置されている。各ソレノイドユニット13
は、鍵盤の各鍵15の後端部を押し上げるようになって
おり、これにより演奏者が押鍵したのと同様の鍵15の
動作を行う。
【0006】図2では、押鍵装置14を避けるため、ソ
ステヌートペダルレバー3の支点6aの位置が変更さ
れ、ソステヌートペダルレバー3の回動は、押上げシャ
フト17を介して、ソステヌートロッド8に伝達される
ようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のいず
れのペダル構造においても、ソステヌートペダルレバー
3およびシャフト7または17を介して、突上げロッド
1とソステヌートロッド8とを連動させるようにしてい
るため、ピアノの機種に応じて、ソステヌートペダルレ
バー3およびシャフト7または17の適切な長さなどを
あらかじめ決めておかなければならない。従って、複数
の機種において、ソステヌートペダルレバー3やシャフ
ト7または17を共通化することができなかった。ま
た、抵抗バネ11もピアノの機種に応じて、適切なバネ
定数などが決まっており、複数の機種において共通化す
ることができなかった。
【0008】また、図2のペダル構造では、ソステヌー
トロッド8と押鍵装置14とが近接しているため、押鍵
装置14とぶつかるのを避けるには、押上げシャフト1
7を屈曲した複雑な形状にしなければならない。このた
め、押上げシャフト17の強度は低くならざるをえず、
長期の使用に耐えられないおそれがあった。
【0009】本発明は上記の事情を考慮してなされたも
のであり、複数の機種の鍵盤楽器に対して部品を共通化
することが可能であり、かつ内部構成が複雑な鍵盤楽器
においても耐用寿命の低下を招かずに容易に設置するこ
とが可能な鍵盤楽器のペダル構造を提供することを目的
とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る鍵盤楽器のペダル構造は、揺動可能に
設けられたペダルと、上記ペダルの揺動に応じて上下動
する突上げロッドと、上記突上げロッドの上下動に応じ
て作動する第1のリンクと、上記第1のリンクに一端が
取り付けられた可撓性長尺体と、上記可撓性長尺体の他
端が取り付けられ、上記第1のリンクに従動して作動す
る第2のリンクと、上記第2のリンクに連動する作動機
構と、上記突上げロッドを初期位置に戻す方向に力を与
える第1の抵抗手段とを備えることを特徴とする。
【0011】本発明によれば、ワイヤなどの可撓性長尺
部材を介して、突上げロッドと作動機構とを連動させる
ようにしたことにより、両者の距離やその他の部材の配
置などの要因に応じて可撓性長尺部材の長さを決定すれ
ば、複数の機種の鍵盤楽器においても、第1および第2
のリンクは共用することが可能である。また、自動演奏
可能な鍵盤楽器のように、鍵盤楽器の内部が複雑に入り
組んでいる場合であっても、可撓性長尺部材は、容易に
設置することが可能であり、なおかつ耐用寿命の低下を
招くこともない。
【0012】さらに、単に、可撓性長尺部材を介して突
上げロッドと作動機構とを連動させた場合には、演奏者
がペダルを踏み下げるときの抵抗感を積極的に与える要
素はなにもなく、例えば、可撓性長尺部材とこれを内部
に保持する保持体(例えばシース)との摩擦力で、この
抵抗感を与えることになる。しかし、このような摩擦力
は、予期せぬ時に変動しがちであり、演奏者に違和感を
与えかねない。
【0013】これに対して、本発明においては、突上げ
ロッドを初期位置に戻す方向に力を与える第1の抵抗手
段が設けられている。この第1の抵抗手段により、演奏
者がペダルを踏み下げる時には、ペダルに反力が与えら
れ、演奏者はこれを感じ取ることができるようになって
いる。この第1の抵抗手段による反力を、例えば可撓性
長尺部材とこれを内部に保持するシースとの摩擦による
反力よりも十分に大きくしておくことにより、あるい
は、可撓性長尺部材と保持体との摩擦力をきわめて小さ
くしておくことにより、演奏者は、実質的に第1の抵抗
手段による反力のみを感じ取る。ここで、第1の抵抗手
段の反力を再現性のあるようにしておくことにより、演
奏者は違和感を感じることなく、演奏が可能である。
【0014】また、本発明において、上記第2のリンク
を初期位置に戻す方向に力を与える第2の抵抗手段を設
け、第2の抵抗手段の力は第1の抵抗手段の力よりも小
さくすると好ましい。これによれば、演奏者がペダルを
踏み下げるのをやめて、第1の抵抗手段の力により、ペ
ダル、突上げロッドなどが初期位置に戻ったときには、
第2の抵抗手段により、第2のリンクおよび作動機構も
確実に初期位置に戻される。また、第2の抵抗手段の力
を第1の抵抗手段の力よりも小さくすることにより、演
奏者がペダルを踏み下げる時の反力に、第2の抵抗手段
の力があまり影響しないようにすることが可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態に係る鍵盤楽器のペダル構造について説明する。 1.第1の実施形態 (1) 鍵盤楽器の全体構成 まず、図3は本発明の実施形態に係るペダル構造を備え
たグランドピアノの上部を示す側面断面図である。同図
において、符号20は棚板を示し、棚板20は、脚21
の上端に脚桁22を介して水平に固定されている。棚板
20の下面には、ペダル持竿23が固定され、ペダル持
竿23を介してペダル笠木24が懸垂されており、この
ペダル笠木24には、下方に延びるペダル吊り25が支
持されている。
【0016】棚板20の上方には、枠状の筬26が載置
されており、筬26の上方には、鍵27が支持されてい
る。鍵27は、筬26に突設されたバランスピン28を
介して回動自在になされており、演奏者が図における左
側である前端部を押し下げて演奏するようになってい
る。このようにして、複数の鍵27が図の紙面垂直方向
である左右方向に並設され、鍵盤が構成されている。
【0017】また、棚板20の後方には収納孔30が形
成されている。図4に示すように、収納孔30は棚板2
0の左右(図の紙面垂直方向)に長く形成されており、
図3に示すように収納孔30の内部には押鍵装置31が
収納されている。押鍵装置31には、それぞれ鍵27と
同数のソレノイドユニット32が設けられており、自動
演奏時には、ソレノイドユニット32が対応する鍵27
の後端部を突き上げることにより、鍵27を回動するよ
うになっている。
【0018】さて、筬26の上方には、鍵27と同数の
ハンマアクション機構34が併設されており、演奏者ま
たはソレノイドユニット32が鍵27を回動すると、対
応するハンマアクション機構34が作動し、そのハンマ
35が弦(図3では示さない)を打弦して音を発生させ
るようになっている。
【0019】このハンマアクション機構34の奥側に
は、弦を押さえるダンパアクション機構40が設けられ
ている。符号41は、鍵盤の全長にわたって設けられた
ダンパレールである。このダンパレール41には、ダン
パレバーフレンジ42を介して、前後方向に延びるダン
パレバー43の一端が回動自在にピン結合されている。
ダンパレバー43は、各鍵27に対応して設けられてい
る。ダンパレバー43の自由端部である前端部には、ダ
ンパブロック44が回動自在に取り付けられ、このダン
パブロック44には、上方に延びるダンパワイヤ45が
取り付けられている。
【0020】このダンパワイヤ45の上端に、弦を上か
ら押さえる図示せぬダンパが取り付けられている。この
ダンパアクション機構40によれば、回動された鍵27
の後端部によりダンパレバー43が突き上げられ、ハン
マ35が弦を打撃する直前に、ダンパが弦から上に離れ
るようになっている。したがって、押鍵されていない鍵
27に対応する弦の共振が防がれる。
【0021】(2) ペダル構造 図5は、上述のペダル吊り25の背面図である。同図に
示すように、ペダル吊り25の下端には、ペダル支持部
50が取り付けられている。ペダル支持部50には、図
中の左方から右方に、ラウドペダル51、ソステヌート
ペダル52、シフトペダル53が配設されている。図5
は、グランドピアノの背面側を示しており、これらのペ
ダル51〜53は、周知のように、グランドピアノの正
面側において、演奏者に踏み下げられることにより、揺
動するようになっている。
【0022】ラウドペダル51およびシフトペダル53
には、それぞれ突上げロッド54,55の下端が連結さ
れ、突上げロッド54,55の上端は、自在継手56,
57を介して、ソレノイドユニット58,59のプラン
ジャ60,61の下端に連結されている。プランジャ6
0,61は、それぞれハウジング62,63に収容され
たソレノイド64,65にほぼ垂直方向に移動可能に挿
通されており、ソレノイド64,65を収容したハウジ
ング62,63よりも上下両方の方向に突出している。
そして、プランジャ60,61の上端には、キャプスタ
ンスクリュー66,67が取り付けられている。なお、
ハウジング62,63は、ペダル吊り25に固定された
固定板68に取り付けられている。
【0023】このようにして、ラウドペダル51とプラ
ンジャ60が連結されていることにより、演奏者がラウ
ドペダル51を踏み下げると、突上げロッド54が突き
上げられ、プランジャ60も突き上げられるようになっ
ている。また、シフトペダル53とプランジャ61が連
結されていることにより、演奏者がシフトペダル53を
踏み下げると、突上げロッド55が突き上げられ、プラ
ンジャ61も突き上げられるようになっている。一方、
自動演奏時には、ソレノイドユニット58,59のソレ
ノイド64,65が励磁されることによりプランジャ6
0,61が上昇すると、これに持ち上げられて、ラウド
ペダル51またはシフトペダル53が揺動する。
【0024】図4に示すように、上記の棚板20の裏面
には、ラウドペダルレバー70およびシフトペダルレバ
ー71が支持されている。ラウドペダルレバー70およ
びシフトペダルレバー71は、それぞれ支点部70a,
71aを中心にして垂直平面(紙面に対して垂直な平面
に相当する)内を揺動自在になされている。
【0025】そして、ラウドペダル51に連結されたプ
ランジャ60が上昇すると、プランジャ60のキャプス
タンスクリュー66が、ラウドペダルレバー70の端部
70bを押し上げてラウドペダルレバー70を揺動させ
る。これにより、図3に示すダンパアクション機構40
のリフタ46が持ち上げられ、全てのダンパレバー43
がこれに伴って上昇し、全てのダンパが一斉に弦から離
れるようになっている。このようにして、いずれかの鍵
27が離鍵された後でも打弦音が伸びるようになってい
るとともに、いずれの鍵27に対応する弦が打弦されて
も大きな音が発生するようになっている。
【0026】また、シフトペダル53に連結されたプラ
ンジャ61が上昇すると、プランジャ61のキャプスタ
ンスクリュー67がシフトペダルレバー71の端部71
bを押し上げてシフトペダルレバー71を揺動させる。
これにより、図3に示す筬26がハンマアクション機構
34とともに、紙面垂直方向すなわち横方向に移動す
る。このとき、鍵27が回動しても、ハンマ35が通常
より少ない数の弦を打弦するので、発生する音が通常よ
り小さくなる。以上のようにして、演奏者による手動演
奏の場合にも、自動演奏の場合にも、ラウドペダル51
のペダル機構およびシフトペダル53のペダル機構は、
作動されるようになっている。
【0027】さて、図5に示すように、ソステヌートペ
ダル52には、突上げロッド72の下端が連結されてい
る。突上げロッド72の上端には、キャプスタンスクリ
ュー73が取り付けられている。また、突上げロッド7
2の上端部付近は、固定板68に固定された支持枠76
に固着された緩衝材80に挿通されている。緩衝材80
は、フェルト、クロス、樹脂またはゴムからなり、キャ
プスタンスクリュー73が傾斜しないように支持すると
ともに、突上げロッド72の上下方向への移動を案内す
る。このようにして、演奏者がソステヌートペダル52
を踏み下げると、突上げロッド72が突き上げられるよ
うになっている。なお、この実施形態では、ソステヌー
トペダル52のペダル機構には、ソレノイドユニットが
用いられておらず、ソステヌートペダル52のペダル機
構は、演奏者による手動演奏の場合にのみ作動される。
【0028】また、突上げロッド72の上端部付近に
は、突上げロッド72を下方に押し戻す反力を与える第
1の抵抗手段75が配設されている。まず、突上げロッ
ド72の上端部付近は、上記した支持枠76に固着され
た緩衝材80を挿通させられている。支持枠76は、上
方に大きく開口した椀状の部材であり、その底部には、
突上げロッド72が挿通させられる孔が形成されてい
る。また、支持枠76にはフランジ77が形成されてお
り、これらのフランジ77が固定板68にネジ止めされ
ている。
【0029】支持枠76の下方において、突上げロッド
72はコイルバネ78およびリング79を挿通させられ
ている。リング79は、突上げロッド72にネジ止めさ
れており、コイルバネ78は支持枠76の底部の下面と
リング79との間に挟持されている。このようにして、
コイルバネ78は、突上げロッド72に常時下向きの力
を与えるようになっている。従って、演奏者がソステヌ
ートペダル52を踏み下げることにより突上げロッド7
2が上昇する時には、支持枠76に支持されたコイルバ
ネ78がリング79を介して突上げロッド72に反力を
与え、演奏者は、この時、適宜な抵抗感を感じ取る。ま
た、演奏者がソステヌートペダル52に与える力を解除
すると、コイルバネ78の力により、突上げロッド72
は押し下げられる。
【0030】さて、図6に示すように、棚板20の下面
にはブラケット81が固着されている。ブラケット81
は、棚板20の下面にネジ止めされた平板状の上部81
aと、上部81aから下方に曲折された二つの平板状の
側部81b,81cを備える。このブラケット81の一
方の側部81bは、他方の側部81bよりも短く形成さ
れており、この側部81bには、第1のレバー(第1の
リンク)82がピン83を介して取り付けられている。
第1のレバー82は、ピン83に懸垂された一つの腕部
84と、腕部84に直交する他方の腕部85とからな
り、ピン83を支点として回動可能になっている。
【0031】第1のレバー82の腕部85の下面に、フ
ェルト、樹脂またはゴムからなる緩衝材86が固着され
ており、上記のように突上げロッド72が上昇させられ
ると、キャプスタンスクリュー73が緩衝材86に当接
し、第1のレバー82を図中の時計方向に回動させるよ
うになっている。なお、腕部85の上面には、やはりフ
ェルト、樹脂またはゴムからなる緩衝材87が固着され
ており、緩衝材87はクロス88で被覆されている。棚
板20の下面には、クロス88に対抗する規制ネジ89
が取り付けられており、第1のレバー82が時計方向に
回動すると、クロス88が規制ネジ89に当接し緩衝材
87が緩衝するようになっている。この規制ネジ89に
より、突上げロッド72の上昇が規制され、換言すれ
ば、突上げロッド72のストロークが定まる。
【0032】また、上記のブラケット81の他方の側部
81cの片方の側縁からは、屈曲部81dが紙面手前側
に向けて屈曲されて設けられている。この屈曲部81d
には、ワイヤ(可撓性長尺体)90の一端部が挿通され
たソケット91が固定されている。ソケット91は、ほ
ぼ筒状の硬質の部材であり、その一端には内部にワイヤ
90を保持する可撓性のあるシース92が接合されてい
る。また、ソケット91の他端からは、ワイヤ90の端
部が露出しており、この端部はピン93に固着されてい
る。このピン93は、第1のレバー82の腕部84に回
動自在に取り付けられており、ワイヤ90はピン93の
付近において、ピン83を中心とした仮想円の接線方向
に延びている。
【0033】ここで、ソケット91およびシース92の
内径は、ワイヤ90の直径よりも大きくされ、ワイヤ9
0はこれらの内部を摺動可能になっている。このように
して、第1のレバー82が時計方向に回動すると、ワイ
ヤ90がピン93に牽引され、ソケット91およびシー
ス92の内部を摺動するようになっている。
【0034】さて、ワイヤ90の他端部は、ソケット9
4に挿通されており、ソケット94は、ブラケット95
に固定されている。ブラケット95は、グランドピアノ
の上部にネジ止めされた側部95aと、側部95aに対
して直角に屈曲された底部95bとを有しており、ソケ
ット94は底部95bに固定されている。ソケット94
は、ほぼ筒状の硬質の部材であり、その一端には上記の
シース92が接合されている。また、ソケット94の他
端からは、ワイヤ90の端部が露出しており、この端部
はピン96に固着されている。ソケット94の内径もワ
イヤ90の直径より大きくされ、ワイヤ90はソケット
94の内部を摺動可能になっている。
【0035】図中、符号97は、円柱形のソステヌート
ロッドを示す。ソステヌートロッド97は、グランドピ
アノの上部に固定された軸受(図示せず)に支持され
て、ソステヌートロッド97の軸線を中心にして回動自
在にされている。ソステヌートロッド97の側面には、
硬質の羽根98が突設されており、羽根98はソステヌ
ートロッド97の軸線方向に沿って延在させられてい
る。
【0036】羽根98とは反対側において、ソステヌー
トロッド97の側面には、第2のレバー(第2のリン
ク)99がネジ止めされており、これにより第2のレバ
ー99はソステヌートロッド97を回動軸として回動す
る。第2のレバー99はJ字形になされており、その湾
曲した端部には上記のピン96が内包されている。な
お、図7に示すように、この第2のレバー99の端部に
は周溝100が形成されており、周溝100にはワイヤ
90が貫通させられている。このようにして、ピン96
は、第2のレバー99の湾曲した端部内で回動自在にな
っている。そして、上記のように第1のレバー82が図
6において時計方向に回動して、ワイヤ90が牽引され
ると、第2のレバー99はソステヌートロッド97を中
心として図6の反時計方向に回動する。これによりソス
テヌートロッド97に突設された羽根98が持ち上げら
れる。
【0037】なお、図6に示すように、第2のレバー9
9には、コイルバネ(第2の抵抗手段)101の下端部
が係止されている。コイルバネ101の上端部は、グラ
ンドピアノの上部に固定されたフック102のリング1
03に係止されている。なお、コイルバネ101の下端
部を係止するため、第2のレバー99の湾曲した端部に
は、図7に示すように、孔104が形成されている。
【0038】このコイルバネ101により、常時、第2
のレバー99は、図6中の時計方向へ付勢されている。
従って、演奏者が上記のソステヌートペダル52を踏み
下げて突上げロッド72を上昇させない限り、ソステヌ
ートロッド97に突設された羽根98は、図示のように
斜め下方を向いている。また、突上げロッド72を上昇
させない限り、ワイヤ90は、コイルバネ101の方へ
牽引されている。
【0039】上記のように、演奏者がコイルバネ78の
力に抗してソステヌートペダル52を踏み下げることに
より、第2のレバー99が図6の反時計方向に回動し、
羽根98が持ち上げられる。図8は、この時の羽根98
を示す。羽根98は、ほぼ水平な状態になっている。
【0040】さて、演奏者の押鍵により鍵27が回動
(=押下)されると、鍵27の後端部によりダンパレバ
ー43が突き上げられ、ダンパワイヤ45が上昇する。
また、ソレノイドユニット32により鍵27の後端部を
突き上げたときも、同様に、ダンパレバー43が突き上
げられ、ダンパワイヤ45が上昇する。ダンパワイヤ4
5の上端には、ダンパ47が取り付けられており、ダン
パワイヤ45が上昇すると、ダンパ47が弦48から離
間するようになっている。ここで、鍵27の回動後に、
羽根98が図示のような水平状態にされると、ダンパレ
バー43とダンパワイヤ45の間に介在させられたダン
パブロック44に設けられたタブリップ44aが、羽根
98の上に係止する。このため、ダンパ47は弦48か
ら離間した位置に保持され、鍵27が平常位置に復帰し
ても、ハンマ35(図3)による打弦音が継続するよう
になっている。一方、羽根98が水平状態になった後
に、鍵27が回動してダンパレバー43が突き上げられ
ても、ダンパブロック44のタブリップ44aは、羽根
98より上方には上昇せず、鍵27が平常位置に復帰す
ると直ちにダンパ47は下降して弦48に接触し、打弦
音を抑止する。
【0041】そして、演奏者が、ソステヌートペダル5
2の踏下げをやめると、コイルバネ78により突上げロ
ッド72が下降させられる。また、コイルバネ101に
より第2のレバー99が図6において時計方向に回動さ
れ、羽根98が斜め下方に向けられるとともに、ワイヤ
90がコイルバネ101の方へ牽引される。
【0042】このように、再度、羽根98が斜め下方に
向けられることにより、鍵27が回動してダンパレバー
43が突き上げられても、羽根98はタブリップ44a
には作用しなくなり、鍵27が平常位置に復帰すると直
ちにダンパ47は下降して弦48に接触し、打弦音を抑
止する。
【0043】以上のソステヌートのペダル構造において
は、ワイヤ90を内部に保持するシース92は単一であ
ってもよいが、第1のレバー82から第2のレバー99
までの長さが大きいときには、継手を用いて複数のシー
ス92を軸方向に連結し、これらのシース92の内部に
ワイヤ90を摺動可能に挿通してもよい。
【0044】この構造によれば、ワイヤ90を介して、
突上げロッド72とソステヌートロッド97とを連動さ
せるようにしたことにより、複数の機種の鍵盤楽器にお
いても、レバー82,99、ブラケット81,95、コ
イルバネ78,101などを共用することが可能であ
る。すなわち、機種が異なるために、突上げロッド72
とソステヌートロッド97との距離やその他の部材の配
置などが異なる場合には、適当な長さのワイヤ90を準
備し、シース92を切断したり継手で連結したりして適
当な長さにしておけばよい。従って、レバー82,99
などは、多種類、準備しておく必要はない。
【0045】また、自動演奏のための押鍵装置31が設
けられているために鍵盤楽器の内部が複雑に入り組んで
いる場合であっても、ワイヤ90およびシース92は、
可撓性を有するため適当に湾曲させ、容易に設置するこ
とが可能である。しかも、ワイヤ90およびシース92
は、湾曲させたからといって、曲率がよほど大きくなけ
れば耐用寿命の低下を招くことはない。
【0046】ただし、ワイヤ90およびシース92は、
両者の接触面積が減少するように、図4に示すようにで
きるだけ湾曲した部分を少なくし、曲率も小さくするの
が好ましい。ワイヤ90とシース92との間の摺動抵抗
(摩擦力)は、演奏者がソステヌートペダル52を踏み
下げる時の抵抗力の一部となり、この摩擦力が予期せぬ
時に変動すると演奏者に違和感を与えるため、摩擦力は
小さいのが望ましく、摩擦力を小さくするには、ワイヤ
90およびシース92ができるだけ直線的であるのが好
ましいからである。また、この目的のため、ワイヤ90
の外面に、ポリテトラフルオロレチレンなどの低摩擦係
数の物質をコーティングしたり、ワイヤ90とシース9
2との間に潤滑剤を介在させたりするのが望ましい。
【0047】さらに、ワイヤ90は、一端が棚板20の
下方で第1のレバー82に係合され、他端が棚板20の
上方で第2のレバー99に係合されているため、棚板2
0を貫通させなければならない。このために、ワイヤ9
0とシース92の曲率が大きくならないようにするに
は、図9に示すように、棚板20に斜めに貫通孔105
を形成し、この傾斜した貫通孔105にワイヤ90を内
蔵したシース92を通過させてもよい。あるいは、貫通
孔105のサイズを大きくし、シース92が斜めになる
のを許容するようにしてもよい。
【0048】また、ワイヤ90とシース92との間の摩
擦力を小さくするためには、第1のレバー82の腕部8
4を長くして第1のレバー82とワイヤ90との距離を
大きくするとよい。これによれば、第1のレバー82を
回動させるモーメントが同一であっても、ワイヤ90を
摺動させるのに必要な力(すなわちワイヤ90の張力)
は、小さくて済む。ワイヤ90とシース92との間の摩
擦力は、摩擦係数と張力の積であるから、張力を小さく
することにより、摩擦力も小さくすることが可能であ
る。
【0049】しかも、上記の構造においては、突上げロ
ッド72に下向きの力を与えるコイルバネ78が設けら
れており、このコイルバネ78によりソステヌートペダ
ル52を踏み下げる時の抵抗感を演奏者に与えるように
なっている。もし、このような抵抗感を積極的に与える
要素を設けない場合には、上記のワイヤ90とシース9
2との摩擦力、およびコイルバネ101の抗力のみで、
この抵抗感を与えることになる。しかし、上記のように
ワイヤ90とシース92との摩擦力は、予期せぬ時に変
動しがちであり、演奏者に違和感を与えかねない。
【0050】これに対して、上記の構造においては、コ
イルバネ78により、演奏者がソステヌートペダル52
を踏み下げる時には、ソステヌートペダル52に反力が
与えられ、演奏者はこれを感じ取ることができるように
なっている。このコイルバネ78による反力を、ワイヤ
90とシース92の摩擦力およびコイルバネ101の抗
力よりも十分に大きくしておき、しかも上記の措置によ
りワイヤ90とシース92との摩擦力をきわめて小さく
しておくことにより、演奏者は、実質的にコイルバネ7
8による反力のみを感じ取る。ここで、コイルバネ78
は、その軸方向の伸縮変位により力が一義的に定まるの
で、コイルバネ78の反力は再現性があり、演奏者は違
和感を感じることなく、演奏が可能である。
【0051】また、ワイヤ90の一端に連結された第2
のレバー99には、コイルバネ101により初期位置に
戻す方向に力が与えられている。これによれば、演奏者
がソステヌートペダル52を踏み下げるのをやめて、コ
イルバネ78の力により、ソステヌートペダル52およ
び突上げロッド72が初期位置に戻ったときには、コイ
ルバネ101により、第2のレバー99および羽根98
も確実に初期位置に戻される。
【0052】このコイルバネ101の力は、図6または
図9に示すように、羽根98を斜め下方に向けておくの
に必要な最小限の力でよく、コイルバネ78の力よりも
はるかに小さくしておくとよい。これにより、演奏者が
ソステヌートペダル52を踏み下げる時の反力に、コイ
ルバネ101の力があまり影響しないようにすることが
可能である。
【0053】2.第2の実施形態 図10は、本発明に係る第2実施形態の鍵盤楽器のペダ
ル構造を示す概略図である。同図において、上記の第1
実施形態と本質的に共通する構成要素には、同一の符号
を付ける。同図中、左方がグランドピアノの前方、右方
がグランドピアノの後方を示す。
【0054】ソステヌートペダル52は、ペダル支持部
50をグランドピアノの前後方向に貫通しており、ピン
52aを中心にして揺動可能になされている。ペダル支
持部50の内部には、第1の抵抗手段75が設けられて
いる。すなわち、ペダル支持部50の内部の空間には、
コイルバネ110が配設されており、コイルバネ110
の上下端は、ペダル支持部50の内部に固定されたバネ
受け111とソステヌートペダル52の後端側の上面に
固定されたバネ受け112にそれぞれ嵌入されている。
これにより、ソステヌートペダル52を演奏者が踏み下
げて、ソステヌートペダル52が図中の反時計方向に揺
動する時に、コイルバネ110は反力を与えるようにな
っている。
【0055】ソステヌートペダル52の後端の上部に
は、弾性体からなる軸受113が嵌入されており、この
軸受113の内部に突上げロッド72の下端が嵌入され
ている。突上げロッド72は、ここでは図示しない支持
管に貫通させられて、ほぼ垂直になされている。これに
より、ソステヌートペダル52が反時計方向に揺動する
時、突上げロッド72は突き上げられるようになってい
る。
【0056】突上げロッド72の上端には、ステー11
4が固定されている。ステー114は、水平板部115
とこれに一体に形成された垂直筒部116とを有してお
り、垂直筒部116に突上げロッド72の上端部が挿通
され、水平板部115は突上げロッド72の上端部にネ
ジ止めされている。水平板部115の上面の中央には、
フェルト、樹脂またはゴムからなる緩衝材87が固着さ
れており、緩衝材87はクロス88で被覆されている。
棚板20の下面には、クロス88に対抗する規制ネジ8
9が取り付けられており、突上げロッド72が上昇する
と、クロス88が規制ネジ89に当接し緩衝材87が緩
衝するようになっている。この規制ネジ89により、突
上げロッド72の上昇が規制され、換言すれば、突上げ
ロッド72のストロークが定まる。
【0057】また、棚板20の下面にはガイド117が
突設されており、このガイド117には、筒状の内部空
間118が形成されている。そして、内部空間118に
は垂直方向に摺動可能にスライダシャフト119が配置
されている。このスライダシャフト119は、ガイド1
17の外側のスライダ板120に結合されており、両者
により垂直方向に摺動するスライダ(第1のリンク)1
25が構成されている。
【0058】スライダ板120には爪121が突設され
ている。この爪121は、上記のステー114の水平板
部115の上方に配置され、突上げロッド72が上昇す
ると、水平板部115により持ち上げられるようになっ
ている。なお、ステー114の水平板部115の上面の
周縁部には、緩衝用のクロス122が固着されている。
【0059】また、棚板20の下面には、ワイヤブラケ
ット126がネジ止めされており、ワイヤブラケット1
26には、ワイヤ90を内包したソケット91が固定さ
れている。ソケット91から露出したワイヤ90の端部
は、スライダ125のスライダ板120に固着されてい
る。なお、スライダ125の付近において、ワイヤ90
は、垂直方向に向けられている。これにより、突上げロ
ッド72が上昇して、スライダ125が持ち上げられる
と、ワイヤ90が牽引されるようになっている。
【0060】ワイヤ90の他端部は、第2のレバー99
の湾曲した端部に回動自在に内包されたピン96に結合
されている。第2のレバー99は、ソステヌートロッド
97を中心軸として回動可能になっており、ソステヌー
トロッド97には羽根98が突設されている。第2のレ
バー99側の構成要素の配置は、第1実施形態と異なる
が、本質的には同様であるので、その説明は省略する。
【0061】この構造において、演奏者がコイルバネ1
10の力に抗してソステヌートペダル52を踏み下げる
ことにより、突上げロッド72が上昇し、スライダ12
5を持ち上げ、ワイヤ90を牽引する。すると、第2の
レバー99が、ソステヌートロッド97を中心として図
10の反時計方向に回動し、羽根98がほぼ水平になる
まで持ち上げられる。
【0062】そして、演奏者が、ソステヌートペダル5
2の踏下げをやめると、コイルバネ110によりソステ
ヌートペダル52が初期位置に復帰して突上げロッド7
2が下降させられる。また、コイルバネ101により第
2のレバー99が図10において時計方向に回動され、
羽根98が斜め下方に向けられるとともに、ワイヤ90
がピン96の方へ牽引される。
【0063】なお、この構造においても、第2のレバー
99に与えるコイルバネ101による力は、ソステヌー
トペダル52に与えるコイルバネ110の力よりもきわ
めて小さくされており、シース92とワイヤ90との摩
擦力を減少させるための措置が採られている。本実施形
態においても、第1実施形態と同様の効果を達成するこ
とが可能である。
【0064】3.変更例 以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれら
に限定されるものではなく、以下のように様々な変更が
可能である。 (1) 上記の実施形態においては、自動演奏可能なグ
ランドピアノに、本発明を適用しているが、通常のグラ
ンドピアノに本発明を適用してもよい。また、グランド
ピアノだけでなく、アップライトピアノ、チェンバロ、
チェレスタ、オルガン等、あらゆる鍵盤楽器にも、本発
明を適用することができる。
【0065】(2) また、上記の実施形態において
は、ソステヌートペダル52のペダル機構において、ワ
イヤ90による連動を行っているが、これに限らず、グ
ランドピアノのラウドペダル51でダンパレール41
(図3参照)を連動する場合にも同様にワイヤ90によ
る連動を行ってもよい。この場合は、ラウドペダルレバ
ー70(図4参照)は廃止され、自動演奏可能なグラン
ドピアノにおいては、図5に示すソレノイドユニット5
8のプランジャ60により、第1のレバー82またはス
ライダ125を作動させ、第2のレバー99により、ダ
ンパレール41を作動させればよい。また、通常のグラ
ンドピアノにおいては、ソステヌートペダル52に連動
する突き上げロッド(ソステヌートペダル52に対する
突上げロッド72に相当する)により、第1のレバー8
2またはスライダ125を作動させ、第2のレバー99
により、ダンパレール41を作動させればよい。
【0066】(3) なお、上記のソレノイドユニット
58,59のプランジャ60,61にペダル51,53
を連結しているのと同様に(図5参照)、ソステヌート
ペダル52にもソレノイドユニットのプランジャを連結
し、このプランジャで第1のレバー82またはスライダ
125を作動させるようにすることも可能である。
【0067】(4) ワイヤ90の代わりに、ひも、糸
などのその他の可撓性のある長尺体を用いることも可能
である。
【0068】(5) 上記の実施形態では、第1の抵抗
手段75は、突上げロッド72またはソステヌートペダ
ル52に抵抗力を与えるようになっているが、この代わ
りに、第1のレバー82またはスライダ125に板バ
ネ、コイルバネ等で抵抗力を与えるようにしてもよい。
この場合、ワイヤ90に与える張力が増大するが、ワイ
ヤ90およびシース92をできるだけ直線的にしたり、
低摩擦係数の物質をワイヤ90とシース92との間に介
在させたりすることにより、両者の摩擦力を少なくし、
突上げロッド72またはソステヌートペダル52への抵
抗力に対する摩擦力の割合を小さくするとよい。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数の機種の鍵盤楽器に対して部品を共通化することが
可能である。また、自動演奏可能な鍵盤楽器のような内
部構成が複雑な鍵盤楽器においても、ペダル機構を容易
に設置することが可能である。しかも、耐用寿命の低下
を招かずに済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のグランドピアノのペダル機構の一例を
示す概略図である。
【図2】 従来のグランドピアノのペダル機構の他の例
を示す概略図である。
【図3】 本発明の第1実施形態に係る鍵盤楽器のペダ
ル構造が適用されるグランドピアノを示す側面断面図で
ある。
【図4】 図3のグランドピアノの棚板の下面図であ
る。
【図5】 第1実施形態に係るペダル構造の一部を示す
背面図である。
【図6】 第1実施形態に係るペダル構造の一部を示す
側面図である。
【図7】 図6のVII線矢視図である。
【図8】 第1実施形態に係るペダル構造で作動される
部材を示す側面図である。
【図9】 第1実施形態の好適な変更例の一部を示す側
面図である。
【図10】 本発明の第2実施形態に係る鍵盤楽器のペ
ダル構造を示す一部破断側面図である。
【符号の説明】
20…棚板、40…ダンパアクション機構、44…ダン
パブロック、44a…タブリップ、47…ダンパ、50
…ペダル支持部、52…ソステヌートペダル、72…突
上げロッド、75…第1の抵抗手段、78…コイルバ
ネ、81…ブラケット、82…第1のレバー(第1のリ
ンク)、90…ワイヤ(可撓性長尺体)、91,94…
ソケット、92…シース、95…ブラケット、97…ソ
ステヌートロッド、98…羽根、99…第2のレバー
(第2のリンク)、101…コイルバネ(第2の抵抗手
段)、110…コイルバネ、119…スライダシャフ
ト、120…スライダ板、121…爪、125…スライ
ダ(第1のリンク)、126…ワイヤブラケット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 揺動可能に設けられたペダルと、 上記ペダルの揺動に応じて上下動する突上げロッドと、 上記突上げロッドの上下動に応じて作動する第1のリン
    クと、 上記第1のリンクに一端が取り付けられた可撓性長尺体
    と、 上記可撓性長尺体の他端が取り付けられ、上記第1のリ
    ンクに従動して作動する第2のリンクと、 上記第2のリンクに連動する作動機構と、 上記突上げロッドを初期位置に戻す方向に力を与える第
    1の抵抗手段とを備えることを特徴とする鍵盤楽器のペ
    ダル構造。
  2. 【請求項2】 上記第2のリンクを初期位置に戻す方向
    に力を与える第2の抵抗手段を備え、第2の抵抗手段の
    力は第1の抵抗手段の力よりも小さいことを特徴とする
    請求項1に記載の鍵盤楽器のペダル構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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