JPH10260674A - 鍵盤楽器のペダル構造 - Google Patents

鍵盤楽器のペダル構造

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JPH10260674A
JPH10260674A JP9041230A JP4123097A JPH10260674A JP H10260674 A JPH10260674 A JP H10260674A JP 9041230 A JP9041230 A JP 9041230A JP 4123097 A JP4123097 A JP 4123097A JP H10260674 A JPH10260674 A JP H10260674A
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JP
Japan
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pedal
damper
rod
lever
push
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JP9041230A
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Inventor
Tadaharu Kato
忠晴 加藤
Shigeru Muramatsu
繁 村松
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Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】演奏者がペダルを踏み下げる時の抵抗感の調整
を容易にし、自動演奏可能な鍵盤楽器に適用した場合に
は、自動演奏時の演奏再現の同一性を改善するとともに
人間による演奏時の適切な抵抗感を与える。 【解決手段】ラウドペダル6で作動されるペダル構造に
おいて、ラウドペダル6とペダル突上げロッド7の連結
部には、ラウドペダル6を踏み下げる時の抵抗力を与え
る粘弾性体である柔軟部材13を配置する。ペダル突上
げロッド7から後続の作動部材の間は、作動部材同士の
変位が一義的な関係になるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グランドピアノな
どの鍵盤楽器において、ペダルの動作に伴い、例えばダ
ンパなどを作動させるペダル構造に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、通常のグランドピアノのラウド
ペダル構造においては、ペダルの後端にペダル突上げロ
ッドを連結し、ペダル突上げロッドの上端部をラウドペ
ダルレバーの端部に当接可能にし、このラウドペダルレ
バーに蝋燭と呼ばれるリフタ突上げロッドを連結し、リ
フタ突上げロッドでダンパリフタを回動可能にしてい
る。この構造の下、演奏者がペダルを踏み下げると、ペ
ダル突上げロッドが上昇してラウドペダルレバーを回動
させ、ラウドペダルレバーの回動によりリフタ突上げロ
ッドが上昇して、ダンパリフタが持ち上がり、ダンパが
弦から離れるようになっている。
【0003】この構造において、ラウドペダルレバーや
ダンパリフタのような回動する部材と、ペダル突上げロ
ッドやリフタ突上げロッドのような直線移動する部材と
の間には、緩衝材として、フェルトや皮革が配置され
る。例えば、ラウドペダルレバーの端部には、突上げロ
ッドが当接する皮革からなる緩衝材が固着されており、
ラウドペダルレバーとリフタ突上げロッドの下端との間
には、フェルトなどからなる緩衝材が介在させられてい
る。リフタ突上げロッドの上端とダンパリフタとの間に
も、フェルトなどからなる緩衝材が介在させられてい
る。演奏者がペダルを踏み下げる時、このペダル構造で
は、レバーやロッド等の部材の回動や直線移動に伴う抵
抗力を演奏者に与える。この際、上記の緩衝材の抵抗力
も抵抗力の一部となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、レバーやロ
ッド等の部材の回動や直線移動そのものの抵抗力は、ほ
ぼ演奏者のペダルの踏み下げの加速度に比例するのに対
して、緩衝材は粘弾性体であるから、抵抗力は粘弾性的
に変化する。すなわち、ペダルの踏み下げ速度および変
位にも応じて変化する。従って、通常のグランドピアノ
では、緩衝材の抵抗力が、独特のペダルの踏み下げ感覚
を演奏者に与えることになる。
【0005】そして、フェルトや皮革等の緩衝材の硬度
などの特性は、長期の使用により、徐々に変化してゆく
ため、この踏み下げ感覚(抵抗感)も変化する。また、
演奏者によっては、ペダルの踏み下げ時の抵抗感の好み
が異なることがある。ところが、これらの緩衝材は、グ
ランドピアノの内部の奥にあって、しかもロッドやレバ
ーに固着されているため、特性の調整は困難である。ソ
ステヌートペダルまたはシフトペダルのペダル構造にあ
っても、構成要素は若干異なるが、同様の問題がある。
【0006】一方、近年では、自動演奏が可能なピアノ
が開発されてきている。このようなピアノにおいては、
演奏者の押鍵に対応する動作だけでなく、ペダル操作に
対応する動作も自動化する必要がある。このため、ソレ
ノイドユニットをピアノの内部に配置し、そのプランジ
ャの動作により、ラウドペダルレバーを回動させてい
る。そして、ラウドペダルレバーの回動により、リフタ
突上げロッドが上昇して、ダンパリフタが持ち上がり、
ダンパが弦から離れるようになっている。この自動演奏
のためには、実際の演奏者の演奏時に、ペダル構造のい
ずれかの構成要素の動作を記録し、この演奏記録データ
に基づいて、ソレノイドユニットのプランジャの動作を
制御する。
【0007】しかし、上記のように、ペダル構造の途中
には、衝撃を吸収する緩衝材が配置されており、緩衝材
の粘弾性的な変形のため、プランジャの動作をセンサで
検出しても、この検出結果は、ダンパの動作と一義的な
関係にならない。例えば、プランジャを高速で動作させ
たときと、低速で動作させたときとでは、プランジャの
変位が同じでもダンパの変位は異なる。しかも、緩衝材
の粘弾性的な特性は、各ピアノごとに異なるため、同一
の演奏記録データに基づいて自動演奏を行っても、ダン
パの動作は各ピアノにより異なり、聴く者に違和感を与
えかねない。
【0008】この問題を解決するため、ラウドペダルレ
バーからダンパに至るまでの機構に、緩衝材を設けない
ことも一応考えられる。しかし、自動演奏可能なピアノ
においても、人間による演奏を可能としたものが多い。
この場合、通常のピアノならば緩衝材を設ける位置にこ
れがないと、演奏者がペダルを操作した時には、踏み下
げ感覚が通常と全く異なってしまう。すなわち、演奏者
が衝撃を感じてしまったり、ペダルの踏み下げ動作の円
滑性が損なわれてしまったりする。このため、演奏者
は、ペダルの踏み下げ力を制御することが困難になる。
特に、ペダルの踏み下げ動作の円滑性が損なわれると、
初期位置と最も踏み下げた位置との間にペダルを保つハ
ーフペダル操作が困難になる。
【0009】また、人間による演奏のときも自動演奏の
ときも、全く緩衝材がないと、ペダルの踏み下げもしく
はその解除(またはこれらに相当するプランジャの動
作)の時に、ペダル構造の構成要素同士がぶつかった
り、がたついたりして、騒音が発生しやすい。
【0010】本発明は上記の事情を考慮してなされたも
のであり、演奏者がペダルを踏み下げる時の抵抗感の調
整が容易であり、自動演奏可能な鍵盤楽器に適用した場
合には、自動演奏時の演奏再現の同一性を改善するとと
もに人間による演奏時の上記抵抗感を与えることの可能
な鍵盤楽器のペダル構造を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る鍵盤楽器のペダル構造は、演奏者に踏
み下げられるペダルと、上記ペダルに連動可能にされた
第1の作動部材と、上記第1の作動部材に連動可能にさ
れた第2の作動部材とを備える鍵盤楽器のペダル構造に
おいて、上記第1の作動部材から上記第2の作動部材ま
では、上記第1の作動部材の変位と上記第2の作動部材
との変位がほぼ一義的な関係になるように動作を伝達す
るようにされており、上記第1の部材と上記ペダルとの
間に、演奏者が上記ペダルを踏み下げる時の抵抗力を与
える弾性手段を配置したことを特徴とする。
【0012】上記のペダル構造においては、第1の作動
部材から第2の作動部材までは、第1の作動部材の変位
と第2の作動部材との変位がほぼ一義的な関係になるよ
うに動作を伝達するようにされるとともに、通常のピア
ノにおける緩衝材の特性を模倣するために、ペダルと第
1の移動手段との間に配置された弾性手段により、演奏
者がペダルを踏み下げる時の抵抗力が与えられる。従っ
て、ペダルの操作時にペダルの動作の円滑性を欠いた
り、衝撃が加わったりするのが防止され、演奏者は、従
来のピアノと近似した感覚で演奏することが可能であ
る。すなわち、演奏者は、ペダルの踏み下げ力を制御す
ることが容易になる。また、このように弾性手段を配置
したことにより、騒音を発生することも防止される。こ
こで、弾性手段をペダルと第1の移動手段との間に配置
するようにしたので、弾性手段を外部に露出したり露出
させやすい箇所に設けるたりすることが可能になる。こ
れにより、演奏者がペダルを踏み下げる時の抵抗感を調
整するために、作業者は弾性手段の交換または調整を容
易に行うことができる。このように、部材の相互の変位
の一義的な関係を損なうおそれが多大である弾性手段
を、ペダルと、第1の作動部材との間に配置する一方
で、第1の作動部材から第2の作動部材までは、第1の
作動部材の変位と第2の作動部材との変位が、ほぼ一義
的な関係になるようにされている。
【0013】従って、本発明を自動演奏可能な鍵盤楽器
に適用する場合には、請求項2に記載のように、上記第
1の作動部材から上記第2の作動部材との間の部分を自
動的に駆動する駆動手段を設けると好ましい。この構成
では、他の鍵盤楽器において、演奏者による演奏時に、
第2の作動部材またはその変位と一義的な関係の変位を
もって作動する部材の運動を演奏データとして記録し、
この演奏データに基づいて、駆動手段を制御することに
より、自動演奏を行ったときの演奏再現の同一性を改善
し、聴く者の違和感を減少することが可能である。な
お、第2の作動部材は、ペダル操作の最終目的である部
材であってもよいし、そうでなくてもよい。第1の作動
部材と第2の作動部材との間に、部材を介在させるか否
かは問わないし、第1の作動部材とペダルとの間に、部
材を介在させるか否かも問わない。
【0014】また、本発明において、請求項3に記載の
ように、上記第1の作動部材から上記第2の作動部材と
の間の部分、またはこれと一義的な関係にある部分の動
作を検出する検出手段を設けると好ましい。この構成に
よれば、この鍵盤楽器において、演奏者による演奏時に
動作を検出し、これを演奏データとして記録あるいは外
部に出力することができる。そして、この演奏データに
基づいて、上記と同様に、駆動手段を制御することによ
り、自動演奏時の演奏再現を忠実に行うことが可能であ
る。
【0015】上記弾性手段は、粘弾性を有すると好まし
い。これにより、弾性手段は、弾性による変位に比例し
た抵抗力の成分だけでなく、粘性による速度に比例した
抵抗力成分を持つ抵抗力を演奏者に与えることになる。
従って、ペダルの踏み下げ時の抵抗力を通常の鍵盤楽器
における抵抗力にさらに近似させることが可能である。
【0016】さらに、上記弾性手段の粘弾性を調節する
調節手段を設けると好ましい。これにより、演奏者がペ
ダルを踏み下げる時の抵抗感をさらに容易に調整するこ
とができる。従って、弾性手段の特性が経時的に変化し
たときや、演奏者が自分の好みに応じて抵抗感を調整し
たいときにきわめて便利である。
【0017】また、上記弾性手段は、交換可能に配置さ
れていると好ましい。これにより、演奏者がペダルを踏
み下げる時の抵抗感を容易に変えることができる。従っ
て、弾性手段の特性が経時的に変化したときや、演奏者
が自分の好みに応じて抵抗感を調整したいときにきわめ
て便利である。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。 1.第1実施形態 (1) 構成および動作 まず、図1は本発明の実施形態に係る鍵盤楽器のペダル
構造の一部を示す側面図である。同図において、符号1
は、グランドピアノの棚板を示す。この棚板1の上に
は、鍵盤が配置されている。棚板1の下面には、ペダル
持竿2およびペダル笠木3が取り付けられており、ペダ
ル笠木3には、ペダルの支柱となるペダル吊り4が固着
されて懸垂されている。このペダル吊り4の下端には、
ペダル支持部5が設けられている。
【0019】さて、ペダル支持部5には、ラウドペダル
6が支点ピン6aを中心として回動可能に取り付けられ
ており、演奏者は、ペダル支持部5から突き出したラウ
ドペダル6の前方部分を踏み下げるようになっている。
なお、ペダル支持部5には、ラウドペダル6のほかに
も、ソステヌートペダルおよびシフトペダルが取り付け
られ、これらも演奏者に踏み下げられるようになってい
るが、その説明は省略する。
【0020】ペダル吊り4の背面側には、ペダル突上げ
ロッド(第1の作動部材)7が、その長手方向をほぼ垂
直になるように配設されており、ラウドペダル6が踏み
下げられると、ペダル突上げロッド7が上昇するように
なっている。ペダル突上げロッド7は、一本の真直な棒
であり、その上部は、ペダル吊り4の背面から突出する
支持部9に設けられている軸受により、ほぼ垂直に移動
可能に支持されている。ペダル突上げロッド7の上端に
は、キャプスタンスクリュー23が取り付けられてお
り、ペダル突上げロッド7の上昇時には、キャプスタン
スクリュー23の上端によりレバー24が回動されるよ
うになっている。また、ペダル突上げロッド7の下部は
ラウドペダル6の後端に取り付けられている。
【0021】この取付け構造について、図2を参照して
説明する。ラウドペダル6の後端部には、上下に貫通す
る断面円形の貫通孔10が形成されている。この貫通孔
10には、ゴム製のほぼ円筒状のブッシュ11が埋設さ
れている。ブッシュ11は、貫通孔10から抜け出さな
いように上下端に円環状のフランジを有しており、その
中央の部分が貫通孔10に嵌め込まれている。そして、
このブッシュ11にはペダル突上げロッド7の下端が挿
入されている。
【0022】ブッシュ11の内周面の上部は、上端から
内部に向かうほど直径が小さくなるテーパ状になってい
る。また、ブッシュ11の内周面の下部も、上記と同一
のテーパ角をもって、下端から内部に向かうほど直径が
小さくなるテーパ状になっている。これにより、ブッシ
ュ11の上下方向の中央において、内周面の直径が最も
小さくなっている。この形状により、ペダル突上げロッ
ド7の下部と、ラウドペダル6との相対的な傾斜が可能
になされている。つまり、ラウドペダル6が踏まれてい
ない時には、ペダル突上げロッド7の下部は、ブッシュ
11の内周面の上下方向の中央に接触しているが、ラウ
ドペダル6が踏まれると、ペダル突上げロッド7の下部
は、ブッシュ11の内周面の上方かつ後方の部分と、下
方かつ前方の部分に接触する。このように、ブッシュ1
1の内周面をテーパ状にすることにより、ペダル突上げ
ロッド7の側面に加わる圧力の変動を少なくすることが
でき、ラウドペダル6の回転運動をペダル突上げロッド
7の上下運動として伝達する際に、支持部9とブッシュ
11との間でペダル突上げロッド7が撓む量を少なくす
ることができる。
【0023】さて、ブッシュ11より上方において、ペ
ダル突上げロッド7の下部には、C形止めリング12が
固定されている。このC形止めリング12とブッシュ1
1との間には、高分子樹脂または高分子ゴムからなるダ
ンパ(弾性手段)13が配設されている。柔軟部材13
は楕円柱状であって、この楕円の短軸方向がほぼ上下方
向に向けられている。そして、この方向に沿って、柔軟
部材13には、ペダル突上げロッド7の下部が貫通する
貫通孔が形成されている。図4は、上記のペダル突上げ
ロッド7と、ラウドペダル6との取付け構造の分解図で
ある。
【0024】なお、図2に示すように、支点ピン6aと
ペダル突上げロッド7の間において、ラウドペダル6の
底面には、凹部14が形成されており、この凹部14に
はコイルバネ15の上部が嵌入されている。コイルバネ
15の下部はペダル支持部5に形成された凹部16に嵌
入されている。このコイルバネ15により、常時、ラウ
ドペダル6に、これを踏み下げる方向の付勢力が与えら
れている。また、この付勢力により、ペダル突上げロッ
ド7には、上向きの付勢力が与えられており、これによ
り、キャプスタンスクリュー23が常にレバー24に接
触しているようになされている。つまり、ペダル突上げ
ロッド7の変位と、レバー24の変位(より正確には回
動角度)は、ほぼ一義的な関係にある。ただし、コイル
バネ15による力は弱いものであり、レバー24から外
力(後述するバー70やダンパアクション機構50の荷
重)がペダル突上げロッド7に与えられているときは、
コイルバネ15の力だけでペダル突上げロッド7が上昇
することはない。
【0025】さて、図2と図3とを比較すると明らかな
ように、演奏者がラウドペダル6を踏み下げた時には、
ブッシュ11が上昇するようになっている。ブッシュ1
1のゴムの弾性により、ペダル突上げロッド7の下部は
ブッシュ11に密着しているが、この密着力に抗して、
ブッシュ11とペダル突上げロッド7の下部との間に相
対移動が起こる。従って、この時には、図3に示すよう
に、C形止めリング12とブッシュ11とで挟持された
柔軟部材13は、上下に縮小してラウドペダル6に抵抗
力を与える。
【0026】ここで、柔軟部材13は弾性を有してお
り、これによってラウドペダル6の変位に応じた抵抗力
を生じる。また、柔軟部材13は粘性をも有しており、
これによってラウドペダル6の速度に応じた抵抗力を生
じるようになっている。このような粘性は、柔軟部材1
3の材料である高分子樹脂または高分子ゴムの分子の相
対運動によりもたらされる。そして、柔軟部材13の有
する粘弾性により、演奏者がラウドペダル6を踏み下げ
る時には、通常のグランドピアノのラウドペダルを踏む
ときと同様のソフトな抵抗感を演奏者が感じるようにな
っている。
【0027】このように上下に縮小した状態の柔軟部材
13からC形止めリング12へ上向きの力が与えられ、
ペダル突上げロッド7の下部が元の位置から上昇する。
これにより、ペダル突上げロッド7の上端に取り付けら
れたキャプスタンスクリュー23は、レバー24を回動
可能になっている。
【0028】図5は、レバー24の詳細を示す。このレ
バー24は、棚板1の下面にネジ30で固定されたブラ
ケット31に回動可能に取り付けられている。ブラケッ
ト31は、平板状の上部31aと、上部31aの両側端
からそれぞれ下方に曲折した平板状の二つの側部31b
とからなる。上部31aには、前後方向に延びる二つの
長孔32が形成されており、ネジ30は長孔32に挿通
されて、棚板1に固定されている。これらの長孔32に
より、前後方向におけるレバー24の位置の調節が可能
になっている。また、ブラケット31の二つの側部31
bには、レバー24の回動中心となる支点ピン33が取
り付けられている。
【0029】レバー24は、平板状の連結部24aと、
連結部24aの両側端から垂直方向に曲折した平板状の
二つの側部24bとを有する。側部24bは、ほぼ逆L
字形であり、そのほぼ中央には支点ピン33が貫通させ
られている。また、側部24bの一方の腕部には、接触
板34が固定されている。接触板34は、平板状の上部
34aと、上部34aの両側端からそれぞれ下方に曲折
した平板状の二つの側部34bとからなる。側部34b
は、それぞれレバー24の連結部24aにネジ止めされ
ている。接触板34の下面には、上記のようにペダル突
上げロッド7の上端に取り付けられたキャプスタンスク
リュー23が常に接触させられている。
【0030】また、レバー24の側部24bの他方の腕
部同士の間には、ピン35が取り付けられており、この
ピン35には、小レバー36の一端が回動可能に取り付
けられている。小レバー36の他端には、ネジロッド3
7の一端が螺合されている。符号38は、小レバー36
と小レバー36との緩み止めの六角ナットを示す。さら
に、ネジロッド37の他端は、長尺の六角ナット40の
前端に螺合されている。符号41は、ネジロッド37と
六角ナット40との緩み止めの六角ナットを示す。
【0031】次に、図6は、図5で示した部分の後方の
部分を示す。同図に示すように、長尺の六角ナット40
の後端には、自在継手42のボールハウジング43の前
方に突出された図示しないネジ部が螺合されている。符
号44は、このネジ部と六角ナット40との緩み止めの
ナットを示す。ボールハウジング43には、ボール(図
示せず)が球面運動自在に内包されており、このボール
に固着されたネジ45が、ダンパリフタステイ(第2の
作動部材)46の下端部に螺合されている。なお、符号
47は、ネジ45とダンパリフタステイ46との緩み止
めのナットを示す。
【0032】ナット44と六角ナット40との間には薄
板48が挟持されており、ナット47とダンパリフタス
テイ46の端部との間にも薄板49が挟持されている。
図示はしないが、これらの薄板48,49のそれぞれに
は、後述する自在継手42の機能を確実ならしめるため
に、バネが係止されている。
【0033】ダンパリフタステイ46は、ダンパアクシ
ョン機構50のダンパリフタ51の下面に固着されてい
る。ここで、ダンパアクション機構50について説明す
る。符号52は、グランドピアノの横方向(紙面の垂直
方向)にわたって延在させられているダンパレールを示
す。このダンパレール52には、シャフト53を介し
て、ダンパリフタ51が取り付けられており、ダンパリ
フタ51はシャフト53を中心にして回動可能になって
いる。なお、ダンパリフタ51も、ダンパレール52と
同様に、グランドピアノの横方向にわたって延在させら
れている。
【0034】ダンパリフタ51には、ダンパレバーフレ
ンジ54が取り付けられており、ダンパレバーフレンジ
54には、ダンパレバー55の一端がピン55aで結合
されて、回動自在になされている。ダンパレバー55の
下面には、レギュレーティングスクリュー55bが取り
付けられている。
【0035】ここで、ダンパレバー55は、グランドピ
アノの横方向に複数設けられており、棚板1の上にも複
数の鍵60が設けられて鍵盤が構成されている。鍵60
は、図示しない前端部を演奏者に押し下げられると後端
部が上昇するようになされており、その時、各鍵60の
後端部により、各ダンパレバー55が突き上げられ、ピ
ン55aを中心に回動するようになっている。
【0036】各ダンパレバー55には、ダンパブロック
56が回動自在に取り付けられ、ダンパブロック56に
は上方に延びるダンパワイヤ57が取り付けられてい
る。ダンパワイヤ57の上端には、ダンパ58が固定さ
れている。ダンパアクション機構50が作動されないと
き、ダンパ58は水平に張られた弦59の上に接触して
いる。そして、鍵60の図示しない前端部が演奏者に押
し下げられて後端部が上昇し、ダンパレバー55が突き
上げられると、ダンパ58は弦59から離間する。この
時には、鍵60に連動するハンマ61が弦59を打弦す
るようになっており、これにより弦59が音を発生す
る。
【0037】また、棚板1には、打鍵装置62が取り付
けられている。打鍵装置62は、複数のソレノイドユニ
ットを備えており、各ソレノイドユニットのプランジャ
63が上昇して、鍵60の後端部を上昇させるようにな
っている。これによっても、上記と同様にダンパ58が
弦59から離間し、ハンマ61が弦59を打弦して音を
発生させる。
【0038】さて、ダンパリフタステイ46は、棚板1
に形成された開口の内部を上下に貫通するように配置さ
れている。そして、棚板1の上方にあるダンパリフタ5
1の下面に固着されており、これにより、ダンパレール
52に取り付けられたシャフト53を中心にして、ダン
パリフタステイ46は、ダンパリフタ51とともに回動
可能になっている。そして、二点鎖線で示すように、ダ
ンパリフタステイ46が回動すると、この回動時に、ダ
ンパリフタ51は、全てのダンパレバー55のレギュレ
ーティングスクリュー55bに当接し、そのまま持ち上
げる。これにより、ダンパリフタ51とともに全てのダ
ンパレバー55が一斉に回動する。この時、本発明に係
る鍵盤楽器のペダル構造の最終的な作動対象である全て
のダンパ58が上昇させられて弦59から離間する。従
って、いずれかの鍵60の作動により、ハンマ61が弦
59を打弦すると、多数の弦59が共鳴し、大きな音が
発生するようになっている。また、ダンパ58が弦59
から離間することにより、演奏者が離鍵しても打弦音が
伸びるようになっている。
【0039】ここで、ダンパリフタステイ46を回動す
る力は、長尺の六角ナット40などを介して、レバー2
4から伝達される(図5参照)。ダンパリフタステイ4
6と、レバー24とを連動するこれらのほぼ直線状の部
分、すなわち小レバー36、ネジロッド37、六角ナッ
ト40、自在継手42などを以下、バー70と総称す
る。
【0040】さて、レバー24が回動して、ダンパリフ
タステイ46が回動する前後において、バー70の両端
の位置、すなわちピン35とネジ45の間には、相対的
なずれが生ずる。しかし、バー70の途中には、自在継
手42が配置されているため、六角ナット40とネジ4
5の軸線が平行を保ったまま、両軸線がずれるようにな
っている。従って、レバー24とダンパリフタステイ4
6は、自在継手42により、相対的な移動が可能になっ
ている。
【0041】このように自在継手42は、その本来の機
能を発揮するが、自在継手42を含むバー70の全ての
構成要素は、金属から構成され、剛性がきわめて高くな
されており、弾性体や粘性体と異なり、レバー24とダ
ンパリフタステイ46の変位差や速度差をほとんど吸収
しない。従って、レバー24およびダンパリフタステイ
46の変位(より正確には回動角度)は、ほぼ一義的な
関係になっている。
【0042】演奏者が、ラウドペダル6を踏み下げる時
のペダル構造の動作について、あらためて説明する。ま
ず、ラウドペダル6の踏み下げにより、ペダル突上げロ
ッド7が従動して上昇する。これに伴い、キャプスタン
スクリュー23に接触したままレバー24が回動し、バ
ー70がレバー24に牽引されて、ダンパリフタステイ
46も回動する。これにより、ダンパリフタ51がダン
パレバー55を持ち上げて、ダンパ58を上昇させる。
【0043】ここで、上記のようにペダル突上げロッド
7とレバー24の変位は、一義的な関係にあり、レバー
24とダンパリフタステイ46の変位も同様である。従
って、ペダル突上げロッド7とダンパリフタステイ46
の変位も、ほぼ一義的な関係になっている。
【0044】一方、ダンパリフタステイ46から最終的
な作動対象であるダンパ58まで考察すると、ダンパリ
フタステイ46とダンパリフタ51は固着されて一体に
作動し、ダンパレバー55からダンパ58までの間には
弾性体または粘性体は介在していない。ただし、ダンパ
レバー55の下面のレギュレーティングスクリュー55
bとダンパリフタ51との間には、隙間Gが設けられて
いる。このため、ダンパリフタステイ46の回動初期か
ら、ダンパリフタ51がレギュレーティングスクリュー
55bに当接するまでの間は、ダンパ58は作動するこ
とはなく、ダンパリフタステイ46(およびダンパリフ
タ51)とダンパ58の変位は、厳密には一義的な関係
にならない。そして、一旦、ダンパリフタ51がレギュ
レーティングスクリュー55bに当接した後は、ダンパ
リフタステイ46(およびダンパリフタ51)とダンパ
58の変位は、一義的な関係になる。
【0045】次に、演奏者がラウドペダル6への踏み下
げ力を解除すると、ダンパ58などの重量により、ダン
パレバー55が降下してゆくとともに、ダンパリフタ5
1などの重量により、ダンパリフタステイ46が図6の
二点鎖線の位置から実線で示す位置まで回動し、バー7
0はダンパリフタステイ46に牽引されて、レバー24
も図5の二点鎖線の位置から実線で示す位置まで回動
し、ペダル突上げロッド7が下降する。なお、柔軟部材
13の復元力により、ラウドペダル6の後端部は押し下
げられて、ラウドペダル6は図2の初期の位置に復帰す
る。
【0046】このようにペダル構造が復帰する場合も、
ペダル突上げロッド7からダンパリフタステイ46まで
の変位は、ほぼ一義的な関係になる。また、ダンパリフ
タステイ46から最終的な作動対象であるダンパ58ま
での間においては、レギュレーティングスクリュー55
bとダンパリフタ51との隙間Gがあるために、ダンパ
58が先に初期位置に復帰し、その後、ダンパリフタス
テイ46およびダンパリフタ51が初期位置に復帰す
る。
【0047】さて、このペダル構造には、図6に示すよ
うに、自動演奏のための往復式アクチュエータであるソ
レノイドユニット72が設けられている。ソレノイドユ
ニット72は、ボビンにコイルが巻回されたソレノイド
(図示せず)と、ボビンに往復可能に挿通されたプラン
ジャ74とを備える。なお、図示しないソレノイドは、
ハウジング73に囲まれており、ハウジング73はグラ
ンドピアノの後方部に固定されている。
【0048】ソレノイドユニット72のコイルには、あ
らかじめ記録された演奏データに基づいて、電圧が印加
され、これにより励磁が行われて、プランジャ74が図
中の右方に移動するようになっている。一方、ソレノイ
ドユニット72のコイルへの電圧の印加が停止される
と、ダンパ58などの重量により、プランジャ74が図
中の左方に移動するとともに、演奏者がラウドペダル6
への踏み下げ力を解除した場合と同様にバー70などが
動作して、ラウドペダル6は図2に示す初期の位置に戻
る。プランジャ74はソレノイドを貫通しており、符号
74aはプランジャ74の後部を示す。後部74aの変
位または速度は、図6に示すセンサ(検出手段)18に
より検出され、これによりプランジャ74の作動のフィ
ードバック制御が行われる。センサ18としては、光学
的センサまたは電磁センサが使用可能である。このセン
サ18は、自動演奏時のプランジャ74の作動を検出す
るだけではなく、演奏者による演奏時のプランジャ74
の作動の検出および記録のためにも用いられる。つま
り、演奏者がラウドペダル6を踏み下げて、ダンパ58
を上昇させる際に、ダンパリフタステー46の回動に伴
って、プランジャ74が強制的に図中の右方に移動させ
られる。センサ18は、この時もプランジャ74の変位
または速度を検出するのである。
【0049】プランジャ74の前端部は、長尺の六角ナ
ット75および緩み止めの六角ナット76に螺合されて
いる。長尺の六角ナット75の前端には、自在継手42
と同様の自在継手77を介して、小レバー78に連結さ
れている。この小レバー78の端部は、ピン79により
ダンパリフタステイ46の下端部に取り付けられて、回
動可能にされている。なお、自在継手77の前後には、
薄板80,81が配設されており、これらの薄板80,
81のそれぞれには、自在継手77の機能を確実ならし
めるために、バネが係止されている。
【0050】ここで、ソレノイドユニット72が励磁さ
れて、プランジャ74が前進させられると、ダンパリフ
タステイ46が図の実線で示す位置から二点鎖線で示す
位置まで回動させられる。これにより演奏者のペダル操
作と同様に、ダンパ58が上昇させられる。これだけで
はなく、六角ナット40が図5に示すレバー24に向け
て押され、レバー24が図5の実線で示す位置から二点
鎖線で示す位置まで回動させられる。図1に示すよう
に、ペダル突上げロッド7は、コイルバネ15により常
に上方に付勢されており、レバー24から荷重が加わら
なくなるため、この時のレバー24の回動に伴って、ペ
ダル突上げロッド7は上昇させられ、キャプスタンスク
リュー23とレバー24との接触は維持される。
【0051】また、コイルバネ15により、ラウドペダ
ルレバー6も、その踏み下げ方向に付勢力を常時受けて
いる。従って、レバー24が上記のように回動させられ
ると、ラウドペダル6はあたかも演奏者が踏み下げてい
るように回動する。なお、この時のペダル突上げロッド
7の上昇により、その下部がブッシュ11から抜け出す
ことはない。また、ソレノイドユニット72の励磁が解
除された時には、上記と逆の動作が行われる。
【0052】(2) 効果 上記のペダル構造においては、ラウドペダル6とペダル
突上げロッド7の下部との間に配置された粘弾性を有す
る柔軟部材13により、演奏者がラウドペダル6を踏み
下げる時の抵抗力が与えられる。従って、ラウドペダル
6の操作時にラウドペダル6の動作の円滑性を欠いた
り、衝撃が加わったりするのが防止され、演奏者は、従
来のピアノと近似したソフトな感覚で演奏することが可
能である。すなわち、演奏者は、例えばハーフペダル状
態であっても、ラウドペダル6の踏み下げ力を制御する
ことが容易になる。また、このように柔軟部材13を配
置したことにより、騒音を発生することも防止される。
【0053】特に、図5に示すように、ダンパレバー5
5とレギュレーティングスクリュー55bと、ダンパリ
フタ51との間には、隙間Gがあり、ラウドペダル6の
踏み下げ時も踏み下げ解除時も、レギュレーティングス
クリュー55bとダンパリフタ51との当接によって、
衝撃感覚や騒音が発生しかねないが、柔軟部材13が緩
慢な速度で縮小および復元することにより、これらの衝
撃感覚や騒音を防止することが可能である。
【0054】ここで、柔軟部材13は、図1に示すよう
に外部に露出した箇所に設けられており、しかも他の部
材には固着されていない。そして、ラウドペダル6を踏
み下げ時とは逆方向に回動させながら、ペダル突上げロ
ッド7の下端部を、ブッシュ11から抜き出すことが可
能になっている。これにより、柔軟部材13は、ペダル
突上げロッド7に対して交換可能であり、演奏者がラウ
ドペダル6を踏み下げる時の抵抗感を容易に調整できる
ようになっている。従って、柔軟部材13の特性が経時
的に変化したときや、演奏者が自分の好みに応じて抵抗
感を調整したいときにきわめて便利である。
【0055】さらにまた、柔軟部材13は粘弾性を有す
るので、弾性による弾性による変位に比例した抵抗力の
成分だけでなく、粘性による速度に比例した抵抗力成分
を持つ抵抗力を演奏者に与えることになる。従って、ラ
ウドペダル6の踏み下げ時の抵抗力を通常のグランドピ
アノにおける抵抗力にさらに近似させることが可能であ
る。
【0056】このように、部材の相互の変位の一義的な
関係を損なうおそれが多大である柔軟部材13を、ラウ
ドペダル6と、ペダル突上げロッド7の下部との間に配
置する一方で、ペダル突き上げロッド7からダンパリフ
タ51までは、これらの間を連結する部材同士の変位
が、ほぼ一義的な関係になるようにされている。また、
特に、この実施形態では、ダンパリフタ51とダンパ5
8までの間でも、これらの間を連結する部材同士の変位
が、ほぼ一義的な関係になるようにされている。従っ
て、ペダル突上げロッド7と最終的な作動対象であるダ
ンパ58までの間でも、同様のことがいえる。
【0057】従って、ソレノイドユニット72でこれら
の部材のいずれかを自動的に駆動するようにすれば、他
の鍵盤楽器において、例えば、演奏者による演奏時に、
例えばダンパ58などの運動を演奏データとして記録
し、この演奏データに基づいて、ソレノイドユニット7
2を制御することにより、自動演奏を行ったときの演奏
再現の同一性を改善し、聴く者の違和感を減少すること
が可能である。
【0058】これについて、図7を参照して説明する。
図7は、このペダル構造において、ある作動部材の変位
と、他の一つの作動部材の変位とを対比した実験結果を
示すグラフである。これらの実験では、ラウドペダル6
を初期位置(レスト位置)から、最も深く踏み込む位置
(エンド位置)まで回動させ、次にエンド位置からレス
ト位置まで逆に回動させた。各作動部材の組み合わせに
つき、回動速度が速い場合と遅い場合の二通りについて
計測した。図7の各グラフのうち、右側が回動速度が速
い場合の結果を示す。
【0059】図示のように、回動速度が遅い場合には、
いずれの組み合わせについても、回動速度が速い場合の
方が、踏み込み方向への回動と、戻り方向への回動とで
相違が大きくなる。これは、剛的な連結を行っていて
も、粘弾性的な要素の存在が避けられないことを示して
いる。特に、最終作動対象であるダンパ58とペダル突
上げロッド7とで相違が大きいのは、両者の間に存在す
る部材の数が大きいためであり、変位同士の一義的な関
係が乱れたからである。ただし、この場合でも、変位同
士がほぼ一義的な関係にあるといってもよい。図示しな
いが、従来のペダル構造に比べれば、はるかに相違は少
なくなった。従って、後述するように、ペダル突上げロ
ッド7に相当する部分をソレノイドユニット72により
駆動してもよい。
【0060】ただし、作動部材同士が直接、連結されて
いる方が良好である。例えば、バー70の変位とペダル
突上げロッド7の変位との関係、ダンパ58の変位とダ
ンパリフタ51の変位との関係に着目すると明らかであ
る。最終的な作動対象はダンパ58であるから、ダンパ
リフタ51をソレノイドユニット72により駆動しても
よい。しかし、この場合、打鍵装置62などが邪魔にな
るので、この実施形態では、ダンパリフタ51に固着さ
れたダンパリフタステイ46をソレノイドユニット72
で駆動するようにしている。打鍵装置62などの配置を
考慮すると、このようにダンパリフタステイ46を駆動
するのが最も好ましいと考えられる。
【0061】さらに、本実施形態では、センサ18によ
り、自動演奏時のプランジャ74の後部74aの変位ま
たは速度を検出するだけではなく、演奏者による演奏時
のプランジャ74の変位または速度の検出および記録も
行うようにしている。上記のように、ダンパ58の変位
とプランジャ74の変位とがほぼ一義的な関係にある。
従って、演奏者による演奏時にプランジャ74の動作を
記録し、これを同一のピアノまたは同構成のピアノにお
いて、演奏データとして自動演奏することにより、自動
演奏時にダンパ58の動作を忠実に再現することも可能
になる。
【0062】なお、ペダル突上げロッド7からダンパ5
8までは、部材の変位がほぼ一義的な関係であるから、
この間のいずれの部材の動作をセンサで検出・記録して
もよい。しかし、この実施形態でプランジャ74の動作
を検出・記録している理由は、次の通りである。まず、
最もダンパ58の動作と正確に対応するのは、ダンパア
クション機構50の部材、例えば、ダンパ58自体やダ
ンパリフタ51の動作であるから、ダンパアクション機
構50の部材の動作を検出・記録することも考えられ
る。ところが、ダンパアクション機構50の付近には、
打鍵装置62などが配置されているため、センサを取り
付けるスペースがない。また、たとえセンサをこの付近
に取り付けることができるとしても、取付作業や交換作
業が困難である。
【0063】そこで、ダンパ58の動作と正確に対応
し、しかも取付が容易な位置にあるダンパリフタステー
46の動作を検出・記録することが考えられる。ここ
で、プランジャ74とダンパリフタステーステー46の
変位の関係は一義的であることは明らかである。従っ
て、プランジャ74の動作を検出・記録するのが好まし
いと考えられる。そして、自動演奏においては、このよ
うにして記録したプランジャ74の動作のデータに基づ
いて、プランジャ74を駆動するとよい。これにより、
ダンパリフタステー46ひいてはダンパ58の動作を忠
実に再現することが可能である。
【0064】(3) 変更例 図8は、上記の柔軟部材13の取付け構造の変更例を示
す。同図に示すように、ラウドペダル6の後端部に埋設
されたブッシュ11には、ペダル突上げロッド7とは別
の部材である小ロッド7cの下端が挿入されている。小
ロッド7cの上端部は、六角ナット82およびシリンダ
83の下端に螺合されている。このシリンダ83の内部
には、ペダル突上げロッド7の下部が挿通させられ、シ
リンダ83とC形止めリング12とで柔軟部材13が挟
持されている。この場合、柔軟部材13の上下端が、常
に互いに平行なC形止めリング12とシリンダ83にそ
れぞれ接触するという利点がある。つまり、ラウドペダ
ル6を踏み下げた時でも、図3(A)に示すように、柔
軟部材13の特定の部分の変形が大きくなるのが防止さ
れ、柔軟部材13の寿命を延ばすことが可能となる。
【0065】図9は、図8の例をさらに変更した構造を
示す。ここでは、図8において用いた柔軟部材13に変
えて、コイルバネ84を用いている。コイルバネ84で
は、粘性による速度に応じた抵抗増加の効果がほとんど
期待できないが、少なくとも弾性による変位に応じた抵
抗増加の効果は発揮される。この場合には、製造コスト
を削減することが可能となる。
【0066】2.第2実施形態 (1) 実施形態の構成および動作 図10は、本発明に係る第2実施形態を示す。この実施
形態では、上述したように、ペダル突上げロッド7に相
当する部分をソレノイドユニット72で駆動するように
している。また、レバー24からダンパ58に至るまで
のペダル構造は、第1実施形態と同様であるので、その
説明を省略する。
【0067】この実施形態においては、ソレノイドユニ
ット72のハウジング73が、上下のステー90に固定
され、ステー90はペダル吊り4の背面にネジ止めされ
ている。このソレノイドユニット72のプランジャ74
は、ほぼ上下に移動可能になされており、ハウジング7
3から上方に突出している。このプランジャ74の上端
にキャプスタンスクリュー23が取り付けられている。
なお、バー70側から受ける荷重により、レバー24は
常にキャプスタンスクリュー23に接触している。
【0068】ペダル突上げロッド7は、上部7aと下部
(第1の作動部材)7bとを有しており、上部7aは後
述するようにソレノイドユニット72のプランジャ74
と同軸になるように、プランジャ74に連結されてい
る。ペダル突上げロッド7の下部7bは、ラウドペダル
6の後端部に取り付けられているが、この取付け構造
は、第1の実施形態とは異なり、下部7bの下端を単に
ブッシュ11の内部に嵌挿しただけであり、柔軟部材1
3は設けていない。その代わりに、後述するように、ペ
ダル突上げロッド7の上部7aと、ソレノイドユニット
72のプランジャ74との間に、柔軟部91が配設され
ている。
【0069】ペダル突上げロッド7の上部7aと下部7
bは、自在継手8を介して連結されている。自在継手8
は、ロッド8aと、ロッド8aの両端に固着されたボー
ル(図示せず)と、ボールを球面運動自在に内包するボ
ールハウジング8bとを備える。両方のボールハウジン
グ8bには、図示しないネジ部が突設され、このネジ部
が六角ナット21および長尺の六角ナット20に螺合さ
れている。そして、下方の長尺の六角ナット20とその
下方の六角ナット22には、ペダル突上げロッド7の下
部7bの上端が螺合され、上方の長尺の六角ナット20
とその上方の六角ナット22には、上部7aの下端が螺
合されている。なお、長尺の六角ナット20は、回転さ
せることにより、ペダル突上げロッド7の長さ調整に用
いられるナットであり、その両端の六角ナット21,2
2は、六角ナット20とこれに螺合される部材との緩み
止めのためのナットである。
【0070】以上のようにペダル突上げロッド7の上部
7aと下部7bとが自在継手8によって連結されている
ことにより、演奏者がラウドペダル6を踏み下げると、
ペダル突上げロッド7の上部7aは、ペダル突上げロッ
ド7の上部7aは傾斜することなくプランジャ74との
同軸状態を保ったまま上昇させられるようになってい
る。
【0071】つまり、ペダル突上げロッド7の上部7a
と下部7bは、自在継手8により、相対的な移動が可能
になっている。このように自在継手8は、その本来の機
能を発揮するが、自在継手8、六角ナット20および2
1は、金属から構成され、剛性がきわめて高くなされて
おり、弾性体や粘性体と異なり、上部7aと下部7bの
変位差や速度差をほとんど吸収しない。従って、下部7
bの上下方向の変位と、上部7aの上下方向の変位は、
ほぼ一義的な関係になっている。
【0072】図11は、柔軟部91の構成を示す。ま
ず、ペダル突上げロッド7の上部7aの上端には、中空
円筒状のソケット部7dが形成されている。このソケッ
ト部7dには、中央シャフト93の下端部94が挿入さ
れており、ここにネジ95により固定されている。中央
シャフト93は、小径な下端部94と、下端部94の上
方のネジ部96と、ネジ部96の上方の小径な上部97
とが一体に成形されたものである。このうちネジ部96
には、調整リング98が螺合されている。この調整リン
グ98とステー90との間には、コイルバネ99がその
軸線を中央シャフト93の軸線とほぼ一致させた状態
で、挟持されている。
【0073】調整リング98の上面には、円形の金属製
のリング100、円筒形の柔軟部材101およびシリン
ダ102が載置されている。柔軟部材101は、高分子
樹脂または高分子ゴムからなり、粘弾性を有している。
シリンダ102の上部は下部よりも小径にされ、この上
部の外周にはネジが螺刻されている。また、シリンダ1
02の上端面には、例えばフェルト、クロス、高分子ス
ポンジなどからなるクッション103が固着されてい
る。中央シャフト93の上部97は、これらのリング1
00、柔軟部材101、シリンダ102、クッション1
03を貫通しており、その上端部にはC形止めリング1
04が固定されている。C形止めリング104の下面
は、クッション103の上面に当接可能になっている。
【0074】さて、符号74bは、ハウジング73の内
部の図示しないソレノイドに嵌挿されているプランジャ
74の下部を示す。この下部74bは、ハウジング73
より上方の突出したプランジャ74の部分よりも大径に
なされている。また下部74bの下方には、ネジ部74
cが突設しており、このネジ部74cには、シリンダ1
05の上部が螺合されている。
【0075】シリンダ105の下部には、ネジ部74c
の螺合した上部の孔よりも大径の空間が設けられてい
る。そして、この下部の内周面にはネジが螺刻されてお
り、ここにシリンダ102のネジが螺合している。この
構成により、プランジャ74と、ペダル突上げロッド7
の上部7aは、ほぼ同軸上になされている。なお、図1
1(A)は、平常時、つまりラウドペダル6のレスト時
の柔軟部91を示しており、(B)はラウドペダル6を
踏み下げた時の柔軟部91を示す。
【0076】演奏者がラウドペダル6を踏み下げると、
まず、ペダル突上げロッド7が上昇し、これにより調整
リング98が押し上げられ、コイルバネ99が縮小す
る。これと同時に、柔軟部材101も縮小し、これらに
起因する抵抗力がペダル突上げロッド7を通じてラウド
ペダル6に与えられる。ここでの抵抗力は、コイルバネ
99に起因する成分が専ら弾性的であるのに対して、柔
軟部材101に起因する成分は粘弾性的になっている。
【0077】そして、柔軟部材101で吸収されなかっ
た力が、柔軟部材101、シリンダ102および105
を介して、プランジャ74の下部74bに与えられ、こ
れによりプランジャ74の上端のキャプスタンスクリュ
ー23がレバー24を回動する。
【0078】この後、演奏者がラウドペダル6を踏み下
げる力を解除すると、柔軟部材101およびコイルバネ
99が復元する。柔軟部材101はコイルバネ99より
も復元速度が遅くなっており、まずコイルバネ99の復
元により、中央シャフト93の上端のC形止めリング1
04がクッション103に当接し、それから柔軟部材1
01が復元を終了する。このようにクッション103を
設けたことにより、演奏者が衝撃を感じるのが防止され
ている。
【0079】なお、ソレノイドユニット72が励磁され
てそのプランジャ74が上昇してレバー24を回動させ
るときには、まずプランジャ74のネジ部74cに螺合
されたシリンダ105がシリンダ102とともに上昇
し、これによりクッション103にC形止めリング10
4が乗った状態で、中央シャフト93およびペダル突上
げロッド7が引き上げられるようになっている。これに
より、演奏者がラウドペダル6を操作しているかのよう
に見せることができる。このときには、調整リング98
も上昇するから、コイルバネ99により下方への力が調
整リング98に働き、プランジャ74への負荷となる
が、シリンダ102とリング100との間隔は変化しな
いため、柔軟部材101による力は働かない。
【0080】(2) 効果 この実施形態においても、プランジャ74からダンパ5
8までにある作動部材同士の変位はほぼ一義的な関係に
あるのに対して、ペダル突上げロッド7の上部7aから
プランジャ74の間に柔軟部91が配置されており、特
に柔軟部材101が配置されているため、上記と同様の
効果を達成することが可能である。
【0081】しかも、柔軟部材101が載置されている
調整リング98は、中央シャフト93のネジ部96に螺
合されているため、これを回転させれば、柔軟部材10
1の長さが変化し、これにより、柔軟部材101の粘弾
性が調節されるようになっている。しかも、柔軟部91
は、ペダル吊り4の背面にあって、露出しており、これ
によりきわめて作業がしやすくなっている。従って、演
奏者がラウドペダル6を踏み下げる時の抵抗感を容易に
調整することができ、柔軟部材101の特性が経時的に
変化したときや、演奏者が自分の好みに応じて抵抗感を
調整したいときにきわめて便利である。
【0082】(3) 変形例 第2実施形態において、柔軟部91の代わりに、図2に
示した柔軟部材13を用いたラウドペダル6とペダル突
上げロッド7の下部との取付け構造を使用することも可
能である。図8および図9の変更例についても同様に使
用可能である。
【0083】3.第3実施形態 図12は、本発明に係る第3実施形態の鍵盤楽器のペダ
ル構造を示す概略図である。この実施形態では、ソレノ
イドユニット72のプランジャ74の上端に設けられた
キャプスタンスクリュー23により、ペダルレバー11
0の前端を押し上げて、ペダルレバー110を回動させ
る。ペダルレバー110の後端は、棚板1の下面に取り
付けられたブラケット111に設けられた支点ピン11
2に取り付けられており、支点ピン112を中心にして
回動可能になっている。キャプスタンスクリュー23と
ペダルレバー110の前端は、常に接触させられてい
る。すなわち、プランジャ74の変位と、ペダルレバー
110の変位は相互に一義的な関係にある。
【0084】ペダルレバー110の中央部には、上方に
延出するバー114が連結されている。バー114は、
棚板1の開口部を貫通し、ダンパアクション機構50の
ダンパリフタ51に連結されている。なお、図12にお
いて、ダンパアクション機構50は、概略のみ示す。こ
のダンパアクション機構50は、図6に示すものとほぼ
同様であるが、ダンパリフタステイ46は設けられてい
ない点で異なる。
【0085】詳細な図示はしないが、バー114は、第
1実施形態において説明したバー70と同様に、自在継
手を途中に有しており、これにより、ダンパリフタ51
とペダルレバー110との相対的な移動は許容するが、
両者の変位を一義的になるように維持する機能を有して
いる。このようにして、プランジャ74からダンパリフ
タ51までの間、あるいはプランジャ74からダンパ5
8までの間において、部材相互間の変位が一義的な関係
になされている。
【0086】そして、プランジャ74とラウドペダル6
との間において、弾性手段が用いられる。弾性手段は、
図2、図8および図9の構造でもよいし、第2実施形態
と同様でもよい。図13は、弾性手段の一例を示す。同
図に示すように、ソレノイドユニット72のハウジング
73は、ペダル吊り4(図10参照)に固定される固定
板120に取り付けられれており、プランジャ74に
は、大径の下部74bをなすシリンダがネジ止めされて
いる。プランジャ74は、下部74bを貫通しており、
最下部にはさらに別のシリンダ121がネジ止めされて
いる。シリンダ121の上部121aは大径になされ、
下部121bは小径になされている。上部121aの途
中には、窓122が形成されている。
【0087】プランジャ74の直下には、同軸上にペダ
ル突上げロッド7の上部7aが配置されている。ここ
で、ペダル突上げロッド7もその詳細は省略するが、図
10に示すものと同様である。上部7aには、短いシリ
ンダ123がネジ止めされており、このシリンダ123
の下部123aは、シリンダ121の上部121aと同
径であり、上部123bはシリンダ121の下部121
bと同径である。ペダル突上げロッド7の上部7aは、
シリンダ121の下部121bを貫通し、窓122まで
到達している。この窓122において、上部7aの上端
部には、C形止めリング124が固定されている。
【0088】ここで、シリンダ121の下部121bの
下端面には、フェルトを積層した柔軟部材125が固着
されている。柔軟部材125の下端とシリンダ123の
上部123bとは間隔をおいているが、間隔がないよう
にすることも可能である。なお、柔軟部材は粘弾性を有
する。そして、シリンダ123の下部123aとシリン
ダ121の上部121aとの間には、コイルバネ126
が配設されている。
【0089】この構成においても、ペダル突上げロッド
7が上昇するときに、コイルバネ126の弾性による抵
抗力および柔軟部材125の粘弾性による抵抗力がラウ
ドペダル6に与えられる。また、シリンダ123はネジ
を緩めれば、上下に移動可能であり、これにより柔軟部
材125の粘弾性を調節することが可能である。
【0090】4.他の変更例 (1) 上記の実施形態においては、グランドピアノの
ラウドペダル6のペダル機構において、本発明を適用し
ているが、これに限らず、グランドピアノのソステヌー
トペダルやシフトペダルのペダル機構にも本発明を適用
可能である。なお、ソステヌートペダルのペダル機構に
おいて、第1の実施形態の構成を適用する場合には、ソ
ステヌートペダルの踏み下げに伴い、ソステヌートペダ
ル突上げロッドを上昇させるようにするが、ソステヌー
トペダル突上げロッドには、常時下向きの付勢力を与え
るようにしておく。この下向きの付勢力は、支持部9で
支持したコイルバネによりソステヌートペダル突上げロ
ッドに与える。これにより、ソステヌートペダルを踏み
下げるときの反力を演奏者に与えるようにする。 (2) 上記の実施形態においては、自動演奏可能なグ
ランドピアノに、本発明を適用しているが、通常のグラ
ンドピアノに本発明を適用してもよい。また、グランド
ピアノだけでなく、アップライトピアノ、チェンバロ、
チェレスタ、オルガン等、あらゆる鍵盤楽器にも、本発
明を適用することができる。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
演奏者がペダルを踏み下げる時の抵抗感の調整が容易に
なる。また、自動演奏可能な鍵盤楽器に適用した場合に
は、自動演奏時の演奏再現の同一性を改善することがで
きるだけでなく、人間による演奏時でも上記抵抗感を与
えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る鍵盤楽器のペダ
ル構造の一部を示す側面図である。
【図2】 第1実施形態に係るペダル構造のペダルとペ
ダル突上げロッドの取付け構造を示す図であって、
(A)は平面図、(B)は一部破断側面図、(C)は一
部破断背面図である。
【図3】 ペダルが踏み下げられた時の図2の取付け構
造を示す図であって、(A)は一部破断側面図、(B)
は一部破断背面図である。
【図4】 図2の取付け構造の分解図である。
【図5】 第1実施形態に係るペダル構造で用いられる
レバーとその付近を示す図であって、(A)は側面図、
(B)は下面図である。
【図6】 第1実施形態に係るペダル構造の一部を示す
側面図である。
【図7】 第1実施形態に係るペダル構造における各部
材の変位の関係を示すグラフである。
【図8】 第1実施形態の変形例に係るペダル構造のペ
ダルとペダル突上げロッドの取付け構造を示す図であっ
て、(A)は平面図、(B)は一部破断側面図、(C)
は一部破断背面図である。
【図9】 第1実施形態の他の変形例に係るペダル構造
のペダルとペダル突上げロッドの取付け構造を示す図で
あって、(A)は平面図、(B)は一部破断側面図、
(C)は一部破断背面図である。
【図10】 本発明の第2実施形態に係る鍵盤楽器のペ
ダル構造の一部を示す側面図である。
【図11】 第2実施形態で用いられる弾性手段を示す
図であって、(A)はペダルのレスト時での一部破断背
面図、(B)はペダルの踏み下げ時での一部破断背面図
である。
【図12】 本発明の第3実施形態に係る鍵盤楽器のペ
ダル構造の全体を示す概略側面図である。
【図13】 第3実施形態で用いられる弾性手段を示す
断面図である。
【符号の説明】
6…ラウドペダル、7…ペダル突上げロッド(第1の作
動部材)、7a…上部、7b…下部(第1の作動部
材)、13,101,125…柔軟部材(弾性手段)、
18…センサ(検出手段)、24…レバー、46…ダン
パリフタステイ(第2の作動部材)、50…ダンパアク
ション機構、51…ダンパリフタ、58…ダンパ、72
…ソレノイドユニット(駆動手段)、74…プランジ
ャ、84,99,126…コイルバネ(弾性手段)、9
1…柔軟部、99…コイルバネ(弾性手段)、98…調
整リング(調整手段)、101…柔軟部材(弾性手
段)、123…シリンダ(調整手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 演奏者に踏み下げられるペダルと、 上記ペダルに連動可能にされた第1の作動部材と、 上記第1の作動部材に連動可能にされた第2の作動部材
    とを備える鍵盤楽器のペダル構造において、 上記第1の作動部材から上記第2の作動部材までは、上
    記第1の作動部材の変位と上記第2の作動部材との変位
    がほぼ一義的な関係になるように動作を伝達するように
    されており、 上記第1の部材と上記ペダルとの間に、演奏者が上記ペ
    ダルを踏み下げる時の抵抗力を与える弾性手段を配置し
    たことを特徴とする鍵盤楽器のペダル構造。
  2. 【請求項2】 上記第1の作動部材から上記第2の作動
    部材との間の部分を自動的に駆動する駆動手段を設けた
    ことを特徴とする請求項1に記載の鍵盤楽器のペダル構
    造。
  3. 【請求項3】 上記第1の作動部材から上記第2の作動
    部材との間の部分、またはこれと一義的な関係にある部
    分の動作を検出する検出手段を設けたことを特徴とする
    請求項1または2に記載の鍵盤楽器のペダル構造。
  4. 【請求項4】 上記弾性手段は、粘弾性を有することを
    特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の鍵盤楽
    器のペダル構造。
  5. 【請求項5】 上記弾性手段の粘弾性を調節する調節手
    段を備えることを特徴とする請求項4に記載の鍵盤楽器
    のペダル構造。
  6. 【請求項6】 上記弾性手段は、交換可能に配置されて
    いることを特徴とする特徴とする請求項1ないし5のい
    ずれかに記載の鍵盤楽器のペダル構造。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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