JPH10197943A - カメラ - Google Patents

カメラ

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JPH10197943A
JPH10197943A JP162097A JP162097A JPH10197943A JP H10197943 A JPH10197943 A JP H10197943A JP 162097 A JP162097 A JP 162097A JP 162097 A JP162097 A JP 162097A JP H10197943 A JPH10197943 A JP H10197943A
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JP
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film
camera
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photographing
memory
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Withdrawn
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JP162097A
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English (en)
Inventor
Osamu Nonaka
修 野中
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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  • Camera Data Copying Or Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、一般的な銀塩フイルムを使用して写
真撮影を行なうカメラにおいて、固体メモリを利用した
記憶手段を設けて、より多くの撮影情報、撮影画像に付
随する音声情報等を記録可能にしたカメラを提供する。 【解決手段】固体メモリ9を有するカメラ15におい
て、固体メモリ9に撮影時の情報を書き込むメモリ記憶
手段であるCPU10と、カメラ15に装填した撮影用
写真フイルム11aに固体メモリ9に書き込まれた撮影
時の情報が、どのアドレスに書き込まれているかを、対
応させて記録する対応情報記録手段である光学記録手段
7とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カメラ、詳しく
は銀塩フイルムを使用して写真撮影を行なうカメラであ
って、撮影時の各種情報を記憶する固体メモリを有する
カメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、写真撮影を行なう際に一般的に使
用されている銀塩フイルムは、通常の場合、光学的な情
報のみを記録する媒体である。したがって、このような
従来の銀塩フイルムを使用するカメラにおいて、フイル
ム上に撮影時の情報等を記録しようとする場合、カメラ
側にフイルム上の所定位置に撮影日時等の撮影情報を文
字列として光学的に写し込む記録手段を設け、写真撮影
を行なう際に、フイルム上に撮影画像と共に撮影情報を
写し込むようにするものが、一般的であり、また実用化
されている。
【0003】しかしながら、このような光学的な記録手
段によって記録することのできる情報としては、撮影日
時、露出データ等、限られた情報のみであり、これ以上
の発展は望み得ないものである。
【0004】そこで、近年においては、フイルム上に磁
気的な記録を行なうことのできる磁気記録部を設けたフ
イルムと、このフイルムを使用して写真撮影を行なう際
に、上記磁気記録部に対して撮影日時、露出データ等の
撮影情報に加えて、色情報、焼き増し時の指定枚数、各
種メッセージ等といった撮影画像に付随する各種の情報
を磁気的に記録する磁気書込手段を有するカメラが、種
々提案され実用化されている。
【0005】また、フイルムを収納する容器内に半導体
素子等の記憶手段を設け、この記憶手段をカメラ側の制
御手段によって情報記憶制御することで各種情報を電気
信号によって記録できるようにしたものが、例えば特開
昭62−116932号公報によって開示されている。
【0006】これによれば、記憶手段として半導体素子
等を利用しているので、電気信号による大容量の情報記
録を行なうことができるという利点がある。
【0007】一方、近年では、電気信号によって情報記
録を行なうことのできる固体メモリ等が著しく発展して
きており、上述の磁気的な記録手段と比較して、より簡
単にかつ安価に大容量の記憶手段を得ることのできる状
況となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、撮影画像に
付随する各種情報として、例えば音声情報等のような大
容量データを想定した場合には、上述のような磁気記録
部を設けたフイルムでは、記憶容量が不足してしまい、
実用的な録音時間を確保することはできないという問題
がある。
【0009】また、上記磁気記録部を利用して情報記録
を行なう場合、磁気記録部を設けた専用のフイルムを必
要とすると共に、カメラ側では、この磁気記録部への磁
気情報の書き込み(記録)、および磁気記録部からの磁
気情報の読み取り(再生)を行なうための磁気情報と電
気信号とを変換する磁気ヘッド部や、これらを駆動する
回路、機構等が必要となり、カメラ自体が大型化し、こ
れによりコストアップの要因にもなるという問題があ
る。
【0010】そして、上記特開昭62−116932号
公報に開示されている手段でも、専用のフイルム容器を
必要とするので、高価なものとなってしまうと共に、こ
のような専用フイルム容器を使用するカメラでは、一般
的なフイルムを使うことができないので、汎用性に欠け
るという問題もある。
【0011】このように、撮影画像に付随する各種情報
としての音声情報等の大容量データを記録するために、
専用のフイルムを使用する場合には、一般に市販されて
おり、簡単に入手可能なフイルムを利用することができ
ないこととなり、また専用のフイルム自体も高価なもの
になり、さらにこれを使用するカメラは、大型化してし
まうという不満があった。
【0012】本発明は、上述した点に鑑みてなされたも
のであって、その目的とするところは、簡単に入手可能
な一般的な銀塩フイルムを使用して写真撮影を行なうカ
メラにおいて、固体メモリを利用した記憶手段を設ける
ことで、より多くの情報、すなわち撮影時の情報、撮影
画像に付随する音声情報等の記録を可能にしたカメラを
提供するにある。
【0013】また、撮影途中におけるフイルムの途中交
換(取り出しおよび再装填)機能等、従来のカメラでは
対応することができなかった多くの機能を有する、多機
能でコンパクトなカメラを提供するにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明によるカメラは、固体メモリを有するカ
メラにおいて、上記固体メモリに撮影時の情報を書き込
むメモリ記憶手段と、上記カメラに装填した撮影用写真
フイルムに、上記固体メモリに書き込まれた撮影時の情
報が、どのアドレスに書き込まれているかを、対応させ
て記録する対応情報記録手段とを具備したことを特徴と
する。
【0015】したがって、第1の発明によるカメラは、
メモリ記憶手段が撮影時の情報を固体メモリに書き込
み、対応情報記録手段は、固体メモリに書き込まれた撮
影時の情報が、どのアドレスに書き込まれているかを対
応させて写真フイルムに記録する。
【0016】また、第2の発明によるカメラは、写真フ
イルムを収納するパトローネを保持し、上記パトローネ
から引き出した写真フイルムを巻き取り軸まで延長して
ガイドするフイルム固定部材を有するカメラにおいて、
上記カメラに設けられ、カメラのシーケンスを司る演算
制御手段と、上記フイルム固定部材に内蔵され、撮影時
に上記写真フイルムに付随した情報を記憶するメモリ手
段と、上記フイルム固定部材と上記演算制御手段とを通
信可能とする通信手段とを具備したことを特徴とする。
【0017】したがって、第2の発明によるカメラにお
いて、フイルム固定部材は、写真フイルムを収納するパ
トローネを保持し、このパトローネから引き出した写真
フイルムを巻き取り軸まで延長してガイドし、演算制御
手段は、カメラのシーケンスを司り、上記フイルム固定
部材に内蔵されたメモリ手段は、撮影時に写真フイルム
に付随した情報を記憶し、通信手段は、上記フイルム固
定部材と上記演算制御手段とを通信可能とする。
【0018】そして、第3の発明によるカメラは、上記
第2の発明によるカメラにおいて、上記メモリ手段は、
写真撮影後の上記写真フイルムの巻上動作の状態や、撮
影時の音声情報を記憶し、また、上記演算制御手段は、
上記メモリ手段への情報記憶制御を行なうことを特徴と
する。
【0019】したがって、第3の発明によるカメラは、
上記第2の発明によるカメラにおいて、メモリ手段が写
真撮影後の写真フイルムの巻上動作の状態や、撮影時の
音声情報を記憶し、上記演算制御手段は、上記メモリ手
段への情報記憶制御を行なう。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図示の実施の形態によって
本発明を説明する。図1は、本発明の第1の実施形態の
カメラの概略を示すブロック構成図である。この図1で
は、本発明に関する部分のみを示し、カメラの他の構成
については図示を省略している。
【0021】この第1の実施形態のカメラでは、使用す
る撮影用写真フイルム(以下、単にフイルムという)1
1aおよびこのフイルム11aを収納するパトローネ1
1として、例えば35mm幅のロール状の銀塩フイルム
11aと、このフイルム11aが巻回されて収納されて
いる135型フイルムパトローネ(以下、単にパトロー
ネという)11を使用している。
【0022】図1に示すように、このカメラは、CPU
等からなる演算制御手段である制御回路(以下、CPU
という)10によって、その全ての動作等が制御される
ようになっている。
【0023】すなわち、このCPU10には、被写体ま
での距離を測定すると共に焦点調節動作を行なう測距手
段1と、被写体輝度等を測定し露出条件を決定すると共
に、この決定した露出条件に基づいてシャッタ、絞り機
構等を制御する露出制御手段2と、写真撮影時に撮影画
像に付随する音声情報を集音するマイクロフォン3と、
フイルムの巻き上げおよび巻き戻し動作を行なうフイル
ム給送手段4と、レリーズスイッチ、モード切換スイッ
チ等からなる操作手段5と、フイルム給送手段4による
フイルム給送動作時にフイルム位置を検出するパーフォ
レーション検出手段6と、フイルム11aに光学的に撮
影時の情報等を記録する対応情報記録手段である光学記
録部7等が接続されており、さらに、上記フイルム11
aが巻回されて収納されているパトローネ11を保持す
るフイルム固定部材であるフイルム保持手段8も接続さ
れるようになっている。
【0024】このフイルム保持手段8内は、カメラに対
して挿脱自在に配設されていて、その内部には、電気的
に情報を記憶する固体メモリからなるメモリ手段9が配
設されている。
【0025】そして、上記CPU10とフイルム保持手
段8内のメモリ手段9は、通信手段である電気接点14
a,bを介して電気的に接続されており、これによっ
て、CPU10とメモリ手段9との間で、各種情報の授
受が電気的に行なわれるようになっている。
【0026】また、上記フイルム保持手段8には、メモ
リ手段9に記録された情報を外部機器(図示せず)へと
出力するための電気接点13が設けられている。
【0027】このように構成された本発明のカメラにお
ける動作を、以下に簡単に説明すると、まず、このカメ
ラの操作者によって上記操作手段5が操作され、これに
よって発生する入力信号がCPU10によって検知され
る。このとき検知された入力信号が、モード切換スイッ
チ5b(図2参照)からのものであれば、CPU10
は、各種動作モードの切り換え制御を行ない、また、カ
メラが撮影モードにあって、入力信号がレリーズスイッ
チ5b(図2参照)からのものであれば、CPU10
は、上記測距手段1、露出制御手段2等を制御して撮影
動作、つまり撮影画像の取得のシーケンスを実行する。
【0028】この撮影シーケンスにおいて、撮影が終了
するとCPU10は、フイルム給送手段4およびメモリ
手段9を制御して、直前の撮影動作によって撮影された
画像情報に付随する音声情報等を、フイルム給送を行な
いながら記録すると共に、パーフォレーション検出手段
6によって給送されるフイルムのパーフォレーションを
検出し、この検出信号をCPU10に入力し、この入力
信号に基づいてフイルム給送手段4の動作を制御し、フ
イルム11aの巻き上げまたは巻き戻し動作を行なう。
このとき同時に、CPU10は、光学記録部7を制御し
て、メモリ手段9に記録された情報が、どのアドレスに
記録されたか等の対応情報を、光学記録部7によってフ
イルム11a上の所定位置に光学的にパターン化して記
録する。
【0029】図2は、この第1の実施形態のカメラの外
観を示す概略斜視図であり、図3は、このカメラにおけ
る上記フイルム保持手段を取り出して示す外観斜視図で
あって、このフイルム保持手段にフイルム11aが収納
されているパトローネ11を装着した状態を示してい
る。また、図4、図5は、このカメラの中央横断面図で
あって、図4は、このカメラに上記フイルム保持手段8
を装着する際の状態を、図5は、上記フイルム保持手段
8がカメラ15内に完全に装着されている状態を、それ
ぞれ示している。
【0030】図2に示すように、このカメラ15の前面
側には、従来の一般的なカメラと同様に、レンズ鏡筒1
7に支持された撮影光学系17aと、観察光学系を形成
するファインダー対物レンズ18と、上記測距手段1を
形成する投光レンズ1aおよび受光レンズ1b等がそれ
ぞれ配設されており、上面側には、上記操作手段5を形
成する各スイッチ、すなわち測距および測光動作の開始
信号を発生させると共に、撮影動作の開始信号を発生さ
せるスイッチを兼用したレリーズスイッチ5aと、この
カメラ15における動作モードを切り換えるモード切り
換えスイッチ5b等が配設されている。
【0031】これに加えて、この第1の実施形態のカメ
ラ15では、前面側に、撮影動作によって得られる撮影
画像に付随する音声情報を取得するマイクロフォン3
が、被写体に向けて設けられている。
【0032】そして、このカメラ15の一側面側には、
上記フイルム固定部材でありフイルム保持手段であるフ
イルムホルダ8を挿脱する開口部15aが設けられてい
る(図2では図示せず。後述する図4、図5参照)。
【0033】上記フイルムホルダ8は、図3に示すよう
に、一側部にパトローネ11を保持する保持部8aと、
この保持部8aから延設されるレール部8bとによって
形成されている。
【0034】上記保持部8aは、半円筒形状からなり、
内部にパトローネ11が保持されるようになっている。
この保持部8aの外周面は、フイルムホルダ8をカメラ
15に装着した場合に、カメラ15の外装面と略同一面
となるように形成されている(図4、図5参照)。
【0035】また、保持部8aの内壁部は、上記パトロ
ーネ11の外周面よりやや大きい直径の円弧状に形成さ
れており、パトローネ11がスムーズに装填されるよう
な形状になっている。
【0036】一方、レール部8bは、上記保持部8aに
装填されたパトローネ11内から引き出されたフイルム
11aをガイドして、これをカメラ15内にスムーズに
送り込むために設けられているものであって、上記パト
ローネ11内から引き出されたフイルム11aの幅方向
の両端部をガイドすると共に、このフイルム11aの乳
剤面側が露出されるように開口された薄型の箱形状に形
成されている。
【0037】また、このレール部8b上において、保持
部8a寄りの位置には、保持部8aに装填されたパトロ
ーネ11を保持する爪部12が設けられている。
【0038】そして、上記フイルムホルダ8がカメラ1
5に装着された場合において、上記保持部8aとカメラ
15の側面部15bが当接する当接部8dには、複数個
の電気接点14aが設けられており、この電気接点14
aと対向するカメラ15側の当接部15b上には、同様
の電気接点14bが複数個設けられている。これによっ
て、フイルムホルダ8がカメラ15に装着された状態に
あるときには、上記フイルムホルダ8内のメモリ手段9
と、カメラ15側のCPU10等との間で、電気信号の
受け渡しが行なわれるようになっている。
【0039】さらに、このフイルムホルダ8の外側面部
には、外部機器(図示せず)等と接続し、通信を行なう
ための電気接点13が配設されている(図3では図示せ
ず。図4、図5参照)。そして、上記フイルムホルダ8
内にはメモリ手段9が配設されている。
【0040】一方、カメラ15内には、上述したよう
に、レンズ鏡筒17と、これに支持された撮影光学系1
7a、およびCPU10等が配設されており、このCP
U10には、光学記録部7と、フイルム給送手段4と、
パーフォレーション検出手段6等が接続されている。
【0041】上記光学記録部7は、発光ダイオード(L
ED)等からなる発光手段7bと、この発光手段7bの
発光制御を行なう回路部であるドライバ7a等によって
形成されていて、上記発光手段7bは、ドライバ7aを
介してCPU10に接続されている。そして、上記発光
手段7bの発光面は、上記フイルムホルダ8に装着され
たフイルム11aの乳剤面と対向するように配置されて
いる。
【0042】また、上記パーフォレーション検出手段6
は、フォトリフレクタ(PR)等からなる検知手段(以
下、PRという)6aと、これを制御するパーフォレー
ション検出回路6b等によって形成されていて、上記P
R6aは、パーフォレーション検出回路6bを介してC
PU10に接続されている。そして、上記PR6aの検
知面は、上記フイルムホルダ8に装着されたフイルム1
1aのパーフォレーション11bと対向するように配置
されている。
【0043】なお、上記レール部8b側には、上記PR
6aと対向する位置に、切欠部8c(図3参照)が設け
られていて、上記フイルムホルダ8にフイルム11aが
装着された場合には、上記切欠部8cによってパーフォ
レーション11bのうちの少なくとも一つが露出される
ようになっている。したがって、PR6aは、上記切欠
部8cから露出したパーフォレーション11bを検知す
ることで、フイルム位置やフイルム給送状態等を検出す
ることができるようになっている。
【0044】また、カメラ15内において、上記開口部
15aとは反対側の他側面部には、撮影済みのフイルム
11aを収納するスプール室16が設けられており、こ
のスプール室16の略中央にフイルム11aを巻き取る
巻取軸であるスプール軸16aが回転自在に軸支されて
いる。
【0045】なお、図4、図5においては、上記フイル
ム給送手段4として、巻き上げ側(W)と、巻き戻し側
(R)とを便宜上分けて図示している。
【0046】このように構成された上記第1の実施形態
のカメラ15において、写真撮影を行なう際の動作を、
以下に簡単に説明する。
【0047】まず、未使用フイルム11aが収納され、
このフイルム11aのリーダー部が外部に引き出された
状態にあるパトローネ11を、フイルムホルダ8に対し
て装填する。このときのフイルム11aの引出量は、レ
ール部8bの先端部からフイルム11aのリーダー部が
若干突出する程度が適当である(図3に示す状態)。
【0048】次に、この図3の状態のフイルムホルダ8
をカメラ15に対して装着する。この場合、図4に示す
状態で、フイルムホルダ8のレール部8bを開口部15
aから挿入し、矢印A方向に移動させる。すると、レー
ル部8bの先端部はカメラ15内を移動してスプール室
16の入口近傍まで達する。このとき、保持部8aの外
周面は、カメラ15の外装面と略同一面となる位置とな
り、フイルムホルダ8の当接部8dがカメラ15の側面
部15bに当接すると共に、上記電気接点14a,14
bが互いに接触する状態になり、フイルムホルダ8の装
着が完了する(図5に示す状態)。
【0049】この状態で、フイルム11aのリーダー部
は、スプール軸16aの外周部に巻回されて、上記フイ
ルム給送手段4によって、フイルム11aの自動給送動
作(オートローディング)、すなわちフイルム11aの
初期送出しが行なわれ、最初の撮影コマが所定位置にセ
ットされる。なお、ここで行なわれる自動給送動作につ
いては、従来から一般的に実用化されている手段を適用
するものとして、ここでは、その詳細な説明は省略す
る。
【0050】このようにして、フイルムホルダ8がカメ
ラ15に装着されると同時に、フイルム11aの初期送
出しがなされることで、写真撮影を行なうことができる
状態となる(図5に示す状態)。
【0051】このカメラ15によって写真撮影を行なう
際の撮影動作、つまり光学的な撮影画像の記録動作は、
通常の135型フイルムパトローネ11を使用して写真
撮影を行なうカメラと全く同様のものであるが、この場
合において、このカメラ15では、撮影動作によって得
られる撮影画像に付随する音声情報等をマイクロフォン
3によって取得し、この音声情報は、CPU10によっ
て記憶に適する形態に処理された後、電気接点14a,
14bを介してフイルムホルダ8内のメモリ手段9に入
力され、これに記憶される。
【0052】そして、1コマ分の撮影画像およびこれに
付随する音声情報の取得が行なわれると、CPU10に
よってフイルム給送手段4が制御されて、フイルム11
aが巻き上げられて、スプール室16内のスプール軸1
6aに巻回される。
【0053】このフイルム巻上動作と同時に、CPU1
0は、ドライバ7aを介して発光手段7bを所定のパタ
ーンで点滅制御し、これによって、上記メモリ手段9に
記憶された音声情報と、この音声情報が付随する画像情
報とを対応させる対応情報をフイルム11aの所定位置
に、光学記録部7によって光学的に記録する。
【0054】なお、上述のフイルム巻上動作は、CPU
10がパーフォレーション検出回路6bを介してPR6
aを制御することにより、パーフォレーション11bを
検知し、これに基づいてCPU10は、フイルム給送手
段4を制御して、これによってフイルム11aを巻き上
げた後、所定位置で停止させるといった制御が行なわれ
ている。
【0055】図6は、このカメラ15の動作を説明する
フローチャートである。
【0056】まず、ステップS1において、フイルムホ
ルダ8がカメラ15に装着されているか否かが判定さ
れ、装着されていると判断された場合には、次のステッ
プS2において、CPU10は、フイルムホルダ8内の
メモリ手段9との通信を行なって、このフイルムホルダ
8に装填されているパトローネ11内のフイルム11a
が、すでに撮影済みのコマを有するか否かの確認がなさ
れる。ここで、撮影済みのコマを有する場合とは、前回
の撮影動作の途中でフイルム巻き戻し動作が行なわれ
て、パトローネ11をカメラ15の外部に取り出した場
合であって、パトローネ11内に収納されているフイル
ム11aには、未露光部分が残っているものであること
を意味する。
【0057】すなわち、このカメラ15は、途中まで撮
影を行なったフイルム11aを巻き戻し、他のパトロー
ネ11を装填した他のフイルムホルダ8を装着し直して
撮影を行なった後、再度、上記撮影途中のフイルム11
aを収納したパトローネ11を装填したフイルムホルダ
8を装着して、前回の撮影時における残りの未露光部分
から撮影を再開することのできる、いわゆるフイルム途
中交換機能を有しているものである。
【0058】これにより、撮影者は、被写体や撮影環境
に合わせてフイルムを変更したいときに、カメラに装填
されているフイルムの全コマ分を撮影することなく、撮
影途中においても、任意に所望のフイルムへの交換(例
えばカラーフイルムから白黒フイルムへの交換、ネガタ
イプのフイルムからリバーサルタイプのフイルムへの交
換等)を行なって撮影を続行することができることとな
る。したがって、一台だけのカメラ15を使用して撮影
を行なう場合にも、撮影途中で所望の種類のフイルムに
交換することが可能となり、フイルムの無駄を防止する
ことができる。
【0059】この場合において、上記撮影途中でフイル
ムホルダ8をカメラ15より取り外す際には、フイルム
11aの巻き戻し動作と同時に、フイルム11a中にお
ける撮影済みの最終コマ番号等、フイルム11aの露出
状況の情報が、上記メモリ手段9に書き込まれるように
なっている。
【0060】また、フイルム11aの最終コマまで撮影
が完了した後に巻き戻し動作が行なわれた場合には、こ
の巻き戻し動作と同時に、その旨の情報が同様に、上記
メモリ手段9に書き込まれるようになっている。
【0061】このように、フイルム11aの露出状況等
の情報を、巻き戻し動作時にメモリ手段9に書き込むよ
うにすることで、次回の再装填をした場合にも、確実に
フイルム11aの状態を復帰させることができるように
なっている。
【0062】そして、上述のステップS2で行なわれ
る、撮影済みのコマの有無の確認は、前回撮影済みのコ
マに対して再度露出しないようにし、今回の撮影開始位
置を決定するために行なわれる確認であり、上記メモリ
手段9に記録された露出状況の情報に基づいて、CPU
10によって確認がなされる。
【0063】上述のステップS2において、装填された
パトローネ11内のフイルム11aが、撮影済みのコマ
を有することが確認されると、次のステップS3におい
て、CPU10は、フイルム給送手段4を制御してフイ
ルム巻上動作を開始する。これと同時に、PR6aによ
ってパーフォレーション11bの検出も開始され、ステ
ップS4において、所定の停止位置、すなわち未露光部
分の先頭コマ位置になったかどうかの確認がなされ、停
止位置となっていないと判断されると、ステップS5に
おいて、一コマ分のコマ数カウントがなされて、上述の
ステップS3以降の処理が繰り返される。そして、上述
のステップS4において、停止位置(未露光部分の先頭
コマ位置)を検出するとステップS6の処理において、
フイルム11aの給送動作を停止させて、次のステップ
S7の処理に進む。
【0064】なお、上記ステップS2において、CPU
10とメモリ手段9との通信の結果、カメラ15に装着
されたフイルムホルダ8に装填されているフイルム11
aが、最終コマまで撮影完了済みであると判断された場
合には、フイルム給送動作を行わずに、その旨の警告を
カメラ15側の表示手段等に表示するようにしてもよ
い。
【0065】次に、ステップS7において、撮影動作を
行うか否かをレリーズスイッチ5aの状態を判別するこ
とによって決定し、レリーズスイッチ5aが押された場
合には、次のステップS8において、カメラ15に設け
られている途中巻戻スイッチ(図示せず)の状態を判別
することにより、途中巻き戻しを行なうかどうかの判断
がなされる。ここで、途中巻戻スイッチが押されている
と判断された場合には、ステップS21の処理に進み、
このステップS21において、メモリ手段9に対して、
上記巻戻スイッチが押された時点のフイルム11a上の
位置や、その時点における撮影完了コマ数等の情報、す
なわちフイルム11a中のどのコマまで撮影が行なわ
れ、露出済みであるか等の情報を記憶させ、後述するス
テップS18のフイルム巻き戻しシーケンスに移行す
る。また、上記ステップS8において、途中巻戻スイッ
チが押されていないと判断されると、上述のステップS
7の処理に戻る。
【0066】また、上述のステップS7において、レリ
ーズスイッチ5aが押されていない場合には、次のステ
ップS9の処理に進み、このステップS9において、モ
ード切り換えスイッチ5bによる設定モードが録音モー
ドとなっているか否かの判定を行なう。ここで、モード
切換スイッチ5bによって録音モードが設定されている
と判断された場合には、ステップS10の処理に進み、
録音モードのシーケンス(ステップS10〜S12)に
移行する。
【0067】すなわち、ステップS10において、CP
U10は、マイクロフォン3を制御して録音動作を開始
し、取得した音声情報をメモリ手段9の空きアドレスに
格納すると共に、ステップS11において、測距、測光
動作を含む撮影動作を行って、次のステップS12にお
いて、録音モードを終了する。そして、ステップS14
の処理に進む。
【0068】なお、この録音モードにおいて、録音動作
の開始から撮影動作までの時間や、録音動作時間につい
ての設定を行なうことができるようなシーケンスを別途
加えるようにしてもよい。
【0069】また、上述のステップS9において、モー
ド切換スイッチ5bによって録音モードが設定されてい
ないと判断された場合には、次のステップS13におい
て、ただちに撮影動作が行なわれ、撮影動作が終了する
と、次のステップS14の処理に進む。
【0070】ステップS14においては、上述の録音モ
ードの動作時にメモリ手段9に記憶された録音情報のメ
モリ手段9上におけるアドレス等の対応情報を、光学記
録部7によってフイルム11a上の所定位置に光学的に
記録すると共に、その録音情報等が付随される撮影画面
のコマ番号や、その時点におけるフイルム11a中の撮
影が完了しているコマの数等の情報をメモリ手段9に記
憶させる。
【0071】ここで、上記光学記録部7によってフイル
ム11aに書き込まれる光信号パターンとしては、ある
間隔で発光手段7bを時系列に点滅制御することで、そ
の点灯時(ON)と消灯時(OFF)の二進数のデータ
として記録されることとなる。また、これに限らず、一
般的にデート写し込み機構等によって実用化されている
手段と同様に、記録する対応情報(アドレス値等)を数
字等の文字列として撮影画像の画面枠外(コマ間、画面
枠外縁部等)に写し込むようにしてもよい。
【0072】なお、ここで、上述のステップS9におい
て録音モードを介さずにステップS13に進み、これに
より撮影動作がなされた場合の撮影画像には、付随する
音声情報は存在しないこととなる。この場合、ステップ
S14においては、その旨の情報(音声情報無しを識別
する信号等)を記録するようにしてもよい。
【0073】そして、次のステップS15において、C
PU10は、フイルム給送手段4を制御して、次の撮影
コマまで1コマ分の巻上動作を行ない、次のステップS
16の処理に進む。
【0074】なお、この図6では、上述のステップS1
4における対応情報のフイルム11a上への記録動作、
および上記ステップS15における1コマ分の巻上動作
については、説明の便宜上から分けて説明しているが、
上記ステップS14、S15の動作を同期させ、1コマ
巻上動作中に対応情報の記録を行なうようにしてもよ
い。
【0075】ステップS16において、直前に行なわれ
た撮影コマがフイルム11aの最終コマであるかどうか
の判断がなされる。ここで、最終コマではないと判断さ
れた場合には、上述のステップS7の処理に戻り、以降
の処理を繰り返す。
【0076】また、上述のステップS16において、最
終コマであると判断された場合には、次のステップS1
7に進み、このステップS17において、最終コマまで
撮影済みである旨の信号(終了信号)をメモリ手段9に
記憶させた後、ステップS18において、CPU10
は、フイルム給送手段4を制御して巻戻動作を行ない、
次のステップS19の処理に進む。このとき、CPU1
0は、上記パーフォレーション検出手段6によるパーフ
ォレーション検出動作を開始する。
【0077】そして、ステップS19において、フイル
ム11aのフイルムホルダ8内における初期位置の検出
が行なわれる。これは、上記パーフォレーション検出手
段6によって行なわれているものであり、初期位置が検
出されるとその位置において、巻戻動作を停止し(ステ
ップS20)、一連のシーケンスを終了する。
【0078】このようにして撮影が行なわれた後、パト
ローネ11内に巻き戻されたフイルム11aが最終コマ
まで撮影済みである場合には、カメラ15から取り外さ
れたフイルムホルダ8からパトローネ11を取り外し、
このパトローネ11内に収納された撮影済みで未現像の
フイルム11aの現像処理を行なう。
【0079】一方、上記フイルムホルダ8のメモリ手段
9は、上記フイルム11aの撮影画像に付随する音声情
報が記録されたままの状態である。
【0080】そこで、上記現像処理済みのフイルム11
aの撮影画像と共に、上記フイルムホルダ8に記録され
た音声情報を再生する再生装置について、図7の外観斜
視図によって、以下に説明する。
【0081】この再生装置は、現像処理済みフイルム1
1aの撮影画像をデジタル画像データとして取得すると
共に、音声情報の再生を行なうことのできる画像読取装
置であるフイルムスキャナ20と、このフイルムスキャ
ナ20の動作を制御すると共に、フイルムスキャナ20
によって得られた画像データのデータ処理等を行なう情
報処理装置であるパーソナルコンピュータ(以下、パソ
コンまたはPCという)22と、上記画像データを表示
する画像表示手段であるモニタ23等によって構成され
ている。
【0082】上記フイルムスキャナ20は、PC22に
接続されており、このPC22によって制御されること
で、現像処理済みフイルム11aの撮影画像をイメージ
センサアレイ等によって走査(スキャン)して画像読み
取り動作を行ない、読み取った画像信号をデジタル画像
信号の画像データとしてPC22に送信するようになっ
ている。そして、この画像データは、PC22に接続さ
れた上記モニタ23上に撮影画像として表示を行なう一
方、操作者によるPC22の操作によって、任意の画像
処理を行なうことができるようになっている。
【0083】このフイルムスキャナ20においては、上
述したような一般的な画像読取機能に加えて、フイルム
11aの撮影画像を読み取り、モニタ23上に表示する
際に、この表示される撮影画像に付随する音声情報、す
なわちこの撮影画像の撮影時に上記カメラ15によって
収録し、上記フイルムホルダ8のメモリ手段9に記録し
た音声情報を再生することができる、音声再生機能を有
している。これによって、より効果的な写真鑑賞を行な
うことができるようになっている。
【0084】つまり、上記フイルムスキャナ20には、
ケーブル13aを介して上記フイルムホルダ8が接続さ
れるようになっている。この場合において、フイルムホ
ルダ8との接続は、フイルムスキャナ20側に設けられ
たコネクタに上記ケーブル13aの一端側を接続し、こ
のケーブル13aの他端側を、上記フイルムホルダ8の
電気接点13に接続されることによって行なわれてい
る。
【0085】また、上記フイルムスキャナ20の上面操
作部には、音声情報の再生信号を出力するスピーカ21
および再生動作を開始させる操作部材である再生スイッ
チ20aが配設されている。この再生スイッチ20aを
押すことによって、設定されたコマの撮影画像に対応す
る音声情報がスピーカ21から再生出力されるようにな
っている。
【0086】また、PC22側からの所定の操作によっ
て、PC22によって設定された撮影コマの撮影画像を
モニタ23上に表示すると共に、これに同期させて、上
記スキャナ20側のスピーカ21から音声情報を再生出
力することができるようになっている。
【0087】なお、図7に示す符合29は、現像処理済
みフイルム11aの撮影画像を読み取る際に、フイルム
11aを挟持して平面性を保持すると共に、所望の撮影
コマをフイルムスキャナ20の所定位置にセットするた
めのフイルム保持部材である。
【0088】また、図8は、この再生装置のブロック構
成図を示している。この図8に示すように、上記フイル
ムスキャナ20の内部には、ワンチップマイコン等のC
PU等からなる制御回路(CPU30)が設けられてお
り、このCPU30は、ケーブルを介して接続されたP
C22からの指示に基づいて、このフイルムスキャナ2
0全体の制御を行なうと共に、上述したようにケーブル
13aを介してフイルムホルダ8が接続されており、こ
のフイルムホルダ8内のメモリ手段9と通信して、この
メモリ手段9に記録された音声情報等を読み取ることが
できるようになっている。
【0089】上記CPU30には、撮影画像面を照明す
る発光ダイオード(LED)等からなる光源24と、イ
メージセンサアレイ25aを駆動するイメージセンサ処
理回路25等が接続されており、これによって、撮影画
像の読み取りが行なわれるようになっている。
【0090】また、CPU30には、上記再生スイッチ
20aが接続されており、この再生スイッチ20aから
の入力信号を検出することによって、フイルム送り手段
26を制御して、フイルム11aを移動させるフイルム
送り機構29aを駆動させるようになっている。
【0091】これと同時にCPU30は、デコーダ28
を制御して、撮影時にカメラ15の光学記録部7によっ
てフイルム11a上の所定位置に記録された対応情報を
読み出すと共に、この対応情報に基づいてフイルムホル
ダ8内のメモリ手段9に記録された音声情報等を読み出
すようになっている。
【0092】このフイルム11a上の対応情報の読み取
り動作を簡単に説明すると、まず、CPU30が発光素
子27を駆動してフイルム11aの上記対応情報が記録
されている所定位置を照射する。すると、発光素子27
の照射光は、フイルム11a上の対応情報(光学的にパ
ターン化されて記録されている)の記録パターンを透過
または反射することとなる。
【0093】上記発光素子27と対向する位置にはフイ
ルム11aを挟んでセンサ28aが設けられている。し
たがって、このセンサ28aには、発光素子27の照射
光が上記対応情報の記録パターンによってパターン化さ
れて入射されることとなる。上記センサ28aは、この
パターン化された入射光の有無を電気信号のオン/オフ
情報に変換し、この電気信号のオン/オフ情報は、デコ
ーダ28を介してCPU30に出力される。このように
して、CPU30は、フイルム11a上の光学的に記録
された対応情報を読み出す。
【0094】なお、上記対応情報の光学パターンの読み
取り動作において、発光素子27の照射光が対応情報の
光学パターンを透過するか否かは、フイルム11aの種
類(ネガタイプであるかポジタイプであるか)によって
異なる。したがって、情報の読み取り動作を行なう前に
は、予めフイルムタイプの選択指定を行なっておく必要
がある。
【0095】このフイルムタイプの選択指定を行なうた
めには、例えばフイルムスキャナ20側にフイルムタイ
プ選択スイッチ等の操作部材を設けたり、フイルムホル
ダ8側に同様の選択スイッチを設けて、いずれかの選択
スイッチからの入力信号をCPU30に伝達し、CPU
30は、この入力信号に基づいてデコーダ28、発光素
子27等を制御するようにすれば、種類の異なるフイル
ムタイプにも、容易に対応することができ、対応情報の
読み取り動作を誤りなく行なうことができることとな
る。
【0096】さらに、上記CPU30には、上記メモリ
手段9から読み出された音声情報(デジタル信号)をス
ピーカ21によって再生出力するに適した形態のアナロ
グ信号に変換するD/A変換器21aと、このD/A変
換器21aによって変換された音声情報(アナログ信
号)を再生出力するスピーカ21とが接続されており、
これによって、音声情報の再生を行なうことができるよ
うになっている。。
【0097】そして、上述したように上記CPU30
は、PC22からの指示に基づいてフイルムスキャナ2
0の制御を行なうようになっているが、この場合におい
て、PC22側から、例えばコマ数指定や、フイルム種
類(ネガ、ポジ等)の選択指定を行なうようにすること
も可能である。
【0098】このように構成された上記再生装置によっ
て、画像読み込みおよび音声情報の再生を行なう場合の
動作を、図9のフローチャートによって、以下に説明す
る。
【0099】まず、ステップS31において、この再生
装置の所定位置に現像済みフイルム11aが挿入されて
いるか否かの判断がなされる、なお、フイルム11a
は、フイルム保持部材29に挟持された状態(図7参
照)で、このフイルムスキャナ20内に挿入されること
となるが、ここでは、便宜上、単にフイルム11aとい
うことにする。また、上記フイルム11aは、35mm
幅のロール状フイルムの場合には、パトローネ収納時に
おけるロール状の形態から、現像処理済み後、撮影画像
6コマずつ短冊状に切り離された、いわゆるスリーブの
形態で扱われるのが一般的である。したがって、この実
施形態においても、フイルム11aを指す場合には、こ
のように短冊状に切り離された一片のフイルムを指すも
のとする。
【0100】このステップS31において、フイルム1
1aが再生装置内に挿入されていると判断された場合
(図7の状態)には、次のステップS32の処理に進
み、このステップS32において、6コマの一連の撮影
画像の内の最初の撮影コマ(コマ番号の若い順等によ
る)を所定位置に移動させる頭出し動作が行なわれる。
この頭出し動作は、CPU30が、上記フイルム送り手
段26を介してフイルム送り機構29aを駆動させるこ
とで行なわれる。
【0101】そして、最初の撮影コマが所定の位置に設
定されると、次のステップS33の処理に進み、このス
テップS33において、操作者は、この設定された撮影
コマの撮影画像の再生(スキャンおよび表示)を行なう
か否かの選択を行なう。ここで、操作者が、この撮影画
像の再生を所望しない場合には、ステップS40の処理
に進み、このステップS40において、次の撮影コマま
でのフイルム送り操作をPC22によって行なった後、
上述のステップS33の処理に戻る。そして、所望の撮
影画像が設定されるまで同様の処理が繰り返される。
【0102】上記ステップS33において、所望の撮影
画像が設定されると、次のステップS34の処理に進む
と、このステップS34において、フイルム11a上に
記録されている対応情報(光学データ)を読み取り、次
のステップS35において、現在設定されている撮影画
像に対するスキャン動作によって画像の読み取りが行な
われ、読み取られたアナログ信号の画像データは、イメ
ージセンサ処理回路25内でA/D変換され、デジタル
信号の画像データとしてCPU30に出力され、これを
受けてCPU30は、上記PC22へ伝送する。そし
て、次のステップS36の処理に進む。
【0103】ステップS36において、CPU30は、
上述のステップS34において読み取られた対応情報に
基づいて、フイルムホルダ8のメモリ手段9から、現在
設定されている撮影画像に付随する音声情報等を読み出
す。これによって、PC22には撮影画像の画像データ
が、またフイルムスキャナ20には音声情報が、それぞ
れ取り込まれた状態となる。
【0104】そして、ステップS37において、画像デ
ータをモニタ23上に表示すると共に、ステップS38
において、上記画像データに付随する音声情報を、順次
再生出力し、次のステップS39の処理に進む。
【0105】ステップS39において、終了するかどう
かの選択がなされる。ここで、終了操作を行なわず、継
続して他の撮影画像の再生を行なう場合には、ステップ
S41の処理に進み、このステップS41において、フ
イルム送りが行なわれて、次の撮影コマの設定を行な
う。そして、上述のステップS33の処理に戻り、以降
の処理を繰り返す。
【0106】また、上述のステップS41において、終
了操作が行なわれた場合には、一連のシーケンスを終了
する(END)。
【0107】以上説明したように上記第1の実施形態に
よれば、フイルムホルダ8にメモリ手段9を内蔵し、こ
のメモリ手段9に対して、現在フイルムホルダ8に装填
されているパトローネ11内のフイルム11aについて
の撮影状況等の各種情報を記憶させるようにしたので、
撮影途中においてフイルム11aの途中巻戻動作を行な
った後、フイルムホルダ8ごとカメラ15から取り外
し、同じカメラ15に他のフイルムホルダ8を装着して
撮影を行なった後、この他のフイルムホルダ8をカメラ
15より取り外して、上記途中巻戻動作を行なって取り
外されているフイルムホルダ8を、再度カメラ15に装
着してフイルム11aの残りの未露出部分へ撮影を行な
うことが可能となる。
【0108】したがって、135型フイルムパトローネ
を使用するカメラにあっては、従来、途中巻き戻しを行
なった場合は、残りの未露出部分は、その使用を諦めて
いたが、この第1の実施形態によれば、途中巻戻動作を
行なった巻き戻し位置以降のフイルム11aの残りの未
露出部分を無駄にすることなく、そのフイルム11aの
有効撮影枚数分だけ撮影することが可能となる。
【0109】また、パトローネ11(フイルム11a)
毎にフイルムホルダ8およびメモリ手段9をそれぞれ対
応させて設けることによって、そのメモリ手段9に記録
された音声情報を簡単に、上記音声情報再生装置によっ
て再生することが可能となる。
【0110】そして、この第1の実施形態では、上記フ
イルムホルダ8をカメラ15の一側面からカメラ内に差
し込むタイプとしているので、フイルムホルダ8の着脱
は、パトローネ11を装着した状態で簡単に行なうこと
ができると共に、従来の裏蓋開閉式のものに比べて、フ
イルム装填のための開口部15aを小さくすることがで
きる。よって、撮影中のカメラ15内において、フイル
ム11aの撮影済み部分が収納されているスプール室1
6を、確実かつ簡単に遮光することができる。
【0111】また、フイルムホルダ8の装着時には、フ
イルム11aがスプール室16内のスプール軸16aに
当接する位置まで差し込まれるようにしたので、従来の
カメラで広く採用されている一般的なフイルム自動給送
機構を、そのまま流用することが可能となり、生産効率
を向上させることが容易である。
【0112】さらに、写真撮影時において、撮影画面に
付随する音声情報を取得し、この音声情報をフイルムホ
ルダ8のメモリ手段9に記録すると共に、このメモリ手
段9に記録された音声情報のアドレス等の対応情報を、
フイルム11a上の対応する撮影画像近傍に光学的に記
録するようにしたので、フイルムスキャナ20等の再生
装置によって、フイルム11aから読み取った画像デー
タをモニタ23上に表示する際に、この撮影画像に付随
する音声情報を、このフイルムスキャナ20に接続され
たフイルムホルダ8のメモリ手段9から読み取り、上記
画像データの表示に同期させて、音声情報の再生を行な
うことができ、従来の35mm銀塩フイルムを使用する
写真システムでは得られなかった様々な用途に用いるこ
とが可能となる。
【0113】なお、上述の第1の実施形態では、PC2
2に、撮影画像の画像データのみを伝送するようにして
いるが、上記フイルムスキャナ20に取り込まれた音声
情報も、PC22側に伝送するようにしてもよい。この
場合には、画像データと音声情報とを共に、PC22側
のハードディスク等の記憶装置に保存することができ、
さらに画像および音声データを加工するソフトウェアを
利用することにより、さまざまな処理を加えることも可
能となる。
【0114】図10は、上述の第1の実施形態のカメラ
におけるフイルムホルダの変形例を示す平面図である。
なお、この図10では、このフイルムホルダ8Aが装着
されるカメラ側の開口部近傍を合わせて図示している
が、カメラ側は、その内部を示すために縦断面図によっ
て示している。また、図面の煩雑化を避けるため、カメ
ラ内部の構成部材については、フイルム給送機構の一部
のみを図示し、他を省略している。
【0115】この変形例は、上記第1の実施形態におけ
るフイルムホルダ8に設けられた、パトローネ11を固
定するための爪部12を除去し、保持部8aに装着され
るパトローネ11の上部および底部をそれぞれ覆う位置
に、上面側壁部材および底面側壁部材を一体に設け、こ
れによってパトローネ11が保持部8a内で固定される
ようにしている。
【0116】また、保持部8a内に装填されるパトロー
ネ11の底部を壁部材によって覆うように形成したこと
によって、パトローネ11内のパトローネ軸11cが覆
われてしまうので、これを回動させることでフイルム給
送を行なうフイルム給送手段4の構成についても、若干
変更されている。
【0117】すなわち、上記カメラ15内部に配設され
るフイルム給送手段(機構)4のうち、パトローネ11
内のパトローネ軸11cに係合し、これを回転させるフ
イルム巻戻用フォーク部43および、このフォーク部4
3が軸支され、これを回転駆動させるギアー部40aを
フイルムホルダ8A側に配設している。
【0118】そして、上記フォーク部43は、フイルム
ホルダ8Aにパトローネ11が装填された状態では、常
にパトローネ軸11cと係合されるようになっており、
上記ギアー部40aは、このフイルムホルダ8Aをカメ
ラ15に装着した状態で、フイルム給送手段(機構)4
を形成するギアー列41の終端ギアーと噛合して、フイ
ルム給送手段4の一部となるように構成されている。
【0119】このように構成することによって、上述の
第1の実施形態と同様の効果を得ることができると共
に、フイルムホルダ8Aにパトローネ11を装填した状
態では、パトローネ軸11cとフォーク部43が常に係
合するようになっているので、パトローネ11をより確
実に保持することができる。
【0120】また、カメラ15からフイルムホルダ8A
を取り出した場合には、このフイルムホルダ8Aからパ
トローネ11が脱落してしまうといった事故を防止する
ことが容易となる。
【0121】また、図11は、上記第1の実施形態のカ
メラにおけるフイルムホルダの他の変形例を示す正面図
である。また、図12は、このカメラにおけるフイルム
ホルダ8Bの一部を拡大して示す要部拡大断面図であ
る。
【0122】このフイルムホルダ8Bは、上述の変形例
のフイルムホルダ8Aと同様に、保持部8aに装着され
るパトローネ11の上部および底部をそれぞれ覆う位置
に上面側壁部材および底面側壁部材を一体に設け、これ
によってパトローネ11が保持部8a内に固定するよう
にしている。
【0123】そして、保持部8aの底面側壁部材の略中
央であって、この保持部8a内にパトローネ11が装填
された状態にあるときに、このパトローネ11のパトロ
ーネ軸11cが対向する位置に孔部8eが穿設されてい
る。
【0124】また、上記孔部8eの近傍のカメラ15寄
りの位置は、山部が下方に向けられたテーパー状に形成
されたフォーク押下部46が設けられている。
【0125】一方、カメラ15の底面部には、フイルム
給送手段(機構)4を形成するギアー列41が配設され
ているが、このギアー列41の終端ギアー42には、そ
の回転中心部に中空の円筒部45が固着されており、こ
の円筒部45内に、フイルム巻戻用フォーク部43およ
びバネ部材44が収納されている(図12参照)。
【0126】上記フォーク部43は、図11に示す矢印
Y方向に移動可能となっているが、上記バネ部材44の
付勢力によって、カメラ15の上方向に常に付勢されて
いる。したがって、上記フォーク部43は、通常の状態
では、カメラ15の内部では、底面部より上方に向けて
突出した状態となっている。
【0127】このように構成された上記第1の実施形態
の他の変形例において、上記フイルムホルダ8Bをカメ
ラ15の開口部より挿入し、矢印A方向にカメラ15内
を移動させると、まず上記フォーク押下部46が上記フ
ォーク部43の先端部に当接する。この状態で、さらに
フイルムホルダ8Bを矢印A方向に移動させると、上記
フォーク部43は、フォーク押下部46の山部によって
バネ部材44の付勢力に抗して、カメラ15の下方に向
けて押し下げられ、上記円筒部45内に退避する。
【0128】そして、フイルムホルダ8Bがカメラ15
内に完全に装着される状態になったとき、上記フォーク
部43は、フォーク押下部46の山部を乗り越える。す
ると、バネ部材44の付勢力によって円筒部45内から
上方に突出する位置に変位する。この状態で、保持部8
a内にパトローネ11が装填されている状態にあれば、
フォーク部43は、孔部8eを介してパトローネ軸11
cの底部に入り込み、これと係合することとなる。これ
によって、フイルム給送手段(機構)4からの動力が、
パトローネ軸11cに伝達される状態となる。
【0129】このように、上述の変形例、および他の変
形例によれば、フイルムホルダ8A,8Bの構成部材を
簡略化することができると共に、装填されるパトローネ
11を確実に保持することができる。
【0130】次に、本発明の第2の実施形態のカメラに
ついて、図13〜図16によって以下に説明する。
【0131】上述の第1の実施形態では、135型フイ
ルムパトローネに収納された35mm幅のロール状銀塩
フイルムを使用した場合について例示したが、この第2
の実施形態は、近年一般的に普及しつつある磁気記録部
付きのロール状銀塩フイルムを利用して、音声情報の記
録(録音)およびこの音声情報の再生を行なうようにし
たものである。
【0132】この磁気記録部付きロール状銀塩フイルム
(以下、単にフイルムという)は、周知のように、カー
トリッジ(上記パトローネに相当するフイルム容器)内
に全て巻回されて収納されているものであり、これを使
用するカメラでは、上記カートリッジをカメラ内に装填
することで、自動的にフイルムの初期送出し、巻き上
げ、および巻き戻し動作が行なわれるようにフイルム給
送機構が形成されている。したがって、この第2の実施
形態のカメラでは、上述の第1の実施形態におけるフイ
ルムホルダは不要となっている。
【0133】また、最終コマまで撮影済みのフイルム
は、カートリッジ内に収納した状態で、DPE店等を介
して現像所に現像処理を依頼することとなるが、この現
像処理が施された現像済みのフイルムもまた、カートリ
ッジ内に巻き戻された状態で、現像依頼者(通常、撮影
者またはカメラの操作者)に戻されることとなる。
【0134】図13は、この第2の実施形態のカメラを
示す外観斜視図である。また、図14は、このカメラの
内部構成の概略を示すブロック構成図である。
【0135】図13に示すように、このカメラ15Aの
外観は、上述の第1の実施形態と同様に、前面側にレン
ズ鏡筒17に支持された撮影光学系17aと、ファイン
ダー対物レンズ18と、測距手段を形成する投受光レン
ズ1a,1b、マイクロフォン3、カメラが録音モード
である旨を表示警告する発光ダイオード(LED)等か
らなる警告表示部(以下、LEDという)3a等がそれ
ぞれ配設されており、上面側に、操作手段であるレリー
ズスイッチ5a、モード切り換えスイッチ5b等が配設
されている。
【0136】これに加えて、このカメラ15Aでは、そ
の一側面部に、音声情報を音声として出力するスピーカ
21が、また、上面側に、再生時に再生すべき所望の音
声情報が付随する撮影画像を設定する操作部材としての
画像設定スイッチ5cを配設している。
【0137】なお、このカメラ15Aでは、上記レリー
ズスイッチ5aは、撮影開始時または録音開始時に操作
される操作部材(手段)である。したがって、このレリ
ーズスイッチ5aの操作結果、すなわちこのレリーズス
イッチ5aからの入力信号を受けて行なわれるCPU1
0の制御シーケンスは、モード切換スイッチ5bによっ
て設定される動作モードによって異なるものとなる。こ
のため、誤操作を防止するために、録音モードに移行し
た時には、上記LED3aを点滅させることによって操
作者に対して、録音モードである旨の警告表示を行なう
ようになっている。
【0138】一方、図14に示すように、このカメラ1
5Aの内部に設けられ、カメラ全体の動作制御を行なう
CPU10には、音声情報を記録するメモリ手段である
固体メモリ9と、上記レリーズスイッチ5a、モード切
換スイッチ5b、画像設定スイッチ5c等からなる操作
手段5と、マイクロフォン3により集音された音声情報
(アナログ信号)をデジタル信号に変換するA/D変換
器3bと、スピーカ21に接続され、固体メモリ9に記
録されたデジタル信号の音声情報をアナログ信号に変換
するD/A変換器21bと、フィルム11aに設けられ
た磁気記録部に撮影情報や対応情報を磁気的に記録する
記録用磁気ヘッド50を駆動する記録回路52と、カー
トリッジ11Aに収納されたフィルム11a上の磁気記
録部に記録された磁気情報を再生する再生用磁気ヘッド
51を駆動し、この再生用磁気ヘッド51からの出力を
増幅して波形整形を行なう再生回路53と、フイルム給
送を行なうフイルム給送手段4と、上記警告表示部であ
るLED3a等が接続されている。
【0139】そして、記録用磁気ヘッド50および再生
用磁気ヘッド51による記録または再生動作は、上記操
作手段5からの入力信号に基づいて、CPU10の制御
によって行なわれるフイルム給送手段4の巻き上げまた
は巻き戻し動作に同期して行なわれるようになってい
る。
【0140】すなわち、録音モード時においては、マイ
クロフォン3によって収録された音声情報が、上述した
ようにA/D変換器3bでデジタル信号に変換された
後、CPU10に入力され、このCPU10において圧
縮処理がなされて固体メモリ9に出力され、この固体メ
モリ9に記憶されるようになっている。
【0141】このとき、固体メモリ9に記憶された音声
情報に対応するアドレス等の対応情報が、CPU10を
介して記録回路52に伝達される。また、CPU10
は、記録回路52を介して記録用磁気ヘッド50を制御
して、フイルム11aの磁気記録部に上記対応情報を磁
気記録することとなるが、この磁気記録動作は、フイル
ム11aの給送動作中に行なわれるため、CPU10
は、上記音声情報の固体メモリ9への記録動作と同時
に、フイルム給送手段4を制御することで、巻き上げ動
作が行なわれるようになっている。
【0142】一方、所望する撮影画像に付随する音声を
再生する音声再生モード時においては、CPU10は、
再生回路53を介して再生用磁気ヘッド51を制御する
ことで、フイルム11a上の所望の撮影画像に対応する
磁気記録部から対応情報を読み出し、この対応情報に基
づいて、固体メモリ9から音声情報(圧縮データ)を読
み出すと共に、CPU10においてこの音声情報(圧縮
データ)を復号化して、D/A変換器21bに出力す
る。すると、このD/A変換器21bは、入力されたデ
ジタル信号の音声情報をアナログ変換し、スピーカ21
に出力する。このようにして、固体メモリ9に記録され
ていた音声情報が音声として再生されることとなる。
【0143】このように構成された上記第2の実施形態
のカメラにおける音声情報の記録および再生動作を、図
15、図16によって以下に説明する。
【0144】図15に示すように、まず、ステップS5
1において、カメラ15Aにフイルム11aが収納され
たカートリッジ11Aが装填されているかどうかの確認
がなされ、フイルム11aが装填されている場合には、
次のステップS52において、フイルム給送手段4によ
って初期送り出し動作、つまりカートリッジ11A内か
らフイルム11aをカメラ15A内に送り出す。そし
て、このフイルム11aの最初の撮影コマを所定位置に
設定するためのフイルム給送動作を行なう際に、フイル
ム11aの磁気記録部上の所定位置(例えば先端部近傍
の磁気記録部上)にフイルム毎に異なる固有の識別番号
(フィルムNo.)情報を、上記記録用磁気ヘッド50
によって磁気的に記録する。これは、後述する再生モー
ド時において、カメラ15Aに装填されたカートリッジ
11A(フイルム11a)を容易に識別するために付す
る識別情報である。
【0145】次に、ステップS53において、CPU1
0は、レリーズスイッチ5aからの入力信号の有無を確
認する。ここで、操作者によってレリーズスイッチ5a
が操作されて、同スイッチ5aからの入力信号をCPU
10が検出すると、次のステップS54において、動作
モードが録音モードにあるかどうかの確認がなされる。
ここで、録音モードにある場合には、次のステップS5
6以降の録音モードのシーケンスに移行し、録音モード
でなければ、ステップS55の処理に進み、このステッ
プS55において、ただちに撮影動作のシーケンスを実
行し、フィルム11a上に撮影画像の露出を行ない、一
連のシーケンスを終了する。
【0146】また、上述のステップS54において、録
音モードであると判断されて、ステップS56以降の録
音モードに移行すると、まず、このステップS56にお
いて、録音モードである旨の表示、すなわちCPU10
によってLED3aを発光または点滅させる。これによ
り、操作者は、カメラ15Aが録音モードに移行したこ
とを知ることができる。
【0147】そして、ステップS57において、CPU
10は、固体メモリ9に、装填されているフイルム11
aの識別番号およびこれから撮影を行なおうとする撮影
コマに対応するコマ番号等の情報を記憶させる。続いて
ステップS58において、録音動作を開始する。すなわ
ち、マイクロフォン3によって集音された音声情報は、
A/D変換器3bによってデジタル変換されてCPU1
0に入力され、このCPU10では、この音声情報(デ
ジタル)を圧縮処理した後、固体メモリ9に順次記憶さ
せる(ステップS59)。
【0148】そして、ステップS60において、所定時
間のカウントを行ない、この所定時間が経過すると、次
のステップS61において録音モードを終了し、ステッ
プS55に戻って、ここで撮影動作が行なわれた後、一
連のシーケンスを終了する。
【0149】次に、このカメラ15Aにおける音声情報
の再生動作について、以下に、図16のフローチャート
によって説明する。この再生動作は、上述の図15にお
ける録音モード時に取得した音声情報を、このカメラ1
5Aによって再生する場合を示している。すなわち、最
終コマまで撮影が完了したフイルム11aが収納された
カートリッジ11を、カメラ15A内に再度装填し、音
声情報の再生を行なう場合の例示である。
【0150】まず、上記モード切換スイッチ5bによっ
て、カメラ15Aの動作モードを再生モードに設定す
る。そして、ステップS71において、撮影済みのフイ
ルム11aが収納されていると判断されると、次のステ
ップS72の処理に進む。
【0151】このステップS72において、CPU10
は、フイルム給送と同時にフイルム11a上に記録され
た対応情報を再生用磁気ヘッド51によって読み出す。
【0152】そして、ステップS73において、CPU
10は、読み出された対応情報に基づいて、固体メモリ
9から音声情報を読み出し、ステップS74において、
読み出した音声情報の再生を行なった後、一連のシーケ
ンスが終了する(END)。
【0153】また、最終コマまで撮影が完了したフイル
ム11aは、カートリッジ11に収納された状態で現像
所に送られ、ここで現像処理、プリント処理等が行なわ
れることとなるが、このとき現像所のプリンタにおい
て、上記フイルム11aに磁気的に記録されている識別
番号を読み取り、この識別番号およびコマ数情報の文字
列等を、作成する写真プリントの表面または裏面の所定
位置に焼き込むような処理を行なうようにすれば、これ
を受け取った現像依頼者(カメラの操作者等)は、上記
カメラ15Aに現像済みフイルム11aが収納されたカ
ートリッジ11を再装填して、音声情報の再生を行なう
際に、写真プリント上に記録されたコマ数情報の文字列
を入力手段によって入力することで、スピーカ21から
音声の再生を行なうことができるようにしてもよい。
【0154】以上説明したように上記第2の実施形態に
よれば、上述の第1の実施形態におけるフイルムスキャ
ナ等の再生装置を必要とせずに、音声情報の再生を行な
うことができる。
【0155】[付記]上記発明の実施形態により以下の
ような構成の発明を得ることができる。
【0156】(1) 写真フイルムを収納するパトロー
ネを保持し、フイルムをカメラ本体に送り込むフイルム
固定部材を上記本体とは別体に有するカメラにおいて、
上記フイルム固定部材に内蔵され、撮影時に上記フイル
ムに付随した情報を記憶するメモリ手段と、上記フイル
ムに光学的に情報を書き込む光源と、上記光源を制御す
ると共に、上記メモリ手段に上記光学情報に対応する電
気的情報を書き込む情報書込制御手段と、を具備するカ
メラ。
【0157】(2) 付記1に記載のカメラにおいて、
写真フイルムに光学的に記録された情報を現像後の上記
写真フイルムから読み出し、上記光学情報と同時にカメ
ラが電気的に記憶した音声記憶結果を対照し、上記写真
フイルムの各画像に上記音声情報を関連付けて上記音声
情報を再生する再生手段を、さらに具備するカメラ。
【0158】(3) 写真フイルムを収納するパトロー
ネを保持し、このパトローネから引き出した写真フイル
ムを巻き取り軸まで延長してガイドするフイルム固定部
材をカメラ本体に対して着脱自在に有するカメラにおい
て、上記カメラ本体に設けられ、カメラのシーケンスを
司る演算制御手段と、上記フイルム固定部材に内蔵さ
れ、撮影時に上記フイルムに付随した情報を記憶するメ
モリ手段と、上記フイルム固定部材と上記カメラ本体の
演算制御手段と通信可能とする通信手段と、を具備した
カメラ。
【0159】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、簡単
に入手可能な一般的な銀塩フイルムを使用して写真撮影
を行なうカメラにおいて、固体メモリを利用した記憶手
段を設けることで、より多くの撮影時の情報、撮影画像
に付随する音声情報等の記録を可能にすると共に、撮影
途中におけるフイルムの途中交換(取り出しおよび再装
填)機能を有する多機能でコンパクトなカメラを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のカメラの概略を示す
ブロック構成図。
【図2】図1のカメラの外観を示す概略斜視図。
【図3】図1のカメラにおけるフイルム保持手段を取り
出して示す外観斜視図。
【図4】図1のカメラの中央横断面図であって、カメラ
にフイルム保持手段を装着する際の状態を示す図。
【図5】図1のカメラの中央横断面図であって、フイル
ム保持手段がカメラ内に完全に装着された状態を示す
図。
【図6】図1のカメラの動作を示すフローチャート。
【図7】本発明の第1の実施形態に使用される再生装置
の外観斜視図。
【図8】図7の再生装置のブロック構成図。
【図9】図7の再生装置によって画像読み込および音声
情報の再生を行なう際の動作を示すフローチャート。
【図10】図1の第1の実施形態のカメラにおけるフイ
ルムホルダの変形例を示す正面図。
【図11】図1の第1の実施形態のカメラにおけるフイ
ルムホルダの他の変形例を示す正面図。
【図12】図11のカメラおよびフイルムホルダの一部
を拡大して示す要部拡大断面図。
【図13】本発明の第2の実施形態のカメラを示す外観
斜視図。
【図14】図13のカメラの内部構成の概略を示すブロ
ック構成図。
【図15】図13のカメラにおける音声情報の再生時の
動作を示すフローチャート。
【図16】図13のカメラにおける音声情報の動作を示
すフローチャート。
【符号の説明】 3……マイクロフォン 4……フイルム給送手段 7……光学記録部(対応情報記録手段) 7a……ドライバ(発光制御回路部) 7b……発光手段(LED) 8,8A,8B……フイルムホルダ(フイルム固定部
材、フイルム保持手段) 9……固体メモリ(メモリ手段) 10……CPU(演算制御手段、メモリ記憶手段) 11,11A……パトローネ、カートリッジ(フィルム
容器) 11a……フイルム 14a,14b……電気接点(通信手段) 15、15A……カメラ 16a……スプール軸(巻き取り軸) 20……フイルムスキャナ(再生装置) 50……記録用磁気ヘッド 51……再生用磁気ヘッド

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体メモリを有するカメラにおいて、 上記固体メモリに撮影時の情報を書き込むメモリ記憶手
    段と、 上記カメラに装填した撮影用写真フイルムに、上記固体
    メモリに書き込まれた撮影時の情報が、どのアドレスに
    書き込まれているかを、対応させて記録する対応情報記
    録手段と、 を具備したことを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 写真フイルムを収納するパトローネを
    保持し、上記パトローネから引き出した写真フイルムを
    巻取軸まで延長してガイドするフイルム固定部材を有す
    るカメラにおいて、 上記カメラに設けられ、カメラのシーケンスを司る演算
    制御手段と、 上記フイルム固定部材に内蔵され、撮影時に上記写真フ
    イルムに付随した情報を記憶するメモリ手段と、 上記フイルム固定部材と上記演算制御手段とを通信可能
    とする通信手段と、を具備したことを特徴とするカメ
    ラ。
  3. 【請求項3】 上記メモリ手段は、写真撮影後の上記
    写真フイルムの巻上動作の状態や、撮影時の音声情報を
    記憶し、 また、上記演算制御手段は、上記メモリ手段への情報記
    憶制御を行なうことを特徴とする請求項2に記載のカメ
    ラ。
JP162097A 1997-01-08 1997-01-08 カメラ Withdrawn JPH10197943A (ja)

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