JPH10197331A - 感震装置 - Google Patents
感震装置Info
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- JPH10197331A JPH10197331A JP508397A JP508397A JPH10197331A JP H10197331 A JPH10197331 A JP H10197331A JP 508397 A JP508397 A JP 508397A JP 508397 A JP508397 A JP 508397A JP H10197331 A JPH10197331 A JP H10197331A
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- Japan
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- coil
- yoke
- movable block
- permanent magnet
- movable
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- Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
- Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】地震による振動を検知して、振動の大きさに応
じた電圧を発生する感震装置を提供する。 【解決手段】可動ブロック7は、鉄芯1と、永久磁石4
と、鉄芯1及び永久磁石4が中心に挿入されたコイルボ
ビン2と、コイルボビン2に巻回されたコイル3と、磁
性材料からなり鉄芯1を中心として軸対称に配置された
可動ヨーク5とから構成されており、蓋10に吊り線6
を介して揺動自在に吊り下げられる。また、固定ヨーク
8は磁性材料からなり、鉄芯1及び可動ヨーク5と対向
して軸対称に配置されており、鉄芯1と永久磁石4と可
動ヨーク5と固定ヨーク8から磁気回路が構成される。
そして、可動ブロック7が地震の振動に応じて揺動する
と、コイル3の中心を通る磁束が変化して、コイル3に
振動に応じた電圧が発生する。
じた電圧を発生する感震装置を提供する。 【解決手段】可動ブロック7は、鉄芯1と、永久磁石4
と、鉄芯1及び永久磁石4が中心に挿入されたコイルボ
ビン2と、コイルボビン2に巻回されたコイル3と、磁
性材料からなり鉄芯1を中心として軸対称に配置された
可動ヨーク5とから構成されており、蓋10に吊り線6
を介して揺動自在に吊り下げられる。また、固定ヨーク
8は磁性材料からなり、鉄芯1及び可動ヨーク5と対向
して軸対称に配置されており、鉄芯1と永久磁石4と可
動ヨーク5と固定ヨーク8から磁気回路が構成される。
そして、可動ブロック7が地震の振動に応じて揺動する
と、コイル3の中心を通る磁束が変化して、コイル3に
振動に応じた電圧が発生する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地震による振動を
検知する感震装置に関するものである。
検知する感震装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、地震発生後の二次災害を防止
するために、地震の振動を感知する感震装置を用いて、
地震が発生するとガス流路を遮断する家庭用ガスメータ
がある。この感震装置としては、例えば、実開昭61−
48634号公報に示されるように、地震の振動によっ
て転動した球がプランジャを押し上げることによって、
接点が開閉されるスイッチ機構を備えたものがあった。
するために、地震の振動を感知する感震装置を用いて、
地震が発生するとガス流路を遮断する家庭用ガスメータ
がある。この感震装置としては、例えば、実開昭61−
48634号公報に示されるように、地震の振動によっ
て転動した球がプランジャを押し上げることによって、
接点が開閉されるスイッチ機構を備えたものがあった。
【0003】また、特開平5−79896号公報に示さ
れるように圧電フィルムを用いたものもあり、振動によ
る圧電フィルムの変形によって発生する電圧から、地震
の振動を検知していた。
れるように圧電フィルムを用いたものもあり、振動によ
る圧電フィルムの変形によって発生する電圧から、地震
の振動を検知していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の感震装置の内、
前者のスイッチ機構を備えた感震装置の場合には、地震
の振動によって開閉されるスイッチ機構を有しているの
で、その接点で接触不良等の不具合が発生する可能性が
あり、信頼性が低いという問題点があった。また、後者
の圧電フィルムを用いた感震装置の場合には、その構造
は非常に簡単であるが、地震のような低周波振動を検知
するためには、大きな静電容量が必要となり、感震装置
が大型化するという問題点があった。
前者のスイッチ機構を備えた感震装置の場合には、地震
の振動によって開閉されるスイッチ機構を有しているの
で、その接点で接触不良等の不具合が発生する可能性が
あり、信頼性が低いという問題点があった。また、後者
の圧電フィルムを用いた感震装置の場合には、その構造
は非常に簡単であるが、地震のような低周波振動を検知
するためには、大きな静電容量が必要となり、感震装置
が大型化するという問題点があった。
【0005】さらに、圧電素子を使用する場合、1個の
素子に対して、1方向の地震しか検知することができな
いため、水平面内の全ての方向の地震を検知するために
は、圧電素子を2個配設して、各圧電素子の出力を回路
処理して地震を検知する必要があるという問題点もあっ
た。本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、
請求項1乃至3の発明の目的は信頼性が高く、どの方向
からの振動も検知することができ、振動の大きさに応じ
てマイコンの入力信号として十分使用できる程度の電圧
を発生することができる感震装置を提供することにあ
る。
素子に対して、1方向の地震しか検知することができな
いため、水平面内の全ての方向の地震を検知するために
は、圧電素子を2個配設して、各圧電素子の出力を回路
処理して地震を検知する必要があるという問題点もあっ
た。本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、
請求項1乃至3の発明の目的は信頼性が高く、どの方向
からの振動も検知することができ、振動の大きさに応じ
てマイコンの入力信号として十分使用できる程度の電圧
を発生することができる感震装置を提供することにあ
る。
【0006】請求項4の発明の目的は、振動に応じて可
動部がスムーズに動作する感震装置を提供することにあ
る。
動部がスムーズに動作する感震装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明では、上
記目的を達成するために、磁性材料よりなる芯部と芯部
を中心に巻回されたコイルと磁性材料よりなり芯部を中
心として軸対称に配置された可動ヨークとから構成さ
れ、装置本体に揺動自在に支持された可動ブロックと、
芯部と磁気結合された永久磁石と、磁性材料からなり装
置本体に可動ブロックと対向して配置され、芯部と可動
ヨークと永久磁石とともに磁気回路を構成する固定ヨー
クとを備えており、請求項2の発明では、請求項1の発
明において、永久磁石が可動ブロック側に配設されてい
るので、可動ブロックが振動に応じて揺動することによ
って、可動ヨークと固定ヨークとの間の空隙抵抗を変化
させて、コイルの中心を通る磁束を変化させることがで
きる。また、可動ブロックは芯部を中心として軸対称に
配置されているので、水平方向の全ての方向の振動に応
じて、コイルの中心を通る磁束を同様に変化させること
ができる。さらに、コイルの巻数を増やしたり、コイル
を通る磁束の磁束変化を大きくすることによって、コイ
ルに発生する電圧を大きくすることができる。
記目的を達成するために、磁性材料よりなる芯部と芯部
を中心に巻回されたコイルと磁性材料よりなり芯部を中
心として軸対称に配置された可動ヨークとから構成さ
れ、装置本体に揺動自在に支持された可動ブロックと、
芯部と磁気結合された永久磁石と、磁性材料からなり装
置本体に可動ブロックと対向して配置され、芯部と可動
ヨークと永久磁石とともに磁気回路を構成する固定ヨー
クとを備えており、請求項2の発明では、請求項1の発
明において、永久磁石が可動ブロック側に配設されてい
るので、可動ブロックが振動に応じて揺動することによ
って、可動ヨークと固定ヨークとの間の空隙抵抗を変化
させて、コイルの中心を通る磁束を変化させることがで
きる。また、可動ブロックは芯部を中心として軸対称に
配置されているので、水平方向の全ての方向の振動に応
じて、コイルの中心を通る磁束を同様に変化させること
ができる。さらに、コイルの巻数を増やしたり、コイル
を通る磁束の磁束変化を大きくすることによって、コイ
ルに発生する電圧を大きくすることができる。
【0008】請求項3の発明では、請求項1の発明にお
いて、永久磁石が芯部と対向して固定ヨークの略中央に
配設されているので、可動ブロックが振動に応じて揺動
することによって、可動ヨークと固定ヨークとの間の空
隙抵抗に加えて、芯部と永久磁石との間の空隙抵抗を変
化させることができ、コイルの中心を通る磁束をより大
きく変化させることができる。
いて、永久磁石が芯部と対向して固定ヨークの略中央に
配設されているので、可動ブロックが振動に応じて揺動
することによって、可動ヨークと固定ヨークとの間の空
隙抵抗に加えて、芯部と永久磁石との間の空隙抵抗を変
化させることができ、コイルの中心を通る磁束をより大
きく変化させることができる。
【0009】請求項4の発明では、請求項1、2又は3
の発明において、可動ブロックが支持部を介して装置本
体に吊り下げられているので、可動ブロックが揺動する
際に、可動ブロックが固定ヨークなどの他の部材と接触
することがなく、可動ブロックの揺動を妨げる摩擦力を
無くすことができる。
の発明において、可動ブロックが支持部を介して装置本
体に吊り下げられているので、可動ブロックが揺動する
際に、可動ブロックが固定ヨークなどの他の部材と接触
することがなく、可動ブロックの揺動を妨げる摩擦力を
無くすことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して説明する。 (実施形態1)本実施形態の感震装置は、図1(a)
(b)に示すように、有底円筒状のボディ9と、ボディ
9の開口縁に形成された段部9aに冠着された蓋10と
を備えており、ボディ9と蓋10とから装置本体15が
構成される。
して説明する。 (実施形態1)本実施形態の感震装置は、図1(a)
(b)に示すように、有底円筒状のボディ9と、ボディ
9の開口縁に形成された段部9aに冠着された蓋10と
を備えており、ボディ9と蓋10とから装置本体15が
構成される。
【0011】蓋10の略中央に取り付けられた支持部た
る吊り線6を介して、蓋10から揺動自在に吊り下げら
れた可動ブロック7は、芯部たる略円柱状の鉄芯1と、
永久磁石4と、中心に設けられた軸孔2a内に永久磁石
4を上にして鉄芯1と永久磁石4とが挿入されたコイル
ボビン2と、コイルボビン2に巻回されたコイル3と、
磁性材料よりなる略円筒状の可動ヨーク5とから構成さ
れる。可動ヨーク5の内部には、鉄芯1とコイルボビン
2とコイル3と永久磁石4とからなるコイルブロック1
4が納装されており、可動ヨーク5は鉄芯1を中心とし
て軸対称に配置されている。
る吊り線6を介して、蓋10から揺動自在に吊り下げら
れた可動ブロック7は、芯部たる略円柱状の鉄芯1と、
永久磁石4と、中心に設けられた軸孔2a内に永久磁石
4を上にして鉄芯1と永久磁石4とが挿入されたコイル
ボビン2と、コイルボビン2に巻回されたコイル3と、
磁性材料よりなる略円筒状の可動ヨーク5とから構成さ
れる。可動ヨーク5の内部には、鉄芯1とコイルボビン
2とコイル3と永久磁石4とからなるコイルブロック1
4が納装されており、可動ヨーク5は鉄芯1を中心とし
て軸対称に配置されている。
【0012】一方、ボディ9の底には磁性材料からなる
略円板状の固定ヨーク8が配設されており、可動ブロッ
ク14の鉄芯1と可動ヨーク5は空隙13を介して固定
ヨーク8と対向している。ここで、コイル3の引出し線
3a,3aは可動ヨーク5の上面に穿孔された挿通孔5
a,5aに挿通されて、蓋10に埋設成型された内部端
子11,11にそれぞれ接続される。また、内部端子1
1,11はボディ9に埋設成型されてボディ9の下面か
ら突出する外部端子12,12と電気的に接続されてい
るので、外部端子12,12からコイル3に発生した電
圧を取り出すことができる。なお、コイル3と内部端子
11,11とを接続するコイル引出し線3a,3aは余
裕を持たせて配線されているので、可動ブロック7が揺
動する際に、コイル引出し線3a,3aに引っ張られて
可動ブロック7の動きが妨げられることはない。
略円板状の固定ヨーク8が配設されており、可動ブロッ
ク14の鉄芯1と可動ヨーク5は空隙13を介して固定
ヨーク8と対向している。ここで、コイル3の引出し線
3a,3aは可動ヨーク5の上面に穿孔された挿通孔5
a,5aに挿通されて、蓋10に埋設成型された内部端
子11,11にそれぞれ接続される。また、内部端子1
1,11はボディ9に埋設成型されてボディ9の下面か
ら突出する外部端子12,12と電気的に接続されてい
るので、外部端子12,12からコイル3に発生した電
圧を取り出すことができる。なお、コイル3と内部端子
11,11とを接続するコイル引出し線3a,3aは余
裕を持たせて配線されているので、可動ブロック7が揺
動する際に、コイル引出し線3a,3aに引っ張られて
可動ブロック7の動きが妨げられることはない。
【0013】上述のように、鉄芯1と可動ヨーク5が空
隙13を介して固定ヨーク8と対向しており、鉄芯1と
永久磁石4と可動ヨーク5と固定ヨーク8とから図2に
示すような磁気回路が構成される。ここで、Em は永久
磁石4の起磁力、RC は鉄芯1の磁気抵抗、Ry1は可動
ヨーク5の磁気抵抗、Ry2は固定ヨーク8の磁気抵抗、
Rg1は鉄芯1と固定ヨーク8との間の空隙抵抗、Rg2は
可動ヨーク5と固定ヨーク8との間の空隙抵抗である。
隙13を介して固定ヨーク8と対向しており、鉄芯1と
永久磁石4と可動ヨーク5と固定ヨーク8とから図2に
示すような磁気回路が構成される。ここで、Em は永久
磁石4の起磁力、RC は鉄芯1の磁気抵抗、Ry1は可動
ヨーク5の磁気抵抗、Ry2は固定ヨーク8の磁気抵抗、
Rg1は鉄芯1と固定ヨーク8との間の空隙抵抗、Rg2は
可動ヨーク5と固定ヨーク8との間の空隙抵抗である。
【0014】この時、コイル3の中心を通る磁束Φと、
コイル3に発生する電圧Vは次式で表される。ただし、
コイル3の巻数をNとする。 Φ=Em /(RC +Ry1+Ry2+Rg1+Rg2) ・・・(1) V=−N(dΦ/dt) ・・・(2) 次に、地震が発生した場合の感震装置の動作について説
明する。地震が発生すると、可動ブロック7は地震の振
動に応じて吊り線6を中心として固定ヨーク8の上方を
揺動する。
コイル3に発生する電圧Vは次式で表される。ただし、
コイル3の巻数をNとする。 Φ=Em /(RC +Ry1+Ry2+Rg1+Rg2) ・・・(1) V=−N(dΦ/dt) ・・・(2) 次に、地震が発生した場合の感震装置の動作について説
明する。地震が発生すると、可動ブロック7は地震の振
動に応じて吊り線6を中心として固定ヨーク8の上方を
揺動する。
【0015】可動ブロック7が揺動すると、可動ヨーク
5と固定ヨーク8との距離が変化するので、可動ヨーク
5と固定ヨーク8との間の空隙抵抗Rg2が変化する。し
たがって、式(1),(2)より空隙抵抗Rg2が変化す
ると、コイル3の中心を通る磁束Φが変化し、コイル3
に振動に応じた電圧が発生するので、この電圧から地震
の振動を検知することができる。なお、可動ヨーク5は
鉄芯1を中心として軸対称に配置されているので、水平
面内の全ての方向の振動に対して、可動ブロック7は同
様に揺動して、コイル3に同様の電圧を発生させること
ができるので、この感震装置は水平面内の全ての方向の
振動を検知することができる。
5と固定ヨーク8との距離が変化するので、可動ヨーク
5と固定ヨーク8との間の空隙抵抗Rg2が変化する。し
たがって、式(1),(2)より空隙抵抗Rg2が変化す
ると、コイル3の中心を通る磁束Φが変化し、コイル3
に振動に応じた電圧が発生するので、この電圧から地震
の振動を検知することができる。なお、可動ヨーク5は
鉄芯1を中心として軸対称に配置されているので、水平
面内の全ての方向の振動に対して、可動ブロック7は同
様に揺動して、コイル3に同様の電圧を発生させること
ができるので、この感震装置は水平面内の全ての方向の
振動を検知することができる。
【0016】ところで、式(2)よりコイル3に発生す
る電圧Vは、コイル3の巻数Nとコイル3の中心を通る
磁束Φの磁束変化(dΦ/dt)に比例するので、この
二つの値を大きくすることによって、マイコンの入力信
号として十分使用できる程度の大きな電圧Vをコイル3
に発生させることができる。また、可動ブロック7は蓋
10から吊り線6を介して吊り下げられているので、可
動ブロック7は固定ヨーク8に接触することなく揺動す
ることができる。したがって、可動ブロック7の揺動を
妨げる摩擦力が発生しないので、可動ブロック7がスム
ーズに揺動することができ、微小な振動でも検知するこ
とができる。 (実施形態2)実施形態1では永久磁石4を可動ブロッ
ク7側に配設しているが、本実施形態の感震装置では、
図3(a)(b)に示すように、永久磁石4を固定ヨー
ク8の上面に設けた凹部8aの略中央に配設している。
なお、実施形態1の感震装置と同様の構成要素には同じ
符号を付し、その説明を省略する。
る電圧Vは、コイル3の巻数Nとコイル3の中心を通る
磁束Φの磁束変化(dΦ/dt)に比例するので、この
二つの値を大きくすることによって、マイコンの入力信
号として十分使用できる程度の大きな電圧Vをコイル3
に発生させることができる。また、可動ブロック7は蓋
10から吊り線6を介して吊り下げられているので、可
動ブロック7は固定ヨーク8に接触することなく揺動す
ることができる。したがって、可動ブロック7の揺動を
妨げる摩擦力が発生しないので、可動ブロック7がスム
ーズに揺動することができ、微小な振動でも検知するこ
とができる。 (実施形態2)実施形態1では永久磁石4を可動ブロッ
ク7側に配設しているが、本実施形態の感震装置では、
図3(a)(b)に示すように、永久磁石4を固定ヨー
ク8の上面に設けた凹部8aの略中央に配設している。
なお、実施形態1の感震装置と同様の構成要素には同じ
符号を付し、その説明を省略する。
【0017】可動ブロック7は、芯部たる略円柱状の鉄
芯1と、中心に設けられた軸孔2aに鉄芯1が挿入され
たコイルボビン2と、コイルボビン2に巻回されたコイ
ル3と、磁性材料より略円筒状に形成された可動ヨーク
5とから構成され、可動ヨーク5内には鉄芯1とコイル
ボビン2とコイル3からなるコイルブロック14が配設
されている。そして、可動ブロック7は、蓋10の略中
央に取り付けられた吊り線6を介して蓋10から揺動自
在に吊り下げられている。
芯1と、中心に設けられた軸孔2aに鉄芯1が挿入され
たコイルボビン2と、コイルボビン2に巻回されたコイ
ル3と、磁性材料より略円筒状に形成された可動ヨーク
5とから構成され、可動ヨーク5内には鉄芯1とコイル
ボビン2とコイル3からなるコイルブロック14が配設
されている。そして、可動ブロック7は、蓋10の略中
央に取り付けられた吊り線6を介して蓋10から揺動自
在に吊り下げられている。
【0018】また、磁性材料より略円板状に形成されボ
ディ9の底に配設された固定ヨーク8と、固定ヨーク8
の上面に形成された凹部8aの略中央に配設された永久
磁石4とから固定ブロック16が構成され、可動ブロッ
ク7と固定ブロック16は空隙13を介して対向する。
上述のように、可動ブロック7の鉄芯1と可動ヨーク5
は、それぞれ、永久磁石4と固定ヨーク8に空隙13を
介して対向しており、鉄芯1と可動ヨーク5と固定ヨー
ク8と永久磁石4とから図4に示す磁気回路が構成され
る。ここで、E m は永久磁石4の起磁力、RC は鉄芯1
の磁気抵抗、Ry1は可動ヨーク5の磁気抵抗、Ry2は固
定ヨーク8の磁気抵抗、Rg3は鉄芯1と永久磁石4との
間の空隙抵抗、Rg2は可動ヨーク5と固定ヨーク8との
間の空隙抵抗である。
ディ9の底に配設された固定ヨーク8と、固定ヨーク8
の上面に形成された凹部8aの略中央に配設された永久
磁石4とから固定ブロック16が構成され、可動ブロッ
ク7と固定ブロック16は空隙13を介して対向する。
上述のように、可動ブロック7の鉄芯1と可動ヨーク5
は、それぞれ、永久磁石4と固定ヨーク8に空隙13を
介して対向しており、鉄芯1と可動ヨーク5と固定ヨー
ク8と永久磁石4とから図4に示す磁気回路が構成され
る。ここで、E m は永久磁石4の起磁力、RC は鉄芯1
の磁気抵抗、Ry1は可動ヨーク5の磁気抵抗、Ry2は固
定ヨーク8の磁気抵抗、Rg3は鉄芯1と永久磁石4との
間の空隙抵抗、Rg2は可動ヨーク5と固定ヨーク8との
間の空隙抵抗である。
【0019】この時、コイル3の中心を通る磁束Φは次
式で表される。 Φ=Em /(RC +Ry1+Ry2+Rg3+Rg2) ・・・(3) なお、コイル3の巻数をNとすると、コイル3に発生す
る電圧Vは式(2)と同様になる。次に、地震が発生し
た場合の感震装置の動作について説明する。地震が発生
すると、可動ブロック7は地震の振動に応じて吊り線6
を中心に永久磁石4及び固定ヨーク8上を揺動する。こ
の時、可動ヨーク5は鉄芯1を中心として軸対称に配置
されているので、水平面内の全ての方向の振動に対し
て、可動ブロック7は同様に揺動し、コイル3に同様の
電圧を発生させることができるので、水平面内の全ての
方向の振動を検知することができる。
式で表される。 Φ=Em /(RC +Ry1+Ry2+Rg3+Rg2) ・・・(3) なお、コイル3の巻数をNとすると、コイル3に発生す
る電圧Vは式(2)と同様になる。次に、地震が発生し
た場合の感震装置の動作について説明する。地震が発生
すると、可動ブロック7は地震の振動に応じて吊り線6
を中心に永久磁石4及び固定ヨーク8上を揺動する。こ
の時、可動ヨーク5は鉄芯1を中心として軸対称に配置
されているので、水平面内の全ての方向の振動に対し
て、可動ブロック7は同様に揺動し、コイル3に同様の
電圧を発生させることができるので、水平面内の全ての
方向の振動を検知することができる。
【0020】ところで、可動ブロック7が揺動すると、
鉄芯1と永久磁石4との間の距離が変化して、鉄芯1と
永久磁石4との間の空隙抵抗Rg3が変化するとともに、
可動ヨーク5と固定ヨーク8との間の距離が変化して、
可動ヨーク5と固定ヨーク8との間の空隙抵抗Rg2が変
化する。したがって、式(2),(3)よりコイル3の
中心を通る磁束Φが変化して、コイル3に振動に応じた
電圧Vが発生する。
鉄芯1と永久磁石4との間の距離が変化して、鉄芯1と
永久磁石4との間の空隙抵抗Rg3が変化するとともに、
可動ヨーク5と固定ヨーク8との間の距離が変化して、
可動ヨーク5と固定ヨーク8との間の空隙抵抗Rg2が変
化する。したがって、式(2),(3)よりコイル3の
中心を通る磁束Φが変化して、コイル3に振動に応じた
電圧Vが発生する。
【0021】ここで、式(2)よりコイル3に発生する
電圧Vは、コイル3の巻数N及び磁束Φの磁束変化(d
Φ/dt)に比例するので、巻数及び磁束変化を大きく
することにより、マイコンの入力信号として十分使用で
きる程度の大きさの電圧Vをコイル3に発生させること
ができる。また、可動ブロック7は吊り線6を介して蓋
10に揺動自在に吊り下げられているので、可動ブロッ
ク7は永久磁石4や固定ヨーク8などの他の部材に接触
することなく揺動することができる。したがって、可動
ブロック7に揺動を妨げるような摩擦力が発生しないの
で、この感震装置は微小な振動でも検知することができ
る。
電圧Vは、コイル3の巻数N及び磁束Φの磁束変化(d
Φ/dt)に比例するので、巻数及び磁束変化を大きく
することにより、マイコンの入力信号として十分使用で
きる程度の大きさの電圧Vをコイル3に発生させること
ができる。また、可動ブロック7は吊り線6を介して蓋
10に揺動自在に吊り下げられているので、可動ブロッ
ク7は永久磁石4や固定ヨーク8などの他の部材に接触
することなく揺動することができる。したがって、可動
ブロック7に揺動を妨げるような摩擦力が発生しないの
で、この感震装置は微小な振動でも検知することができ
る。
【0022】
【発明の効果】請求項1の発明は、上述のように、磁性
材料よりなる芯部と芯部を中心に巻回されたコイルと磁
性材料よりなり芯部を中心として軸対称に配置された可
動ヨークとから構成され、装置本体に揺動自在に支持さ
れた可動ブロックと、芯部と磁気結合された永久磁石
と、磁性材料からなり装置本体に可動ブロックと対向し
て配置され、芯部と可動ヨークと永久磁石とともに磁気
回路を構成する固定ヨークとを備えており、請求項2の
発明は、永久磁石が可動ブロック側に配設されているの
で、可動ブロックが振動に応じて揺動することによっ
て、可動ヨークと固定ヨークとの間の空隙抵抗を変化さ
せて、コイルの中心を通る磁束を変化させることがで
き、振動に応じた電圧をコイルに発生させることができ
るという効果がある。また、可動ブロックは芯部を中心
として軸対称に配置されており、水平面内の全ての方向
の振動に応じて、コイルの中心を通る磁束を同様に変化
させることができるので、1個の感震装置で水平面内の
全ての方向の振動を検知できるという効果もある。さら
に、コイルの巻数を増やしたり、コイルを通る磁束の磁
束変化を大きくすることによって、コイルに発生する電
圧を大きくすることができるという効果もある。また更
に、本発明の感震装置はスイッチ機構を用いていないの
で、接点不良などの不具合が発生せず、感震装置の信頼
性が向上するという効果もある。
材料よりなる芯部と芯部を中心に巻回されたコイルと磁
性材料よりなり芯部を中心として軸対称に配置された可
動ヨークとから構成され、装置本体に揺動自在に支持さ
れた可動ブロックと、芯部と磁気結合された永久磁石
と、磁性材料からなり装置本体に可動ブロックと対向し
て配置され、芯部と可動ヨークと永久磁石とともに磁気
回路を構成する固定ヨークとを備えており、請求項2の
発明は、永久磁石が可動ブロック側に配設されているの
で、可動ブロックが振動に応じて揺動することによっ
て、可動ヨークと固定ヨークとの間の空隙抵抗を変化さ
せて、コイルの中心を通る磁束を変化させることがで
き、振動に応じた電圧をコイルに発生させることができ
るという効果がある。また、可動ブロックは芯部を中心
として軸対称に配置されており、水平面内の全ての方向
の振動に応じて、コイルの中心を通る磁束を同様に変化
させることができるので、1個の感震装置で水平面内の
全ての方向の振動を検知できるという効果もある。さら
に、コイルの巻数を増やしたり、コイルを通る磁束の磁
束変化を大きくすることによって、コイルに発生する電
圧を大きくすることができるという効果もある。また更
に、本発明の感震装置はスイッチ機構を用いていないの
で、接点不良などの不具合が発生せず、感震装置の信頼
性が向上するという効果もある。
【0023】請求項3の発明は、永久磁石が芯部と対向
して固定ヨークの略中央に配設されており、可動ブロッ
クが振動に応じて揺動することによって、可動ヨークと
固定ヨークとの間の空隙抵抗に加えて、芯部と永久磁石
との間の空隙抵抗を変化させることができ、コイルの中
心を通る磁束をより大きく変化させることができるの
で、コイルに発生する電圧をさらに大きくできるという
効果がある。
して固定ヨークの略中央に配設されており、可動ブロッ
クが振動に応じて揺動することによって、可動ヨークと
固定ヨークとの間の空隙抵抗に加えて、芯部と永久磁石
との間の空隙抵抗を変化させることができ、コイルの中
心を通る磁束をより大きく変化させることができるの
で、コイルに発生する電圧をさらに大きくできるという
効果がある。
【0024】請求項4の発明は、可動ブロックが支持部
を介して装置本体に吊り下げられており、可動ブロック
が揺動する際に、可動ブロックが固定ヨークなどの他の
部材と接触することがなく、可動ブロックの揺動を妨げ
る摩擦力を無くすことができるので、微小な振動も検知
できるという効果がある。
を介して装置本体に吊り下げられており、可動ブロック
が揺動する際に、可動ブロックが固定ヨークなどの他の
部材と接触することがなく、可動ブロックの揺動を妨げ
る摩擦力を無くすことができるので、微小な振動も検知
できるという効果がある。
【図1】実施形態1の感震装置を示し、(a)は断面
図、(b)は可動ブロックの下面図である。
図、(b)は可動ブロックの下面図である。
【図2】同上の感震装置の磁気回路を示す回路図であ
る。
る。
【図3】実施形態2の感震装置を示し、(a)は断面
図、(b)は可動ブロックの下面図である。
図、(b)は可動ブロックの下面図である。
【図4】同上の感震装置の磁気回路を示す回路図であ
る。
る。
1 鉄芯 2 コイルボビン 3 コイル 4 永久磁石 5 可動ヨーク 6 吊り線 7 可動ブロック 8 固定ヨーク 10 蓋
Claims (4)
- 【請求項1】磁性材料よりなる芯部と前記芯部を中心に
巻回されたコイルと磁性材料よりなり前記芯部を中心と
して軸対称に配置された可動ヨークとから構成され、装
置本体に揺動自在に支持された可動ブロックと、前記芯
部と磁気結合された永久磁石と、磁性材料からなり前記
装置本体に前記可動ブロックと対向して配置され、前記
芯部と前記可動ヨークと前記永久磁石とともに磁気回路
を構成する固定ヨークとを備えて成ることを特徴とする
感震装置。 - 【請求項2】前記永久磁石が前記可動ブロック側に配設
されて成ることを特徴とする請求項1記載の感震装置。 - 【請求項3】前記永久磁石が前記芯部と対向して前記固
定ヨークの略中央に配設されて成ることを特徴とする請
求項1記載の感震装置。 - 【請求項4】前記可動ブロックが支持部を介して前記装
置本体に吊り下げられて成ることを特徴とする請求項
1、2又は3記載の感震装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP508397A JPH10197331A (ja) | 1997-01-14 | 1997-01-14 | 感震装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP508397A JPH10197331A (ja) | 1997-01-14 | 1997-01-14 | 感震装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10197331A true JPH10197331A (ja) | 1998-07-31 |
Family
ID=11601503
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP508397A Withdrawn JPH10197331A (ja) | 1997-01-14 | 1997-01-14 | 感震装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10197331A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107492233A (zh) * | 2017-09-22 | 2017-12-19 | 张洪霞 | 一种地震预警系统 |
CN111308546A (zh) * | 2020-03-13 | 2020-06-19 | 郑晓群 | 一种基于电压感应式地震监测设备 |
-
1997
- 1997-01-14 JP JP508397A patent/JPH10197331A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107492233A (zh) * | 2017-09-22 | 2017-12-19 | 张洪霞 | 一种地震预警系统 |
CN107492233B (zh) * | 2017-09-22 | 2019-07-30 | 张洪霞 | 一种地震预警系统 |
CN111308546A (zh) * | 2020-03-13 | 2020-06-19 | 郑晓群 | 一种基于电压感应式地震监测设备 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040406 |