JPH09101323A - 加速度センサ - Google Patents

加速度センサ

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JPH09101323A
JPH09101323A JP7255969A JP25596995A JPH09101323A JP H09101323 A JPH09101323 A JP H09101323A JP 7255969 A JP7255969 A JP 7255969A JP 25596995 A JP25596995 A JP 25596995A JP H09101323 A JPH09101323 A JP H09101323A
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JP
Japan
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permanent magnet
acceleration
hall
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JP7255969A
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Tomio Kato
富夫 加藤
Masaru Kajiwara
勝 梶原
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】永久磁石が設けられた可動部材を確実に自動復
帰せしめ、しかも小型化を図った加速度センサを提供す
る。 【解決手段】、定常状態から非定常状態に変わると可動
部材が定常位置から移動し、再び定常状態に戻ると、容
器の底面であって可動部材に設けられた永久磁石の磁気
変位を検出する磁気検出素子と同軸線上にある前記永久
磁石と同方向の磁極を有する補助永久磁石によって定常
位置に復帰する。磁気検出素子は、磁気変位を検出して
センサ及びセンサの取り付けられている機器の傾斜、転
倒を検知することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、振動・衝撃・傾斜・転
倒等を検知する加速度センサに関するものであり、より
詳しくは永久磁石が設けられた可動部材の自動復帰機構
を備えた加速度センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の加速度センサとしては、従来よ
りリードスイッチ、磁性流体応用スイッチ、水銀スイッ
チ等を用いた各種のセンサが知られている。
【0003】図15はそのリードスイッチを用いた従来
のセンサの一例を示す、断面図である。このセンサ15
は、傾斜等によってセンサ15に変位が生じると(非定
常状態)容器16内部の可動永久磁石17が磁性部材1
4により磁気的に保持されている定常位置から移動し、
センサ15が元に戻ると(定常位置)、可動永久磁石1
7が定常位置に復帰する自動復帰機能を備え、可動永久
磁石17の移動によって生じる磁束の変化をリードスイ
ッチ18により検出して傾斜、転倒等を検知するもので
ある(実開平4ー96003号公報)。
【0004】図16は水銀スイッチを用いた従来のセン
サの他の一例を示す断面図である。水銀23をその底部
に凹部21aを設けた構造の導電性金属容器21に封止
し、水銀23が凹部21aに溜まるよう前記導電性金属
容器21を絶縁性ケース22の内部に配置する。出力端
子19aに電気的に接続された導電性リードピン20の
先端が定常時は水銀23と接触し、出力端子19aと導
電性金属容器21に電気的に接続されている出力端子1
9b間は電気的に導通状態となっているが、傾斜等によ
って変位が生じると水銀23が凹部より離れ、導電性リ
ードピン20の先端は水銀23と接触しなくなるので、
出力端子19aと出力端子19b間は電気的に非導通状
態となる。ここで、導電性リードピン20と導電性金属
容器21の間は絶縁材21bで絶縁されていることはい
うまでもない。このような、電気的な導通状態の有無に
よって傾斜、転倒等を検知するものである。
【0005】なお、前記磁性流体応用スイッチは、非磁
性体からなる容器内に磁性流体で包んだ永久磁石を配置
し、その容器の直下にリードスイッチを垂直に配置し、
その容器及びリードスイッチ全体が傾斜すると、永久磁
石がリードスイッチの軸上から外れた位置に移動するこ
とで、リードスイッチの接点が開となり傾斜や振動等を
検知するものである。
【0006】しかしながら、従来のリードスイッチを用
いたセンサは構造が複雑であり、リードスイッチを高さ
方向に長くなるよう配置しなければならないため、セン
サ全体が大型化してしまう。
【0007】また、磁性流体応用スイッチを用いた場合
は、不活性ガスによる封止が必要となるために構造が複
雑で磁性流体自体が高価であるため、スイッチのコスト
高を招くという問題があった。
【0008】さらに、水銀スイッチを用いた場合は、水
銀による地球の環境が汚染されるという問題がある。
【0009】そこで、図17に示すような加速度センサ
が提案されている(実開平7ー36013号公報)。
【0010】この加速度センサは、例えばそれ自身が永
久磁石からなる球状体の可動部材24を、その内部空間
に移動可能となるように収納することのできる非磁性体
の容器6に収納し、非磁性体の容器6の底面に形成され
た凹部6bによって可動部材24を定常時には定められ
た位置にくるよう構成されている。
【0011】容器6の上面には磁気検出素子3を設けた
基板で覆い、該磁気検出素子3は定常時には前記可動部
材24の上部に配置されるよう取り付けられている。
【0012】この加速度センサに変位、転倒等による加
速度が加わったとき、可動部材24が定常位置から離れ
るためそのときの磁束の変化を検出し変位、転倒等を検
知するものである。
【0013】しかし、可動部材24が球形であるため可
動部材24が転がることによって定常位置から変位する
ことになり、加速度が加わらなくなっても定常位置に可
動部材24が復帰しづらい場合がある。そのため、例え
ば転倒のように加速度の向きを変えた場合と、転倒した
ものを引き起こした場合のように加速度の向きを元の方
向に戻した場合のように可動部材24が定常位置に復帰
できるような動作が加わるような用途には適している
が、地震の振動検知のように加速度が加わる度に可動部
材24を自動的に定常位置に復帰しなければならないよ
うな用途には適さない。
【0014】さらには、可動部材24が球状であるため
必然的に加速度センサ自身の高さを押さえることが困難
で、薄型を要求する市場の要求に対応することができな
い。
【0015】そこで、さらに図18に示すような加速度
センサが提案されている(特願平6ー84815号公
報)。
【0016】この加速度センサは可動部材5の下面側が
凸状の曲面であって永久磁石4が埋設された可動部材5
が、その内部の空間に移動可能となるように収納する非
磁性体の容器6の底面に、前記可動部材5が定常時には
定められた位置にくるよう凹状部6cを構成し、容器6
の上面は磁気検出素子3を設けた基板で覆う。
【0017】前記磁気検出素子3は、定常状態には可動
部材5に設けられた永久磁石4が位置する軸線上に配置
されているが、傾斜、転倒、振動等によってセンサに変
位が加わる非定常状態には可動部材5に設けられた永久
磁石4がその位置から離れるため、そのときの磁束の差
を磁気検出素子3で検出することができる。また、振動
等による加速度が加わらない場合は可動部材5が定常時
には定められた位置にくるように形成した凹状部6cに
よって可動部材5を定常位置に自動復帰させる。このよ
うにして傾斜や振動等を検知するものである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図18
に示すセンサにおける自動復帰機構の復帰性は依然とし
てあまり良くなく、例えば傾斜、転倒等によって可動部
材5が磁気検出素子3の軸線上から外れる非定常状態と
なった場合に、センサが傾斜、転倒等から回復しても非
定常状態から定常状態へ復帰せず、センサは依然として
傾斜、転倒等であることを示す信号を発信してしまった
り、可動部材の5の凸状球曲面5aにおける頂点が磁気
検出素子3と容器底面の凹部頂点を結ぶ軸線25より外
れてしまうためセンサ自体の感度が変化してしまうとい
う不具合を示す場合がある。
【0019】そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされ
たものであり、永久磁石が設けられた可動部材を確実に
自動復帰せしめ、しかも小型化を図った加速度センサを
提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1記載の加速度センサは、少なくとも一部に永久
磁石が設けられた可動部材と、この可動部材を内部空間
に移動可能に収納する非磁性容器と、前記可動部材に対
向配置されこの可動部材の移動によって生じる磁束の変
化を検出する磁気検出素子と、定常状態から非定常状態
に変わると前記可動部材は定常位置から移動し、定常状
態に戻るとその可動部材は定常位置に復帰する自動復帰
機能を有する加速度センサであって、前記自動復帰を非
磁性容器の前記磁気検出素子と基準軸上に前記永久磁石
と同方向の磁極を有する補助永久磁石を設けることによ
り構成したことを特徴とするものである。
【0021】請求項2記載の加速度センサは、可動部材
の下面側に凸状の曲面を形成したものである。
【0022】請求項3記載の加速度センサは、前記非磁
性容器の底部内面に凹状の曲面を形成し、前記可動部材
の下面側に前記凹状の曲面より曲率半径の小さい凸状の
曲面を形成したものである。
【0023】請求項4記載の加速度センサは、磁気検出
素子をホール素子として構成したものである。
【0024】請求項5記載の加速度センサは、磁気検出
素子をホールICとして構成したものである。
【0025】請求項6記載の加速度センサは、前記可動
部材の凸状曲面の先端に平坦部又は凹部を形成したこと
を特徴とするものである。
【0026】請求項7記載の加速度センサは、磁気検出
素子の設けられた基板に内蔵されたリードフレームにて
外部と電気的接続ができるよう構成したものである。
【0027】
【作用】請求項1記載の加速度センサによれば、定常状
態から非定常状態に変わると可動部材が定常位置から移
動し、再び定常状態に戻ると、容器の底面であって可動
部材に設けられた永久磁石の磁気変位を検出する磁気検
出素子と同軸線上にある前記永久磁石と同方向の磁極を
有する補助永久磁石によって定常位置に復帰する。磁気
検出素子は前述のとおり、磁気変位を検出してセンサ及
びセンサの取り付けられている機器の傾斜、転倒を検知
することができる。
【0028】請求項2記載の加速度センサによれば、可
動部材の下面側が凸状の曲面であることにより、該可動
部材が定常位置に自動復帰することができる。
【0029】請求項3記載の加速度センサによれば、容
器底面に凹状の曲面を形成し、前記可動部材の下面側に
前記凹状の曲面より曲率半径の小さい凸状の曲面を形成
し、前記補助永久磁石の効果を補助して、より確実に前
記可動部材が定常位置に自動復帰することができる。
【0030】請求項4の加速度センサによれば、前記磁
気検出素子にホール素子を用いれば、簡単な回路構成で
安易に磁気変化の検出をすることができる。
【0031】請求項5の加速度センサによれば、前記磁
気検出素子にホールICを用いれば、より簡単な回路構
成で安易に磁気変化の検出をすることができ、出力自体
もデジタル化されているため出力データの処理もたやす
くすることができる。
【0032】請求項6の加速度センサによれば、前記可
動部材の凸状曲面の先端に平坦部又は凹部を形成するこ
とによって、センサで検知する加速度の最低レベルをそ
の形状によって設定することが可能となり、また微弱な
力が加わった程度の加速度に反応するすることによる誤
動作を防止することができる。
【0033】請求項7の加速度センサによれば、前記磁
気検出素子は磁気検出素子の設けられた基板に内蔵され
たリードフレームにて外部と電気的接続を行うことによ
って、可動部材が稼働する容器内部に粉塵等が侵入する
のを防止することができるよう密閉構造とすることが可
能となり、外部との接続も容易に行うことができる。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照として詳
述する。
【0035】図1は本発明の加速度センサの一実施例を
示す断面図である。
【0036】この加速度センサは1は、少なくとも一部
に永久磁石4が設けられた可動部材5と、この可動部材
5を内部空間に移動可能に収納する容器本体6と、可動
部材5に対向するようにプリント基板2の下側に配置さ
れ、可動部材5の移動によって生ずる磁束の変化を検出
する磁気検出素子3と、可動部材5の自動復帰機構とし
て前記磁気検出素子3と基準軸上に補助永久磁石7とを
具備したものである。
【0037】前記容器本体6は、非磁性材料からなる有
底箱状を有し、容器本体の上部にプリント基板2を位置
決めするための段部6aを設けている。この段部6aに
より、プリント基板2に配置された磁気検出素子3と前
記補助永久磁石7を同軸線上に位置決めすることが容易
となる。
【0038】前記可動部材5は、図1及び図2の斜視図
に示すように、棒状の永久磁石4と、この永久磁石4を
保持する保持部材51を備え、容器本体6の底部6bの
内面に接触して配置される。可動部材5を永久磁石4と
保持部51とから構成し、底部に補助永久磁石7が配置
された容器本体との相互作用により、加速度に応じた磁
束が磁気検出素子3に供給されるように永久磁石4を保
持することが容易になる。
【0039】永久磁石4は、等方性、異方性のいづれで
もよく、酸化物系、金属系等を含めて任意の材料を選定
することができる。
【0040】保持部材51は、真鍮、アルミニウム等の
非磁性金属やプラスチック等の非磁性材料からなり、特
定形状の凸状球曲面5aを備えた略半径形状を有してい
る。
【0041】また、保持部材51は、定常状態におい
て、磁極例えばS極が磁気検出素子3に向くように永久
磁石4を保持している。なお、磁極は、磁気検出素子3
の状態にあわせて、逆のN極を磁気検出素子3に向けて
もよい。
【0042】次に、可動部材5の自動復帰機構について
説明する。
【0043】なお、本実施例において「自動復帰機構」
とは、定常状態においては可動部材5は磁気検出素子3
と補助永久磁石7とを結んだ基準軸(定常位置)10に
位置し、非定常状態においては、可動部材5が基準軸1
0から移動し、再び定常状態に戻ると可動部材5が基準
軸10上に自動的に復帰する機能をいうものである。ま
た、「定常状態」とは、本センサ1に振動・衝撃等によ
る加速度が加わっていない状態又は本センサ1に傾斜・
転倒等による変位を生じていない状態をいい、「非定常
状態」とは、本センサ1に振動・衝撃等による加速度が
加わっている状態又は本センサ1に傾斜・転倒等による
変位を生じている状態をいうものとする。
【0044】この自動復帰機構は補助永久磁石7と可動
部5に設置された永久磁石4との引力によって達成され
るものであるため、補助永久磁石7の材質・大きさ等を
変更するだけでセンサ1の感知する加速度等を変更する
ことができる。つまり、容器6の底部の補助永久磁石7
を設置する箇所の形状、寸法を変えたり、樹脂で成型し
た容器の場合はこの部分の金型を変更するだけで簡単に
センサ感度を設定することができる。また、可動体5の
凸状球曲面5a先端部に引力が作用するため、加速度が
加わった場合に可動体の上部のみが確実に動き、加速度
が消滅した場合でも定常状態への復帰性がよいため、加
速度等に対する確実な応答を得ることができる。
【0045】また、この自動復帰機構を実現するために
は、定常状態において、可動部材5全体の重心が基準軸
10上にあることが必要となり、磁気検出素子3により
磁束の変化を検出するためには、定常状態において永久
磁石4の重心も基準軸10上にあることが必要である。
【0046】このため、永久磁石4は基準軸10に対し
円柱状、角柱状等の対称形状を有し、保持部材51も基
準軸10に対し対称形状を有し、可動部材5全体も基準
軸10に対し完全又は略対称構造となっている。また、
凸状球曲面5aの曲率中心は基準軸10に一致させてい
る。
【0047】したがって、補助永久磁石7とあいまっ
て、定常状態において可動部材5が自重で傾いたり転倒
しなくなり、水平方向における前方向の加速度を均等に
検出することができる。
【0048】ここで、図3に示すように容器6の底部に
内面に特定形状の凹状球曲面6bを形成し、該凹状球曲
面6bは前記可動部材5の凸状球曲面5aの曲率半径よ
り大きな曲率半径を有している。また、凹状球曲面6b
の曲率中心は基準軸10と一致させることとすれば自動
復帰機構をより確実に実現することができる。
【0049】可動体5はその形状により、種々の特性を
示すが可動体の凸状球曲面5aの1部分の形状を例えば
図4に示すように平坦部5bを設けたり、図5に示すよ
うに凹部5cを設けることによって可動体5が動きにく
くなり、この結果一定以下の加速度に対しては動作しな
くなるので、微少な振動等によっては動作せず誤動作に
強い特性を示す。
【0050】このほか、図6に示すように永久磁石4を
保持部材の中に埋め込むことにより永久磁石4の強度を
加速度が加わることによる衝撃等から保護したり、図7
に示すように永久磁石4の外形を細くすることにより、
磁気検出素子3が感知する磁束を変化させることができ
る。
【0051】更にこのほか、可動体の形状や永久磁石の
形状を変えたり、また、重心調整用のスペーサーを永久
磁石の下に介在させた可動体も用途によって使うことが
できる。
【0052】つぎに、前記プリント基板2は、磁気検出
素子3に電源を供給するとともに磁気検出素子3からの
信号を出力するため、図1に示すように端部にコネクタ
9を備えたリード線8を導出している。また、プリント
基板2は、図8で示すように振動、傾斜等によって可動
部材5が転倒して反転しないように規制するものであ
り、そのような高さ位置に設定され、かつ、プリント基
板2は、永久磁石4が磁気検出素子3に接触して可動部
材5の転動を妨げないような位置に設定される。
【0053】磁気検出素子としてはホール素子を用いる
ことが形状的にも小型で使いやすい。該ホール素子は、
その磁気検出面の中心を基準軸10上に置かれるようプ
リント基板2の下面に配置する。
【0054】さらに、ホール素子は、加速度の変化がホ
ール電圧の変化として連続的に出力することができる。
一般的にホール素子はN極、S極の双方の磁界に対し、
その磁界の強さに応じたプラス又はマイナスの電圧を発
生する。加速度が加わらない定常状態においては、ホー
ル素子の直下に永久磁石4があり、最大磁束がホール素
子に加わっているために、出力されるホール電圧も最大
となる。このような状態に加速度が加わると可動体は加
速度に応じた動きをし、ホール素子に加わる磁束は急激
に減少する。この結果ホール素子の出力電圧も急激に減
少する。したがって、加速度の大きさが大きいほど可動
体の動きも大きくホール素子に加わる磁界が小さいた
め、出力電圧も小さくなる。以上のように磁気検出素子
としてホール素子を用いることにより加速度に応じた出
力電圧を得ることができる。
【0055】さらに、磁気検出素子としてホールICを
用いることによってより簡単に磁気検出機構を構築する
ことができる。
【0056】ホールIC3aは図9の斜視図に示すよう
に略端形状を有するケース3cの内部にホール素子3b
を備え、ケース3cの上面に磁気検出面3bを備えてい
る。ホールIC3aの磁気検出面3bはその中心を基準
軸10上に置かれるようプリント基板2の下面に配置す
る。
【0057】このホールIC3aは、図10のブロック
図に示すようにホール素子37、増幅器31、シュミッ
トトリガ32、電源回路33、温度補償回路34、出力
トランジスタ35及び出力抵抗36を具備している。
【0058】このホールIC3aは、図11の出力特性
図に示すように、磁気検出面3bに向かい、N極又はS
極のいづれか一方の一定以上の磁界の強さに対してスイ
ッチング動作する一方向磁界動作するものである。前記
自動復帰機構によりその一方の定まった極性(N極又は
S極)がホールIC3aの磁気検出面3bを向くように
なるため、磁気検出手段としてこの一方向磁界動作型の
ホールIC3aを用いることが可能となる。そして、ホ
ールIC3aへの磁界の強さが一定以上となると、出力
トランジスタ35がオンとなり、出力電圧はローレベル
Lとなる。一方、磁界の強さが一定以下となると、出力
トランジスタ35がオフとなり、出力電圧はハイレベル
Hとなる。
【0059】このような、ホールIC3aを用いること
により入力電源が必要となるが、出力信号がローレベル
L/ハイレベルHで得られるので、取り扱いが容易とな
りリード線、ピン端子等の任意の方法で信号を取り出す
ことが可能となる。
【0060】なお、回路によっては、出力トランジスタ
と出力トランジスタ35のオン/オフと出力信号のL/
Hの関係を逆にすることもできる。
【0061】次に、本加速度センサの動作を、磁気検出
素子にホールICを使用した場合について説明する。な
お、非定常状態においては本センサ1に水平方向におけ
る一方向の加速度が加わる場合を説明する。
【0062】図12は磁気検出素子3にホールICを使
用した場合、ホールICに供給される磁束B及びホール
ICが出力する信号Sを示す図である。
【0063】まず、本センサ1に加速度が加わっていな
い定常状態においては、可動部材5は図1に示すよう
に、補助永久磁石7と永久磁石4の引力により容器底面
に可動部材5の凸状球曲面が接触して基準軸10上に位
置する。このとき、永久磁石4の磁極例えばS極は磁気
検出素子3であるホールICに十分な磁束を供給してい
る。このため、ホールICはその十分な磁束により出力
トランジスタがオンとなり、ローレベルLの電圧を出力
している。
【0064】ここで、本センサ1に図8に示すように、
水平方向における一方向に一定以上の加速度が加わる
と、可動部材5は容器底面を転動して、基準軸10から
移動する。この結果、永久磁石4からホールICに磁束
が供給されなくなり、ホールICの出力トランジスタが
オフとなって、出力電圧レベルがハイレベルHとなる。
【0065】次に、加速度が加わらなくなって再び定常
状態に戻ると、可動部材5は、図1に示すように補助永
久磁石7と永久磁石4の引力により容器底面上を転動し
て基準軸10上に再び復帰する。永久磁石4の磁極例え
ばS極がホールICの磁気検出面に再び向き、ホールI
Cに十分な磁束が供給され、ホールICはその十分な磁
束により、出力トランジスタがオンとなって、ローレベ
ルLの電圧を出力する。
【0066】このように基準軸10を中心とした可動部
材5の移動及び復帰によって、ホールICの磁気検出面
に供給される磁束が、図12のように正弦波のように変
化した場合には、ホールICからパルス波形Sが出力さ
れ、加速度が検出されることになる。
【0067】次に、本加速度センサ1のリード引き出し
方法について説明する。
【0068】本発明の加速度センサは、加速度により可
動部材5が動き、これらに伴う永久磁石4からの磁束の
変化を検出して加速度を検知しているため、容器内部に
ちり、埃、ごみ等の侵入を防ぐことが必要である。その
ため、基板2の内側に取り付けられた磁気検出素子から
リード線を用いて信号等を取り出すと、引き出し口の封
止処理が重要となる。
【0069】図13は磁気検出素子の取り付けられた基
板2を樹脂成型によって成型した、容器蓋12としたも
のであり、容器蓋12の一部に磁気検出素子3を取り付
ける穴、もしくは窪み12aを設け、磁気検出素子2か
らの信号は容器蓋を成型するときに同時成型したリード
フレーム11を用いて取り出すものである。成型された
容器蓋の穴もしくは窪み12aに配置されたリードフレ
ーム11に、磁気検出素子の端子を半田付け等で接続す
る。このように作られた容器蓋12を容器上部にかぶ
せ、接着剤を用いた接着や超音波溶着等の技術を用いて
封止することによって、容器内部にちり、埃、ごみ等の
侵入を防ぐことを容易に行うことができる。
【0070】さらに、前記リードフレームの切断、曲げ
を調整することにより容易に端子の引き出し位置を変更
することができる。
【0071】すなわち、側面に配置される外部取り付け
基板に容易に接続できるよう、図14(a)に示すよう
にセンサの上部側面に端子を引き出すことも可能であ
り、図14(b)に示すように中央の端子をリードガイ
ド13を通してセンサの下部に引き出すことも可能であ
る。
【0072】このような端子位置を構成することによ
り、石油ファンストーブのように機器内部の容積が小さ
く制御基板が直立しているような機器に対しても容易に
対応することができる。
【0073】また、図14(c)に示すようにセンサの
両端から下部へ向かって端子を引き出すことも可能であ
るため、水平に配置される基板に容易に接続することが
できる。さらに、図14(d)のように下部へ引き出し
た端子を曲げ、表面実装型とすることも容易である。
【0074】このようにリードガイドを通すことによっ
て端子を引き出す構造は、端子位置が正確に決定するこ
とができるため、基板への自動装着、自動挿入に適し製
造工程の改善に大きく寄与することができる。
【0075】なお、本発明は、上記実施例に限定され
ず、その要旨を変更しない範囲内で種々に変形実施でき
る。例えば、特定形状として、容器に凹状の半柱状曲
面、可動部材に凸状の半柱状曲面を形成し、基準軸上に
補助永久磁石を設ける構造であってもよい。また、本実
施例では、加速度の検出を主に説明したが、傾斜、転倒
等による変位も同様に検出できることはいうまでもな
い。
【0076】
【発明の効果】請求項1又は2記載の発明によれば、永
久磁石が設けられた可動部材の安定した自動復帰機能が
備わり、しかも小型化を図った加速度センサを提供する
ことができる。
【0077】請求項3記載の発明によれば、非磁性容器
の底部内面に凹状の曲面を形成し、可動部材の下面側に
前記凹状の曲面より曲率半径の小さい凸状の曲面を形成
したものと、補助永久磁石を組み合わせることにより、
安定度の非常に高い加速度センサを提供することができ
る。
【0078】請求項4記載の発明によれば、磁気検出素
子としてホール素子を用いているため、加速度に応じた
出力信号を容易に取り出すことができる。
【0079】請求項5記載の発明によれば、磁気検出素
子としてホールICを用いているため出力信号を外部で
容易に処理することができる。
【0080】請求項6記載の発明によれば、微細な加速
度には反応せず誤動作の少ない加速度センサを提供する
ことができる。
【0081】請求項7記載の発明によれば、加速度セン
サの器内部にちり、埃、ごみ等の侵入を防ぐことを容易
に行うことができ、さらに端子を容易に加工して外部出
力端子とすることができるため、そのまま外部の基板に
取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の定常状態における断面図
【図2】可動部材の斜視図
【図3】容器本体の変形例を示す断面図
【図4】可動部材の第1の変形例を示す断面図
【図5】可動部材の第2の変形例を示す断面図
【図6】可動部材の第3の変形例を示す断面図
【図7】可動部材の第4の変形例を示す断面図
【図8】本実施例の非定常状態を示す断面図
【図9】ホールICの斜視図
【図10】ホールICのブロック図
【図11】ホールICの出力特性図
【図12】ホールICに供給される磁束及びホールIC
が出力する信号を示す図
【図13】リードフレームを同時成型した容器蓋を示す
外観図
【図14】リードフレームを加工した端子の引き出し例
【図15】リードスイッチを用いた従来のセンサの一例
を示す断面図
【図16】水銀スイッチを用いた従来のセンサの一例を
示す断面図
【図17】球状の可動部材を用いた従来のセンサの一例
を示す断面図
【図18】可動部材を用いた従来のセンサの一例を示す
断面図
【符号の説明】
1 本発明にかかる加速度センサ 2 プリント基板 3 磁気検出素子 4 永久磁石 5 可動部材 6 容器 7 補助永久磁石 8 リード線 9 コネクタ 10 基準軸 11 リードフレーム 12 樹脂成形の容器蓋 13 リードガイド 14 磁性部材 15 リードスイッチを用いた加速度センサ 16 リードスイッチを用いた加速度センサの容器 17 可動永久磁石 18 リードスイッチ 19 出力端子 20 導電性リードピン 21 導電性金属容器 22 絶縁性ケース 23 水銀 24 可動永久磁石(球体) 25 磁気検出素子と容器底面の凹部頂点を結ぶ軸線

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一部に永久磁石が設けられた可
    動部材と、この可動部材を内部空間に移動可能に収納す
    る非磁性容器と、前記可動部材に対向配置されこの可動
    部材の移動によって生じる磁束の変化を検出する磁気検
    出素子と、定常状態から非定常状態に変わると前記可動
    部材は定常位置から移動し、定常状態に戻るとその可動
    部材は定常位置に復帰する自動復帰機構を有する加速度
    センサであって、前記自動復帰機構を非磁性容器の前記
    磁気検出素子と基準軸上に前記永久磁石と同方向の磁極
    を有する補助永久磁石を設けることにより構成したこと
    を特徴とする加速度センサ。
  2. 【請求項2】可動部材の下面側が凸状の曲面であること
    を特徴とする請求項1記載の加速度センサ。
  3. 【請求項3】前記非磁性容器の底部内面に凹状の曲面を
    形成し、前記可動部材の下面側に前記凹状の曲面より曲
    率半径の小さい凸状の曲面を形成したことを特徴とする
    請求項1記載の加速度センサ。
  4. 【請求項4】磁気検出素子をホール素子としたことを特
    徴とする請求項1乃至請求項3記載の加速度センサ。
  5. 【請求項5】磁気検出素子をホールICとしたことを特
    徴とする請求項1乃至請求項3記載の加速度センサ。
  6. 【請求項6】前記可動部材の凸状曲面の先端に平坦部又
    は凹部を形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項
    5記載の加速度センサ。
  7. 【請求項7】前記磁気検出素子は磁気検出素子の設けら
    れた基板に内蔵されたリードフレームにて外部と電気的
    接続を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項6記載
    の加速度センサ。
JP7255969A 1995-10-03 1995-10-03 加速度センサ Withdrawn JPH09101323A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002181505A (ja) * 2000-12-14 2002-06-26 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 磁気センサユニット
US6826844B2 (en) 2001-04-09 2004-12-07 Nagano Fujitsu Component Limited Downsized sensor unit with increased accuracy
JP2013511332A (ja) * 2009-11-23 2013-04-04 コップ ディベロップメント インコーポレイテッド 磁場強度閾値警報器

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Effective date: 20021203