JPH10196788A - 真空部品および真空リーク量低減方法 - Google Patents

真空部品および真空リーク量低減方法

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JPH10196788A
JPH10196788A JP71997A JP71997A JPH10196788A JP H10196788 A JPH10196788 A JP H10196788A JP 71997 A JP71997 A JP 71997A JP 71997 A JP71997 A JP 71997A JP H10196788 A JPH10196788 A JP H10196788A
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vacuum
component
introduction body
vacuum chamber
substrate portion
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JP71997A
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English (en)
Inventor
Takeshi Idota
健 井戸田
Masaaki Niwa
正昭 丹羽
Teruto Onishi
照人 大西
Yoshihisa Harada
佳尚 原田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種真空装置に使用される導入端子等を有す
る真空部品において、外部からの機械的応力や熱応力等
が原因となり真空リーク量が増大しても、大気開放して
修理することなく短時間で真空リーク量を低減できる真
空部品を提供する。 【解決手段】 電流を導入する電極4を有するととも
に、該電極4の一端4aが真空容器内に導入された状態
で該真空容器に気密に取り付けられる第1部品1と、真
空室18および該真空室18を排気する真空排気口23
を有するとともに、前記真空室18内にその一端15a
が気密に導入されて前記電極4の他端4bに接続される
電極15を有する第2部品2とを、メタルガスケット3
を介して真空室18の気密性を保つように取り付け、真
空室18を真空排気することにより、真空リーク量を低
減している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空蒸着装置やス
パッタリング装置などの各種の真空装置に好適な真空部
品および真空リーク量低減方法に関し、さらに詳しく
は、真空容器内に電力を供給したり、真空容器内から電
気信号を取り出したりするための導入端子あるいは気体
や液体を真空容器内に導入するための導入機といった導
入体を有する真空部品および真空リーク量低減方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば、真空装置の真空容器内に電力を
供給したり、真空容器内から電気信号を取り出すような
真空部品としては、真空容器に気密に導入される導入体
としての導入端子を有する真空部品が用いられる。
【0003】図7は、かかる従来例の導入端子付き真空
部品の断面図である。
【0004】同図において、50は図示しない真空容器
に取り付けるためのナイフエッジ型の真空シール部51
を有するICFフランジ、52は大気中から真空容器内
に電流を導入するための導入端子としての電極、53は
電極52からICFフランジ50を電気的に絶縁するた
めの絶縁部、54および55は封入金属であり、この封
入金属54,55によって絶縁部53、電極52および
ICFフランジ50が封着されている。
【0005】この真空部品は、その真空シール部51と
真空容器との間に図示しないメタルガスケットを介在さ
せて真空容器に気密に取り付けられるものであり、この
真空部品を真空容器に取り付けたときには、この真空部
品からの真空リーク量は、例えば、1×10-11Pa・
3/sec以下である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来例の導入端子付き真空部品においては、外部か
らの衝撃などによる機械的応力あるいは水分等の除去の
ためのベーキングと冷却の繰り返しによる熱応力が原因
となって、導入端子の真空封着部からの真空リーク量が
増大することがあり、例えば、液体ヘリウム温度での1
00回以上の繰り返し冷却で真空リーク量が増大しない
ような導入端子付きの真空部品を作製するのは、かなり
困難である。
【0007】このため、導入端子の真空封着部からの真
空リーク量が増大したときには、その真空部品が取り付
けられた真空容器内の圧力を一旦大気圧に開放して導入
端子付き真空部品を取り外し、導入端子付き真空部品を
修理、または、正常な導入端子付き真空部品に交換する
必要がある。
【0008】しかしながら、高純度物質の処理や清浄な
界面の形成などを行う真空容器においては、上記のよう
に真空容器内の圧力を一旦大気圧に開放して導入端子付
き真空部品を取り外すという作業を行った後には、真空
容器内の残留気体分子を十分に少なくする必要がある。
【0009】このため、大気圧に開放する修理あるいは
交換作業の後には、真空容器の加熱脱ガス作業が必要と
なるが、水や有機物等の残留気体分子を十分に除去して
清浄な空間を真空容器内に得るには多大な時間が必要に
なるという難点がある。
【0010】本発明は、上述の点に鑑みて為されたもの
であって、真空容器において、外部からの機械的応力や
熱応力などが原因となって真空リーク量が増大しても、
大気圧に開放して真空部品の修理や交換を行うことな
く、短時間で真空リーク量を低減できる真空部品および
真空リーク量低減方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明では、上述の目的
を達成するために、次のように構成している。
【0012】すなわち、本発明は、真空容器に気密に取
り付けられる真空部品であって、少なくとも2つの第
1,第2部品を備え、前記第1部品は、第1導入体を有
するとともに、該第1導入体の一端が前記真空容器内に
導入された状態で該真空容器に気密に取り付けられるも
のであり、前記第2部品は、真空室および該真空室を排
気する真空排気口を有するとともに、前記真空室内に前
記第1導入体の他端が導入された状態で前記第1部品
に、シール部品を介して前記真空室の気密性を保つよう
に取り付けられるものであって、かつ、前記真空室内に
その一端が気密に導入されて前記第1導入体の前記他端
に接続される第2導入体を有するものである。
【0013】本発明によれば、真空容器内に一端が気密
に導入された第1導入体の他端は、気密性が保たれた第
2部品の真空室内で、第2導入体に接続されるので、前
記真空室内を真空排気することにより、第1導入体の封
着部分からの真空リーク量を低減できることになり、従
来例のように、真空容器を大気圧に開放する必要がな
い。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、真空容器に気密に取り付けられる真空部品であっ
て、少なくとも2つの第1,第2部品を備え、前記第1
部品は、第1導入体を有するとともに、該第1導入体の
一端が前記真空容器内に導入された状態で該真空容器に
気密に取り付けられるものであり、前記第2部品は、真
空室および該真空室を排気する真空排気口を有するとと
もに、前記真空室内に前記第1導入体の他端が導入され
た状態で前記第1部品に、シール部品を介して前記真空
室の気密性を保つように取り付けられるものであって、
かつ、前記真空室内にその一端が気密に導入されて前記
第1導入体の前記他端に接続される第2導入体を有する
ものであり、真空容器内に一端が気密に導入された導入
端子などの第1導入体の他端は、気密性が保たれた第2
部品の真空室内で、導入端子などの第2導入体に接続さ
れるので、前記真空室内を真空排気することにより、第
1導入体の封着部分からの真空リーク量を低減できるこ
とになり、従来例のように、真空容器を大気圧に開放す
る必要がなく、これによって、高純度物質の処理や清浄
な界面の形成などを行う真空容器に適用した場合に、多
大な時間を要する真空容器の加熱脱ガス作業が不要とな
る。
【0015】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の本発明において、前記第1部品は、真空容器に取り
付けられる取付面およびその裏面に真空シール部をそれ
ぞれ有する第1基板部を備え、前記第1導入体は、前記
第1基板部を貫通するとともに、該第1基板部に封着さ
れ、前記第2部品は、前記裏面の前記真空シール部に対
応する真空シール部を一方の面に有するとともに、前記
第1導入体を導入する開口を有する第2基板部を備え、
前記第2基板部の他方の面には、前記開口に連通した前
記真空室が設けられ、前記第2導入体は、前記一端が前
記真空室内に導入されるとともに、前記真空室に封着さ
れ、かつ、前記一端が、前記第1導入体の前記他端に嵌
合され、前記シール部品は、前記第1基板部の真空シー
ル部と前記第2基板部の真空シール部との間に介装され
るものであり、真空容器内に一端が気密に導入された導
入端子などの第1導入体の他端は、気密性が保たれた真
空室内で、導入端子などの第2導入体に嵌合接続される
ので、前記真空室内を真空排気することにより、第1導
入体の封着部分からの真空リーク量を低減できることに
なり、従来例のように、真空容器を大気圧に開放する必
要がない。
【0016】請求項3に記載の本発明は、請求項2に記
載の本発明において、前記第1基板部の真空シール部と
前記第2基板部の真空シール部との間に介装される前記
シール部品は、金属製であり、前記第1基板部および前
記第2基板部は、メタルシール用のフランジであり、メ
タルガスケットなどの金属製のシール部品と、ICFフ
ランジなどのメタルシール用のフランジを用いるので、
超高真空の真空装置に適用できることになる。
【0017】請求項4に記載の本発明は、請求項1ない
し3のいずれかに記載の本発明において、前記真空排気
口に、バルブが設けられるので、第2部品の真空室を真
空排気した後に、前記バルブを閉止することにより、真
空室を真空状態に保持できることになる。
【0018】本発明の請求項5に記載の発明は、真空部
品が取り付けられる真空容器の真空リーク量を低減する
方法であって、第1導入体を有する第1部品を、前記第
1導入体の一端を前記真空容器内に導入した状態で前記
真空容器に、気密に取り付ける取付け工程と、真空室お
よび該真空室内にその一端が気密に導入された第2導入
体を有する第2部品を、前記第1導入体の他端を前記真
空室内に導入して前記第2導入体の前記一端に接続した
状態で、前記真空室の気密性を保つように、シール部品
を介して前記第1部品に取り付ける取付け工程と、前記
第2部品の真空室を真空排気する真空排気工程とを含む
ものであり、真空容器内に一端が気密に導入された導入
端子などの第1導入体の他端は、気密性が保たれた第2
部品の真空室内で、導入端子などの第2導入体に接続さ
れるとともに、前記真空室内が真空排気されるので、第
1導入体の封着部分からの真空リーク量を低減できるこ
とになり、従来例のように、真空容器を大気圧に開放す
る必要がなく、これによって、高純度物質の処理や清浄
な界面の形成などを行う真空容器に適用した場合に、多
大な時間を要する真空容器の加熱脱ガス作業が不要とな
る。
【0019】請求項6に記載の本発明は、請求項5に記
載の本発明において、前記第1部品は、前記真空容器に
取り付けられる取付面およびその裏面に真空シール部を
それぞれ有する第1基板部を備えるとともに、該第1基
板部を貫通する前記第1導入体は、前記第1基板部に封
着され、前記第2部品は、前記裏面の前記真空シール部
に対応する真空シール部を一方の面に有するとともに、
前記第1導入体を導入する開口を有する第2基板部を備
え、前記第2基板部の他方の面には、前記開口に連通し
た前記真空室が設けられ、前記第1部品を真空容器に気
密に取り付ける前記取付け工程は、前記第1基板部の前
記取付面側を、前記真空容器に取り付けるものであり、
前記第2部品を、シール部品を介して第1部品に取り付
ける前記取付け工程は、前記第1基板部の前記裏面に形
成された真空シール部と、前記第2基板部の真空シール
部との間に、前記シール部品を挟み込むとともに、前記
真空室内で前記第1導入体の前記他端と前記第2導入体
の前記一端とを嵌合させて取り付けるものであり、真空
容器内に一端が気密に導入された導入端子などの第1導
入体の他端は、気密性が保たれた真空室内で、導入端子
などの第2導入体に嵌合接続されるとともに、前記真空
室内が真空排気されるので、第1導入体の封着部分から
の真空リーク量を低減できることになり、従来例のよう
に、真空容器を大気圧に開放する必要がない。
【0020】請求項7に記載の本発明は、請求項5また
は6に記載の本発明において、前記真空排気工程は、前
記真空室に連通する真空排気口に設けられたバルブを開
放する工程と、前記バルブを開放した後に真空排気する
工程と、真空排気した後に前記バルブを閉止する工程と
を含むものであり、前記バルブを開放して真空排気した
後に該バルブを閉止するので、第2部品の真空室を真空
状態に保持できることになる。
【0021】請求項8に記載の本発明は、請求項6ない
し7のいずれかに記載の本発明において、前記第2部品
を、前記シール部品を介して前記第1部品に取り付ける
前記取付け工程は、メタルシール用のフランジでそれぞ
れ構成された前記第1基板部および第2基板部の間に、
金属製の前記シール部品を挟み込んで取り付けるもので
あり、メタルガスケットなどの金属製のシール部品と、
ICFフランジなどのメタルシール用のフランジを用い
るので、超高真空の真空装置に適用できることになる。
【0022】以下、図面に基づいて、本発明の実施の形
態について詳細に説明する。
【0023】(実施の形態1)図1および図2は、本発
明の一つの実施の形態に係る導入端子付きの真空部品の
構成を示す断面図であり、図1は、第2部品を第1部品
に取り付ける前の状態を、図2は、取り付け後の状態を
それぞれ示している。
【0024】この実施の形態の真空部品は、図示しない
真空容器に取り付けられる第1部品1と、この第1部品
1に、シール部品としてのメタルガスケット3を介して
取り付けられる第2部品2とを備えている。
【0025】第1部品1は、真空容器内に電流を導入す
るための第1導入体としての電極4と、両面にナイフエ
ッジ型の真空シール部5,6をそれぞれ有する第1基板
部としてのICFフランジ7と、このICFフランジ7
と電極4とを電気絶縁するための絶縁部8と、封入金属
9,10とを備えている。
【0026】大略円盤状のICFフランジ7は、真空容
器に取り付ける取付面側に大径のナイフエッジ型の真空
シール部5を有し、その裏面側に、小径のナイフエッジ
型の真空シール部6を有しており、また、中央部には、
導入端子である電極4が貫通する貫通孔11を有し、こ
の貫通孔11に、前記絶縁部8および封入金属9,10
を介して電極4が封着される。この電極4の一端4a
は、真空容器に取り付けた状態で、該真空容器内に導入
され、他端4bは、第2部品2に導入される。
【0027】また、ICFフランジ7の外周部には、第
1部品1を真空容器に取り付けるためのボルトが挿通す
る挿通孔12が形成されるとともに、その内周部には、
第2部品2を当該第1部品1にボルト13で取り付ける
ための取付孔14が形成されている。
【0028】一方、第2部品2は、大気中から第1部品
1の電極4を介して真空容器内に電流を導入するための
第2導入体としての電極15と、片面にナイフエッジ型
の真空シール部16を有する第2基板部としてのICF
フランジ17と、このICFフランジ17に形成された
真空排気可能な真空室18と、この真空室18と電極1
5とを電気絶縁するための絶縁部19と、封入金属2
0,21とを備えている。
【0029】ICFフランジ17は、第1部品1に取り
付けられる面側に、第1部品1の真空シール部6のシー
ルエッジ形状と同一のシールエッジ形状の真空シール部
16を有しており、このICFフランジ17の外周部に
は、当該第2部品2を第1部品1に取り付けるためのボ
ルト13が挿通する挿通孔22が形成されている。
【0030】真空室18は、ICFフランジ17の第1
部品1への取り付け面とは、反対側の面に突設されると
ともに、この真空室18は、ICFフランジ17の前記
取り付け面側の開口へ連通しており、第1部品1の電極
4の他端4bが、前記開口を介して真空室18内に導入
されるようになっている。この真空室18には、真空排
気口23が形成されている。
【0031】また、真空室18内には、第1部品1の電
極4の他端4bに対向するように、第2導入体としての
電極15の一端15aが、導入されており、この電極1
5は、真空室18に形成された貫通孔24に、前記絶縁
部19および前記封入金属20,21を介して封着され
る。この電極15の一端15aには、嵌合孔25が形成
されており、第1部品1の円柱状の電極4に、密着嵌合
できるように構成されている。
【0032】リング状のメタルガスケット3は、第1,
第2部品1,2の真空シール部6,16のシールエッジ
形状に対応した形状となっている。
【0033】次に、この実施の形態の真空部品の各構成
要素の材料について説明する。
【0034】電極4,15には、無酸素銅やニッケルな
どの金属材料を用いており、絶縁部8,19には、例え
ば、ガラスやセラミックを用いている。この絶縁部8,
19のガラスとしては、硼珪酸ガラスや鉛ガラスを使用
することができ、また、セラミックとしては、アルミナ
セラミックやベリリヤセラミックを使用することがで
き、特にアルミナ(Al23)を主成分とするアルミナ
セラミックが、耐熱性、機械的強さ、高周波特性、電気
絶縁性等の総合特性の点で好ましい。
【0035】封入金属9,10,20,21には、例え
ばコバールを用いることができ、このコバールを用いる
ことにより、ガラスやセラミックなどの絶縁部8,19
との封着が比較的容易となる。
【0036】ICFフランジ7,17および真空室18
は、例えば、SUS304やSUS316Lなどのオー
ステナイト系ステンレス材で作製され、図2の状態で真
空排気口23に真空ポンプを取り付けて真空室18の内
部を真空状態にすることができように、真空室18はI
CFフランジ17に溶接されている。また、メタルガス
ケット3の材料には、例えば無酸素銅を用いている。
【0037】図3は、以上の構成を有する真空部品の第
1部品1を真空容器に取り付けた状態を、図4は、さら
に第2部品2を取り付けた状態をそれぞれ示す概略構成
図であり、図1,図2に対応する部分には、同一の参照
符号を付す。
【0038】これらの図において、26は真空容器、2
7は真空ポンプ、28は第1部品1を取り付けるための
ICFフランジである。
【0039】この実施の形態の真空容器26は、例え
ば、直径50cm、高さ50cmの円筒形であり、内面
からのガス放出速度は10-10Pa・m3/sec・m2
オーダーとなるように内面処理されている。
【0040】また、この実施の形態では、真空ポンプ2
7には、排気速度0.5m2/secのターボ分子ポン
プを用いており、ICFフランジ28には、例えばφ7
0mmのICFフランジを用いるとともに、第2部品2
のICFフランジ17には、例えばφ34mmのICF
フランジを用いている。さらに、第1部品のICFフラ
ンジ7は、真空容器26に接続される面にφ70mmの
ICFフランジに対応したシールエッジ形状を有し、他
方の面にφ34mmのICFフランジ17に対応したシ
ールエッジ形状を有するICFフランジを用いている。
【0041】第1部品1の絶縁部8は、封入金属9,1
0を介して、電極4、ICFフランジ7と封着されてお
り、この封着部からの真空リーク量は、通常では、1×
10-11Pa・m3/sec以下である。このとき、第1
部品1を、図3に示すように取り付けた状態では、真空
容器26内の圧力は、1×10-8Pa以下に到達する。
【0042】ここで、機械的衝撃などにより、第1部品
1の前記封着部が損傷して真空リーク量が10-8Pa・
3/secオーダーに増大してしまうと、真空容器2
6内の圧力が10-7Paオーダーに増大する。
【0043】この実施の形態では、真空容器26内の圧
力が増大したときには、図4および上述の図2に示され
るように、メタルガスケット3を介して第1部品1に第
2部品2を取り付けた後、真空排気口23にロータリー
ポンプなどの真空ポンプを接続し、真空室18を大気圧
から10-1Paオーダーの圧力に排気する。これによっ
て、真空室18内と真空容器26内の差圧が減少して真
空リーク量が減少し、真空容器26内の圧力は1×10
-8Pa以下に回復する。
【0044】すなわち、第1部品1の封着部が損傷する
ことにより真空リーク量が増大して真空容器26内の圧
力が上昇しても、第2真空部品2を取り付けて真空室1
8をロータリーポンプなどの簡便なポンプで排気するだ
けで真空リーク量は減少して真空容器26内の圧力を回
復することができる。
【0045】このように、本実施の形態の真空リーク量
低減方法では、第1部品1を真空容器26に気密に取り
付け、第1部品1の電極4の他端4bを第2部品2の真
空室18内に導入して電極15の一端15aに接続した
状態で、真空室18の気密性を保つように、メタルガス
ケット3を介して第1部品1に取り付け、第2部品2の
真空室18を真空排気することにより、真空リーク量を
低減するものである。
【0046】なお、封入金属20,21を介しての電極
15、真空室18および絶縁部19の封着部の真空封密
性は、ロータリーポンプで排気可能な程度でよい。
【0047】このように、真空容器26に導入された導
入端子部に真空リークが発生しても、導入端子部を修理
するために真空容器26を大気圧に開放することなく、
真空容器26内の圧力を回復できる。
【0048】なお、以上の説明では、真空室18の排気
にロータリーポンプを用いたけれども、真空リーク量の
大きさに応じて他の真空ポンプを用いてもよいのは勿論
である。
【0049】(実施の形態2)次に、本発明の実施の形
態2に係る真空部品について、図面を参照しながら説明
する。
【0050】図5および図6は、本発明の実施の形態2
に係る真空部品の断面図であり、上述の図1および図2
に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
【0051】この実施の形態では、第2部品2の真空排
気口23にバルブ29を取り付けており、このバルブ2
9は、例えば、ベローズバルブやダイヤフラムバルブを
使用することができる。その他の構成は、上述の実施の
形態1と同様である。
【0052】本実施の形態においても、上記した実施の
形態1と同様に、第1部品1を、図3のように真空容器
26に取り付け、真空部品の封着部から真空リーク量が
増大したときには、図4のようにメタルガスケット3を
介して第1部品1に第2部品2を取り付けた後、真空室
18を排気することにより、真空容器26の内部圧力を
回復できる。
【0053】回復した圧力を維持するには、真空室18
を排気し続ければよいが、実施の形態1で述べた真空リ
ーク量程度であれば、真空室18を排気してバルブ29
を閉じた後、排気を停止してもよい。
【0054】なお、バルブ29は、ベローズバルブやダ
イヤフラムバルブに限らず、真空リーク量の大きさに応
じて他のバルブを使用してもよい。
【0055】(その他の実施の形態)上述の各実施の形
態では、導入端子を備えた真空部品に適用して説明した
けれども、本発明の他の実施の形態として、ガスや液体
などの流体を導入する導入機を備えた真空部品に適用し
てもよいのは勿論である。
【0056】また、上述の各実施の形態では、第1部品
1と第2部品2との接続は、メタルガスケット3を介し
たICFフランジ7,17によってなされたけれども、
本発明の他の実施の形態として、クイックリリースカッ
プリング機構による接続を用いてもよい。
【0057】上述の各実施の形態では、第1部品1を真
空容器26に取り付けた後に、第1部品1に第2部品2
を取り付けたけれども、本発明の他の実施の形態とし
て、第1部品1に第2部品2を予め取り付けた後に、第
1部品1を真空容器26に取り付けてもよい。
【0058】上述の各実施の形態では、第1部品および
第2部品の2つの部品で構成したけれども、本発明の他
の実施の形態として、真空室および導入体を有する部品
をさらに接続する構成としてもよい。
【0059】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、外部から
の機械的応力や熱応力などが原因となって真空容器の導
入端子等の封着部分からの真空リーク量が増大しても、
第2部品の真空室内を真空排気することにより、前記封
着部分からの真空リーク量を低減できるので、従来例の
ように、真空容器を大気圧に開放して真空部品の修理や
交換をする必要がなく、短時間で真空リーク量を低減で
きることになる。
【0060】特に、高純度物質の処理や清浄な界面の形
成などを行う真空容器においては、真空容器内の圧力を
一旦大気圧に開放すると、多大な時間を要する真空容器
の加熱脱ガス作業が必要となるが、本発明によれば、か
かる作業が不要になるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る真空部品の組み立
て前の断面図である。
【図2】図1の実施の形態の組み立て状態の断面図であ
る。
【図3】図1の第1部品を真空容器に取り付けた状態の
概略構成図である。
【図4】図1の真空部品を真空容器に取り付けた状態の
概略構成図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係る真空部品の組み立
て前の断面図である。
【図6】図5の実施の形態の組み立て状態の断面図であ
る。
【図7】従来例の断面図である。
【符号の説明】 1 第1部品 2 第2部品 3 メタルガスケット 5,6,16 真空シール部 4,15 電極(導入端子) 26 真空容器 29 バルブ
フロントページの続き (72)発明者 原田 佳尚 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器に気密に取り付けられる真空部
    品であって、 少なくとも2つの第1,第2部品を備え、 前記第1部品は、第1導入体を有するとともに、該第1
    導入体の一端が前記真空容器内に導入された状態で該真
    空容器に気密に取り付けられるものであり、 前記第2部品は、真空室および該真空室を排気する真空
    排気口を有するとともに、前記真空室内に前記第1導入
    体の他端が導入された状態で前記第1部品に、シール部
    品を介して前記真空室の気密性を保つように取り付けら
    れるものであって、かつ、前記真空室内にその一端が気
    密に導入されて前記第1導入体の前記他端に接続される
    第2導入体を有することを特徴とする真空部品。
  2. 【請求項2】 前記第1部品は、真空容器に取り付けら
    れる取付面およびその裏面に真空シール部をそれぞれ有
    する第1基板部を備え、前記第1導入体は、前記第1基
    板部を貫通するとともに、該第1基板部に封着され、 前記第2部品は、前記裏面の前記真空シール部に対応す
    る真空シール部を一方の面に有するとともに、前記第1
    導入体を導入する開口を有する第2基板部を備え、前記
    第2基板部の他方の面には、前記開口に連通した前記真
    空室が設けられ、前記第2導入体は、前記一端が前記真
    空室内に導入されるとともに、前記真空室に封着され、
    かつ、前記一端が、前記第1導入体の前記他端に嵌合さ
    れ、 前記シール部品は、前記第1基板部の真空シール部と前
    記第2基板部の真空シール部との間に介装されるもので
    ある請求項1記載の真空部品。
  3. 【請求項3】 前記第1基板部の真空シール部と前記第
    2基板部の真空シール部との間に介装される前記シール
    部品は、金属製であり、前記第1基板部および前記第2
    基板部は、メタルシール用のフランジである請求項2記
    載の真空部品。
  4. 【請求項4】 前記真空排気口に、バルブが設けられる
    請求項1ないし3のいずれかに記載の真空部品。
  5. 【請求項5】 真空部品が取り付けられる真空容器の真
    空リーク量を低減する方法であって、 第1導入体を有する第1部品を、前記第1導入体の一端
    を前記真空容器内に導入した状態で前記真空容器に、気
    密に取り付ける取付け工程と、 真空室および該真空室内にその一端が気密に導入された
    第2導入体を有する第2部品を、前記第1導入体の他端
    を前記真空室内に導入して前記第2導入体の前記一端に
    接続した状態で、前記真空室の気密性を保つように、シ
    ール部品を介して前記第1部品に、取り付ける取付け工
    程と、 前記第2部品の真空室を真空排気する真空排気工程と、 を含むことを特徴とする真空リーク量低減方法。
  6. 【請求項6】 前記第1部品は、前記真空容器に取り付
    けられる取付面およびその裏面に真空シール部をそれぞ
    れ有する第1基板部を備えるとともに、該第1基板部を
    貫通する前記第1導入体は、前記第1基板部に封着さ
    れ、 前記第2部品は、前記裏面の前記真空シール部に対応す
    る真空シール部を一方の面に有するとともに、前記第1
    導入体を導入する開口を有する第2基板部を備え、前記
    第2基板部の他方の面には、前記開口に連通した前記真
    空室が設けられ、 前記第1部品を真空容器に気密に取り付ける前記取付け
    工程は、前記第1基板部の前記取付面側を、前記真空容
    器に取り付けるものであり、 前記第2部品を、シール部品を介して第1部品に取り付
    ける前記取付け工程は、前記第1基板部の前記裏面に形
    成された真空シール部と、前記第2基板部の真空シール
    部との間に、前記シール部品を挟み込むとともに、前記
    真空室内で前記第1導入体の前記他端と前記第2導入体
    の前記一端とを嵌合させて取り付けるものである請求項
    5記載の真空リーク量低減方法。
  7. 【請求項7】 前記真空排気工程は、前記真空室に連通
    する真空排気口に設けられたバルブを開放する工程と、
    前記バルブを開放した後に真空排気する工程と、真空排
    気した後に前記バルブを閉止する工程とを含む請求項5
    または6記載の真空リーク量低減方法。
  8. 【請求項8】 前記第2部品を、前記シール部品を介し
    て前記第1部品に取り付ける前記取付け工程は、メタル
    シール用のフランジでそれぞれ構成された前記第1基板
    部および第2基板部の間に、金属製の前記シール部品を
    挟み込んで取り付けるものである請求項6ないし7のい
    ずれかに記載の真空リーク量低減方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011199271A (ja) * 2010-02-26 2011-10-06 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体素子の作製方法、成膜装置
KR20190039301A (ko) * 2016-10-31 2019-04-10 가부시키가이샤 후지킨 시일 구조 및 시일 방법과 이 시일 구조를 갖는 커플링

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