JPH10195346A - ちぢみ塗料 - Google Patents

ちぢみ塗料

Info

Publication number
JPH10195346A
JPH10195346A JP18973397A JP18973397A JPH10195346A JP H10195346 A JPH10195346 A JP H10195346A JP 18973397 A JP18973397 A JP 18973397A JP 18973397 A JP18973397 A JP 18973397A JP H10195346 A JPH10195346 A JP H10195346A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
parts
weight
wax
paint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18973397A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuaki Matsumoto
光顕 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paint Co Ltd filed Critical Nippon Paint Co Ltd
Priority to JP18973397A priority Critical patent/JPH10195346A/ja
Publication of JPH10195346A publication Critical patent/JPH10195346A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレコートメタル用塗料として使用でき、亀
甲状で立体感のある突起を2次元的に不特定の方向に有
し、その突起の内側に微細なちぢみ模様を有するパター
ンを形成可能なちぢみ塗料を提供すること。 【解決手段】 (A)水酸基を有するポリエステル樹脂及
びアクリル樹脂からなる群から選択される少なくとも1
種の樹脂50〜95重量部;(B)メラミン樹脂及び尿素
樹脂の少なくとも一種5〜50重量部;(C)スルホン酸
を沸点50〜250℃の2級もしくは3級アミンでブロ
ックしたスルホン酸アミン0.1〜15重量部(スルホ
ン酸換算);(D)ワックス0.01〜5重量部;及び
(E)表面調整剤0.01〜5重量部;[但し、(C)〜
(E)成分の配合量は(A)成分と(B)成分との合計100
重量部を基準とする]を含有するちぢみ塗料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ちぢみ模様仕上げ
を行うことができるちぢみ塗料、特にプレコートメタル
用として好ましいちぢみ塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】ちぢみ模様を形成する塗料として、桐油
などの共役二重結合をもつ長油系の乾性油を使用したア
ルキド樹脂ワニスを樹脂成分とし、乾燥剤に多量のコバ
ルトやマンガンなどの有機酸塩を配合した塗料が一般的
に使用されている。通常この塗料をスプレー塗装し、6
0〜100℃で、約20分間加熱焼付けを行うとちぢみ
模様を形成するが、これをさらに130〜150℃で約
20分間焼付けて硬化させ、ちぢみ模様を有する塗膜を
得ている。これらの塗料は一般に素材を加工後塗装する
ポストコート用塗料として使用されている。
【0003】例えば、特公平6−11879号公報に
は、塗装後の加工が必要で、しかも短時間に焼き付ける
プレコートメタル用塗料として使用できるちぢみ塗料が
開示されている。
【0004】しかし、図1に示すように、この塗料で形
成できるちぢみ模様は微細すぎて視認し難く、また立体
感も無いという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問
題を解決するものであり、その目的とするところはプレ
コートメタル用塗料として使用でき、亀甲状で立体感の
ある突起を2次元的に不特定の方向に有し、その突起の
内側に微細なちぢみ模様を有するパターンを形成する塗
料を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)水酸基を
有するポリエステル樹脂及びアクリル樹脂からなる群か
ら選択される少なくとも1種の樹脂50〜95重量部;
(B)メラミン樹脂及び尿素樹脂の少なくとも一種5〜5
0重量部;(C)スルホン酸を沸点50〜250℃の2級
もしくは3級アミンでブロックしたスルホン酸アミン
0.1〜15重量部(スルホン酸換算);(D)ワックス
0.01〜5重量部;及び(E)表面調整剤0.01〜5重
量部;[但し、(C)〜(E)成分の配合量は(A)成分と
(B)成分との合計100重量部を基準とする]を含有す
るちぢみ塗料を提供するものであり、そのことにより上
記目的が達成される。
【0007】本発明に用いる(A)成分の水酸基を有す
るポリエステル樹脂は、(B)成分のメラミン樹脂また
は尿素樹脂と反応し得る官能基として水酸基を有するポ
リエステル樹脂であり、一般に塗料用として使用される
ポリエステル樹脂が使用できる。プレコートメタル用の
ちぢみ塗料とする場合は、通常プレコートメタルに使用
される可撓性を有するポリエステル樹脂が好ましい。こ
のようなポリエステル樹脂には、例えば、油変性ポリエ
ステル樹脂、オイルフリーポリエステル樹脂及びシリコ
ーン変性ポリエステル樹脂などが含まれ、いずれも市販
品が使用できる。
【0008】油変性ポリエステル樹脂としては、例え
ば、大日本インキ化学工業(株)製の「ベッコライトM−
6601−60−S」があげられる。オイルフリーポリ
エステル樹脂としては、例えば、大日本インキ化学工業
(株)製の「ベッコライトM−6602−60−S」、「ベ
ッコライトM−6401−50」、「ベッコライトM−6
402−50」、「ベッコライトM−6003−60」、
「ベッコライトM−6005−60」、「ベッコライトM
−6007−60」、「ベッコライト48−312」、「ベ
ッコライト49−376」、「ベッコライト46−169
−S」、「ベッコライトM−6201−40−IM」、「ベ
ッコライトM−6204−50−S」、「ベッコライトM
−6204−50−S」、三井東圧(株)製の「アルマテッ
クスP−645」、「アルマテックスP−646」、「アル
マテックスP−647BC」、「アルマテックスHMP1
5」、「アルマテックスHMP25」、「アルマテックスH
MP34」、ダイナミートノーベル(株)製の「ダイナポー
ル829」、「ダイナポールLH790」、「ダイナポール
LH812」、「ダイナポールLH821」、ディエスエ
ムレジン(株)製の「シンレサイトW8360SL」、「シ
ンレサイトW86270F」、「シンレサイトW8635
5SF」、「シンレサイトW86460SKK」、「ウララ
ック108−RA8−50」、「ウララック108−RA
8A1−50」、日本合成化学工業(株)製の「ポリエスタ
ーTP−219」、東洋紡績(株)製の「バイロンGK−1
3CS」、「バイロン63CS」、「バイロン29CS」等
があげられる。
【0009】シリコーン変性ポリエステル樹脂として
は、例えば、日触アロー化学(株)製の「アロプラッツ1
710」、「アロプラッツ1711」、「アロプラッツ73
23」、ディエスエムレジン(株)製の「シンレサイトD−
9960W」、「シンネドール1515UF」、「ウララッ
クS−2655−A1−60」等があげられる。
【0010】もう一つの(A)成分であるアクリル樹脂
は、通常塗料に用いられている樹脂であればいずれも制
限なく使用でき、市販品が使用できる。このようなアク
リル樹脂には、フッ素で変性したフッ素系アクリル樹脂
等も含まれる。
【0011】例えば、三井東圧化学(株)製の「アルマテ
ックス749−7」、「同748−5M」、「同749−1
7AE」、「同748−16AE」、「同781−26」、
「同781−27」、「同781−5」、「同784」、「同
785−5」、「同762LV55A」、「同D102」、
「同D103」、「同D105」、「同D151」、大日本イ
ンキ化学工業(株)製の「アクリディックA−405」、
「同A−406」、「同A−407」、「同A−409」、
「同46−544」、「同52−101」、「同A−41
8」、「同54−172−60」、「同53−580」、「同
A−412−70−S」、「同A−413−70−S」、
「同A−416−70S」、「同A−501−LV」、「同
44−590」、「同44−475」、「同A−602−5
0−S」、「同A−606−50−S」、「同47−71
2」、「同44−179」、「同A−801」、「同A−80
1−P」、「同A−802」、「同A−804」、「同A−8
07」、「同A−808」、「同A−809」、「同A−81
0−45」、「同A−811」、「同A−814」、「同A−
815−45」、「同A−817」、「同A−851」、「同
A−852」、「同44−127」、「同44−198」、
「同47−567」、「同48−443」、「同48−26
1」、「同49−380」、「同49−394−1M」、「同
50−257−55」、「同51−371」、「同52−6
14」、「同52−666」、「同52−668」、日本触
媒(株)製の「アロセット5534−SB60」などがあげ
られる。
【0012】また、フッ素系アクリル樹脂は、通常塗料
に用いられている樹脂であれば制限なく使用でき、いず
れも市販品が使用できる。
【0013】フッ素樹系アクリル樹脂として、例えば、
旭硝子(株)製の「ルミフロン」、セントラル硝子(株)製の
「セフラルコート」などが使用できる。
【0014】これらの水酸基を有するポリエステル樹脂
及びアクリル樹脂は、それぞれ単独使用、または2種以
上の混合使用が可能である。これら成分(A)の配合量は
固形分を基準にして50〜95重量部、好ましくは60
〜90重量部である。
【0015】メラミン樹脂または尿素樹脂は、メラミン
骨格若しくは尿素結合を有する樹脂であり、メラミン骨
格若しくは尿素結合を形成する窒素原子の一部に基−C
2OR[Rは炭素数1〜8のアルキル基を示す]が結
合しているものが好ましい。このような樹脂としては、
メチル化メラミン樹脂、ブチル化メラミン樹脂、イソブ
チル化メラミン樹脂等のメラミン樹脂、ベンゾグアナミ
ン樹脂、尿素樹脂等が挙げられる。
【0016】市販されている樹脂としては、例えばサイ
メル300、サイメル301、サイメル303、サイメ
ル235、サイメル238、サイメル254、サイメル
1123、サイメル1128、サイメル1170、UF
R−65、UFR−300[三井サイテック社製]、ス
ミマールM−40S[住友化学社製]、スーパーベッカ
ミンJ−820−60、スーパーベッカミンL−121
−60、[大日本インキ化学工業社製]、ユーバン20
SE−60[三井東圧社製]等を挙げることができる。
【0017】これらのメラミン樹脂または尿素樹脂は1
種単独または2種以上の混合使用が可能である。メラミ
ン樹脂または尿素樹脂の配合量は固形分を基準にして5
〜50重量部、好ましくは10〜40重量部である。
【0018】(A)成分/メラミン樹脂または尿素樹脂の
重量比が95/5より大きい場合は、塗膜が十分硬化せ
ず、塗膜のちぢみが不良となる。50/50より小さい
場合には、塗膜の加工性および耐食性が劣る。
【0019】スルホン酸は(A)成分と(B)成分の反
応触媒であって、反応時間を短縮するものであるが、本
発明に用いる(C)成分のスルホン酸アミンは、スルホ
ン酸を2級若しくは3級アミンの塩とすることにより、
塗膜の表面硬化と内部硬化との差を大きくする作用があ
り、その結果として良好なちぢみ模様を形成することが
できる。
【0020】スルホン酸としては、例えば、パラトルエ
ンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニル
ナフタレンジスルホン酸、メタンスルホン酸、ジノニル
ナフタレンスルホン酸などがあげられ、これらは1種単
独または2種以上の混合使用が可能である。
【0021】沸点50〜250℃の2級若しくは3級ア
ミンとしては、特に限定されないが、例えばジエチルア
ミン、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミ
ン、ジイソブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジア
ミルアミン、ジアリルアミン、ジ−sec−ブチルアミ
ン、N−エチル−1,2−ジメチルプロピルアミン、N
−メチルヘキシルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ピ
ペリジン、2−ピペコリン、3−ピペコリン、4−ピペ
コリン、2,4−ルペチジン、2,6−ルペチジン、
3,5−ルペチジン、3−ピペリジンメタノール、トリ
エチルアミン、トリブチルアミン、トリアリルアミン、
N,N−ジメチルエタノールアミン、N−メチルジアリ
ルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアリルアミン、
N−メチルピペリジン、4−エチルピリジン、N−メチ
ルピペラジン、N−メチルモルホリン等が挙げられ、2
種以上を併用して使用することもできる。より好ましく
は沸点70〜220℃の2級若しくは3級アミンを使用
する。
【0022】2級若しくは3級アミンでブロックしたス
ルホン酸は、例えば、次のようにして製造される。2級
若しくは3級アミンとスルホン酸を計量後容器に仕込
み、20〜30℃で10〜20分間かきまぜてスルホン
酸基を塩の形にする。塩の形にした2級若しくは3級ア
ミンでブロックしたスルホン酸を(A)、(B)成分と
混合してちぢみ塗料を製造する。また、(A)、(B)
成分をかきまぜながら2級若しくは3級アミンとスルホ
ン酸とを仕込み、20〜30℃で10〜20分間かきま
ぜる方法によっても製造できる。
【0023】2級若しくは3級アミンでブロックしたス
ルホン酸はちぢみ模様の形成に必要であり、樹脂((A)
成分及び(B)成分)合計量100重量部に対してスルホ
ン酸として0.1〜15重量部、好ましくは0.5〜1
0重量部用いる。2級若しくは3級アミンでブロックし
たスルホン酸の量が樹脂合計量100重量部に対してス
ルホン酸として0.1重量部未満では良好なちぢみ模様
が得られず、15重量部を越える場合は十分な耐薬品性
を得ることができない。また、スルホン酸をブロックす
る3級アミンは、スルホン酸に対する当量比で0.5倍
以上であることが望ましい。
【0024】(D)成分のワックスは亀甲状で立体感の
ある不定形の網目状のちぢみ模様の形成に必要な成分で
ある。塗料用として当業者に知られているワックスが使
用でき、例えば、マイクロクリスタリン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、パラフィン、カルナウバ及びそれ
らの変性物等が挙げられる。
【0025】具体的には、岐阜セラック(株)製のマイク
ロクリスタリンワックス「ハイディスパー(HI−DI
SPER)1229」、東洋インキ(株)製の酸化マイク
ロクリスタリンワックスの金属塩「リオフラットW−7
467」、東洋インキ(株)製のポリエチレンワックス「P
フラット」、楠本化成(株)製の酸化ポリエチレンワック
ス「ディスパロン4200−20」、岐阜セラック(株)
製のポリプロピレンワックス「ハイディスパー32
6」、サンノプコ(株)製のカルナバワックス「スリップ
エイドSL−506」等が挙げられる。
【0026】ワックスは、樹脂合計量100重量部に対
して0.01〜5重量部、好ましくは0.25〜4重量部
用いる。ワックスの量が樹脂合計量100重量部に対し
て0.01重量部未満では亀甲状で立体感のある不定形
の網目状のちぢみ模様が得られず、5重量部を越える場
合は塗料が泡立ち易くなり、塗装作業性が悪くなる。
【0027】(E)成分の表面調整剤は亀甲状で立体感
のある突起を2次元的に不特定の方向に有し、その突起
の内側に微細なちぢみ模様を有するパターンの形成に必
要な成分である。塗料用として当業者に周知のものが使
用でき、好ましくは、アクリル系、シリコーン系及びフ
ッ素系の界面活性剤等である。
【0028】具体的には、モンサント(株)製のアクリル
ポリマー「モダフロー」、信越化学(株)製のシリコーンオ
イル「シリコンKP−330」、ダウコーニングアジア
(株)製のフッ素系界面活性剤「ペインタッド7」等が挙
げられる。
【0029】表面調整剤は、樹脂合計量100重量部に
対して0.01〜5重量部、好ましくは0.03〜4重量
部用いる。表面調整剤の量が樹脂合計量100重量部に
対して0.01重量部未満では亀甲状で立体感のある突
起を2次元的に不特定の方向に有し、その突起の内側に
微細なちぢみ模様を有するパターンが得られず、5重量
部を越える場合は塗膜の表面に粘着が生じる。
【0030】さらに、本発明のちぢみ模様形成塗料に
は、上記した成分(A)〜(E)の他に、顔料、金属フ
レーク(アルミニウム、ステンレス、銅等)、顔料分散
剤、沈降防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、シリカ粉
に代表される艶消剤、溶剤などを添加することができ
る。顔料としては、例えば二酸化チタン、カーボンブラ
ック、酸化鉄、黄鉛等の無機顔料、アゾ系、フタロシア
ニン系、キナクリドン系、ペリレン系等の有機顔料、ナ
イロン、メラミン、アクリル、ポリエステル、フッ素、
ポリエチレン等の有機ビーズ、ガラス等の無機ビーズ、
炭素、ガラス、チタン酸カリウム等の繊維、アルミ、ス
テンレス、銅等の金属フレーク、硫酸バリウム、硅酸ア
ルミ、炭酸カルシウム、タルク、硅砂、石英、亜鉛華、
雲母、長石等の体質顔料、ストロンチウムクロメート、
カルシウムクロメート、ジンククロメート等の防錆顔料
などが挙げられる。顔料の配合量は、塗料樹脂100重
量部に対して300重量部以下であることが好ましい。
300重量部を超えると加工性が低下する。
【0031】本発明のちぢみ塗料は上記各成分を混合し
て製造される。塗装方法は必要によりキシロール等の溶
剤で塗装粘度に希釈して塗装を行い、180〜300℃
の高温度で20〜300秒間焼付を行うことにより、亀
甲状で立体感のある突起を2次元的に不特定の方向に有
し、その突起の内側に微細なちぢみ模様を有する塗膜を
形成することができる。得られる塗膜は加工性が良好で
あり、短時間で焼付できるためプレコートメタル用の塗
料に適しているが、これに限定されず、ポストコート用
の塗料等としても使用できる。
【0032】本発明のちぢみ塗料をクリヤーまたはカラ
ークリヤー塗料として用いる場合には、鉄、亜鉛鉄板、
ステンレス鋼、アルミニウムなどの素材の上に直接塗装
してもよく、プライマーを塗装した素材に塗装してもよ
く、また通常のプレコートメタル鋼板上に塗装してもよ
い。本発明のちぢみ塗料をエナメル塗料として用いる場
合には、通常のエナメル塗料と同様に用いればよい。
【0033】本発明のちぢみ塗料はバーコーター、フロ
ーコーター、ロールコーター、ロールフローコーター、
スプレーガンなどを用いて塗装することができる。また
意匠性を高めるためにエンボス鋼板として使用すること
もできる。
【0034】本発明のちぢみ塗料は、触媒となるスルホ
ン酸が2級若しくは3級アミンでブロックされた状態で
塗料に含まれるため、触媒としての作用が一時抑えら
れ、貯蔵安定性が良い。そして塗装後180〜300℃
の高温度で焼付を行うと、表面に近い塗膜中からブロッ
クした2級若しくは3級アミンが遊離して揮発し、同時
に遊離したスルホン酸が触媒作用を回復して、表面層だ
け速く硬化反応を起こし、ちぢみ模様を発現する。そし
てワックスや表面調整剤はちぢみ形成段階の塗膜流動性
付与剤として作用し、膜厚の不均一化を促進して、その
結果、亀甲状で立体感のあるちぢみ模様が得られるもの
と考える。
【0035】従来のちぢみ塗料により基板上に形成され
る微細な模様を図1に示す。この模様は均質で平面的で
ある。それに対し、本発明のちぢみ塗料により生成する
塗膜は、図2に示すように、亀甲状で立体感のある突起
を2次元的に不特定の方向に有し、その突起の内側に微
細なちぢみ模様を有するパターンが形成される。突起の
大きさ、形状等および微細なちぢみ模様はちぢみ塗料の
組成、塗装条件、焼付条件等により変化する。特に、ス
ルホン酸アミン、ワックス及び表面調整剤の種類及び量
を変化させることにより亀甲状で立体感のある任意の不
定形の網目状のちぢみ模様が得られる。また得られる塗
膜は加工性、付着性、耐食性等が優れており、塗膜形成
後に加工を行っても、塗膜の加工性、付着性、耐食性等
は変化しない。
【0036】
【実施例】次に実施例および比較例により本発明をさら
に詳細に説明する。各例中、特に断らない限り、部は固
形分の重量を基準に示す。但し、アミンは有効成分の重
量を示す。
【0037】実施例1 表1に示した配合量に基づき、オイルフリーポリエステ
ル樹脂として日本合成化学工業(株)製の「ポリエスター
TP−219」(不揮発分60%)70部と、メチル化
メラミン樹脂として三井サイテック(株)製の「サイメル
303」30部と、スルホン酸アミンとしてトリエチル
アミン3.1部でブロックしたドデシルベンゼンスルホ
ン酸(三井東圧(株)製の「キャタリスト6000」)5部
と、ワックスとして東洋インキ(株)製の「リオフラット
W−7467」0.5部と、表面調整剤としてモンサント
(株)製の「モダフロー」1部とを混合し、ディゾルバーに
て30分間分散してクリヤー塗料を得た。得られた塗料
をキシレン/シクロヘキサノン=1/1の混合溶剤を用
いて塗装粘度まで希釈した。希釈粘度は、フォードカッ
プNo.4を用いて25℃で120秒であった。
【0038】一方、化成処理した0.6mm×100mm×
200mmの亜鉛メッキ鋼板に、プライマーとして日本ペ
イント(株)製の「フレキコート5000ブラック」をバー
コーターで塗装し、230℃で60秒間焼付けて乾燥塗
膜厚15μmの塗膜を得た。この塗装鋼板に、上記の希
釈したクリヤー塗料をバーコーターを用いて塗装し、2
10℃で60秒間焼付けて乾燥塗膜厚20μmを得た。
【0039】得られた硬化塗膜の性能を表1に示した。
亀甲状の模様が得られた場合は亀甲模様の評価を「○」と
し、それに立体感があった場合は立体感の評価を「○」と
した。逆に、亀甲状の模様が得られない場合、又は立体
感が認められない場合はそれぞれの評価を「×」とした。
【0040】実施例2〜31及び比較例1〜5 表1〜4に示した配合に基づき、実施例1と同様にディ
ゾルバーにて30分間分散してクリヤー塗料を得た。得
られた塗料を実施例1と同様にキシレン/シクロヘキサ
ノン=1/1の混合溶剤を用いて実施例1と同様の塗料
粘度まで希釈した。
【0041】実施例1と同様にフレキコート5000ブ
ラックを亜鉛メッキ鋼板に塗装し、230℃で60秒間
焼付けて乾燥塗膜厚15μmの塗膜を得た。この塗装鋼
板に、希釈した上記のクリヤー塗料をバーコーターを用
いて塗装し、210℃で60秒間焼付けて乾燥塗膜厚2
0μmを得た。
【0042】実施例32 オイルフリーポリエステル樹脂として大日本インキ化学
工業(株)製「ベッコライトM−6003−60」70
部、二酸化チタンとして石原産業(株)製「タイペーク
CR−97」98部、カーボンブラックとして三菱化成
(株)製「三菱カーボンMA−100」2部および樹脂
成分と同量の溶剤(キシレン/シクロヘキサン=1/
1)70部を混合し、分散媒体としてガラスビーズを用
いてペイントシェーカーで60分間分散後、金網濾過し
てガラスビーズを除去して、粒度10μm以下の混合物
を得た。この混合物にメラミン樹脂として三井サイテッ
ク(株)製「サイメル303」30部、トリエチルアミ
ン1.5部でブロックしたドデシルベンゼンスルホン酸
として三井東圧(株)製「キャタリスト6000」5
部、ワックスとして東洋インキ(株)製「リオフラット
W−7467」0.5部、およびアクリルポリマーとし
てモンサント(株)製「モダフロー」1部を配合してデ
ィソルバーで30分間撹拌して試験塗料とした。この試
験塗料に溶剤(キシレン/シクロヘキサン=1/1)を
加えて塗装に適した粘度[希釈粘度:フォードカップN
o.4で120秒(25℃)]に希釈した。
【0043】実施例1と同様にフレキコート5000ブ
ラックを亜鉛メッキ鋼板に塗装し、230℃で60秒間
焼付けて乾燥塗膜厚15μmの塗膜を得た。この塗装鋼
板に、希釈した上記のクリヤー塗料をバーコーターを用
いて塗装し、210℃で60秒間焼付けて乾燥塗膜厚2
0μmを得た。
【0044】得られた硬化塗膜の性能を表1〜4に示し
た。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【表3】
【0048】
【表4】
【0049】
【発明の効果】プレコートメタル用塗料として使用で
き、亀甲状で立体感のある不定形の網目状のちぢみ模様
を形成可能なちぢみ塗料が提供された。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のちぢみ塗料により、基板上に形成され
た微細なパターンを表わす一例の模式図である。
【図2】 本発明のちぢみ塗料により、基板上に形成さ
れた亀甲状で立体感のある突起を2次元的に不特定の方
向に有し、その突起の内側に微細なちぢみ模様を有する
パターンを表わす一例の模式図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)水酸基を有するポリエステル樹脂及
    びアクリル樹脂からなる群から選択される少なくとも1
    種の樹脂50〜95重量部; (B)メラミン樹脂及び尿素樹脂の少なくとも一種5〜5
    0重量部; (C)スルホン酸を沸点50〜250℃の2級もしくは3
    級アミンでブロックしたスルホン酸アミン0.1〜15
    重量部(スルホン酸換算); (D)ワックス0.01〜5重量部;及び (E)表面調整剤0.01〜5重量部; [但し、(C)〜(E)成分の配合量は(A)成分と(B)成分
    との合計100重量部を基準とする]を含有するちぢみ
    塗料。
  2. 【請求項2】 前記水酸基を有するポリエステル樹脂
    が、油変性ポリエステル樹脂、オイルフリーポリエステ
    ル樹脂及びシリコーン変性ポリエステル樹脂からなる群
    から選択される請求項1記載のちぢみ塗料。
  3. 【請求項3】 前記アクリル樹脂が無変性アクリル樹脂
    及びフッ素系アクリル樹脂からなる群から選択される請
    求項1記載のちぢみ塗料。
  4. 【請求項4】 前記沸点50〜250℃の2級もしくは
    3級アミンがトリエチルアミン、N,N−ジメチルエタ
    ノールアミン、ジイソプロピルアミン又はジイソブチル
    アミンである請求項1記載のちぢみ塗料。
  5. 【請求項5】 前記ワックスが融点50〜150℃のポ
    リエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス、
    ポリプロピレンワックス、カルナウバワックス、それら
    の酸化物もしくはその中和塩である請求項1記載のちぢ
    み塗料。
  6. 【請求項6】 前記表面調整剤がアクリル系、シリコン
    系もしくはフッ素系の消泡剤又はレベリング剤である請
    求項1記載のちぢみ塗料。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか記載のちぢみ塗
    料を塗装して得られる塗装鋼板又は塗装後更にエンボス
    加工して得られる塗装エンボス鋼板。
JP18973397A 1996-11-14 1997-07-15 ちぢみ塗料 Pending JPH10195346A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18973397A JPH10195346A (ja) 1996-11-14 1997-07-15 ちぢみ塗料

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-302925 1996-11-14
JP30292596 1996-11-14
JP18973397A JPH10195346A (ja) 1996-11-14 1997-07-15 ちぢみ塗料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10195346A true JPH10195346A (ja) 1998-07-28

Family

ID=26505651

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18973397A Pending JPH10195346A (ja) 1996-11-14 1997-07-15 ちぢみ塗料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10195346A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20040027129A (ko) * 2002-09-27 2004-04-01 (주)펨텍 미립자 폴리에틸렌왁스를 포함하는 유성도료용 액상분산체조성물 및 이의 제조방법
KR100435852B1 (ko) * 2001-06-11 2004-06-12 (주)펨텍 초미립자 카르나우바 왁스 액상 분산체 조성물 및 이의제조방법
JP2005097565A (ja) * 2003-08-18 2005-04-14 Yung Chi Paint & Varnish Mfg Corp Ltd 硬化性コーティング組成物、該コーティング組成物を有する被覆金属プレートを作製する方法、及びそれにより作製された被覆金属プレート
JP2007122035A (ja) * 2005-09-28 2007-05-17 Fujifilm Corp 反射防止フィルム並びに、該反射防止フィルムを用いた偏光板及び画像表示装置
JP2008195796A (ja) * 2007-02-09 2008-08-28 Toyo Seikan Kaisha Ltd ちぢみ模様塗料組成物及びそれを塗布した意匠金属容器
CN104327571A (zh) * 2014-10-22 2015-02-04 佛山市顺德区固得丽涂料有限公司 一种皱纹油漆及其制备方法和使用方法
CN105647315A (zh) * 2016-04-11 2016-06-08 苏州隆福莱新型涂料有限公司 一种水性立体皱纹效果漆及其制备方法
WO2017186714A1 (en) 2016-04-28 2017-11-02 Akzo Nobel Coatings International B.V. Method of forming wrinkle finish coating on a metal substrate
JP2021079623A (ja) * 2019-11-19 2021-05-27 日鉄鋼板株式会社 塗装鋼板
JP2022084372A (ja) * 2020-11-26 2022-06-07 日本ペイント・インダストリアルコ-ティングス株式会社 意匠性塗料組成物

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100435852B1 (ko) * 2001-06-11 2004-06-12 (주)펨텍 초미립자 카르나우바 왁스 액상 분산체 조성물 및 이의제조방법
KR20040027129A (ko) * 2002-09-27 2004-04-01 (주)펨텍 미립자 폴리에틸렌왁스를 포함하는 유성도료용 액상분산체조성물 및 이의 제조방법
JP2005097565A (ja) * 2003-08-18 2005-04-14 Yung Chi Paint & Varnish Mfg Corp Ltd 硬化性コーティング組成物、該コーティング組成物を有する被覆金属プレートを作製する方法、及びそれにより作製された被覆金属プレート
JP2007122035A (ja) * 2005-09-28 2007-05-17 Fujifilm Corp 反射防止フィルム並びに、該反射防止フィルムを用いた偏光板及び画像表示装置
JP2008195796A (ja) * 2007-02-09 2008-08-28 Toyo Seikan Kaisha Ltd ちぢみ模様塗料組成物及びそれを塗布した意匠金属容器
CN104327571A (zh) * 2014-10-22 2015-02-04 佛山市顺德区固得丽涂料有限公司 一种皱纹油漆及其制备方法和使用方法
CN105647315A (zh) * 2016-04-11 2016-06-08 苏州隆福莱新型涂料有限公司 一种水性立体皱纹效果漆及其制备方法
WO2017186714A1 (en) 2016-04-28 2017-11-02 Akzo Nobel Coatings International B.V. Method of forming wrinkle finish coating on a metal substrate
JP2021079623A (ja) * 2019-11-19 2021-05-27 日鉄鋼板株式会社 塗装鋼板
JP2022084372A (ja) * 2020-11-26 2022-06-07 日本ペイント・インダストリアルコ-ティングス株式会社 意匠性塗料組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2005277927B2 (en) Exterior paint formulation
MX2007010370A (es) Metodos para preparar recubrimientos en polvo de fluoropolimero.
JPH09505108A (ja) 平滑度を向上させた水性塗料組成物
JP2011088083A (ja) 鉄系基材を粉体塗膜で被覆する方法
JPH10195346A (ja) ちぢみ塗料
JPH03215570A (ja) 塗膜
JP6946141B2 (ja) 水性被覆材
JP6681459B1 (ja) プレコート金属板用塗料組成物、プレコート金属板及びその製造方法
JPH10338719A (ja) フィルム形成性親水性樹脂および塗料組成物
JP5931344B2 (ja) 放熱塗料組成物、放熱塗装材及び放熱塗装材の製造方法
JPH0611879B2 (ja) ちぢみ塗料
JPS6146283A (ja) 塗膜の形成方法
JP4901013B2 (ja) 耐汚染性に優れた粉体塗料組成物およびこれを用いた塗膜形成方法
JP2009034579A (ja) 熱線高反射塗装物および塗装方法
JPH10265732A (ja) ちぢみ模様形成塗料
JP2007126565A (ja) 亜鉛めっき鋼板又は亜鉛合金めっき鋼板用塗料組成物及びその塗装鋼板
JP6080162B2 (ja) 塗料組成物
JP5924815B2 (ja) 低汚染塗料組成物
JP2008081670A (ja) 粉体塗料組成物
WO1993013178A1 (en) Isophorone-free fluorocarbon coating composition
JP2005066440A (ja) ちぢみ模様塗膜形成方法及び塗装物品
JP4119014B2 (ja) 上塗り塗料組成物及びその塗膜の形成方法
JPH10230566A (ja) 接触磨耗性の改善された両面塗装基板及びその製造方法
JP3994493B2 (ja) 塗料組成物、塗装仕上げ方法及び塗装物品
JP4450405B2 (ja) 意匠性塗膜の形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040318

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070731

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20071127