JPH10195269A - フッ素樹脂フィルム - Google Patents

フッ素樹脂フィルム

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JPH10195269A
JPH10195269A JP329197A JP329197A JPH10195269A JP H10195269 A JPH10195269 A JP H10195269A JP 329197 A JP329197 A JP 329197A JP 329197 A JP329197 A JP 329197A JP H10195269 A JPH10195269 A JP H10195269A
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fluororesin
film
methanol
ultraviolet
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JP329197A
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Hiroshi Ariga
広志 有賀
Yasusuke Kurooka
庸介 黒岡
Hideaki Miyazawa
英明 宮澤
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】紫外線遮断材料微粒子がフッ素樹脂に良好に分
散した透明な紫外線カット性のフィルムを得る。 【解決手段】紫外線遮断材料からなる比表面積25〜1
50m2 /gの微粒子を表面被覆剤で表面処理して得ら
れるメタノール疎水化度50〜75%の微粒子が、フッ
素樹脂に分散されてなるフッ素樹脂フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フッ素樹脂に配合
された紫外線遮断材料の分散性が良好であり、透明性を
有し、また耐候性に優れ紫外線カット性に優れたフッ素
樹脂フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】フッ素樹脂、特にラフルオロエチレン系
共重体のフッ素樹脂は、耐候性、透明性、および耐汚染
性が屋外暴露20年以上にわたり維持される材料とし
て、農業用ハウスフィルム、屋根材料として使用されて
いる。しかし、フッ素樹脂自体は耐候性があるものの、
フッ素樹脂を軟質塩化ビニル樹脂、硬質塩化ビニル樹
脂、ポリエチレン、ABS樹脂、ポリカーボネートなど
のプラスチックやステンレス、アルミニウム、亜鉛メッ
キ鋼板などの金属板とラミネートして屋外建材に用いる
場合、接着剤を介してラミネートすることが必要であ
る。
【0003】したがって、接着剤の紫外線による劣化を
防ぐために、最外層のフッ素樹脂フィルム層で紫外線を
遮断する工夫がなされている。例えば、フッ素樹脂フィ
ルム中に顔料を分散させ完全に紫外線を遮断する方法で
ある。
【0004】しかし、この方法は、フッ素樹脂フィルム
の透明性が損なわれ、表面に印刷が施された鋼板にラミ
ネートして使う場合、その印刷が全く見えないという問
題がある。これに対処するために、可視光線の透過率を
85%以上、かつ接着剤の光劣化を生じさせる320n
m以下の紫外線を完全に遮断する紫外線カット性のフィ
ルムが必要である。
【0005】従来、テロラフルオロエチレン系共重体に
紫外線カット機能を付与する方法として、エチレン−テ
トラフルオロエチレン系共重合体(以下、ETFEとい
う)に粒子径が0.01〜0.05μmの酸化チタンを
添加しする方法が提案されている(特開平3−1019
33)。この方法は、酸化チタンを表面処理をしないま
まETFEに分散、混練するため、微粒子酸化チタンが
凝集する他、ETFEとの溶融混練時に発生する微量の
フッ化水素ガスと反応し、黒色化するという問題があっ
た。
【0006】また、ケイ素と結合したメチル基を有する
シランカップリング剤で表面処理した酸化チタンをET
FEに分散、混練して紫外線カット性のフィルムを製造
する方法が開示されている(特開平7−304924)
が、上記のシランカップリング剤で表面処理した場合、
ETFEと分散、混練する320℃程度の温度では着色
はないが、酸化チタンの分散性が良くないため、ヘイズ
(曇度)の大きいフィルムしか得られない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、紫外線遮断
材料の微粒子がテトラフルオロエチレン系共重体に均一
に分散した、透明な、紫外線カット性のフィルムを提供
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、紫外線遮断材
料からなる比表面積25〜150m2 /gの微粒子を表
面被覆剤で表面処理して得られるメタノール疎水化度5
0〜75%の微粒子が、フッ素樹脂に分散されてなるフ
ッ素樹脂フィルムを提供する。
【0009】本発明に用いる紫外線遮断材料としては、
紫外線遮断性を有する金属酸化物が用いられ、特に酸化
チタン、酸化亜鉛、酸化セリウムが好適に用いられる。
酸化チタンまたは酸化セリウムをフッ素樹脂に対し2p
hr程度添加した厚み15μmのフィルムは320nm
以下の紫外線を、酸化亜鉛をフッ素樹脂に対し8phr
程度添加した厚み15μmのフィルムは360nm以下
の紫外線を、完全に遮断できる。
【0010】本発明のフッ素樹脂フィルムの透明性が、
可視光線の透過率85%以上を満たすために紫外線遮断
材料からなる微粒子の比表面積が25〜150m2 /g
であることが必要であり、好ましくは40〜100m2
/gである。
【0011】粒子径の小さい粒子は、粒子の凝集を生じ
やすいので、その粒子ひとつひとつを均一に表面処理す
ることは難しいが、均一に表面処理されフィルム中に均
一に分散された場合、そのフィルムのヘイズは低下し、
透明度は向上する。
【0012】また、粒子径の小さい紫外線遮断材料から
なる微粒子は表面活性が強く、微粒子の分散した樹脂の
光劣化が促進される場合がある。そのため、上記酸化チ
タンなどの微粒子表面に、酸化ジルコニウム、酸化アル
ミニウム、シリカ等の金属酸化物を表面コーティングし
たものを紫外線遮断材料として用いうる。
【0013】これらの紫外線遮断材料からなる微粒子を
フッ素樹脂に溶融混練し分散させるとき、前記のような
着色することを防止し、かつ分散性を向上させるため
に、当該微粒子の表面を処理することが必要である。
【0014】本発明における紫外線遮断材料からなる微
粒子が溶融混練時に凝集を防止するために、微粒子表面
を表面被覆剤で処理してメタノール疎水化度を調節する
ことが重要である。
【0015】上記紫外線遮断材料のメタノール疎水化度
は通常5〜30%であり、このようなメタノール疎水化
度の低い微粒子はフッ素樹脂に対して分散性が低く、か
つ着色させるおそれも大きい。そのため、本発明は、こ
の微粒子を表面被覆剤で処理してメタノール疎水化度を
50〜75%とした表面被覆微粒子を用いる。
【0016】上記表面被覆剤としては微粒子表面に強固
に結合でき、かつ疎水化度を上げうるものであれば使用
でき、好ましくは水酸基または加水分解性基がケイ素原
子に直接結合している反応性ケイ素化合物が用いられ
る。さらに好ましくは、このような水酸基や加水分解性
基を有し、しかも疎水性の有機基がケイ素原子に炭素−
ケイ素結合で結合している有機ケイ素化合物が用いられ
る。
【0017】通常のシランカップリング剤では、この有
機基に反応性官能基(たとえば、エポキシ基、アミノ基
など)を有しているが、このような反応性官能基は親水
性が高いものが多く、本発明における表面被覆剤として
あまり好ましくない。むしろ、反応性官能基や親水性基
を有しない炭化水素基や、高い疎水性をもたらすフッ素
化炭化水素基を有機基として有する有機ケイ素化合物が
好ましい。
【0018】有機ケイ素化合物における加水分解性基と
しては、アルコキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、イ
ソシアネート基、塩素原子などがあるが、特に炭素数4
以下のアルコキシ基が好ましい。この加水分解性基は、
ケイ素原子に対して1〜4個、特に2〜3個結合してい
ることが好ましい。
【0019】ケイ素原子に炭素−ケイ素結合で結合して
いる有機基としては、アルキル基、アルケニル基、アリ
ール基、アルアルキル基、フルオロアルキル基、フルオ
ロアリール基などが好ましい。特に、炭素数2〜20の
アルキル基、1以下のフッ素原子を有する炭素数2〜2
0のフルオロアルキル基、アルキル基やフルオロアルキ
ル基で置換されてもよいフェニル基などが好ましい。
【0020】有機ケイ素化合物としては、さらに水酸基
や加水分解性基がケイ素原子に直接結合しているオルガ
ノシリコーン化合物であってもよい。このオルガノシリ
コーン化合物における有機基としては、炭素数4以下ア
ルキル基やフェニル基が好ましい。このようなオルガノ
シリコーン化合物としては、シリコーンオイルとよばれ
ているものを用いうる。
【0021】具体的な表面被覆剤としての有機ケイ素化
合物は、たとえば以下の化合物がある。テトラエトキシ
シラン、テトラメトキシシランなどのテトラアルコキシ
シラン類、イソブチルトリメトキシシラン、ヘキシルト
リメトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピ
ル)トリメトキシシランなどのトリアルコキシシラン
類、ジメチルシリコーンオイル、メチル水素シリコーン
オイル、フェニルメチルシリコーンオイルなどのシリコ
ーンオイル。なかでもテトラアルコキシシラン類が特に
好ましい。
【0022】表面被覆剤の処理量は、粒子の比表面積の
大きさに比例する。処理量が少ない場合には、紫外線遮
断材料の微粒子がETFEとの混練時に黒色または茶色
に変色し、逆に処理量が多い場合、上記表面被覆剤によ
るシリカの凝集体がブツとなって現れ、フィルム外観が
悪くなる。また、処理量によって得られる微粒子のメタ
ノール疎水化度が変化することにより、前記メタノール
疎水化度となるように処理量を調節する必要もある。
【0023】メタノール疎水化度は、微粒子の疎水性を
示す指標である。その測定方法は次のとおりである。す
なわち、300ccのビーカーに蒸留水50ccを入
れ、5gの超微粒子を良く撹拌させながら投入する。微
粒子が均一に分散されれば、この超微粒子は蒸留水とき
わめてなじみが良く、メタノール疎水化度は0%であ
る。微粒子が均一に分散しない場合、水溶液に微粒子が
均一に分散されるまでメタノールを徐々に滴下する。ち
ょうど均一に分散されるようになるまでのメタノール総
添加量M(単位:cc)から、メタノール疎水化度D
(単位:%)は次式によって求められる。 D=100M/(M+50)
【0024】ETFEに溶融混練する紫外線遮断材料の
微粒子のメタノール疎水化度は、分散性の点から50〜
70%であることが重要である。なお、フッ素樹脂によ
り要求する通常のメタノール疎水化度は異なり、ヘキサ
フルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系共重合
体(以下、FEPという)またはパーフルオロ(アルキ
ルビニルエーテル)−テトラフルオロエチレン系共重合
体(以下、PFAという)の場合は60〜75%である
ことが好ましい。メタノール疎水化度は表面被覆剤の種
類や処理量に大きく依存する。
【0025】紫外線遮断材料の微粒子の処理は、例えば
下記のようにして行いうる。表面被覆剤としてシリコー
ンオイル以外の反応性ケイ素化合物を用いる場合、ヘン
シェルミキサまたはスーパーミキサを用いるのが一般的
である。前記の反応性ケイ素化合物を、メタノール/水
=9/1(重量比)の混合物での濃度が約30%程度に
なるように希釈する。無機紫外線遮断材料からなる微粒
子をミキサに投入し、均一に撹拌しながら上記の希釈さ
れたシランカップリング剤を数分間にわたって添加し、
全量添加した後も10分間程度撹拌混合する。混合終了
後、湿っているフィラーを取り出しトレーに移し替えて
120℃で1時間乾燥する。その後ヘンシェルミキサに
投入し、2分間程度よくほぐしてから使用する。
【0026】この方法において、アルコールの種類、ア
ルコールと水の混合割合およびそのpH、反応性ケイ素
化合物の希釈率、撹拌条件、乾燥条件、および乾燥後の
ほぐし具合等は特に限定されない。
【0027】表面被覆剤として、シリコーンオイルを用
いる場合、反応性ケイ素化合物の場合とほぼ同様である
が、希釈溶剤としてn−ヘキサンまたはトルエンを用い
ることが好ましい。
【0028】
【実施例】
[例1]イソブチルトリメトキシシラン34gを水:メ
タノール=1:9(重量比)に溶解した溶液80gを小
型ヘンシェルミキサに投入し、次いで、微粒子状酸化亜
鉛(白水化学製 商品名SUPER−30、比表面積3
0m2 /g、平均粒径0.03μm)500gを投入し
10分間撹拌した。その後、この湿った酸化亜鉛の微粒
子を120℃で1時間乾燥し、再度小型ヘンシェルミキ
サで2分間充分にほぐした。この表面処理された酸化亜
鉛(以下、酸化亜鉛1という)のメタノール疎水化度は
62%であった。
【0029】酸化亜鉛1の400gとETFE(旭硝子
製 アフロンCOP88AX)5kgをVミキサにて乾
式混合した。この混合物を2軸押出機にて320℃でペ
レット化を行った。この際ガスの発生はなく、ペレット
の黒色化もなかった。次いでTダイ方式により、320
℃で15μmのフィルムを成形した。このフィルムは全
光線透過率93%、ヘイズ8.5%であり、360nm
以下の光を完全にカットした。
【0030】[例2]フェニルメチルシリコンオイル2
6gを溶解したn−ヘキサン溶液70gを小型ヘンシェ
ルミキサに投入し、次いで、例1と同じ微粒子状酸化亜
鉛500gを投入し10分間撹拌した。その後、酸化亜
鉛の微粒子を120℃で1時間乾燥し、再度小型ヘンシ
ェルミキサで2分間充分にほぐした。この表面処理され
た酸化亜鉛(以下、酸化亜鉛2という)のメタノール疎
水化度は68%であった。
【0031】酸化亜鉛2の400gを例1と同様にして
ETFEと混合してペレット化を行った。この際ガスの
発生はなく、ペレットの黒色化もなかった。次いでTダ
イ方式により320℃で15μmのフィルムを成形し
た。このフィルムは全光線透過率92.5%、ヘイズ1
1. 5%であり、360nm以下の光を完全にカットし
た。
【0032】[例3(比較例)]β−(3,4−エポキ
シシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン47gを
水:メタノール=1:9(重量比)に溶解させた溶液8
0gを小型ヘンシェルミキサに投入し、次いで、例1と
同じ微粒子状酸化亜鉛500gを投入し10分間撹拌し
た。その後、酸化亜鉛の微粒子を120℃で1時間乾燥
し、再度小型ヘンシェルミキサで2分間充分にほぐし
た。この表面処理された酸化亜鉛(以下、酸化亜鉛3と
いう)のメタノール疎水化度は23%であった。
【0033】酸化亜鉛3の400gを例1と同様にして
ETFEと混合してペレット化を行った。この際ガスの
発生はなく、ペレットの黒色化もなかった。次いでTダ
イ方式により320℃で15μmのフィルムを成形し
た。このフィルムは全光線透過率80%、ヘイズ25%
の白いフィルムであり、360nm以下の光を完全にカ
ットしたが、酸化亜鉛の分散不良によりブツが発生して
いた。
【0034】[例4]イソブチルトリメトキシシラン5
6gを水:メタノール=1:9(重量比)に溶解させた
溶液80gを小型ヘンシェルミキサに投入し、次いで微
粒子状酸化チタン(テイカ製 商品名500HD、比表
面積50m2 /g、平均粒径0.02μm)500gを
投入し10分間撹拌した。その後、酸化チタンの微粒子
を120℃で1時間乾燥し、再度小型ヘンシェルミキサ
で2分間充分にほぐした。この表面処理された酸化チタ
ン(以下、酸化チタン1という)のメタノール疎水化度
は70%であった。
【0035】酸化チタン1の100gを例1と同様にE
TFEと混合して320℃でペレット化を行った。この
際ガスの発生はなく、ペレットの黒色化もなかった。次
いでTダイ方式により320℃で15μmのフィルムの
フィルムを成形した。このフィルムは全光線透過率94
%、ヘイズ6. 5%であり、320nm以下の光を完全
にカットした。
【0036】[例5(比較例)]フェニルメチルシリコ
ンオイル43gを溶解したn−ヘキサン溶液100gを
小型ヘンシェルミキサに投入し、次いで、例4と同じ微
粒子状酸化チタン500gを投入し10分間撹拌した。
その後、酸化チタンの微粒子を120℃で1時間乾燥
し、再度小型ヘンシェルミキサで2分間充分にほぐし
た。この表面処理された酸化チタン(以下、酸化チタン
2という)のメタノール疎水化度は80%であった。
【0037】酸化チタン2の100gを例1と同様にE
TFE5kgと混合しペレット化を行った。この際ガス
の発生はなく、ペレットの黒色化もなかった。次いでT
ダイ方式により320℃で15μmのフィルムを成形し
た。このフィルムは全光線透過率70%、ヘイズ40%
の白いフィルムであり、320nm以下の光を完全にカ
ットしたが、酸化チタン2の分散不良によりブツが発生
していた。
【0038】[例6]酸化チタン1の100gをPFA
(旭硝子製 アフロンPFA63)5kgとVミキサを
使用して乾式混合した。この混合物を2軸押出し機に投
入し、360℃でペレット化を行った。この際ガスの発
生はなく、ペレットの黒色化もなかった。
【0039】次いでTダイ方式により360℃で15μ
mのフィルムを成形した。このフィルムは全光線透過率
94%、ヘイズ8. 1%であり、320nm以下の光を
完全にカットした。
【0040】[例7(比較例)]メチル水素シリコンオ
イル11gを溶解したn−ヘキサン溶液30gを小型ヘ
ンシェルミキサに投入し、次いで、例1と同じ微粒子状
酸化亜鉛500gを投入し10分間撹拌した。その後、
酸化亜鉛の微粒子を120℃で1時間乾燥し、再度小型
ヘンシェルミキサで2分間充分にほぐした。この表面処
理された酸化亜鉛(以下、酸化亜鉛4という)のメタノ
ール疎水化度は79%であった。
【0041】酸化亜鉛4の400gを例6と同様にPF
Aと混合し、380℃でペレット化を行った。この際ガ
スの発生が若干見られたが、ペレットの黒色化はなかっ
た。次いでTダイ方式により390℃で15μmのフィ
ルムを成形した。この際にはガスの発生が見られなかっ
た。このフィルムは全光線透過率55.0%、ヘイズ7
7.0%であり、360nm以下の光を完全にカットし
た。
【0042】[例8](3,3,3−トリフルオロプロ
ピル)トリメトキシシラン41gを溶解したメタノール
溶液80gを小型ヘンシェルミキサに投入し、次いで、
例1と同じ微粒子状酸化亜鉛500gを投入し10分間
撹拌した。その後、酸化亜鉛の微粒子を120℃で1時
間乾燥し、再度小型ヘンシェルミキサで2分間充分にほ
ぐした。この表面処理された酸化亜鉛(以下、酸化亜鉛
5という)のメタノール疎水化度は55%であった。
【0043】酸化亜鉛5の400gを例1と同様にET
FE5kgと混合し、320℃でペレット化を行った。
この際ガスの発生は見られなかった。また、ペレットの
黒色化はなかった。次いでTダイ方式により320℃で
15μmのフィルムを成形した。この際にはガスの発生
が見られなかった。このフィルムは全光線透過率93.
0%、ヘイズ8.5%であり、360nm以下の光を完
全にカットした。
【0044】[例9(比較例)](3,3,3−トリフ
ルオロプロピル)トリメトキシシラン68gを溶解した
メタノール溶液150gを小型ヘンシェルミキサに投入
した。次いで、例4と同じ微粒子状酸化チタン500g
を投入し10分間撹拌した。その後、酸化チタンの微粒
子を120℃で1時間乾燥し、再度小型ヘンシェルミキ
サで2分間充分にほぐした。この表面処理された酸化チ
タン(以下、酸化チタン3という)のメタノール疎水化
度は45%であった。
【0045】酸化チタン3の100gを例1と同様にE
TFE5kgとVミキサを使用して乾式混合した。この
混合物を2軸押出し機に投入し、320℃でペレット化
を行った。この際ガスの発生は見られなかった。また、
ペレットの黒色化はなかった。次いでTダイ方式により
320℃で15μmのフィルムを成形した。この際には
ガスの発生が見られなかった。このフィルムは全光線透
過率80.0%、ヘイズ35.0%であり、320nm
以下の光を完全にカットした。
【0046】[例10]酸化亜鉛5の400gをFEP
(ダイキン工業製ネオフロンNP−20)5kgとVミ
キサを使用して乾式混合した。この混合物を2軸押出し
機に投入し、400℃でペレット化を行った。この際ガ
スの発生は見られなかった。また、ペレットの黒色化は
なかった。
【0047】次いでTダイ方式により400℃で15μ
mのフィルムを成形した。この際にはガスの発生が見ら
れなかった。このフィルムは全光線透過率92.2%、
ヘイズ9.5%であり、360nm以下の光を完全にカ
ットした。
【0048】
【発明の効果】紫外線遮断材料微粒子の表面を処理しメ
タノール疎水化度を調整することにより、微粒子の凝集
が防止され、フッ素樹脂に良好に分散し透明性に優れた
紫外線カット性のフッ素樹脂フィルムが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 27/20 C08L 27/20 C09K 3/00 C09K 3/00 Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紫外線遮断材料からなる比表面積25〜1
    50m2 /gの微粒子を表面被覆剤で表面処理して得ら
    れるメタノール疎水化度50〜75%の微粒子が、フッ
    素樹脂に分散されてなるフッ素樹脂フィルム。
  2. 【請求項2】フッ素樹脂が、エチレン−テトラフルオロ
    エチレン系共重合体、ヘキサフルオロプロピレン−テト
    ラフルオロエチレン系共重合体またはパーフルオロ(ア
    ルキルビニルエーテル)−テトラフルオロエチレン系共
    重合体である請求項1のフッ素樹脂フィルム。
  3. 【請求項3】紫外線遮断材料が、酸化チタン、酸化亜鉛
    または酸化セリウムである請求項1または2のフッ素樹
    脂フィルム。
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