JPH10194746A - リチウムマンガン複合酸化物の製造方法並びにその用途 - Google Patents
リチウムマンガン複合酸化物の製造方法並びにその用途Info
- Publication number
- JPH10194746A JPH10194746A JP9003614A JP361497A JPH10194746A JP H10194746 A JPH10194746 A JP H10194746A JP 9003614 A JP9003614 A JP 9003614A JP 361497 A JP361497 A JP 361497A JP H10194746 A JPH10194746 A JP H10194746A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lithium
- manganese
- molar ratio
- composite oxide
- positive electrode
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/36—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
- H01M4/48—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic oxides or hydroxides
- H01M4/50—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic oxides or hydroxides of manganese
- H01M4/505—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic oxides or hydroxides of manganese of mixed oxides or hydroxides containing manganese for inserting or intercalating light metals, e.g. LiMn2O4 or LiMn2OxFy
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Electrochemistry (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】本発明の目的は、エネルギー密度やサイクル特
性等の優れた電気化学特性を有する新規なリチウムマン
ガン複合酸化物の製造方法及びそのリチウムマンガン複
合酸化物を正極として使用する高エネルギー密度リチウ
ム二次電池を提供することにある。 【解決手段】金属マンガンをリチウム塩を含有する溶液
中で反応させ得られた生成物を焼成してなるリチウムマ
ンガン複合酸化物の製造方法及びその製造方法により得
られるリチウムマンガン複合酸化物を正極活物質として
用いることを特徴とする非水系リチウム二次電池。
性等の優れた電気化学特性を有する新規なリチウムマン
ガン複合酸化物の製造方法及びそのリチウムマンガン複
合酸化物を正極として使用する高エネルギー密度リチウ
ム二次電池を提供することにある。 【解決手段】金属マンガンをリチウム塩を含有する溶液
中で反応させ得られた生成物を焼成してなるリチウムマ
ンガン複合酸化物の製造方法及びその製造方法により得
られるリチウムマンガン複合酸化物を正極活物質として
用いることを特徴とする非水系リチウム二次電池。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリチウムマンガン複
合酸化物の製造方法に関するものであり、さらに詳しく
は金属マンガンとリチウム塩を混合し、反応させてなる
生成物を焼成する均一性に富んだリチウムマンガン複合
酸化物の製造方法及びそのリチウムマンガン複合酸化物
を正極活物質として用いることを特徴とする非水系リチ
ウム二次電池に関するものである。
合酸化物の製造方法に関するものであり、さらに詳しく
は金属マンガンとリチウム塩を混合し、反応させてなる
生成物を焼成する均一性に富んだリチウムマンガン複合
酸化物の製造方法及びそのリチウムマンガン複合酸化物
を正極活物質として用いることを特徴とする非水系リチ
ウム二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】リチウムマンガン複合酸化物は主として
非水系リチウム電池用、特に二次電池用の正極材として
用いられる。
非水系リチウム電池用、特に二次電池用の正極材として
用いられる。
【0003】非水系リチウム二次電池用正極としてのリ
チウムマンガン複合酸化物としては電気化学特性の観点
からスピネル骨格構造を有するLiMn2O4及び層構造
を有するLiMnO2に主に代表される。
チウムマンガン複合酸化物としては電気化学特性の観点
からスピネル骨格構造を有するLiMn2O4及び層構造
を有するLiMnO2に主に代表される。
【0004】LiMn2O4の製法としては、例えば、特
開昭63−187569号公報ではMn2O3とLi2C
O3をLi:Mn=1:2のモル比で混合し、650℃
で6時間、850℃で14時間空気中で焼成する方法、
また、特開昭63−114065号公報ではMnO2と
Li2CO3又はLiIを混合した後、窒素ガス中で30
0℃〜400℃に加熱し反応させて合成する方法が提案
されている。さらに、LiMnO2の製法としては、例
えば、特開昭62−290058号公報に電解二酸化マ
ンガンと炭酸リチウムを1:2のモル比で混合し、不活
性ガス雰囲気中で800〜950℃にて3時間焼成する
方法が提案されている。
開昭63−187569号公報ではMn2O3とLi2C
O3をLi:Mn=1:2のモル比で混合し、650℃
で6時間、850℃で14時間空気中で焼成する方法、
また、特開昭63−114065号公報ではMnO2と
Li2CO3又はLiIを混合した後、窒素ガス中で30
0℃〜400℃に加熱し反応させて合成する方法が提案
されている。さらに、LiMnO2の製法としては、例
えば、特開昭62−290058号公報に電解二酸化マ
ンガンと炭酸リチウムを1:2のモル比で混合し、不活
性ガス雰囲気中で800〜950℃にて3時間焼成する
方法が提案されている。
【0005】これらの製造法は原料の粉末同志を混合
し、焼成する固相合成法であるため、マンガン粒子中へ
のリチウムの拡散は粉末の粒子の大きさ或は混合の均一
性に大きく作用され、混合の不均一化は免れないため焼
成処理を施しても局部的に組成ずれを生じ、焼成温度に
よりMn2O3,Mn3O4或はLi2MnO3等の目的組成
物以外の相変態を生じる可能性が大きくなる。また、混
合に多大な時間を要する。さらに、得られた複合酸化物
を正極に用いた場合、電気化学特性、特に充放電サイク
ル特性は十分とは言いにくい。
し、焼成する固相合成法であるため、マンガン粒子中へ
のリチウムの拡散は粉末の粒子の大きさ或は混合の均一
性に大きく作用され、混合の不均一化は免れないため焼
成処理を施しても局部的に組成ずれを生じ、焼成温度に
よりMn2O3,Mn3O4或はLi2MnO3等の目的組成
物以外の相変態を生じる可能性が大きくなる。また、混
合に多大な時間を要する。さらに、得られた複合酸化物
を正極に用いた場合、電気化学特性、特に充放電サイク
ル特性は十分とは言いにくい。
【0006】これは、組成の不均一性に起因していると
思われる。
思われる。
【0007】一方、特開平2−183963号公報では
2価のマンガン塩とリチウム塩とをアルカリ水溶液中で
反応させリチウムを含有したマンガン水酸化物を得、こ
のマンガン水酸化物を酸化雰囲気中で酸化処理し、水
洗、濾過した後、250℃以上の温度で熱処理し、この
熱処理する温度領域により結晶構造を制御する、例え
ば、300℃〜430℃ではLi2MnO3を含有したマ
ンガン酸化物、800℃〜900℃ではスピネル構造を
有するマンガン酸化物が取得できる方法が提案されてい
る。この製造法は溶液反応であるためリチウムとマンガ
ンは原子レベルで配置するため均一性は改善される。し
かし、本発明者の検討によると、マンガン水酸化物に収
着されるリチウム量を高くするには仕込時のリチウム塩
濃度を量論比より高く設定する必要があること、それで
も酸化処理して得られた生成物への収着リチウムの含有
率は低く、水洗によりリチウム含有量はさらに低下し、
量論組成の(Li/Mn)モル比を有するリチウムマン
ガン酸化物は得られにくいことが判明した。また、未反
応のリチウムは濾液中に流出されるため経済性に問題を
生じる。
2価のマンガン塩とリチウム塩とをアルカリ水溶液中で
反応させリチウムを含有したマンガン水酸化物を得、こ
のマンガン水酸化物を酸化雰囲気中で酸化処理し、水
洗、濾過した後、250℃以上の温度で熱処理し、この
熱処理する温度領域により結晶構造を制御する、例え
ば、300℃〜430℃ではLi2MnO3を含有したマ
ンガン酸化物、800℃〜900℃ではスピネル構造を
有するマンガン酸化物が取得できる方法が提案されてい
る。この製造法は溶液反応であるためリチウムとマンガ
ンは原子レベルで配置するため均一性は改善される。し
かし、本発明者の検討によると、マンガン水酸化物に収
着されるリチウム量を高くするには仕込時のリチウム塩
濃度を量論比より高く設定する必要があること、それで
も酸化処理して得られた生成物への収着リチウムの含有
率は低く、水洗によりリチウム含有量はさらに低下し、
量論組成の(Li/Mn)モル比を有するリチウムマン
ガン酸化物は得られにくいことが判明した。また、未反
応のリチウムは濾液中に流出されるため経済性に問題を
生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記するように固相合
成法では原料粉末の混合状態が生成物の特性を大きく左
右し、基本的に不均一混合性を解消することは困難であ
り、得られた複合酸化物を正極として用いた場合、サイ
クル特性は十分とは言いにくい。
成法では原料粉末の混合状態が生成物の特性を大きく左
右し、基本的に不均一混合性を解消することは困難であ
り、得られた複合酸化物を正極として用いた場合、サイ
クル特性は十分とは言いにくい。
【0009】また、溶液合成法では酸化処理して得る生
成物中へのリチウム収着含有率が低いことより、単相組
成物が得られ難く、リチウムと複合化していないマンガ
ン酸化物を含有したリチウムマンガン複合酸化物と成り
やすい。そのため、正極として十分な特性は得られにく
い。また、リチウムの利用効率が低いため経済性に問題
を生じる。
成物中へのリチウム収着含有率が低いことより、単相組
成物が得られ難く、リチウムと複合化していないマンガ
ン酸化物を含有したリチウムマンガン複合酸化物と成り
やすい。そのため、正極として十分な特性は得られにく
い。また、リチウムの利用効率が低いため経済性に問題
を生じる。
【0010】従って、本発明の目的は、エネルギー密度
やサイクル特性等の優れた電気化学特性を有する新規な
リチウムマンガン複合酸化物の製造方法及びそのリチウ
ムマンガン複合酸化物を正極として使用する高エネルギ
ー密度リチウム二次電池を提供することにある。
やサイクル特性等の優れた電気化学特性を有する新規な
リチウムマンガン複合酸化物の製造方法及びそのリチウ
ムマンガン複合酸化物を正極として使用する高エネルギ
ー密度リチウム二次電池を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、リチウム
とマンガンの均一性、合成プロセスの操作性、経済性並
びに、得られるリチウムマンガン複合酸化物のリチウム
二次電池用正極活物質としての充放電特性の安定性を目
的に鋭意検討を行なった結果、金属マンガンをリチウム
塩を含有する溶液中で混合し、反応させ、得られた生成
物を焼成することにより均一性に富んだ所望とするリチ
ウムマンガン複合酸化物が合成でき、さらに、得られる
複合酸化物をリチウム二次電池の正極活物質として用い
た場合、充放電容量が高く、安定したサイクル特性を示
すことを確認し本発明を提案するに至った。
とマンガンの均一性、合成プロセスの操作性、経済性並
びに、得られるリチウムマンガン複合酸化物のリチウム
二次電池用正極活物質としての充放電特性の安定性を目
的に鋭意検討を行なった結果、金属マンガンをリチウム
塩を含有する溶液中で混合し、反応させ、得られた生成
物を焼成することにより均一性に富んだ所望とするリチ
ウムマンガン複合酸化物が合成でき、さらに、得られる
複合酸化物をリチウム二次電池の正極活物質として用い
た場合、充放電容量が高く、安定したサイクル特性を示
すことを確認し本発明を提案するに至った。
【0012】以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0013】
【作用】本発明は、金属マンガンをリチウム塩を含有す
る溶液中で混合し、反応させ、得られた生成物を焼成す
ることにより均一性に富んだリチウムマンガン複合酸化
物の合成が可能となるところにある。
る溶液中で混合し、反応させ、得られた生成物を焼成す
ることにより均一性に富んだリチウムマンガン複合酸化
物の合成が可能となるところにある。
【0014】本発明の実施態様を例示する。
【0015】例えば、LiMn2O4を合成する場合、金
属マンガンとリチウム塩の(Li/Mn)モル比を0.
5と成るように設定し、このリチウム塩を添加した溶液
を70℃〜100℃程度に保温し、この溶液中に金属マ
ンガンを添加し、一時的に撹拌を行ない放置することに
より得られた生成物を、任意の温度並びに雰囲気化で焼
成することにより均一性に富んだリチウムマンガン酸化
物が合成されるものである。また、LiMnO2を合成
する場合は、(Li/Mn)モル比で1:1に設定する
ことにより合成される。
属マンガンとリチウム塩の(Li/Mn)モル比を0.
5と成るように設定し、このリチウム塩を添加した溶液
を70℃〜100℃程度に保温し、この溶液中に金属マ
ンガンを添加し、一時的に撹拌を行ない放置することに
より得られた生成物を、任意の温度並びに雰囲気化で焼
成することにより均一性に富んだリチウムマンガン酸化
物が合成されるものである。また、LiMnO2を合成
する場合は、(Li/Mn)モル比で1:1に設定する
ことにより合成される。
【0016】上記反応は、金属マンガンがリチウム塩含
有溶液により酸化溶解し水酸化物を経由した後、大気酸
化される溶解、析出反応であるため生成物は粒子径の整
った原子レベルの均一組成の粉体粒子が得られる。さら
には、金属マンガンの溶解に伴う水素ガスにより均一性
はより促進されるものである。
有溶液により酸化溶解し水酸化物を経由した後、大気酸
化される溶解、析出反応であるため生成物は粒子径の整
った原子レベルの均一組成の粉体粒子が得られる。さら
には、金属マンガンの溶解に伴う水素ガスにより均一性
はより促進されるものである。
【0017】該生成物はほぼ乾燥した非常に結合力の弱
い凝集体で完了するため、改めて乾燥する必要はなく、
そのままの状態で焼成を行うことが出来る。また、得ら
れたリチウムマンガン複合酸化物は軟凝集体で得られる
ため解砕は極めて容易であり、作業性の効率化が図られ
る。
い凝集体で完了するため、改めて乾燥する必要はなく、
そのままの状態で焼成を行うことが出来る。また、得ら
れたリチウムマンガン複合酸化物は軟凝集体で得られる
ため解砕は極めて容易であり、作業性の効率化が図られ
る。
【0018】本発明に用いられる金属マンガンはいかな
る製法のものでも適用できる。また、形状はフレ−ク、
粗粉砕、粉体、微粉体等いかなる形状で供給することも
できるが、反応速度の面で粉体を用いることが好まし
い。
る製法のものでも適用できる。また、形状はフレ−ク、
粗粉砕、粉体、微粉体等いかなる形状で供給することも
できるが、反応速度の面で粉体を用いることが好まし
い。
【0019】粉体物性としての粒度は特に制限されるも
のではないが、通常は200μm以下の粒度の粉体を用
いることが望ましい。また、純度は、不純物の混入が結
晶性並びに電気化学特性に影響を与えることを考慮する
と、より高純度の粉体を用いることが望ましい。
のではないが、通常は200μm以下の粒度の粉体を用
いることが望ましい。また、純度は、不純物の混入が結
晶性並びに電気化学特性に影響を与えることを考慮する
と、より高純度の粉体を用いることが望ましい。
【0020】本発明に用いられるリチウム塩は特に限定
されるものではなく水溶性、非水溶性の如何なるリチウ
ム塩が適用される。例えば、水酸化リチウム、炭酸リチ
ウム、酸化リチウム、硫酸リチウム、硝酸リチウム、酢
酸リチム及び塩化リチウム等が用いられる。
されるものではなく水溶性、非水溶性の如何なるリチウ
ム塩が適用される。例えば、水酸化リチウム、炭酸リチ
ウム、酸化リチウム、硫酸リチウム、硝酸リチウム、酢
酸リチム及び塩化リチウム等が用いられる。
【0021】リチウム塩並びに金属マンガンの添加、混
合の方法は特に規定されるものではなく、各原料毎に添
加、混合する方法或いは同時に添加、混合する方法等任
意の方法が適用できるが、通常は、リチウム塩を添加し
た溶液中に金属マンガンを添加する方法が適用される。
合の方法は特に規定されるものではなく、各原料毎に添
加、混合する方法或いは同時に添加、混合する方法等任
意の方法が適用できるが、通常は、リチウム塩を添加し
た溶液中に金属マンガンを添加する方法が適用される。
【0022】リチウムとマンガンの組成比は必ずしも量
論組成とする必要はなく、任意に設定することが出来
る。
論組成とする必要はなく、任意に設定することが出来
る。
【0023】合成温度は、常温(25℃)からリチウム
塩の溶融温度まで許容できるが反応性を考慮すると通常
は70℃〜100℃に設定することが好ましく、さらに
は、85℃〜100℃とすることが望ましい。
塩の溶融温度まで許容できるが反応性を考慮すると通常
は70℃〜100℃に設定することが好ましく、さらに
は、85℃〜100℃とすることが望ましい。
【0024】金属マンガンとリチウム塩の反応により得
られた生成物を焼成する温度並びに焼成雰囲気は特に制
限されるものではなく、所望とするリチウムマンガン複
合酸化物が得られる条件下で焼成される。また、一次焼
成を行った後に二次焼成を行う、いわゆる二段焼成或い
は多段焼成を行うことも出来る。
られた生成物を焼成する温度並びに焼成雰囲気は特に制
限されるものではなく、所望とするリチウムマンガン複
合酸化物が得られる条件下で焼成される。また、一次焼
成を行った後に二次焼成を行う、いわゆる二段焼成或い
は多段焼成を行うことも出来る。
【0025】得られたリチウムマンガン複合酸化物はリ
チウム二次電池の正極活物質と用いられる。
チウム二次電池の正極活物質と用いられる。
【0026】本発明の非水系リチウム二次電池の負極と
しては、リチウム金属、リチウム合金及びリチウムがド
−プ、脱ド−プできる炭素質材料が用いられる。
しては、リチウム金属、リチウム合金及びリチウムがド
−プ、脱ド−プできる炭素質材料が用いられる。
【0027】また、本発明の非水リチウム二次電池の電
解質は特に制限されないが、例えば、カ−ボネ−ト類、
スルホラン類、ラクトン類及びエ−テル類等の有機溶媒
中にリチウム塩を溶解したものやリチウムイオン導電性
の固体電解質を用いることができる。
解質は特に制限されないが、例えば、カ−ボネ−ト類、
スルホラン類、ラクトン類及びエ−テル類等の有機溶媒
中にリチウム塩を溶解したものやリチウムイオン導電性
の固体電解質を用いることができる。
【0028】本発明で得られたリチウム−マンガン複合
酸化物を用いて、図1に示す電池を構成した。図中にお
いて、1:正極用リ−ド線、2:正極集電用メッシュ、
3:正極、4:セパレ−タ−、5:負極、6:負極集電
用メッシュ、7:負極用リ−ド線、8:容器を示す。
酸化物を用いて、図1に示す電池を構成した。図中にお
いて、1:正極用リ−ド線、2:正極集電用メッシュ、
3:正極、4:セパレ−タ−、5:負極、6:負極集電
用メッシュ、7:負極用リ−ド線、8:容器を示す。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に述べる
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0030】実施例1 水酸化リチウム(LiOH・H2O)1モルを90℃に
設定した恒温槽内で180ミリリットルの純水に溶解さ
せた後、平均粒径100μmの金属マンガンを2モル添
加し簡易な撹拌を行った後、一昼夜放置した。反応終了
後、液は存在せずサクサクした弱い凝集体が得られた。
この凝集体を乳鉢で軽く解砕した後、アルミナルツボに
入れ大気中、750℃で12時間の焼成を行った。得ら
れた焼成粉のX線解析を行ったところJCPDS35−
0782と同一のピークパターンを示し、生成物がLi
Mn2O4であることが同定された。
設定した恒温槽内で180ミリリットルの純水に溶解さ
せた後、平均粒径100μmの金属マンガンを2モル添
加し簡易な撹拌を行った後、一昼夜放置した。反応終了
後、液は存在せずサクサクした弱い凝集体が得られた。
この凝集体を乳鉢で軽く解砕した後、アルミナルツボに
入れ大気中、750℃で12時間の焼成を行った。得ら
れた焼成粉のX線解析を行ったところJCPDS35−
0782と同一のピークパターンを示し、生成物がLi
Mn2O4であることが同定された。
【0031】確認のため原子吸光法により分析を行った
ところリチウム:マンガンのモル比は1.01:2.0
であった。
ところリチウム:マンガンのモル比は1.01:2.0
であった。
【0032】得られたLiMn2O4、導電材のカ−ボン
粉末及び結着材のポリテトラフルオロエチレン粉末を重
量比で、88:7:5の割合で乳鉢混合した。この混合
物50mgを1ton/cm2の圧力で13mmφのペ
レットに成型した。これを図1の正極(3)として用
い、図1の負極(5)にはリチウム箔(厚さ0.2m
m)から切り抜いたリチウム片を用い、電解液にはプロ
ピレンカ−ボネ−トと1,2ジメトキシエタンを体積比
で1:1の割合で混合した液にLiPF6を1mol/
dm3濃度で溶解した電解液を図1のセパレ−タ(4)
に含浸させて、図1に示す1.33cm2の電池を構成
した。
粉末及び結着材のポリテトラフルオロエチレン粉末を重
量比で、88:7:5の割合で乳鉢混合した。この混合
物50mgを1ton/cm2の圧力で13mmφのペ
レットに成型した。これを図1の正極(3)として用
い、図1の負極(5)にはリチウム箔(厚さ0.2m
m)から切り抜いたリチウム片を用い、電解液にはプロ
ピレンカ−ボネ−トと1,2ジメトキシエタンを体積比
で1:1の割合で混合した液にLiPF6を1mol/
dm3濃度で溶解した電解液を図1のセパレ−タ(4)
に含浸させて、図1に示す1.33cm2の電池を構成
した。
【0033】上記方法で作製した電池を用いて、1.3
3mAの一定電流で電池電圧が3.5V〜4.5Vの範
囲で充放電を繰り返した。その結果を図2に示す。結果
から50サイクル目の放電容量は1サイクル目の放電容
量に対して92%の容量を保持していた。
3mAの一定電流で電池電圧が3.5V〜4.5Vの範
囲で充放電を繰り返した。その結果を図2に示す。結果
から50サイクル目の放電容量は1サイクル目の放電容
量に対して92%の容量を保持していた。
【0034】実施例2 炭酸リチウム(Li2CO3)0.55モルを95℃に設
定した恒温槽内で150ミリリットルの純水に添加した
後、平均粒径60μmの金属マンガンを2モル添加し簡
単な攪拌を行ない20時間放置した。反応終了後、液は
存在せずサクサクした球形に近い凝集体が得られた。こ
の凝集体を乳鉢で軽く解砕した後、アルミナルツボに入
れ大気中、450℃で12時間の焼成を行った後、さら
に、大気中、800℃で焼成した。
定した恒温槽内で150ミリリットルの純水に添加した
後、平均粒径60μmの金属マンガンを2モル添加し簡
単な攪拌を行ない20時間放置した。反応終了後、液は
存在せずサクサクした球形に近い凝集体が得られた。こ
の凝集体を乳鉢で軽く解砕した後、アルミナルツボに入
れ大気中、450℃で12時間の焼成を行った後、さら
に、大気中、800℃で焼成した。
【0035】得られた生成物のX線解析を行なったとこ
ろ実施例1と同様、LiMn2O4が生成していることが
確認された。
ろ実施例1と同様、LiMn2O4が生成していることが
確認された。
【0036】得られたLiMn2O4を正極活物質として
実施例1と同一条件で電池の作製を行ない、充放電のサ
イクル特性を測定した。その結果を図2に示したが、5
0サイクル目の放電容量は1サイクル目の放電容量に対
して95%の容量を保持していた。
実施例1と同一条件で電池の作製を行ない、充放電のサ
イクル特性を測定した。その結果を図2に示したが、5
0サイクル目の放電容量は1サイクル目の放電容量に対
して95%の容量を保持していた。
【0037】実施例3 水酸化リチウム(LiOH・H2O)1モルを90℃に
設定した恒温槽内で100ミリリットルの純水に溶解さ
せた後、平均粒径100μmの金属マンガンを1モル添
加し簡易な撹拌を行った後、一昼夜放置した。反応終了
後、液は存在せずサクサクした弱い凝集体が得られた。
この凝集体を乳鉢で軽く解砕した後、アルミナルツボに
入れ窒素中、750℃で12時間の焼成を行った。得ら
れた焼成粉のX線解析を行ったところJCPDS23−
0361と同一のピークパターンを示し、生成物がLi
MnO2であることが同定された。
設定した恒温槽内で100ミリリットルの純水に溶解さ
せた後、平均粒径100μmの金属マンガンを1モル添
加し簡易な撹拌を行った後、一昼夜放置した。反応終了
後、液は存在せずサクサクした弱い凝集体が得られた。
この凝集体を乳鉢で軽く解砕した後、アルミナルツボに
入れ窒素中、750℃で12時間の焼成を行った。得ら
れた焼成粉のX線解析を行ったところJCPDS23−
0361と同一のピークパターンを示し、生成物がLi
MnO2であることが同定された。
【0038】得られたLiMnO2を用いて実施例1と
同一の電池を作製を行ない、2.5V〜3.5Vで充放
電試験を行ったところ、50サイクル目の放電容量は1
サイクル目の放電容量に対して90%の容量を保持して
いた。
同一の電池を作製を行ない、2.5V〜3.5Vで充放
電試験を行ったところ、50サイクル目の放電容量は1
サイクル目の放電容量に対して90%の容量を保持して
いた。
【0039】比較例1 平均粒径50μmのMn2O3とLi2CO3をモル比(M
n:Li)で2:1としてVミキサ−を用いて2時間混
合した後、さらに乳鉢で1時間入念に混合して得た混合
物を大気中650℃で12時間、850℃で12時間の
焼成を行なった。
n:Li)で2:1としてVミキサ−を用いて2時間混
合した後、さらに乳鉢で1時間入念に混合して得た混合
物を大気中650℃で12時間、850℃で12時間の
焼成を行なった。
【0040】焼成体はX線解析においてはLiMn2O4
であることが確認された。
であることが確認された。
【0041】この合成物を正極活物質として実施例1と
同一条件で充放電測定を行ない、図2に示した。50サ
イクル目の放電容量は1サイクル目の放電容量に対して
約82%の容量まで低下した。
同一条件で充放電測定を行ない、図2に示した。50サ
イクル目の放電容量は1サイクル目の放電容量に対して
約82%の容量まで低下した。
【0042】比較例2 1mol/dm3の硝酸マンガン溶液中に2.5mol
/dm3の水酸化リチウム(LiOH・H2O)溶液を攪
拌しながら滴下した。次ぎに、生成した白色のスラリ−
溶液に酸素ガスを吹き込み酸化処理を行った後、水洗、
濾過、乾燥を行ない、その後、乳鉢で粉砕した。
/dm3の水酸化リチウム(LiOH・H2O)溶液を攪
拌しながら滴下した。次ぎに、生成した白色のスラリ−
溶液に酸素ガスを吹き込み酸化処理を行った後、水洗、
濾過、乾燥を行ない、その後、乳鉢で粉砕した。
【0043】得られた粉体を空気中850℃で20時間
焼成を行なった。この焼成体を原子吸光法により分析を
したところリチウム:マンガン比は0.24:1であ
り、X線解析を行なったところLiMn2O4を含有した
マンガン酸化物が合成できていることが確認された。
焼成を行なった。この焼成体を原子吸光法により分析を
したところリチウム:マンガン比は0.24:1であ
り、X線解析を行なったところLiMn2O4を含有した
マンガン酸化物が合成できていることが確認された。
【0044】この合成物を正極活物質として実施例1と
同一条件で充放電測定を行なったところ、1サイクル目
の放電容量は実施例1の1サイクル目の約80%の容量
であった。また、50サイクル目の放電容量は1サイク
ル目の放電容量に対して76%の容量まで低下した。
同一条件で充放電測定を行なったところ、1サイクル目
の放電容量は実施例1の1サイクル目の約80%の容量
であった。また、50サイクル目の放電容量は1サイク
ル目の放電容量に対して76%の容量まで低下した。
【0045】
【発明の効果】以上述べてきた通り、本発明の製造方法
は従来の製造方法とは異なる新規なリチウムマンガン複
合酸化物の製造方法である。
は従来の製造方法とは異なる新規なリチウムマンガン複
合酸化物の製造方法である。
【0046】本発明により合成されるリチウムマンガン
複合酸化物を正極活物質として適用することにより、従
来の合成法による同一構造の複合酸化物と比較し、放電
容量並びにサイクル特性に優れるリチウム二次電池の構
成が可能となる。
複合酸化物を正極活物質として適用することにより、従
来の合成法による同一構造の複合酸化物と比較し、放電
容量並びにサイクル特性に優れるリチウム二次電池の構
成が可能となる。
【図1】実施例および比較例で作製した電池の実施態様
を示す断面概略図である。
を示す断面概略図である。
1:正極用リ−ド線 2:正極集電用メッシュ 3:正極 4:セパレ−タ− 5:負極 6:負極集電用メッシュ 7:負極用リ−ド線 8:容器
【図2】実施例1、実施例2並びに比較例1で作製した
電池の初期放電容量に対する各サイクル毎の放電容量維
持率を示した図である。
電池の初期放電容量に対する各サイクル毎の放電容量維
持率を示した図である。
Claims (2)
- 【請求項1】金属マンガンをリチウム塩を含有する溶液
中で反応させ得られた生成物を焼成してなるリチウムマ
ンガン複合酸化物の製造方法。 - 【請求項2】請求項1に記載のリチウムマンガン複合酸
化物の製造方法により得られるリチウムマンガン複合酸
化物を正極活物質として用いることを特徴とする非水系
リチウム二次電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9003614A JPH10194746A (ja) | 1997-01-13 | 1997-01-13 | リチウムマンガン複合酸化物の製造方法並びにその用途 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9003614A JPH10194746A (ja) | 1997-01-13 | 1997-01-13 | リチウムマンガン複合酸化物の製造方法並びにその用途 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10194746A true JPH10194746A (ja) | 1998-07-28 |
Family
ID=11562378
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9003614A Pending JPH10194746A (ja) | 1997-01-13 | 1997-01-13 | リチウムマンガン複合酸化物の製造方法並びにその用途 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10194746A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008514537A (ja) * | 2004-10-01 | 2008-05-08 | シーブイアールディ、インコ、リミテッド | リチウム遷移金属酸化物の製造方法 |
-
1997
- 1997-01-13 JP JP9003614A patent/JPH10194746A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008514537A (ja) * | 2004-10-01 | 2008-05-08 | シーブイアールディ、インコ、リミテッド | リチウム遷移金属酸化物の製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3489685B2 (ja) | マンガン酸リチウム及びその製造方法ならびにそれを用いてなるリチウム電池 | |
JP3221352B2 (ja) | スピネル型リチウムマンガン複合酸化物の製造方法 | |
JP2729176B2 (ja) | LiM3+O2 またはLiMn2 O4 の製造方法及び2次電池正極材用LiNi3+O2 | |
JP3033899B1 (ja) | リチウム二次電池用正極活物質とその製造方法及びその用途 | |
US6048643A (en) | Process for preparing lithium intercalation compounds | |
JPH10158017A (ja) | リチウムニッケル銅複合酸化物とその製造法及びその用途 | |
JPH07142065A (ja) | リチウム二次電池用活物質の製造方法 | |
JPH11302020A (ja) | リチウムマンガン系複合酸化物およびその製造法ならびにその用途 | |
JP4760805B2 (ja) | リチウムニッケルコバルト複合酸化物その製法及び二次電池用正極活物質 | |
EP0842120B1 (en) | An improved process for making a lithiated lithium manganese oxide spinel | |
JP4785230B2 (ja) | リチウム二次電池用正極活物質及びその製造方法 | |
CN113365946A (zh) | 锂化合物、基于镍的正极活性物质、氧化锂的制备方法、基于镍的正极活性物质的制备方法,以及利用其的二次电池 | |
JP2003081639A (ja) | マンガン含有層状リチウム−遷移金属複合酸化物及びその製造方法 | |
JP2001114521A (ja) | 四三酸化マンガンおよびその製造方法 | |
JPH10106566A (ja) | リチウム二次電池用正極活物質の製造法 | |
KR100668050B1 (ko) | 망간복합산화물, 이를 이용한 리튬이차전지 스피넬형양극활물질 및 그 제조방법 | |
JP2008010434A (ja) | リチウムニッケルコバルト複合酸化物その製法及び二次電池用正極活物質 | |
JPH04198028A (ja) | リチウムマンガン複合酸化物の製造方法及びその用途 | |
JP4055269B2 (ja) | マンガン酸化物及びその製造方法、並びにマンガン酸化物を用いたリチウムマンガン複合酸化物及びその製造方法 | |
US11621416B2 (en) | Cathode material | |
JP3822437B2 (ja) | マンガン酸リチウムの製造方法及び該マンガン酸リチウムを用いてなるリチウム電池 | |
JPH082921A (ja) | リチウムマンガン複合酸化物およびその製造方法並びにその用途 | |
KR100358799B1 (ko) | 리튬 이차 전지용 양극 활물질의 제조 방법 | |
JPH0722020A (ja) | リチウムマンガン複合酸化物の製造方法及びその用途 | |
JPH10194746A (ja) | リチウムマンガン複合酸化物の製造方法並びにその用途 |