JPH10193431A - 金型交換システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単に、速く、安全に、しかも、２台以上の
熱可塑性樹脂成形機の金型を同時に交換することも可能
な熱可塑性樹脂成形機の金型交換システムを提供するこ
と。 【解決手段】 金型保管場所から熱可塑性樹脂成形機１
に取り付けられた金型２の下方を通過するレール網８
と、このレール網８のレールの上を移動する台車７とか
らなり、この台車７のテーブル７１の高さを熱可塑性樹
脂成形機１に取り付けられている金型の下側と同じか若
干低くしている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は射出成形機や押出機
等の熱可塑性樹脂成形機に取り付けられた金型を交換す
る金型交換システムに関する。特に、押出機に取り付け
られた金型を交換するのに適した金型交換システムに関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来、押出機や射出成形機等の熱可塑性
樹脂成形機に取り付けられた金型を交換する方法は、金
型にアイボルトやワイヤ等の吊り具を取り付け、この吊
り具を利用して古い金型を玉掛け等で吊った状態にして
熱可塑性樹脂成形機から金型を外して、金型保管場所ま
で移動させて下ろし、新しい金型を同じく玉掛け等で吊
って熱可塑性樹脂成形機の金型取付位置まで移動させ、
この金型を玉掛け等で吊った状態で熱可塑性樹脂成形機
に取り付けた後、金型から吊り具等を取り外していた。

【０００３】又、特開昭６４−５３８２４号公報には、
射出成形機群の中を通過するレールとこのレール上を移
動する台車からなる金型交換システムが記載さている
が、この金型交換システムでも、新しい金型を台車に載
せて射出成形機の近くに運搬した後、従来と同じよう
に、玉掛け等で吊って古い金型を取り外して台車に載
せ、この台車の上の新しい金型を玉掛け等で吊って射出
成形機に取り付けるものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記方法で
は、金型を玉掛け等を使って移動させたり、玉掛け等で
吊った状態で熱可塑性樹脂成形機から金型を取り外した
り取り付けたりすることは、金型が極めて重く取り扱い
難く、しかも、ぶらぶら振動するので、金型の交換作業
に難渋していた。そのため、作業時間が長く生産性が悪
かった。又、玉掛けや取付具から金型が落下する危険が
あった。又、通常の工場の建物の中には、玉掛けを１個
設けていることが多く、従って、金型交換作業は同時に
１台しかできないという問題がある。そこで、本発明の
目的は、簡単に、速く、安全に、しかも、２台以上の熱
可塑性樹脂成形機の金型を同時に交換することも可能な
熱可塑性樹脂成形機の金型交換システムを提供すること
である。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになしたものであって、請求項１記載の発明
は、熱可塑性樹脂成形機に取り付けられた金型を交換す
る金型交換システムであって、金型保管場所から熱可塑
性樹脂成形機に取り付けられた金型の下方を通過するレ
ール網と、このレール網のレールの上を移動する台車と
からなり、この台車のテーブルの高さが熱可塑性樹脂成
形機に取り付けられている金型の下側と同じか若干低く
なされているものである。

【０００６】請求項２記載の発明は、押出機に取り付け
られた金型を交換する金型交換システムであって、押出
機の先端に金型が取り付けられ、この金型の先端に冷却
槽が設けられていて、金型保管場所から押出機と冷却槽
のどちらか一方の横を経て他方の横を通過する主レール
と、金型の下方を通過する金型交換レールと、この主レ
ールと金型交換レールの交差点に設けられたターンテー
ブルとからなるレール網と、このレール網のレールの上
を移動する台車とからなり、この台車のテーブルの高さ
が押出機に取り付けられている金型の下側と同じが若干
低くなされているものである。

【０００７】請求項３記載の発明は、請求項２記載の発
明における押出機と冷却槽のどちらか一方の横を通過す
る主レールの一部に金型を予熱する予熱スペースが設け
られ、他方の横を通過する主レールの一部に台車を一時
保管する一時保管スペースが設けられているものであ
る。

【０００８】請求項４記載の発明は、請求項１〜３記載
の発明に使用する台車のテーブルが上下前後に移動可能
および／または上下に回動可能になされているものであ
る。

【０００９】本発明においては台車の上に金型を載せて
熱可塑性樹脂成形機や押出機の金型取付位置に移動させ
て金型を取り付けるのであるが、この台車を金型取付位
置の下方の止めたときに、テーブルの上の載せられた金
型が熱可塑性樹脂成形機や押出機に取り付け易い位置に
なるように、予め、台車のテーブルに印を付けておく
と、金型を取り付ける際に、この印の位置に載せられた
金型はテーブルの上で移動させる必要がなく便利であ
る。

【００１０】請求項２記載の発明において、押出機が平
行に多数並んで据え付けられ、この押出機に取り付けら
れた金型がほぼ一直線上に並んで取り付けられている場
合には、金型交換レールをこのほぼ一直線状に並んで取
り付けられた多数の金型の下方を通過ように設けると、
主レールが少なくなるので好ましい。請求項４記載の発
明では、台車のテーブルが上下前後に移動可能になされ
ているが、この際の前後とは熱可塑性樹脂成形機や押出
機から見た状態をいい、熱可塑性樹脂成形機や押出機方
向に前進させたり後退させることを意味する。

【００１１】（作用）請求項１記載の発明では、金型保
管場所から熱可塑性樹脂成形機に取り付けられた金型の
下方を通過するレール網と、このレール網のレールの上
を移動する台車とからなるから、このレール網を使用し
て台車を金型保管場所と金型の下方との間を往復させる
ことができる。

【００１２】しかも、請求項１記載の発明では、レール
の上を移動する台車のテーブル高さが熱可塑性樹脂成形
機に取り付けられている金型の下側と同じか若干低くな
されているから、熱可塑性樹脂成形機に取り付けられて
いる金型の下に台車を移動させ、テーブルの高さが金型
の下側と同じであればそのままで、又、テーブルの高さ
が金型の下側より若干低い場合には金型とテーブルの間
にスペーサーを挿し込んだり適宜装置で持ち上げたりし
て熱可塑性樹脂成形機の金型取付位置とほぼ同じ高さに
し、且つ、金型が下方に垂れないようにして、台車のテ
ーブルの上で熱可塑性樹脂成形機の金型を取り外すと、
金型取外作業が簡単である。又、逆の手順で、台車のテ
ーブルの上に載せている金型を熱可塑性樹脂成形機に取
り付けると、金型取付作業も簡単である。

【００１３】この際、台車を複数台使用すると、複数の
熱可塑性樹脂成形機の金型を同時に交換することができ
る。

【００１４】請求項２記載の発明では、金型保管場所か
ら押出機と冷却槽のどちらか一方の横を経て他方の横を
通過する主レールと、金型の下方を通過する金型交換レ
ールと、この主レールと金型交換レールの交差点に設け
られたターンテーブルとからなるレール網と、このレー
ル網のレールの上を移動する台車とからなるから、レー
ル網を使用して台車を主レールからターンテーブルで方
向転換して金型交換レールに、又、金型交換レールから
ターンテーブルで方向転換して車レールに移動させるこ
とができる。従って、レール網を使用して台車を金型の
下方に簡単に移動させたり、古い金型を載せた台車を押
出機の金型取付位置から金型保管場所まで移動させた
り、金型を保管場所に置いたり、金型保管場所の新しい
金型を台車に載せて、押出機の金型取付位置の下方に移
動させることが簡単にできる。

【００１５】又、請求項２記載の発明では、押出機の先
端に金型が取り付けられ、この金型の先端に冷却槽が設
けられていて、押出機と冷却槽のどちらか一方の横を経
て他方の横を通過する主レールと、金型の下方を通過す
る金型交換レールと、この主レールと金型交換レールの
交差点に設けられたターンテーブルとからなるレール網
が設けられている。即ち、押出機の横を通過する主レー
ルと冷却槽の横を通過する主レールの間に金型の下方を
通過する金型交換レールの交差点があり、ここにターン
テーブルが設けられている。従って、金型保管場所から
押出機と冷却槽のどちらか一方を通過して金型の下方に
ゆくルートの他に、他方の横を通過する主レールがあ
る。

【００１６】レール網はかかる構造になっているので、
台車をこの他方の横を通過する主レール上で待機させる
ことができる。そこで、押出機に取り付けられていた古
い金型を外し、この古い金型を載せた台車を他方の横を
通過する主レール上で待機させ、新しい金型を載せた台
車を一方の横を通過する主レールからターンテーブルで
方向転換させて押出機の金型位置まで移動させるという
ように、２台の台車を使用することで新しい金型を押出
機の金型位置まで速く移動させることができる。

【００１７】又、請求項２記載の発明では、台車のテー
ブル高さが押出機に取り付けられている金型の下側と同
じか若干低くなされているから、請求項１記載の発明と
同様に、押出機に取り付けられている金型の下に台車を
移動させて、押出機の金型を外したり、金型を押出機か
ら取り付けることが簡単にできる。この際、台車を複数
台使用することにより複数の押出機の金型を同時に交換
することができる。

【００１８】請求項３記載の発明では、押出機と冷却槽
のどちらか一方の横を通過する主レールの一部に金型を
予熱する予熱スペースが設けられ、他方の横を通過する
主レールの一部に台車を一時保管する一時保管スペース
が設けられているから、請求項２記載の発明と同様に、
１台に古い金型を載せて冷却槽の横の一時保管スペース
で待機させ、別の１台に新しい金型を載せて金型取付位
置まで移動させるというように、速く金型を速く移動さ
せることができる。更に、この請求項３記載の発明で
は、新しい金型を載せた台車を金型を取り外している間
に一方の横を通過する主レールの一部に設けられている
予熱スペースで待機させ、この待機している間に金型を
予熱すると、新しい金型が熱せられているので金型を交
換して直ちに押出機を運転することができる。

【００１９】請求項４記載の発明では、台車のテーブル
が上下前後に移動可能および／または上下に回動可能に
なされているから、金型を取り外したり取り付ける際
に、台車のテーブルが金型の下に丁度なくとも、このテ
ーブルを上下前後に移動させたり上下に回動させて台車
のテーブルの高さや位置を調整することができ、金型取
外作業や金型取付作業が極めて簡単になる。

【００２０】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を説明す
る。図１は本発明の一実施例を示すもので、押出機の金
型を交換する金型交換システムを示す説明図である。

【００２１】図１において、１はポリ塩化ビニル樹脂管
からなる熱可塑性樹脂管を製造する押出機である。２は
この押出機１の先端に取り付けられる金型であり、この
図では押出機１の先端から取り外した古い金型２−１と
後に述べる台車に載せられた新しい金型２−２が描かれ
ている。３はこの金型２の先端に取り付ける第一水槽か
らなる冷却槽である。そして、この押出機１で熱可塑性
樹脂管を製造する方法は、押出機１で熱可塑性樹脂を溶
融し、先端に取り付けられている環状スリットを有する
金型２から筒状に押し出し、冷却槽３で冷却するのであ
る。

【００２２】Ａは金型交換システムであり、この金型交
換システムＡは主レール４と金型交換レール５とターン
テーブル６とからなるレール網８と台車７とからなる。
主レール４は図示しない金型保管場所から押出機１の横
を経て冷却槽３の横を通過するレールであり、この押出
機１の横を通過する主レール４の一部に予熱スペース４
１が設けられ、冷却槽３の横を通過する主レール４の一
部に一時保管スペース４２が設けられている。金型交換
レール５は金型２の下方を通過するレールである。ター
ンテーブル６は主レール４と金型交換レール５の交差点
に水平方向に回転可能に設けられている。即ち、押出機
１の横を通過する主レール４と冷却槽３の横を通過する
主レール４の間にターンテーブル６が設けられている。

【００２３】台車７はテーブル７１の下に図示しない車
輪が４個取り付けられていて、主レール４と金型交換レ
ール５の上を移動するものであり、この台車７をターン
テーブル６に載せ、ターンテーブル６で回転させて主レ
ール４から金型交換レール５に、又、金型交換レール５
から主レール４に移動できるようになっている。そし
て、この図では、押出機１から外した金型２−１をテー
ブル７１の上に載せている第一台車７−１と予熱スペー
ス４１で金型２−２をテーブル７１の上に載せて予熱し
ている第二台車７−２とが描かれている。この台車７の
テーブル７１の高さは押出機１に取り付けられている金
型２の下側と同じ高さか若干低くなされている。

【００２４】次に、この金型交換システムＡで押出機１
の金型を交換する金型交換方法について説明する。先
ず、台車７（７−１）を主レール４上を移動させ、ター
ンテーブル６で方向転換させて金型交換レール５を通過
して押出機１に取り付けられている金型２の下方に移動
させる。

【００２５】次に、押出機１に取り付けられている古い
金型２（２−１）を取り外す。すると、台車７のテーブ
ル７１の高さが押出機１に取り付けられている金型２−
１の下側と同じ高さか若干低くなされているから、同じ
高さの場合には古い金型２−１をそのまま取り外すこと
ができるし、若干低い場合には、古い金型２−１とテー
ブル７１との間にスペーサーを挿し込んだり適宜装置で
持ち上げて押出機１に取り付けられた金型２−１の下側
とほぼ同じ高さにし、且つ、古い金型２−１が下方に垂
れない状態にして古い金型２−１を取り外すと金型取外
作業が簡単である。

【００２６】このように、台車７のテーブル７１の上で
金型取外作業をするので、従来のように、金型が落下す
ることがないし、金型がぶらぶら振動することがなく簡
単に、速く、しかも、安全に取り外すことができる。次
に、この古い金型２−１を載せた台車７−１を金型交換
レール５からターンテーブル６の上で方向転換して冷却
槽３の横を通過している主レール４の一部に設けられて
いる一時保管場所４２（図中点線で示した位置）まで移
動させて待機させる。

【００２７】一方、押出機１の古い金型２−１を取り外
している間に、別の台車７−２に新しい金型２−２を載
せて、図に示すように、押出機１の横を通過している主
レール４の一部に設けられている予熱スペース４１で金
型２−２を予熱しておく。この別の台車７−２を押出機
１の横を通過している主レール４を移動させ、ターンテ
ーブル６で方向転換させて金型交換レール５を通過して
押出機１の金型取付位置の下方に移動させ、この新しい
金型２−２を押出機１に取り付ける。すると、台車７−
２のテーブル７１の高さが押出機１に取り付ける金型２
−１の下側と同じ高さか若干低くなされているから、取
り外したときの逆の手順で台車７−２のテーブル７１の
上で簡単に取り付けることができる。従って、従来のよ
うに、金型が落下することがないし、金型がぶらぶら振
動することがなく簡単に、速く、しかも、安全に取り付
けることができる。

【００２８】新しい金型２−２を押出機１の先端に取り
付けている間に古い金型２−１を載せている台車７−１
を主レールを通過して図示しない金型保管場所に移動さ
せ、古い金型２−１を金型保管場所に下ろす。このよう
に新しい金型２−２を押出機１に取り付けると、新しい
金型２−２は予め予熱されているので、直ぐに、押出機
１を運転することができる。

【００２９】又、このように冷却槽３の横を通過してい
る主レール４の一部に一時保管場所４２が設けられてい
るので、古い金型２−１を載せた台車７−１をこの一時
保管場所４２で待機させることにより、新しい金型２−
２を載せた台車７−２をすれ違わせて押出機１の金型交
換位置まで速く移動させることができるし、又、押出機
１の横を通過している主レール４の一部に予熱スペース
が設けられているので、古い金型２−１を取り外してい
る間に新しい金型２−２を載せた台車７−２をこの予熱
スペース４１で予熱できるので、押出機１に新しい金型
２−２を取り付けて直ぐに運転することができるので生
産性が従来より向上した。

【００３０】この実施例は本発明の一例を示したもの
で、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更してもよ
い。例えば、台車７−２を金型取付位置の下方の止めた
ときに、台車７−２のテーブル７１の上の載せられてい
る金型２−２が取り付け易い位置に、台車７−２のテー
ブルに印を付けておくと、この印の位置に載せた金型２
−２をテーブル７１の上で移動させる必要がなく簡単に
押出機１に取り付けることができるので便利である。

【００３１】又、実施例１に記載する方法では、古い金
型２−１と新しい金型２−２を別々の台車７−１、７−
２に載せて移動させたが、新しい金型２−２を載せた台
車を押出機１の古い金型２−１の下方に移動させ、古い
金型２−１を取り外し、新しい金型２−２を取り付ける
というように１台で金型の交換を行ってもよい。又、台
車２を複数台使用することにより複数の押出機１の金型
を同時に交換することができる。

【００３２】又、台車７のテーブル７１を上下前後に移
動可能および／または上下に回動可能にしていると、金
型２を取り外したり取り付ける際に、台車７のテーブル
７１の高さが金型の下側とほぼ等しくなくとも、このテ
ーブル７１の高さや位置を調整して金型２を取り付けた
り取り外すことができる。従って、スペーサーを挿し込
んだり適宜装置で持ち上げて、テーブル７１の高さをほ
ぼ金型の下側とほぼ等しくし、且つ、金型が下方に垂れ
ないようにする必要がなく便利である。

【００３３】

【発明の効果】請求項１記載の発明では、金型保管位置
から熱可塑性樹脂成形機に取り付けられる金型の下方を
通過するレール網と、このレール網のレールの上を移動
する台車とからなるから、台車を金型取付位置の下方に
簡単に移動させたり、金型保管位置に移動させることが
できる。しかも、請求項１記載の発明では、台車のテー
ブル高さが熱可塑性樹脂成形機に取り付けられている金
型の下側と同じか若干低くなされているから、金型取付
位置に台車を止めて、金型をテーブルの上で簡単に取り
外したり取り付けたりすることができる。従って、従来
のように、金型が落下することがないし、金型がぶらぶ
ら振動することがなく簡単に、速く、しかも、安全に取
り外すことができる。更に、台車を複数台使用すること
により複数の熱可塑性樹脂成形機の金型を交換すること
ができるので便利である。

【００３４】請求項２記載の発明では、金型保管位置か
ら押出機と冷却装置のどちらか一方の横を経て他方の横
を通過する主レールと、金型の下方を通過する金型交換
レールと、この主レールと金型交換レールの交差点に設
けられたターンテーブルとからなるレール網と、このレ
ール網のレールの上を移動する台車とからなるから、台
車を金型取付位置の下方に簡単に移動させたり、金型保
管位置に移動させることができるし、金型を載せた台車
と新しい金型を載せた台車と２台の台車を使用し、どち
らか一方の台車を他方の横を通過する主レールに待機さ
せて、他方の台車を押出機の金型交換位置から一方の横
を通過する主レールを通過させることにより速く金型を
移動させることができる。

【００３５】又、請求項２記載の発明では、台車のテー
ブル高さが押出機に取り付けられている金型の下側とほ
ぼ同じか若干低くなされているから、請求項１記載の発
明と同様に、金型取付位置に台車を止めて、金型をテー
ブルの上で簡単に取り外したり取り付けたりすることが
できる。従って、従来のように、金型が落下することが
ないし、金型がぶらぶら振動することがなく簡単に、速
く、しかも、安全に取り外すことができる。更に、台車
を複数台使用することにより複数の押出機の金型を交換
することができるので便利である。

【００３６】請求項３記載の発明では、押出機と冷却槽
のどちらか一方の横を通過する主レールの一部に金型を
予熱する予熱スペースが設けられ、他方の横を通過する
主レールの一部に台車を一時保管する一時保管スペース
が設けられているから、古い金型を載せた台車を金型交
換レールからターンテーブルで方向転換して主レールに
移動させ、他方の横に設けられている一時保管スペース
で台車を待機させ、別の台車に新しい金型を載せて一方
の横を通過させてターンテーブルで方向転換させて金型
交換レールを通過させて金型の下方に移動させるという
ように、２台の台車を使用することにより速く金型を移
動させることができるし、更に、新しい金型を載せた台
車を金型を取り外している間に余熱スペースで待機さ
せ、この待機している間に金型を余熱させることによ
り、金型を交換すると直ちに押出機で製品を製造できる
ので生産効率が極めてよくなる。

【００３７】請求項４記載の発明では、台車のテーブル
が上下前後に移動可能および／または上下に回動可能に
なされているから、金型を取り外したり取り付ける際
に、台車のテーブルが金型の下に丁度なくとも、このテ
ーブルを上下前後左右に移動させたり上下左右に回動さ
せて金型を台車のテーブルの上に載せて取り付けたり取
り外すことができるので便利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示すもので、押出機の金型
を交換する金型交換システムを示す説明図である。

【符号の説明】

Ａ 金型交換システム １ 熱可塑性樹脂成形機（押出機） ２ 金型 ３ 冷却槽 ４ 主レール ４１ 予熱スペース ４２ 一時保管スペース ５ 金型交換レール ６ ターンテーブル ７ 台車 ７１ テーブル ８ レール網

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 熱可塑性樹脂成形機に取り付けられた金
   型を交換する金型交換システムであって、金型保管場所
   から熱可塑性樹脂成形機に取り付けられた金型の下方を
   通過するレール網と、このレール網のレールの上を移動
   する台車とからなり、この台車のテーブルの高さが熱可
   塑性樹脂成形機に取り付けられている金型の下側と同じ
   か若干低くなされていることを特徴とする金型交換シス
   テム。
2. 【請求項２】 押出機に取り付けられた金型を交換する
   金型交換システムであって、押出機の先端に金型が取り
   付けられ、この金型の先端に冷却槽が設けられていて、
   金型保管場所から押出機と冷却槽のどちらか一方の横を
   経て他方の横を通過する主レールと、金型の下方を通過
   する金型交換レールと、この主レールと金型交換レール
   の交差点に設けられたターンテーブルとからなるレール
   網と、このレール網のレールの上を移動する台車とから
   なり、この台車のテーブルの高さが押出機に取り付けら
   れている金型の下側と同じか若干低くなされていること
   を特徴とする金型交換システム。
3. 【請求項３】 押出機と冷却槽のどちらか一方の横を通
   過する主レールの一部に金型を予熱する予熱スペースが
   設けられ、他方の横を通過する主レールの一部に台車を
   一時保管する一時保管スペースが設けられていることを
   特徴とする請求項２記載の金型交換システム。
4. 【請求項４】 台車のテーブルが上下前後に移動可能お
   よび／または上下に回動可能になされていることを特徴
   とする請求項１〜３記載の金型交換システム。