JPH10192896A - 汚泥処理設備 - Google Patents
汚泥処理設備Info
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- JPH10192896A JPH10192896A JP8358335A JP35833596A JPH10192896A JP H10192896 A JPH10192896 A JP H10192896A JP 8358335 A JP8358335 A JP 8358335A JP 35833596 A JP35833596 A JP 35833596A JP H10192896 A JPH10192896 A JP H10192896A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P40/00—Technologies relating to the processing of minerals
- Y02P40/10—Production of cement, e.g. improving or optimising the production methods; Cement grinding
Abstract
分し、処理コストを低減する。キルン排ガス中のNOx
を低減する。排ガス中のNOxの脱硝率を高める。排ガ
スを脱臭する。 【解決手段】 セメント原料aはキルン4で焼成されセ
メントクリンカa′となる。この際、貯留タンク5の有
機汚泥bが汚泥導入装置6のスラリーポンプ13で窯尻
部4aに供給される。この結果、焼成時の排ガス中のN
Oxは有機汚泥含有のアンモニアの脱硝作用で還元され
る。廃棄物である有機汚泥bを用いるため、NOx低減
処理の経済性が向上する。また、有機汚泥bの焼却には
乾燥等の前処理が必要だったが、セメント原料焼成時の
熱で有機汚泥b中の水分を蒸発し、脱硝時にアンモニア
を分解するので、前処理抜きで効率的に有機汚泥を最終
処分できる。
Description
しくは下水汚泥などの有機汚泥を、乾燥、添加剤添加な
どの前処理を施すことなく効率的に最終処分でき、しか
もセメント原料焼成時に発生した排ガス中のNOx(窒
素酸化物)を低減可能な汚泥処理設備に関する。
古来、肥料として利用される場合もあったが、汚泥に重
金属類が含有されていること、および、肥料としての利
用では処理量が少ないことなどの理由から、最近では、
陸上埋立てや海上投棄が主流となっている。しかしなが
ら、下水処理場からの汚泥排出量は、近年、首都圏を中
心に増加傾向にあり、陸上埋立てや海上投棄のための処
理場の不足、さらには環境汚染防止上の制約を受けて、
汚泥処理は焼却処分に移行しているのが現状である。こ
の汚泥の焼却設備としては、既にいくつかのものが提案
されている。
焼却炉による汚泥焼却装置では、焼却に先立って汚泥を
乾燥する必要がある。また、乾燥排ガスの脱臭もしなけ
ればならない。これにより、乾燥コスト、脱臭コストお
よび焼却コストが嵩み、全体としての処理コストが高く
なるという問題点があった。また、汚泥の乾燥に生石灰
を用いる方法も提案されている。これは、生石灰を汚泥
中に含まれる水分と反応させて消石灰を生成させ、その
ときの反応熱により残留水分を蒸発し、汚泥を空気圧送
可能な乾燥物としてセメント原料に利用するものであ
る。しかしながら、この方法でも、汚泥乾燥時に生石灰
を添加しなければならないという不具合がある。
つとしてセメントがある。セメントは、セメント原料を
つくる原料工程、セメント原料を焼成する焼成工程、焼
成により中間製造されたセメントクリンカに石膏を加え
る仕上げ工程を経て、製品となる。このうち、焼成工程
に用いられる主装置として、乾式セメントキルンがある
(以下、乾式キルンという場合がある)。乾式キルン
は、円筒状のキルンシェルを回転させながら、上流のプ
レヒーターで仮焼されたセメント原料を、重油や粉砕石
炭を燃料に焼成する一種の窯である。この焼成時には、
NOxを含む多量の排ガスが発生する。近年、この排ガ
ス中のNOxが大気を汚染すると取り沙汰され、この対
策として、現在では乾式キルンのNOx排出基準が制定
されている。
準を満たすために、各種のNOx低減方法を採用してい
る。例えば、その一つに乾式キルンの窯尻部へアンモニ
アを噴霧し、このアンモニアの脱硝作用によりNOxを
低減する方法が知られている。ところが、この方法で
は、噴霧用のアンモニアを別途多量に購入しなければな
らず、コスト高になるという経済的な問題点があった。
などの前処理を施して焼却している有機汚泥に着目し、
この有機汚泥中に含まれるアンモニアを利用して、経済
的に、この焼成時の排ガス中のNOxを低減可能な汚泥
処理設備を開発するに至った。
有機汚泥の最終処分と、経済的なNOx低減処理とを同
時に満足できる汚泥処理設備を提供することにある。ま
た、この発明の別の目的は、脱臭性に優れた汚泥処理設
備を提供することにある。さらに、この発明の目的は、
排ガス中のNOxの脱硝率を大きくできる汚泥処理設備
を提供することにある。
は、有機汚泥を貯留する貯留タンクと、該貯留タンク内
の有機汚泥を、セメント製造プラントの焼成工程にあ
る、セメント原料仮焼用のプレヒーターの下部から上記
セメント原料焼成用の乾式セメントキルンの窯尻部まで
の間に導入する汚泥導入装置と、を備えた汚泥処理設備
である。
を含む例えば下水汚泥、活性汚泥、浚渫汚泥などが挙げ
られる。また、汚泥導入装置としては、例えば各種のポ
ンプ類を有するパイプ圧送構造体などが挙げられる。そ
の他にも、例えばベルトコンベア、スクリュコンベアな
どの各種コンベア類などが挙げられる。すなわち、要
は、有機汚泥を円滑に移送できる構造であれば、どのよ
うな形式の装置でもよい。
制限がないものの、通常、セメント原料の品質や使用
量、焼成温度などの各種処理条件により適宜決定され
る。ただし、既存の乾式キルンに、その運転条件を特に
変更することなく有機汚泥を投入できる量が好ましい。
例えば、セメントクリンカー生産量が90〜100t/
hの乾式キルンを用いた場合、有機汚泥の添加量は0〜
10.0t/hとし、製造されるセメントクリンカの重
量に対して0〜1/10程度の有機汚泥を投入するのが
好ましい。セメント原料に対する有機汚泥の添加量が1
0.0t/hを超えると、汚泥からの水分によってキル
ンでの焼成が不安定になり、セメントクリンカの品質に
悪影響を及ぼすおそれが大きくなるからである。
乾式セメントキルンの窯尻部までの間(以下、キルン窯
尻側という場合がある)とは、プレヒーターの下部域
や、乾式キルンの窯尻部域に限らず、両者の連結部分で
もよい。なお、プレヒーターの下部域と、乾式キルンの
窯尻部域との両方に、有機汚泥を導入してもよい。
汚泥処理設備において、上記貯留タンクは、汚泥投入口
に密閉蓋が設けられ、また上記貯留タンクが、出入口に
密閉扉を有する汚泥貯留用建屋に収納されている構成と
した。貯留タンクの密閉蓋や、汚泥貯留用建屋の密閉扉
は、上下左右へスライドしたり、任意方向へ回動したり
して開閉するもの、または蛇腹式で伸縮開閉するものな
ど、どのような開閉構造の蓋または扉でもよい。また、
貯留タンクは、必ずしも密閉蓋を持つ必要はなく、また
汚泥貯留用建屋に納められていなくてもよい。ただし、
悪臭の外部への漏れを防ぐには、これらを具備する方が
好ましい。
2に記載の汚泥処理設備において、上記汚泥導入装置
が、上記貯留タンクと、上記プレヒーターの下部から上
記セメント原料焼成用の乾式セメントキルンの窯尻部ま
での間とを連結する汚泥導入管と、該汚泥導入管に連結
されたスラリーポンプと、上記汚泥導入管の汚泥導出側
の端部に設けられて、放射外方から管内に圧縮空気を吹
き込むことにより、上記有機汚泥を管端より噴出する汚
泥分散装置とを有する構成とした。なお、乾式キルン内
への有機汚泥の噴出圧は、乾式キルンの大きさや有機汚
泥の流動性などにより適宜決定される。また、汚泥分散
装置は、必ずしも必要ではない。
汚泥導入装置により貯留タンク内の有機汚泥を、プレヒ
ーターの下部からセメント原料焼成用の乾式セメントキ
ルンの窯尻部までの間に導入し、乾式セメントキルン内
で、有機汚泥と、プレヒーターからの仮焼後のセメント
原料とを混合しながら焼成する。このように、有機汚泥
の導入箇所をキルン窯尻側としたので、汚泥は、キルン
燃焼排ガスにより十分に乾燥され、セメント原料との間
での反応時間を十分にとって焼成される。換言すると、
セメントクリンカ中に汚泥の粘土分を十分に取り込むこ
とができるのである。
排ガスが多量に発生する。ところが。この発明では、発
生したNOxが有機汚泥に含まれるアンモニアの脱硝作
用によって還元され、低減される。その反応を次式に示
す。 この式から分かるように、アンモニアを含む不要な廃棄
物である有機汚泥を、乾式セメントキルン内のセメント
原料に添加することで、焼成時に発生する排ガス中のN
Oxを経済的に低減処理できる。
を放つ有機汚泥側にも利点がある。すなわち、従来は、
焼却処分する前に、脱臭装置により脱臭しながら乾燥機
で乾燥したり、添加剤添加といった前処理を施してい
た。しかし、この発明では、プレヒーターによる仮焼時
の熱や、乾式キルンによる焼成時の熱で有機汚泥中の水
分が蒸発してしまう。しかも、有機汚泥に含まれる臭い
の強いアンモニアはNOxの脱硝時に分解され、さらに
添加物も不要であることから、設備コストおよびランニ
ングコストの何れも安価となり、かつ効率的に有機汚泥
を最終処分できる。
導入箇所を、プレヒーターの下部とすれば、プレヒータ
ーによるセメント原料の仮焼時の熱によって、予め有機
汚泥に含まれる水分の大半を除去し、乾式キルンへ送り
込める。これにより、NOxの発生量が多く、比較的多
量の有機汚泥が添加された場合でも、乾式キルンの通常
運転には、さほど影響がない。
例えば有機汚泥を積んだトラックは、汚泥貯留用建屋の
開放された密閉扉を通り、その後、貯留タンク付近で停
止して、積み込まれた有機汚泥を、密閉蓋が開放された
汚泥投入口から貯留タンク内へ投入する。次いで、汚泥
投入口の密閉蓋や汚泥貯留用建屋の密閉扉は、トラック
が去った後に閉じて、貯留タンクおよび汚泥貯留用建屋
を密閉する。このように、貯留される有機汚泥は、その
水面から放たれる悪臭が、貯留タンクの密閉蓋と、汚泥
貯留用建屋の密閉扉という二重構造により、外部へ漏れ
難くなっている。これにより、汚泥処理設備が脱臭性に
優れたものとなる。
スラリーポンプにより、貯留タンク内の有機汚泥が、汚
泥導入管からキルン窯尻側へ導入される際、有機汚泥
は、汚泥分散装置の圧縮空気によりキルン窯尻側の内部
へ噴き出される。具体的には、汚泥導入管の管端部にお
いて、汚泥分散装置により放射外方から管内に圧縮空気
が吹き込まれ、この空圧により管端部内の有機汚泥が、
キルン窯尻側の内部へ細かく分散しながら噴出される。
ンモニアと排ガスとの接触面積が大きくなる。したがっ
て、同量の有機汚泥を添加しても、そのまま乾式キルン
に流し込む場合に比べて、排ガス中のNOxの脱硝率が
良くなる。このときの有機汚泥の噴出圧力は、特に制限
はないものの、1〜6kgf/cm2 、特に2〜3k
gf/cm2 が好ましく、1kgf/cm2 未満では
風速が小さくて汚泥の分散が悪くなり、また6kgf/
cm2 を超えると汚泥を吹き飛ばしてしまってその分
散が悪くなるからである。
詳細に説明する。図1はこの発明の一実施例に係る汚泥
処理設備が外設されたセメント焼成設備の概略正面図、
図2は汚泥処理設備を構成する汚泥分散装置の拡大断面
図である。図1において、Aは一実施例に係る汚泥処理
設備であり、この汚泥処理設備Aはセメント製造工場の
セメント焼成設備1にライン連結されることにより、セ
メント原料aの焼成時の熱を利用して有機汚泥bを焼却
する。まず、セメント焼成設備1を説明する。セメント
焼成設備1は、プレヒーター2内で仮焼されたセメント
原料aを、乾式セメントキルン4内で焼成してセメント
クリンカa′を中間製造する設備である。なお、ここで
用いられる乾式セメントキルン4は、90〜100t/
hでセメントクリンカa′を生産するものとする。
粉砕されたセメント原料aを、下流の乾式セメントキル
ン4により焼成し易いように、所定温度まで予熱するも
のである。プレヒーター2は、多数のサイクロン2a
を、数階建ての鉄骨架台2bに搭載して設けられてい
る。また、最上段のサイクロン2aには、ファン20を
有して仮焼時の生じたガスを図外のガス処理設備へ導く
ガス排出系21が接続されている。
方傾斜した横向き円筒状のキルンシェル4aを有してい
る。キルンシェル4aの内周面には、耐火物が張られて
いる。このキルンシェル4aを周方向へ回転させなが
ら、重油や微粉石炭を燃料にしてバーナー4bで加熱す
ることで、プレヒーター2からのセメント原料aを焼成
し、セメントクリンカa′を中間製造する。その後、セ
メントクリンカa′は、乾式セメントキルン4の下流部
に連結されたクリンカクーラー4cにより冷却され、仕
上げ工程へ送られる。次に、図1、図2を参照して、上
記汚泥処理設備Aを説明する。
機汚泥bの貯留タンク5と、このタンク5内の有機汚泥
bを、乾式セメントキルン4の窯尻部4dに導入する汚
泥導入装置6とを備えている。貯留タンク5は、容積1
00m3のタンクであり、上部にある汚泥投入口5aに
は、上下方向へ回動可能な密閉蓋5bを有している。貯
留タンク5は、その下部が土中に埋設された状態で、汚
泥貯留用建屋7の屋内に配置されている。汚泥貯留用建
屋7の出入口7aには、屋根の軒下から蛇腹式の密閉扉
9が伸縮可能に吊下されている。また、屋根の中央部に
は、上記ガス排出系21のガス排出路21aに一端部が
連結されたタンク側ガス排出路7bの端部が連結されて
いる。次に、図1および図2を参照して汚泥導入装置6
を詳細に説明する。
留タンク5の下部に設けられて、タンク内の有機汚泥b
を所定量ずつ連続的に切り出すスクリュー式の切り出し
コンベア10を有している。切り出しコンベア10の下
流には、短尺なスクリュー式の供給コンベア11が下方
配置されている。供給コンベア11から投下された有機
汚泥bは、汚泥導入管12の他端部に連結されたピスト
ン型のスラリーポンプ13(その他にもスネークポンプ
でもよい)が受け取るようになっている。汚泥導入管1
2は、貯留タンク5と乾式セメントキルン4の窯尻部4
dとを連結する管体で構成されている。スラリーポンプ
13によりこの汚泥導入管12を通って有機汚泥bが圧
送される。なお、これらの構成部品10、11、13
は、蛇腹式の密閉扉9によって密閉できる汚泥貯留用建
屋7の内部に配置されている。これは、このような有機
汚泥bの供給系が、系外へ悪臭を漏らす虞れがある開放
系であっても、汚泥貯留用建屋7の屋外へは、悪臭を漏
らさないためである。
導出側の端部には、放射外方から管内に圧縮空気cを吹
き込むことにより、有機汚泥bを管端から窯尻部4d内
へ噴出する汚泥分散装置15が設けられている。汚泥分
散装置15は、汚泥導入管12の汚泥導出側の端部に外
嵌された空気供給路形成用の円筒ジャケット16を有し
ている。汚泥導入管12の先端近くには、各々の孔が先
端へ向かって斜めに穿孔された圧縮空気cの噴出孔17
が、放射状に8個形成されている。なお、噴出孔17
は、必ずしも先端へ向かって斜めに穿孔する必要はな
く、汚泥導入管12の軸線方向に対して垂直に穿孔して
もよい。また、噴出孔17の形成個数も、8個に限らな
くても、例えば6個、10個など任意個数でもよい。
ント焼成設備1の作動を説明する。予めトラック8によ
り貯留タンク5に有機汚泥bを投入しておく。すなわ
ち、トラック8は、汚泥貯留用建屋7の開放された密閉
扉9を通り、その後、貯留タンク5の近くで停止し、密
閉蓋5bが開いた汚泥投入口5aから貯留タンク5内へ
有機汚泥bを投入する。トラック8の退去後は、密閉蓋
5bおよび密閉扉9とが閉まる。トラック8による有機
汚泥bのタンク投入時、この汚泥貯留用建屋7の屋内に
漏れた悪臭は、ファン20の吸引力により、タンク側ガ
ス排出路7bからガス排出路21aへ吸引され、その
後、図外のガス処理設備により処理される。このよう
に、密閉蓋5bと密閉扉9との二重構造により、取り扱
われる有機汚泥bを密封するようにしたので、その悪臭
が外部へ漏れ難い。これにより、脱臭性に優れた汚泥処
理設備Aが得られる。
2の各サイクロン2aを流下中に仮焼される。その後、
セメント原料aは、乾式セメントキルン4の窯尻部4d
へ流れ込み、バーナー4bの熱により焼成されて、セメ
ントクリンカa′となる。この際、乾式セメントキルン
4の窯尻部4d内には、汚泥タンク5内の有機汚泥b
が、汚泥導入装置6のスラリーポンプ13により、汚泥
導入管12を介して4t/hで流し込まれる。
内への導入を説明する。汚泥タンク5内の有機汚泥b
は、切り出しコンベア10、供給コンベア11からスラ
リーポンプ13に流れ込む。その後、スラリーポンプ1
3により汚泥導入管12を通過して窯尻部4dへと導入
される。一方、圧縮空気cは、汚泥導入管12に外嵌さ
れた円筒ジャケット16を通って、放射外方から合計8
個の噴出孔17を介して汚泥導入管12の管内に吹き込
まれる。したがって、この吹き込まれた圧縮空気cによ
り、汚泥導入管12の汚泥導出側の端部に達した有機汚
泥bが3kgf/cm2 の噴出圧で、窯尻部4d内に
分散状態で噴出される。
ように、予め有機汚泥bに、高いコストがかかる脱臭、
乾燥、添加物添加といった前処理を施さなくても、セメ
ント原料焼成時のバーナー熱により、経済的に焼却でき
る。一方、乾式セメントキルン4内で発生した排ガス中
のNOxは、有機汚泥b中のアンモニアの脱硝作用によ
る還元により減少するので、低コストで効率的な有機汚
泥bの最終処分を、有機汚泥bの焼却と同時に行なうこ
とができる。さらに、この汚泥導入管12からの噴出に
よって、有機汚泥bが窯尻部4dまたは乾式セメントキ
ルン4の全域に分散される。これにより、有機汚泥bに
含まれるアンモニアと、乾式セメントキルン4内で発生
した排ガスとの接触面積が大きくなる。したがって、同
量の有機汚泥aを添加しても、そのまま乾式セメントキ
ルン4に流し込む場合に比べて、排ガス中のNOxの脱
硝率が良くなる。また、この有機汚泥bは無償若しくは
安価な廃棄物であり、しかもNOx低減用の付帯設備も
簡易であるので、NOxの低減処理の経済性を向上でき
る。
ために、従来技術と比較してNOx低減の実験を行なっ
た際のデータを表1に示す。なお、乾式セメントキルン
としては、セメントクリンカ生産量100t/hを採用
し、下水汚泥である有機汚泥を添加しない(従来技術
に該当)、4t/hで添加する(上記実施例ではない
が本発明に該当)、4t/hで添加し、かつ3kgf
/cm2の圧縮空気により窯尻部内へ噴き出す(上記実
施例に該当)という点だけを異ならせ、残りは同じ条件
で、それぞれセメントクリンカを得た。
xは、有機汚泥を添加しない場合より添加した方が約2
6%減少した。さらに、これに圧縮空気を加えた場合で
は有機汚泥を添加しない場合に比べて約61%にまで減
少した。もちろん、添加される有機汚泥は下水汚泥であ
るので、良好な経済性も同時に得られた。
から乾式セメントキルンの窯尻部までの間に、アンモニ
アを含む廃棄物の有機汚泥を導入するようにしたので、
アンモニアの脱硝作用によるNOx低減処理の経済性の
向上と、乾燥や添加剤添加などの前処理がいらない有機
汚泥の安価で効率的な最終処分と、を同時に満足でき
る。特に、請求項2に記載の発明によれば、このように
有機汚泥の悪臭が、貯留タンクの密閉蓋と、汚泥貯留用
建屋の密閉扉との二重構造により外部へ漏れ難い構造と
なっているので、脱臭性に優れた汚泥処理設備が得られ
る。さらに、請求項3に記載の発明によれば、このよう
に有機汚泥を、圧縮空気によって、プレヒーターの下部
から乾式セメントキルンの窯尻部までの間に噴出するよ
うにしたので、排ガス中のNOxの脱硝率をより大きく
できる。
されたセメント焼成設備の概略正面図である。
する汚泥分散装置の拡大断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 有機汚泥を貯留する貯留タンクと、 該貯留タンク内の有機汚泥を、セメント製造プラントの
焼成工程にある、セメント原料仮焼用のプレヒーターの
下部から上記セメント原料焼成用の乾式セメントキルン
の窯尻部までの間に導入する汚泥導入装置と、を備えた
汚泥処理設備。 - 【請求項2】 上記貯留タンクは、汚泥投入口に密閉蓋
が設けられ、また、上記貯留タンクが、出入口に密閉扉
を有する汚泥貯留用建屋に収納されている請求項1記載
の汚泥処理設備。 - 【請求項3】 上記汚泥導入装置が、 上記貯留タンクと、上記プレヒーターの下部から上記セ
メント原料焼成用の乾式セメントキルンの窯尻部までの
間とを連結する汚泥導入管と、 該汚泥導入管に連結されたスラリーポンプと、 上記汚泥導入管の汚泥導出側の端部に設けられて、放射
外方から管内に圧縮空気を吹き込むことにより、上記有
機汚泥を管端より噴出する汚泥分散装置とを有する請求
項1または請求項2に記載の汚泥処理設備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35833596A JP3841316B2 (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | 汚泥処理設備 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35833596A JP3841316B2 (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | 汚泥処理設備 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10192896A true JPH10192896A (ja) | 1998-07-28 |
JP3841316B2 JP3841316B2 (ja) | 2006-11-01 |
Family
ID=18458772
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35833596A Expired - Lifetime JP3841316B2 (ja) | 1996-12-27 | 1996-12-27 | 汚泥処理設備 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3841316B2 (ja) |
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