JPH10192826A - 不燃廃棄物処理方法および装置 - Google Patents

不燃廃棄物処理方法および装置

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JPH10192826A
JPH10192826A JP9001732A JP173297A JPH10192826A JP H10192826 A JPH10192826 A JP H10192826A JP 9001732 A JP9001732 A JP 9001732A JP 173297 A JP173297 A JP 173297A JP H10192826 A JPH10192826 A JP H10192826A
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JP
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waste
combustible
combustible waste
culture solution
storage chamber
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JP9001732A
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Toshihiko Miyagawa
俊彦 宮川
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Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理コストを削減でき、かつ不燃廃棄物を減
容化することができる不燃廃棄物処理方法および装置を
提供する。 【解決手段】 荷台つき自動車2の荷台3上に、厨芥物
を含む不燃廃棄物を収容する廃棄物収容室4が設けら
れ、この廃棄物収容室4内に、有機化合物分解微生物の
培養液を充填した培養液貯槽8と、該貯槽内の培養液を
廃棄物収容室内に供給する供給手段9と、廃棄物収容室
4内の廃棄物を攪拌し、前記培養液を不燃廃棄物の厨芥
物全体に行き渡らせる攪拌機5とが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭、企業な
どから排出される空き缶、ビン、プラスチックなどの不
燃廃棄物を処理する方法および装置に関し、特に、処理
コストを削減でき、かつ不燃廃棄物を減容化することが
できる不燃廃棄物処理方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般家庭、企業などから排出される都市
廃棄物は、可燃廃棄物、不燃廃棄物、事業系廃棄物、粗
大廃棄物等に大別することができ、これら廃棄物は、各
々廃棄物収集車によって収集されて廃棄物処理場に送ら
れ、ここで埋め立て、焼却などの処分を受ける。上記都
市廃棄物のうち、不燃廃棄物は、例えば次に示す表1の
ような内容のものである。
【表1】 この不燃廃棄物は、通常、その大部分が埋め立てによっ
て処理される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記埋
め立てによる不燃廃棄物処理方法には、次のような問題
があった。上記不燃廃棄物には、表1に示すように、通
常、7〜20容量%の厨芥物が混入している。このた
め、不燃廃棄物を埋め立てすると、この厨芥物が、土壌
中で腐敗し、悪臭を放ったり、昆虫類の発生、野鳥の飛
来を招くことがあった。そこでこれら悪臭、昆虫類発
生、野鳥飛来などに対処するため、廃棄物上に多量の覆
土を施すことが行なわれている。具体的には、例えば、
不燃廃棄物を埋め立て処理場におよそ3mの厚さで堆積
させた後、その上に厚さおよそ50cmもの大量の土砂
を被せることが行なわれている。また、昆虫類の発生を
防ぐために殺虫剤の散布が行なわれており、これら覆土
や殺虫剤散布を実施するために莫大なコストが必要とな
っていた。
【0004】また、上記厨芥物は、土壌中で嫌気的に発
酵することによって多量のメタンガスを発生することが
ある。このような場合には、メタンガスを効率よく大気
拡散させるために、長さ10〜20m程度のパイプを、
廃棄物埋め立て部分の土壌に地上部分の高さが2〜3m
程度となるように打ち込み、これを通してメタンガスを
大気中に放出させることが行なわれており、これを実施
するために、莫大なコストが必要となっていた。また、
近年では、埋め立て処理場の用地確保が難しくなってい
るため、埋め立てする廃棄物の減容化が要望されてい
る。
【0005】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であって、処理コストを削減でき、かつ不燃廃棄物を減
容化することができる不燃廃棄物処理方法および装置を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の不燃廃棄物処理
方法は、厨芥物を含む不燃廃棄物を自動車を用いて運搬
しつつ、該不燃廃棄物に、該廃棄物中の厨芥物を分解す
る有機化合物分解微生物の培養液を供給し、前記不燃廃
棄物を攪拌混合して、前記培養液を不燃廃棄物中の厨芥
物全体に行き渡らせ、厨芥物を生物学的に分解処理した
後、該廃棄物を埋め立て処理することを特徴とする。ま
た、厨芥物を含む不燃廃棄物を自動車を用いて運搬しつ
つ、該不燃廃棄物のうち少なくとも一部を破断するよう
にするのが好ましい。また、前記不燃廃棄物に、消石灰
を散布するのが好ましい。
【0007】本発明の不燃廃棄物処理装置は、荷台つき
自動車の荷台上に、厨芥物を含む不燃廃棄物を収容する
廃棄物収容室が設けられ、この廃棄物収容室に、有機化
合物分解微生物の培養液を充填した培養液貯槽と、該貯
槽内の培養液を廃棄物収容室内に供給する供給手段と、
廃棄物収容室内の廃棄物を攪拌混合し、前記培養液を不
燃廃棄物中の厨芥物全体に行き渡らせる攪拌機とが設け
られたことを特徴とする。また、前記攪拌機は、駆動軸
上に、廃棄物収容室内の不燃廃棄物を破断するスクリュ
ー刃が設けられたものであるのが好ましい。また、前記
攪拌機を複数設け、これらを互いにほぼ平行かつ近接し
て設け、これら攪拌機のスクリュー刃を、駆動軸一端側
の形成方向が他端側の形成方向と異なるものとするのが
好ましい。また、前記廃棄物収容室に、消石灰を充填し
た消石灰貯槽と、該消石灰貯槽内の消石灰を廃棄物収容
室の内部または外部に散布する散布手段とを設けるのが
好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の不燃廃棄物処理
装置の第1の例を示す概略構成図である。ここに示す不
燃廃棄物処理装置1は、荷台つき自動車2の荷台3上に
不燃廃棄物を収容する廃棄物収容室4が設けられ、この
廃棄物収容室4内に、培養液貯槽8と、該貯槽8内の培
養液を廃棄物収容室4内に供給する供給手段である培養
液供給管9と、廃棄物収容室4内の廃棄物を攪拌混合す
る攪拌機5とが設けられたものである。
【0009】廃棄物収容室4には、その最後部に、廃棄
物取入口7が設けられ、この取入口7から廃棄物を廃棄
物収容室4内に投入することができるようになってい
る。廃棄物収容室4には、回転板7aおよび押込板7b
が設けられており、これらを駆動させることで廃棄物取
入口7から投入された廃棄物を廃棄物収容室4奥部に送
り込むことができるようになっている。
【0010】廃棄物収容室4に設けられた培養液貯槽8
は、厨芥物などの有機化合物を分解処理する微生物の培
養液を収容するためのものである。培養液貯槽8には供
給管9が接続されており、供給管9の先端には、上記培
養液を廃棄物収容室4内に噴霧するためのノズル9aが
設けられている。ノズル9aは、廃棄物収容室4の前後
方向に亙って設けられており、これを通して貯槽8内の
培養液を廃棄物収容室4内全体に供給することができる
ようになっている。なお、この例の不燃廃棄物処理装置
1では、培養液貯槽8を廃棄物収容室4内に設けたが、
これに限らず、廃棄物収容室4の外部に設けてもよい。
【0011】攪拌機5は、廃棄物収容室4内の廃棄物を
攪拌混合し、供給管9を通して供給された上記培養液を
廃棄物全体に行き渡らせるとともに、該廃棄物全体に空
気を供給して、上記培養液中の微生物を活性化し、その
厨芥物分解反応を促進するもので、ステンレス鋼などで
形成されている。
【0012】攪拌機5は、自動車2の前後方向に沿って
配置され、駆動軸5aの前端側に設けられた電動モータ
10によって任意の速度、方向で回転させることができ
るようになっている。電動モータ10は、荷台3に取り
付けられたバッテリ11から供給された電力によって駆
動するようになっている。
【0013】攪拌機5は、駆動軸5aと、その周囲に設
けられたスクリュー刃5bとを備えたものとするのが好
ましい。駆動軸5aは、外径20〜30cmとするのが
好ましい。スクリュー刃5bは、廃棄物、例えば空き
缶、ビン、プラスチック容器などを攪拌混合するだけで
なく、これを破断するためのもので、その外径は、50
〜80cmとするのが好適である。また、廃棄物収容室
4内に投入された不燃廃棄物が、ビニール袋などの袋内
に収容された状態にあるときに、上記袋を効率よく破袋
できるように、その端縁部に鋭利な刃が形成されている
ものとするのが好ましい。
【0014】また廃棄物収容室4内には、廃棄物収容室
4内の温度を調節するためのヒータ(図示略)を設け、
廃棄物収容室4内の気温を、上記微生物による厨芥物分
解反応に適した温度にすることができるようにするのが
好ましい。
【0015】次に、上記不燃廃棄物処理装置1を用いた
場合を例として、本発明の不燃廃棄物処理方法の一例を
説明する。まず、有機化合物分解微生物を培養した培養
液を培養液貯槽8内に充填しておく。上記培養液は、例
えばペプトンを主成分とする液体培地中で、上記微生物
を培養したものとされる。上記微生物としては、厨芥物
などの有機化合物を分解可能なもの、例えば、Baci
llus属などの好気性従属栄養微生物が用いられる。
上記微生物は、分解するべき厨芥物の特徴や気温などに
応じて厨芥物分解活性が高いものを適宜選択使用してよ
い。また、上記微生物としては、生育の至適pHがアル
カリ性側にある好アルカリ性微生物を用いてよい。
【0016】次いで、一般家庭や企業などから出された
不燃廃棄物を廃棄物取入口7から廃棄物収容室4内に投
入し、不燃廃棄物処理装置1を自走させて廃棄物処理場
まで運搬する。この運搬の過程で、培養液貯槽8内の培
養液を、供給管9およびノズル9aを通して廃棄物収容
室4内の不燃廃棄物上に噴霧する。
【0017】同時に、電動モータ10を駆動させ、攪拌
機5を回転させ、廃棄物を攪拌、混合する。攪拌機5の
回転方向は、廃棄物収容室4内の廃棄物がスクリュー刃
5bによって自動車2の前方に移動する方向とするのが
好ましい。攪拌機5によって廃棄物が攪拌、混合される
過程で、廃棄物収容室4内に供給された培養液は、廃棄
物全体に行き渡り、この廃棄物中に含まれている厨芥物
と接触する。また同時に、攪拌によって厨芥物全体に充
分量の空気が供給される。これによって、上記厨芥物
は、供給された培養液中の微生物により空気の存在下で
酸化分解される。このように酸化分解される過程で、厨
芥物の容量は小さくなる。
【0018】廃棄物収容室4内に投入された廃棄物がビ
ニール袋などに入れられていた場合には、この袋が攪拌
機5のスクリュー刃5bによって切り裂かれて破袋し、
袋内の廃棄物がその外部に出て、上記培養液と接触可能
な状態となる。また、廃棄物、例えば空き缶、ビン、プ
ラスチック容器などの一部は、スクリュー刃5bによっ
て攪拌、混合され、廃棄物収容室4の前方に移動する過
程で、他の廃棄物や廃棄物収容室4の内壁に押しつけら
れて破断し、その見かけ容量が減少するとともに、上記
廃棄物内にあった厨芥物が上記廃棄物の外部に出て、上
記培養液と接触できる状態となる。また、廃棄物中の厨
芥物もスクリュー刃5bによって裁断され、見かけ容量
が小さくなるとともにその表面積が大きくなり、上記培
養液と大きな接触面積で接するようになる。
【0019】次いで、不燃廃棄物処理装置1によって廃
棄物処理場まで運搬された廃棄物は、ここで埋め立て処
理される。埋め立て処理の際には、攪拌機5を、上記運
搬中に回転させる方向に対して逆の方向に回転させ、廃
棄物収容室4内の廃棄物を廃棄物収容室4の後部方向に
移動させ、廃棄物収容室4の後部側から外部に排出する
ようにする。排出した廃棄物は所定の厚さ、例えば3m
となるように堆積させ、堆積した廃棄物の上に所定の厚
さ、例えば20cmの覆土を行なう。排出された廃棄物
中の厨芥物には、処理装置1内で供給された微生物が付
着しているので、該厨芥物は、埋め立て処理された後も
土壌中で迅速に分解される。
【0020】上記のような不燃廃棄物処理方法にあって
は、不燃廃棄物に、該廃棄物中の厨芥物を分解する有機
化合物分解微生物培養液を供給し、不燃廃棄物を攪拌混
合して、該培養液を廃棄物中の厨芥物全体に行き渡ら
せ、該培養液中の微生物によって厨芥物を生物学的に分
解処理するので、不燃廃棄物を収集地点から処理場まで
運搬する間に、不燃廃棄物中の厨芥物の酸化分解を迅速
に進行させることができる。従って、上記廃棄物を埋め
立て処理する際に、堆積した廃棄物上に被せるべき覆土
の量を少なく、例えば20cm程度の厚みとなるように
しても、厨芥物が土壌中で腐敗することによる悪臭、昆
虫類の発生、および野鳥の飛来などを未然に防ぐことが
できる。よって、埋め立てに要するコストを削減するこ
とができる。
【0021】また、厨芥物を分解処理することによっ
て、その容量を小さくし、上記不燃廃棄物を減容化する
ことができる。よって、埋め立てに必要な用地を小さく
するとともに、埋め立てに要するコストを削減すること
ができる。また、上記厨芥物が埋め立て後に土壌中で嫌
気的に発酵することによるメタンガスの発生を未然に防
ぐことができる。さらには、有機化合物分解微生物を、
培養液の状態で廃棄物収容室4内の不燃廃棄物に添加す
るので、上記微生物を迅速に廃棄物全体に行き渡らせ、
廃棄物中の厨芥物と微生物との接触効率を高め、該微生
物による厨芥物分解を効率よく行なうことができる。
【0022】また、攪拌機5のスクリュー刃5bによっ
て廃棄物収容室4内で不燃廃棄物を破断することによっ
て、その容量を小さくすることができる。従って、埋め
立てに必要な用地の削減を可能とすることができる。
【0023】また、上記構成の不燃廃棄物処理装置1に
あっては、廃棄物収容室4内に、有機化合物分解微生物
の培養液を充填した培養液貯槽8と、該貯槽8内の培養
液を廃棄物収容室4内に供給する供給管9と、廃棄物収
容室4内の廃棄物を攪拌する攪拌機5とが設けられた構
成としたので、廃棄物収容室4内の廃棄物を攪拌混合
し、供給管9を通して供給された上記培養液を廃棄物中
の厨芥物全体に行き渡らせ、かつ該廃棄物全体に空気を
供給して、微生物による厨芥物分解反応を促進すること
ができる。よって、廃棄物を減容化し、処理コストを削
減することができる。
【0024】また、攪拌機5が、駆動軸5a上に、廃棄
物収容室4内の不燃廃棄物を破断するスクリュー刃5b
が設けられたものであるので、廃棄物、例えば空き缶、
ビン、プラスチック容器などを破断し、その容量を小さ
くすることができる。また、不燃廃棄物内の厨芥物を上
記培養液と接触可能な状態とし、不燃廃棄物内の厨芥物
を効率よく有機化合物分解微生物に接触させ、該微生物
による厨芥物分解反応を促進することができる。
【0025】また、スクリュー刃5bの端縁部に、鋭利
な刃を形成することによって、廃棄物が入れられたビニ
ール袋などの袋を破袋し、不燃廃棄物中の厨芥物を効率
よく上記微生物に接触させ、該微生物による厨芥物分解
を促進することができる。また、廃棄物中の厨芥物を細
かく裁断し、その見かけ容量を小さくすることができる
とともに、厨芥物の表面積を大きくし、厨芥物を大きな
接触面積で上記培養液と接するようにし、効率よく分解
させることができる。
【0026】また、上記構成の不燃廃棄物処理装置1
は、既存の廃棄物収集車に攪拌機5、電動モータ10、
および培養液貯槽8等を取り付けるだけで容易に製造す
ることができる。
【0027】次に、本発明の不燃廃棄物処理装置の第2
の例について説明する。図2は、本発明の不燃廃棄物処
理装置の第2の例を示す概略構成図である。ここに示す
不燃廃棄物処理装置21が、上記第1の例の不燃廃棄物
処理装置1と異なるのは、廃棄物収容室4に、消石灰懸
濁液を充填した消石灰貯槽13と、槽内の消石灰を廃棄
物収容室4の外部に散布する散布手段である消石灰供給
管14とが設けられている点である。この供給管14の
先端には、上記消石灰貯槽13内の消石灰懸濁液を噴霧
するためのノズル14aが設けられている。
【0028】上記第2の例の不燃廃棄物処理装置21を
用いて不燃廃棄物を処理する場合には、上記第1の例で
説明した方法に沿って廃棄物を運搬し、埋め立て処理場
において、不燃廃棄物を廃棄物収容室4外に排出した
後、消石灰貯槽13内の消石灰懸濁液を、消石灰供給管
14およびノズル14aを通して、上記不燃廃棄物上に
散布した後、覆土を施す。消石灰を散布することによっ
て、不燃廃棄物中の厨芥物は、高いpH条件下に置かれ
ることとなり、厨芥物に添加された微生物の生育の至適
pHがアルカリ側にある場合には、該微生物が活性化さ
れる。また、不燃廃棄物中にヒ素が含まれている場合に
は、ヒ素が消石灰に吸着される。また、不燃廃棄物中に
六価クロムが含まれている場合には、消石灰によって六
価クロムが還元され、その毒性が低くなる。
【0029】この例の不燃廃棄物処理方法にあっては、
消石灰を廃棄物に散布することで、不燃廃棄物中の厨芥
物のpHを高め、この厨芥物を、廃棄物に添加した微生
物の生育に適したpHとし、上記微生物を活性化し、厨
芥物分解効率を高めることができる。また、不燃廃棄物
中にヒ素が含まれている場合には、ヒ素を消石灰に吸着
固定し、ヒ素が廃棄物浸出水中に漏れ出ることを未然に
防ぐことができる。また、不燃廃棄物中に六価クロムが
含まれている場合には、六価クロムを還元し、その毒性
を低くすることができる。
【0030】また、不燃廃棄物処理装置21にあって
は、廃棄物収容室4に、消石灰を充填した消石灰貯槽1
3と、消石灰貯槽13内の消石灰を廃棄物収容室4の外
部に散布する消石灰供給管14とが設けられた構成とし
たので、消石灰を廃棄物に散布することによって、不燃
廃棄物中の厨芥物のpHを高め、厨芥物を、上記廃棄物
に添加した微生物の生育に適したpH条件下におき、上
記微生物を活性化し、厨芥物分解効率を高めることがで
きる。
【0031】なお上記例では、消石灰供給管14を、消
石灰貯槽13内の消石灰を廃棄物収容室4の外部に散布
するものとしたが、これに限らず、廃棄物収容室4の内
部に散布できるものとし、これを用いて廃棄物運搬中に
消石灰を廃棄物収容室4内の廃棄物に散布してもよい。
また、消石灰貯槽13に収容する消石灰を、懸濁液の状
態としたが、これに限らず、粉末状態のものであっても
よい。
【0032】また、上記各例では、廃棄物収容室4内
に、攪拌機5を1本のみ設けたが、これに限らず、図3
に示すように、2本の攪拌機16、17を設けてもよ
い。これら攪拌機16、17は、互いにほぼ平行かつ近
接して、ほぼ同じ高さに設けられるのが好ましい。また
これら攪拌機16、17にそれぞれ設けられたスクリュ
ー刃16a、17aは、駆動軸一端側の形成方向と他端
側の形成方向とが異なるように形成するのが好ましい。
さらに、これらスクリュー刃16a、17aは、攪拌機
16、17を互いに逆方向に回転させたときに、スクリ
ュー刃16a、17aによって廃棄物収容室4内の不燃
廃棄物が長さ方向中央に寄せられるような方向に形成す
るのが好ましい。
【0033】これら2本の攪拌機16、17を備えた不
燃廃棄物処理装置を用いて不燃廃棄物の処理を行なう場
合には、不燃廃棄物を廃棄物収容室4内に収容して運搬
する際に、攪拌機16、17を、それぞれ互いに逆方向
に回転するように駆動させる。攪拌機16、17の駆動
によって、廃棄物収容室4内の廃棄物は、攪拌機の長さ
方向の中央部付近に寄せられた状態で、スクリュー刃1
6a、17aによって駆動軸の両端側から圧縮され、破
断する。また上記廃棄物の一部は、攪拌機16、17の
軸同士の間に導かれ、該軸同士の間に挟まれた状態で圧
縮され、破断する。
【0034】ここに示した不燃廃棄物処理装置にあって
は、2本の攪拌機16、17を備えたものとしたので、
不燃廃棄物を効率よく破断することができる。従って、
廃棄物の見かけ容量をより小さくし、埋め立てに必要な
用地を小さくするとともに、埋め立てに要するコストを
削減することができる。また、これら攪拌機16、17
にそれぞれ設けられたスクリュー刃16a、17aを、
駆動軸一端側の形成方向と他端側の形成方向とが異なる
ように形成したので、攪拌機16、17の駆動によっ
て、廃棄物収容室4内の廃棄物を、攪拌機の長さ方向の
中央部付近に集中させた状態でスクリュー刃16a、1
7aによって圧縮し、効率よく破断することができる。
【0035】さらには、これらスクリュー刃16a、1
7aを、攪拌機16、17を互いに逆方向に回転させた
ときに廃棄物収容室4内の不燃廃棄物が長さ方向中央に
寄せられるような方向に形成したので、攪拌機16、1
7を互いに逆方向に回転させることによって廃棄物を攪
拌機16、17の間に導き、これら攪拌機の軸同士の間
に挟んだ状態で圧縮し、より効率よく破断することがで
きる。なお、この例では攪拌機を2本設けたが、これに
限らず、3本以上設けてもよい。
【0036】
【実施例】以下、具体例を示して本発明の効果をさらに
明確にする。既存の回転板式廃棄物収集車を改造し、図
1に示す不燃廃棄物処理装置と同様の構造のものを製造
した。上記既存の廃棄物収集車は、廃棄物収容室4の長
さが3.6m、高さが1.9m、幅が1.9mのものと
し、この廃棄物収容室4内に、攪拌機5を取り付けた。
この攪拌機5は、ステンレス鋼製で、長さ3m、外径2
0cmの駆動軸5a上に、外径70cmのスクリュー刃
5bを、25cmのピッチで形成したものとした。
【0037】また、長さが30cm、高さが20cm、
幅が100cmの直方体の培養液貯槽8を作製し、これ
を廃棄物収容室4内に取り付けた。培養液貯槽8内に
は、Bacillus属の微生物の培養液50lを充填
した。培養液は、ペプトンを主成分とした液体培地中
に、上記微生物を生育させたものとし、液中の微生物濃
度は、108〜109個/mlとした。
【0038】プラスチック、空き缶などの不燃廃棄物5
00kgを、全体の容量を測定した後、多数の40l容
量のビニール袋内に収容し、上記不燃廃棄物処理装置の
廃棄物取入口7から廃棄物収容室4内に投入した。上記
不燃廃棄物は、20容量%の厨芥物を含むものとした。
次いで、培養液貯槽8内の培養液20lを供給管9の供
給ノズル9aを通して廃棄物収容室4内全体に供給した
後、攪拌機5を10rpmで回転させながら、3時間放
置した。
【0039】次いで、廃棄物収容室4内の廃棄物の全体
の容量、およびその中に占める厨芥物の容量割合を測定
した後、この廃棄物を厚さ3mとなるように埋め立て処
理場に堆積させ、その上に厚さ20cmの覆土を施し、
その状態で10日間放置した。この放置期間中、不燃廃
棄物を埋め立てた部分の土壌上に、蠅などの昆虫類の発
生や野鳥の飛来が見られるかどうかを観察した。
【0040】上記廃棄物収容室4内での処理によって、
廃棄物の容量は、1500lから1200lとなり、2
0%減少していた。また、その中に占める厨芥物の容量
割合は、20容量%から4容量%となり、16%減少し
ていた。また、埋め立て処理後、10日間の放置期間中
に昆虫類の発生や野鳥の飛来は観察されなかった。
【0041】
【発明の効果】本発明の不燃廃棄物処理方法にあって
は、不燃廃棄物を収集地点から処理場まで運搬する間
に、不燃廃棄物中の厨芥物の酸化分解を迅速に進行させ
ることができる。従って、堆積した廃棄物上に被せるべ
き覆土の量を少なくしても、厨芥物が土壌中で腐敗する
ことによる悪臭、昆虫類の発生、および野鳥の飛来など
を未然に防ぐことができる。よって、処理コストを削減
することができる。
【0042】また、厨芥物を分解処理することによって
上記不燃廃棄物を減容化し、埋め立てに必要な用地を小
さくするとともに、埋め立てに要するコストを削減する
ことができる。また、上記厨芥物が埋め立て後に土壌中
で嫌気的に発酵することによるメタンガスの発生を未然
に防ぐことができる。さらには、有機化合物分解微生物
を、培養液の状態で廃棄物収容室内の不燃廃棄物に添加
するので、該微生物を廃棄物全体に迅速に行き渡らせ、
廃棄物中の厨芥物と微生物との接触効率を高め、該微生
物による厨芥物分解を効率よく行なうことができる。ま
た、不燃廃棄物を破断することによって、その容量を小
さくし、埋め立てに必要な用地の削減を可能とすること
ができる。
【0043】また、本発明の不燃廃棄物処理装置にあっ
ては、廃棄物収容室内の廃棄物を攪拌混合し、供給管を
通して供給された上記培養液を廃棄物中の厨芥物全体に
行き渡らせ、かつ該廃棄物全体に空気を供給して、微生
物による厨芥物分解反応を促進することができる。よっ
て、上記不燃廃棄物を減容化し、処理コストを削減する
ことができる。また、攪拌機を、駆動軸上にスクリュー
刃を設けたものとすることによって、不燃廃棄物を破断
し、その容量を小さくすることができる。また、本発明
の不燃廃棄物処理装置は、既存の廃棄物収集車に攪拌機
および培養液貯槽等を取り付けるだけで容易に製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の不燃廃棄物処理装置の第1の例を示
す概略構成図である。
【図2】 本発明の不燃廃棄物処理装置の第2の例を示
す概略構成図である。
【図3】 本発明の不燃廃棄物処理装置の攪拌機の変形
例を示す平面図である。
【符号の説明】
1・・・不燃廃棄物処理装置 2・・・自動車 3・・・荷台 4・・・廃棄物収容室 5、16、17・・・攪拌機 5a・・・駆動軸 5b、16a、17a・・・スクリュー刃 8・・・培養液貯槽 9・・・供給管(供給手段) 13・・・消石灰貯槽 14・・・消石灰供給管(散布手段)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厨芥物を含む不燃廃棄物を自動車を用い
    て運搬しつつ、該不燃廃棄物に、該廃棄物中の厨芥物を
    分解する有機化合物分解微生物の培養液を供給し、前記
    不燃廃棄物を攪拌混合して、前記培養液を不燃廃棄物中
    の厨芥物全体に行き渡らせ、厨芥物を生物学的に分解処
    理した後、該廃棄物を埋め立て処理することを特徴とす
    る不燃廃棄物処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の不燃廃棄物処理方法にお
    いて、厨芥物を含む不燃廃棄物を自動車を用いて運搬し
    つつ、該不燃廃棄物のうち少なくとも一部を破断するこ
    とを特徴とする不燃廃棄物処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の不燃廃棄物処理方法にお
    いて、前記不燃廃棄物に、消石灰を散布することを特徴
    とする不燃廃棄物処理方法。
  4. 【請求項4】 荷台つき自動車の荷台上に、厨芥物を含
    む不燃廃棄物を収容する廃棄物収容室が設けられ、この
    廃棄物収容室に、有機化合物分解微生物の培養液を充填
    した培養液貯槽と、該貯槽内の培養液を廃棄物収容室内
    に供給する供給手段と、廃棄物収容室内の廃棄物を攪拌
    混合し、前記培養液を不燃廃棄物中の厨芥物全体に行き
    渡らせる攪拌機とが設けられたことを特徴とする不燃廃
    棄物処理装置。
  5. 【請求項5】 前記攪拌機が、駆動軸上に、廃棄物収容
    室内の不燃廃棄物を破断するスクリュー刃が設けられた
    ものであることを特徴とする請求項4記載の不燃廃棄物
    処理装置。
  6. 【請求項6】 前記攪拌機が、複数設けられ、これらが
    互いにほぼ平行かつ近接して設けられ、これら攪拌機の
    スクリュー刃を、駆動軸一端側の形成方向が他端側の形
    成方向と異なるものとしたことを特徴とする請求項5記
    載の不燃廃棄物処理装置。
  7. 【請求項7】 前記廃棄物収容室に、消石灰を充填した
    消石灰貯槽と、該消石灰貯槽内の消石灰を廃棄物収容室
    の内部または外部に散布する散布手段とが設けられてい
    ることを特徴とする請求項4から6のいずれか1項記載
    の不燃廃棄物処理装置。
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