JPH1019177A - 管端防食継手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 接続されようとする管の端部を継手の一部に
挿入した形での管の接続を可能にする。 【解決手段】 継手（５）の防食部（１０）の隙間（１
５、１５′）の軸方向の長さを、管（１、４）の好まし
い継手（５）への挿入長さより大きくする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、管端防食継手に関
する。

【０００２】

【従来の技術】水道管１等の配管途中に管割れ２が生
じ、漏水という事態（図５の（ａ）参照）となると、図
５の（ｂ）に示すように、管割れ２部分を含めて管１の
一部を切断し、管１の切断部にメカニカル式継手３、３
を挿入させ、その間に短管４を管１、１と同心関係に配
し（図５の（ｄ）参照）、次いで、メカニカル式継手
３、３を用いて、両管１、１と短管４を連結させる作業
を行なう。

【０００３】メカニカル式継手の本体内に挿入される管
の端部を防食のため接水しない構成とするためには、通
常管端部に防食コアを装着してから接合することが考え
られるが、この方法では防食コアの装着忘れや防食コア
の装着確認不可という不具合を生じる。この不具合を解
消させるため、継手本体内部に断面Ｈ型の防食部を配
し、この防食部の内外筒部間に接続されようとする管の
端部を挿入することが考えられるが、挿入寸法が小さ
く、両管１、１の間に短管４が配置されない（継手が短
管に接触する）という作業上の不具合が生じる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前述した従来技術の不
具合を解消すべく、本発明は、切断された接続されよう
とする管の端部を、継手の一部に挿入し、かつ向い合う
管の間に同心関係に短管を配置可能とする技術を提供す
ることを解消すべき課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、前述した課題
を解決するために、断面Ｈ型の防食部の少なくとも一方
の内外管部間の軸心方向の寸法を長くさせる技術手段を
採用する。さらに、本発明は防食部の内筒にシール部を
配する技術を提案する。

【０００６】具体的には、本発明は、環状の継手本体の
内周面に防食部を有し、防食部の内外筒部間の対の隙間
へ管の端部を挿入させ、袋ナットの締付けにより管に抜
け止めリングをくい込ませる管端防食継手において、一
方の管のための防食部の隙間の軸方向の長さが他方の管
の端部の他方の隙間への挿入を可能にさせる長さである
管端防食継手を提供する。

【０００７】好ましくは、対の隙間の長さはほぼ同じで
あり、防食部の内筒外周面にシール材を有す。本発明に
よれば、管又は短管に対して継手をずらし、短管の管の
間への配置後、継手をわずかに軸方向にずらすのみで継
手を用いて両管を結合させ得る。

【０００８】本発明は、図４に示す如く、接続されよう
とする管１、１の端部を継手５、５の一部迄挿入し（図
４の（ａ））、両継手５、５間に補修管としての短管４
を管１、１と同心関係に配し（図４の（ｂ））、次い
で、継手５、５を軸心方向に少しずらして、管１、１と
短管４とを結合させる。この作業では、継手のわずかな
軸方向の動きで、シール性を維持させ得る。

【０００９】

【発明の実施の形態】本例のメカニカル式の管端防食継
手５は、筒状の本体６と、その両端のテーパ面に配され
るパッキン７、７と、ワッシャ８、８と、その外側の環
状の抜け止めリング９、９と、本体６に螺着される袋ナ
ット１４、１４とを有し、さらに、その内周面に塩化ビ
ニール、ポリエチレン、ポリブテン等からなりかつ断面
Ｈ状の防食部１０が配される。防食部１０は、外筒１
１、１１′、内筒１２、１２′、その間の結合部１３と
からなる。

【００１０】管１の挿入最大長さｌ₀ 、好ましい挿入長
さｌ₁ 、短管４の好ましい挿入長さｌ₂ とし、ｌ₀ ≧ｌ
₁ ＋ｌ₂ の関係とさせる。

【００１１】管１と短管４との結合に際し、袋ナット１
４をゆるめた継手５の一方の開口から、管１の端部を隙
間１５へｌ₀ の値まで挿入し、図４の（ａ）の状態を作
る。次いで、図４の（ｂ）の如く短管４を配し、次い
で、継手５を短管４の方向にずらし、図１に示す如く、
管１を隙間１５にｌ₁ だけ挿入し、短管４を隙間１５′
にｌ₂ だけ挿入した状態を作り、その後、袋ナット１４
を本体６に締付け、抜け止めリング９、９を管１と短管
４にくい込ませ、両者を強固に結合させる。

【００１２】図２に示す例は、防食部１０の左右の隙間
１５、１５′の長さを同じとさせ、短管４をｌ₀ の寸法
だけ隙間１５′内へ挿入可能としたものである。図２に
おいて、図１と同構成部分に同一符号を記し、その説明
を省略する。

【００１３】図３に示す如く、防食部１０の内筒１２、
１２′の内周面に、舌片１６を複数個備えるシール材１
７を固定させる。シール材１７はゴム材等の弾性材から
なり、管１、４の隙間１５、１５′への挿入により、舌
片１６が管１、４の内周ライニング層１８に弾力的に接
し、シールを確保する。舌片１６がつぶれたときの外径
は、管１、４の内径とほぼ同じとさせる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一例の継手の断面図である。

【図２】本発明の別の例の継手の断面図である。

【図３】シール材を配した例の断面図である。

【図４】本発明の継手の使用手順を示す説明図である。

【図５】従来の継手の使用手順を示す説明図である。

【符合の説明】

１ 接続されようとする管 ４ 短管 ５ 継手 ６ 本体 ７ パッキン ９ 抜け止めリング １０ 防食部 １１、１１′ 外筒 １２、１２′ 内筒 １４ 袋ナット １５、１５′ 隙間 １６ 舌片 １７ シール材

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 環状の継手本体の内周面に防食部を有
   し、防食部の内外筒部間の対の隙間へ管の端部を挿入さ
   せ、袋ナットの締付けにより管に抜け止めリングをくい
   込ませる管端防食継手において、一方の管のための防食
   部の隙間の軸方向の長さが他方の管の端部の他方の隙間
   への挿入を可能にさせる長さである管端防食継手。
2. 【請求項２】 対の隙間の長さが同じである請求項１記
   載の管端防食継手。
3. 【請求項３】 防食部の内筒の外周面にシール材を設け
   ている請求項１記載の管端防食継手。