JPH1019117A - 変速機の変速制御装置 - Google Patents

変速機の変速制御装置

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JPH1019117A
JPH1019117A JP8170486A JP17048696A JPH1019117A JP H1019117 A JPH1019117 A JP H1019117A JP 8170486 A JP8170486 A JP 8170486A JP 17048696 A JP17048696 A JP 17048696A JP H1019117 A JPH1019117 A JP H1019117A
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JP
Japan
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target
power source
horsepower
torque converter
rotation speed
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JP8170486A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Yuasa
弘之 湯浅
Masuo Kashiwabara
益夫 柏原
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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    • Y02T10/76

Abstract

(57)【要約】 【課題】変速機の変速制御の最適化を図る。 【解決手段】トルクコンバータのスリップ状態に応じ
て、現在のスロットル開度TVOで達成できる最大馬力
を算出する(S2)。次に、前記最大馬力と、運転者の
出力増大要求度合DRLと、に基づき、目標馬力を設定
する(S3)。そして、トルクコンバータのスリップ状
態に応じて、該目標馬力を達成でき、かつ燃費を最小に
できる目標エンジン回転速度を算出する(S4)。そし
て、該目標エンジン回転速度となる目標変速比を算出し
(S5)、該目標変速比となるように変速機1を制御す
る。これにより、目標馬力を達成でき、かつ燃費を最良
とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両用など
の動力源(エンジン等)と駆動軸との間に介装されるト
ルクコンバータ付変速機の変速制御技術の改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】無段変速機(CVT)は、例えば、入力
軸に連結された有効径を連続的に制御可能なプーリと、
出力軸に連結された有効径を連続的に制御可能なプーリ
と、両プーリ間に巻き掛けられるベルトと、を備え、各
プーリの有効径を制御してベルトの巻き掛け半径を制御
することにより、入力軸と出力軸との間で無段階に変速
を行なわせることができるものである。そして、かかる
無段変速機を用いれば、例えば、入力軸に連結された動
力源を所定の運転状態(例えば燃費や排気性能等にとっ
て有利な運転状態など)に維持しながら、無段変速機の
出力軸から、車両として要求される出力を取り出すこと
も可能である。
【0003】そこで、特開昭59−23150号公報に
開示されるものでは、機関馬力を一定に維持したまま機
関トルク,機関回転速度を変化させ、燃費率の良い機関
運転状態を達成できる変速比に制御するようにしてい
る。また、特開昭59−226750号公報に開示され
るものでは、機関回転速度と吸気管内圧(吸気負圧,即
ち機関負荷)とから、目標馬力を求め、目標馬力を最小
燃費率で達成できる機関回転速度に制御すべく、変速比
をフィードバック制御するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
59−23150号公報に開示されるものでは、電子制
御式スロットルアクチュエータ等を備える必要があるた
めコスト高になると共に、機関回転速度を実際に変化さ
せて、燃費率が変化前より良くなければ変速しないた
め、応答遅れ等が発生する惧れがある。
【0005】また、特開昭59−226750号公報に
開示されるものでは、フィードバック制御を行なうた
め、ロジックが複雑化すると共に、フィードバック制御
ゲインの適合が難しく、制御ハンチングが生じたり、応
答遅れが生じる等の惧れがある。更に、上記の各従来例
は、トルクコンバータを備えた場合において、トルクコ
ンバータのスリップ状態(ロックアップ機構のON・O
FF状態に起因する入出力軸回転差)を考慮することが
できていなかった。
【0006】つまり、図14に示すように、ロックアッ
プ機構のOFF時には、トルクコンバータのスリップが
あるので、最良燃費が達成できる目標エンジン回転速度
や、スロットル開度TVOに対するエンジン出力特性等
が、スリップの無いロックアップ機構のON時とは異な
る。また、スリップ率が変化すると、これに連れて前記
特性は変化するものであるが、これに対応することがで
きていなかった。
【0007】本発明は、このような従来の実情に鑑みな
されたもので、トルクコンバータを動力源(エンジン
等)と変速機との間に介装した場合でも、簡単な構成
で、目標馬力を達成でき、かつ例えば燃費率を最良にし
ながら、自動的に制御精度良く変速制御することができ
る変速機の変速制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に記
載の発明に係る変速機の変速制御装置では、図1に示す
ように、動力源からの入力を変速して出力するトルクコ
ンバータ付変速機の変速制御装置であって、動力源の出
力制御値を検出する出力制御値検出手段と、トルクコン
バータのスリップ状態を検出するスリップ状態検出手段
と、前記検出されたトルクコンバータのスリップ状態に
応じ、動力源の目標馬力を設定する目標馬力設定手段
と、前記検出されたトルクコンバータのスリップ状態に
応じ、現在の動力源の出力制御値で、前記設定された目
標馬力を達成できる動力源の回転速度であって、かつ、
目標馬力以外の動力源に対する他の要求特性を最大限満
たすことができる動力源の回転速度を、動力源の目標回
転速度として算出する目標回転速度算出手段と、前記算
出された目標回転速度となるように、変速機の変速比を
制御する変速制御手段と、を含んで構成した。
【0009】このように構成すると、トルクコンバータ
を備えた場合にも、トルクコンバータのスリップ状態に
応じて、現在の動力源の出力制御値(例えば、エンジン
であればスロットル開度TVOなどが相当する)で、目
標馬力を達成できる回転速度が複数存在する場合に、そ
のなかでも目標馬力以外の要求特性(例えば燃費,排気
性能など)を最大限満足させることができる回転速度を
目標回転速度として算出し、当該算出された目標回転速
度を達成できるように変速比(或いは変速段であっても
よい)を制御することができるようになる。従って、ト
ルクコンバータを備えた場合にも、簡単な構成で、応答
性や制御安定性を高く維持しつつ、目標馬力を達成でき
ると共に、結果として、最大限、燃費特性,排気特性,
排出煙特性,騒音特性等の要求特性を満足させることが
できるようになる。
【0010】請求項2に記載の発明では、前記目標馬力
設定手段が、現在の動力源の出力制御値と、現在の動力
源の回転速度と、に基づいて、動力源の目標馬力を設定
するように構成した。このようにすれば、請求項1に記
載の発明の作用効果を奏するうえに、動力源に対する運
転者の操作状態(即ち出力制御値)に応じて目標馬力が
設定されることになるので、定常運転時等において、特
に簡単かつ良好に、目標馬力を達成できると共に、最大
限、燃費特性等の要求特性を満足させることができるよ
うになる。
【0011】請求項3に記載の発明では、前記目標馬力
設定手段が、前記検出されたトルクコンバータのスリッ
プ状態に応じ、現在の動力源の出力制御値で、動力源の
回転速度を変更して得られる動力源の最大馬力を算出す
る最大馬力算出手段と、運転者の動力源に対する出力増
大要求度合を検出する出力増大要求度合検出手段を備
え、前記算出された最大馬力と、前記検出された出力増
大要求度合と、に基づいて、動力源の目標馬力を設定す
るように構成した。
【0012】このようにすれば、運転者の出力増大要求
に見合った目標馬力に設定することができるので、運転
者の意思を反映しつつ、燃費特性等を良好に維持できる
ので、以って良好な運転状態を維持することができるこ
ととなる。請求項4に記載の発明では、前記出力増大要
求度合検出手段が、運転者による動力源の出力制御値の
変更操作度合に基づいて、出力増大要求度合を検出する
ように構成した。
【0013】このようにすると、簡単な構成で、応答性
良く、運転者の出力増大要求度合を精度良く検出するこ
とができる。請求項5に記載の発明では、前記スリップ
状態検出手段が、ロックアップ機構のON・OFF状態
に基づいて、トルクコンバータのスリップ状態を検出す
るように構成した。
【0014】このようにすると、簡単な構成で、ロック
アップ機能のON・OFF切り換えにより大きく変化す
る前記目標馬力延いては前記目標回転速度に対応した最
適な変速制御を行なえるようになる。請求項6に記載の
発明では、前記ロックアップ機構のON・OFF状態
が、動力源の出力制御値と車速との関係に基づいて、或
いは動力源の回転速度と車速との関係に基づいて検出さ
れるように構成した。
【0015】このようにすると、簡単な構成で、前記ロ
ックアップ機構のON・OFF状態を容易に検出するこ
とが可能となる。請求項7に記載の発明では、前記スリ
ップ状態検出手段が、トルクコンバータの入出力回転速
度差或いは入出力回転速度比に基づいて、トルクコンバ
ータのスリップ状態を検出するように構成した。
【0016】このようにすると、比較的簡単な構成であ
りながら、スリップ状態に応じて一層きめ細かな変速制
御が行なえることになる。請求項8に記載の発明では、
前記トルクコンバータの入出力回転速度差或いは入出力
回転速度比が、動力源の回転速度と車速との関係に基づ
いて検出されるようにした。
【0017】このようにすると、簡単な構成で、トルク
コンバータの入出力回転速度差或いは入出力回転速度比
を検出することが可能となる。請求項9に記載の発明で
は、前記スリップ状態検出手段が、検出されるトルクコ
ンバータのスリップ状態を平滑化処理するように構成し
た。
【0018】このようにすると、トルクコンバータのス
リップ状態の検出精度を向上させることが可能となる。
即ち、ノイズ等によって、前記トルクコンバータの入出
力回転速度差或いは入出力回転速度比の検出に一時的に
誤差が生じても、このような誤差を平滑化することが可
能となるので、トルクコンバータのスリップ状態の検出
精度を向上させることができる。
【0019】請求項10に記載の発明では、前記目標馬力
設定手段が、ロックアップ機構のON・OFF状態にお
ける各々の目標馬力と、前記スリップ状態検出手段によ
り検出されたトルクコンバータのスリップ状態と、に基
づく補間演算により、動力源の目標馬力を設定するよう
に構成した。
【0020】請求項11に記載の発明では、前記目標回転
速度設定手段が、ロックアップ機構のON・OFF状態
における各々の目標回転速度と、前記スリップ状態検出
手段により検出されたトルクコンバータのスリップ状態
と、に基づく補間演算により、動力源の目標回転速度を
設定するように構成した。請求項10や請求項11のように
すると、例えば、スリップ状態に応じた煩雑な演算ロジ
ックが不要となったり、或いは、スリップ状態毎に目標
馬力や目標回転速度を検索するためのマップを多数備え
る必要等がなくなるので、構成の簡略化を図れると共
に、簡単な構成でありながら、スリップ状態に応じきめ
細かく高精度に目標馬力や目標回転速度を設定すること
が可能となる。
【0021】請求項12に記載の発明では、車両に適用さ
れる場合に、前記目標馬力を、車速により設定された車
速一定走行時に必要十分な馬力に下限を制限するように
した。このようにすると、馬力不足により走行不良とな
る等の惧れを確実に回避することができることとなる。
【0022】請求項13に記載の発明では、前記目標馬力
以外の動力源に対する他の要求特性が、燃料消費特性,
排気特性,排出煙特性,騒音特性のうちの少なくとも1
つであるようにした。このようにすると、動力源側のみ
の改良では目標まで到達させることが比較的困難である
低燃費化、排気性能良化、排出煙低減化,低騒音化など
の要求を、比較的容易に目標まで到達させることが可能
となり、コスト低減,商品性アップ等を図ることができ
る。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、トルクコンバータを備えたものにおいて
も、トルクコンバータのスリップ状態に応じて、目標馬
力を達成し、かつ最良燃費を達成しながら、自動的かつ
連続的に最適な変速制御を行なうことが可能となる。ま
た、本発明の変速制御は、オープン制御であるため、例
えば、フィードバック制御の複雑な制御の必要がなく、
コスト低減や構成の簡略化が図れると共に、各走行状態
に応じて最適なフィードバックゲインを与えるための煩
雑な作業等の必要がなく、フィードバックゲインの適合
工数も大幅に削減することができる。
【0024】請求項2に記載の発明によれば、定常運転
時等において、特に簡単かつ良好に、目標馬力を達成で
きると共に、最大限、燃費特性等の要求特性を満足させ
ることができる。請求項3に記載の発明によれば、運転
者の出力増大要求に見合った目標馬力に設定することが
できるので、運転者の意思を反映しつつ、燃費特性等を
良好に維持でき、以って良好な運転状態を維持すること
ができる。
【0025】請求項4に記載の発明によれば、簡単な構
成で、応答性良く、運転者の出力増大要求度合を精度良
く検出することができる。請求項5に記載の発明によれ
ば、簡単な構成で、ロックアップ機能のON・OFF切
り換えにより大きく変化する前記目標馬力延いては前記
目標回転速度に対応した最適な変速制御を行なえるよう
になる。
【0026】請求項6に記載の発明によれば、簡単な構
成で、前記ロックアップ機構のON・OFF状態を容易
に検出することが可能となる。請求項7に記載の発明に
よれば、比較的簡単な構成でありながら、スリップ状態
に応じて一層きめの細かい変速制御を行なえることにな
る。請求項8に記載の発明によれば、簡単な構成で、ト
ルクコンバータの入出力回転速度差或いは入出力回転速
度比を検出することが可能となる。
【0027】請求項9に記載の発明によれば、ノイズ等
の影響を小さくでき、トルクコンバータのスリップ状態
の検出精度を向上させることができる。請求項10や請求
項11に記載の発明によれば、構成の簡略化を図れると共
に、簡単な構成でありながら、スリップ状態に応じきめ
細かく高精度に目標馬力や目標回転速度を設定すること
ができる。
【0028】請求項12に記載の発明によれば、馬力不足
により走行不良となる等の惧れを確実に回避することが
できる。請求項13に記載の発明によれば、動力源側のみ
の改良では目標まで到達させることが比較的困難である
低燃費化、排気性能良化、排出煙低減化,低騒音化など
の要求を、比較的容易に目標まで到達させることが可能
となり、コスト低減,商品性アップ等を図ることができ
る。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を、添
付の図面に基づいて説明する。図2は本発明の第1の実
施形態のシステム図である。本実施形態において、自動
変速機を代表して説明する無段変速機(CVT)1は、
エンジン側のプライマリプーリ2と、駆動軸(デフ)側
のセカンダリプーリ3と、これらの間に巻掛けられるゴ
ム或いは金属、若しくはこれらの組合せ等からなるベル
ト4とを備え、プライマリプーリ側アクチュエータ(変
速制御用油室)2aへの変速圧、及びセカンダリプーリ
側アクチュエータ(張力制御用油室)3aへのライン圧
の調整により、プーリ比(セカンダリプーリ側ベルト巻
き掛け有効径/プライマリプーリ側ベルト巻き掛け有効
径)を変化させて、変速比(出力軸回転速度/入力軸回
転速度)を無段階に変化させることができるものであ
る。なお、公知のトロイダル式等の他のCVTを用いる
こともできる。
【0030】変速圧及びライン圧は、オイルポンプ5に
つながる油圧回路6内部に配設された各油圧経路(例え
ば、破線部)内の油圧を、リリーフ機能を有する電磁弁
7,8等の開閉等を介して調節されるが、この電磁弁
7,8の駆動制御はコントローラ50により制御され
る。つまり、走行条件等に応じて要求される変速比が達
成できるように、コントローラ50では、電磁弁7,8
や油圧回路6内の流量制御弁などを介して、変速圧及び
ライン圧を制御して、変速比(出力回転速度/入力回転
速度)を目標値に制御するようになっている。なお、電
磁弁7,8は、それぞれ複数の電磁弁から構成され、そ
の複数の電磁弁の開閉組合せによって、目標の変速圧及
びライン圧を達成することもできる。
【0031】また、前記無段変速機(CVT)1とエン
ジンとの間には、ロックアップ機構付のトルクコンバー
タ10が介装されており、所定条件下で燃費低減等の観
点からトルクコンバータ10の入出力軸を直結駆動させ
るためのロックアップ圧が、コントローラ50からの信
号に基づく電磁弁9の開閉駆動により制御されるように
なっている。
【0032】ところで、変速比(変速圧)やライン圧の
制御のため、コントローラ50には、無段変速機1の実
入力回転数Nin(例えばエンジン回転速度)を検出すべ
く入力側(プライマリプーリ2)の回転に同期してパル
ス信号を発生する入力側回転センサ11、無段変速機1
の実出力回転数Noを検出すべく出力側(セカンダリプ
ーリ3)の回転に同期してパルス信号を発生する出力側
回転センサ12、エンジンのスロットル弁の開度(スロ
ットル開度)TVOに対応した電圧信号(本発明にかか
る出力制御値に相当する)を発生するポテンショメータ
式のスロットルセンサ13等から、それぞれ検出信号が
入力されている。尚、入力側回転センサ11としてはエ
ンジン回転センサ、出力側回転センサ12としては車速
センサを用いることができる。
【0033】ここで、本発明に係る出力制御値検出手
段、スリップ状態検出手段、目標馬力設定手段、目標回
転速度算出手段、変速制手段、最大馬力算出手段、出力
増大要求度合検出手段としての機能をソフトウェア的に
備えるコントローラ50が行なう変速制御ルーチンにつ
いて、図3のフローチャートに従って説明する。尚、本
ルーチンは所定単位時間毎に実行される。
【0034】ステップ(図では、Sと記してある。以下
同様)1では、スロットル開度TVO,車速VSP,運
転者の動力性能要求度合DRL(例えば、スロットル開
度TVOの変化度合い等から判断される)を読み込む。
当該ステップが、本発明にかかる出力制御値検出手段に
相当する。ステップ2では、エンジンの最大馬力を算出
する。該ステップが、最大馬力算出手段に相当する。
【0035】具体的には、例えば、図4のブロック図に
示すように、トルクコンバータ10のロックアップ機構
のON・OFFによってロックアップ時(L/U O
N)用マップと、非ロックアップ時(L/U OFF)
用マップと、を適宜選択切り換えできるようになってお
り、ロックアップ機構のON・OFFに応じて選択切り
換えされたマップを参照することで、ロックアップ機構
のON・OFFに応じて、現在のスロットル開度TVO
から現時点でエンジンが出し得る最大馬力を算出できる
ようになっている。
【0036】つまり、該ステップ2では、ロックアップ
機構のON・OFFに応じ、スロットル開度TVOを一
定にしたままエンジン回転速度を増大させて得られる馬
力の最大値が算出されることになる。なお、ロックアッ
プ機構のON・OFFは、電磁弁9の駆動状態、コント
ローラ50の電磁弁9への制御信号出力状態等、或いは
スロットル開度TVOや車速VSPから定まる車両走行
状態などに基づいて検出することが可能である。また、
ロックアップ機構のON・OFFは、エンジン回転速度
(動力源)の回転速度と車速との関係に基づいて検出す
ることも可能である。
【0037】ステップ3では、エンジンの目標馬力を算
出する。該ステップが、目標馬力設定手段に相当する。
具体的には、例えば図5のマップ等を参照することによ
って求められる運転者動力性能要求度合DRL(0〜1
00%)と、前記ステップ2で求めた最大馬力と、に基
づいて、下式により現在の目標馬力を算出する。
【0038】〔目標馬力〕=〔最大馬力〕×〔DRL〕 即ち、このようにすると、現在の運転者の要求に見合っ
た馬力が得られるようになるので、運転者の要求に最大
限応えることができるようになる。なお、前記目標馬力
は、車速により設定された車速一定走行時に必要十分な
馬力に下限を制限するようにするのが、馬力不足により
良好に走行できなくなる等の惧れを確実に回避できる点
で好ましい。
【0039】ここにおいて、前記運転者動力性能要求度
合DRLを求める手段が、本発明に係る出力増大要求度
合検出手段に相当する。次に、ステップ4では、目標馬
力を達成でき、最良の燃費を確保できる目標エンジン回
転速度を算出する。該ステップが、本発明に係る目標回
転速度算出手段に相当する。
【0040】かかる目標回転速度の算出方法について、
図6で示した等馬力線図,等スロットル開度線図,等燃
費線図を参照して説明する。即ち、例えば、図6におい
て、現在のスロットル開度TVOで目標馬力を達成でき
るエンジン回転速度は、等馬力線と等スロットル開度線
との交点であるN1 (低回転速度側)とN2 (高回転速
度側)である。
【0041】ここで、現在のスロットル開度TVOで目
標馬力を達成できる2つの回転速度N1 ,N2 のうち、
現在のスロットル開度TVOで最良燃費を達成できるエ
ンジン回転速度は、等燃費線から、低回転速度側のN1
であることが解る。よって、ここでは、目標馬力を達成
でき、最良燃費を達成できる目標エンジン回転速度とし
て、N1 が算出する。つまり、該ステップ4では、現在
のスロットル開度TVOで目標馬力を達成できる回転速
度が複数ある場合、そのなかで最も低燃費を達成できる
回転速度を、目標エンジン回転速度として算出すること
になっている。
【0042】ところで、図6に示したようなマップは、
ロックアップ機構のON・OFFによって特性が変わっ
てくるので、ロックアップ機構のロックアップ時(L/
UON)用マップと、非ロックアップ時(L/U OF
F)用マップと、を備えておき、これらを選択切り換え
して使用する。なお、例えば、図7のブロック図に示す
ように、スロットル開度TVO毎に、予め最良燃費で目
標馬力が得られる目標エンジン回転速度を検索できるロ
ックアップ時(L/U ON)用マップと、非ロックア
ップ時(L/U OFF)用マップと、を作成してお
き、これをロックアップ機構のON・OFFに応じて選
択切り換えして検索することで、最良燃費で目標馬力が
得られる目標エンジン回転速度を算出するようにするこ
とができる。
【0043】続くステップ5では、上記ステップ4で求
めた目標エンジン回転速度と、車速VSPと、に基づい
て、目標変速比を算出する。該ステップは、図8のブロ
ック図における目標変速比算出手段に相当する。 〔目標変速比〕=〔目標エンジン回転速度〕/〔車速V
SP〕 その後、コントローラ50では、上記のようにして求め
られた目標変速比を達成すべく、電磁弁7、電磁弁8等
を介して、変速圧及びライン圧を制御し、無段変速機1
の変速比を制御する。
【0044】このように、本実施形態によれば、現在の
スロットル開度TVOで目標馬力を達成できる回転速度
が複数ある場合、そのなかで最も低燃費を達成できる回
転速度を目標エンジン回転速度として選択し、当該選択
された目標エンジン回転速度を達成できるように変速比
を制御するようにしたので、目標馬力を達成しながら、
最良燃費を達成することができる。
【0045】つまり、本実施形態に係る無段変速機の変
速制御装置によれば、目標馬力を達成し、かつ最良燃費
を達成でき、なおかつ自動的かつ連続的に最適な変速比
制御を行なうことが可能となる。しかも、ロックアップ
機構付トルクコンバータ10を備えた場合でも、ロック
アップ機構のON・OFF状態に応じて、目標馬力を達
成し、かつ最良燃費を達成できるように変速比を最適に
制御することができるものである。
【0046】なお、本発明による変速比制御は、オープ
ン制御であるため、例えば、フィードバック制御の複雑
な制御の必要がなく、コスト低減や構成の簡略化が図れ
ると共に、各走行状態に応じて最適なフィードバックゲ
インを与えるための煩雑な作業等の必要がなく、フィー
ドバックゲインの適合工数等も大幅に削減することがで
きる。
【0047】また、本実施形態によれば、図5で示した
マップによって、運転者動力性能要求を0〜100%の
度合で連続的に割り当てるようにしたので、運転者動力
性能要求度合DRLを段差なく連続的に表現することが
でき、以って運転者の意思に応じた円滑な変速制御がで
きる。上記の第1の実施形態に係る制御ブロック図を、
図8に示す。次に、本発明の第2の実施形態について、
添付の図面に基づいて説明する。
【0048】前述した第1の実施形態では、ロックアッ
プ機構のON・OFFに応じて目標馬力や目標エンジン
回転速度を最適値に設定できるようにしたものである
が、ここで説明する第2の実施形態では、よりきめ細か
な変速制御を行なわせるために、トルクコンバータ10
のスリップ状態に応じて目標馬力や目標エンジン回転速
度を最適値にきめ細かく設定できるようにしている。
【0049】なお、第2の実施形態のシステム構成は、
第1の実施形態で説明した図2のものと同様で良いので
説明を省略する。ここで、第2の実施形態におけるコン
トローラ50が行なう変速制御ルーチンについて、図9
のフローチャートに従って説明する。尚、本ルーチンは
所定単位時間毎に実行される。
【0050】ステップ11では、スロットル開度TV
O,車速VSP,運転者の動力性能要求度合DRL(例
えば、スロットル開度TVOの変化度合い等から判断さ
れる)を読み込む。ステップ12では、トルクコンバー
タ10のスリップ率を算出する。例えば、このスリップ
率(%)は下式により算出できる。
【0051】スリップ率(%)=〔入力回転数Nin〕/
〔出力回転数No或いは車速VSP〕×係数 なお、当該スリップ率は平滑化処理(例えば、サンプル
データに移動平均,加重平均などの平均化処理を施す)
を行なうようにするのが、算出精度の面において好まし
い。
【0052】ステップ13では、エンジンの最大馬力を
算出する。具体的には、例えば、図10に示すようなフ
ローチャートが実行される。即ち、ステップ21では、
ステップ12で算出したスリップ率を読み込む。ステッ
プ22では、現在ロックアップ機構がONであるか否か
を判断する。当該判断は、前述同様に、電磁弁9の駆動
状態、コントローラ50の電磁弁9への制御信号出力状
態等、或いはスロットル開度TVOや車速VSPから定
まる車両走行状態などに基づいて検出することが可能で
ある。また、ロックアップ機構のON・OFFは、エン
ジン回転速度(動力源)の回転速度と車速との関係に基
づいて検出することも可能である。
【0053】YESであればステップ25へ進み、NO
であればステップ23へ進む。ステップ25では、現在
ロックアップ機構がONであるので、スリップは無いと
して、図11に示すようなマップから、現在のスロット
ル開度TVOで現時点でエンジンが出し得るロックアッ
プ時(L/U ON)の目標値(ここでは最大馬力)を
算出して、本ルーチンを終了する。
【0054】一方、ステップ23へ進む場合には、ロッ
クアップ機構がOFFでスリップが生じている場合であ
るので、ロックアップ時(L/U ON)の目標値(こ
こでは最大馬力)と、非ロックアップ時(L/U OF
F)の目標値(ここでは最大馬力)と、の間で、スリッ
プ率に基づく補間演算をして、現在の状態で達成できる
目標値(ここでは最大馬力)を算出する必要がある。
【0055】そこで、まず、図11に示すようなマップ
から、現在のスロットル開度TVOで現時点でエンジン
が出し得る目標値(ここでは最大馬力)を、ロックアッ
プ時(L/U ON)と非ロックアップ時(L/U O
FF)のそれぞれについて求める。次に、下式に基づ
き、補正係数の算出を行なう。
【0056】補正係数=|ロックアップON時の目標値
−ロックアップOFF時の目標値|×スリップ率 そして、ステップ24へ進み、目標値(ここでは、現在
達成し得る最大馬力)を算出する。 目標値(現在達成し得る最大馬力)=ロックアップOF
F時の目標値+補正係数 このようにすると、ロックアップ(ON)時にはロック
アップ(ON)時に見合った目標値(ここでは最大馬
力)が算出される一方、非ロックアップ(OFF)時に
はスリップ率に見合った目標値(ここでは最大馬力)が
算出されることになる。
【0057】ここで、図9のフローチャートの説明に戻
り、ステップ14について説明する。ステップ14で
は、目標馬力を算出する。該ステップが、本発明に係る
目標馬力設定手段に相当する。具体的には、例えば図5
のマップ等を参照することによって求められる運転者動
力性能要求度合DRL(0〜100%)と、前記ステッ
プ13で算出された最大馬力と、に基づいて、下式によ
り現在の目標馬力を算出する。
【0058】〔目標馬力〕=〔最大馬力〕×〔DRL〕 即ち、このようにすると、現在の運転者の要求に見合っ
た馬力が得られるようになるので、運転者の要求に最大
限応えることができるようになる。なお、前記目標馬力
は、車速により設定された車速一定走行時に必要十分な
馬力に下限を制限するようにするのが、馬力不足により
良好に走行できなくなる等の惧れを確実に回避できる点
で好ましい。
【0059】次に、ステップ15では、目標馬力を達成
でき、最良の燃費を確保できる目標エンジン回転速度を
算出する。第1の実施形態で説明したと同様の考え方に
基づき、現在のスロットル開度TVOで目標馬力を達成
できるエンジン回転速度のうち、例えば最も燃費を良く
できるエンジン回転速度を、目標エンジン回転速度とし
て算出する。
【0060】具体的には、ステップ13で説明したと同
様に図10のフローチャートが実行される。つまり、ス
テップ13では、目標値を最大馬力として当該フローチ
ャートを利用したが、ここでは目標値を目標エンジン回
転速度として利用することになる。即ち、ステップ21
では、ステップ12で算出したスリップ率を読み込む。
【0061】ステップ22では、現在ロックアップ機構
がONであるか否かを判断する。YESであればステッ
プ25へ進み、NOであればステップ23へ進む。ステ
ップ25では、現在ロックアップ機構がONであるの
で、スリップは無いとして、図12に示すようなマップ
から、ステップ14で算出した目標馬力を達成でき、か
つ最良燃費を達成できるロックアップ時(L/U O
N)の目標値(ここでは目標エンジン回転速度)を算出
し、本ルーチンを終了する。
【0062】一方、ステップ23へ進む場合には、ロッ
クアップ機構がOFFでスリップが生じている場合であ
るので、ロックアップ時(L/U ON)の目標値(こ
こでは目標エンジン回転速度)と、非ロックアップ時
(L/U OFF)の目標値(ここでは目標エンジン回
転速度)と、の間で、スリップ率に基づく補間演算をし
て、現在の状態における目標値(ここでは目標エンジン
回転速度)を算出する必要がある。
【0063】そこで、まず、図12に示すようなマップ
から、ステップ14で算出した目標馬力を達成でき、か
つ最良燃費を達成できる目標値(ここでは目標エンジン
回転速度)を、ロックアップ時(L/U ON)と非ロ
ックアップ時(L/U OFF)のそれぞれについて求
める。そして、下式に基づき、補正係数の算出を行な
う。
【0064】補正係数=|ロックアップON時の目標値
−ロックアップOFF時の目標値|×スリップ率 次に、ステップ24で、目標値(目標エンジン回転速
度)を算出する。 目標値(目標エンジン回転速度)=ロックアップOFF
時の目標値+補正係数 このようにすると、ロックアップ(ON)時にはロック
アップ(ON)時に見合った目標値(ここでは目標エン
ジン回転速度)が算出される一方、非ロックアップ(O
FF)時にはスリップ率に見合った目標値(ここでは目
標エンジン回転速度)が算出されることになる。
【0065】再び、図9のフローチャートの説明に戻
り、ステップ15について説明する。ステップ15で
は、上記ステップ14で求めた目標エンジン回転速度
と、車速VSPと、に基づいて、目標変速比を算出す
る。 〔目標変速比〕=〔目標エンジン回転速度〕/〔車速V
SP〕 その後、コントローラ50では、上記のようにして求め
られた目標変速比を達成すべく、電磁弁7、電磁弁8等
を介して、変速圧及びライン圧を制御し、無段変速機1
の変速比を制御する。
【0066】このように、第2の実施形態によれば、現
在のスロットル開度TVOで目標馬力を達成できる回転
速度が複数ある場合、そのなかで最も低燃費を達成でき
る回転速度を目標エンジン回転速度として選択し、当該
選択された目標エンジン回転速度を達成できるように変
速比を制御するようにしたので、目標馬力を達成しなが
ら、最良燃費を達成することができる。
【0067】つまり、本実施形態に係る無段変速機の変
速制御装置によれば、目標馬力を達成し、かつ最良燃費
を達成でき、なおかつ自動的かつ連続的に最適な変速比
制御を行なうことが可能となる。しかも、ロックアップ
機構付トルクコンバータ10を備えた場合でも、トルク
コンバータ10のスリップ率に応じて、目標馬力を達成
し、かつ最良燃費を達成できるように変速比を最適に制
御することができるものである。
【0068】また、本実施形態による変速比制御は、オ
ープン制御であるため、例えば、フィードバック制御の
複雑な制御の必要がなく、コスト低減や構成の簡略化が
図れると共に、各走行状態に応じて最適なフィードバッ
クゲインを与えるための煩雑な作業等の必要がなく、フ
ィードバックゲインの適合工数等も大幅に削減すること
ができる。
【0069】なお、本実施形態によれば、図5に示した
マップによって、運転者動力性能要求を0〜100%の
度合で連続的に割り当てるようにしたので、運転者動力
性能要求度合DRLを段差なく連続的に表現することが
でき、以って運転者の意思に応じた円滑な変速制御がで
きる。上記の第2の実施形態に係る制御ブロック図を、
図13に示しておく。
【0070】ところで、上記各実施形態では、目標馬力
を達成でき、最良燃費を達成できる目標エンジン回転速
度となるように変速比を制御することとして説明した
が、これに限られるものではなく、目標エンジン回転速
度を、例えば、目的に応じ、目標馬力を達成でき、排気
有害成分や煙等の排出量、或いは騒音などを最大限低減
できるようなエンジン回転速度とすれば、目標馬力を達
成でき、最良排気性能等を達成できることになる。これ
は、例えば、図6の等燃費線に代えて、等NOx線,等
CO線,等HC線,等煙線,等騒音線を用いれば良く、
等燃費線の場合と同様の制御方法によって達成すること
ができるものである。
【0071】なお、図6の等燃費線は、単位をg/ps*h
(即ち燃料消費率)として表現したものであるが、これ
に代えて単位をG/H(燃料消費量)とした等燃費線を
用いることも可能である。更に、上記各実施形態では、
無段変速機について説明してきたが、これに限らず、本
発明に係る変速制御は、変速段を切換え使用する多段式
変速機にあっても同様に適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の構成を示す構成図。
【図2】 本発明の第1の実施形態を示すシステム構成
図。
【図3】 同上実施形態の変速制御を説明するフローチ
ャート。
【図4】 スロットル開度TVOから最大馬力を算出す
るための制御ブロック図。
【図5】 スロットル開度変化速度からDRLを算出す
るためのマップの一例。
【図6】 等スロットル開度線図,等馬力線図,等燃費
線図を示すマップの一例。
【図7】 目標馬力を達成できる目標エンジン回転速度
を算出するための制御ブロック図。
【図8】 第1の実施形態におけるの制御ブロック図。
【図9】 本発明の第2の実施形態の変速制御を説明す
るフローチャート。
【図10】 最大馬力若しくは目標エンジン回転速度を算
出するためのフローチャート。
【図11】 最大馬力を算出するためのマップの一例。
【図12】 目標エンジン回転速度を算出するためのマッ
プの一例。
【図13】 第2の実施形態における制御ブロック図。
【図14】 従来の問題を説明するための図。
【符号の説明】
1 無段変速機 2 プライマリプーリ 3 セカンダリプーリ 4 ベルト 5 オイルポンプ 6 油圧回路 7 電磁弁 8 電磁弁 10 トルクコンバータ 11 入力側回転センサ 12 出力側回転センサ 13 スロットルセンサ 50 コントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // F16H 59:24 59:42 59:44 59:46 59:74

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】動力源からの入力を変速して出力するトル
    クコンバータ付変速機の変速制御装置であって、 動力源の出力制御値を検出する出力制御値検出手段と、 トルクコンバータのスリップ状態を検出するスリップ状
    態検出手段と、 前記検出されたトルクコンバータのスリップ状態に応
    じ、動力源の目標馬力を設定する目標馬力設定手段と、 前記検出されたトルクコンバータのスリップ状態に応
    じ、現在の動力源の出力制御値で、前記設定された目標
    馬力を達成できる動力源の回転速度であって、かつ、目
    標馬力以外の動力源に対する他の要求特性を最大限満た
    すことができる動力源の回転速度を、動力源の目標回転
    速度として算出する目標回転速度算出手段と、 前記算出された目標回転速度となるように、変速機の変
    速比を制御する変速制御手段と、 を含んで構成したことを特徴とする変速機の変速制御装
    置。
  2. 【請求項2】前記目標馬力設定手段が、現在の動力源の
    出力制御値と、現在の動力源の回転速度と、に基づい
    て、動力源の目標馬力を設定することを特徴とする請求
    項1に記載の変速機の変速制御装置。
  3. 【請求項3】前記目標馬力設定手段が、 前記検出されたトルクコンバータのスリップ状態に応
    じ、現在の動力源の出力制御値で、動力源の回転速度を
    変更して得られる動力源の最大馬力を算出する最大馬力
    算出手段と、 運転者の動力源に対する出力増大要求度合を検出する出
    力増大要求度合検出手段を備え、 前記算出された最大馬力と、前記検出された出力増大要
    求度合と、に基づいて、動力源の目標馬力を設定するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の変速機の変速制御装
    置。
  4. 【請求項4】前記出力増大要求度合検出手段が、運転者
    による動力源の出力制御値の変更操作度合に基づいて、
    出力増大要求度合を検出することを特徴とする請求項3
    に記載の変速機の変速制御装置。
  5. 【請求項5】前記スリップ状態検出手段が、 ロックアップ機構のON・OFF状態に基づいて、トル
    クコンバータのスリップ状態を検出することを特徴とす
    る請求項1〜請求項4の何れか1つに記載の変速機の変
    速制御装置。
  6. 【請求項6】前記ロックアップ機構のON・OFF状態
    が、動力源の出力制御値と車速との関係に基づいて、或
    いは動力源の回転速度と車速との関係に基づいて検出さ
    れることを特徴とする請求項5に記載の変速機の変速制
    御装置。
  7. 【請求項7】前記スリップ状態検出手段が、 トルクコンバータの入出力回転速度差或いは入出力回転
    速度比に基づいて、トルクコンバータのスリップ状態を
    検出することを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか
    1つに記載の変速機の変速制御装置。
  8. 【請求項8】前記トルクコンバータの入出力回転速度差
    或いは入出力回転速度比が、動力源の回転速度と車速と
    の関係に基づいて検出されることを特徴とする請求項7
    に記載の変速機の変速制御装置。
  9. 【請求項9】前記スリップ状態検出手段が、 検出されるトルクコンバータのスリップ状態を平滑化処
    理することを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の
    変速機の変速制御装置。
  10. 【請求項10】前記目標馬力設定手段が、 ロックアップ機構のON・OFF状態における各々の目
    標馬力と、前記スリップ状態検出手段により検出された
    トルクコンバータのスリップ状態と、に基づく補間演算
    により、動力源の目標馬力を設定することを特徴とする
    請求項7〜請求項9の何れか1つに記載の変速機の変速
    制御装置。
  11. 【請求項11】前記目標回転速度設定手段が、 ロックアップ機構のON・OFF状態における各々の目
    標回転速度と、前記スリップ状態検出手段により検出さ
    れたトルクコンバータのスリップ状態と、に基づく補間
    演算により、動力源の目標回転速度を設定することを特
    徴とする請求項7〜請求項10の何れか1つに記載の変速
    機の変速制御装置。
  12. 【請求項12】車両に適用される場合に、 前記目標馬力を、車速により設定された車速一定走行時
    に必要十分な馬力に下限を制限することを特徴とする請
    求項1〜請求項11の何れか1つに記載の変速機の変速制
    御装置。
  13. 【請求項13】前記目標馬力以外の動力源に対する他の要
    求特性が、燃料消費特性,排気特性,排出煙特性,騒音
    特性のうちの少なくとも1つであることを特徴とする請
    求項1〜請求項12の何れか1つに記載の変速機の変速制
    御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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