JPH10190227A - 多層セラミック配線基板 - Google Patents

多層セラミック配線基板

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JPH10190227A
JPH10190227A JP34171496A JP34171496A JPH10190227A JP H10190227 A JPH10190227 A JP H10190227A JP 34171496 A JP34171496 A JP 34171496A JP 34171496 A JP34171496 A JP 34171496A JP H10190227 A JPH10190227 A JP H10190227A
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JP
Japan
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metallized wiring
layer
insulating
wiring board
molybdenum
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JP34171496A
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English (en)
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Kunihide Yomo
邦英 四方
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Kyocera Corp
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁基体表面にメッキ金属層が被着されて、
絶縁基体表面に形成されているメタライズ配線層が電気
的に短絡する。 【解決手段】 絶縁基体1に少なくともその一部が露出
し、その露出表面にメッキ金属層5が被着されている複
数個のメタライズ配線層2を設けて成り、そのメタライ
ズ配線層2の下方と接する絶縁層1bに、メタライズ配
線層2がモリブデンで形成される場合は着色剤としてモ
リブデンまたはモリブデンの化合物を、タングステンで
形成される場合はタングステンまたはタングステンの化
合物を含有させた多層セラミック配線基板Aである。メ
タライズ配線層2が設けられた絶縁基体1表面へのメッ
キ金属層5の被着がなくなり、メタライズ配線層2間の
電気的絶縁が常に維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体素子が収容搭
載される半導体素子収納用パッケージや混成集積回路基
板等に用いられる多層セラミック配線基板に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子収納用パッケージや混
成集積回路基板等に採用されている多層セラミック配線
基板は、一般に多層の酸化アルミニウム質焼結体等の電
気絶縁材料から成る絶縁基体の表面にタングステン等の
高融点金属粉末から成る複数個のメタライズ配線層を被
着形成して構成されており、その上面に半導体素子を搭
載するとともにこの半導体素子の各電極と前記メタライ
ズ配線層の各々とをオートボンダー等を使用してワイヤ
接続し、しかる後、半導体素子を蓋体やモールド樹脂に
より気密に封止することによって半導体装置や構成集積
回路装置となる。
【0003】なお、この多層セラミック配線基板は、従
来周知のセラミックグリーンシート積層法を採用するこ
とによって製作されており、具体的にはセラミック原料
粉末に有機バインダや溶剤・可塑剤等を添加混合して泥
漿状となすとともにこれをドクターブレード法やカレン
ダーロール法等によってシート状に成形し、セラミック
グリーンシート(セラミック生シート)を得るととも
に、所定のセラミックグリーンシート表面にタングステ
ン等の金属粉末に適当な有機バインダや溶剤・可塑剤等
を添加混合して得られる金属ペーストをスクリーン印刷
法等により所定パターンに印刷塗布し、しかる後、これ
らセラミックグリーンシートを複数枚積層し、生セラミ
ック体となすとともにこの生セラミック体を還元雰囲気
中にて約1600℃の温度で焼成することによって製作され
ている。
【0004】また、前記セラミックグリーンシートはそ
の誘電率を種々変えたものてあっても良く、そのセラミ
ックグリーンシートの誘電率調整方法としては、前記セ
ラミック原料粉末にタングステンやモリブデン等から成
る高誘電率付与剤を適宜含有させることによって達成さ
れる。
【0005】さらに、同様のセラミック配線基板におい
ては、絶縁基体上面に搭載された半導体素子の各電極と
メタライズ配線層とをオートボンダー等を使用してワイ
ヤ接続する際にオートボンダーにメタライズ配線層の位
置を正確に認識させるためにも、絶縁基体中にモリブデ
ン等の金属粉末あるいはこれらの酸化物等から成る着色
剤を含有させて、絶縁基体を黒色系に着色することが行
なわれている。
【0006】さらにまた、前記多層セラミック配線基板
においては、メタライズ配線層の表面に、メタライズ配
線層の酸化腐食を有効に防止しつつメタライズ配線層と
ワイヤとの接合を容易かつ強固とするために、ニッケル
や金等の金属層が無電解メッキ法により被着されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の多層セラミック配線基板においては、絶縁基体表面
に形成されているメタライズ配線層に無電解メッキ法に
よりメッキ金属層を被着させる際、絶縁基体表面にもメ
ッキ金属層が被着されて外観不良を発生するとともに隣
接するメタライズ配線層が前記絶縁基体表面に被着する
メッキ金属層によって電気的に短絡するという欠点を有
していた。特に近時、半導体素子は高密度化・高集積化
が急激に進んで電極数が急増しており、これに伴って半
導体素子の各電極がワイヤ接続される多層セラミック配
線基板のメタライズ配線層もその数が急増するとともに
隣接するメタライズ配線層間の距離が極めて短い物とな
り、上記欠点がより顕著なものとなってきた。
【0008】このように多層セラミック配線基板の絶縁
基体表面にメッキ金属層が被着される原因としては、タ
ングステン等の金属粉末から成る金属ペーストを所定パ
ターンに印刷塗布させたセラミックグリーンシートを積
層焼成し、絶縁基体に複数個のメタライズ配線層を形成
して多層セラミック配線基板を得る際、メタライズ配線
層を構成するタングステンの一部が絶縁基体中を拡散す
るとともに絶縁基体に含有されている着色剤としてのモ
リブデンを核として析出し、これが大きく成長するとと
もに絶縁基体表面に露出してしまうためと考えられる。
【0009】本発明は上記事情に鑑み案出されたもので
あり、その目的は、多層絶縁基体の少なくとも表層部に
着色剤を含有させた多層セラミック配線基板において、
絶縁基体の表面にメタライズ配線層を形成する際にメタ
ライズ配線層を構成する金属が析出して絶縁基体表面に
露出することがなく、それにより無電解メッキ法による
メッキ金属層が絶縁基体表面に被着されることがない、
隣接するメタライズ配線層間の電気的絶縁を常に維持す
ることができる多層セラミック配線基板を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の多層セラミック
配線基板は、複数のセラミック生シートを積層して成る
生セラミック体を焼成することによって得られる絶縁基
体に、該絶縁基体と同時焼成によって形成され、少なく
とも一部が露出し、該露出表面に無電解メッキ金属層が
被着されている複数個のメタライズ配線層を設けて成る
多層セラミック配線基板であって、前記メタライズ配線
層をモリブデンで形成するとともに該メタライズ配線層
の露出部下方と接する絶縁基体を形成するセラミック生
シートにモリブデンまたはモリブデン化合物を含有させ
たことを特徴とするものである。
【0011】また本発明の多層セラミック配線基板は、
複数のセラミック生シートを積層して成る生セラミック
体を焼成することによって得られる絶縁基体に、該絶縁
基体と同時焼成によって形成され、少なくとも一部が露
出し、該露出表面に無電解メッキ金属層が被着されてい
る複数個のメタライズ配線層を設けて成る多層セラミッ
ク配線基板であって、前記メタライズ配線層をタングス
テンで形成するとともに該メタライズ配線層の露出部下
方と接する絶縁基体を形成するセラミック生シートにタ
ングステンまたはタングステン化合物を含有させたこと
を特徴とするものである。
【0012】さらに本発明の多層セラミック配線基板
は、上記各構成において、前記複数個のメタライズ配線
層が隣接間隔を50μm以下として形成されていることを
特徴とするものである。
【0013】本発明の多層セラミック配線基板によれ
ば、少なくともその一部が露出し、その露出表面に無電
解メッキ層が被着されるメタライズ配線層が設けられて
おり、少なくとも焼成後にそのメタライズ配線層の露出
部下方と接する絶縁基体を形成するセラミック生シート
に、メタライズ配線層をモリブデンで形成した場合には
絶縁基体の着色剤としてモリブデンまたはその化合物を
含有させ、メタライズ配線層をタングステンで形成した
場合には着色剤にタングステンまたはその化合物を含有
させたことから、多層セラミック配線基板を得る際、メ
タライズ配線層を構成する金属の一部がその下方の絶縁
基体中を拡散しても、絶縁基体に含有されている着色剤
を核として析出し、これが大きく成長して絶縁基体表面
に露出することはなく、その結果、絶縁基体表面に露出
している部分のメタライズ配線層に無電解メッキ法によ
りメッキ金属層を被着させてもメタライズ配線層の下方
と接している絶縁基体表面にメッキ金属層が被着される
ことはなく、隣接するメタライズ配線層間の電気的絶縁
を常に維持することが可能となる。
【0014】特に本発明の多層セラミック配線基板によ
れば、メタライズ配線層が設けられた絶縁基体表面にメ
ッキ金属層の被着がないことから複数個のメタライズ配
線層を隣接間隔が50μm以下の高密度に形成することが
でき、これによって多層セラミック配線基板を小型化す
ることも可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明を添付図面に基づき
詳細に説明する。図1は本発明に係る多層セラミック配
線基板を半導体素子を収容する半導体素子収納用パッケ
ージに適用した場合の実施の形態の一例を示す断面図で
あり、また図2は同じく半導体素子収納用パッケージに
適用した場合の実施の形態の他の例を示す断面図であ
る。これらの図において1は絶縁基体、2は少なくとも
その一部が露出し、その露出表面にメッキ金属層5が被
着されている複数個のメタライズ配線層である。この絶
縁基体1の少なくともメタライズ配線層2の下方と接す
る絶縁層1bには着色剤としてのモリブデンもしくはタ
ングステンまたはこれらの化合物を含有しており、この
着色剤を含有する絶縁層1bの表面にメタライズ配線層
2を設けたものが多層セラミック配線基板Aとなる。な
お図2の例において、1cはこの層中に所定の誘電体粉
末(マンガンやモリブデン等の酸化物など)を含有させ
て高誘電率とした高誘電率層であり、多層セラミック配
線基板A中に内部配線によってコンデンサを形成する際
に所望の静電容量を得るため等に用いられるものであ
る。
【0016】前記絶縁基体1は少なくともメタライズ配
線層2の下方と接する絶縁層1bが黒色系に着色されて
おり、その上面中央部に半導体素子3を収容するための
凹部1aを有し、かつこの凹部1a内には半導体素子3
がガラス・樹脂等の接着剤・Au−Si共晶等のロウ材
などを介して収容固定される。なお凹部1aは、図1に
おいては1段の階段状に、また図2においては2段の階
段状に形成した例を示している。
【0017】前記絶縁基体1は酸化アルミニウム質焼結
体やムライト質焼結体・炭化珪素質焼結体・窒化アルミ
ニウム質焼結体・酸化珪素質焼結体・ガラスセラミック
ス焼結体等の電気絶縁材料から成り、例えば酸化アルミ
ニウム質焼結体から成る場合は酸化アルミニウム・酸化
珪素・酸化マグネシウム・酸化カルシウム等の原料粉末
に、必要な着色剤と、適当な有機バインダや溶剤等を添
加混合して泥漿物を作るとともにこの泥漿物を従来周知
のドクターブレード法やカレンダーロール法を採用する
ことによってシート状に成形してセラミックグリーンシ
ート(セラミック生シート)と成し、しかる後、このセ
ラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工法を施す
とともにこれを応じて複数枚積層し、約1600℃の温度で
焼成することによって製作される。
【0018】また絶縁基体1は、図1の例においては半
導体素子3が収容固定される凹部1aの周辺から下面に
かけて、また図2の例においては半導体素子3が収容固
定される凹部1aの周辺から上面にかけて、それぞれ複
数個のメタライズ配線層2が設けられており、これらメ
タライズ配線層2の凹部1a周辺部の露出表面にはメッ
キ金属層5が被着され、半導体素子3の各電極がオート
ボンダー等を使用してワイヤ接続される。また、図1の
例において絶縁基体1の下面に、図2の例において絶縁
基体1の上面に導出した部位には、それぞれ外部電気回
路と接続される外部リード端子4が銀ロウ等のロウ材を
介してロウ付けされる。
【0019】前記メタライズ配線層2は絶縁基体1の少
なくとも絶縁層1bに含有させる着色剤がモリブデンま
たはその化合物から成る場合はモリブデンで形成され、
また着色剤がタングステンまたはその化合物から成る場
合はタングステンで形成されており、モリブデンやタン
グステン等の金属粉末に適当な有機バインダや溶剤等を
添加混合して得た金属ペーストを焼成後に絶縁基体1と
なるセラミックグリーンシートに予め従来周知のスクリ
ーン印刷法等により所定パターンに印刷塗布しておくこ
とによって、絶縁基体1の凹部1a周辺から下面にかけ
て被着形成されて設けられる。この場合、メタライズ配
線層2の下方と接する絶縁基体1の絶縁層1bの着色剤
がモリブデンまたはその化合物から成る場合は絶縁基体
1表面のメタライズ配線層2をモリブデンで形成し、ま
た着色剤がタングステンまたはその化合物から成る場合
は絶縁基体1表面のメタライズ配線層2をタングステン
で形成したことから、金属ペーストが印刷塗布されたセ
ラミックグリーンシートを焼成してメタライズ配線層2
を有する絶縁基体1を得る際、メタライズ配線層2を構
成するモリブデンやタングステンの一部が絶縁基体1中
を拡散しても、絶縁基体1の絶縁層1bに含有されてい
る着色剤を核として析出し、これが大きく成長して絶縁
基体1の絶縁層1bのメタライズ配線層2の下方と接し
ている側の表面に露出することはない。
【0020】また絶縁基体1は少なくとも露出部分を有
するメタライズ配線層2が設けられる絶縁層1bにモリ
ブデンやタングステン等から成る着色剤が含有され黒色
系に着色されているため、オートボンダー等を使用して
半導体素子3の各電極とメッキ金属層5が被着されたメ
タライズ配線層2とをワイヤ接続する際、絶縁基体1と
メタライズ配線層2およびメッキ金属層5における光の
反射率が異なるためにオートボンダーによるメタライズ
配線層2の位置認識が正確かつ確実となり、これによっ
て半導体素子3の各電極とメタライズ配線層2とのワイ
ヤ接続が確実となる。
【0021】前記メタライズ配線層2はその露出表面に
そのメタライズ配線層2の酸化腐食を有効に防止しつつ
メタライズ配線層2とワイヤとの接合を容易かつ強固と
するためにニッケルや金等の耐蝕性に優れる金属から成
るメッキ金属層5が無電解メッキ法により被着されてい
る。
【0022】前記メタライズ配線層2への無電解メッキ
法によるニッケルや金等から成るメッキ金属層5の被着
は、例えばメタライズ配線層2を有する絶縁基体1をB
EL801 (上村工業(株)の商品名)と称するニッケル
化合物とジメチルアミンボラン還元剤を含む無電解メッ
キ液中に浸漬してメタライズ配線層2表面にニッケル−
ボロン合金から成る第一メッキ金属層を約1.5 μmの厚
みに被着させ、次にこれをS−780 (日本カニゼン
(株)の商品名)と称するニッケル化合物と次亜リン酸
ナトリウムを含む無電解メッキ液中に浸漬して前記第一
メッキ金属層表面にニッケル−リン合金から成る第二メ
ッキ金属層を約2μmの厚みに被着させ、最後にこれを
ゴールドエイト((株)ワールドメタルの商品名)と称
する無電解金メッキ液を用いて前記第二メッキ金属層表
面に金から成る第三メッキ金属層を約1.5 μmの厚みに
被着させることによって行なわれる。この場合、絶縁基
体1の絶縁層1b表面には、メタライズ配線層2を構成
するモリブデンやタングステンの一部が絶縁基体1の絶
縁層1b中を拡散しても絶縁基体1の絶縁層1bに含有
されている着色剤を核として析出したものが露出してい
ないため、絶縁基体1の絶縁層1b表面にメッキ金属層
5が被着されることはなく、その結果、絶縁基体1の絶
縁層1b表面に形成されているメタライズ配線層2間が
絶縁基体1の絶縁層1b表面に被着するメッキ金属層5
により電気的に短絡することはない。
【0023】前記外部リード端子4は鉄−ニッケル−コ
バルト合金や鉄−ニッケル合金等から成り、例えば鉄−
ニッケル−コバルト合金のインゴット(塊)に圧延加工
法や打ち抜き加工法等、従来周知の金属加工法を施すこ
とによって所定の形状に形成される。
【0024】かくしてこれらの半導体素子収納用パッケ
ージによれば、絶縁基体1の凹部1a内に半導体素子3
を接着剤を介して接着固定するとともに半導体素子3の
各電極をメタライズ配線層2にオートボンダー等により
ワイヤ接続し、しかる後、絶縁基体1の上面に蓋体6を
ガラス・樹脂等から成る封止材により接合させ、絶縁基
体1と蓋体6とから成る容器の内部に半導体素子3を気
密に収容することによって製品としての半導体装置とな
る。
【0025】なお、本発明の多層セラミック配線基板は
上述の半導体素子を収容する半導体素子収納用パッケー
ジにのみ適用されるものではなく、その他の混成集積回
路基板等にも適用可能である。
【0026】
【実施例】次に、本発明の効果を実験例に基づき説明す
る。
【0027】まず着色剤としてモリブデン(Mo)もし
くはタングステン(W)を表1および表2に示す値に含
有させた酸化アルミニウムを主成分とする、絶縁基体の
メタライズ配線層が設けられる絶縁層となるセラミック
生シートの表面に、モリブデン(Mo)またはタングス
テン(W)から成る金属ペーストを使用して幅140 μm
・長さ5mm・厚み15μm・隣接間隔が表1に示す値の
一対のパターンを各々200 対形成する。
【0028】次にこれを還元雰囲気中、1600℃の温度で
焼成し、表面に200 対のメタライズ配線層が形成された
絶縁基体を得るとともにこれらメタライズ配線層の表面
に無電解メッキ法によりニッケルを3.5 μm・金を1.5
μmの厚みに順次被着させて試料を得る。
【0029】そして最後に前記各試料の各々一対のメタ
ライズ配線層間を電気テスターで測定し、一対のメタラ
イズ配線層間が電気的に短絡しているものの数を数えて
短絡発生率(不良発生率)を算出した。
【0030】上記の結果を表1および表2に示す。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】上記の結果から判るように、絶縁基体のメ
タライズ配線層が設けられる絶縁層の着色剤としてモリ
ブデン(Mo)を使用し、メタライズ配線層をタングス
テン(W)で形成した場合、あるいは絶縁基体のメタラ
イズ配線層が形成される絶縁層の着色剤としてタングス
テン(W)を使用し、メタライズ配線層をモリブデン
(Mo)で形成した場合、着色剤とメタライズ配線層と
の間に固溶体を形成し、この固溶体に起因して絶縁基体
表面にメッキ金属層が被着されるとともに隣接するメタ
ライズ配線層間に電気的短絡が発生してしまうのに対
し、本発明により着色剤としてモリブデン(Mo)を使
用し、メタライズ配線層をモリブデン(Mo)で形成し
た場合、あるいは着色剤としてタングステン(W)を使
用し、メタライズ配線層をタングステン(W)で形成し
た場合には着色剤とメタライズ配線層との間に固溶体を
形成することがなく、これによって絶縁基体表面にメッ
キ金属層が被着されるのが有効に防止されるとともにメ
タライズ配線層の隣接間隔を50μm以下の狭いものにし
てもメタライズ配線層間に電気的短絡が発生することは
殆どない。
【0034】
【発明の効果】本発明の多層セラミック配線基板によれ
ば、絶縁基体の少なくともメタライズ配線層が設けられ
る絶縁基体を形成する絶縁層に含有させた着色剤として
モリブデンまたはその化合物を使用した場合はメタライ
ズ配線層をモリブデンで形成し、着色剤としてタングス
テンまたはその化合物を使用した場合はメタライズ配線
層をタングステンで形成することから、多層セラミック
配線基板を得る際、メタライズ配線層を構成する金属の
一部が絶縁基体の前記絶縁層中を拡散しても、絶縁基体
に含有されている着色剤を核として析出し、これが大き
く成長して絶縁基体表面に露出することはなく、その結
果、絶縁基体表面に形成されているメタライズ配線層に
無電解メッキ法によりメッキ金属層を被着させても絶縁
基体のメタライズ配線層を有する表面にメッキ金属層が
被着されることはなく、隣接するメタライズ配線層間の
電気的絶縁を常に維持することが可能となる。
【0035】特に本発明の多層セラミック配線基板によ
れば、絶縁基体のメタライズ配線層を有する表面にメッ
キ金属層の被着がないことから複数個のメタライズ配線
層を隣接間隔が50μm以下の高密度に形成することがで
き、これによって多層セラミック配線基板を小型化する
ことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多層セラミック配線基板を半導体素子
を収容する半導体素子収納用パッケージに適用した場合
の実施の形態の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の多層セラミック配線基板を半導体素子
を収容する半導体素子収納用パッケージに適用した場合
の実施の形態の他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
A・・・・・多層セラミック配線基板 1・・・・・絶縁基体 1a・・・・凹部、1b・・・・絶縁層 2・・・・・メタライズ配線層 3・・・・・半導体素子 4・・・・・外部リード端子 5・・・・・メッキ金属層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のセラミック生シートを積層して成
    る生セラミック体を焼成することによって得られる絶縁
    基体に、該絶縁基体と同時焼成によって形成され、少な
    くとも一部が露出し、該露出表面に無電解メッキ金属層
    が被着されている複数個のメタライズ配線層を設けて成
    る多層セラミック配線基板であって、前記メタライズ配
    線層をモリブデンで形成するとともに該メタライズ配線
    層の露出部下方と接する絶縁基体を形成するセラミック
    生シートにモリブデンまたはモリブデン化合物を含有さ
    せたことを特徴とする多層セラミック配線基板。
  2. 【請求項2】 複数のセラミック生シートを積層して成
    る生セラミック体を焼成することによって得られる絶縁
    基体に、該絶縁基体と同時焼成によって形成され、少な
    くとも一部が露出し、該露出表面に無電解メッキ金属層
    が被着されている複数個のメタライズ配線層を設けて成
    る多層セラミック配線基板であって、前記メタライズ配
    線層をタングステンで形成するとともに該メタライズ配
    線層の露出部下方と接する絶縁基体を形成するセラミッ
    ク生シートにタングステンまたはタングステン化合物を
    含有させたことを特徴とする多層セラミック配線基板。
  3. 【請求項3】 前記複数個のメタライズ配線層が隣接間
    隔を50μm以下として形成されていることを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載の多層セラミック配線基
    板。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7209362B2 (en) 2002-07-26 2007-04-24 Murata Manufacturing Co., Ltd. Multilayer ceramic substrate with a cavity

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7209362B2 (en) 2002-07-26 2007-04-24 Murata Manufacturing Co., Ltd. Multilayer ceramic substrate with a cavity

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