JPH10189997A - 薄膜半導体装置の製造方法 - Google Patents

薄膜半導体装置の製造方法

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JPH10189997A
JPH10189997A JP35528496A JP35528496A JPH10189997A JP H10189997 A JPH10189997 A JP H10189997A JP 35528496 A JP35528496 A JP 35528496A JP 35528496 A JP35528496 A JP 35528496A JP H10189997 A JPH10189997 A JP H10189997A
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thin film
channel
film transistor
forming
region
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JP35528496A
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Yasushi Shimogaichi
康 下垣内
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜トランジスタの閾値電圧をイオンドーピ
ングにより効率的且つ正確に調整する。 【解決手段】 まず、絶縁基板0上で下から順にゲート
電極2、ゲート絶縁膜4及び半導体薄膜5を重ねて形成
する。次に、ゲート電極2に整合してパタン化されたチ
ャネルストッパー6を半導体薄膜5の上に形成してチャ
ネル領域CHを確保する。チャネルストッパー6をマス
クとして比較的低加速電圧で不純物のイオンを半導体薄
膜5に注入してソース/ドレイン領域8を設け、薄膜ト
ランジスタを形成する。更に、薄膜トランジスタに接続
する配線11を形成する。特徴事項として、薄膜トラン
ジスタのチャネル領域CHにチャネルストッパー6を介
して比較的高加速電圧で不純物のイオンを選択的に注入
する工程を行なって、薄膜トランジスタの閾値電圧を制
御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薄膜トランジスタを
絶縁基板上に集積形成した薄膜半導体装置の製造方法に
関する。より詳しくは、ボトムゲート構造を有する薄膜
トランジスタの作成技術に関する。更に詳しくは、薄膜
トランジスタの閾値電圧制御技術に関する。なお、係る
薄膜半導体装置は例えばアクティブマトリクス型液晶デ
ィスプレイの能動素子基板(駆動基板)として用いられ
る。
【0002】
【従来の技術】まず本発明の背景を明らかにする為に、
図5を参照してアクティブマトリクス型液晶表示装置の
一般的な構成を簡潔に説明する。図示する様に、表示装
置は能動素子基板101と対向基板102と両者の間に
保持された電気光学物質103とを備えたパネル構造を
有する。電気光学物質103としては液晶材料などが広
く用いられている。能動素子基板101には画素アレイ
部104と駆動回路部とが集積形成されている。駆動回
路部は垂直駆動回路105と水平駆動回路106とに分
かれている。また、能動素子基板101の周辺部上端に
は外部接続用の端子部107が形成されている。端子部
107は配線108を介して垂直駆動回路105及び水
平駆動回路106に接続している。画素アレイ部104
には行状のゲート配線109と列状の信号配線110が
形成されている。両配線の交差部には画素電極111と
これを駆動する薄膜トランジスタ112が形成されてい
る。この薄膜トランジスタ112は例えばNチャネル型
である。場合によっては、リーク電流を抑制する為にL
DD構造が採用される。薄膜トランジスタ112のゲー
ト電極は対応するゲート配線109に接続され、ドレイ
ン領域は対応する画素電極111に接続され、ソース領
域は対応する信号配線110に接続している。ゲート配
線109は垂直駆動回路105に接続する一方、信号配
線110は水平駆動回路106に接続している。これら
の垂直駆動回路105や水平駆動回路106は例えばC
MOS回路構成を有しており、Nチャネル型及びPチャ
ネル型の薄膜トランジスタが集積形成される。なお、場
合によってはNチャネル型の薄膜トランジスタは耐圧を
確保する為にLDD構造が採用される。
【0003】上述した様に、薄膜半導体装置はアクティ
ブマトリクス型の液晶ディスプレイなどに用いられてお
り、現在盛んに開発が行なわれている。薄膜トランジス
タの活性層として用いられる半導体薄膜には多結晶シリ
コンと非晶質シリコンとがある。多結晶シリコン薄膜ト
ランジスタは小型で高精細のカラー液晶ディスプレイを
作成することができる。透明な基板上に薄膜トランジス
タを集積形成する為、従来の半導体技術では電極や抵抗
材料としてのみ活用されていた多結晶シリコンを活性層
として用いており、高密度設計が可能な高性能の薄膜ト
ランジスタを実現できる。同時に、従来は外付けのIC
を用いていた周辺駆動回路部を、画素アレイ部と同一基
板上に同一プロセスで形成することが可能になる。多結
晶シリコンは移動度が大きく薄膜トランジスタの電流駆
動能力を高くできるので、高速駆動が必要な周辺駆動回
路部を画素アレイ部と同一基板上に同時に作り込むこと
ができる。多結晶シリコン薄膜トランジスタにはトップ
ゲート構造とボトムゲート構造とがある。前者は、絶縁
基板の上に半導体薄膜を成膜した後、その上にゲート絶
縁膜を介してゲート電極を形成する。後者は逆に、絶縁
基板の上にゲート電極を形成した後、その上にゲート絶
縁膜を介して半導体薄膜を成膜する。薄膜半導体装置の
低温プロセス化にはボトムゲート構造が適しており、現
在盛んに開発が進められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】薄膜半導体装置を製造
する上で、薄膜トランジスタの閾値電圧を所望の値に制
御することが重要である。閾値電圧の制御方法として従
来からチャネルドープが知られている。これは、薄膜ト
ランジスタのチャネル領域に不純物を所望の濃度でドー
ピングし、閾値電圧をシフトさせる方法である。しかし
ながら、このチャネルドープは全ての薄膜トランジスタ
のチャネル領域に一括照射で不純物を注入する為、Nチ
ャネル型及びPチャネル型の薄膜トランジスタ共に閾値
電圧がシフトしてしまう。Nチャネル型の薄膜トランジ
スタのみにLDD構造を採用した場合、Nチャネル型と
Pチャネル型では元々閾値電圧が異なる。この場合、N
チャネル型とPチャネル型で別々に閾値電圧を調整した
い場合があるにも関わらず、従来のチャネルドープでは
これが困難であった。また、不純物をイオン化して電界
加速しチャネル領域に注入する方法(イオンドープ)で
は微量なドープ量の制御が困難であり、閾値電圧の調整
を精度よく行なえなかった。
【0005】
【課題を解決する為の手段】上述した従来の技術の課題
を解決する為に以下の手段を講じた。即ち、本発明によ
れば、薄膜半導体装置は以下の工程により製造される。
まず、絶縁基板上で下から順に個々のゲート電極、ゲー
ト絶縁膜及び半導体薄膜を重ねて形成する。次に、各ゲ
ート電極に整合してパタン化された保護絶縁膜を該半導
体薄膜の上に形成してチャネル領域を確保する。続い
て、該保護絶縁膜をマスクとして比較的低加速電圧でN
型及びP型の不純物のイオンを別々に該半導体薄膜に注
入してソース/ドレイン領域を設け、Nチャネル薄膜ト
ランジスタ及びPチャネル薄膜トランジスタを集積的に
形成する。最後に、各薄膜トランジスタを接続する配線
を形成する。特徴事項として、Nチャネル薄膜トランジ
スタ及びPチャネル薄膜トランジスタのうち少くとも片
方のチャネル領域に保護絶縁膜を介して比較的高加速電
圧で不純物のイオンを選択的に注入する工程を行なう。
これにより、Nチャネル薄膜トランジスタ及びPチャネ
ル薄膜トランジスタの閾値電圧を別々に調整する。例え
ば、Nチャネル薄膜トランジスタはチャネル領域とソー
ス/ドレイン領域との間により低濃度の不純物領域(L
DD領域)が介在し、Pチャネル薄膜トランジスタはチ
ャネル領域とソース/ドレイン領域が直接つながってい
る場合、Pチャネル薄膜トランジスタ側のチャネル領域
に不純物のイオンを選択的に注入して、Pチャネル薄膜
トランジスタの閾値電圧をNチャネル薄膜トランジスタ
の閾値電圧に合わせて調整する。
【0006】本発明によれば、薄膜トランジスタのチャ
ネル領域に保護絶縁膜を介して比較的高加速電圧で不純
物のイオンを選択的に注入することで、薄膜トランジス
タの閾値電圧を制御する。この処理をNチャネル薄膜ト
ランジスタ及びPチャネル薄膜トランジスタのいずれか
一方に行なうことで、両者の閾値電圧を別々に調整する
ことが可能になる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の最良
な実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係る薄
膜半導体装置の製造方法の基本的な構成を示す工程図で
ある。ここでは、ボトムゲート構造を有し且つNチャネ
ル型の薄膜トランジスタを形成している。まず(a)に
示す様に、ガラスなどからなる絶縁基板0の上に、Si
2 膜やSiNx 膜などを約100nm乃至200nm
の厚みで堆積しバッファ層1とする。次いで、Al,T
a,Mo,W,Cr又はこれらの合金を100nm乃至
200nmの厚みで成膜し、所定の形状にパタニングし
てゲート電極2に加工する。特に、Al,Ta,Mo/
Taなどを用いた場合はその表面を陽極酸化することで
ゲート絶縁膜3を形成できる。次いで、プラズマCVD
法、常圧CVD法、減圧CVD法などでSiNx 膜を5
0nmの厚みで堆積し、更に連続的にSiO2 膜を約2
00nmの厚みで堆積し、ゲート絶縁膜4を形成する。
更に、この上に連続に非晶質シリコンを約30nm乃至
80nmの厚みで成膜し半導体薄膜5を設ける。ここで
プラズマCVD法を用いた場合は膜中の水素を脱離させ
る為に窒素雰囲気中400℃乃至450℃で2時間程度
のアニールを行なう。この段階でレーザアニールを用い
て非晶質シリコンを結晶化させ、更にパタニングして半
導体薄膜5を薄膜トランジスタの素子領域とする。この
レーザアニールにより、後工程でチャネル領域及びLD
D領域となる部分が大粒径化される。
【0008】次に、(b)に示す様に、SiO2 膜を約
100nm乃至300nmの厚みで堆積し、ゲート電極
2をマスクとしたセルフアライメントの裏面露光を行な
い、上述したSiO2 膜をパタニングしてエッチングス
トッパー(保護絶縁膜)6に加工する。ここでLDD構
造を作成する為のイオン注入を行ない、P+イオン7を
絶縁基板0の全面に対して照射する。このイオン注入に
はイオンドーピング装置を用いる。この装置はN型の不
純物(例えばP)を含む原料ガスをプラズマ化した後質
量分離を行なうことなく電界加速して一斉に絶縁基板0
に対しイオンを照射するものである。このイオン注入で
は、通常加速電圧は半導体薄膜5の膜厚に合わせて5乃
至10kVを使用する。この後、閾値電圧調整を目的と
して、同じくイオンドーピング装置を用いチャネルスト
ッパー6越しにP+を注入する。この時、加速電圧を4
0kV乃至50kVに上げるだけで、P+をチャネルス
トッパー6直下の半導体薄膜5の領域に選択的に注入す
ることが可能である。一方、チャネルストッパー6で覆
われていない部分の半導体薄膜5にはP+が注入されず
下方に通過してしまう。この様に、加速電圧を適当に設
定することで、チャネルストッパー6直下の半導体薄膜
5の領域(チャネル領域)のみに所望の不純物を選択的
に注入することができ、これにより閾値電圧を制御可能
である。
【0009】(c)に示す様に、LDDイオン注入後、
Nチャネル用のレジストパタン9を作成し、ソース/ド
レイン領域のイオン注入を実行する。例えば、P+イオ
ン10を高ドーズでイオン注入する。これにより、半導
体薄膜5中に高不純物濃度のソース/ドレイン領域8が
形成される。また、チャネルストッパー6の直下に位置
するチャネル領域CHとソース/ドレイン領域8との間
には低不純物濃度のLDD領域が残される。なお、CM
OSプロセスの場合は、図に示さないが、Pチャネル用
のレジストパタンを形成し、P型の不純物であるB+イ
オンを注入する。この後、300℃乃至400℃程度で
アニールし、ドーパントを活性化させる。
【0010】最後に(d)に示す様に、SiO2 膜12
を200nm程度の厚みで成膜し、コンタクトホールを
開口した後、Mo,Alなどの金属膜を200nm乃至
400nmの厚みでスパッタリングし、これをパタニン
グして配線電極11に加工する。この上に、SiNx
13を200nm乃至400nmの厚みで成膜し、窒素
雰囲気中350℃で1時間程度水素化アニールを施して
薄膜トランジスタの完成となる。なお、表示用の駆動基
板として用いる場合には、SiNx 膜13の上にITO
などの透明導電膜からなる画素電極をパタニングする。
この画素電極を薄膜トランジスタのドレイン領域側に接
続すればよい。この様な薄膜半導体装置を用いれば、図
5に示した様なアクティブマトリクス型の表示装置を組
み立てることができる。
【0011】以上説明した様に、本発明に係る薄膜半導
体装置の製造方法では、まず絶縁基板0上で下から順に
ゲート電極2、ゲート絶縁膜4及び半導体薄膜5を重ね
て形成する。この後ゲート電極2に整合してパタン化さ
れたチャネルストッパー(保護絶縁膜)6を半導体薄膜
5の上に形成してチャネル領域CHを確保する。続い
て、チャネルストッパー6をマスクとして比較的低加速
電圧で不純物のイオンを半導体薄膜5に注入してLDD
領域やソース/ドレイン領域8を設ける。この後薄膜ト
ランジスタに接続する配線電極11を形成する。特徴事
項として、薄膜トランジスタのチャネル領域CHにチャ
ネルストッパー6を介して比較的高加速電圧で不純物の
イオンを選択的に注入する工程を行なって、薄膜トラン
ジスタの閾値電圧を制御している。
【0012】図4は図1に示した方法で製造されたNチ
ャネル薄膜トランジスタの電気特性を示している。Nチ
ャネル薄膜トランジスタのゲート電極G、ソース領域S
及びドレイン領域Dを参考の為模式的に示してある。グ
ラフの横軸はソース領域Sから見たゲート電圧Vgsを
取ってあり、縦軸はドレイン領域D及びソース領域S間
に流れるドレイン電流Idsを取ってある。グラフから
明らかな様に、チャネルストッパー越しに高加速電圧で
不純物イオンを注入することにより、Nチャネル薄膜ト
ランジスタの閾値電圧はデプレッションにシフトしてい
る。なお、イオンドーピングの為の加速電圧は、チャネ
ルストッパーを構成するSiO2 膜の膜厚に応じて代え
る。また、閾値電圧のシフト量はドーズ量を増減するこ
とで制御可能となる。
【0013】図2は、各種の薄膜トランジスタのVgs
/Ids特性を示すグラフである。Nチャネル薄膜トラ
ンジスタ(Nch Tr)と、Pチャネル薄膜トランジ
スタ(Pch Tr)の閾値電圧は初期的にはほぼ等し
い。即ち、Nch TrとPch TrではVgs/I
ds特性のオフ点がほぼ一致している。これに対し、L
DD構造を有するNチャネル薄膜トランジスタ(LDD
−Nch Tr)は、LDD領域を設けることでNch
Trよりも閾値電圧が1〜3V程度エンハンスメント
側にシフトする。CMOS回路を構成する場合、Nch
TrとPch Trを使う。場合によっては、Nチャ
ネル薄膜トランジスタの耐圧を確保する為、LDD−N
ch Trを用いることがある。この様な場合、Pch
TrとLDD−Nch Trではオフ点がずれてしま
う為、CMOS回路を構成する上で障害になる。そこ
で、本発明を使ってPch Trの閾値電圧のみをデプ
レッション側に移してオン電流を確保することが可能に
なる。
【0014】図3を参照して、本発明に係る薄膜半導体
装置の製造方法の別の実施形態を詳細に説明する。な
お、基本的には図1に示した実施形態と同様であり、対
応する部分に対応する参照番号を付して理解を容易にし
ている。本実施形態では、LDD−Nch TrとPc
h Trを同一基板上に集積形成している。まず(a)
に示す様に、絶縁基板0の上に各ゲート電極2をパタニ
ング形成する。その上にゲート絶縁膜4を成膜する。例
えば、SiNx を50nm堆積し続けてSiO2を10
0nm堆積してゲート絶縁膜4とする。更にゲート絶縁
膜4の上に半導体薄膜5をパタニング形成する。この半
導体薄膜5は40nmの厚みを有し、非晶質シリコンを
レーザアニールにより多結晶シリコンに転換したもので
ある。その上に、各ゲート電極2に整合してパタン化さ
れたチャネルストッパー6を形成し、チャネル領域CH
を確保する。チャネルストッパー6はSiO2 からなり
その膜厚は200nm程度である。ここで、チャネルス
トッパー6をマスクとして比較的低加速電圧でN型の不
純物(例えばP)のイオンを注入する。これにはイオン
ドーピング装置を用いる。ドーズ量は比較的小さく設定
されており、これにより全ての半導体薄膜5にチャネル
領域CHを除いて低濃度不純物領域が形成される。
【0015】次に(b)に示す様に、Nチャネル用のレ
ジスト9をパタニング形成する。即ち、LDD−Nch
Trのチャネルストッパー6を含む領域をレジスト9
で被覆する。この時、Pch Trは全部をレジスト9
で被覆しておく。この後、イオンドーピングによりN型
の不純物(例えばP)を比較的低加速電圧で且つ比較的
高ドーズ量でイオンドーピングする。これにより、LD
D−Nch Trのソース/ドレイン領域8が形成され
る。なお、チャネル領域CHとソース/ドレイン領域8
との間により低濃度の不純物領域が残されることにな
り、この部分がLDD領域となる。
【0016】最後に(c)に示す様に、使用済みとなっ
た先のレジスト9を除去した後、改めてフォトリソグラ
フィによりLDD−Nch Trのみをレジスト9aで
被覆する。ここで、P型の不純物(例えばB)を5乃至
10kV程度の低加速電圧でイオンドーピングし、Pc
h Trのソース/ドレイン領域8を形成する。この
後、加速電圧を例えば50kV程度に切り換え、再び所
望のドーズ量でP型の不純物(例えばB)をイオンドー
ピングする。これにより、チャネルストッパー6直下の
チャネル領域CHのみに、不純物が注入され、Pch
Trの閾値電圧をデプレッション側に調整することがで
きる。
【0017】以上の様に、本実施形態では、チャネルス
トッパー6をマスクとして比較的低加速電圧でN型及び
P型の不純物のイオンを別々に半導体薄膜5に注入して
ソース/ドレイン領域8を設け、Nチャネル薄膜トラン
ジスタ及びPチャネル薄膜トランジスタを集積的に形成
している。この際、Nチャネル薄膜トランジスタ及びP
チャネル薄膜トランジスタのうち少くとも片方のチャネ
ル領域CHにチャネルストッパー6を介して比較的高加
速電圧で不純物のイオンを選択的に注入する工程を行な
い、Nチャネル薄膜トランジスタ及びPチャネル薄膜ト
ランジスタの閾値電圧を別々に調整する。Nチャネル薄
膜トランジスタはチャネル領域CHとソース/ドレイン
領域8との間により低濃度の不純物領域(LDD領域)
が介在し、Pチャネル薄膜トランジスタはチャネル領域
CHとソース/ドレイン領域8が直接つながっている場
合、Pチャネル薄膜トランジスタ側のチャネル領域CH
に不純物のイオンを選択的に注入して、Pチャネル薄膜
トランジスタの閾値電圧をNチャネル薄膜トランジスタ
の閾値電圧に合わせて調整する。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
Nチャネル薄膜トランジスタ及びPチャネル薄膜トラン
ジスタのうち少くとも片方のチャネル領域に保護絶縁膜
を介して比較的高加速電圧で不純物のイオンを選択的に
注入する工程を行ない、Nチャネル薄膜トランジスタ及
びPチャネル薄膜トランジスタの閾値電圧を別々に調整
している。これにより、Nチャネル薄膜トランジスタ及
びPチャネル薄膜トランジスタの特性をそれぞれ最適化
できるので、駆動電流が大きくなり、薄膜半導体装置の
製造歩留りが向上する。また、画素電極のスイッチング
駆動用の薄膜トランジスタの閾値電圧を選択的に調整す
ることで、画素欠陥を除くことが可能である。また、N
チャネル薄膜トランジスタ及びPチャネル薄膜トランジ
スタの閾値電圧がそれぞれ最適化できるので、結果的に
回路構成の設計が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薄膜半導体装置の製造方法の第1
実施形態を示す工程図である。
【図2】薄膜トランジスタの電気特性を示すグラフであ
る。
【図3】本発明に係る薄膜半導体装置の製造方法の第2
実施形態を示す工程図である。
【図4】薄膜トランジスタの電気特性を示すグラフであ
る。
【図5】従来のアクティブマトリクス液晶表示装置の一
例を示す模式的な斜視図である。
【符号の説明】
0・・・基板、2・・・ゲート電極、4・・・ゲート絶
縁膜、5・・・半導体薄膜、6・・・保護絶縁膜(チャ
ネルストッパー)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板上で下から順に個々のゲート電
    極、ゲート絶縁膜及び半導体薄膜を重ねて形成する工程
    と、 各ゲート電極に整合してパタン化された保護絶縁膜を該
    半導体薄膜の上に形成してチャネル領域を確保する工程
    と、 該保護絶縁膜をマスクとして比較的低加速電圧でN型及
    びP型の不純物のイオンを別々に該半導体薄膜に注入し
    てソース/ドレイン領域を設けNチャネル薄膜トランジ
    スタ及びPチャネル薄膜トランジスタを集積的に形成す
    る工程と、 各薄膜トランジスタを接続する配線を形成する工程とを
    含む薄膜半導体装置の製造方法であって、 Nチャネル薄膜トランジスタ及びPチャネル薄膜トラン
    ジスタのうち少くとも片方のチャネル領域に保護絶縁膜
    を介して比較的高加速電圧で不純物のイオンを選択的に
    注入する工程を行ない、Nチャネル薄膜トランジスタ及
    びPチャネル薄膜トランジスタの閾値電圧を別々に調整
    することを特徴とする薄膜半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 Nチャネル薄膜トランジスタはチャネル
    領域とソース/ドレイン領域との間により低濃度の不純
    物領域が介在し、Pチャネル薄膜トランジスタはチャネ
    ル領域とソース/ドレイン領域が直接つながっている場
    合、Pチャネル薄膜トランジスタ側のチャネル領域に不
    純物のイオンを選択的に注入して、Pチャネル薄膜トラ
    ンジスタの閾値電圧をNチャネル薄膜トランジスタの閾
    値電圧に合わせて調整することを特徴とする請求項1記
    載の薄膜半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 絶縁基板上で下から順にゲート電極、ゲ
    ート絶縁膜及び半導体薄膜を重ねて形成する工程と、 該ゲート電極に整合してパタン化された保護絶縁膜を該
    半導体薄膜の上に形成してチャネル領域を確保する工程
    と、 該保護絶縁膜をマスクとして比較的低加速電圧で不純物
    のイオンを該半導体薄膜に注入してソース/ドレイン領
    域を設け薄膜トランジスタを形成する工程と、 該薄膜トランジスタに接続する配線を形成する工程とを
    含む薄膜半導体装置の製造方法であって、 該薄膜トランジスタのチャネル領域に保護絶縁膜を介し
    て比較的高加速電圧で不純物のイオンを選択的に注入す
    る工程を行なって薄膜トランジスタの閾値電圧を制御す
    ることを特徴とする薄膜半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 一方の絶縁基板上に下から順に個々のゲ
    ート電極、ゲート絶縁膜及び半導体薄膜を重ねて形成す
    る工程と、 各ゲート電極に整合してパタン化された保護絶縁膜を該
    半導体薄膜の上に形成してチャネル領域を確保する工程
    と、 該保護絶縁膜をマスクとして比較的低加速電圧でN型及
    びP型の不純物のイオンを別々に該半導体薄膜に注入し
    てソース/ドレイン領域を設けNチャネル薄膜トランジ
    スタ及びPチャネル薄膜トランジスタを集積的に形成す
    る工程と、 各薄膜トランジスタを接続する配線及び画素電極を形成
    する工程と、 あらかじめ対向電極が形成された他方の絶縁基板を所定
    の間隙を介して該一方の絶縁基板に接合するとともに両
    者の間隙に電気光学物質を配する工程とを含む表示装置
    の製造方法であって、 Nチャネル薄膜トランジスタ及びPチャネル薄膜トラン
    ジスタのうち少くとも片方のチャネル領域に保護絶縁膜
    を介して比較的高加速電圧で不純物のイオンを選択的に
    注入する工程を行ない、Nチャネル薄膜トランジスタ及
    びPチャネル薄膜トランジスタの閾値電圧を別々に調整
    することを特徴とする表示装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8754796B2 (en) 1999-08-16 2014-06-17 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. D/A conversion circuit and semiconductor device

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US8754796B2 (en) 1999-08-16 2014-06-17 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. D/A conversion circuit and semiconductor device

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