JPH1018885A - 内燃機関のアイドル回転数制御装置 - Google Patents
内燃機関のアイドル回転数制御装置Info
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- JPH1018885A JPH1018885A JP17144696A JP17144696A JPH1018885A JP H1018885 A JPH1018885 A JP H1018885A JP 17144696 A JP17144696 A JP 17144696A JP 17144696 A JP17144696 A JP 17144696A JP H1018885 A JPH1018885 A JP H1018885A
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Abstract
置に関し、内燃機関の始動時の回転数を安定に制御する
ことを目的とする。 【解決手段】 ISC開度はスタータが起動された後、
吸気圧PMが所定値PM1 に減少するまで全閉とされ、
PM1 に達した時点で目標開度DOPに開弁される。P
M1 はISC開度が内燃機関の運転状態に反映されるま
での遅れ時間を考慮して、目標回転数NEc に対応する
目標吸気圧PMc よりも大きく設定されている。これに
より、回転数NEは、アンダシュートやオーバシュート
を伴うことなく、目標回転数NEc にまで安定に上昇さ
れる。
Description
ル回転数制御装置に係わり、特に、内燃機関の始動時に
おける回転数を安定に制御するのに好適な内燃機関のア
イドル回転数制御装置に関する。
けるトルク特性を向上させる上で吸気管の長さを増大さ
せることが望ましく、また、内燃機関の性能向上のため
には、吸気管の径が大きい方が有利である。更に、過給
装置を装備する場合にも吸気管の長さを増大させる必要
がある。このように、内燃機関の高性能化が図られるほ
ど、その吸気系の容積は大きくなる傾向にある。内燃機
関始動前の状態においては、吸気系には大気圧の空気が
充満している。従って、吸気系の容積が大きいと、スロ
ットル弁が全閉とされる内燃機関始動時であっても、多
量の空気が内燃機関に吸入される。かかる状態で、アイ
ドル・スピード・コントロール・バルブ(以下、ISC
Vと称する)が開弁されると、内燃機関の吸入空気量は
更に増加することになる。この場合、機関始動時の回転
数が所要の回転数を越えて吹き上がり、車両の振動等が
生ずるなど運転者に対して違和感を与えることがある。
上昇を抑制する上では、例えば、実開昭58−1513
32号に開示される内燃機関のアイドル回転数制御装置
の如く、内燃機関始動時にISCVを全閉状態とするこ
とが有効である。
来の装置は、バッテリへの負担を低減させることを目的
としてISCVを全閉とするものであり、内燃機関始動
時にISCVが全閉状態とされることで、結果的に始動
時の回転数上昇が抑制されるに過ぎない。従って、上記
従来の装置においては、内燃機関の運転状態に基づいて
回転数を最適に制御することについての考慮は何らなさ
れていない。このため、上記従来の装置は、内燃機関始
動時の回転数の吹き上がりを防止する点では有効である
ものの、回転数が適切に制御されないために回転数が落
ち込むなど、機関回転数が不安定となることがあるとい
う問題を有していた。
であり、内燃機関の始動時における機関回転数の変動を
抑制し、始動時の機関回転数を安定に制御することが可
能な内燃機関のアイドル回転数制御装置を提供すること
を目的とする。
に記載する如く、内燃機関の吸入空気量制御弁の開度を
制御することにより前記内燃機関のアイドル回転数を制
御する内燃機関のアイドル回転数制御装置において、前
記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
前記内燃機関の始動時のクランキング状態において、前
記運転状態検出手段により検出された運転状態に基づい
て前記吸入空気量制御弁の開度を制御する始動時開度制
御手段とを備える内燃機関のアイドル回転数制御装置に
より達成される。
燃機関の運転状態を検出する。始動時開度制御手段は、
内燃機関の始動時のクランキング状態において、運転状
態検出手段により検出された内燃機関の運転状態に基づ
いて吸入空気量制御弁の開度を制御する。従って、内燃
機関の始動時には、内燃機関のアイドル回転数は内燃機
関の運転状態に基づいて制御される。
ム構成図を示す。本実施例は、本発明に係る内燃機関の
アイドル回転数制御装置が内燃機関10に適用された例
である。図1において、内燃機関10はシリンダブロッ
ク12を備えている。シリンダブロック12の壁中に
は、内部を冷却水が循環するウォータジャケット14が
設けられている。また、シリンダブロック12には、ウ
ォータジャケット14内を流通する冷却水の温度を検出
する水温センサ16が配設されている。
液密かつ摺動可能に収納されている。本実施例の内燃機
関10は多気筒内燃機関であり、シリンダブロック12
内には、ピストン18の他に、図示されない複数のピス
トンが収納されている。シリンダブロック12内部の、
ピストン18の上方側には、燃焼室20が形成されてい
る。燃焼室20には、点火ブラグ22の先端が露出して
いると共に、それぞれ吸気バルブ24及び排気バルブ2
6を介して、吸気マニホールド28及び排気マニホール
ド30が連通している。
各気筒とサージタンク32とを連通する複数の枝管を備
えている。各枝管には電磁弁式のインジェクタ34が配
設されている。内燃機関10においては、インジェクタ
34に供給する駆動信号の時間長を変更することで、燃
料噴射量を変更することができる。また、サージタンク
32には吸気温センサ40及び吸気圧センサ42が配設
されている。吸気温センサ40は、サージタンク32を
流通する空気の温度に応じた出力信号を発生する。ま
た、吸気圧センサ42は、サージタンク32内の空気の
圧力、即ち、内燃機関10の吸気圧に応じた出力信号を
発生する。
が連通されている。吸気管44の内部には、スロットル
バルブ46が配設されている。スロットルバルブ46は
アクセルペダルと連動して作動するように構成されてい
る。スロットルバルブ46には、その開度を検出するス
ロットルポジションセンサ48が連結されている。
ットルバルブ46をバイパスするバイパス通路50によ
り連通されている。従って、スロットルバルブ46が全
閉状態であっても、バイパス通路50が導通状態であれ
ば、内燃機関10には空気が供給されることになる。バ
イパス通路50には、アイドル・スピード・コントロー
ル・バルブ(以下、ISCVと称す)52が配設されて
いる。ISCV52はソレノイド式の電磁弁であり、外
部からソレノイドに供給される駆動信号のデューティ比
によりその開度が制御される。スロットルバルブ46が
全閉の場合には、ISCV52の開度に応じた量の空気
が内燃機関10に供給される。従って、ISCV52の
開度を制御することで、内燃機関10のアイドル回転数
を制御することができる。
上流側には、エアフィルタ54が連通されている。従っ
て、吸気管44には、エアフィルタ54により濾過され
た清浄な空気が流入される。また、内燃機関10は、点
火コイルを備え点火に必要な高電圧を発生するイグナイ
タ56、イグナイタ56で発生した高電圧を各気筒の点
火プラグ22に分配供給するディストリビュータ58、
ディストリビュータ58に設けられた回転角センサ60
及び気筒判別センサ62を備えている。回転角センサ6
0の出力信号に基づいて機関回転数NEが算出される。
更に、内燃機関10はスタータ64を備えている。スタ
ータ64は電動式のモータであり、その出力軸が内燃機
関10の出力軸に連結されている。このため、スタータ
64が起動されると、内燃機関10の出力軸が強制的に
回転されてクランキング状態となり、これにより、内燃
機関10の始動が行われる。このようなスタータ64に
よる内燃機関10の始動を、以下、クランキング始動と
称する。
2、インジェクタ34、吸気温センサ40、吸気圧セン
サ42、スロットルセンサ46、ISCV52、回転角
センサ60、及び気筒判別センサ62は電子制御装置
(以下、ECUと称す)66に接続されている。更に、
ECU66にはスタータ64がスタータスイッチ68を
介して接続されている。ECU66は、スタータスイッ
チ68のオン・オフを検出することで、内燃機関10が
クランキング状態にあるか否かを判別することができ
る。ECU66は、水温センサ16、吸気温センサ4
0、スロットルセンサ44、エアフローメータ50、回
転角センサ62、気筒判別センサ64等の出力に基づく
安定した運転状態を実現するための燃料噴射量、点火時
期、アイドル運転時の吸入空気量等を演算し、点火ブラ
グ22、インジェクタ34、ISCV52等の制御を行
う。
状態、即ち、ECU66に通電されていない状態では、
ISCV52の開度(以下、ISC開度と称す)は機械
的に50%に保たれている。イグニッションスイッチが
オンされてECU66に通電されると、ECU66は初
期化ルーチンの実行を開始し、このルーチンの中で、I
SCV52へ全閉指令を発する。従って、イグニッショ
ンスイッチがオンされた後、ISCV52は全閉状態と
される。更に、後述する如く、スタータスイッチ68が
オンされると同時に、その後の経過時間を計測する時間
計測ルーチンの実行を開始し、更に、スタータ64の始
動により内燃機関10が回転を始めると、所定のクラン
ク角毎にISC開度制御ルーチンを実行する。
場合には、吸気マニホールド28、サージタンク32、
吸気管44等の吸気系には大気圧の空気が充満してい
る。このため、スロットルバルブ44及びISCV52
が全閉であっても、内燃機関10には、吸気系に存在す
る空気が吸入される。特に、始動時には、内燃機関10
の回転数NEが低いために、内燃機関10には1回転当
たり多量の空気が吸入される。かかる状態で、ISC開
度が所定のアイドル回転数を実現するために開弁される
と、内燃機関10の吸入空気量が更に増加して始動時に
おける機関回転数が吹き上がり、車両に振動が生じて運
転者に違和感を与える等の不都合が生ずることになる。
タータ64の始動、即ち、クランキング状態に入ると同
時にISCV52を全閉とした後、適当なタイミングで
ISCV52を開弁させることにより、機関始動時にお
ける回転数を、吹き上がりを招くことなく安定に目標回
転数に上昇させ得る点に特徴を有している。
チ68がオンされると同時に時間計測ルーチンの実行を
開始し、スタータ64が起動された後の経過時間CST
ATONを計測している。後述する如く、ISC開度制
御ルーチンにおいては、この経過時間CSTATONを
用いて、内燃機関10の始動不良を検出することとして
いる。そこで、先ず、図2を参照して、ECU66が実
行する時間計測ルーチンの内容を説明する。
トを示す。本ルーチンはイグニッションスイッチがオン
された後、所定時間間隔DT毎に繰り返し起動される。
本ルーチンが起動されると、先ず、ステップ102にお
いて、変数CSTAONがDTだけ増加される。なお、
イグニッションスイッチがオンされた後、本ルーチンが
最初に実行される際には、変数CSTAONはゼロに初
期化されている。従って、このステップ102における
処理により、CSTAONにはイグニッションスイッチ
がオンされた後の経過時間が設定される。ステップ10
2の処理が終了されると、次に、ステップ104の処理
が実行される。
8のオン・オフ状態に基づいて、変数STLの値が設定
される。即ち、スタータスイッチ68がオン状態であれ
ば、STLはハイレベル(H)に、スタータスイッチ6
8がオフ状態であれば、STLはローレベル(L)に、
それぞれ設定される。ステップ104の処理が終了され
ると、次に、ステップ106の処理が実行される。
実行時におけるSTLの値STL0がL、かつ、現在の
STLがHであるか否かが判別される。ステップ106
において肯定判別されると、スタータ64が起動された
と判断されて、次に、ステップ108においてCSTA
ONにゼロが代入される。従って、これ以後、CSTA
ONはスタータ64が起動された後の経過時間を示すこ
となる。ステップ108の処理が終了されると、次に、
ステップ110の処理が実行される。
れると、ステップ108はスキップされて、次にステッ
プ110の処理が実行される。ステップ110において
は、STLの値がSTL0 に代入される。これにより、
本ルーチンの次回の実行時において、STL0 を前回の
STLの値として使用することができる。ステップ11
0の処理が終了されると今回のルーチンは終了される。
ECU66が実行するISC開度制御ルーチンの内容を
説明する。図3は、ISC開度制御ルーチンのフローチ
ャートを示す。本ルーチンはスタータ64が起動された
後、内燃機関10の回転角が所定のクランク角に達する
毎に実行される。
0の始動時の機関回転数NEを目標回転数NEc に向け
て制御するものである。上述の如く、内燃機関10のク
ランキング始動開始直後においては、ISCV52及び
スロットルバルブ44は全閉とされている。スロットル
バルブ44が全閉とされていても、スロットルバルブ4
4と吸気管42の内壁との間には隙間が存在している。
このため、かかる隙間を経由して空気が流通し、内燃機
関10には一定量の空気が吸入される。即ち、内燃機関
10のクランキング始動時においては、内燃機関10の
単位時間当たりの吸入空気量qa は一定となり、従っ
て、内燃機関10の1回転当たりの吸入空気量qn は回
転数NEに反比例して変化する。また、一般に、内燃機
関10の1回転当たりの吸入空気量qn は吸気圧PMに
ほぼ比例して変化する。従って、吸気圧PMは回転数N
Eにほぼ反比例して変化することになる。そこで、本実
施例においては、内燃機関10のアイドル運転時の目標
回転数NEc に対応する目標吸気圧PMc を求めてお
き、目標吸気圧PMc を目標値として吸気圧PMを制御
することにより、回転数NEを目標回転数NEc に向け
て制御することとしている。
ず、ステップ120において、定常的なアイドル運転状
態を前提とした、目標回転数NEc を実現するためのI
SCV52の目標開度DOPが算出される。目標開度D
OPは車両の状態、例えば、内燃機関10の吸入空気の
温度やエアコンの動作状態等に基づいて算出される。ス
テップ120の処理が終了されると、次に、ステップ1
22の処理が実行される。
り検出される内燃機関10の冷却水の温度THWが、所
定の温度TH0以上であるか否かが判別される。ステッ
プ122においてTHW≧TH0が不成立であると判別
されると、次に、ステップ124において、ISC開度
をDOPに設定するための処理が実行される。かかる処
理は、ECU66がDOPに応じたデューティ比の駆動
信号をISCV52に向けて発することにより行われ
る。
機関10の始動時におけるアイドル回転数の上昇を抑制
するために、ISC開度を全閉とする処理が行われる。
しかしながら、内燃機関10が非常に低い温度状態にあ
る場合には、潤滑油の粘性が大きくなって、ピストン1
4には大きな摩擦力が作用する。かかる状態で、ISC
開度を全閉とする処理を行ったのでは、吸入空気量が不
足し、内燃機関10の回転数が目標回転数NEc まで上
昇し得ない事態が生ずる可能性がある。そこで、本実施
例においては、内燃機関10の温度が、かかる事態が生
じる程度に低いか否かを冷却水の温度THWに基づいて
判別し、かかる判別結果に応じてISC開度の設定を行
うこととしている。即ち、ISC開度を全閉とする措置
を禁止すべきTHWの上限値TH0を予め求めておき、
上記ステップ122において、THWが所定値TH0よ
り小さいと判別された場合には、直ちにステップ124
の処理を実行することで、ISC開度を目標開度DOP
に設定している。本実施例においては、TH0の値は例
えば−1.5°Cとしている。
H0が成立すると判別されると、次にステップ126に
おいて、CSTAONが所定値T0未満であるか否かが
判別される。ステップ126において、CSTAON<
T0が成立すると判別されると、次に、ステップ124
の処理が実行される。
れるため、内燃機関10が正常に始動されれば、スター
タ64が起動されてからある程度の時間が経過した時点
で、内燃機関10の回転数は一定の回転数以上に上昇す
る。しかしながら、燃料噴射制御の不良、点火プラグ2
2の点火不良、あるいは燃料の性状不良等が発生する
と、内燃機関10の始動は正常に行われず、回転数NE
は正常通り上昇し得なくなる。かかる場合に、ISC開
度が全閉状態に維持されたのでは、内燃機関10の始動
が更に妨げられてしまうことになる。一方、内燃機関1
0が正常に始動された場合には、一定時間が経過して始
動が終了した時点でISC開度を目標開度DOPに設定
する必要がある。
22において、スタータ64が起動された後の経過時間
CSTAONが所定時間T0以上となった場合には、直
ちにステップ124の処理を実行することで、ISCV
52を開弁して目標開度DOPに設定することとしてい
る。なお、所定時間T0は、正常時におけるスタータ6
4の起動から内燃機関10の始動までの経過時間の最大
値を僅かに上回る程度に設けられ、本実施例において
は、例えば1.5秒としている。
AON<T0が成立すると判別された場合には、未だ内
燃機関10の始動中であると判断されて、ステップ12
8以降の処理が実行される。ステップ128において
は、フラグFLがセットされているか否かが判別され
る。フラグFLは、本ルーチンの前回の実行時におい
て、ISC開度を全閉とする処理が実行されたか否かを
示すフラグであり、リセット状態に初期化されている。
ステップ128においてFLがセットされていないと判
別された場合には、前回、ISC開度を全閉とする処理
は実行されなかったと判断されて、次に、ステップ13
0の処理が実行される。一方、ステップ128において
FLがセットされていると判別された場合には、前回、
ISC開度を全閉とする処理が実行されたと判断され
て、次に、ステップ132の処理が実行される。
より検出された内燃機関10の吸気圧PMが所定の圧力
PM0 より大きいか否かが判別される。ステップ130
においてPM>PM0 が成立すると判別されると、次に
ステップ134においてフラグFLがセットされる。ス
テップ134の処理が終了されると、次に、ステップ1
36において、目標開度DOPがゼロに設定された後、
ステップ124の処理が実行される。従って、PM>P
M0 が成立する場合、ISCV52は全閉とされる。一
方、ステップ130において、PM>PM0 が不成立で
あると判別されると、ステップ134及びステップ13
6はスキップされて、次にステップ124の処理が実行
される。従って、PM≦PM0 が成立する場合には、I
SCV52はステップ120で算出された目標開度DO
Pに開弁される。
所定の圧力PM1 より大きいか否かが判別される。ステ
ップ132においてPM>PM1 が成立すると判別され
ると、次にステップ136、及びそれに続くステップ1
24の処理が実行される。従って、PM>PM1 が成立
するする場合には、ISCV52は全閉とされる。一
方、ステップ132において、PM>PM1 が不成立で
あると判別されると、次に、ステップ138においてフ
ラグFLがリセットされた後ステップ124の処理が実
行される。従って、PM≦PM1 が成立する場合には、
ISCV52はステップ120で算出された目標開度D
OPに開弁される。なお、上記した所定の圧力PM0 及
びPM1 は、PM0 >PM1 なる大小関係となるように
設けられている。上記ステップ124の処理が終了され
ると、今回のルーチンは終了される。
ては、吸気系には大気圧の空気が充満しており、PMは
大気圧に一致している。従って、クランキング始動が開
始された後、本ルーチンが最初に実行される際には、ス
テップ128において否定判別された後、ステップ13
0において肯定判別される。そして、ステップ134に
おいてフラグFLがセットされた後、ステップ136及
び124の処理が実行されることで、ISC開度は全閉
とされる。このため、本ルーチンの次回の実行時におい
ては、ISCV52は全閉状態とされていると共に、フ
ラグFLはセットされている。上述の如く、PM0 及び
PM1 は、PM0 >PM1 となるように設けられてい
る。従って、本ルーチンの2回目以降の実行時において
は、PMがPM1 に減少するまでISCV52は全閉状
態に保たれ、PMがPM1 に達した時点で、ISC開度
がステップ120で算出された目標開度DOPに設定さ
れることになる。
の吸気バルブ24に至るまでの間に、サージタンク32
及び吸気マニホールド28が設けられており、この間に
はかなり大きな容量が存在している。このため、ISC
開度が変更されても、変更後のISC開度に応じた量の
空気が内燃機関10に吸入されるまでには、ある程度の
時間を要する。即ち、ISC開度が設定された後、内燃
機関10の回転数がその設定値に応じた値となるまでに
遅れが生ずることになる。このため、クランキング始動
の開始直後にISC開度を全閉とした後、吸気圧PM
が、目標回転数NEc に応じた圧力PMc に達した時点
でISCV52を開弁したのでは、ISCV52の開弁
のタイミングが遅過ぎて吸入空気量が不足し、回転数N
Eが再びNEc を下回ってしまうことになる。
ISC開度設定後の遅れを考慮してISCV52が早め
に開弁されるようにPM1 を設定し、吸気圧PMがPM
1 に達した時点で、ISCV52を目標開度DOPに開
弁することとしている。これにより、機関回転数NEが
目標回転数NEc に達した後、再び減少することが防止
され、機関始動時における機関回転数NEの変動が抑制
されている。なお、本実施例においては、PM0 及びP
M1 を、例えば、それぞれ80kPa、40kPaに設
定している。
即ち、PM≦PM1 であると判別された場合、ステップ
138においてフラグFLがリセットされる。このた
め、その次の実行時においては、ステップ128におい
て否定判別された後、ステップ130〜124において
PMとPM0 との比較に基づいてISC開度の設定が行
われる。上述の如く、PM0 及びPM1 はPM0 >PM
1 となるように設けられている。このため、PM≦PM
1 が成立してISC開度がDOPに設定された直後に、
再び、PM>PM1 となった場合にも、PMがPM0 を
上回らない限り、ISC開度がDOPに設定された状態
が維持される。このように、本実施例においては、フラ
グFLの内容に応じて、ISC開度を設定する際のPM
の基準値をPM0 またはPM1 に変更することで、PM
がPM1 の周囲で振動的に変動した場合に、ISCV5
2の全閉処理と開弁処理とが繰り返し行われることが防
止されている。
を実行した場合の、内燃機関10の始動時におけるIS
C開度及び内燃機関10の回転数NEのタイムチャート
を実線で示す。なお、図4には、クランキング始動の開
始直後、即ち、スタータ64の起動と同時に、ISCV
52が目標開度DOPに開弁された場合、及び、スター
タ64が起動された直後にISCV52を全閉とした
後、PMがPMc に達した時点でISCV52をDOP
に開弁した場合についても、それぞれ、破線及び2点鎖
線で示している。
動と同時にISCV52が開弁された場合には、機関回
転数NEは目標回転数NEc を越えてオーバシュートし
ている。かかるオーバシュートは、上述の如く、内燃機
関10の始動直後に大気圧の空気が吸気系内に存在した
状態でISCV52が開弁されることにより、内燃機関
10の吸入空気量が多大となることに起因して生じたも
のである。また、図4に一点鎖線で示す如く、クランキ
ング開始直後にISC開度を全閉とした後、吸気圧PM
がPMc に達した時点でISC開度をDOPを設定した
場合には、回転数NEがNEc に達した後アンダシュー
トしている。かかるアンダシュートは、上述の如く、I
SCV52の開弁から、この開弁により内燃機関10の
吸入空気量が増加するまでの遅れ時間に起因して生じた
ものである。
ンキング開始直後にISCV52が全閉とされると共
に、吸気圧PMが上述の如く遅れ時間を考慮して設定さ
れたPM1 に達した時点で、ISCV52が開弁される
ことにより、図4に実線で示す如く、内燃機関10の回
転数NEが目標アイドル回転数NEc にまで速やかに、
オーバシュートやアンダシュートを生ずることなく上昇
されている。
ル回転数制御装置によれば、内燃機関10の始動時にお
ける回転数を、オーバシュートやアンダシュート等の変
動を伴うことなく、目標回転数まで安定に上昇させるこ
とができ、これにより、内燃機関10の始動時に運転者
に対して車両の振動等の違和感を与えることが防止され
ている。
実施例について説明する。本実施例は、図1に示すシス
テムにおいて、ECU66が図3に示すルーチンに代え
て図7に示すルーチンを実行する点を除き、上記第1実
施例と同様である。本実施例は、ISC開度を、内燃機
関10の吸気圧PM、及び、内燃機関10の冷却水温度
THWに基づいて連続的に変化させる点に特徴を有して
いる。
いてはPMは大気圧にほぼ等しく、機関回転数NEが上
昇すると、PMはNEにほぼ反比例して減少する。従っ
て、内燃機関10の始動直後の回転数を、オーバシュー
トやアンダシュートを伴うことなく速やかに目標回転数
NEc に到達させるには、内燃機関10の始動直後には
ISC開度を全閉とし、NEの上昇、即ち、PMの減少
に応じて徐々にISC開度を増加させると共に、NEが
NEc の近傍に達した時点でISC開度を目標開度DO
Pに設定することが適当である。また、上述の如く、内
燃機関10が低温状態にある場合には、潤滑油の粘性が
増大して、ピストン18に対する摩擦力が大きくなる。
この場合、かかる摩擦力が補償されるよう内燃機関10
の発生する動力を増加させるために、内燃機関10の吸
入空気量を増大させることが適当である。
M、及び、冷却水温度THWに基づいて、それぞれ、上
限値DSTW、及び、上限値DSTWを決定し、これら
上限値の和によりDOPに対してガード処理を行うこと
で、上述の如くPM、及びTHWに応じたISC開度を
実現することとしている。
図5に示す如く、DSTGは、PMが所定値PM3 を越
える領域では0%(全閉)となり、PM3 からPM4 ま
での領域では、PMの減少に応じて増加し、PM4 以下
の領域では100%(全開)なるように設けられてい
る。なお、図5に示す如き関係は、内燃機関10の始動
時の回転数を最適とするようなISC開度のPMに対す
る変化を予め実験的に求めることにより得ることができ
る。
係を示す。図6に示す如く、DSTWは、THWが所定
の温度以下ではTHWの減少に応じて増加するように設
けられている。なお、図6に示す如き関係は、種々の冷
却水温度THWに対して、目標回転数NEc を実現する
のに必要なISC開度を予め実験的に求めることにより
得ることができる。
ECU66が実行するISC開度制御ルーチンの内容を
説明する。図7は本実施例においてECU66が実行す
るISC開度制御ルーチンのフローチャートを示す。な
お、図7において、図3に示すルーチンと同一のステッ
プについては同一の符号を付してその説明を省略する。
26でスタータ64がオンされた後の経過時間CSTA
ONがT0に達していないと判別された場合、次に、ス
テップ150の処理が実行される。ステップ150にお
いては、ISCV52の目標開度DOPに対して、吸気
圧PMに基づく上限値DSTGと、冷却水温度THWに
基づく上限値DSTWとの和を上限値とするガード処理
が行われる。即ち、ステップ150においては、DOP
と(DSTG+DSTW)とが比較し、DOP≦(DS
TG+DSTW)であれば、DOPの値を変更せず、D
OP>(DSTG+DSTW)であればDOPに(DS
TG+DSTW)を代入する処理が実行される。
如き関係を予めECU66内に記憶させておく。そし
て、上記ステップ150の実行時には、PM及びTHW
から、かかる記憶値に基づいてDSTG及びDSTWを
決定することとしている。上記ステップ150の処理が
終了されると、次に、ステップ124において、ISC
開度が設定されて今回のルーチンが終了される。
10の始動時におけるISC開度が吸気圧PM及び冷却
水温度THWに基づいて連続的に設定されることによ
り、ISC開度をより最適な状態に設定することができ
る。従って、本実施例によれば、第1実施例の場合に比
して、内燃機関10の始動時における回転数NEを、よ
り安定かつ速やかに目標回転数NEc にまで上昇させる
ことができる。
は、水温センサ16及び吸気圧センサ42が上記した運
転状態検出手段に相当し、従って、冷却水温度THW及
び吸気圧PMが上記した内燃機関の運転状態に相当して
いる。また、ISCV52が上記した吸入空気量制御弁
に相当し、ECU66が図3あるいは図7に示すISC
開度制御ルーチンを実行することにより上記した始動時
開度制御手段が実現されている。
THW及び吸気圧PMに限定されるものではなく、本発
明を、吸気圧センサ42の代わりにエアフローメータを
備える型式の内燃機関に適用し、内燃機関の1回転当た
りの吸入空気量を内燃機関の運転状態として用いること
もできる。この他、内燃機関の運転状態として、機関回
転数NE、加速度センサにより検出される内燃機関の振
動状態、吸気温センサ40により検出される吸気温度等
を用いることもできる。
の始動時の回転数を安定に制御することができる。これ
により、内燃機関の始動時に、運転者に対して違和感を
与えるのを防止することができる。
ーチンのフローチャートである。
制御ルーチンのフローチャートである。
る。
である。
示す図である。
ISC開度制御ルーチンのフローチャートである。
Claims (1)
- 【請求項1】 内燃機関の吸入空気量制御弁の開度を制
御することにより前記内燃機関のアイドル回転数を制御
する内燃機関のアイドル回転数制御装置において、 前記内燃機関の運転状態を検出する運転状態検出手段
と、 前記内燃機関の始動時のクランキング状態において、前
記運転状態検出手段により検出された運転状態に基づい
て前記吸入空気量制御弁の開度を制御する始動時開度制
御手段とを備えることを特徴とする内燃機関のアイドル
回転数制御装置。
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---|---|---|---|
JP17144696A JP3586975B2 (ja) | 1996-07-01 | 1996-07-01 | 内燃機関のアイドル回転数制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100435716B1 (ko) * | 2000-11-24 | 2004-06-12 | 현대자동차주식회사 | 공기량 변동 방지를 통한 엔진의 아이들안정화 방법 |
WO2012091064A1 (ja) * | 2010-12-27 | 2012-07-05 | 日産自動車株式会社 | 内燃エンジンの始動制御方法及び始動制御装置 |
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1996
- 1996-07-01 JP JP17144696A patent/JP3586975B2/ja not_active Expired - Fee Related
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