JPH10188792A - バリアリブの製造法 - Google Patents

バリアリブの製造法

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JPH10188792A
JPH10188792A JP35160696A JP35160696A JPH10188792A JP H10188792 A JPH10188792 A JP H10188792A JP 35160696 A JP35160696 A JP 35160696A JP 35160696 A JP35160696 A JP 35160696A JP H10188792 A JPH10188792 A JP H10188792A
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JP
Japan
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relief pattern
barrier rib
photosensitive resin
resin layer
film
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JP35160696A
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English (en)
Inventor
Ikuo Mukai
郁夫 向
Seikichi Tanno
清吉 丹野
Eiji Fujita
瑛二 藤田
Hajime Kakumaru
肇 角丸
Tetsuya Sudo
鉄也 須藤
Yoshizo Igarashi
由三 五十嵐
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空洞、欠陥がなく、高さ/幅が大きく、形状
の優れたバリアリブを得られるバリアリブの製造法を提
供する。 【解決手段】 除去可能なレリーフパターンの設けられ
た基板のレリーフパターンの設けられていない部分にバ
リアリブ材料を埋め込み、減圧下でバリアリブ材料を脱
泡し、乾燥した後、レリーフパターンを除去することを
特徴とするバリアリブの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイのバリアリブ製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にプラズマディスプレイパネルのバ
リアリブは、例えば、信学技報Vol.89No.377 P.69、信
学技報Vol.91 No.407 P.49、特開平2−301934等
に記載されるように、厚膜スクリーン印刷法、又はサン
ドブラスト法によって形成されている。
【0003】しかしながら、スクリーン印刷法の場合、
量産性に優れているという特長をもつ一方で、(1)1
00μm以上の高い障壁を得るためには多数回の繰返し
印刷が必要である、(2)プラズマディスプレイパネル
の市場シェアとして期待される40インチ以上の大画面
パネルを形成する際には、スクリーンメッシュの伸縮に
より位置精度が低下する、(3)画素密度の高精細化が
難かしい等の欠点がある。
【0004】一方、サンドブラスト法は通常、基材上に
一様に形成した障壁層上にレジストパターンを形成し、
基材上面へブラスト材を噴射することで、レジストパタ
ーン被覆部以外を削り出してバリアリブを形成する。そ
のため画素密度がレジストパターンの解像度に依存し高
精細化が可能であるという特長をもつ。しかしながら、
その反面、(1)高価な障壁材を削りだし、廃棄するた
め、非常にコストが高くなる、(2)また、障壁材は一
般に鉛化合物を含有しており、削りだされた障壁材の廃
棄による環境汚染の問題がある、(3)高厚膜の場合に
は障壁の底部が広がり、矩形形状の障壁が得難い等の欠
点がある。
【0005】そこで、上記した欠点を解消するための、
これらと異なる手法として、厚膜レリーフパターンを製
造し、その間隙に障壁となるバリアリブ材料を埋め込む
ことでバリアリブを製造する、フォト埋込み法が提案さ
れている。この製造方法の場合、(1)バリアリブの位
置精度に優れ、(2)バリアリブの形状に優れ、(3)
余分なバリアリブ材料が極めて少量のため低コスト、低
公害である等の特長を持つことが可能となる。
【0006】しかしながら、フォト埋込み法の場合、厚
膜レリーフパターン形成が必要となる。例えば、プリン
ト配線製造等において、めっき、エッチング用のレジス
ト製造や、無電解めっきマスク、ソルダマスク等の永久
マスク製造において、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム等の透明な支持体フィルム上に感光性樹脂層を形成
した、感光性フィルムを用いることは知られている。こ
の感光性フィルムを用いた写真法によるパターン製造法
では、ICチップ搭載用リードフレームの形成、カラー
テレビ用、VTR用、オーディオ用プリント板等の形
成、各種産業用電子機器のプリント板の製造及び、民生
用電子機器のプリント板の製造に広くその適用の検討が
進められているが、これらに用いる感光性フィルムの感
光性樹脂層の厚さは25〜90μmが主体である。一
方、プラズマディスプレイパネルのバリアリブ製造を目
的とするフォト埋め込み法に用いる場合においては11
0μm〜250μmの厚膜でのレリーフ製造が必要とな
る。
【0007】レリーフパターンの間隙へのバリアリブ材
料埋込み工程において、バリアリブ材料中に含まれる各
成分を均一に分散させるため、埋め込み前にバリアリブ
材料を充分撹拌することは不可欠であるが、この時バリ
アリブ材料中には多量の気泡が混入する。このバリアリ
ブ材料をそのまま使用する場合、製造されるバリアリブ
はこれに依存する気泡や空洞を多く含み、粗雑になると
いう問題がある。また、レリーフパターンの間隔(溝
部)へリブペーストを埋め込む場合に、気泡を巻き込み
ながらペーストが埋め込まれるため、空洞のないバリア
リブを得られないという問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】請求項1記載の本発明
は、空洞、欠陥がなく、高さ/幅が大きく、形状の優れ
たバリアリブを得られるバリアリブの製造法を提供す
る。請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果
に加え、バリアリブの高さ/幅をより大きくでき、作業
性に優れるバリアリブの製造法を提供する。請求項3記
載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加え、レリー
フパターンが厚膜でもその形状を良好なものとすること
ができることによりバリアリブの高さ/幅をより大き
く、また、形状をより優れたものとできるバリアリブの
製造法を提供する。請求項4記載の発明は、請求項2又
は3記載の発明の効果に加え、レリーフパターンの耐薬
品性、耐溶剤性を向上させることによりバリアリブ材料
の選択幅の拡がったバリアリブの製造法を提供する。請
求項5記載の発明は、請求項1、2、3又は4記載の発
明の効果を奏し、レリーフパターンの除去を容易にでき
より歩留まりが優れたバリアリブの製造法を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、除去可能なレ
リーフパターンの設けられた基板のレリーフパターンの
設けられていない部分にバリアリブ材料を埋め込み、減
圧下でバリアリブ材料を脱泡し、乾燥した後、レリーフ
パターンを除去することを特徴とするバリアリブの製造
法に関する。また、本発明は、レリーフパターンが、支
持フィルム及び感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層
を有する感光性フィルムを用いたフォトリソグラフ法に
より設けられたものである前記のバリアリブの製造法に
関する。また、本発明は、フォトリソグラフ法が、感光
性樹脂層を像状露光後に加熱する操作を含むものである
前記のバリアリブの製造法に関する。また、本発明は、
フォトリソグラフ法が、現像後のパターン状の感光性樹
脂層を加熱及び/又は露光する操作を含むものである前
記のバリアリブの製造法に関する。また、本発明は、レ
リーフパターンを除去する前に、レリーフパターン上に
付着した余分なバリアリブ材料を除去する前記のバリア
リブの製造法に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で使用される基板は、特に
制限はなく、例えば、セラミック板、プラスチック板、
ガラス板等が挙げられる。この基板上には、絶縁層、電
極、保護層等が設けられていてもよい。
【0011】本発明において基板上に設けられたレリー
フパターンは、後に除去が可能なものであれば特に制限
なく種々の材料を使用して得られる。所望する微細な構
造のレリーフパターンを容易に得られる点から、レリー
フパターンを感光性樹脂組成物を使用するフォトリソグ
ラフ法で形成することが好ましい。
【0012】前記感光性樹脂組成物は、特に制限なく公
知のものを使用でき、例えば、ネガ型感光性樹脂組成
物、ポジ型感光性樹脂組成物等を挙げることができる。
ポジ型感光性樹脂組成物としては、特に制限なく公知の
ものを使用できるが、例えば、1,2−ナフトキノンジ
アジド系化合物、o−ニトロベンジル系化合物等を用い
た可溶性基光生成型の組成物、オニウム塩等を用いた光
酸発生・酸分解型の組成物などが挙げられる。ネガ型感
光性樹脂組成物としては、特に制限なく公知のものを使
用できるが、例えば(a)エチレン性不飽和化合物、
(b)カルボキシル基含有フィルム性付与ポリマ及び
(c)光重合開始剤を必須成分として含有し、他に必要
に応じて、(d)染料又は顔料、(e)その他添加物、
(f)有機溶剤を含んだ光重合型の組成物が挙げられ
る。また、プリント配線板製造時のエッチングレジス
ト、めっきレジスト、ソルダマスク等として一般的に使
用されているもの(例えば、特開平5−249658、
特開平4−157467、特公平4−5981、特開平
2−11685、特開昭54−10183に記載されて
いるもの、市販品としてフォテックH−N350、フォ
テックH−F240、フォテックH−S950、フォテ
ックSR−2300G−75(いずれも日立化成工業株
式会社製)等)も挙げることができる。
【0013】感光性樹脂組成物を使用するフォトリソグ
ラフ法において、基板上に感光性樹脂組成物からなる感
光性樹脂層を設ける方法として、感光性樹脂組成物を基
板上に直接塗布し、必要に応じて乾燥する方法がある
が、環境衛生の点、レリーフパターンの膜厚(高さ)を
大きくできる点等から、感光性フィルムを用い、ラミネ
ーターにより感光性フィルムの感光性樹脂層を基板上に
転写することにより基板上に感光性樹脂層を設ける方法
が好ましい。
【0014】感光性フィルムは、支持フィルム及び感光
性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を有する。感光性フ
ィルムは、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィル
ム等の支持フィルム上に、感光性樹脂組成物を塗布し、
必要に応じて乾燥して感光性樹脂層を形成することによ
り製造される。通常、感光性樹脂層は未硬化であり、柔
軟で粘着性を有するため、この層の上にポリエチレンフ
ィルム等の保護フィルムを貼り合わせて、外部からの損
傷、異物の付着を防止している。感光性樹脂層の厚さ
は、特に制限はないが、形成しようとするレリーフパタ
ーンを容易に厚膜化できる観点から15μm以上とする
ことが好ましく、上限は、通常250μmである。感光
性樹脂層が形成しようとするレリーフパターンの厚さよ
り薄い場合には、複数回ラミネートを繰り返して基板上
に2層以上の多層を貼り合わせることにより、厚膜の感
光性樹脂層を形成し、所定の膜厚のレリーフパターンを
形成することができる。感光性樹脂層の厚さが15μm
未満の場合、何層も貼り合わせる必要が生じ作業性が低
下する、基板の凹凸に対する追従性が低下する等の問題
が生じる傾向がある。
【0015】ネガ型感光性樹脂組成物からなる感光性樹
脂層が110μm以上の感光性フィルムを用いてレリー
フパターンを形成する場合、感光性樹脂層が厚いため、
底部まで到達する活性光線の光量が非常に少くなり、底
部の硬化度合が上層部に比べ著しく低くなる。このた
め、感光性樹脂層底部の耐現像液性が劣り、密着性が劣
るので微細なレジストパターンを製造できない問題や、
現像時にレジストパターン底部の寸法が減少し、現像後
得られるレリーフパターンの断面形状が逆台形となって
しまい(図2のレリーフパターン1がこれに相当)、矩
形のラインが得られない問題がある。この問題を解決す
るため、基板上に所定厚さの感光性樹脂層を製造した
後、所定パターンのネガマスクを通して活性光線を照射
することにより感光性樹脂層を像状露光した後、加熱す
ることが好ましい。この加熱は、通常、60〜130℃
で1〜60分間行う。加熱の温度が低すぎたり時間が短
かすぎると効果が小さい傾向があり、加熱の温度が高す
ぎたり時間が長すぎると感光性樹脂層の所望しない熱硬
化が進む、あるいは変形、シワが発生するなどの不具合
を招く傾向がある。また、像状露光後、加熱する場合、
活性光線照射による像状露光後加熱するまでの時間が短
い程効果があり、像状露光後60分以内に加熱を行うの
が好ましい。
【0016】前記活性光線としてはカーボンアーク灯、
超高圧水銀灯、高圧水銀灯、キセノンランプ等の紫外線
を有効に放射するものが用いられる。像状露光後、加熱
することにより、感光性樹脂層の活性光線が照射された
部分を上層部から下層部までほぼ均一に硬化させること
ができ、感光性樹脂層のγ値(21段ステップタブレッ
ト(1段の濃度の差0.15)1段当たりの現像残膜厚
の変化量)を著しく大きくすることができる(図1中の
傾きがこのγ値に相当する)。即ち、感光性樹脂層の活
性光線が照射された部分と照射されない部分の硬化度合
の差を大きくすることができるため、現像して得られる
レジストラインの断面形状を矩形とすることができる。
併せて、感光性樹脂層底部の耐現像液性をも向上できる
ので、密着性が向上し、細線パターンの形成が可能とな
る。γ値は90以上であることが好ましく、100以上
であることがより好ましく、110以上であることが特
に好ましい。これらの効果は、感光性樹脂層の厚さが1
10μm以上で厚い程顕著である。
【0017】感光性樹脂層を像状露光後、必要に応じて
加熱した後、支持フィルムを剥がし、現像により感光性
樹脂層を選択的に除去してレリーフパターンを形成でき
る。現像方法としては、特に制限されず、ウェット現
像、ドライ現像等が挙げられる。ウェット現像の場合
は、感光性樹脂組成物に対応した現像液を用いる。現像
液としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等
の弱アルカリ性の稀薄水溶液が挙げられ、現像方式は、
ディップ方式、スプレー方式等が挙げられる。炭酸ナト
リウム、炭酸カリウム等の弱アルカリ性の稀薄水溶液を
現像液として用いて現像した場合現像後、得られたレリ
ーフパターンを水洗した後、酸性溶液に浸漬又はこれを
スプレイすることによりレリーフパターン中に含まれる
酸ナトリウム塩、酸カリウム塩を酸に変換することが好
ましい。この酸性溶液としては、レリーフパターンを溶
解しないことが必要で、塩化水素、硫酸等の無機酸及び
酢酸等の有機酸を溶解した稀薄水溶液が好ましく、濃度
は、0.01〜5重量%とすることが好ましい。0.0
1重量%未満の場合には効果が小さい傾向があり、ま
た、5重量%を超える場合には、レリーフパターンの収
縮によりレリーフパターンが基板から剥がれる傾向があ
る。
【0018】本発明におけるバリアリブ材料としては、
公知のものを使用できるが、例えば、高分子結合剤(熱
可塑型又は熱硬化型)等の有機成分、ガラスフリット等
の無機成分を必須成分とし、他に必要に応じて有機溶
剤、分散剤等の添加剤を配合した組成物が挙げられる。
【0019】本発明ではレリーフパターンの間隙にバリ
アリブ材料を埋込むので、レリーフパターンはバリアリ
ブ材料にほとんど侵されない性質を有することが好まし
い。これを達成するには現像後の感光性樹脂層のパター
ンを必要に応じ水切り乾燥した後、露光及び/又は加熱
することが好ましい。通常、この露光は0.1〜5J/cm
2の活性光線を照射することにより行うことができ、加
熱は、80〜170℃で10〜180分加熱することに
より行える。これにより、基板上に製造したレリーフパ
ターンの全部分を充分に硬化させることができ、レリー
フパターンに耐薬品性、耐溶剤性を付与することができ
る。このようにして得られるレリーフパターンの厚さ
(高さ)は、通常、50〜250μmであり、ストライ
プ型又は長方形型のレリーフパターンであれば、その幅
は50〜250μmである。
【0020】本発明においては、バリアリブ材料を埋込
んだ後に、減圧下でバリアリブ材料を脱泡することが必
要である。例えば、バリアリブ材料埋込み後、60分以
内に50トール以下で10秒〜10分減圧脱気すること
ができる。脱気後必要に応じて60分以内にバリアリブ
材料を乾燥することができる。脱泡後60分を超えて放
置した場合やリブペースト埋込み後60分を超えて放置
した場合には、バリアリブ材料に有機溶剤が含まれると
き、有機溶剤によるレリーフパターンへのダメージが大
きくなるため、レリーフパターンの剥離が困難となるこ
とがある。また、真空度が50トールを超えると脱泡の
効果が小さい傾向がある。真空度の下限は通常0.5ト
ールである。また、減圧時間が10秒未満の場合には、
脱泡の効果が小さい傾向があり、減圧時間が10分を超
えるような場合には、減圧時間に相当する効果が期待で
きないこと、有機溶剤によるレリーフパターンへのダメ
ージが懸念される。脱泡の効果が小さかったり、有機溶
剤によるレリーフパターンへのダメージが大きかったり
すると、得られるバリアリブに空洞、欠陥が生じ好まし
くない。
【0021】レリーフパターンの除去を容易にする目的
で、レリーフパターンの除去前に、レリーフパターン上
に付着した余分なバリアリブ材料を除去することが好ま
しい。例えば、この除去は、レリーフパターン上に付着
した余分なバリアリブ材料をサンドペーパを用いてウェ
ット研磨を行うことにより行うことができる。サンドペ
ーパーは、#100〜#2000を用いることが好まし
いが、リブ表面を粗さないこと及び研磨速度を上げるこ
とを考慮した場合、#400〜#1000のサンドペー
パーを用いることがより好ましい。
【0022】本発明においてレリーフパターンは最終的
に種々の方法で除去されるが、レリーフパターンの剥離
を剥離液を用いて行う場合、使用する剥離液は、例え
ば、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの1〜10重
量%水溶液が挙げられる。濃度が1重量%未満の場合、
剥離の効果が小さいために剥離時間がかかりすぎる傾向
があり、また、10重量%を超える場合には、バリアリ
ブ材料を侵す傾向がある。剥離液の温度については特に
限定されず、レリーフパターンの剥離を好適に行う条件
を設定して随時適応することが望ましい。剥離方式とし
ては、浸漬方式、スプレイ方式のいずれも好適であり、
浸漬方式及びスプレイ方式を併用する方式も好ましい。
このようにしてレリーフパターンの除去を行って得られ
るバリアリブの厚さ(高さ)は、通常、50〜250μ
mてあり、ストライプ型又は格子型のバリアリブであれ
ば、その幅は20〜120μmであり、高さ/幅は、
0.42〜12.5である。このバリアリブから有機物
を除去し、強度、ガス不透過性等を向上する目的で、バ
リアリブを焼成することができる。この焼成の温度と時
間は、通常、350〜580℃、1〜20時間である。
【0023】
〔1.レリーフパターンの形成〕
実施例1〜4及び比較例1 メタクリル酸メチル/アクリル酸エチル/メタクリル酸
共重合体(重量比53/30/17、重量平均分子量1
0万)の41重量%メチルセロソルブ/トルエン(重量
比8:2)溶液137g(固形分55g)、ビスフェノ
ールAポリオキシエチレンジメタクリート34g、γ−
クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β−メタクリロイル
オキシエチル−O−フタレート11g、安定剤(AW−
500、川口化学株式会社製)0.1g、トリブロモメ
チルフェニルスルフォン1.2g、シリコーンレベリン
グ剤(SH−193、トーレシリコン株式会社製)0.
04g、1,7ビス−(9−アクリジニル)ヘプタン
0.2g、ベンジルジメチルケタール3g、ロイコクリ
スタルバイオレット1.0g、マラカイトグリーン0.
05g、トルエン7g、メチルエチルケトン13g及び
メタノール3gを配合し、感光性樹脂組成物の溶液を得
た。
【0024】この感光性樹脂組成物の溶液を20μm厚
のポリエチレンテレフタレートフィルム上に均一に塗布
し、110℃の熱風対流式乾燥機で約10分間乾燥して
感光性フィルムを得た。感光性樹脂層の乾燥後の膜厚は
50μmであった。次いで、得られた感光性フィルムを
基板の上に3層貼り合わせて、150μm厚さの感光性
樹脂層を形成した。基板として、ガラス板(3.0mm
厚、製造例1〜5)を用いた。ラミネートはラミネート
ロール温度130℃、ロール圧4.0kgf/cm2、速度
1.0m/分の条件で行った。次に、ポリエチレンテレ
フタレートフィルム上にネガマスクを載置し、3KW高圧
水銀灯(HMW−590、オーク製作所製)で80mJ/c
m2の露光を行った。製造例1〜4について、露光後5分
以内に80℃で10分加熱した。
【0025】次いで、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムを剥がした後、30℃、1重量%炭酸ソーダ水溶液
でスプレー現像を行った。次いで、20℃、0.5重量
%塩化水素水溶液で浸漬処理し、水洗、水切り、80℃
で5分乾燥後、製造例1、2について、7KWメタルハラ
イドランプ(HMW−680、オーク製作所製)で2J/
cm2露光した。次いで、製造例1、3について150℃
で100分加熱した。製造例1〜5について、感光性樹
脂層のγ値の測定及び現像後のレリーフパターンの断面
形状、解像度(製造できる最小ラインアンドスペース
幅)、密着性(製造出来る最小ライン幅)、レリーフパ
ターンの耐溶剤性、耐アルカリ性を調べ、これらの結果
を表1に示した。表1から明らかなように、露光後加熱
したものは感光性樹脂層のγ値が向上し、解像度、密着
性も著しく向上している。これにより、断面形状が矩形
で厚膜のレリーフパターンを製造できた。また、現像後
活性光線を照射あるいは加熱硬化したものは、レリーフ
パターンの耐溶剤性、耐アルカリ性に優れている。
【0026】
【表1】
【0027】〔2.バリアリブの製造〕 実施例1〜4、比較例1 製造例1又は製造例4の工程に準じて、ストライプ型レ
リーフパターン(板ガラス3mm厚、パターンサイズ31
0×410mm2、L/S=150/70μm、レリーフ
厚150μm)を形成した(ここで、実施例1、2及び
比較例1、実施例4については各々製造例1に準じ、実
施例3については製造例4に準じた)。形成したレリー
フパターン上に、バリアリブ材料としてリブペースト
(製品名TR−0994、太陽インキ製造(株)製)をス
キージを使用して均一にレリーフパターンの間隙に埋込
んだ後、80℃で30分間乾燥した。実施例1、2及び
3及び4ではバリアリブ材料埋込みの1分後に、3分間
の減圧脱泡を行った(5トール)。また、実施例1及び
実施例3〜4、比較例1では上記した埋込み〜(減圧)
〜乾燥工程を2回繰返した。
【0028】次に、160℃、45分間バリアリブ材料
を硬化した後、実施例1、2及び3、比較例1について
は、レリーフパターン表面に付着した不要なバリアリブ
材料を、レリーフパターン表面が露出するまで耐水性サ
ンドペーパ(#400〜1000)を用いて研磨した。
上記工程により製造した各サンプルを、45℃、5重量
%水酸化ナトリウム水溶液にレリーフパターンが除去さ
れるまで浸漬することでバリアリブを製造した。実施例
1〜4及び比較例1について、バリアリブの欠陥、レリ
ーフパターン剥離時間、バリアリブ中の空洞の有無、バ
リアリブ高さについて調べ、この結果を表2に示した。
【0029】
【表2】
【0030】表2から明らかなように、レリーフパター
ン製造時において現像後の活性光線照射により、レリー
フパターンの耐溶剤性が向上し、レリーフパターン剥離
が容易となる。また、バリアリブ材料塗布後の減圧によ
りバリアリブ材料中に混入する気泡を除去することがで
きるため、バリアリブ製造後のバリアリブ中の空洞及び
これに伴うバリアリブの欠陥を防止することができる。
さらに、バリアリブ材料埋込みの繰返しにより、レリー
フパターン間へバリアリブ材料が完全に充填される。ま
たレリーフパターン上の不要なバリアリブ材料の除去に
よりレリーフパターンの剥離が良好となる。これらの結
果、バリアリブ中に空洞のない、また欠陥のないバリア
リブを製造することが可能となった。
【0031】
【発明の効果】請求項1記載の本発明は、空洞、欠陥が
なく、高さ/幅が大きく、形状の優れたバリアリブを得
られるバリアリブの製造法を提供する。請求項2記載の
発明は、請求項1記載の発明の効果に加え、バリアリブ
の高さ/幅をより大きくでき、作業性に優れるバリアリ
ブの製造法を提供する。請求項3記載の発明は、請求項
2記載の発明の効果に加え、レリーフパターンが厚膜で
もその形状を良好なものとすることができることにより
バリアリブの高さ/幅をより大きく、また、形状をより
優れたものとできるバリアリブの製造法を提供する。請
求項4記載の発明は、請求項2又は3記載の発明の効果
に加え、レリーフパターンの耐薬品性、耐溶剤性を向上
させることによりバリアリブ材料の選択幅の拡がったバ
リアリブの製造法を提供する。請求項5記載の発明は、
請求項1、2、3又は4記載の発明の効果を奏し、レリ
ーフパターンの除去を容易にできより歩留まりが優れた
バリアリブの製造法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】21段ステップタブレット段数と残存膜厚(μ
m)の関係を示す図。
【図2】レリーフパータンの断面図。
【図3】バリアリブの断面図。
【符号の説明】
1 レリーフパターン 2 バリアリブ
フロントページの続き (72)発明者 角丸 肇 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 須藤 鉄也 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内 (72)発明者 五十嵐 由三 茨城県日立市東町四丁目13番1号 日立化 成工業株式会社山崎工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 除去可能なレリーフパターンの設けられ
    た基板のレリーフパターンの設けられていない部分にバ
    リアリブ材料を埋め込み、減圧下でバリアリブ材料を脱
    泡し、乾燥した後、レリーフパターンを除去することを
    特徴とするバリアリブの製造法。
  2. 【請求項2】 レリーフパターンが、支持フィルム及び
    感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を有する感光性
    フィルムを用いたフォトリソグラフ法により設けられた
    ものである請求項1記載のバリアリブの製造法。
  3. 【請求項3】 フォトリソグラフ法が、感光性樹脂層を
    像状露光後に加熱する操作を含むものである請求項2記
    載のバリアリブの製造法。
  4. 【請求項4】 フォトリソグラフ法が、現像後のパター
    ン状の感光性樹脂層を加熱及び/又は露光する操作を含
    むものである請求項2又は3記載のバリアリブの製造
    法。
  5. 【請求項5】 レリーフパターンを除去する前に、レリ
    ーフパターン上に付着した余分なバリアリブ材料を除去
    する請求項1、2、3又は4記載のバリアリブの製造
    法。
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